JPH08165641A - 掘削混練機 - Google Patents

掘削混練機

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Publication number
JPH08165641A
JPH08165641A JP31222794A JP31222794A JPH08165641A JP H08165641 A JPH08165641 A JP H08165641A JP 31222794 A JP31222794 A JP 31222794A JP 31222794 A JP31222794 A JP 31222794A JP H08165641 A JPH08165641 A JP H08165641A
Authority
JP
Japan
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excavating
rotary cutter
soil
cement
chain
Prior art date
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Pending
Application number
JP31222794A
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English (en)
Inventor
Eisuke Kondo
英輔 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NAKAMURA DOBOKU KK
Original Assignee
NAKAMURA DOBOKU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セメント系懸濁液を掘削刃と非掘削土間に的
確に供給することが可能な掘削混練機を提供すること。 【構成】 当該掘削混練機100 を、搬送可能で地上に略
垂直に設置される主柱10と、主柱10に組付けられて支柱
駆動装置70によって上下動される可動支柱20と、掘削刃
を外側に取付けてなり可動支柱20に設けたスプロケット
に巻装されるとともに可動支柱20の前後に沿って配設さ
れチェーン駆動装置80によって移送される無端掘削チェ
ーン30と、可動支柱20の下端に設けたスプロケットに同
軸的かつ一体回転可能に組付けられて無端掘削チェーン
30の移送に伴って回転される回転カッタ40と、回転カッ
タ40の直上に配置されて下方に向けて開口する吐出口52
を有し可動支柱20の側面に沿って配設され上端に設けた
供給口54からセメント系懸濁液が圧送される供給管50と
を備えた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上下水道の配管工事,
建築物の基礎工事等において、造成地の掘削によって生
じた土とセメント系懸濁液を原位置で混練して長方形状
のソイルセメント壁(土留壁)を形成する掘削混練機に
関する。
【0002】
【従来の技術】長方形状のソイルセメント壁を形成する
掘削混練機は、例えば、特公平3−49324号公報、
実公平4−34205号公報に示されている。かかる掘
削混練機においては、上下両端部をスプロケットにより
支持されてチェーン駆動装置によって移送される無端掘
削チェーンに取付けた掘削刃により掘削されるものであ
り、無端掘削チェーンの下方移送側に取付けた掘削刃か
ら上方移送側に取付けた掘削刃までの長さを壁幅としか
つ掘削刃の幅を壁厚とする平坦なソイルセメント壁が形
成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した公
報の掘削混練機においては、セメント系懸濁液の供給管
が両スプロケットと無端掘削チェーンによって囲まれた
部位に配設されていて、その吐出口は無端掘削チェーン
の背面(掘削刃が取付けられていない側)に向けて開口
している。また、地中にある全ての掘削刃は非掘削土と
常に接触した状態である。このため、セメント系懸濁液
が掘削刃と非掘削土間に的確に供給されず、掘削刃が的
確に冷却されないといった問題やセメント系懸濁液によ
る掘削促進効果(非掘削土を軟弱とする効果)が十分に
期待できないといった問題があった。本発明は、上記し
た問題に対処すべくなされたものであり、その目的はセ
メント系懸濁液を掘削刃と非掘削土間に的確に供給する
ことが可能な掘削混練機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、当該掘削混練機を、搬送可
能で地上に略垂直に設置される主柱と、この主柱に上下
動可能に組付けられて支柱駆動装置によって上下動され
る可動支柱と、掘削刃を外側に取付けてなり前記可動支
柱の上下両端に設けたスプロケットに巻装されるととも
に前記可動支柱の前後に沿って配設されチェーン駆動装
置によって移送される無端掘削チェーンと、前記可動支
柱の下端に設けた前記スプロケットに同軸的かつ一体回
転可能に組付けられて前記無端掘削チェーンの移送に伴
って回転される所定幅で所定径の回転カッタと、この回
転カッタの直上に配置されて下方に向けて開口する吐出
口を有して前記可動支柱の側面に沿って配設され上端に
設けた供給口からセメント系懸濁液が圧送される供給管
とを備えた構成とした。
【0005】上記した構成において、前記供給管の吐出
口は前記無端掘削チェーンの下方移送側に変位して配置
されているのが望ましい。また、前記供給管の吐出口よ
り上方部位の前記可動支柱に撹拌機を設けることが望ま
しい。また、前記回転カッタを前記スプロケットの両側
に配置される一対の回転カッタとし、各回転カッタにお
ける先端部の刃先回転径を基端部の刃先回転径より小さ
くして同回転カッタの先端部が造成地に予め略垂直に埋
設したH形鋼の開口部に侵入可能とすることが望まし
い。また、前記撹拌機は独立して作動する撹拌駆動装置
によって正逆回転可能であることが望ましい。
【0006】
【作用】本発明による掘削混練機においては、造成地の
所望の位置に主柱を略垂直に設置した状態でチェーン駆
動装置を作動させるとともに支柱駆動装置によって可動
支柱を下降させ、掘削刃と回転カッタによる掘削が開始
するのに併せて供給管にセメント系懸濁液を圧送する
と、掘削刃と回転カッタによって地盤の掘削が行われる
とともに、掘削によって生じた土とセメント系懸濁液が
撹拌混練されて未固化のソイルセメントが作られる。ま
た、所定量の掘削が完了した後に、セメント系懸濁液の
圧送を停止させるとともに支柱駆動装置によって可動支
柱を上昇させると、可動支柱の上昇に応じて上記したソ
イルセメントが掘削刃と回転カッタによって撹拌混練さ
れて均一化される。このときにセメント系懸濁液を適宜
圧送供給して補充することも可能である。また、掘削刃
と回転カッタが地上に上昇した時点でチェーン駆動装置
を停止させると、地中に未固化のソイルセメント壁が形
成される。
【0007】このソイルセメント壁は、無端掘削チェー
ンの下方移送側に取付けた掘削刃から上方移送側に取付
けた掘削刃までの長さと回転カッタの刃先回転径を壁厚
とし、かつ掘削刃の幅に回転カッタの幅を加えた長さを
壁幅とするものであり、無端掘削チェーンの下方移送側
に取付けた掘削刃から上方移送側に取付けた掘削刃まで
の長さと回転カッタの刃先回転径を予め一致させておく
ことにより、長方形状で平坦なソイルセメント壁が形成
される。また、上記した作動を一サイクルとした施工を
所定間隔で繰り返し実行することにより連続したソイル
セメント壁を構築することができる。
【0008】
【発明の効果】ところで、本発明による掘削混練機にお
いては、セメント系懸濁液の供給管の吐出口が回転カッ
タの直上に配置されて下方に向けて開口しているため、
セメント系懸濁液は回転カッタの刃先に供給され、セメ
ント系懸濁液が回転カッタの刃先と非掘削土間に的確に
供給される。したがって、回転カッタの刃先が的確に冷
却されて回転カッタの寿命を向上させることができると
ともに、セメント系懸濁液による掘削促進効果が十分に
期待できて掘削効率が向上する。また、未固化のソイル
セメントは、可動支柱の下降時は勿論のこと上昇時に
も、回転カッタの刃によって的確に撹拌混練されるた
め、均質で壁面の平滑なソイルセメント壁が形成され
る。
【0009】また、供給管の吐出口を無端掘削チェーン
の下方移送側に変位して配置した場合には、回転カッタ
において切削負荷の大きい側に多量のセメント系懸濁液
を供給することができて、上記した効果を高めることが
できる。また、供給管の吐出口より上方部位の可動支柱
に撹拌機を設けた場合には、この撹拌機によっても撹拌
混練がなされて上記に比して均質なソイルセメント壁が
形成される。この場合において撹拌機を独立して作動す
る撹拌駆動装置によって正逆回転可能とすると、回転方
向及びスピードを自由に設定でき、更に均質なソイルセ
メント壁が効率よく形成される。
【0010】また、回転カッタをスプロケットの両側に
配置される一対の回転カッタとし、各回転カッタにおけ
る先端部の刃先回転径を基端部の刃先回転径より小さく
して同回転カッタの先端部が造成地に予め略垂直に埋設
したH形鋼の開口部に侵入可能とした場合には、公知の
単軸混練オーガ機によって所定間隔に形成したソイルセ
メント柱内に予めH形鋼を各開口が互いに対向するよう
にして略垂直に埋設した後に、本発明による掘削混練機
により、H形鋼によって補強された一対のソイルセメン
ト柱間に、同ソイルセメント柱より短い(浅い)ソイル
セメント壁を一サイクルで施工することができ、所望の
強度を有する土留壁(H形鋼によって補強されたソイル
セメント柱とこれより短いソイルセメント壁からなるも
の)を短時間及び経済的に構築することができる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。図1はキャタピラ付きの重機Aに組付けた本
発明による掘削混練機100を示していて、この掘削混
練機100は重機Aに仮想線にて示したように倒して搬
送できるように組付けられている。また掘削混練機10
0は、重機AのフレームA1に組付けた主柱10と、こ
れに組付けた可動支柱20,無端掘削チェーン30,回
転カッタ40,供給管50等によって構成されている。
なお、重機AのフレームA1後部には左右一対のアウト
リガB(一方は図示省略)が取付けられている。
【0012】主柱10は、重機AのフレームA1先端に
ブラケットアセンブリ60を介して起伏可能かつ左右方
向(図1の紙面上下方向)にて傾動可能にまた矢印S方
向に回動可能に組付けられていて、下端に取付けたアウ
トリガBにて地面Gに対して略垂直に設置されるように
なっており、また重機Aにより図示状態にて搬送可能と
なっている。ブラケットアセンブリ60は、重機Aのフ
レームA1先端に固着したブラケットA2にピン61を
介して回動可能に組付けたブラケット62と、このブラ
ケット62にピン63を介して回動可能に組付けられて
主柱10を矢印S方向に回動可能に支持するスリーブ6
4と、このスリーブ64に一体的に組付けたブラケット
65によって構成されていて、ブラケット62とブラケ
ット65間にはブラケット62に対してブラケット65
及びスリーブ64等をピン63回りに回動して主柱10
を左右方向へ傾動させる油圧シリンダC1が介装され、
またブラケット65と主柱10に組付けたブラケット1
1間には主柱10を矢印S方向に回動させる油圧シリン
ダC2が介装されている。また、重機AのフレームA1
と主柱10の中間部に回動可能に組付けたスリーブ19
間には主柱10を起伏させるための油圧シリンダC3が
介装されている。なお、各油圧シリンダC1,C2,C
3の作動は重機Aの操作室にて制御可能となっている。
【0013】また、主柱10には、可動支柱20を主柱
10に沿って移動させるための左右一対のガイドレール
12と左右一対のガイドアーム13が組付けられてい
る。左右一対のガイドレール12は、主柱10の前側に
固着されていて、図2〜図4にて示したように、上部か
ら下端に至るまで延在している。可動支柱20は、図1
及び図2にて示したように、上部背面に設けた左右一対
のガイド21にて主柱10の左右一対のガイドレール1
2に、また図1,図3及び図4にて示したように、上部
を除く後部両側に長手方向に設けた左右一対のガイドレ
ール22にて主柱10の左右一対のガイドアーム13に
上下動可能に組付けられていて、重機Aの操作室にて制
御可能な支柱駆動装置70によって上下動されるように
なっている。なお、可動支柱20の上部には無端掘削チ
ェーン30の上部を覆うカバー29が設けられていて、
このカバー29の下端が地面Gに当接するまでの高さが
当該掘削混練機100による最大掘削量となっている。
【0014】支柱駆動装置70は、引き上げ用ワイヤ7
1と、これを巻き取り巻き戻すウインチ72と、引き下
げ用ワイヤ73と、これを巻き取り巻き戻すウインチ7
4とにより構成されていて、ウインチ74にてワイヤ7
3を巻き取りかつウインチ72にてワイヤ71を巻き戻
すことにより可動支柱20を下動させることができ、ま
たウインチ72にてワイヤ71を巻き取りかつウインチ
74にてワイヤ73を巻き戻すことにより可動支柱20
を上動させることができるようになっている。なお、引
き上げ用ワイヤ71は一端にて主柱10の上部に固着さ
れ可動支柱20の上端に組付けた滑車P1と主柱10の
上端に組付けた滑車P2,P3と主柱10の中間部に組
付けたスリーブ19の背部に組付けたローラ(図示省
略)を介してウインチ72に巻き付けられており、また
引き下げ用ワイヤ73は一端にて可動支柱20の上部に
固着され主柱10の下部に組付けた滑車P4と主柱10
の中間部に組付けた滑車P5を介してウインチ74に巻
き付けられている。
【0015】無端掘削チェーン30は、図1〜図5及び
図6にて示したように、地盤を掘り起こし土を運び出し
て穴をあける掘削手段であって、掘削抵抗の低減を図っ
た四種類の掘削刃31,32,33,34が外周に順次
取付けられたものであり、可動支柱20の上部を除く部
位の前後に沿って配設されていて、可動支柱20の上部
に組付けた駆動スプロケット23と可動支柱20の下端
に組付けた従動スプロケット24(図7参照)に装着さ
れており、重機Aの操作室にて制御可能なチェーン駆動
装置80によって駆動スプロケット23が図1の図示反
時計方向へ回転されることにより図5及び図6の矢印方
向に移送されるようになっている。チェーン駆動装置8
0は、可動支柱20の上部に組付けた油圧回転モータ8
1とこれの回転を駆動スプロケット23に減速して伝え
る駆動チェーン82等によって構成されている。
【0016】回転カッタ40は、図7及び図8にて示し
たように、所定幅(軸方向長さ)のボス部材41と、こ
れ上に固着されて刃先回転径が所定の大径(無端掘削チ
ェーン30の下方移送側に取付けた掘削刃から上方移送
側に取付けた掘削刃までの長さに略等しい)となるよう
に配置された各3個(個数は適宜変更可能)の刃42
と、これより先端側にて刃先回転径が所定の小径(図1
0に示したようにH形鋼Dの開口部に侵入可能な長さ)
となるように配置された各3個の刃43からなり、従動
スプロケット24を中央にて軸支する回転軸25の左右
両側に一体回転可能に組付けられることにより可動支柱
20の下端に回転可能に組付けられており、無端掘削チ
ェーン30の移送に伴って回転されるようになってい
る。なお、各刃42,43は軸方向において変位して配
置されるとともに回転方向において等間隔に配置されて
いて、掘削抵抗の低減が図られている。また、回転カッ
タ40は、回転軸25に対して脱着交換可能に組付けら
れていて、別の回転カッタ、例えば小径の刃43の部分
にも大径の刃42が設けられているもの、或いは刃42
が設けられている部分の軸方向長さの異なるもの等と交
換可能となっている。
【0017】供給管50は、図1,図7及び図9にて示
したように、可動支柱20の側面に沿って配設されてい
て、回転カッタ40の直上に配置されて下方に向けて開
口する吐出口51,52と従動スプロケット24の直上
に配置されて下方に向けて開口する吐出口53を有して
おり、上端に設けた供給口54からセメント系懸濁液が
圧送されるようになっている。各吐出口51,52,5
3は、図9にて吐出口52を例として示したように、無
端掘削チェーン30の下方移送側に所定量変位して配置
されている。なお、吐出口53を無くして実施すること
も可能である。
【0018】また、本実施例においては、供給管50の
吐出口51,52より上方部位の可動支柱20に撹拌機
90が設けられ、また吐出口51,52と略同レベルに
左右三対6個のガイドローラ26が組付けられている。
撹拌機90は、その作動を重機Aの操作室にて制御可能
であり、可動支柱20に回転自在に組付けた回転軸91
(可動支柱20の背部側に所定量変位して設けられてい
る)と、これに脱着交換可能かつ一体回転可能に組付け
た撹拌羽根92と、回転軸91を回転駆動する油圧回転
モータ93と、この油圧回転モータ93の回転を回転軸
91に減速して伝達する一対のスプロケット94,95
とチェーン96によって構成されていて、油圧回転モー
タ93は可動支柱20内に配設した一対の給排管97,
98を通して圧送される作動油によりチェーン駆動装置
80の油圧回転モータ81とは独立して正逆回転可能と
なっている。各ガイドローラ26は、回転カッタ40の
小径の刃43が図10に示したH形鋼Dと干渉しないよ
うにするためのものであり、各連結アーム27の先端部
に回転自在に組付けられている。なお、各連結アーム2
7は、可動支柱20に固着した支持アーム28に対して
位置調整可能に組付けられていて、回転カッタ40の軸
方向長さに合わせて位置調整されるようになっている。
【0019】上記のように構成した本実施例の掘削混練
機100は、図10〜図12に示したように、公知の単
軸混練オーガ機(図示省略)によって所定間隔に形成し
たソイルセメント柱E内に予めH形鋼Dを各開口が互い
に対向するようにして略垂直に埋設した後に、H形鋼D
によって補強された一対のソイルセメント柱E間に、同
ソイルセメント柱Eより短い(浅い)ソイルセメント壁
Wを一サイクルで施工する機械であり、この掘削混練機
100においては、可動支柱20を予め持ち上げた状態
の主柱10を、ソイルセメント壁Wを施す地上に重機A
にて搬送して、各油圧シリンダC1,C2,C3と各ア
ウトリガBを作動させることにより略垂直に設置した状
態で、チェーン駆動装置80を作動させるとともに支柱
駆動装置70によって可動支柱20を下降させ、掘削刃
31〜34と回転カッタ40による掘削が開始するのに
併せて供給管50にセメント系懸濁液を圧送すると、掘
削刃31〜34と回転カッタ40によってH形鋼D間の
地盤の掘削が行われるとともに、掘削によって生じた土
とセメント系懸濁液が撹拌混練されて未固化のソイルセ
メントが作られる。
【0020】また、所定量の掘削が完了した後に、セメ
ント系懸濁液の圧送を停止させるとともに支柱駆動装置
70によって可動支柱20を上昇させると、可動支柱2
0の上昇に応じて上記したソイルセメントが掘削刃31
〜34と回転カッタ40によって撹拌混練されて均一化
される。このときにセメント系懸濁液を適宜圧送供給し
て補充することも可能である。また、掘削刃31〜34
と回転カッタ40が地上に上昇した時点でチェーン駆動
装置80を停止させると、地中に未固化のソイルセメン
ト壁Wが形成される。
【0021】このソイルセメント壁Wは、無端掘削チェ
ーン30の下方移送側に取付けた掘削刃から上方移送側
に取付けた掘削刃までの長さと回転カッタ40の刃42
の刃先回転径を壁厚とし、かつ掘削刃31〜34の幅に
両回転カッタ40の幅を加えた長さを壁幅とするもので
あり、本実施例の掘削混練機100によれば、ソイルセ
メント柱E間に長方形状で平坦なソイルセメント壁Wが
形成される。また、上記した作動を一サイクルとした施
工を所定間隔で繰り返し実行することにより、所望の強
度を有する土留壁(H形鋼Dによって補強されたソイル
セメント柱Eとこれより短いソイルセメント壁Wからな
るもの)を短時間及び経済的に構築することができる。
なお、H形鋼Dによって補強されたソイルセメント柱E
とこれより短いソイルセメント壁Wからなる土留壁が構
築された後には、図13にて示したように、当該土留壁
の一側がソイルセメント壁Wの下端部に相当する位置ま
で掘削される。
【0022】ところで、本実施例の掘削混練機100に
おいては、セメント系懸濁液の供給管50の吐出口5
1,52が回転カッタ40の直上に配置されて下方に向
けて開口しており、しかも無端掘削チェーン30の下方
移送側に所定量変位して配置されているため、セメント
系懸濁液は回転カッタ40の各刃先に供給され、セメン
ト系懸濁液が回転カッタ40の各刃先と非掘削土間に的
確に供給される。したがって、回転カッタ40の各刃先
が的確に冷却されて回転カッタ40の寿命を向上させる
ことができるとともに、セメント系懸濁液による掘削促
進効果が十分に期待できて掘削効率が向上する。また、
未固化のソイルセメントは、可動支柱20の下降時は勿
論のこと上昇時にも、回転カッタ40の刃42,43に
よって的確に撹拌混練されるため、均質で壁面の平滑な
ソイルセメント壁Wが形成される。
【0023】また、本実施例においては、供給管50の
吐出口51,52より上方部位の可動支柱20に撹拌機
90が設けてあり、撹拌機90の油圧回転モータ93が
チェーン駆動装置80の油圧回転モータ81とは独立し
て正逆回転可能となっているため、撹拌羽根92の回転
方向及びスピードは自由に設定でき、上記した可動支柱
20の下降・上昇時に撹拌機90の油圧回転モータ93
を適宜駆動させることにより、更に均質なソイルセメン
ト壁Wを効率よく形成することができる。また、撹拌機
90の回転軸91が図9にて示したように可動支柱20
の背部側に所定量変位して設けられていて、撹拌羽根9
2の先端回転径が回転カッタ40によって掘削される掘
削面の一方(ソイルセメント壁Wが構築された後に掘削
が行われる側)に接するようになっているため、かかる
掘削面側のソイルセメント壁Wの壁面(当該ソイルセメ
ント壁Wが土留壁として使用される場合に露出する壁
面)を他側に比して平滑とすることができる。
【0024】上記実施例においては、供給管50の吐出
口51,52を無端掘削チェーン30の下方移送側に所
定量変位して配置し、回転カッタ40において切削負荷
の大きい側に多量のセメント系懸濁液が供給されるよう
にしたが、供給管50の吐出口51,52は回転カッタ
40の直上に配置されて下方に向けて開口しておればよ
く、その配設位置は適宜変更可能である。また、上記実
施例においては、供給管50の吐出口51,52より上
方に撹拌機90を設けて実施したが、これを無くして本
発明を実施することも可能である。
【0025】また、上記実施例においては、回転カッタ
40をスプロケット24の両側に配置される一対の回転
カッタとし、各回転カッタ40における先端部の刃43
の刃先回転径を基端部の刃42の刃先回転径より小さく
して同回転カッタ40の先端部が造成地に予め略垂直に
埋設したH形鋼Dの開口部に侵入可能としたが、各回転
カッタ40における先端部の刃の刃先回転径を基端部の
刃の刃先回転径と同じとして、当該掘削混練機により、
図14〜図16に示したように、両端に段部のないソイ
ルセメント壁Wが形成されるようにした場合には、一点
鎖線にて示したように予め所定間隔にて形成した一対の
ソイルセメント壁W間に、破線にて示したように両端が
所定量重合するようにしてソイルセメント壁Wを形成し
て、一定の厚さで連続したソイルセメント壁Wを構築す
ることができる。この連続したソイルセメント壁Wは、
大きな強度が不要である場所の土留壁として適してい
て、この場合には各ガイドローラ26も不要である。な
お、この場合には、図17にて示したように、ソイルセ
メント壁Wの下部が所定量埋まった位置までしか当該土
留壁の一側を掘削することができず、当該土留壁の一側
を図13に示した場合と同量掘削するためには、図13
に示したソイルセメント壁Wより高い(深い)ソイルセ
メント壁Wを形成する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による掘削混練機の一実施例を示す側
面図である。
【図2】 図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】 図1の3−3線に沿った断面図である。
【図4】 図1の4−4線に沿った断面図である。
【図5】 四種類の掘削刃を取付けてなる無端掘削チェ
ーンの一部を示す正面図である。
【図6】 四種類の掘削刃を取付けてなる無端掘削チェ
ーンの一部を示す側面図である。
【図7】 図1に示した可動支柱,無端掘削チェーン,
回転カッタ,供給管,撹拌機,ガイドローラ等の関係を
示す正面図である。
【図8】 図7に示した回転カッタ部分の側面図であ
る。
【図9】 図7に示した可動支柱,無端掘削チェーン,
回転カッタ,供給管,撹拌機,ガイドローラ等の関係を
示す側面図である。
【図10】 図1に示した掘削混練機によってソイルセ
メント壁が形成される場合の平面図である。
【図11】 図1に示した掘削混練機によって多数のソ
イルセメント壁が形成されて土留壁が形成される場合の
平面図である。
【図12】 図1に示した掘削混練機によって多数のソ
イルセメント壁が形成されて土留壁が形成される場合の
正面図である。
【図13】 図1に示した掘削混練機によって多数のソ
イルセメント壁が形成されて土留壁が形成される場合の
断面図である。
【図14】 先端部の刃の刃先回転径が基端部の刃の刃
先回転径と同じである回転カッタを備えた掘削混練機に
よってソイルセメント壁が形成される場合の平面図であ
る。
【図15】 先端部の刃の刃先回転径が基端部の刃の刃
先回転径と同じである回転カッタを備えた掘削混練機に
よって多数のソイルセメント壁が形成されて土留壁が形
成される場合の平面図である。
【図16】 先端部の刃の刃先回転径が基端部の刃の刃
先回転径と同じである回転カッタを備えた掘削混練機に
よって多数のソイルセメント壁が形成されて土留壁が形
成される場合の正面図である。
【図17】 先端部の刃の刃先回転径が基端部の刃の刃
先回転径と同じである回転カッタを備えた掘削混練機に
よって多数のソイルセメント壁が形成されて土留壁が形
成される場合の断面図である。
【符号の説明】
100…掘削混練機、10…主柱、20…可動支柱、2
3…駆動スプロケット、24…従動スプロケット、30
…無端掘削チェーン、31〜34…掘削刃、40…回転
カッタ、50…供給管、51,52…吐出口、54…供
給口、70…支柱駆動装置、80…チェーン駆動装置、
90…撹拌機、93…油圧回転モータ(撹拌駆動装
置)、W…ソイルセメント壁、D…H形鋼、E…ソイル
セメント柱。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 造成地の掘削によって生じた土とセメン
    ト系懸濁液を原位置で混練して長方形状のソイルセメン
    ト壁を形成する掘削混練機であって、搬送可能で地上に
    略垂直に設置される主柱と、この主柱に上下動可能に組
    付けられて支柱駆動装置によって上下動される可動支柱
    と、掘削刃を外側に取付けてなり前記可動支柱の上下両
    端に設けたスプロケットに巻装されるとともに前記可動
    支柱の前後に沿って配設されチェーン駆動装置によって
    移送される無端掘削チェーンと、前記可動支柱の下端に
    設けた前記スプロケットに同軸的かつ一体回転可能に組
    付けられて前記無端掘削チェーンの移送に伴って回転さ
    れる所定幅で所定径の回転カッタと、この回転カッタの
    直上に配置されて下方に向けて開口する吐出口を有して
    前記可動支柱の側面に沿って配設され上端に設けた供給
    口からセメント系懸濁液が圧送される供給管とを備えた
    掘削混練機。
  2. 【請求項2】 前記供給管の吐出口が前記無端掘削チェ
    ーンの下方移送側に変位して配置されていることを特徴
    とする請求項1に記載の掘削混練機。
  3. 【請求項3】 前記供給管の吐出口より上方部位の前記
    可動支柱に撹拌機を設けたことを特徴とする請求項1に
    記載の掘削混練機。
  4. 【請求項4】 前記回転カッタを前記スプロケットの両
    側に配置される一対の回転カッタとし、各回転カッタに
    おける先端部の刃先回転径を基端部の刃先回転径より小
    さくして同回転カッタの先端部が造成地に予め略垂直に
    埋設したH形鋼の開口部に侵入可能としたことを特徴と
    する請求項1に記載の掘削混練機。
  5. 【請求項5】 前記撹拌機は独立して作動する撹拌駆動
    装置によって正逆回転可能であることを特徴とする請求
    項3に記載の掘削混練機。
JP31222794A 1994-12-15 1994-12-15 掘削混練機 Pending JPH08165641A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6381882B1 (en) * 1998-12-24 2002-05-07 Kobelco Construction Machinery Co., Ltd. Work control system for a trencher type excavator for soil cement wall

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6381882B1 (en) * 1998-12-24 2002-05-07 Kobelco Construction Machinery Co., Ltd. Work control system for a trencher type excavator for soil cement wall

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