JP4028792B2 - 掘削撹拌装置及び地盤改良方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、掘削溝を掘削するとともに、その掘削溝内を撹拌する掘削撹拌装置及び地盤改良方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、掘削溝を掘削するとともに、掘削溝内で土砂と固化剤を撹拌して混合する掘削撹拌装置としては、内挿された軸を回転させる出力部を備えた油圧モータ(以下、「インナーモータ」という)を用いた掘削撹拌装置がある。このインナーモータを用いた掘削撹拌装置では、インナーモータをベースマシンのリーダに接続し、掘削刃と撹拌翼とを周囲に備えた回転軸をインナーモータに内挿して回転させることにより、掘削及び撹拌を行うとともに、回転軸に設けた貫通孔から固化剤を掘削溝内に注入する(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
なお、本出願人は、先に特願2002−204775号に示すように、内挿された軸周りに回転可能な出力部を備えた外周駆動型の油圧モータ(以下、「アウターモータ」という)を用いた掘削撹拌装置を出願している。このアウターモータを用いた掘削撹拌装置は、ベースマシンに支持された固定軸をアウターモータに貫通させ、さらに、固定軸が内挿されるようにして、掘削刃と撹拌翼とを周囲に備えた中空の回転軸をアウターモータの出力部に接続し、回転軸を固定軸と同心軸周りに回転させることにより、掘削溝内で掘削及び撹拌を行うとともに、固定軸に設けた貫通孔から固化剤を掘削溝内に注入する装置である。なお、この掘削撹拌装置では、作業時にアウターモータが掘削溝内に配置されるように構成されている。
【0004】
【特許文献1】
登録実用新案公報第3020663号公報(第1−17頁、第1−4図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の掘削撹拌装置では、以下の問題がある。
まず、インナーモータを用いた掘削撹拌装置では、掘削時に回転軸の貫通孔と固化剤の供給管とを連通させ、回転軸内の貫通孔に固化剤を供給する必要があり、供給管と回転軸の接続部にスイベルジョイントを設置しているため、回転軸を回転させるための駆動機構の高さが大きくなり、装置全体において回転軸側の重量が増加している。
また、掘削撹拌装置を用いて掘削溝を掘削する際には、回転軸を継ぎ足して掘削刃を所定深度まで下降させる場合がある。このとき、回転軸の連結箇所が多いと、回転軸の強度が低くなるとともに、継ぎ足し回数が多くなり、作業効率が低くなるため、連結間隔を大きく確保することが好ましい。なお、回転軸を継ぎ足すには、インナーモータをリーダの上端部に配置し、インナーモータと地上面との間隔に新たな回転軸を挿入して継ぎ足す。すなわち、1本の回転軸の長さは、リーダの上端部に配置したインナーモータから地上面までの間隔で決定される。したがって、従来の掘削撹拌装置では、回転軸を回転させるための駆動機構の高さが大きくなっているため、インナーモータと地上面との間隔を大きく確保することができない。
【0006】
さらに、アウターモータを用いた掘削撹拌装置では、アウターモータを掘削溝内に配置するため、固定軸の下方にアウターモータが設置される。これにより、固定軸を継ぎ足して掘削刃を所定深度まで下降させる場合に、アウターモータと固定軸の重量を支持する必要があるため、固定軸を継ぎ足す作業が煩雑になり、作業効率が低くなってしまう。
なお、アウターモータを用いた掘削撹拌装置では、アウターモータを掘削溝内に配置することにより、装置の重心を低くして安定性を高めているが、高さが制限された施工条件に対応させて、全体の高さを低く構成した装置(例えば、高さ5.0m)では、地上面よりも上方にアウターモータを配置した場合であっても、掘削撹拌装置の安定性が確保されるため、アウターモータを掘削溝内に配置することによる有効性は非常に低い。
【0007】
したがって、従来の掘削撹拌装置では、装置の高さが制限される施工条件において、回転軸や固定軸を継ぎ足す場合に、連結間隔を大きく確保することが困難であるため、作業効率が低くなってしまうとともに、装置全体において回転軸側の重量が増加して安定性が低くなるため、ベースマシンにカウンターウェイト等を設置して補強する必要があり、装置の構成が複雑になってしまうという問題がある。
【0008】
本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、掘削刃と撹拌翼を備えた回転軸を継ぎ足す際に、回転軸の連結間隔を大きく確保することができ、作業効率を高めることができるとともに、装置の安定性を高めることにより、装置の構成を簡易化することができる掘削撹拌装置及び地盤改良方法を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決すべく構成されるものであり、請求項1に記載の発明は、昇降レールを備えたベースマシンと、昇降レールに沿って昇降可能な回転手段とを備え、回転手段により掘削溝を掘削するとともに、掘削溝内を撹拌する掘削撹拌装置であって、回転手段は、固定軸と、固定軸が内挿され、固定軸周りに出力部が回転可能な油圧モータと、頂部が油圧モータの出力部に接続されることにより、固定軸と同心軸周りに回転可能であり、掘削溝を掘削するための掘削刃と、掘削溝内を撹拌するための撹拌翼とを周囲に備えた回転軸と、から構成され、固定軸は貫通孔を有しており、貫通孔には、油圧モータへの給油管及び掘削溝内への液剤の供給管の少なくとも一方が接続されていることを特徴としている。
【0010】
ここで、ベースマシンは、回転手段を確実に支持して昇降させることができる装置であれば自走式や固定式など、その構成は限定されるものではない。
また、内挿された軸周りに出力部が回転可能な油圧モータは、ラジアルピストンモータやアキシャルピストンモータなど既存の油圧モータである。
さらに、回転軸は、複数の回転軸を継ぎ足して延長することができる。また、掘削刃及び撹拌翼の形状や構成は限定されるものではなく、掘削溝を効率良く掘削し、掘削溝内を確実に撹拌することができる形状や構成であればよい。
【0011】
この発明によれば、油圧モータに内挿された固定軸は掘削時に回転しないため、固定軸の貫通孔と、給油管及び供給管との接続部にスイベルジョイント等の特殊な機構を設置する必要がなくなり、回転手段の駆動機構が小型化されるため、装置の高さが同一である従来の掘削撹拌装置と比較して、駆動機構と地上面との間隔を大きく確保することができる。これは、装置の高さが制限されている施工条件において、回転軸を継ぎ足す場合に有効であり、1本の回転軸の長さを大きくすることができる。
また、スイベルジョイント等の特殊な機構や歯車機構などを駆動機構に設置する必要がなく、回転手段が軽量化されるため、ベースマシンを補強する必要がなくなり、装置の構成を簡易化することができる。
さらに、回転軸は、油圧モータに内挿された固定軸周りに回転する出力部に接続されており、回転軸の径を簡易に大きくすることができるため、油圧モータに回転軸を内挿する構成と比較してトルクを大きく確保することができる。
また、固定軸が掘削時に回転しないため、固定軸を掘削溝内まで延長し、各種の計測装置を固定軸に簡易に設置することができ、掘削溝内の掘削状態をリアルタイムで把握して、正確に施工を管理することができる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の掘削撹拌装置であって、回転手段は、油圧モータの出力部を回転可能な状態で昇降レールに接続する接続手段を備えていることを特徴としている。
【0013】
ここで、接続手段の構成は限定されるものではなく、例えば、油圧モータの出力部をベアリングに内挿し、このベアリングをベースマシンの昇降レールに接続することにより、油圧モータの出力部を回転可能な状態で昇降レールに接続するように構成してもよい。
【0014】
この発明によれば、油圧モータの出力部が昇降レールに接続されるため、油圧モータの回転時に発生する振動が低減され、出力部に接続された回転軸を安定した状態で回転させることができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の掘削撹拌装置であって、回転手段は、ベースマシンに対して複数並設されていることを特徴としている。
【0016】
この発明によれば、各回転手段の回転軸は、油圧モータの出力部に接続されており、本発明では、回転手段に歯車機構等を設ける必要がなく、各回転手段の幅が小さく形成されているため、各種の掘削溝の形状に対応させて各回転手段を配置することができる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の掘削撹拌装置であって、回転手段は、隣接する回転手段同士の回転軸の回転方向が異なることを特徴としている。
【0018】
この発明によれば、回転方向が異なる回転手段同士の間が確実に撹拌されるため、掘削溝内を効率良く撹拌することができる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明は、地盤改良方法であって、(1)掘削する所定位置の脇に請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の掘削撹拌装置のベースマシンを移動させ、各回転手段を下降させることにより、回転軸に設置された掘削刃を地上面に当接させる第1工程と、(2)各回転手段の回転軸を回転させ、掘削刃で地盤を掘削するとともに、ベースマシンにより各回転手段を順次に下降させて所定深さの掘削溝を構築する第2工程と、(3)回転手段で地盤を掘削しながら、供給管を通じて固定軸の貫通孔に固化剤を供給することにより、固定軸から掘削溝内に固化剤を注入し、撹拌翼で掘削土砂と固化剤を撹拌混合する第3工程と、(4)掘削土砂と固化剤を撹拌混合しながら、各回転手段を上昇させて掘削溝から離脱させ、掘削溝内の掘削土砂を硬化させる第4工程とを含むことを特徴としている。
【0020】
この発明によれば、掘削刃を所定深度に到達させるために、回転軸を継ぎ足して鉛直方向に延長させる場合に、本発明の掘削撹拌装置は、駆動機構が小型化されており、回転軸の連結間隔を大きく確保することができ、回転軸の連結箇所を少なくすることができるため、作業効率を高めることができる。
【0021】
したがって、本発明の掘削撹拌装置及び地盤改良方法では、回転手段の駆動機構が小型化され、1本の回転軸の長さを大きくすることができるため、回転軸の連結間隔を大きく確保することができ、作業効率を高めることができるとともに、装置の安定性が高まるため、装置の構成を簡易化することができる。さらに、油圧モータの出力部を支持する構成では、出力部に接続された回転軸を安定した状態で回転させることができるため、効率良く掘削及び撹拌を行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0023】
本実施形態では、本発明の掘削撹拌装置を用いて鉛直方向の掘削溝を掘削するとともに、その掘削溝内に固化剤を注入し、掘削土砂と固化剤を撹拌混合することにより、地盤を改良して硬化させる場合を例として説明する。なお、本実施形態では、構造物の直下で掘削溝を構築する場合を例としており、掘削撹拌装置の高さが制限されている。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に係る掘削撹拌装置を示した正面図である。図2は、本発明の実施形態に係る掘削撹拌装置の回転手段を示した図で、(a)は回転手段の側面図、(b)は回転手段の平面図である。図3は、本発明の実施形態に係る掘削撹拌装置の回転手段における他の構成を示した側面図である。
【0025】
まず、本発明の実施形態に係る掘削撹拌装置の構成について説明する。
掘削撹拌装置1は、図1に示すように、昇降レール2を支持するベースマシン3と、昇降レール2に沿って昇降可能な3基の回転手段10とから構成され、各回転手段10により掘削溝を掘削するとともに、掘削溝内に固化剤を注入し、掘削土砂と固化剤を撹拌混合して地盤を改良する。
【0026】
続いて、ベースマシン3の構成について説明する。
ベースマシン3は、図1に示すように、鉛直方向の昇降レール2と、昇降レール2を水平方向に旋回させるための旋回台座4と、昇降レール2を縦方向に回動させるための可倒手段5と、回転手段10に固化剤を供給するための供給管8aと、回転手段10に駆動用油を供給するための給油管8bと、回転手段10から駆動用油を排出するための排油管8cと、ベースマシン3の移動手段6とから構成され、施工現場に設置された2本のレールR,R上を移動する。
【0027】
旋回台座4は、歯車機構により連結された上部台座4aと下部台座4bとから構成され、上部台座4aには昇降レール2が接続されており、上部台座4aに設けられた電動モータ4cによって上部台座4aを水平方向に回動させることにより、昇降レール2を水平方向に旋回させることができる。
昇降レール2の可倒手段5は、伸縮可能な油圧シリンダであり、下端部が上部台座4aに接続され、上端部が昇降レール2の上端部に接続されており、可倒手段5を伸縮させることにより、昇降レール2の下端部に設けられた回転支持部7を中心として、昇降レール2を縦方向に回動させる。
【0028】
移動手段6は、2本のレールR,R上に配置される複数の車輪6aと、各車輪6aを回転させる電動モータ6bとから構成され,レールRに沿って掘削撹拌装置1を移動させる。
供給管8aは、施工現場に設置された貯蔵タンク(図示せず)に接続されており、供給管8aを通じて、貯蔵タンクから回転手段10に固化剤を供給する。
給油管8b及び排油管8cは、施工現場に設置されたオイルタンク(図示せず)に接続されており、給油管8b及び排油管8cを通じて、オイルタンクから回転手段10に駆動用油を供給するとともに、回転手段10から排出された駆動用油をオイルタンクに回収する。
【0029】
さらに、回転手段10の構成について説明する。
回転手段10は、図1及び図2に示すように、固定軸11と、固定軸11が内挿され、固定軸11周りに出力部が回転する油圧モータ12と、油圧モータ12の出力部に頂部が接続されることにより、固定軸11と同心軸周りに回転する中空管である回転軸13と、油圧モータ12の出力部を回転可能な状態で昇降レール2に接続する接続手段14とから構成される。本実施形態では、3基の回転手段10がレールRの延長方向(図1の紙面に対して垂直方向)に並設されており、昇降レール2に沿って鉛直方向に昇降可能である。
【0030】
油圧モータ12は、内挿された固定軸11周りに出力部が回転する外周駆動型のラジアルピストンモータである。なお、各回転手段10における油圧モータ12の回転方向は、任意に切り替え可能であり、本実施形態では、隣接する回転手段10の油圧モータ12同士を異なる方向に回転させている。
【0031】
固定軸11は、中央部に鉛直方向の貫通孔である供給孔15を有しており、この供給孔15には供給管8aが接続されている。また、供給孔15の周囲には、油圧モータ12に駆動用油を供給するための給油孔16aと、油圧モータ12からの駆動用油を排出するための排油孔16bと、油圧モータ12に駆動用油が過剰に供給され、オーバーフローした際のドレン孔16cと、予備孔16dとからなる4個の貫通孔16が等間隔で配置されている。そして、給油孔16aには給油管8bが接続されるとともに、排出孔16bには排油管8cが接続され、さらに、ドレン孔16cにはドレン管8dが接続されている。なお、固定軸11の各孔15,16と、各管8a,8b,8c,8dとの接続において、固定軸11は回転しないため、固定軸11にスイベルジョイント等の特殊な機構を設置する必要がない。
【0032】
接続手段14は、油圧モータ12の出力部を回転可能な状態で昇降自在に支持する手段であり、中空部を有する支持枠18と、支持枠18に内挿された3個のベアリング17とから構成され、油圧モータ12の出力部が支持枠18の中空部にベアリング17を介して軸支されており、支持枠18は昇降レール2に接続され、油圧モータ12を支持した状態で昇降レール2に沿って鉛直方向に昇降可能である。この支持枠18を昇降させるための機構は限定されるものではなく、例えば、旋回台座4上に電動ウィンチを設置し、この電動ウィンチのワイヤを昇降レール2の頂部に設けられた滑車を介して支持枠18に接続させ、ワイヤの繰り出し又は巻き取りによって支持枠18を昇降させてもよい。
【0033】
回転軸13は、掘削溝を掘削するための掘削刃20と、掘削溝内を撹拌するための撹拌翼21とを周囲に備えた中空管であり、頂部が油圧モータの出力部に接続されることにより、固定軸11と同心軸周りに回転する。なお、回転軸13は、掘削溝の深度に対応して複数の回転軸13を鉛直方向に継ぎ足して延長することができる。また、回転軸13の内部19は、固化剤の流通経路となっており、頂部から流入された固化剤が回転軸13の内部19を通過して、下端部から掘削溝内に排出される。
掘削刃20は、回転軸13の下端部に設置され、回転することにより掘削溝の底面を掘削する。また、撹拌翼21は、回転軸13の外周面に設置された螺旋状の部材であり、回転することにより掘削溝内の掘削土砂と固化剤を撹拌混合する。なお、掘削刃20及び撹拌翼21の構成は限定されるものではなく、効率良く掘削及び撹拌を行うことができる形状及び材質であればよい。
【0034】
次に、本発明の実施形態に係る掘削撹拌装置1を用いた地盤改良方法について説明する。
まず、図1に示すように、掘削する所定位置の脇にベースマシン3を移動させ、旋回台座4及び可倒手段5を調整して各回転手段10を所定位置に鉛直状態で設置する。そして、各回転手段10を下降させ、回転軸13の底部に設置された掘削刃20を地上面に当接させる。
【0035】
続いて、各回転手段10の油圧モータ12を駆動して回転軸13を回転させ、掘削刃20で地盤を掘削し、ベースマシン3により各回転手段10を順次に下降させて所定深さの掘削溝を構築する。このとき、各回転手段10の起動停止及び回転方向を各々設定することにより、3基の回転手段10全体を回動させることができる。例えば、3基の回転手段10において、中央の回転手段10の回転軸13のみを回転させることにより、3基の回転手段10全体を回動させ、掘削溝内で各回転手段10の位置を微調整することができる。また、接続手段14を昇降レール2の下端部まで下降させたとしても、掘削刃20が所定深度に到達しない場合には、回転軸13を継ぎ足して鉛直方向に延長させる。
【0036】
なお、回転軸13を継ぎ足すには、油圧モータ12を昇降レール2の上端部に配置し、油圧モータ12と地上面との間隔に回転軸13を挿入する。すなわち、1本の回転軸13の長さは、回転軸13の駆動機構から地上面までの間隔で決定される。そして、本実施形態では、油圧モータ12に歯車機構やスイベルジョイントを設置する必要がないため、駆動機構が小型化されており、例えば、電動モータに減速機及びスイベルジョイントを設置した構成では、通常、装置の高さが3.0mの場合には、駆動機構の高さが1.5m程度になり、5.0mの場合には、駆動機構の高さが2.85m程度になってしまうが、本発明の掘削撹拌装置1の構成では、装置の高さが3.0mの場合には、駆動機構の高さを1.0m程度にすることができ、5.0mの場合には、駆動機構の高さを1.5m程度とすることができる。したがって、本実施形態では、回転軸13の連結間隔を大きく確保することができ、回転軸13の連結箇所を少なくすることができるため、回転軸13の強度の低下を防止するとともに、作業効率を高めることができる。
【0037】
一方、回転手段10で地盤を掘削しながら、貯蔵タンクから供給管8aを通じて固定軸11の供給孔15に固化剤を供給し、固定軸11及び回転軸13を通過させて掘削溝内に固化剤を注入する。
【0038】
また、掘削刃20の上方では、撹拌翼21が回転しており、隣接する回転軸13の回転方向が異なるため、撹拌翼21同士の間で掘削土砂と固化剤が効率良く撹拌混合される。
【0039】
なお、油圧モータ12の出力部は、接続手段14によって回転可能な状態で昇降レール2に接続されており、出力部の回転により発生する振動が低減され、回転軸13が安定した状態で回転するため、効率良く掘削及び撹拌が行われる。
また、回転軸13は、油圧モータ12に内挿された固定軸11周りに回転するため、回転軸13の径を簡易に大きくし、トルクを大きく確保することができる。例えば、回転軸13が油圧モータ12に内挿される構成では、φ600mm以上の掘削溝を掘削することが困難であるが、本発明の掘削撹拌装置1では、φ850〜900mmの掘削溝を構築することができる。
【0040】
最後に、掘削土砂と固化剤を撹拌混合しながら、各回転手段10を上昇させて掘削溝から引き上げる。このとき、撹拌翼21によって掘削溝の上方は常に撹拌され、掘削溝の上方で掘削土砂と固化剤が硬化してしまうことがないため、各回転手段10を掘削溝から容易に引き上げることができる。そして、各回転手段10の離脱後に掘削溝内の掘削土砂が硬化して地盤が改良される。
【0041】
したがって、本発明の掘削撹拌装置1では、回転手段10の駆動機構が小型化されるため、回転軸13の連結間隔を大きく確保することができ、作業効率を高めることができるとともに、掘削撹拌装置1の安定性が高まるため、掘削撹拌装置1の構成を簡易化することができる。さらに、油圧モータ12の出力部が支持されるため、出力部に接続された回転軸13を安定した状態で回転させ、効率良く掘削及び撹拌を行うことができる。
【0042】
以上、本発明の好適な実施形態についての一例を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、固定軸11を回転軸13の内部19に延長させ、掘削溝内における回転軸の位置や深度を計測する計測装置を固定軸11の下端部に設置することにより、掘削溝内の掘削状態をリアルタイムで把握して正確に施工を管理し、精度良く掘削溝を構築するように構成してもよい。このとき、固定軸11は掘削時に回転することなく、掘削溝の下方まで下降するため、計測装置の電源ケーブルや通信ケーブル等を固定軸11の予備孔16d(図2(b)参照)に挿入して配線することができ、回転手段10に計測装置を簡易に設置することができる。
また、回転手段10の他の構成としては、図3に示すように、固定軸11の頂部を支持する接続手段14aを用いた構成がある。接続手段14aは、昇降レール2に接続された支持枠であり、この接続手段14aに設けられた貫通孔内に固定軸11の頂部が挿入されて固定されることにより、各回転手段10が支持されている。この構成では、油圧モータ12の周囲にベアリングを設置する必要がないため、回転手段10の構成を簡易化することができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明の掘削撹拌装置及び地盤改良方法によれば、回転手段の駆動機構が小型化されているため、装置の高さが同一である従来の掘削撹拌装置と比較して、駆動機構と地上面との間隔を大きく確保することができる。これにより、装置の高さが制限されている施工条件において、回転軸を継ぎ足す場合に、1本の回転軸の長さを大きくすることができ、回転軸の連結間隔を大きくすることができるため、作業効率を高めることができる。
また、回転手段が軽量化されるため、ベースマシンを補強する必要がなくなり、装置の構成を簡易化することができる。
さらに、回転軸は、油圧モータに内挿された固定軸周りに回転する出力部に接続されるため、回転軸の径を簡易に大きくすることができ、油圧モータに回転軸を内挿する構成と比較してトルクを大きく確保することができる。
また、掘削撹拌装置は小型化されており、各回転手段の幅が小さいため、回転手段を複数並設した構成では、各種の掘削溝の形状に対応させて各回転手段を配置することができる。
また、油圧モータの出力部を支持する構成では、出力部に接続された回転軸を安定した状態で回転させることができるため、効率良く掘削及び撹拌を行うことができる。
また、隣接する回転手段同士の回転軸の回転方向が異なるように構成した場合には、回転手段同士の間が確実に撹拌されるため、掘削溝内を効率良く撹拌することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る掘削撹拌装置を示した正面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る掘削撹拌装置の回転手段を示した図で、(a)は回転手段の側面図、(b)は回転手段の平面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る掘削撹拌装置の回転手段における他の構成を示した側面図である。
【符号の説明】
1・・・・掘削撹拌装置
2・・・・昇降レール
3・・・・ベースマシン
8a・・・・供給管
8b・・・・給油管
8c・・・・排油管
8d・・・・ドレン管
10・・・・回転手段
11・・・・固定軸
12・・・・油圧モータ
13・・・・回転軸
14・・・・接続手段
15・・・・供給孔
16a・・・・給油孔
16b・・・・排油孔
16c・・・・ドレン孔
16d・・・・予備孔
20・・・・掘削刃
21・・・・撹拌翼

Claims (5)

  1. 昇降レールを備えたベースマシンと、
    前記昇降レールに沿って昇降可能な回転手段とを備え、前記回転手段により掘削溝を掘削するとともに、前記掘削溝内を撹拌する掘削撹拌装置であって、
    前記回転手段は、
    固定軸と、
    前記固定軸が内挿され、前記固定軸周りに出力部が回転可能な油圧モータと、
    頂部が前記油圧モータの前記出力部に接続されることにより、前記固定軸と同心軸周りに回転可能であり、前記掘削溝を掘削するための掘削刃と、前記掘削溝内を撹拌するための撹拌翼とを周囲に備えた回転軸と、から構成され、
    前記固定軸は貫通孔を有しており、前記貫通孔には、前記油圧モータへの給油管及び前記掘削溝内への液剤の供給管の少なくとも一方が接続されていることを特徴とする掘削撹拌装置。
  2. 前記回転手段は、前記油圧モータの出力部を回転可能な状態で前記昇降レールに接続する接続手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の掘削撹拌装置。
  3. 前記回転手段は、前記ベースマシンに対して複数並設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の掘削撹拌装置。
  4. 前記回転手段は、隣接する前記回転手段同士の前記回転軸の回転方向が異なることを特徴とする請求項3に記載の掘削撹拌装置。
  5. 次の第1工程から第4工程の各工程を含むことを特徴とする地盤改良方法。
    (1)掘削する所定位置の脇に請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の掘削撹拌装置の前記ベースマシンを移動させ、前記各回転手段を下降させることにより、前記回転軸に設置された前記掘削刃を地上面に当接させる第1工程。
    (2)前記各回転手段の前記回転軸を回転させ、前記掘削刃で地盤を掘削するとともに、前記ベースマシンにより前記各回転手段を順次に下降させて所定深さの前記掘削溝を構築する第2工程。
    (3)前記回転手段で地盤を掘削しながら、前記供給管を通じて前記固定軸の前記貫通孔に固化剤を供給することにより、前記固定軸から前記掘削溝内に固化剤を注入し、前記撹拌翼で掘削土砂と前記固化剤を撹拌混合する第3工程。
    (4)前記掘削土砂と前記固化剤を撹拌混合しながら、前記各回転手段を上昇させて前記掘削溝から離脱させ、前記掘削溝内の前記掘削土砂を硬化させる第4工程。
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