JPH08165594A - Zn−Ni合金めっき鋼板及びその製造方法 - Google Patents

Zn−Ni合金めっき鋼板及びその製造方法

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JPH08165594A
JPH08165594A JP33125394A JP33125394A JPH08165594A JP H08165594 A JPH08165594 A JP H08165594A JP 33125394 A JP33125394 A JP 33125394A JP 33125394 A JP33125394 A JP 33125394A JP H08165594 A JPH08165594 A JP H08165594A
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plating
steel sheet
layer
alloy
plated steel
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JP33125394A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Mima
宣浩 美馬
Masaya Kimoto
雅也 木本
Shogo Fukui
省吾 福井
Kazuo Asano
和夫 浅野
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた耐食性を有することは勿論のこと、絞
り等の加工を受けた後のめっき密着性にも優れたZn−Ni
合金めっき鋼板を提供する。 【構成】 Zn−Ni合金めっき鋼板を、鋼板の少なくとも
片面に5g/m2 以上の付着量でZn−Ni合金めっき層を有
すると共に、該めっき層が“Niを10〜16wt%の割合で含
む鋼板側の第1層”と“Niを5〜10wt%の割合で含む表
面側の第2層”とから成り、かつ第1層と第2層とのめ
っき厚の比が 5〜100 :1である構成とする。また、上
記めっき鋼板は、めっき工程を2段階に分けて、“めっ
き電流密度を80〜150A/dm2 とする第1段階めっ
き”を施してから“めっき電流密度を5〜80A/dm2
とする第2段階めっき”を施すと共に、第1段階と第2
段階のめっき時間の比を 2〜50 :1とすることにより製
造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車等の材料とし
て好適な加工後のめっき密着性に優れたZn−Ni合金めっ
き鋼板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】従来より、鋼板の耐食性向上の
ために亜鉛めっきを始め種々の合金めっきが広く適用さ
れてきたが、近年、耐食性,溶接性,塗装性等において
優れた特性を発揮する“Zn−Ni合金めっき”が注目され
ている。このZn−Ni合金めっきの有用性については例え
ば特開昭55−110791号公報や特開昭55−15
2194号公報等でも報告されているが、Zn−Ni合金め
っきの中でも、取り分けNi含有率が10〜16wt%であるγ
単相Zn−Ni合金のめっきが最も優れた耐食性を示すとさ
れている。
【0003】しかしながら、Zn−Ni合金めっきではNi含
有率の増大と共にめっき皮膜の硬度が上昇するので、耐
食性に優れる前記Ni含有率10〜16wt%のめっき皮膜では
その硬度はビッカ−ス硬さ(Hv)で約300〜600と極
めて硬く、かつ脆くなってしまう。このため、めっき鋼
板に絞り加工等の“圧縮方向の変形を受ける加工”が加
えられた場合にめっき剥離を生じやすいという問題があ
った。そして、このようなめっき剥離は、剥離した部分
の耐食性劣化をもたらすことは勿論、剥離しためっき片
が加工用の型に残って次加工のめっき鋼板に押し込み疵
を作るなど、多くの不都合につながるものであった。
【0004】もっとも、これまで亜鉛系めっき鋼板の加
工性改善に関し次のような方法が提案されてはいる。 a) ホウ素,リン等といった半金属の酸化物の無水アル
カリ金属塩を塗布する方法(特開平1−172578号
公報参照), b) 例えばアクリル樹脂と金属石鹸との水分散体(特開
昭62−84193号公報),ポリメタクリル酸エステ
ルと鉱物油との混合体(特開昭54−40259号公
報),熱硬化型アクリル樹脂,界面活性剤及びワックス
の混合物(特開昭63−8489号公報)等の“固体有
機皮膜剤”を塗布する方法。
【0005】しかし、これらの方法にはそれぞれ以下の
ような問題点があった。即ち、a)項に示した方法では、
金属塩を含む水溶液をめっき上に塗布した後で100℃
以上に加熱して脱水し無水塩の皮膜を生成する工程が必
要なため、コスト的に不利である。一方、b)項に示した
方法には、塗布した有機皮膜剤が化成処理前の洗浄工程
において完全には除去されないので化成処理性が悪くな
り、従って塗料密着性に劣るという欠点がある。
【0006】また、これらとは別に、特にZn−Ni合金め
っき鋼板の加工性や加工後のめっき密着性を改善する手
段として、特開昭58−6995号公報,特公昭63−
48959号公報等には「めっき皮膜と鋼板との界面部
に比較的Ni含有率の低いめっき層を介在させる方法」が
提案されている。しかし、この方法によれば、めっき鋼
板に塗装を施した後の“石はね等の衝撃によるめっき剥
離”には有効であるものの、“めっき鋼板が絞り加工等
を受けた際に生じる剥離”に関しては十分な効果が得ら
れなかった。
【0007】このようなことから、本発明が目的とした
のは、優れた耐食性を有することは勿論のこと、絞り等
の加工を受けた後のめっき密着性にも優れたZn−Ni合金
めっき鋼板を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記目的を
達成すべく、特にZn−Ni合金めっき鋼板に絞り加工等を
施した時のめっき剥離状況に仔細な検討を加えながら鋭
意研究を行った結果、「加工が加えられることにより起
きるZn−Ni合金めっきの剥離は、 石はね等の衝撃を受け
た場合のような“鋼板との界面から生じる剥離”とは異
なってめっき層の表層近くで発生するものであり、 従っ
てZn−Ni合金めっき鋼板の優れた耐食性を維持しつつそ
の加工性や加工後のめっき密着性を向上させるために
は、 Zn−Ni合金のめっき層構造を、 前記特開昭58−6
995号公報や特公昭63−48959号公報等に開示
されている手段とは逆に、 鋼板側にNi含有率が高くて耐
食性の優れるZn−Ni合金から成る第1層を配し、 表面側
にNi含有率がやや少なくて比較的硬度の低いZn−Ni合金
から成る第2層を配した2層構造とし、 かつそれぞれの
めっき厚の比率と全目付量とを所定の値に調整すること
が有効である」との新しい知見を得ることができた。
【0009】本発明は、上記知見事項等を基に重ねられ
た更なる研究の末に完成されたものであり、「Zn−Ni合
金めっき鋼板を、 鋼板の少なくとも片面に5g/m2 以上
の付着量でZn−Ni合金めっき層を有すると共に、 該めっ
き層が“Niを10〜16wt%の割合で含む鋼板側の第1層”
と“Niを5〜10wt%の割合で含む表面側の第2層”とか
ら成り、 かつ第1層と第2層とのめっき厚の比が 5〜10
0 :1である構成とすることによって、 優れた耐食性と
加工後のめっき密着性を兼備せしめた点」に大きな特徴
を有し、更には「電気めっきにより少なくとも片面に5
g/m2 以上の目付量でZn−Ni合金めっき層を備えためっ
き鋼板を製造するに際し、 めっき工程を2段階に分け
て、 “めっき電流密度を80〜150A/dm2 とする第
1段階めっき”を施してから“めっき電流密度を5〜8
0A/dm2 とする第2段階めっき”を施すと共に、 第1
段階と第2段階のめっき時間の比を 2〜50 :1とするこ
とにより、 優れた耐食性と加工後のめっき密着性を兼備
したZn−Ni合金めっき鋼板を安定に製造できるようにし
た点」をも特徴とするものである。
【0010】なお、本発明において母材鋼板の材質は特
に制限されるものでなく、一般のアルミニウムキルド鋼
や珪素添加IF鋼のほか、JIS G3141,JIS G31
31に規定される鋼など各種のものを適用することがで
きる。
【0011】
【作用】以下、本発明にてZn−Ni合金めっき鋼板の構成
並びにその製造条件を前記の如くに限定した理由を、そ
の作用と共に詳述する。まず、本発明に係るZn−Ni合金
めっき鋼板は、めっき層が“Niを10〜16wt%の割合で含
む鋼板側の第1層”と“Niを5〜10wt%の割合で含む表
面側の第2層”とから成り、かつ第1層と第2層とのめ
っき厚の比が 5〜100 :1である構成とされるが、これ
は以下の理由による。
【0012】即ち、Zn−Ni合金めっき鋼板の耐食性は、
めっき層のNi含有率が10〜16wt%のとき(γ単相のと
き)に最も優れていることが知られている。これは、め
っき層の結晶構造がNi含有率10wt%未満ではη+γの、
また16wt%を超えるとα+γの何れも2相析出構造とな
り、これらの場合には2相間で局部電池を形成するので
耐食性が劣化するためであると言われている。従って、
例えばNi含有量が10wt%未満のZn−Ni合金めっきは耐食
性が劣るので、そのままでは耐食性材料としての利用価
値は少ない。それ故、Zn−Ni合金めっき鋼板において優
れた耐食性を確保するためには、Niを10〜16wt%の割合
で含むZn−Ni合金めっき層の形成は欠くことができな
い。
【0013】ところが、Ni含有率が10〜16wt%のZn−Ni
合金めっき層は硬度が高くて脆いため、絞り等の加工が
加えられるとその表層部付近に割れが入って剥離を生じ
やすい欠点がある。
【0014】つまり、図1はZn−Ni合金めっき鋼板にお
けるめっき層のNi含有率と硬度との関係を示したもので
あり、また図2は各々Ni含有率が異なる目付量20g/m
2 のZn−Ni合金めっき鋼板に円筒深絞り加工を施した後
に側壁部のセロハンテ−プ剥離を行い、そのテ−プの
“L値”をスガ試験機株式会社製SMカラ−コンピュ−
タSM−3にて測定した結果である。なお、“L値”は
明るさの尺度であり、剥離試験を行ったテ−プのL値が
小さいほど“剥離しためっき片が多くテ−プに付着して
黒い色を呈していること”を意味するので、テ−プのL
値が小さいほどめっきの剥離量が多いことになる。これ
らの図から、めっき皮膜中のNi含有率が上昇すると共に
めっき皮膜の硬度も上昇し、それに伴ってめっき剥離も
増大しており、特にNi含有率が10〜16wt%になるとめっ
き剥離量が著しく増大することが分かる。
【0015】一方、図1及び図2からは、Zn−Ni合金め
っき皮膜中のNi含有率が10wt%まではその硬度はそれほ
ど高くはならず、加工後のめっき剥離もそれほど顕著化
しないことも明らかである。
【0016】また、上記円筒絞り加工を施した後にセロ
ハンテ−プ剥離を行ったZn−Ni合金めっき鋼板について
断面方向から電子顕微鏡観察を行った結果、めっき皮膜
の剥離はめっき皮膜の表層付近で起きていることが確認
され、またこの剥離は鋼板がその面内で圧縮変形される
ことによってめっき皮膜内にも圧縮応力が発生し、これ
によりめっき皮膜内に亀裂が走ってめっき皮膜がはじけ
るように剥がれたものであると判断された。これらのこ
とから、「加工によるめっき皮膜の剥離がNi含有量の増
大と共に多くなるのはめっき皮膜の硬度の増大,延性の
低下に起因したものである」との推測は正しいものと考
えられた。
【0017】そこで、本発明者等は加工に際して剥離が
起こるのがめっき皮膜の表層付近であることを踏まえ、
「めっき皮膜の表層部分のNi含有量を低くすることによ
りこの部分の硬度の低下,延性の増大が達成され、 めっ
き鋼板の加工後の密着性向上に効果がある」と推定しつ
つ“加工後の密着性に優れたZn−Ni合金めっき鋼板”に
ついて検討したところ、めっき皮膜を“耐食性に優れる
Ni含有率10〜16wt%のZn−Ni合金下層めっき(第1層)
の上に少なくとも下層めっき厚の 1/100以上の厚さでNi
含有率5〜10wt%のZn−Ni合金上層めっき(第2層)を
重ね合わせた2層構造”とすることにより所期の目的が
達成されることを見出した。
【0018】即ち、Zn−Ni合金めっき鋼板ではめっき皮
膜として優れた耐食性を示すNi含有率10〜16wt%のZn−
Ni合金層を設けなければその価値は著しく低下するが、
Ni含有率10〜16wt%のZn−Ni合金層を設けた上で、その
上にNi含有率10〜16wt%のZn−Ni合金層の厚さの少なく
とも 1/100以上の厚さでNi含有率5〜10wt%のZn−Ni合
金層を形成させると(即ち第1層と第2層の厚さの比が
100:1となる以上に第2層の厚さを確保すれば)、
該表層はHv 300を下回る硬度で比較的良好な延性を
示すので、絞り等の加工により圧縮力が加わったとして
も該表層部分で発生しがちな亀裂が抑えられてめっき皮
膜の剥離が防止されるようになる。
【0019】なお、Zn−Ni合金めっき鋼板に所望される
耐食性を確保するためには、Zn−Ni合金めっきの下層
(第1層)をNi含有率10〜16wt%のZn−Ni合金とする必
要があり、またその厚さは、めっきの全目付量を5g/m
2 以上とした上で、Ni含有率5〜10wt%のZn−Ni合金層
上層(第2層)の5倍以上とする必要がある。つまり、
めっき目付量が5g/m2 未満であったり、第1層の厚さ
が第2層の5倍未満の場合には耐食性が不十分となる。
【0020】ここで、めっき表層部の第2層は結晶構造
がη+γの2相析出であって、第1層に比べて耐食性に
は劣っているが、η相の電位はγ相に比べて卑であるの
で実際の腐食に際してはη相の優先溶出が起こり、ある
程度腐食が進行した後は2層構造のめっき皮膜は全厚さ
方向部位にわたってγ相単相となるため、第1層と第2
層の厚さの比が5:1となる以上に第1層が厚ければ耐
食性に問題をもたらすことはない。
【0021】次に、電気めっきにより少なくとも片面に
5g/m2 以上の目付量でZn−Ni合金めっき層を備えた本
発明に係るZn−Ni合金めっき鋼板の製造条件として、め
っき工程を2段階に分け、“めっき電流密度を80〜1
50A/dm2 とする第1段階めっき”を施してから“め
っき電流密度を5〜80A/dm2 とする第2段階めっ
き”を施すと共に、第1段階と第2段階のめっき時間の
比を 2〜50 :1とするように規定した理由は、以下の通
りである。
【0022】本発明に係るZn−Ni合金めっき鋼板を製造
するに当っては、まず常法に従い母材鋼板に脱脂,酸
洗,水洗等の前処理が施される。そして、これらの前処
理に続いてZn−Ni合金の電気めっきを行う。めっき方式
としては水平式,縦型式,ラジアルセル式等の既知の方
式を適用でき、めっき浴としては硫酸塩浴が適当であ
る。
【0023】ところで、Ni含有率の高い第1層(下層)
とNi含有率の低い第2層(上層)とから成る2層構造の
Zn−Ni合金電気めっき皮膜を形成する手段としてまず考
えられるのは、多数のめっき槽を配置すると共に、それ
らめっき槽の最後の数槽についてはめっき浴のNiモル濃
度(Ni2+/Ni2++Zn2+:モル濃度百分率)が低くなるよ
うに設定してめっきを行う方法である。しかし、この方
法では各めっき槽の浴組成を個別に管理しなければなら
ないので設備費,作業費の大幅な増大を招き、工業的に
推奨できるものではない。
【0024】そこで、本発明が提案するのは、Zn−Ni合
金の連続電気めっきラインにおいて終始一種類のめっき
浴のみを用いると共に、そのめっき工程を“めっき電流
密度:80〜150A/dm2 で処理する第1段階”と
“めっき電流密度:5〜80A/dm2 で処理する第2段
階”とに分け、第1段階でのめっき処理に引き続いて第
2段階でのめっき処理を行う方法である。この場合、め
っき液のNiモル濃度を55〜75%程度に調整しておけ
ば、めっき電流密度を80〜150A/dm2 としたとき
にめっき皮膜中Ni含有率は10〜16wt%となり、まためっ
き電流密度を5〜80A/dm2 としたときにめっき皮膜
中Ni含有率は5〜10wt%となる。
【0025】また、めっき鋼板の製造ではめっき電流密
度の増大に比例して単位時間当りの生産量が増大する
が、本発明においては第1段階の処理でめっき層の大部
分を形成させる必要があるため、この点からも第1段階
のめっき処理ではめっき電流密度を80A/dm2 以上と
しなければならない。つまり、第1段階でのめっき電流
密度が80A/dm2 を下回ることは、生産性の低下につ
ながることでもあるので好ましくない。
【0026】逆に、連続電気めっきラインでは、めっき
電流密度が150A/dm2 を超えると、通電ロ−ル(鋼
板に電流を流すためのロ−ル)と鋼板との間へのめっき
液の回り込みによって通電ロ−ルにめっきがなされる所
謂“巻き付き”という現象も問題になる。即ち、この
“巻き付き”は電流量の増大に伴って増大するものであ
るが、“巻き付き”が起きると、通電ロ−ル上に形成さ
れためっき皮膜が鋼板に押し付けられることによって剥
離し、めっき鋼板への押し込み疵の原因となる。もっと
も、この押し込み疵を低減する手段として、 a) めっき液の回り込みを抑える, b) 回り込むめっき液の液中金属イオン濃度を下げる, c) 通電ロ−ル上のめっき皮膜を除去する, 等の方法が考えられてはいるが、めっき電流密度を15
0A/dm2 以下に抑えるのが簡易かつ効果的な方法と言
える。
【0027】一方、第2段階のめっき処理でのめっき電
流密度は、第1段階のめっき処理においてめっき層中の
Ni含有率が10〜16重量%となるようにめっき液のNiモル
濃度等を決めた場合、5A/dm2 未満であると形成され
るめっき層の厚さを十分確保できないためにめっき鋼板
の加工性劣化を招くことにもなる。逆に、第2段階のめ
っき処理でのめっき電流密度が80A/dm2 を超える
と、前述したように形成されるめっき層中Ni含有率が10
wt%を超えるようになって、めっき鋼板の加工後におけ
るめっき密着性向上効果が確保できなくなる。
【0028】なお、Zn−Ni合金の電気めっき液におい
て、Niモル濃度が55〜75%の範囲ではNiモル濃度及
びめっき電流密度が増大するに従って析出めっき層中の
Ni含有率は増大するので、めっき液のNiモル濃度,第1
段階及び第2段階のめっき電流密度は上記範囲内で適切
な条件を選ぶ必要があることは言うまでもない。
【0029】本発明においては、第1段階と第2段階の
めっき時間の比は 2〜50 :1に設定されるが、これは次
の理由による。即ち、めっき皮膜の厚みは電流密度とめ
っき時間の積にほぼ比例するので、第1段階のめっき時
間が第2段階のめっき時間の2倍未満であっても、第1
層と第2層のめっき厚の比が5〜100 :1となるめっき
鋼板を製造することは可能である。しかし、高い電流密
度でめっきを行う第1段階のめっき時間を多くした方が
単位時間当りの生産量は増加するため、第1段階のめっ
き時間を第2段階の2倍未満とすることは望ましくな
い。一方、第2段階のめっき時間が第1段階のめっき時
間の1/50未満になると、第2層のめっき厚が第1層のめ
っき厚の 1/100未満にしかならないため加工性や加工後
におけるめっき密着性の向上効果が得られなくなる。
【0030】ところで、めっき処理に際しては、上記諸
条件の他に“めっき液流速", "鋼板の通過速度", "めっ
き液を流す方向", "めっき液のpH”あるいは“めっき
浴の温度”等にも留意する必要がある。
【0031】つまり、めっき液流速は、 0.5m/秒以下
ではめっきが平滑にならずに荒れた感じとなってめっき
鋼板の加工性に悪影響を与えるので注意を要する。これ
は、高いめっき電流密度で速いめっきが行われている場
合にめっき液流速が遅いと、めっき鋼板とめっき液の界
面への電析イオンの供給が不十分となるために起きる現
象であると考えられる。なお、連続めっきラインではめ
っき液流速3m/秒まではめっき液流速を上げるにつれ
て前記現象を抑える十分な効果が得られるが、これを超
えると今度はめっき液を循環させるためのより強力なポ
ンプが必要となったりそのポンプを稼働させるための電
力量が増すなど、いたずらなコストの増大を招くので操
業上不利である。従って、めっき液流速は望ましくは1
〜 1.5m/秒程度に設定するのが良い。
【0032】また、めっき鋼板の単位時間当りの生産量
は鋼板の通過速度に比例して向上しするわけであるが、
鋼板の通過速度は連続めっきラインにおける合計の陽極
の長さと、めっき電流密度,めっき電流効率,必要なめ
っき付着量から決まる。そして、通常の連続めっきライ
ンにおいては合計の陽極の長さは20〜40m程度であ
り、めっき付着量は自動車用鋼板としては20〜50g/
2 程度が一般的であることや、Zn−Ni合金めっきにお
いては電流効率は60〜80%程度であることを考慮す
れば、鋼板の通過速度は 0.5m/秒よりも遅くする必要
はない。なお、鋼板の通過速度には特に上限はない。
【0033】めっき液を流す方向としては、鋼板の進行
方向と逆方向とする“向流”にするのが好ましい。なぜ
なら、前記“向流”とすることにより鋼板とめっき液の
相対速度を効率的に上げることができ、より平滑な表面
のめっき鋼板を得ることが可能となるためである。更
に、めっき液のpHは1〜2に調整することが望まし
い。これは、この範囲よりもpHが低いとめっき過程で
水素ガスの発生が多くなってめっき表面に気泡ムラが生
じるだけでなく、同時に電流効率も悪化し、一方、前記
範囲よりもpHが高くなるとめっきの外観が黒灰色とな
る傾向があることによる。
【0034】そして、めっき浴の温度は40〜60℃が
望ましい。これは、この範囲よりもめっき浴の温度が高
い場合にはめっき液の蒸発量が多くなって操業上不経済
であり、一方、前記範囲よりも低い温度であると、めっ
きに際してめっき浴に電流を流すことによるめっき浴温
度の上昇が無視できない問題になるからである。つま
り、めっき液の温度が適当な範囲にあれば、自然放熱と
めっきによる発熱がほぼ吊り合うが、めっき液の温度が
低ければ自然放熱も少なくなって浴温の変動につながる
ので好ましくない。即ち、めっき浴の温度が上昇するに
伴ってZn−Ni合金めっき析出層中のNi含有率は高くなる
ため、めっき浴の温度は一定に保つ必要があるが、めっ
き液の温度が低すぎる場合にはめっき液の温度を一定に
保つために冷却装置を必要とし、コストの面で不利とな
る。
【0035】続いて、実施例により本発明を更に具体的
に説明する。
【実施例】
〔実施例1〕脱脂,酸洗,水洗等の前処理を行った板
厚:0.8mmのSPCD鋼板(JISに規定される絞り用冷
間圧延鋼板)に、連続めっきラインにて下記条件でZn−
Ni合金めっきを施した。 1) めっき槽の数…15槽, 2) 液流速…1m/秒, 3) 鋼板の通過速度… 2.3m/秒, 4) めっき液… NiSO4 ・ 6H2 O: 240 g/L(リット
ル), ZnSO4 ・ 7H2 O: 135 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:66%), 5) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき浴の温度:50℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第14槽目までを90
A/dm2 とし、第15槽目は30A/dm2 とした。
【0036】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は40g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率11.7wt%の第1層(下層)とNi含有率 9.2wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ40:1であった。
【0037】次に、得られた上記Zn−Ni合金めっき鋼板
の円筒深絞り試験を行った。なお、深絞り試験の条件は ポンチ径:50mmφ,ダイス径:52.4mmφ,ブランク
径:90mmφ,絞り高さ:26mm,板押え厚:1ton ,
ポンチスピ−ド:60 mm/分 とし、深絞り加工の前にめっき鋼板の両面へ潤滑油を塗
布してから実施した。
【0038】更に、加工後のめっき密着性の評価も以下
の要領で行った。即ち、深絞り加工の後で溶剤脱脂を行
い、加工によって成形されたカップの側壁部よりめっき
皮膜のセロハンテ−プ剥離を行った。そして、剥離後の
テ−プを上質紙に貼り、このテ−プのL値をスガ試験機
株式会社製SMカラ−コンピュ−タSM−3にて測定し
た。なお、先にも触れた通り、L値は色の明るさの尺度
であるから、剥離したテ−プに剥がれためっき皮膜が多
く付着するほど(即ちめっきの剥離量が多いほど)テ−
プの色は黒くなるのでL値は小さくなる。
【0039】この結果、本実施例で得られたZn−Ni合金
めっき鋼板は加工性が良好で、かつ加工後のめっき密着
性にも優れている(剥離テ−プはL値80以上を示す)
ことが確認された。
【0040】〔実施例2〕実施例1と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、連続めっきラインに
て下記の条件でZn−Ni合金めっきを行った。 1) めっき槽の数…10槽, 2) 液流速…1m/秒, 3) 鋼板の通過速度… 2.3m/秒, 4) めっき液… NiSO4 ・ 6H2 O: 240 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 135 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:66%), 5) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき浴の温度:50℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第9槽目までを10
0A/dm2 とし、第10槽目を40A/dm2 とした。
【0041】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は30g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率11.8wt%の第1層(下層)とNi含有率 9.7wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ20:1であった。
【0042】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本実施例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は加工性が良好で、かつ加工後のめっき密
着性にも優れている(剥離テ−プはL値80以上を示
す)ことが確認された。
【0043】〔実施例3〕実施例1と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、連続めっきラインに
て下記の条件でZn−Ni合金めっきを行った。 1) めっき槽の数…10槽, 2) 液流速… 1.5m/秒, 3) 鋼板の通過速度… 1.6m/秒, 4) めっき液… NiSO4 ・ 6H2 O: 240 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 135 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:66%), 5) めっき液のpH: 1.5(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき浴の温度:40℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第9槽目までを12
0A/dm2 とし、第10槽目を40A/dm2 とした。
【0044】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は50g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率12.3wt%の第1層(下層)とNi含有率 9.8wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ25:1であった。
【0045】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本実施例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は加工性が良好で、かつ加工後のめっき密
着性にも優れている(剥離テ−プはL値80以上を示
す)ことが確認された。
【0046】〔実施例4〕実施例1と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、連続めっきラインに
て下記の条件でZn−Ni合金めっきを行った。 1) めっき槽の数…10槽, 2) 液流速… 1.5m/秒, 3) 鋼板の通過速度… 1.6m/秒, 4) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 240 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 135 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:66%), 5) めっき液のpH: 1.5(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき液の温度:50℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第9槽目までを80
A/dm2 とし、第10槽目を20A/dm2 とした。
【0047】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は20g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率11.2wt%の第1層(下層)とNi含有率 8.5wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ35:1であった。
【0048】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本実施例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は加工性が良好で、かつ加工後のめっき密
着性にも優れている(剥離テ−プはL値80以上を示
す)ことが確認された。
【0049】〔実施例5〕実施例1と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、連続めっきラインに
て下記の条件でZn−Ni合金めっきを行った。 1) めっき槽の数…10槽, 2) 液流速…1m/秒, 3) 鋼板の通過速度…2m/秒, 4) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 240 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 135 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:66%), 5) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき液の温度:50℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第8槽目までを90
A/dm2 とし、第9槽及び第10槽では60A/dm2 とし
た。
【0050】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は30g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率11.8wt%の第1層(下層)とNi含有率 9.9wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ5:1であった。
【0051】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本実施例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は加工性が良好で、かつ加工後のめっき密
着性にも優れている(剥離テ−プはL値80以上を示
す)ことが確認された。
【0052】〔実施例6〕実施例1と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、連続めっきラインに
て下記の条件でZn−Ni合金めっきを行った。 1) めっき槽の数…10槽, 2) 液流速…1m/秒, 3) 鋼板の通過速度… 1.9m/秒, 4) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 260 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 135 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:68%), 5) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき液の温度:50℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第8槽目までを10
0A/dm2 とし、第9槽及び第10槽では5A/dm2 とし
た。
【0053】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は30g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率12.7wt%の第1層(下層)とNi含有率 5.3wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ70:1であった。
【0054】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本実施例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は加工性が良好で、かつ加工後のめっき密
着性にも優れている(剥離テ−プはL値80以上を示
す)ことが確認された。
【0055】〔実施例7〕実施例1と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、連続めっきラインに
て下記の条件でZn−Ni合金めっきを行った。 1) めっき槽の数…15槽, 2) 液流速… 1.5m/秒, 3) 鋼板の通過速度… 2.5m/秒, 4) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 308 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 144 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:70%), 5) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき液の温度:50℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第14槽目までを15
0A/dm2 とし、第15槽目では20A/dm2 とした。
【0056】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は60g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率15.6wt%の第1層(下層)とNi含有率 9.1wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ 100:1であった。
【0057】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本実施例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は加工性が良好で、かつ加工後のめっき密
着性にも優れている(剥離テ−プはL値80以上を示
す)ことが確認された。
【0058】〔実施例8〕実施例1と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、連続めっきラインに
て下記の条件でZn−Ni合金めっきを行った。 1) めっき槽の数…10槽, 2) 液流速…1m/秒, 3) 鋼板の通過速度… 1.5m/秒, 4) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 264 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 192 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:60%), 5) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき液の温度:50℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第9槽目までを90
A/dm2 とし、第10槽目では20A/dm2 とした。
【0059】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は40g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率10.2wt%の第1層(下層)とNi含有率 6.5wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ35:1であった。
【0060】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本実施例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は加工性が良好で、かつ加工後のめっき密
着性にも優れている(剥離テ−プはL値80以上を示
す)ことが確認された。
【0061】〔実施例9〕実施例1と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、連続めっきラインに
て下記の条件でZn−Ni合金めっきを行った。 1) めっき槽の数…10槽, 2) 液流速…2m/秒, 3) 鋼板の通過速度… 2.4m/秒, 4) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 264 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 192 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:60%), 5) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき液の温度:50℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第9槽目までを15
0A/dm2 とし、第10槽目では80A/dm2 とした。
【0062】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は40g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率12.7wt%の第1層(下層)とNi含有率 8.8wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ15:1であった。
【0063】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本実施例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は加工性が良好で、かつ加工後のめっき密
着性にも優れている(剥離テ−プはL値80以上を示
す)ことが確認された。
【0064】〔実施例10〕脱脂,酸洗,水洗等の前処理
を行った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、ポンプにて流動
を与えられるように工夫した電解セルを用いて下記条件
でZn−Ni合金めっきを施した。なお、このセルでは鋼板
はめっき時には静止している。 1) 液流速…2m/秒, 2) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 268 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 138 g/L, Na2 SO4 : 80 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:68%), 3) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 4) めっき液の温度:50℃, 5) めっきは、電流密度90A/dm2 で18.5秒間の処理
を行った後、今度は電流密度40A/dm2 で 0.4秒間の
処理を行う要領で実施した。なお、めっき時間比は49:
1であった。
【0065】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は40g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率12.6wt%の第1層(下層)とNi含有率 9.9wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ 100:1であった。
【0066】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本実施例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は加工性が良好で、かつ加工後のめっき密
着性にも優れている(剥離テ−プはL値80以上を示
す)ことが確認された。
【0067】〔実施例11〕実施例10と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、実施例10と同じ電解
セルを用いて下記条件でZn−Ni合金めっきを施した。 1) 液流速…2m/秒, 2) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 260 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 147 g/L, Na2 SO4 : 80 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:66%), 3) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 4) めっき液の温度:50℃, 5) めっきは、電流密度100A/dm2 で16.5秒間の処
理を行った後、今度は電流密度40A/dm2 で 1.2秒間
の処理を行う要領で実施した。なお、めっき時間比は1
4:1であった。
【0068】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は40g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率12.3wt%の第1層(下層)とNi含有率 9.7wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ30:1であった。
【0069】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本実施例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は加工性が良好で、かつ加工後のめっき密
着性にも優れている(剥離テ−プはL値80以上を示
す)ことが確認された。
【0070】〔実施例12〕実施例10と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、実施例10と同じ電解
セルを用いて下記条件でZn−Ni合金めっきを施した。 1) 液流速…2m/秒, 2) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 260 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 147 g/L, Na2 SO4 : 80 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:66%), 3) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 4) めっき液の温度:50℃, 5) めっきは、電流密度100A/dm2 で14.8秒間の処
理を行った後、今度は電流密度30A/dm2 で 7.4秒間
の処理を行う要領で実施した。なお、めっき時間比は
2:1であった。
【0071】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は40g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率12.2wt%の第1層(下層)とNi含有率 9.3wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ6:1であった。
【0072】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本実施例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は加工性が良好で、かつ加工後のめっき密
着性にも優れている(剥離テ−プはL値80以上を示
す)ことが確認された。
【0073】〔比較例1〕実施例1と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、連続めっきラインに
て下記の条件でZn−Ni合金めっきを行った。 1) めっき槽の数…10槽, 2) 液流速…1m/秒, 3) 鋼板の通過速度… 1.8m/秒, 4) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 240 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 135 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:66%), 5) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき液の温度:50℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第10槽目までの全て
を100A/dm2 とした。
【0074】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は40g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率12.1wt%となっていた。
【0075】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本比較例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は成形が可能であったものの、加工後のめ
っき密着性は十分なものでない(剥離テ−プはL値80
未満を示す)ことが確認された。
【0076】〔比較例2〕実施例1と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、連続めっきラインに
て下記の条件でZn−Ni合金めっきを行った。 1) めっき槽の数…10槽, 2) 液流速…1m/秒, 3) 鋼板の通過速度… 0.9m/秒, 4) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 232 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 143 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:64%), 5) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき液の温度:50℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第7槽目までを70
A/dm2 とし、第8槽から第10槽目では3A/dm2 とし
た。
【0077】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は40g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率10.8wt%の第1層(下層)とNi含有率 4.2wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ50:1であった。
【0078】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行った
ところ、破断が生じて成形が不可能であった。
【0079】〔比較例3〕実施例1と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、連続めっきラインに
て下記の条件でZn−Ni合金めっきを行った。 1) めっき槽の数…10槽, 2) 液流速…1m/秒, 3) 鋼板の通過速度… 1.4m/秒, 4) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 240 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 135 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:66%), 5) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき液の温度:50℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第9槽目までを60
A/dm2 とし、第10槽目では30A/dm2 とした。
【0080】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は30g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率12.2wt%の第1層(下層)とNi含有率10.7wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ15:1であった。
【0081】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本比較例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は成形が可能であったものの、加工後のめ
っき密着性は十分なものでない(剥離テ−プはL値80
未満を示す)ことが確認された。
【0082】〔比較例4〕実施例1と同様の前処理を行
った板厚:0.8mmのSPCD鋼板に、連続めっきラインに
て下記の条件でZn−Ni合金めっきを行った。 1) めっき槽の数…15槽, 2) 液流速…1m/秒, 3) 鋼板の通過速度… 2.5m/秒, 4) めっき浴… NiSO4 ・ 6H2 O: 240 g/L, ZnSO4 ・ 7H2 O: 135 g/L, Na2 SO4 : 75 g/L を上水中に溶解させたもの(Niモル濃度:66%), 5) めっき液のpH: 1.8(H2 SO4 を用いて調
整), 6) めっき液の温度:50℃, 7) めっき電流密度は、第1槽から第14槽目までを10
0A/dm2 とし、第15槽目では10A/dm2 とした。
【0083】このようなめっき条件で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板につき、めっき皮膜の調査を行ったとこ
ろ、めっき目付量は40g/m2 で、めっき皮膜はNi含有
率12.1wt%の第1層(下層)とNi含有率 8.4wt%の第2
層(上層)とからなり、第1層と第2層の厚さの比はほ
ぼ 130:1であった。
【0084】次に、実施例1と同じ方法により、得られ
た上記Zn−Ni合金めっき鋼板の円筒深絞り試験を行って
加工性の評価を行うと共に、加工後のめっき密着性の評
価も実施した。この結果、本比較例で得られたZn−Ni合
金めっき鋼板は成形が可能であったものの、加工後のめ
っき密着性は十分なものでない(剥離テ−プはL値80
未満を示す)ことが確認された。
【0085】なお、上述した各実施例並びに比較例での
“円筒深絞り加工試験”及び“加工後のめっき密着性試
験”の結果を、それぞれ表1にまとめて示した。
【0086】
【表1】
【0087】
【効果の総括】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、優れた耐食性と良好な加工性,加工後のめっき密着
性を兼備したZn−Ni合金めっき鋼板を安定かつ安価に提
供することができるなど、産業上有用な効果がもたらさ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Zn−Ni合金めっき鋼板におけるめっき層のNi含
有率と硬度との関係を示したグラフである。
【図2】Ni含有率が異なるZn−Ni合金めっき鋼板に円筒
深絞り加工を施した後に側壁部のセロハンテ−プ剥離を
行った結果を、めっき層のNi含有率とテ−プ剥離後のテ
−プの“L値”とで整理して示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 和夫 東京都千代田区大手町一丁目1番3号 住 友金属工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板の少なくとも片面に5g/m2 以上の
    目付量でZn−Ni合金めっき層を有すると共に、該めっき
    層が“Niを10〜16wt%の割合で含む鋼板側の第1層”と
    “Niを5〜10wt%の割合で含む表面側の第2層”とから
    成り、かつ第1層と第2層とのめっき厚の比が 5〜100
    :1であることを特徴とする、加工後のめっき密着性
    に優れたZn−Ni合金めっき鋼板。
  2. 【請求項2】 電気めっきにより少なくとも片面に5g/
    2 以上の目付量でZn−Ni合金めっき層を備えためっき
    鋼板を製造するに際し、めっき工程を2段階に分けて、
    “めっき電流密度を80〜150A/dm2 とする第1段
    階めっき”を施してから“めっき電流密度を5〜80A
    /dm2 とする第2段階めっき”を施すと共に、第1段階
    と第2段階のめっき時間の比を 2〜50 :1とすることを
    特徴とする、加工後のめっき密着性に優れたZn−Ni合金
    めっき鋼板の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106929848A (zh) * 2015-11-26 2017-07-07 Posco公司 耐蚀性及耐燃料性优异的锌‑镍合金镀覆钢板及其制造方法
WO2018117751A1 (ko) 2016-12-23 2018-06-28 주식회사 포스코 내식성과 가공성이 우수한 zn-ni 전기도금강판 및 그 제조방법
WO2020130603A2 (ko) 2018-12-19 2020-06-25 주식회사 포스코 표면외관이 우수한 전기도금강판 및 그 제조방법

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