JPH08164551A - 補強樹脂合成板の押出成形方法及び装置 - Google Patents

補強樹脂合成板の押出成形方法及び装置

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JPH08164551A
JPH08164551A JP6310864A JP31086494A JPH08164551A JP H08164551 A JPH08164551 A JP H08164551A JP 6310864 A JP6310864 A JP 6310864A JP 31086494 A JP31086494 A JP 31086494A JP H08164551 A JPH08164551 A JP H08164551A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱可塑性樹脂成形材に補強材を埋設し、強度の
向上された樹脂合成板を得る。 【構成】多量の押出し生地79を吐出できる方形の射出
口を備えた押出ダイ19を経て、押出し生地79を成形
ダイ10へ押出す。成形ダイ10へ押し出された押出し
生地79内には、成形ダイ10中で徐冷され硬化される
際に補強材45が埋設される。成形ダイ10内に押し出
された押出し生地79に対して押出し力に抗する抑制力
を加えることにより、補強材と樹脂との密着性を高める
ことができ、また合成板の巣等の発生を防いで均一で高
密度な補強樹脂合成板が成形される。また、含有水分量
を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロ
ース系破砕物の木粉20〜75wt%に対して熱可塑性樹
脂成形材25〜80wt%を混合、ゲル化混練し、冷却、
粉砕し整粒して成る木質合成粉を用いて上記の押出し成
形をすることにより、良好に混合分散した状態で、均一
で高密度な補強木質合成板が成形される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂成形材又
は熱可塑性樹脂成形材及び木粉等のセルロース系の破砕
物から成る木質合成粉を成形素材とした補強樹脂合成板
の押出成形方法及び装置に関し、より詳しくは、建築素
材、自動車、車両の内外装部品など各種の用途に適用す
る補強された熱可塑性樹脂合成板又は熱可塑性樹脂成形
材及びセルロース系の破砕物の混合原料あるいは、これ
らの混合原料からなる木質合成粉を成形素材として、押
出機で成形する際に補強材を埋設して所定の肉厚の合成
板に形成した補強樹脂合成板の押出成形方法及び装置に
関する。
【0002】特に、前記セルロース系の破砕物及び熱可
塑性樹脂成形材は、一方又は双方が、建築廃材あるい
は、自動車、家庭電気製品を始め、生活の多様化に伴
い、日用品など広範な用途に向けて多種類、かつ多量に
用いられ、これら多量に廃棄されている木材等及び各種
熱可塑性合成樹脂製品の廃材を再利用して、木質合成板
としてリサイクルするにあたり、この木質合成板の補強
を目的として、補強材を樹脂合成板中に埋設するための
方法及び装置にかかるものである。
【0003】
【従来の技術】セルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂成
形材は、近年の生活の多様化に伴い、建築材料、自動
車、家庭電気製品を始め、種々の日用品に使用され、多
量に廃棄されており、これらの各種熱可塑性合成樹脂製
品の廃材を再利用することが社会的に要求されている。
【0004】従来から、この種の木粉類及び熱可塑性樹
脂成形材をベースとした成形樹脂製品の開発は、耐水
性、断熱性等を向上する目的において、種々行われ、特
に近年における地球環境の保全の要請からする森林資源
の確保の見地、及び木材コストの高騰そして、木材製品
に対する感覚的な根強い潜在需要からして、前記成形樹
脂製品の開発が要請されている。
【0005】また、従来より、ガラス・ウール、ガラス
毛等と通称される短繊維を薄いマット状に積み重ね、こ
れを芯としてポリエステル樹脂等で塗り固め、屋根板や
板ガラス代用の壁材等に使用される繊維強化プラスチッ
ク(FRP)が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】熱可塑性樹脂にガラス
繊維等の繊維質よりなる補強材を加えることにより機械
強度が増し、衝撃強さが強くなり、耐熱性が向上するこ
とが一般に知られているが、補強材としてガラス繊維等
の繊維質を加えた従来の繊維強化プラスチック(FR
P)にあっては、ガラス短繊維を薄いマット状に積み重
ね、これを芯とし、この芯中にポリエステル樹脂等を含
浸させて塗り固めてなるので、これを押出成形により製
造することはできず、また、一旦ガラス繊維中に含浸し
た樹脂等は、これを回収して再利用することは困難であ
り、資源の有効利用が図れるものではなかった。
【0007】一方、木粉を充填材として熱可塑性樹脂に
加えることにより成形した熱可塑性樹脂合成板は強度が
低下する。したがって、かかる木質合成板は、ある程度
以上の板厚、板幅に形成しなければ容易に折れてしまう
ため板厚、板幅が所定以上のものに制限されれることに
もなるが、その結果重量が大きくなり、用途が限定され
てしまい、広範囲な用途における有効な利用が図れない
という問題点があった。
【0008】本発明の目的は、押出成形法により、熱可
塑性樹脂中に補強材を埋設し、合成板、特に木粉等のセ
ルロース系破砕物を混入した樹脂合成板の強度の向上を
図ると共に、資源の再利用を可能とした補強樹脂合成板
およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の補強樹脂合成板の押出成形方法は、原料を
加熱、練成し、スクリュー71をもって押出ダイ19よ
り成形ダイ10を介して成形室22へ吐出し、前記成形
ダイ10中に補強材45を成形ダイ10の押出し方向に
連続して挿入し、押出し生地79内に前記補強材45を
埋設させて所定の肉厚に成形し、成形ダイ10へ押出し
た押出し生地79を前記成形室22内の徐冷部21bに
おいて徐冷し、且つ、この押出し生地79に押出し力に
抗する抑制力を加えて押出し生地の密度を高くすると共
に、前記補強材45を埋設した状態でこの押出し生地7
9を硬化させる工程を少なくとも含むことを特徴とす
る。
【0010】また、好適には、前記成形室22の内壁面
にフッ素樹脂のシート24を貼設又はフッ素樹脂をコー
ティングする。
【0011】補強材の挿入は、前記成形ダイ10の外壁
面の押出し方向後方端面に例えば、押出し生地79の押
出方向に向かって突出する補強材45の挿入管40を挿
着し、この挿入管40を介して成形室22内で補強材4
5を押出し生地79内に埋設することとすれば好適であ
り、より好適には、前記挿入管40の先端を少なくとも
成形室22の半溶融部21cに延長し、この挿入管40
の先端を介して半溶融部21c内で補強材45を押出し
生地79中に埋設する。
【0012】また、前記補強材45を成形ダイ10の外
壁に設けられた挿入孔41より成形ダイ10内に単位時
間に設定量供給することができる。
【0013】前記補強材45としては、長繊維を多数集
束した連続する糸状あるいは筒状及び棒状紐帯状等に成
形された連続するものを使用すれば好適であるが、長繊
維又は長繊維を多数集束したものを所定の長さに裁断し
た補強材45を用いることもできる。
【0014】また、補強材45を予め成形室22内の徐
冷部21bに至る迄配置しておき、その後成形室22内
に押出し生地79を押し出すこととすれば好適である。
【0015】さらに、本発明の押出成形方法に使用する
原料としては、含有水分量を15wt%以内とし平均粒径
20メツシュ以下のセルロース系破砕物20〜75wt%
に対して熱可塑性樹脂成形材25〜80wt%をともに攪
拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、
次いで冷却し、粉砕して粒径10mm以下に整粒形成した
木質合成粉を使用することができ、これを成形ダイ10
へ押し出す。
【0016】押出し生地79を成形室22へ押し出すに
際しては、前記押出し生地79を成形ダイ10の導入室
12で加熱して成形室22へ押出しすこととすれば好適
である。
【0017】また、本発明にかかる補強樹脂合成板の押
出成形装置は、原料を加熱、練成し、スクリュー71を
もって押出す押出機70の押出ダイ19に、前記押出ダ
イ19より吐出された押出し生地79を加熱する溶融部
21a及び所定の肉厚に成形して徐冷する徐冷部21b
を有する成形室22を備えた成形ダイ10を連結し、前
記成形室22の内壁面にフッ素樹脂のシート24を貼設
又はフッ素樹脂をコーティングし且つ成形室22を加熱
するヒータ14と、成形室22を冷却する冷却手段25
を成形ダイ10に設けると共に、成形ダイ10の外壁面
に導入室12に貫通する、補強材挿入用の挿入孔41を
設け、且つ、前記成形ダイ10より押し出された押出し
生地の押出し力に抗する抑制力を加えるブレーキ手段3
0を設けたことを特徴とする。
【0018】前記挿入孔41には、成形ダイ10内で連
通し押出し生地79の押し出し方向に突出する補強材4
5の挿入管40を設けることができ、好適には、この挿
入管40の先端は、少なくとも前記成形室22の半溶融
部21cへ延長する。
【0019】また、前記成形ダイ10の外方に、補強材
45を成形ダイ10内に単位時間設定量供給する手段を
設けることもできる。
【0020】前記挿入管40の先端は、その内径が内部
に挿通される補強材45の外径と略同一に形成すれば好
適であり、また、例えば先端部に補強材45の繰り出し
を許容し、押出し生地79の逆流を防止し得る逆止弁を
設けることもできる。
【0021】前記挿入管40は、該挿入管40の後端部
を成形ダイ10の挿入孔41に嵌挿する構成とすること
ができ、この場合、前記挿入管40の後端部を嵌挿され
た挿入孔41内を摺動可能に構成すれば好適である。
【0022】さらに、前記挿入孔41及び挿入管40
は、これを導入室12内に複数配置すればより好適であ
る。
【0023】
【作用】押出機70内に投入された原料は、押出機70
内で加熱、混練されスクリュー71で押出ダイ19から
押出し生地79として成形ダイ10の導入室12へ押し
出される。
【0024】まず、押出機70より成形ダイ10内へ押
し出された押出し生地79はヒータ14により加熱され
た成形室22の溶融部21a内に押し出されて加熱さ
れ、所定の肉厚に成形されながら溶融部21aを通過し
て、成形室22の徐冷部21bに押し出され、該徐冷部
21bに導入される。成形室22の内壁面には摩擦係数
が小さいフッ素樹脂のシート24を貼設し、又はフッ素
樹脂をコーティングすれば、この内壁面を通過する押出
し生地79内の原料にセルロース系破砕物等の原料を含
む場合にも大きな抵抗を受けることなく円滑に流動し、
均一で高密度の混練状態を保ちながら押出される。この
成形室22内の徐冷部21bは、例えば、冷却管25に
より冷却されており、この冷却管25内を循環されてい
る常温ないし60℃から90℃の水または油などの冷却
媒体により、押出し生地79が徐冷部21bを押し出さ
れる過程で徐冷されて硬化する。
【0025】この溶融部21aと徐冷部21bの境界部
分は、押出し生地79が溶融した状態から徐々に固化す
る謂わば半溶融部21cとなり、この半溶融部21cに
は、例えば、ガラス繊維、金属繊維よりなる糸状の補強
材45等を挿入孔41から挿通し、好ましくは、後端を
ダイの流入口側の一壁面に設けた挿入孔41に嵌挿さ
れ、前記半溶融部21cに先端が到達する挿入管40の
先端より前記補強材45が押出し生地79内に挿入され
る。従って、硬化を開始した押出し生地79は、この補
強材45を樹脂合成板に溶着・埋設して硬化し、順次、
押出ダイ19より成形ダイ10内に押し出された押出し
生地79によってこの硬化した押出し生地79がダイ出
口23方向に押し出されて、該補強材45を前記挿入孔
41もしくは挿入管40から引き出しながらダイ出口2
3に向かって押し出される。
【0026】成形室22の内壁面にフッ素樹脂シート2
4を貼設した場合、又はフッ素樹脂でコーティングした
場合には、フッ素樹脂は金属に比べ熱伝導係数が低いの
で、押し出し生地79は徐冷部21bにおいて急速に冷
却されることなく徐冷され、冷却による歪みが少なくな
り、均一で高密度の製品としての補強樹脂合成板29で
ある補強樹脂合成板が成形される。
【0027】さらに、押出機により加えられる合成板2
9への押出し力に、ブレーキ手段30により抑制力を加
え、この合成板29を介して成形室22内の押出し生地
79に対して前記押出し力に対する抗力を加える。
【0028】押出し生地79にこの抑制力を加えない場
合と比べると、成形室22内の押出し生地79がより一
層密度が均一で高密度になる。したがって、均一高密度
な木質合成板を含む樹脂合成板が得られると共に、補強
材45と合成樹脂との圧密および密着性が向上し、強度
の高い補強樹脂合成板が成形される。
【0029】
【実施例】次に、本発明の実施例につき図面を参照して
説明する。
【0030】1.補強樹脂合成板の製造方法及び装置 1−1.〔押出し工程〕 〔押出機70〕図1において、70は単軸押出機であ
る。一般に押出機は図示のようなスクリュー形であり、
単軸押出機と多軸押出機又はこの変形及びこれらが組み
合わさった構造を持つものがある。本発明の押出機とし
ては、前記いずれの構造のものをも使用することができ
る。
【0031】71はスクリューで、本実施例ではこれを
単軸型としている。このスクリュー71は図示せざるモ
ータによって駆動され、バレル74内で回転する。この
回転するスクリュー71によりホッパ73から投入され
た熱可塑性樹脂等の原料が混練されながらスクリュー7
1の前方へ押出される。バレル74の外面にはバンドヒ
ータ75を設けており、このバンドヒータ75によりバ
レル74内の熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂とセルロー
ス系破砕物が加熱されスクリュー71の溝に沿って前方
へ移送され、漸次溶融して熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹
脂とセルロース系破砕物等の原料が練成される。そして
スクリーン76及びアダプタ17を経てアダプタ17の
押出ダイ19から成形ダイ10へ押出し生地79として
押出される。
【0032】バレル74内に投入する原材料は熱可塑性
樹脂成形材又は木粉等のセルロース系破砕物と熱可塑性
樹脂成形材の混合物であり、特に後者の場合には、木粉
の粒径を熱可塑性樹脂成形材とのなじみを良好とし、成
形押し出し時における木粉の摩擦抵抗を減じ成形機の損
耗、毀損の防止を図るために、50〜300メッシュ、
好ましくは、60(篩下)〜150メッシュ(篩上)と
する微細な粉末状とし、成形時における木酸ガスを揮散
し、水蒸気あるいは気泡発生のおそれをなくし、表面の
肌荒れを防止する意図からその含有水分量を15wt%以
内、好ましくは11wt%以内、理想的には3〜5wt%の
範囲内としたものを熱可塑性樹脂成形材と共に攪拌衝撃
翼により混合し、摩擦熱によりゲル化混練後冷却・粉砕
して10mm以下に整粒成形したもの(以下、「木質合成
粉」という)とすれば好適である。
【0033】なお、かかる木粉の特性をさらに向上させ
るため尿素系樹脂接着剤に木材チップ等の素材を浸漬あ
るいはこれに添加して加熱硬化した後、50〜300メ
ッシュに破砕・微粉末化することが可能であり、かかる
木粉の成形方法に於ては、充分な加熱硬化、特に尿素系
樹脂接着剤による中和しながらの加熱硬化によって木粉
内の木酸は、中和と揮散とにより急速に除去されると共
に木粉周面に硬化接着面が形成され、木粉の含有水分が
高められることを有効に防止でき、さらに木粉の滑動性
を高め、成形押出し時に於ける摩擦抵抗を特に減じるこ
とができる。
【0034】尚、使用目的に応じて、顔料を添加し、製
品に着色することもできる。
【0035】1−2.〔成形ダイ10〕 図1〜4において、10は成形ダイで、いわゆるTダイ
式の成形ダイに類似の形状を成しており、押出機70と
アダプタ17を介して接続され、押出機70の押出ダイ
19から吐出された押出し生地79を導入する導入室1
2と、導入室12から押出された押出し生地79を幅広
で所定の肉厚の板状に成形する成形室22を有する。こ
の成形室22内は、成形室22の入口付近から押出し生
地79の押出方向に向かって、成形室22の長さの約3
分の1まで、その外周にヒータ14が配設されており、
また、他の部分は、冷却管25がその外周に配設されて
いる。かかる成形室22の構成から、成形室22内に押
し出された押出し生地79は、その押し出し方向に従っ
て、溶融、半溶融、徐冷・硬化とその性状を変化させ、
かかる押出し生地79の性状の変化より、図2に示すよ
うに、成形室内をヒータ14が配設されている部分(冷
却管25との境界部分を除く。)を溶融部21a、ヒー
タ14と冷却管25の境界部分を半溶融部21c、冷却
管25が配設されている部分(ヒータ14との境界部分
を除く。)を徐冷部21bと分けることができる。
【0036】成形ダイ10の成形室22は、本実施例で
は、幅550mm、高さ13mmの細長の矩形状の断面を成
す。
【0037】導入室12は、成形ダイ10内に成形ダイ
10の幅方向に形成され、前記押出ダイ19の幅とほぼ
同等もしくは若干大きく形成し、横断面の形状は成形ダ
イ10の幅方向に湾曲して延長する両端が成形室22の
長手方向の両端に及んで、いわゆるコート・ハンガー型
に形成されている。
【0038】なお、前記導入室12はコート・ハンガー
型の他、ストレイト・マニホールド型に形成してもよい
が、導入室12内を流動する押出し生地79の流動性が
優れているという点で、前述した湾曲形状のコート・ハ
ンガー型が好ましい。
【0039】又、前記導入室12にも好ましくは、後述
のフッ素樹脂でなるシート24を貼設する。
【0040】前記成形室22は、一方若しくは双方が加
熱及び冷却手段をそれぞれ備える上下2枚の金属板2
6,27を両側縁に配置した金属製のスペーサ28を介
して断面方形に形成したもので、前記スペーサ28の交
換により任意の目的とする補強樹脂合成板の肉厚が得ら
れるように調整する。
【0041】成形ダイ10は、一例として、幅550m
m、高さ13mmの細長の矩形状の断面を成し、成形室2
2の入口からダイ出口23までの距離(押出し方向の距
離)は1,000mmである。
【0042】成形ダイ内の構造 前記成形室22の上下左右の四方の内壁面は厚さ0.2
5mmのフッ素樹脂でなるシート24を貼設している。こ
の他に、成形室22の上下左右の四方の内壁面にフッ素
樹脂を直接表面コーティングすることもできるが、交換
が容易でありフッ素樹脂のコーティング加工が容易で耐
久性に富むという点で、フッ素樹脂のシート24を貼設
することが特に好ましい。
【0043】前記シート24は特に好ましくは、ガラス
織布の表面にフッ素樹脂をコーティングしたものであ
り、フッ素樹脂には上述のように、テフロンTFE、テ
フロンFEP、テフロンCTFE、テフロンVdF等が
ある。なお、前記ガラス織布はガラス繊維の不織布でも
よい。
【0044】なお、前述のフッ素樹脂のコーティング加
工は、成形室22の上下の内壁面、すなわち補強樹脂合
成板の表裏面を形成する面に相当する内壁面に施すこと
もできるが、前述したように成形室22の上下左右の内
壁面全体に施すことが望ましい。
【0045】図3において、14はヒータで、電熱ヒー
タ等の加熱手段から成り、押出し生地79を加熱保温
し、押出し生地79の流動性を維持するため、成形ダイ
10を形成する上下2枚の金属板26,27に、溶融部
21aから半溶融部21cにかけて全体の長手方向の4
分の1にわたって配設されている。なお、前記ヒータ1
4は前記上下2枚の金属板26,27のいずれか一方に
のみ配設することもでき、また、成形ダイ10の外壁に
配設することもできる。
【0046】また、25は冷却管で、成形ダイ10の成
形室22を冷却する冷却手段の一例を示すもので、成形
室22の押出し方向に適当な間隔毎に、この冷却管25
に常温の水又は70〜80℃程度までの水あるいは油等
の冷却媒体たる冷却液を供給して成形室22内の押出し
生地79を冷却する。この冷却管の配管は成形室22内
の押出し生地79の徐冷効果を向上するために成形ダイ
10のダイ出口23の方向に向けて4分の3を占める半
溶融部21cから徐冷部21bにかけて、成形室22の
上下2枚の金属板26,27の各々に8本等間隔で挿通
して配管設置されている。なお、冷却管25は、上下2
枚の金属板26,27のいずれか一方にのみ配置するこ
ともでき、またその設置間隔を次第に狭くするように設
けることもでき、あるいは冷却管25を成形ダイ10の
外壁に配設することもできるが、成形室22内の押出し
生地79を冷却できればよいので、この実施例の構造に
限定されない。
【0047】1−3.〔挿入孔41〕 図2〜4において、41は挿入孔であり、押出機70と
連通する成形ダイ10の外壁面から成形ダイ10内の導
入室12及び成形室22に貫通して穿孔されており、こ
の挿入孔41からパルプ繊維、木綿繊維、合成繊維等を
縒り合わせて、連続する糸状となしたもの、カーボン繊
維、ボロン繊維、ガラス繊維等の長繊維、及びステンレ
ス等の金属線や金属長繊維を集束し、又は縒り合わせて
連続する糸状としたもの、金属、カーボン等を筒状又は
棒状等紐帯状に成形した補強材、ガラス繊維、カーボン
繊維、ボロン繊維等の長繊維を集束し、又は集束せずに
所定長さに裁断した補強材45を挿入して、押出し生地
79内にこれらの補強材45を埋設する。
【0048】挿入される補強材としては、好適には前述
の連続する糸状のものを使用すれば押出し生地79内へ
の連続挿入が容易であり、本実施例では10〜24μの
ガラス繊維を数百本集束して直径3mmの糸状に成形した
ものを更に断面三角形状に3本束にしたガラス繊維糸、
及び0.01mmの金属線を多数集束して糸状と成した金
属繊維糸を使用している。
【0049】この補強材の挿入に際しては、補強材45
を成形ダイ10外より図示せざる供給手段により前記挿
入孔41内に押出し速度に同期して所定量供給し、押出
し生地79内に埋設することもできるが、補強材45と
して前述の合成繊維、ガラス繊維、カーボン繊維、ボロ
ン繊維、ステンレスの金属線等を連続する糸状に成形し
たもの、パイプ状又は棒状の紐帯状を成す筒体の連続す
る補強材45を挿入する場合には、該補強材45を成形
ダイ10の成形室22内の半溶融部21cないし溶融部
21bまで予め引き出しておき、その後に押出し生地7
9を成形室22内に押し出すことで、補強材45が半溶
融部21cないしは溶融部21b内で押出し生地79と
溶着して固定硬化し、その後押出機70から成形ダイ1
0内へ押し出された押出し生地79によってこの硬化し
た押出し生地79が押し出されることにより、補強材4
5が前記挿入孔41から必要量引き出され、押出し生地
79内に連続して埋設される。なお、前記糸状、パイプ
状及び棒状に筒体に成形された連続する補強材45を使
用する場合には、この補強材45の外径と挿入孔41の
内径を略同一の大きさとすることにより、挿入孔41内
に押出し生地79が流入し、挿入孔41の目詰まりや押
出し生地79が成形ダイ10外へ流出することを防止で
きる。その他、押出し生地79の流出を防止する構成と
しては、前記構成に代え、また前記構成と共に、導入室
12側でこの挿入孔41を被蓋し、補強材45の成形ダ
イ10内への挿入を許容し、押出し生地79の挿入孔4
1内への流入を防止する逆止弁を設けることもできる。
かかる構成により、補強材45として前記糸状、パイプ
状、棒状等連続する紐帯状以外のものを使用した場合で
あっても、挿入孔41内への押出し生地79の流入を防
止できる。
【0050】1−4.〔挿入管40〕 図2〜図4において、40は挿入管であり、この挿入管
40は鉄やセラミック等よりなる管及びこれらの管にフ
ッ素樹脂等をコーティングしたものを使用する。この挿
入管40の後端は、成形ダイ10の外壁であって押出ダ
イ19の接続された壁面に設けられた挿入孔41に嵌挿
等して連結されており、その先端は、導入室12内に押
出し生地79の押出し方向へ突出している。この挿入管
40の先端は、図示の実施例のように、成形室22内の
半溶融部21cないしは半溶融部21cと徐冷部21b
の境界部分まで達していることが好ましい。
【0051】この管の先端は、内部に挿入される補強材
45が前述の糸状やパイプ状、棒状等紐帯状の補強材4
5である場合には、その先端部の内径を該補強材45の
外径と略同一とし、補強材45の導入時に、押出し生地
79が前記挿入管40内に流入することを防止してい
る。
【0052】なお、挿入管40の内部に押出し生地79
が流入することを防止するための構成としては、前記構
成に代え、または前記構成と共に、挿入管40の先端
に、補強材45の成形ダイ10内への挿入を許容し、押
出し生地79の挿入管40内への流入を防止し得る逆止
弁を設けることができ、また、挿入管40内に押出し生
地79が流入した場合に、この流入した押出し生地79
が成形ダイ10外へ流出するのを防止するために、挿入
管40の後端に逆止弁を設けることもできる。
【0053】また、この挿入管40の後端は、前記成形
ダイ10に設けられた挿入孔41内に摺動可能に嵌挿す
ることもでき、このように構成することで、気温の変
化、原料の変更等に伴う押出し生地79の硬化開始地
点、すなわち、半溶融部21cと徐冷部21bの境界部
分が成形室22内で変動した場合であっても、挿入管4
0の先端位置を適宜に調節して、押出し生地79の硬化
開始地点に合わせることができる。
【0054】このようにして配置された挿入管40内に
はパルプ繊維、木綿繊維、合成繊維等を縒り合わせて、
連続する糸状となしたもの、カーボン繊維、ボロン繊
維、ガラス繊維等の長繊維、及びステンレス等の金属線
や金属長繊維を集束し、又は縒り合わせて連続する糸状
としたもの、金属、カーボン等をパイプ状又は棒状等紐
帯状に成形した補強材、ガラス繊維、カーボン繊維、ボ
ロン繊維等の長繊維を集束し、又は集束せずに所定長さ
に裁断した補強材45等を挿入し、挿入管40の先端部
より押出し生地79内に埋設する。
【0055】挿入管40内に補強材45を挿通して挿入
管40の先端より突出させると、挿入管40内に挿通さ
れた補強材45は、半溶融部21ないしは徐冷部で硬化
を開始した押出し生地79内で溶着され、この補強材4
5が前述糸状、筒状、棒状等紐帯状の連続する補強材4
5である場合には、図示せざる糸巻等に巻回された補強
材45が、この押出し生地79がダイ出口23に向かっ
て押し出されるに伴って、挿入管40を介して引き出さ
れ、新たに成形室22内に押し出された押出し生地79
内に順次埋設されて、連続して合成板29内に埋設され
る。
【0056】挿入管40を半溶融部21cないしは半溶
融部21cと徐冷部21bの境界付近まで延長させた場
合には、補強材45は確実に押出し生地79内に埋設さ
れて、合成板表面に露出することがない。
【0057】なお、補強材45は、成形室22内への挿
入に際して、予め加熱しておくこととすれば押出し生地
79との馴染みが良好であり、押出し生地79と補強材
45との密着性をより一層高めることができる。
【0058】1−5.〔成形ダイ10内の作用〕 押出機70の押出ダイ19より押出された押出し生地7
9は、導入室12に沿って成形ダイ10の幅方向へ流動
すると同時に、導入室12を経て成形室22内の押出し
方向へ流れる。なお、成形ダイ10内が空の状態時には
成形室22の半溶融部21c後端と徐冷部21bの境界
付近を後述するブレーキ手段30に迄達する後述の木質
合成板もしくは樹脂合成板の端切れ等で閉塞しておくこ
とにより、流入した押出し生地79が半溶融部21c内
で成形室の高さ方向に早期に積層され、補強材45が押
出し生地79中に埋没すると共に、ブレーキ手段30に
より押出し生地79に押出し力に抗する抑制力が加わっ
て、押出し生地79の密度を高めることができる。
【0059】また、補強材45として前述の糸状、筒
状、棒状の連続する補強材45を使用する場合には、補
強樹脂合成板の製造開始に際して、補強材45をダイ出
口23に到るまで挿入管40から予め引き出しておく。
このようにすることで補強樹脂合成板の製造開始に際し
ても、合成板中に確実に補強材45を埋設することがで
きると共に、かかる埋設により補強材45が挿入管40
から確実に引き出され、連続して合成板内に埋設するこ
とができる。
【0060】押出し生地79が導入室12から成形室2
2に押し出される際、導入室12は高さが高い上に幅が
急に拡がっているので、導入室12内を流れる押出し生
地79は良好な混練状態を保ちながら押出される。
【0061】その後、押出し生地79は、断面の長さ9
10mm、高さ12mmの細長の矩形状を成す成形室22内
に導入されて、該成形室22内で冷却管25内を流れる
冷却水により冷却されて硬化する。
【0062】このように、成形室22内に導入され、硬
化の開始した押出し生地中には、前述の補強材45が埋
設されており、従って、硬化を開始した押出し生地79
は、前記補強材45を埋設して硬化して成形板となり、
新たに成形ダイ10中に押し出されて押出し生地79に
よって補強材45と共に押し出される。このようにし
て、順次成形室22内に押し出された押出し生地は、補
強材45を連続的に埋設して硬化して12mmの肉厚を有
する補強樹脂合成板が成形される。この補強樹脂合成板
は、補強材45を埋設しないものと比較して、強度の高
いものとなっている。
【0063】なお、押出し生地79が成形室22を流動
する過程において、成形室22の上下左右の四方の内壁
面には、フッ素樹脂で成るシート24を貼設しているの
で、押出し生地79は徐冷されながら円滑に押出され
る。
【0064】フッ素樹脂は、約300℃の耐熱性を有
し、表面が平滑であり摩擦係数が小さく、金属に比べて
熱伝導係数が低いという性質を有しているので、押出し
生地79に対して以下に示すような作用をする。
【0065】フッ素樹脂は表面が平滑であり摩擦係数は
小さいので、成形室22内を通過する押出し生地79内
の特に木粉は大きな抵抗を受けずに流動する。そのため
押出し生地79の混練状態は良好な状態を維持して、結
果として密度が均一で巣ができずしかも表面が平滑な高
品質の補強樹脂合成板が生成される。
【0066】成形室22内の徐冷部21bでは押出し生
地79が冷却されるので押出し生地79の流動性が悪く
なる上、押出し生地79内の木粉は樹脂に比べて摩擦抵
抗が大きく、従来のTダイ式の成形ダイ10において
は、成形ダイ10の内壁面も摩擦抵抗が大きいので、木
質合成板の場合、成形ダイ10の内壁面を接触して流動
する木粉は大きな抵抗を受けることになり円滑に流動し
ないため押出し生地79の混練状態を粗密にし巣を形成
するなどの悪影響を及ぼすものであったが、本発明の成
形ダイ10においては成形室22の内壁面に表面が平滑
で摩擦係数の小さいフッ素樹脂のシート24を貼設した
ことにより、押出し生地79の木粉は成形室22の内壁
面との接触によっても大きな抵抗を受けることなく円滑
に流動し、押出し生地79に前述したような悪影響を及
ぼすことなく押出し生地79は均一・高密度の良好な混
練状態で成形室22内から押出される。
【0067】また、上述したように、木質合成板の製造
に際しては、押出し生地79の木粉に対する抵抗力が小
さくなり押出し生地79は均一な密度で成形されるの
で、製品としての合成板29である木質合成板の表面に
はいわゆる肌荒れが生じることなく平滑な面に仕上が
る。また、従来は、押出し生地79内の木粉が成形ダイ
10内で円滑に流動しないために成形ダイのヒータの熱
で木粉が焼けてこげ茶色に変色したが、本発明は上述し
たように押出し生地79の木粉が円滑に流動するので、
木粉が焼けることなく耐衝撃性など品質特性の低下が生
じない。
【0068】さらに、フッ素樹脂は金属に比べて熱伝導
係数が低いので、押出し生地79を急速に冷却すること
なく徐冷する効果があり、押出し生地79の急速な冷却
による歪みを抑える作用を有する。
【0069】さらに加えて、成形室22の徐冷部21b
に冷却管25などの冷却手段を設けたので、従来の押出
成形法やカレンダー成形法のように成形後、合成板を冷
却ロール等で冷却したり補正ロール等で歪みを取る必要
がなく、押出し生地79が成形ダイ10のダイ出口23
から押出されたときに内部残留応力の少ない木質合成板
の完成品が成形される。したがって、本発明の補強樹脂
合成板の押出成形方法は、従来の押出成形法やカレンダ
ー成形法で成形された樹脂合成板のような経年的な反り
やねじれ等の歪みが生じない。
【0070】なお、いわゆるTダイ式の成形ダイによる
押出成形法においては、押出機70で混練された押出し
生地79が比較的小径の押出ダイ19から幅狭で細長な
矩形状を成す成形部へと急激な断面変化をする導入室1
2内を流動し次いで幅狭な成形室22内を比較的長い距
離を流動するので、従来のいわゆるTダイ式の成形ダイ
による押出成形法では、木粉を多量に混入した樹脂の成
形は不可能であったが、本発明は、上述したようにフッ
素樹脂の優れた性質を充分に活かしていわゆるTダイ式
の成形ダイによる多量の木粉を含有した木質合成板の押
出成形を行うことができる。
【0071】1−6.〔合成板の押出しの抑制〕 前述した成形ダイ10のダイ出口23より押出された合
成板29に対してブレーキ手段30により押出し方向と
反対方向へ抵抗力を加えて、合成板29の押出し力を抑
制する。以下に、ブレーキ手段30の実施例を図を参照
して説明する。
【0072】図5及び図6において、3本の自在ピンチ
ローラ31bの軸の両端を軸承する軸受34aをそれぞ
れ、軸受固定フレーム36に固定し、固定ピンチローラ
31aを各軸に設けた歯車116と、この歯車116に
噛合する歯車117で連動し、3本の固定ピンチローラ
31aのうち1本の固定ピンチローラ31aの軸にパウ
ダブレーキ115の入力軸を連結する。パウダブレーキ
115は、いわゆる電磁ブレーキであり、摩擦トルクを
電気的に微妙に調整できるものである。
【0073】さらに、軸受固定フレーム36にフレーム
114を立設し、このフレーム114の壁面にガイド溝
を備えたブロック状のガイド体119を2本をそれぞ
れ、該ガイド体119の軸線方向を上下方向に向けて略
平行に設け、各3本の自在ピンチローラ31bの軸の両
端を軸承する軸受34bを前記ガイド体119のガイド
溝に沿って上下動自在に設け、前記軸受34bをそれぞ
れ、フレーム114の上面に設けた3本のエアシリンダ
118のロッドの先端に連結する。
【0074】したがって、シリンダ118の作動によ
り、3本の自在ピンチローラ31bをそれぞれ、補強樹
脂合成板29を介して固定ピンチローラ31aに加圧
し、3本の固定ピンチローラ31aの内1本の固定ピン
チローラ31aの軸はパウダブレーキ115により回転
を抑制され、この固定ピンチローラ31aの軸に設けた
歯車116が他の2本の固定ピンチローラ31a,31
aの軸に設けた歯車116,116に歯車117,11
7を介して噛合しているので、3本の固定ピンチローラ
31aにはパウダブレーキ115の摩擦トルクによる同
一の回転抑制力が作用する。
【0075】ちなみに、パウダブレーキ115により固
定ピンチローラ31aの回転を抑制する摩擦トルクは、
成形する補強樹脂合成板29の板厚により調整する。
【0076】したがって、パウダブレーキ115の摩擦
トルクは補強樹脂合成板29の押出し力に対する抑制力
と成り、成形ダイ10の導入室12内の押出し生地79
をより一層高密度で均一な状態にし、この均一で高密度
の押出し生地79は押出機70による押出し生地79の
押出し力により前記ブレーキ手段30の抑制力に抗して
前進し、成形室22内で冷却され補強樹脂合成板29が
成形される。この補強樹脂合成板29はパウダブレーキ
115の抑制力に抗して前記固定ピンチローラ31a及
び自在ピンチローラ31bを回転させながら前進する。
【0077】前記抑制力は補強樹脂合成板29を介して
成形室22及び導入室12内の押出し生地79に、押出
機により加えられる成形室22内の押出し生地79の押
出し力に対して抗力を与えることにより、成形室22内
の押出し生地79の全体がより一層密度が均一で高密度
になる。補強樹脂合成板29に抑制力を加えていること
により押出し生地79の密度が高くなるので、補強材4
5と押出し生地79との密着性を高めると共に、合成板
中に気泡、巣等を生じることを防止する。したがって、
一層均一高密度な補強樹脂合成板が成形される。
【0078】2.補強樹脂合成板の製造例 次に、本発明の補強樹脂合成板の製造例について説明す
る。なお、本発明の補強樹脂合成板の押出成形方法及び
装置は、以下の製造例に限定されるものではなく、特
に、押出機70に投入される原料は、以下の方法及び装
置により製造されたものに限定されない。
【0079】2−1.〔原材料〕 本製造例により製造される補強樹脂合成板の原材料は、
セルロース系の破砕物である木粉、熱可塑性樹脂成形材
の他、尿素、炭酸カルシウム、酸化チタン、顔料等の添
加物で成る。
【0080】前記炭酸カルシウムは、本製造例の補強樹
脂合成形板に良好な寸法安定をもたらし、温度変化に伴
う膨張・収縮を著しく少なくすることに寄与するもの
で、押出加工における成形品の変形を防止し、且つそれ
自体安価であるため増量材としての意義をも有する。ま
た、前記酸化チタンは、流動性、溶液中における分散性
が良好であり、本発明の木質合成板に対して温度変化に
伴う膨張収縮を著しく少なくすることに寄与する。
【0081】熱可塑性樹脂成形材は、廃棄された各種の
樹脂成形品を回収して使用する。
【0082】回収された熱可塑性樹脂成形材は、これを
そのまま使用することもできるが、回収された樹脂成形
品の表面に樹脂塗膜の施されたものにあってはこれを複
数の各小片に破砕し、前記破砕された個々の各小片に対
して、圧縮研削作用を付加して樹脂塗膜を研削・剥離し
て前記研削された個々の各小片に対して、微振動に基づ
いた圧縮衝撃力を付加して圧潰粉砕させ、かつ圧潰粉砕
によって剥離された樹脂塗膜を随時に除去し熱可塑性樹
脂成形材として素材化し、PVC(ポリ塩化ビニル)、
PET(ポリエステル)、PP(ポリプロピレン)、P
C(ポリカーボネート)、ナイロン等の熱可塑性樹脂成
形材を得る。
【0083】そして、このようにして得られた熱可塑性
樹脂の一種類又はこれらの複数を混合したものを原材料
として使用する。
【0084】なお、前記熱可塑性樹脂成形材は、前記熱
可塑性樹脂製品の廃材から得られた回収熱可塑性樹脂成
形材を再利用したもの、あるいはバージンの熱可塑性樹
脂を単独で使用し、あるいはバージンの熱可塑性樹脂と
前記回収熱可塑性樹脂成形材をそれぞれ、例えば50%
ずつ混合して使用することもできる。
【0085】このようにして得られた熱可塑性樹脂成形
材は、セルロース系破砕物(本製造例では木粉を使用)
と配合され、該配合物が本製造例における補強樹脂合成
板の原材料となる。
【0086】以下、各熱可塑性樹脂成形材におけるゲル
化可能な木粉量の範囲を以下に示す。
【0087】熱可塑性樹脂成形材がPPの場合、木粉は
35〜75wt%、PPの量は25〜65wt%で、好まし
くは、木粉は60〜75wt%、PPの量は25〜40wt
%であり、熱可塑性樹脂成形材がPETの場合、上記の
PPの場合と同じであり、熱可塑性樹脂成形材がPCの
場合、木粉は40〜70wt%で、PCの量は30〜60
wt%で、好ましくは、木粉は60〜65wt%、PCの量
は35〜40wt%であり、木粉が64wt%で、PCが3
6wt%のときが、特に好ましい。熱可塑性樹脂成形材が
PVCの場合、木粉は30〜65%で、PVCの量は3
5〜70wt%で、好ましくは、木粉は45〜55wt%、
PVCの量は45〜55wt%であり、熱可塑性樹脂成形
材がナイロンの場合、上記PCの場合と同じである。
【0088】2−2.〔流動混合混練処理〕 前記の如く配合された原材料は、これを図9に示すミキ
サー80内に投入すると、このミキサー80内で前記原
材料は混練され「混練材料」となる。
【0089】81はミキサー本体で、上面開口を有する
円筒形を成し容量が300リットルのケーシングであ
り、前記開口はミキサー本体81内に原材料を投入する
投入口94で、この投入口94を開閉自在な上蓋82で
被蓋する。上蓋82には、ミキサー本体81内で木粉か
ら発生した多量の水蒸気ないしは木酸ガスを排出するガ
ス排出管95を連通している。さらに、ミキサー本体8
1の底面付近の外周面に1ヶ所の排出口88を設け、こ
の排出口88を被蓋する蓋89をシリンダ91のロッド
先端に設け、シリンダ91の作動により前記排出口88
を開閉自在に設けている。93は排出ダクトで、前記排
出口88に連通している。
【0090】さらに、ミキサー本体81の底面の中心に
は図示せざるモータ37KW(DC)の回転駆動手段によ
り820rpm/max で高速回転する軸83をミキサー本体
81内の上方に向けて軸承し、この軸83に下から上方
へ順にスクレイパー84、撹拌衝撃翼85,86,87
を装着し、軸83の先端から締付ナット92で締め付け
ている。なお、前記各撹拌衝撃翼85,86,87の形
状は特に限定されないが、本実施例では軸83を中心に
対称を成す2枚羽根である。図9のように3個の撹拌衝
撃翼を重ねた場合は全部で6枚の羽根で成り、これら6
枚の羽根は平面で360度を6等分した等分角(60
度)を成すように互いに交叉した状態で重ねている。な
お、複数個の撹拌衝撃翼を設けた場合、撹拌衝撃翼の合
計の羽根数で360度を等分した角度で互いに交叉して
重ねることは原材料を効率良く混練する点で好ましい。
【0091】なお、前記スクレイパー84はミキサー本
体81の底面を僅かに摺接して回転し、ミキサー本体8
1内で混練された原材料をミキサー本体81の底面に残
留しないよう掻き出すものである。
【0092】2−3.〔冷却・造粒処理〕 図10において、100は前述した混練材料を混合し撹
拌して「造粒木粉」を形成する冷却造粒手段であり、本
実施例では「クーリングミキサー」という。
【0093】101はミキサー本体で、逆円錐形状を成
すケーシングであり上面を被蓋し、一方、下端に排出口
107を設け、この排出口107をバルブ106で開閉
自在に設けている。ミキサー本体101の外周壁内にジ
ャケット102を形成し、このジャケット102内に給
水管108から排水管109へ常時、冷却水を供給し、
クーリングミキサー100内の原材料の温度を熱可塑性
樹脂成形材の融点近傍まで冷却するよう保持される。な
お、ミキサー本体101の上壁面にはクーリングミキサ
ー100内で発生した水蒸気ないしは木酸ガスの図示せ
ざる排出ダクトを連通している。
【0094】前記ミキサー本体101の上壁内の略中心
にはアーム103が略水平方向に回動可能に軸支され、
このアーム103は減速装置112を介してモータ11
1により約3rpm の速度で回転駆動される。さらに、前
記アーム103の回転軸は中空軸であり、この中空軸内
に独立して回転する他の回転軸を設け、この回転軸にモ
ータ105の出力軸を連結している。一方、前記アーム
103の先端には撹拌破砕翼104を軸承し、この撹拌
破砕翼104は本実施例ではスクリュー型を成すもので
あり、該撹拌破砕翼104の回転軸線方向をミキサー本
体101の内周壁面に沿って略平行に下方へミキサー本
体101の下端付近まで延長している。撹拌破砕翼10
4はアーム103内に設けた歯車等による回転伝達手段
を介して前記モータ105の出力軸に連結する回転軸に
連結され90rpm の速度で回転駆動される。
【0095】なお、ミキサー本体101の上壁には投入
口113を設け、この投入口113に前述した高速流動
式ミキサー80の排出ダクト93を連通する。
【0096】前述した高速流動式ミキサー80で形成さ
れた混練材料は排出ダクト93を経てクーリングミキサ
ー100の投入口113からミキサー本体101内へ投
入される。撹拌破砕翼104はモータ105により90
rpm の速度で回転し、しかも、アーム103が減速装置
112を介して減速されたモータ111の回転力により
3rpm の速度で水平方向に回転するので、前記撹拌破砕
翼104はミキサー本体101の内周壁面に沿って円錐
を描くように回転し、アーム103内の混練材料を撹拌
する。混練材料はジャケット102内の冷却水により冷
却されたミキサー本体101の内周壁面で冷却され、直
径約25mm以下に造粒された「造粒木粉」が形成され、
この造粒木粉はバルブ106を開放して排出口107よ
り排出される。
【0097】なお、クーリングミキサー100で冷却さ
れる混練材料は、原材料中の熱可塑性樹脂成形材の凝固
点すなわち融点以下に冷却されることが望ましいが、木
粉を混合しているので熱可塑性樹脂成形材の融点以下に
まで下げる必要はなく、実際には造粒木粉が排出口10
7より排出可能な温度まで冷却されれば良く、混練材料
内の熱可塑性樹脂成形材の融点より約10゜C高い温度
まで冷却すれば良い。
【0098】ちなみに、熱可塑性樹脂成形材がPPのと
き、PPの融点は165゜Cであり、本実施例では前述
した高速流動式ミキサー80内で180゜Cにゲル化し
た混練材料をクーリングミキサー100へ投入してから
10〜15分程度で、90〜100゜Cまで冷却され、
このクーリングミキサーによる冷却造粒は効率の良いも
のである。このときのジャケット102内の冷却水につ
いては、給水管108から供給する冷却水の温度は30
゜Cであったが、排水管109より排水される冷却水の
温度は40゜Cであった。
【0099】なお、冷却造粒工程は上記のクーリングミ
キサーのような装置によるものに限定されるものではな
く、ミキサー本体内の混練材料を撹拌する撹拌羽根を設
け且つミキサー本体の外周壁面に前述したようなジャケ
ットを設け、このジャケット内を流れる冷却水でミキサ
ー本体内の混練材料を冷却するものであっても良く高速
流動式ミキサー80で形成された混練材料を前記ジャケ
ット102を備えてない一般的なミキサーを用いて撹拌
のみを行なって冷却することも可能であり、冷却・造粒
が行われればいかなる手段をも用いることができる。
【0100】2−4.〔整粒処理〕 前記冷却造粒工程で形成された造粒木粉は、さらに整粒
手段を使用して粒径10mm以下に整粒し、「木質合成
粉」を形成する。
【0101】図11において、120は前述した造粒木
粉を整粒する整粒手段であり、本実施例では「カッタミ
ル」という。
【0102】121はカッタミル本体で、上面開口を有
する円筒形を成すケーシングであり、前記開口を開閉自
在な蓋122で被蓋する。前記蓋122はカッタミル本
体121内に造粒木粉を投入する投入口123を備えて
いる。
【0103】また、前記カッタミル本体121内にはカ
ッタミル本体121の底面に軸承されて図示せざる回転
駆動手段で水平方向に回転するカッタ支持体124を設
け、このカッタ支持体124の外周に上下方向に長い回
転刃125を3枚を設け、これらの3枚の回転刃125
はカッタ支持体124の回転方向で120度の等角度を
成すように配設し、3枚の回転刃125の刃先は同一の
回転軌跡上に位置している。さらに、前記3枚の回転刃
125の刃先の回転軌跡に対して僅かな隙間を介して二
の固定刃126を回転刃125の刃先の回転軌跡の略対
称位置にカッタミル本体121に固定し、二の固定刃1
26とカッタ支持体124と回転刃125とでカッタミ
ル本体121内を二分し、投入室127と整粒室128
を形成する。前記蓋122の投入口123は前記投入室
127に連通する。なお、二の固定刃126と回転刃1
25との隙間は造粒木粉を所望の大きさに整粒できるよ
う自在に調整できる。また、整粒室128は前記二の固
定刃126間を回転刃125の回転軌跡の周囲を囲むよ
うにスクリーン129で仕切っている。なお、スクリー
ン129は、本実施例では8mm程度の大きさの整粒され
た「木質合成粉」である整粒物が通過できるメッシュで
形成している。また、整粒室128のカッタミル本体1
21の下端にはカッタミル120で前記整粒物を排出す
る排出口131を設けている。
【0104】以上のカッタミル120において、蓋12
2の投入口123から前述したクーリングミキサー10
0で形成した造粒木粉を投入し、図示せざる回転駆動手
段でカッタ支持体124を回転すると、造粒木粉はカッ
タ支持体124の回転刃125と固定刃126間で約
0.1〜8mmの木質合成粉に切断され、整粒室128の
スクリーン129のメッシュを通過して排出口131よ
り排出され次工程の押出機70へ送られる。
【0105】このようにして押出機70へ送られた原料
は、前述の押出成形方法及び装置により成形され、補強
樹脂合成板が製造される。なお、押出機70内に投入さ
れる原料がバージンの熱可塑性樹脂成形材である場合に
は前記いずれの工程を経ることなく、これを直接押出機
70内に投入することができる。
【0106】3.比較例 前述の本発明の補強樹脂合成板の押出成形方法及び装置
により得られた本願の補強木質合成板(以下、本願とい
う)の曲げ弾性率及び曲げ強度試験の結果を表1に示
す。
【0107】なお、表1に示す比較結果は、木粉50
%、PPの樹脂50%を原料とし、50mm押出機(7.
5kwモータ使用、回転数15rpm、押出量30kg
/h)を使用して得られた厚さ12mm×幅500mmの補
強木質合成板である。
【0108】また、補強材として繊維径10〜24μの
ガラスフィラメントを数百本集束剤にて集束し、直径約
3mmのロービング状に形成したガラス繊維糸を断面三角
形状に3本束にしたものを使用し、先端部の内径6mmの
挿入管を介して埋設した。
【0109】また、前記ガラス繊維糸の埋設間隔は、横
方向間隔50mm、縦方向間隔6mmである。
【0110】一方、比較試料は、それぞれガラス繊維糸
を埋設していない木質合成板(他の条件は前記本願と同
一である。) 3層の木板を貼合わせた合板A(板厚11.2mm) 5層の木板を貼合わせた合板B(板厚11.6mm) 7層の木板を貼合わせた合板C(板厚15.3mm) に対して以下の試験を行った。
【0111】(1)曲げ弾性率及び曲げ強度試験 試験条件 支点間隔;100mm, 試験速度;5
mm/min
【0112】
【表1】
【0113】以上の比較例から、本願の補強樹脂合成板
は、縦方向の曲げ弾性率で、他の試料より突出してお
り、また、縦方向の曲げ強度では合板Aに劣るものの他
の試料と比較して良好な値を測定することができた。
【0114】また、横方向の曲げ弾性率及び曲げ強度に
おいて、合板A及び合板Bより低い値であるが、合板C
と比較して高い数値を測定することができ、横方向の曲
げ弾性率及び曲げ強度においてもある種の合板以上の高
い数値を測定することができた。
【0115】なお、表1からも明らかな通り、実施例の
補強木質合成板は縦方向及び横方向のいずれの曲げ弾性
率及び曲げ強度においても補強されていない木質合成板
に比較して、高い数値を示していることが判る。
【0116】(2)面衝撃試験 試験条件; 10m/sec
【0117】
【表2】
【0118】以上のことから、本願の補強木質合成板の
面衝撃値は、合板A、合板B、合板Cのいずれより高
く、また補強されていない木質合成板に比較しても高い
面衝撃値を示した。
【0119】(3)硬度試験 試験条件 ロックウェル硬度の圧子;径12.70
0mmの鋼球 試験荷重;60kgf
【0120】
【表3】
【0121】以上のことから、本願の補強木質合成板の
ロックウェル硬度は、合板A、合板B、合板Cのいずれ
より高い値を示した。本願の補強木質合成板は合板Aに
対して約1.4倍、合板Bに対して約1.93倍、合板
Cに対して約3.34倍という優れた硬さを有する。
【0122】(4)含水性試験 試験条件 各試験片を純水に浸漬し、25℃で24時間
放置後の質量変化率(=含水率)を測定した。
【0123】
【表4】
【0124】以上のことから、本願の補強木質合成板の
含水率は、合板A、合板B、合板Cのいずれより極めて
低い値を示した。含水率が大きい場合には、板の膨張、
収縮の変化率が大きくなり、つまり湿度などの環境変化
により板の寸法変化が大きくなり、板の割れや寸法の狂
いが生じやすくなる要因になる。
【0125】本願の補強木質合成板は、上記3種の合板
のうちでも含水率が最も低い合板Aに対してでさえ、1
/153という極めて低い含水率を示していることか
ら、湿度等の環境変化に左右されず寸法の安定性が極め
て高いものである。
【0126】(5)釘引き抜き強度試験 試験条件 試験速度;5mm/min
【0127】
【表5】
【0128】以上のことから、本願の補強木質合成板の
釘引き抜き強度は、合板A及び合板Cのいずれより高い
値を示した。一般的に木質合成板の釘引き抜き強度が低
いことは木質合成板の特有の弱点である。釘の引き抜き
強度は釘の周囲への板の組織の摩擦力が釘を引き抜くと
きの引き抜き強度となって表れると考えられ、木質合成
板の場合は釘の引き抜き強度を弱める作用をする摩擦抵
抗の小さい樹脂が含まれているので、摩擦抵抗の大きい
木材板でなる合板の釘の引き抜き強度より低い値を示す
ことは当然考えられることである。しかし、本願の補強
木質合成板は補強されていない木質合成板に比較して
1.89倍の強度を有するのみならず、合板Cの釘引き
抜き強度の約1.36倍の強度を有し、また、最も強度
の高い合板Aと比較しても、0.83倍の強度を有する
という良好な結果を得た。
【0129】木質合成板の場合は個々の木粉間の密度を
高くすることにより釘の引き抜き強度を高くすると考え
られるが、本願の木質合成板は、個々の木粉間の密度が
高いだけでなく、ガラス繊維糸を埋設しているので、こ
のガラス繊維糸が埋設されている部分に釘が刺さった場
合には、該ガラス繊維糸により釘が挟持されるので釘の
引き抜き強度を高くすることができ、その結果、本願の
補強木質合成板は、上記のように良好な結果を得られた
と考えられる。
【0130】(6)木ネジ試験 試験条件 試験速度;5mm/min
【0131】
【表6】
【0132】以上のことから、本願の補強木質合成板の
木ネジの引き抜き強度は、補強されていない木質合成板
に比較して高い値を示したのみならず、合板A、合板
B、合板Cのいずれより高い値を示した。また、本願の
補強木質合成板の木ネジの引っかけ強度は、縦方向およ
び横方向のいずれにおいても合板A、合板B、合板Cよ
り高い値を示した。
【0133】木ネジの引き抜き強度の場合は釘の引き抜
き強度の場合のように釘の周囲への板の組織の摩擦力と
異なり、板の組織の剪断力と関係があると考えられる。
つまり、木質合成板の場合は、ネジ内に食い込んだ部分
の板の組織と他の組織との密着性が木ネジの引く抜き強
度の強さに反映すると考えられる。また、本願の補強樹
脂合成板のように、ガラス繊維が埋設された樹脂合成板
にあっては、木ネジの溝内にガラス繊維糸が食い込んで
木ネジを引き抜き難いものにしていると考えられる。
【0134】本発明の補強木質合成板は木粉が均一で高
密度であるため個々の木粉間の密着性が強く、また、ガ
ラス繊維糸を埋設してなるので、本願の補強木質合成板
が示すように木ネジの引き抜き強度及び木ネジの引っか
け強度が各合板より高いという優れた結果を得た。
【0135】以上の各試験の結果で示すように、本願の
補強木質合成板は釘の引き抜き強度において、ある種の
合板に劣るものの、曲げ弾性率、曲げ強度、面衝撃値、
含水性、木ネジの引き抜き強度及び木ネジの引っかけ強
度において、合板より優れた特性を示す良好なものであ
る。
【0136】4.その他の補強樹脂合成板の製造例
【0137】
【表7】
【0138】以上の製品としての合成板29である補強
樹脂合成板W:910mm、H:13mmを鋸盤により18
20mm毎に切断したコクリートパネルとして用いる熱可
塑性樹脂合成板を得た。なお、肉厚10〜12mm程度の
熱可塑性樹脂合成板は、机やテーブル、食器棚等の家具
材料、など他の用途にも使用される。
【0139】なお、成形ダイ10の高さを20〜30mm
とすることによって、肉厚20〜30mmの熱可塑性樹脂
合成板が成形され、この熱可塑性樹脂合成板はまな板や
他の用途の板材として使用される。したがって、成形さ
れる熱可塑性樹脂合成板の肉厚は上記の実施例に限定さ
れない。
【0140】
【表8】
【0141】以上の製品としての合成板29である補強
木質合成板W:910mm、H:13mmを鋸盤により18
20mm毎に切断してベージュ色のコクリートパネルとし
て用いる木質合成板を得た。なお、肉厚10〜12mm程
度の木質合成板は、机やテーブル、食器棚等の家具材
料、など他の用途にも使用される。
【0142】なお、成形ダイ10の高さを20〜30mm
とすることによって、肉厚20〜30mmの木質合成板が
成形され、この木質合成板はまな板や他の用途の板材と
して使用される。したがって、成形される木質合成板の
肉厚は上記の実施例に限定されない。
【0143】
【表9】
【0144】以上の製品としての合成板29である補強
木質合成板W:910mm、H:13mmをシャーリングに
より1820mm毎に切断して補強樹脂合成板を得る。
【0145】この補強樹脂合成板も各種建築材料、家具
材料、機器のパーツ等として広範囲な使用目的に向けた
素材となる。例えば、家屋の建築材として使用され、或
いは約300mmの大きさに加工してフロアリングブロッ
ク等の床材として使用される。さらに、他の用途とし
て、自動車の車内の内装材として、例えば、煽り板等と
して使用され、高級感を得るもことができる。
【0146】
【表10】
【0147】以上の製品としての合成板29である補強
木質合成板W:550mm、H:13mmを鋸盤により18
20mm毎に切断してベージュ色の補強樹脂合成板を得
た。
【0148】したがって、本発明の押出成形方法は、薄
板から厚板に及ぶ広範囲な肉厚の補強樹脂合成板を成形
可能であり、広範囲な使用目的に向けた素材が成形され
る。
【0149】なお、本発明の押出成形方法により成形さ
れる木質合成板は高密度であり、かつ補強材による補強
がなされているので、強度を損なうことなく多量の木粉
を混入でき、木粉は熱可塑性樹脂より半値以下で遥かに
安価であるため安価な木質合成板が成形される。また。
多量の木粉を混入される木質合成板は天然の木材パネル
に近い性質を有する優れた板材である。
【0150】
【発明の効果】本発明の方法及び装置により補強材を埋
設して所定の肉厚に成形することにより、また、押出し
生地を成形室内で徐冷する際に、この押出し生地に押出
し力に抗する抑制力を加えて押出し生地の密度を高くす
ることにより、補強材と樹脂との密着性を高くすること
ができ、強度の高い補強樹脂合成板を提供でき、しかも
押出し生地に押出し力に抗する抑制力を加えているの
で、気泡、巣等の発生を防ぐことができ、均一で高密度
の補強樹脂合成板を提供することかできた。
【0151】成形ダイの成形室の内壁にフッ素系樹脂の
シートを貼設し、又はフッ素樹脂をコーティングするこ
とにより、フッ素樹脂は摩擦係数が小さいので、セルロ
ース系破砕物と熱可塑性樹脂成形材との混練状態が良好
な状態で流動するので、製品としての合成板である補強
樹脂合成板の表面に肌あれが生ずることがなく、平滑な
表面を有する補強脂合成板を成形できた。また、押出し
生地内のセルロース系破砕物が円滑に流動することによ
り、均一、高密度の補強樹脂合成板を提供することがで
きた。
【0152】挿入管の先端部の内径を内部に挿通する補
強材の外径と略同一に形成し、又は挿入管に補強材の引
出しを許容し、押出し生地の逆流を防止する逆止弁を備
えることによって、挿入管内への押出し生地の流入を防
止することにより、挿入管の目詰まりを防止することが
でき、また、補強材を糸状、筒状、棒状等紐帯状の連続
したものとすることにより、補強材を押出し生地中に連
続して埋設することが容易となり、また、補強材を連続
して埋設することにより、強度の高い補強樹脂合成板を
提供することができた。さらに、挿入管は、挿入孔内を
摺動可能に嵌挿されているので、外気温度の変化等に伴
って、押出し生地の硬化開始点がずれた場合であって
も、挿入管の先端位置を調整して押出し生地の硬化開始
点に配置することができ、確実に押出し生地内に補強材
を合成板中に埋設することができた。
【0153】また、挿入孔及び挿入管を複数配置するこ
とで、1の合成板に同時に複数列の補強材を埋設するこ
とができ、強度の高い補強樹脂合成板を提供することが
できた。
【0154】木質合成粉は、セルロース系破砕物と、熱
可塑性樹脂成形材との馴染みが良好で、熱可塑性樹脂成
形材がセルロース系破砕物の表面全体に付着して熱的、
化学的に安定した木粉粒に固定化された状態を定常的に
維持しうるように分散された木質合成粉が形成されるの
で、押出し成形時、押出し生地内のセルロース系破砕物
の摩擦抵抗を減じることになり、セルロース系破砕物と
熱可塑性樹脂成形材が良く分散した状態で混練され、良
好な混練状態を保ちながら、押し出されるので、均一で
高密度の木質合成板を得ることができた。
【0155】本発明の補強樹脂合成板は、押出成形によ
り所望の板厚の合成板を得ることができるので、コンク
リートパネルや各種建材、自動車の内・外装品等、多種
多様な目的、方法で使用することができる合成板を提供
することができた。
【0156】本発明の押出成形方法及び押出成形装置に
より成形される木質合成板は高密度であり、しかも補強
材による補強がなされているので、強度を損なうことな
く多量の木粉を混入でき、木粉は熱可塑性樹脂より半値
以下で遥かに安価であるため安価な木質合成板が成形で
き、また、多量の木粉を混入される木質合成板は天然の
木材パネルに近い性質を有する優れた合成板を提供する
ことができた。
【0157】補強材は、合成板内に筋状に埋設されてい
るので、合成板中からの補強材の除去が容易であり、こ
の補強材の除去により本発明の方法及び装置により得ら
れた合成板から熱可塑性樹脂を回収し、他の成品の原料
として再利用可能とすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の押出機の一部縦断面を示す正
面図である。
【図2】本発明の実施例の成形ダイの金属板(下側)を
省略した側面図である。
【図3】本発明の実施例の成形ダイの横断面図である。
【図4】本発明の実施例の成形ダイの金属板(上側)を
省略した斜視図である。
【図5】本発明の実施例のブレーキ手段の要部断面を示
す平面図である。
【図6】図8の矢視N−N線の縦断面図である。
【図7】図4の矢視J−J線の縦断面図である。
【図8】図4の矢視K−K線の縦断面図である。
【図9】本発明の実施例に使用するミキサー(流動混合
混練手段)の要部断面を示す全体正面図である。
【図10】本発明の実施例に使用するクーリングミキサ
ー(冷却造粒手段)の要部断面を示す全体正面図であ
る。
【図11】本発明の実施例に使用するカッタミル(整粒
手段)の要部断面を示す全体正面図である。
【符号の説明】
10 成形ダイ 12 導入室 14 ヒータ 16 スクリーン部 17 アダプタ 18 流入口 19 押出ダイ 11a 溶融部 21a 徐冷部 22 成形室 23 ダイ出口 24 シート(フッ素樹脂の) 25 冷却管 26 金属板(上側) 27 金属板(下側) 28 スペーサ 29 合成板 30 ブレーキ手段 31 ピンチローラ 31a 固定ピンチローラ 31b 自在ピンチローラ 34a,34b 軸受 36 軸受固定フレーム 40 挿入管 41 挿入孔 45 補強材 70 押出機 71 スクリュー 74 バレル 75 バンドヒータ 76 スクリーン 79 押出し生地 80 ミキサー(流動混合混練手段) 81 ミキサー本体 82 上蓋 83 軸 84 スクレイパー 85,86,87 撹拌衝撃翼 88 排出口 89 蓋 91 シリンダ 92 締付ナット 93 排出ダクト 94 投入口 95 ガス排出管 100 クーリングミキサー(冷却造粒手段) 101 ミキサー本体 102 ジャケット 103 アーム 104 撹拌破砕翼 105 モータ 106 バルブ 107 排出口 108 給水管 109 排水管 111 モータ 112 減速装置 113 投入口 114 フレーム 115 パウダブレーキ 116,117 歯車 118 シリンダ 119 ガイド体 120 カッタミル(整粒手段) 121 カッタミル本体 122 蓋 123 投入口 124 カッタ支持体 125 回転刃 126 固定刃 127 投入室 128 整粒室 129 スクリーン 131 排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:16 401:00 B29L 7:00

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料を加熱、練成し、スクリューをもっ
    て押出ダイより成形ダイを介して成形室へ吐出し、前記
    成形ダイ中に補強材を成形ダイの押出し方向に連続して
    挿入し、押出し生地内に前記補強材を埋設させて所定の
    肉厚に成形し、成形ダイへ押出した押出し生地を前記成
    形室内の徐冷部において徐冷し、且つ、この押出し生地
    に押出し力に抗する抑制力を加えて押出し生地の密度を
    高くすると共に、前記補強材を埋設した状態でこの押出
    し生地を硬化させる工程を少なくとも含むことを特徴と
    する補強樹脂合成板の押出成形方法。
  2. 【請求項2】 前記成形室の内壁面にフッ素樹脂のシー
    トを貼設又はフッ素樹脂をコーティングしたことを特徴
    とする請求項1記載の補強樹脂合成板の押出成形方法。
  3. 【請求項3】 前記成形ダイの外壁面の押出し方向後方
    端面から押出し生地の押出方向に突出する補強材の挿入
    管を介して成形室内へ補強材を挿入し、押出し生地内に
    埋設することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に
    記載の補強樹脂合成板の押出成形方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも成形室の半溶融部に延長され
    ている前記挿入管の先端から前記補強材を押出し生地中
    に埋設することを特徴とする請求項3記載の補強樹脂合
    成板の押出成形方法。
  5. 【請求項5】 前記補強材を成形ダイの押出し方向後方
    の外壁に穿設形成されている挿入孔より成形ダイ内に単
    位時間設定量供給することを特徴とする請求項1〜4い
    ずれか1項に記載の補強樹脂合成板の押出成形方法。
  6. 【請求項6】 前記補強材は、長繊維を多数集束した連
    続する糸状であることを特徴とする請求項1〜5いずれ
    か1項に記載の補強樹脂合成板の押出成形方法。
  7. 【請求項7】 前記補強材は、紐帯状に成形された連続
    する補強材であることを特徴とする請求項1〜5いずれ
    か1項記載の補強樹脂合成板の押出し成形方法。
  8. 【請求項8】 前記補強材は、長繊維又は長繊維を多数
    集束したものを所定の長さに裁断したものであることを
    特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の補強樹脂合
    成板の押出成形方法。
  9. 【請求項9】 補強材を成形室内の徐冷部へ配置し、次
    いで成形室内に押出し生地を押し出すことを特徴とする
    請求項6又は7記載の補強樹脂合成板の押出成形方法。
  10. 【請求項10】 前記原料が、含有水分量を15wt%以
    内とし平均粒径20メツシュ以下のセルロース系破砕物
    20〜75wt%に対して熱可塑性樹脂成形材25〜80
    wt%をともに攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱により
    ゲル化混練し、次いで冷却し、粉砕して粒径10mm以下
    に整粒形成した木質合成粉から成る請求項1又は2記載
    の補強樹脂合成板の押出成形方法。
  11. 【請求項11】 前記押出し生地を成形ダイの押出しダ
    イに隣接する導入室で加熱して成形室へ押出した請求項
    1又は請求項2記載の補強樹脂合成板の押出成形方法。
  12. 【請求項12】 原料を加熱、練成し、スクリューをも
    って押出す押出機の押出ダイに、前記押出ダイより吐出
    された押出し生地を加熱する溶融部及び所定の肉厚に成
    形して徐冷する徐冷部を有する成形室を備えた成形ダイ
    を連結し、前記成形室の内壁面にフッ素樹脂のシートを
    貼設又はフッ素樹脂をコーティングし且つ成形室を加熱
    するヒータと、成形室を冷却する冷却手段を成形ダイに
    設けると共に、成形ダイの外壁面に導入室に貫通する補
    強材の挿入孔を設け、且つ、前記成形ダイより押し出さ
    れた押出し生地の押出し力に抗する抑制力を加えるブレ
    ーキ手段を設けたことを特徴とする補強樹脂合成板の押
    出成形装置。
  13. 【請求項13】 前記挿入孔に、成形ダイ内で連通し押
    出し生地の押し出し方向に突出する補強材の挿入管を設
    けたことを特徴とする請求項12記載の補強樹脂合成板
    の押出成形装置。
  14. 【請求項14】 前記挿入管の先端は、少なくとも前記
    成形室の半溶融部迄延長されていることを特徴とする請
    求項13記載の補強樹脂合成板の押出成形装置。
  15. 【請求項15】 前記補強材を成形ダイ内に単位時間設
    定量供給する供給手段が設けられていることを特徴とす
    る請求項12記載の補強樹脂合成板の押出成形方法。
  16. 【請求項16】 前記挿入管は、先端部の内径が内部に
    挿通される補強材の外径と略同一に形成されていること
    を特徴とする請求項13又は14に記載の補強樹脂合成
    板の押出成形装置。
  17. 【請求項17】 前記挿入管は、補強材の繰り出しを許
    容し、押出し生地の逆流を防止し得る逆止弁を備えたこ
    とを特徴とする請求項13〜16いずれか1項記載の補
    強樹脂合成板の押出成形装置。
  18. 【請求項18】 前記挿入管は、挿入孔内を摺動可能に
    嵌挿したことを特徴とする請求項13〜17いずれか1
    項記載の補強樹脂合成板の押出成形装置。
  19. 【請求項19】 前記挿入孔又は挿入管を複数配置した
    ことを特徴とする請求項12〜18いずれか1項記載の
    補強樹脂合成板の押出成形装置。
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