JPH08160602A - 閾値マトリクスの作成方法並びにカラー画像の2値化方法 - Google Patents

閾値マトリクスの作成方法並びにカラー画像の2値化方法

Info

Publication number
JPH08160602A
JPH08160602A JP6329410A JP32941094A JPH08160602A JP H08160602 A JPH08160602 A JP H08160602A JP 6329410 A JP6329410 A JP 6329410A JP 32941094 A JP32941094 A JP 32941094A JP H08160602 A JPH08160602 A JP H08160602A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
matrix
threshold
color
sub
creating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6329410A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2905106B2 (ja
Inventor
Masatake Matsuba
正剛 松葉
Yoshio Ono
善雄 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP6329410A priority Critical patent/JP2905106B2/ja
Priority to EP95101284A priority patent/EP0665673A3/en
Priority to US08/382,101 priority patent/US5815286A/en
Publication of JPH08160602A publication Critical patent/JPH08160602A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2905106B2 publication Critical patent/JP2905106B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の網点による技術に比べて画像内のシャ
ープなエッジを良好に再現し、また、カラー再現画像の
ザラツキ感、色にごりを低減する。 【構成】 閾値マトリクスを、所定の数式に従って作成
することによって空間周波数の高い閾値マトリクスを作
成する。また、各色成分の閾値マトリクスを作成する際
に、数式内に含まれる係数の配置を互いに関連付けるこ
とによって、各色成分の2値化画像におけるインクスポ
ットの位置を関連付け、カラー画像におけるザラツキ
感、色にごりを低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多階調のカラー画像
データをハーフトーン画像データに2値化する際に使用
される閾値マトリクスの作成方法、並びに、閾値マトリ
クスを用いたカラー画像の2値化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷の分野では、連続調画像を再現する
ために、いわゆる網点を使用して連続調画像を2値化す
るのが普通である。網点は、濃度が高い領域では大きな
面積を有し、濃度が低い領域では小さな面積を有するよ
うに生成される。このような多数の網点が配列されたハ
ーフトーンの印刷物を肉眼で観察すると、元の連続調画
像と同様の濃度の高低のある画像が見える。
【0003】カラーの印刷物を作成するための複数の色
版では、色版相互間で生ずるモアレを防止するために、
各色版のスクリーン角度が互いに異なる値に設定され
る。YMCKの4色の色版を使用する場合には、例えば
0°,15°,75°,45°のスクリーン角度がそれ
ぞれ設定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、網点によって
連続調画像を再現する技術では、画像内のシャープなエ
ッジ(絵柄内の細線や文字などのエッジ)を十分に再現
できない場合があるという問題があった。
【0005】また、画像内のシャープなエッジをうまく
再現した場合に、カラー再現画像にザラツキ感や色のに
ごりが生じてしまうという問題もあった。
【0006】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、従来の網点によ
る技術に比べて画像内のシャープなエッジを良好に再現
することを目的とする。
【0007】この発明は、さらに、カラー再現画像のザ
ラツキ感を、特に低濃度域において十分に低減すること
を他の目的とする。
【0008】この発明は、さらに色のにごりが低減され
た彩度の高いカラー再現画像が形成できることを他の目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】上述の課題を
解決するため、この発明の請求項1に記載した閾値マト
リクスの作成方法は、多階調のカラー画像データを2値
化する際に使用される複数の色成分のための複数の閾値
マトリクスを作成する方法であって、(a)数式1によ
って表されるマトリクスTMMxM を第1のM×M閾値マ
トリクス(Mは2N の整数、Nは2以上の整数)として
作成する際に、2×2サブマトリクスS1 内の成分a,
b,c,dの値の組み合わせを、前記第1のM×M閾値
マトリクス内に含まれる前記複数の2×2サブマトリク
スS1 のそれぞれにおいてランダムに決定することによ
って、前記第1のM×M閾値マトリクスを作成する工程
と、(b)前記第1のM×M閾値マトリクスを元に、1
からNの整数のうち少なくともひとつの整数をnとした
とき、サブマトリクスSn のそれぞれにおいて、係数E
(0)n-1 を、各色成分毎に異なる位置に配置すること
によって、前記複数の色成分のための複数の閾値マトリ
クスを作成する工程と、を備えることを特徴とする。
【0010】各サブマトリクス内の複数の閾値をランダ
ムに配置すると、従来の網点のための閾値マトリクスに
比べて閾値分布の空間周波数が高い。従って、このよう
な閾値マトリクスを用いて2値化を行なえば、従来の網
点による技術に比べて画像内のシャープなエッジを良好
に再現することができる。また、係数E(0)n-1 を各
色成分毎に異なる位置に配置するようにすれば、各色成
分のインクスポットが重ならないので、各色成分の2値
化画像を刷り重ねて再現されるカラー画像におけるザラ
ツキ感を低減することができる。また、各色成分のイン
クスポットが分散するので、カラー画像における色のに
ごりを低減することができる。また、各色成分のインク
スポットは分散するので、カラー画像における色のにご
りを低減することができる。
【0011】なお、この発明において「ランダム」とは
一見して規則性の無い状態を言い、乱数に従って決定さ
れた状態で無くてもよく、また、ある種の制限が課され
ていても良い。例えば、複数通りの選択肢の中から規則
性無く選択する場合も「ランダムに選択する」と呼ぶ。
【0012】請求項2に記載された閾値マトリクスの作
成方法では、前記工程(b)は、前記整数nを1とした
ときのサブマトリクスS1 のそれぞれにおいて、E
(0)0を、各色成分毎に異なる位置に配置することに
よって、前記複数の色成分のための複数の閾値マトリク
スを作成する工程である。
【0013】請求項3に記載された閾値マトリクスの作
成方法では、前記工程(b)は、前記整数nをNとした
ときのサブマトリクスSN のそれぞれにおいて、E
(0)N- 1 を、各色成分毎に異なる位置に配置すること
によって、前記複数の色成分のための複数の閾値マトリ
クスを作成する工程である。
【0014】請求項4に記載された閾値マトリクスの作
成方法では、前記工程(b)は、前記整数nを1および
NとしたときのサブマトリクスSn のそれぞれにおい
て、E(0)n-1 を、各色成分毎に異なる位置に配置す
ることによって、前記複数の色成分のための複数の閾値
マトリクスを作成する工程である。
【0015】請求項5に記載された閾値マトリクスの作
成方法では、前記工程(b)は、整数nを1からNのす
べての整数としたときのサブマトリクスSn のそれぞれ
において、E(0)n-1 を、各色成分毎に異なる位置に
配置することによって、前記複数の色成分のための複数
の閾値マトリクスを作成する工程である。
【0016】請求項6に記載された閾値マトリクスの作
成方法では、前記工程(b)は、整数nを2からNのす
べての整数としたときのサブマトリクスSn のそれぞれ
において、E(0)n-1 を、各色成分毎に異なる位置に
配置することによって、前記複数の色成分のための複数
の閾値マトリクスを作成する工程である。
【0017】請求項7に記載された閾値マトリクスの作
成方法では、工程(b)は、少なくとも前記サブマトリ
クスSn のそれぞれにおいて、係数E(0)n-1 ,E
(1)n- 1 ,E(2)n-1 ,E(3)n-1 のそれぞれ
を、色成分毎に異なる位置に配置することによって、前
記複数の色成分のための複数の閾値マトリクスを作成す
る工程、を含む。
【0018】請求項8に記載された閾値マトリクスの作
成方法では、工程(b)は、さらに、各サブマトリクス
n 内の係数E(0)n-1 ,E(1)n-1 ,E(2)
n-1 ,E(3)n-1 の組み合わせを、係数E(0)
n-1 ,E(1)n-1 が互いに対角に配置されるととも
に、係数E(2)n-1 ,E(3)n-1 も互いに対角に配
置される8通りの組み合わせの中から選択する工程を含
む。
【0019】サブマトリクスSn 内の4つの閾値の配列
の上記8通りの組み合わせは、4つの閾値の任意の配列
の全部の24通りの組み合わせの中で空間周波数の比較
的高い組み合わせである。従って、この8通りの中から
選択すれば、閾値分布の空間周波数をより高くすること
が可能である。
【0020】請求項9に記載されたカラー画像の2値化
方法は、(a)請求項1ないし8のいずれかに記載の各
色成分のための閾値マトリクスを記憶する第1のメモリ
を準備する工程と、(b)前記第1のメモリに記憶され
た閾値マトリクス内の閾値を各色成分毎に読出して、前
記カラー画像データの各色成分と比較することによっ
て、前記カラー画像データを各色成分毎に2値化する工
程と、を備えることを特徴とする。
【0021】請求項10に記載されたカラー画像の2値
化方法は、(a)数式2によって表わされるマトリクス
TMMxM をM×M閾値マトリクス(Mは2N の整数、N
は2以上の整数)として作成する際に、少なくともn=
1で与えられる2×2サブマトリクスS1 内の成分a,
b,c,dの値の組み合わせを、前記M×M閾値マトリ
クス内に含まれる複数の2×2サブマトリクスS1 のそ
れぞれにおいてランダムに決定することによって、前記
M×M閾値マトリクスを作成する工程と、(b)2値化
の対象となる色成分に応じた異なる被演算値を生成する
工程と、(c)前記M×M閾値マトリクスから読み出さ
れた閾値と前記被演算値とに対して所定の演算を行なう
ことによって閾値を修正する工程と、(d)修正された
閾値と、前記カラー画像データの2値化の対象となる色
成分とを比較することによって、前記カラー画像データ
を各色成分毎に2値化する工程と、を備えることを特徴
とする。
【0022】こうすれば、色成分毎に異なる被演算値で
閾値が調整されるので、色成分毎に異なる閾値パターン
を発生させることができる。
【0023】請求項11に記載したカラー画像の2値化
方法では、工程(c)は、閾値と被演算値との間で加算
または減算を行なう工程、を含む。
【0024】請求項12に記載した画像の2値化方法で
は、工程(d)は、さらに、閾値の所定の一対のビット
に生じる桁上りと桁下りを無視する工程、を含む。
【0025】請求項13に記載した画像の2値化方法で
は、M×M閾値マトリクスは0〜(M2 −2)(ここで
Mは2N の整数,Nは2以上の整数)の範囲の閾値を含
む閾値マトリクスであり、工程(d)は、前記閾値と被
演算値とを加算して、2Nビットの2進数で表わされた
加算結果に桁上げが生じない閾値に関しては1を減算す
る工程、を含む。
【0026】こうすれば、加算後の閾値を0〜(M2
2)に納めることができるので、2値化画像において多
階調画像データのすべての階調を再現することができ
る。
【0027】請求項14に記載した画像の2値化方法で
は、工程(d)は、被演算値と閾値の互いに対応する各
ビットの論理演算を行なうことによって、前記閾値の各
ビットを前記被演算値の各ビットのレベルに応じて反転
する工程、を含む。
【0028】この方法によっても、色成分毎に異なる閾
値パターンを発生させることができる。
【0029】
【実施例】
A.基本マトリクスの構成:図1は、この発明の一実施
例において使用される基本の閾値マトリクスの一例を示
す平面図である。図1(a),(b),(c)は、2×
2、4×4、8×8の基本マトリクスBM2x2 ,BM
4x4 ,BM8x8 をそれぞれ示している。このような基本
マトリクスは、B.E.Bayer が提案した閾値配列を持つパ
ターンである。このような基本マトリクスのいずれかを
用いて多階調画像を2値化(ハーフトーン化)すると、
その2値化画像の空間周波数は、他の種類の閾値マトリ
クスを用いた2値化画像の空間周波数よりも高いことが
知られている。
【0030】図2(a)は4×4基本マトリクスBM
4x4 を2×2サブマトリクスTijに分割した図であり、
図2(b)は8×8基本マトリクスBM8x8 を2×2サ
ブマトリクスTijに分割した図である。なお、(i,
j)は2×2サブマトリクスTijの位置を示す座標であ
る。8×8基本マトリクスBM8x8 において、16個の
2×2サブマトリクスTijは、それぞれ4×4サブマト
リクスを構成する4つのグループG1,G2,G3,G
4に分類される。図2(b)における各2×2サブマト
リクスTijは、次の数式3によって表わされる。
【0031】
【数3】
【0032】数式3で示されたkijの値は、図2(b)
の8×8基本マトリクスBM8x8 については次の数式4
の通りである。
【0033】
【数4】
【0034】この数式4で示されたkijの配列パターン
は、図1(b)で示された4×4基本マトリクスBM
4x4 の閾値配列パターンと一致している。
【0035】数式3を、一般のM×Mの基本マトリクス
BMMxM (ただしMは2N 、Nは2以上の整数)に拡張
すると、M×M基本マトリクスBMMxM 内の各2×2サ
ブマトリクスTijは次の数式5によって表される。
【0036】
【数5】
【0037】B.実施例による閾値マトリクスの作成:
この発明に従って8×8の閾値マトリクスを作成する際
には、まず、図2(b)に示す16個の2×2サブマト
リクスTijのそれぞれにおいて、数式5の係数aij,b
ij,cij,dijの値を0,1,2,3から選んでランダ
ムに組み合わせる。なお、以下では、数式5の係数ai
j,bij,cij,dijのマトリクスを、単に「係数マト
リクスCM」と呼ぶ。
【0038】係数マトリクスCMの異なるパターンは全
部で24通り存在する。図3は、24通りのパターンの
中で、好ましい8通りのパターンを示す説明図である。
これらの8通りのパターンでは、比較的小さい値である
0と1とが互いに対角に配置され、また、比較的大きな
値である2と3も互いに対角に配置されている。なお、
このようなパターンを、以下では「対角パターン」と呼
ぶ。このような8通りの対角パターンは、他の16通り
のパターンよりも空間周波数が高いので、画像内のエッ
ジをよりシャープに再現することが可能である。
【0039】図4は、図2(b)の左上部の2×2サブ
マトリクスT11と同じ閾値を含む8通りの対角パターン
を示す図である。実施例で作成される8×8閾値マトリ
クスの2×2サブマトリクスT11は、これらの8通りの
対角パターンの中から選択されることが好ましい。とこ
ろで、前述した数式3から理解できるように、図2
(b)に示す16個の2×2サブマトリクスTijは、左
上部の2×2サブマトリクスT11に、前述の数式4で示
される定数kijをそれぞれ加算したものである。実施例
において各2×2サブマトリクスTijの閾値パターンを
決定する際には、数式3の右辺第1項に含まれる基本的
な2×2のパターンを、図4(または図3)に示される
8つの対角パターンの中から選択することができる。
【0040】図5は、各2×2サブマトリクスTijに関
して、8通りの対角パターンの中から1つをランダムに
選択して適用することによって得られた2×2サブマト
リクスTijを示す図である。例えば、左上部のグループ
G1に属する4つの2×2サブマトリクスT11,T21,
T12,T22は、それぞれ図3の(d),(d),
(g),(b)に示すパターンを適用したものである。
これらの4つの2×2サブマトリクスT11,T21,T1
2,T22は、次の数式6で表わすことができる。
【0041】
【数6】
【0042】図5の各2×2サブマトリクスTijにおい
て、4つの閾値成分を小さい順に並べたとき、その増加
量(差分)は、いずれの2×2サブマトリクスTijでも
16(=22(N-1),N=3)になる。一般に、M×M閾
値マトリクス内の各2×2サブマトリクスTij内の4つ
の閾値の差分は、22(N-1) (Nは2N =Mとなる整
数)である。これは、前述した数式5の右辺第1項に示
されている。
【0043】図6は、図5の2×2サブマトリクスTij
で構成される8×8閾値マトリクスTM8x8 を示す図で
ある。この8×8閾値マトリクスTM8x8 は、この発明
の実施例において多階調画像データの2値化に使用され
る閾値マトリクスの一例である。
【0044】なお、図5において、4つのグループG1
〜G4(4×4サブマトリクス)のそれぞれにおいて、
4つの2×2サブマトリクスTijの位置をランダムに配
置することもできる。各グループ(4×4サブマトリク
ス)内において、4つの2×2サブマトリクスTijを配
置する組み合わせは24通り存在するが、この場合に
も、図3と同様な8通りの対角パターンからランダムに
選択することが好ましい。図3の8通りの対角パターン
は、比較的小さな2つの閾値同士、および、比較的大き
な2つの閾値同士をそれぞれ対角に配置したパターンで
ある。同様に考えて、図5のグループG1内の4つの2
×2サブマトリクスTijを配置する際の対角パターン
は、比較的閾値の小さな2×2サブマトリクスT11,T
22を対角に配置し、比較的閾値の大きな2×2サブマト
リクスT21,T12を対角に配置するようなパターンであ
る。ここで、各2×2サブマトリクスTijを、閾値の組
という意味で「閾値セット」と呼ぶことにする。このと
き、対角パターンは、一般に、比較的小さな2つの閾値
セット同士、および、比較的大きな2つの閾値セット同
士をそれぞれ対角に配置したパターンであると定義する
ことができる。なお、閾値セットがより大きなマトリク
ス(例えば4×4マトリクス)である場合にも、同様に
対角パターンを考えることができる。
【0045】図5に示す各グループG1〜G4(4×4
サブマトリクス)内の4つの2×2サブマトリクスTij
の位置を、8通りの対角パターンの中からランダムに選
択した場合の例を図7に示す。図7において、各グルー
プG1〜G4(4×4サブマトリクス)に含まれる4つ
の2×2サブマトリクス同士の閾値の差分は、いずれの
グループでも4(=M2 /4×4,M=8)である。
【0046】さらに、4つのグループG1〜G4同士
(すなわち、4つの4×4サブマトリクス同士)の配置
を24通りの組み合わせの中の任意の1つから選択する
ようにしても良い。この場合も、8通りの対角パターン
の中の1つを選択することが好ましい。
【0047】以上のようにして得られた8×8閾値マト
リクスTM8x8 内の各2×2サブマトリクスTijは、次
の数式7のように表すことができる。
【0048】
【数7】
【0049】換言すれば、この数式7は、基本マトリク
スBMを表す数式5において、係数マトリクスCM(a
ij,bij,cij,dijの2×2マトリクス)の各成分a
ij,bij,cij,dijの値を一定値とせずに、各成分a
ij,bij,cij,dijの値を0〜3の中からランダムに
選んで配置したものでもある。
【0050】図7の閾値の配列は、数式7において、係
数kijの値を次の数式8のように設定したものである。
【0051】
【数8】
【0052】C.実施例における閾値マトリクスの他の
表現方法:図1(c)および図2(b)に示す8×8基
本マトリクスBM8x8 は、次の数式9によって表現する
ことも可能である。
【0053】
【数9】
【0054】マトリクスS1 は2×2サブマトリクスT
ijの基本パターンを示しており、同様に、S2 は4×4
サブマトリクス(すなわちグループG1〜G4)の基本
パターン(すなわち、4×4サブマトリクス)を示し、
3 は8×8マトリクス(すなわち8×8基本マトリク
スBM8x8 )を示している。この明細書では、基本閾値
マトリクスBMの中で、2×2以上で最も小さいサイズ
のサブマトリクスを「基本サブマトリクス」と呼ぶ。8
×8基本マトリクスBM8x8 では、2×2サブマトリク
スS1 が基本サブマトリクスである。9×9基本マトリ
クスでは、3×3サブマトリクスが基本サブマトリクス
になる。上述の数式9は8×8基本マトリクスBM8x8
を表わしているが、これを一般のM×M基本マトリクス
BMMxMに拡張すると、次の数式10のように表わすこ
とができる。
【0055】
【数10】
【0056】数式10において、2n 次のマトリクスS
n に含まれる係数マトリクスCMnは、4つの2n-1
のマトリクスSn-1 にそれぞれ加算する値を示してい
る。なお、前述した数式9は、数式10において、M=
8,N=3,a=0,b=1,c=2,d=3とした場
合に相当する。
【0057】一般に、M×M基本マトリクスBMMxM
数式10によって表現した場合には、図5および図6に
示す8×8閾値マトリクスTM8x8 は、次の手順で作成
できる。まず、8×8マトリクス(23 次のマトリクス
3 )に含まれる係数マトリクスCM3 の各成分a,
b,c,dの値をそれぞれ0,1,2,3に設定する。
この結果、マトリクスS3 は次の数式11で表わされ
る。
【0058】
【数11】
【0059】この時点では、マトリクスS3 に含まれる
4つのマトリクスS2 (U,V)(4×4マトリクス)の内容
は決定されていない。次に、数式11に含まれる4つの
マトリクスS2 (U,V)のそれぞれに含まれる係数マトリク
スCM2 (数式10)の各成分a,b,c,dの値をそ
れぞれ0,1,2,3に設定する。この結果、マトリク
スS3 は次の数式12で表わされる。
【0060】
【数12】
【0061】最後に、数式12に含まれる16個のマト
リクスS1 (2×2マトリクス)のそれぞれに含まれる
係数マトリクスCM1 (数式10)の各成分a,b,
c,dの値の組み合わせをランダムに設定する。この結
果、8×8マトリクスS3 は次の数式13で表わされ
る。
【0062】
【数13】
【0063】数式13のマトリクスの各要素の値を実際
に計算すると、図5および図6に示すマトリクスが得ら
れる。数式13から解るように、係数マトリクスCM1
の各成分a,b,c,dの値は、定数24 に乗算される
値である。同様に、係数マトリクスCM2 の各成分a,
b,c,dの値は定数22 に乗算される値であり、係数
マトリクスCM3 の各成分a,b,c,dの値は定数2
0 (=1)に乗算される値である。一般には、M×Mマ
トリクス内の2n 次のマトリクスSn (数式10の等
式)に含まれる係数マトリクスCMn (nは1〜Nの整
数であり、Nは2N =Mとなる整数)は、定数22(N-n)
に乗算される値である。
【0064】また、数式12と数式13を比較すれば解
るように、上述のようにして閾値マトリクスを作成する
際には、23 次のマトリクスS3 に含まれる16個のマ
トリクスS1 (U,V)(数式12参照)のそれぞれの内容が
異なっている。同様に、マトリクスS3 に含まれる4個
のマトリクスS2 (U,V)(数式11参照)のそれぞれを異
なるようにしてもよい。従って、実施例による8×8閾
値マトリクスTM8x8は、次の数式14で表現すること
ができる。
【0065】
【数14】
【0066】数式14をM×M閾値マトリクスTMMxM
に拡張すると、次の数式15が得られる。なお、数式1
5は前述した数式2と同じものである。
【0067】
【数15】
【0068】D.実施例の閾値マトリクスによる効果:
図8は、図1(c)に示す8×8基本マトリクスBM
8x8 と、図6に示す8×8閾値マトリクスTM8x8 と、
0〜63の閾値を単にランダムに配置した8×8マトリ
クスとを比較して示す図である。この実施例では、画像
データIDと閾値TDとの関係に応じて、次のような不
等式(1a),(1b)により各スポット(マトリクス
内の1単位)のオン/オフが決定される。 画像データID>閾値TD:オン(黒) …(1a) 画像データID≦閾値TD:オフ(白) …(1b)
【0069】図8(d),(e),(f)は、図8
(a),(b),(c)の3つのマトリクスに対して一
様な画像データID=32(濃度(印刷面積率)が50
%)を適用した場合のオン/オフのパターンであり、閾
値が32未満のスポットは黒化されている。図8(d)
に示すように、基本マトリクスBMを使用した場合に
は、格子状の規則的な模様が発生していることが解る。
このように、基本マトリクスBMを使用した場合には、
ほぼ一様な濃度の画像領域において、画像の内容とは関
係の無い規則的な模様が発生し易い傾向にある。一方、
この発明の実施例による8×8閾値マトリクスTMを使
用した場合、および、完全にランダムなマトリクスを使
用した場合には、規則的な模様は発生していない。とこ
ろで、実施例による8×8閾値マトリクスTMを使用し
た場合には、連続する黒画素の部分(黒部分)が2×2
を越える大きさを有していないのに対して、完全にラン
ダムなマトリクスを使用した場合には、2×3または3
×2以上の大きなサイズの黒部分が生じている。従っ
て、実施例による8×8閾値マトリクスTM(図8
(b))は、完全にランダムなマトリクス(図8
(c))に比べて空間周波数が高いことが解る。
【0070】図8(e),(f)の2つのパターンを肉
眼で比較すると、異なる濃度の画像として観察される。
実施例による8×8閾値マトリクスTMでは画像データ
IDにほぼ比例して黒部分のサイズが増大して行くのに
対して、完全にランダムなマトリクスでは黒部分のサイ
ズが必ずしも画像データIDに比例しない傾向にある。
従って、実施例による8×8閾値マトリクスTMの方
が、完全にランダムなマトリクスに比べて、中間調をよ
り滑らかに再現できるという利点がある。このように、
元の画像に含まれていない規則的な模様が発生すること
がなく、しかも階調再現が滑らかであるという8×8閾
値マトリクスTMの利点は、前述した数式15におい
て、E(a)n-1 ,E(b)n-1 ,E(c)n-1 ,E
(d)n-1 で構成される係数マトリクスCMn を8通り
の対角パターンから選択したことに起因する効果であ
る。なお、係数マトリクスCMn の8通りの対角パター
ンは、次の数式16のように表わされる。
【0071】
【数16】
【0072】E.実施例による他の閾値マトリクス:上
記実施例では、8×8閾値マトリクスTM8x8 を生成し
たが、閾値マトリクスとしては、一般に、1/2ずつに
分割した時に最終的に2×2に分割することのできるマ
トリクス、すなわち、2N 次の任意の正方マトリクス
(Nは整数)を使用することが好ましい。具体的には、
16×16や32×32などが実際的な閾値マトリクス
である。
【0073】図9は、実施例による16×16閾値マト
リクスTM16x16 の一例を示す図である。但し、図9の
例では図示の便宜上、2×2サブマトリクス内の閾値の
関連性や、4×4サブマトリクス内の閾値の関連性を把
握し易いように、閾値を16進数で表記している。閾値
は0〜255の範囲の値を有する8ビットのデータで表
わされるが、図9から解るように、各4×4サブマトリ
クス内の4つの閾値の下位4ビット(最下位桁)は互い
に等しい。
【0074】図10は、図9に示す16×16閾値マト
リクスTM16x16 を4進数で表記した図である。図10
から解るように、16×16閾値マトリクスTM16x16
を4等分することによって得られる4つの8×8サブマ
トリクスを見ると、次のようなことが解る。すなわち、
各8×8サブマトリクス内のすべての閾値は、4進数の
最下位桁(2進数ではビット1,2)の値が同じであ
る。また、4つの8×8サブマトリクス同士を比較する
と、4進数の最下位桁の値が0〜3であり互いに異なっ
ている。
【0075】同様に、各8×8サブマトリクスを4等分
することによって得られる4つの4×4サブマトリクス
を見ると、次のことが解る。すなわち、各4×4サブマ
トリクス内のすべての閾値は、4進数の下位2桁(2進
数ではビット1〜4)の値が同じである。また、1つの
8×8サブマトリクスに含まれる4つの4×4サブマト
リクス同士を比較すると、4進数の下から2番目の桁
(2進数ではビット3,4)の値が0〜3であり互いに
異なっている。
【0076】また、各4×4サブマトリクスを4等分す
ることによって得られる4つの2×2サブマトリクスを
見ると、次のことが解る。すなわち、各2×2サブマト
リクス内のすべての閾値は、4進数の下位3桁(2進数
ではビット1〜6)の値が同じである。そして、1つの
4×4サブマトリクスに含まれる4つの2×2サブマト
リクス同士を比較すると、4進数の下から3番目の桁
(2進数ではビット5,6)の値が0〜3であり互いに
異なっている。なお、各2×2サブマトリクス内の4つ
の閾値は、4進数の最上位桁が0〜3であり互いに異な
っている。
【0077】図9,図10に示す16×16閾値マトリ
クスTM16x16 は、上述した数式15においてM=1
6,N=4と設定したものであり、次の数式17で表わ
される。
【0078】
【数17】
【0079】なお、図10に示す閾値マトリクスTM
16x16 では、数式17において、16×16マトリクス
4 の1つの係数マトリクスCM4 (E(a)3 ,E
(b)3,E(c)3 ,E(d)3 のマトリクス)は、
成分a,b,c,dの値の24通りのパターンの中から
ランダムに1つ選択したもので、(a,b,c,d)=
(2,1,0,3)の組み合わせである。また、各8×
8サブマトリクスS3 内の4つの係数マトリクスCM3
(E(a)2 ,E(b)2 ,E(c)2 ,E(d)2
マトリクス)は、成分a,b,c,dの値の8通りの対
角パターンの中からランダムに選択したものである。各
4×4サブマトリクスS2 内の16個係数マトリクスC
2 (E(a)1 ,E(b)1 ,E(c)1 ,E(d)
1 のマトリクス)は、いずれも成分a,b,c,dの値
をそれぞれ0,1,3,2に設定している。さらに、各
2×2基本サブマトリクスS1 内の64個の係数マトリ
クスCM1 (E(a)0 ,E(b)0 ,E(c)0 ,E
(d)0 のマトリクス)は、成分a,b,c,dの値の
8通りの対角パターンの中からランダムに選択してい
る。このように、漸化式で表わされる多段階のマトリク
ス構造の中のいくつかの段階においてのみ、成分a,
b,c,dの値のパターンをランダムに設定し、他の段
階では成分a,b,c,dの値のパターンを固定するこ
とが可能である。また、成分a,b,c,dの値のパタ
ーンをランダムに設定する場合にも、8通りの対角パタ
ーンからランダムに選択することも可能であり、また、
24通りのパターンからランダムに選択することも可能
である。
【0080】ところで、数式17もから解るように、係
数マトリクスCM4 {E(a)3 ,E(b)3 ,E
(c)3 ,E(d)3 }は、8ビットの閾値の下位第
1、第2ビットの値を決定している(図10参照)。同
様に、係数マトリクスCM3 {E(a)2 ,E(b)
2 ,E(c)2 ,E(d)2 }は、閾値の下位第3、第
4ビットの値を決定し、係数マトリクスCM2 {E
(a)1 ,E(b)1 ,E(c)1,E(d)1 }の値
は下位第5、第6ビットの値を、係数マトリクスCM1
{E(a)0 ,E(b)0 ,E(c)0 ,E(d)0
は下位第7、第8ビット(上位第2、第1ビット)の値
をそれぞれ決定している。
【0081】これを、一般式である数式15に当てはめ
ると、係数マトリクスCMn {E(a)n-1 ,E(b)
n-1 ,E(c)n-1 ,E(d)n-1 }は、2Nビットの
閾値のうちの下位から{2(N−n)+1}番目のビッ
トと{2(N−n)+2}番目のビットを決定している
ことが解る。このように、数式15の漸化式における係
数マトリクスCMn {E(a)n-1 ,E(b)n-1 ,E
(c)n-1 ,E(d)n-1 }は、2Nビットの閾値のう
ちの2ビットの値をそれぞれ決定しているものと考える
ことができる。
【0082】F.閾値マトリクスの組み合わせ:1つの
M×M閾値マトリクスを主走査方向および副走査方向に
繰り返し適用して2値化を行なうと、原画像には存在し
ないM×M閾値マトリクス特有の繰り返しパターンが2
値化画像に現われる可能性がある。そこで、このような
繰り返しパターンの発生を防止するために、複数のM×
M閾値マトリクスで構成されるL1 ×L2 閾値マトリク
ス(L1 ,L2 はMの整数倍の整数)を作成して使用す
るのが実際的である。なお、この際、複数のM×M閾値
マトリクスはそれぞれ異なる閾値分布を有するように作
成される。例えば、256個の異なる16×16閾値マ
トリクスを準備し、16行16列に配置することによっ
て256×256閾値マトリクスを生成することができ
る。
【0083】M×M閾値マトリクスを前述の数式15で
表わした場合において、漸化式Snの少なくとも1つの
段階において、係数マトリクスCMn の成分a,b,
c,dの値のパターンを所定の複数のパターンの中から
ランダムに選択するようにすれば、L1 ×L2 閾値マト
リクスを構成する複数のM×M閾値マトリクスとして、
互いに異なる閾値分布を作成することができる。
【0084】従って、このようなL1 ×L2 閾値マトリ
クスを用いてほぼ一様な濃度の画像データを2値化すれ
ば、L1 ×L2 閾値マトリクス内において規則的なパタ
ーンが出現しにくいという特徴がある。この場合、25
6個の16×16閾値マトリクスの全てを互いに異なる
閾値分布とする代わりに、部分的に同じ閾値分布を有す
る16×16閾値マトリクス複数個を隔離配置またはラ
ンダム配置して使用するようにしてもよい。
【0085】ところで、多階調画像データが2Nビット
(Nは2N =Mとなる整数)のデジタルデータである場
合には、その多階調画像データはM×M階調を有する。
この場合に、前述の不等式(1a),(1b)を採用し
たとき多階調画像データのすべての階調を再現するため
には、各M×M閾値マトリクス内における閾値の最大値
(M2 −1)を0〜(M2 −2)の範囲の値に置き換え
ればよい。例えば、16×16閾値マトリクスにおいて
閾値の範囲を0〜254とすれば、8ビットの多階調画
像データの範囲は0〜255なので、両者の比較によっ
て256階調が再現できる。なお、このように2Nビッ
トデータの最大値(M2 −1)を0〜(M2 −2)の範
囲の値で置換したM×M閾値マトリクスでは、0〜(M
2 −2)の範囲の閾値が少なくとも1回出現し、1つの
閾値は2回出現する(換言すると、前記範囲の閾値のう
ちのいずれか1つだけが2回出現し、他の閾値は全て1
回出現する)閾値分布を有する。
【0086】複数のM×M閾値マトリクスを配列してL
1 ×L2 閾値マトリクスを構成する場合には、L1 ×L
2 閾値マトリクス全体として階調を滑らかに再現できる
ような閾値分布を有することが望ましい。このために、
各M×M閾値マトリクス内の閾値の最大値(M2 −1)
を、0〜(M2 −2)の範囲の値からランダムに選択さ
れた値に置き換えるようにする。この時、次の数式18
に従って置換値TTを決定できる。
【0087】
【数18】
【0088】但し、数式18で計算した結果が(M2
1)になった場合には、αとβの内の少なくとも一方を
再設定する。このように、乱数を用いて閾値の最大値の
置換値TTを設定するようにすれば、置換値TTが0〜
(M2 −2)の範囲においてランダムに分布するので、
画像データの0〜(M2 −1)の階調を滑らかに再現で
きる。
【0089】なお、スポットのオン/オフの決定に際し
て、次のような不等式(2a),(2b)を採用した場
合は、閾値の最小値(=0)を1〜(M2 −1)の範囲
の値に置き換えればよい。 画像データID≧閾値TD:オン(黒) …(2a) 画像データID<閾値TD:オフ(白) …(2b)
【0090】G.複数の色成分に対する閾値マトリクス
の作成:カラー画像を再現する場合には、多階調画像デ
ータの複数の色成分ごとに2値化を行なう必要がある。
上述の閾値マトリクスを用いたカラー画像データの2値
化方法としては、以下に示すようないくつかの方法が考
えられる。
【0091】第1の方法は、上述のようなL1 ×L2 閾
値マトリクスをカラー画像データの各色成分毎にそれぞ
れ別個に生成する方法である。上述したように、閾値の
配列はランダムに行なわれるので、各色成分のためのL
1 ×L2 閾値マトリクスは互いに異なる閾値分布を有す
ることになる。従って、複数の色版を刷り重ねた場合に
もモアレやロゼットパターンが発生しないという利点が
ある。なお、色成分毎に異なる閾値マトリクスを作成す
る好ましい方法については後述する。
【0092】第2の方法は、1つのL1 ×L2 閾値マト
リクスのみを準備し、2値化の際に閾値メモリから読み
出される閾値を、色成分に応じて調整する方法である。
第2の方法は、さらに次の2つの方法に細分できる。 (a)閾値メモリから読み出された閾値と、色成分毎に
異なる被演算値とから、所定の算術演算(加算、減算
等)を実行し、その結果得られた値を新たな閾値とする
方法。 (b)閾値メモリから読み出された閾値に関して、色成
分毎に異なる所定のビットを反転する方法。
【0093】H.複数の色成分に対する閾値マトリクス
を予め作成する方法の詳細:前述した数式15に従って
複数の色成分に対する閾値マトリクスを作成する方法を
説明する前に、数式15で作成される閾値の構造を分析
する。図11は、実施例によって作成された8×8閾値
マトリクスの構造を示す説明図である。図11(a)に
は十進数表記と4進数表記をそれぞれ示している。8×
8閾値マトリクス内の閾値は、0〜63の範囲の値を有
しており、6ビットのデジタルデータで表わされる。従
って、4進数表記では2ビット/桁の3つの桁で各閾値
が表わされる。
【0094】図11(b),(c),(d)は、図11
(a)の閾値マトリクスの下位2ビット、中位2ビッ
ト、上位2ビットのそれぞれの分布を示している。8×
8閾値マトリクスに対しては、数式15は数式14の形
で与えられる。数式14から解るように、係数E(a)
2 〜E(d)2 の分布は、下位2ビットの分布(図11
(b))を表わしている。また、係数E(a)1 〜E
(d)1 の分布は中位2ビットの分布(図11(c))
を、係数E(a)0 〜E(d)0 の分布は上位2ビット
の分布(図11(d))をそれぞれ表わしている。
【0095】例えばYMCKの4つの色成分に対する閾
値マトリクスを作成する場合には、閾値の分布が互いに
異なるようにするのが望ましい。ところで、数式15
(数式14)による閾値の分布は、各係数マトリクス
(E(a)n-1 〜E(d)n-1 の分布)によって決定さ
れる。従って、各色成分用の閾値マトリクスが、互いに
異なる閾値の分布を有するようにするには、係数マトリ
クス(E(a)n-1 〜E(d)n-1 の分布)を調整すれ
ばよい。
【0096】図12は、図11に示す8×8閾値マトリ
クスの下位2ビットの分布のみを調整することによって
得られる4つの閾値マトリクスを示す説明図である。図
12(a)に示すY成分用の閾値マトリクスは、図11
(a)に示すものと同一である。図12(b),
(c),(d)に示すM成分用、C成分用、K成分用の
閾値マトリクスは、上位の4ビットをY成分と同じに保
ち、下位2ビット(すなわちE(a)2 〜E(d)2
分布)のみを図12(f)〜(h)に示すようにそれぞ
れ変更して得られたものである。図12の例では、下位
2ビットの値が0である4×4サブマトリクスの位置
が、各色成分で異なっている。さらに、下位2ビットの
0〜3の値のパターンはすべて対角パターンである。
【0097】図12の4つの閾値マトリクスを比較すれ
ば解るように、下位2ビットの値の分布のみを変更した
場合には、4つの4×4サブマトリクスの位置が交換さ
れる。例えば、Y成分の閾値マトリクスの左上に存在し
ていた4×4サブマトリクスに対応するM成分の4×4
サブマトリクスは、8×8マトリクス内の右下に存在
し、C成分では右上に、K成分では左下にそれぞれ存在
する。これらの対応する4×4サブマトリクスは、いず
れも0,4,8,12…の閾値を含んでいるが、4×4
サブマトリクス内における閾値の位置は変更されてい
る。この理由は、4×4サブマトリクス内の閾値の分布
は中位2ビットと上位2ビットの値の分布(図11
(c),(d))によって決定されており、これらの分
布は各4×4サブマトリクスで異なっているからであ
る。
【0098】図13(A),(B)は、図12(a)〜
(d)の閾値マトリクスを使用した時に、画像データI
Dの値が1と16の時に黒化されるスポットをそれぞれ
示す説明図である。なお、2値化画像において黒化され
るスポットは、カラー画像の再現時においてはカラーイ
ンクが乗る部分になる。そこで、以下では2値化画像に
おける黒化スポットを「インクスポット」と呼ぶ。
【0099】8×8閾値マトリクスを使用する場合に
は、ID=16は濃度25%に対応する。図13(A)
から解るように、下位2ビットを調整した閾値マトリク
スでは、8×8のマトリクスを4分割した4個の4×4
マトリクス単位で観察すると、ID=1の場合には各色
成分のインクスポットは、互いに異なる4×4マトリク
ス内に存在している。これは言い換えれば、各色成分の
インクスポットは、接近せずに分散している。従って、
形成された画像は、ザラツキ感が低減されている。しか
し、ID=2以上では各色成分のインクスポットの一部
が重なり合い、ID=16では16個のインクスポット
の全てが重なり合ってしまうので、色のにごりが発生す
ることがある。
【0100】図14は、図11に示す閾値マトリクスの
上位2ビットの分布のみを調整することによって得られ
る4つの閾値マトリクスを示す説明図である。図14
(a)に示すY成分用の閾値マトリクスは、図11
(a)に示すものと同一である。図14(b),
(c),(d)に示すM成分用、C成分用、K成分用の
閾値マトリクスは、下位の4ビットをY成分と同じに保
ち、上位2ビット(すなわちE(a)0 〜E(d)0
分布)のみを図14(f)〜(h)に示すようにそれぞ
れ変更して得られたものである。図14の例では、各2
×2サブマトリクスにおいて、上位2ビットの「0」の
値の位置が各色成分で互いに異なるように設定されてい
る。
【0101】図14(a)〜(d)の4つの閾値マトリ
クスを比較すれば解るように、上位2ビットの値の分布
のみを変更した場合には、各2×2サブマトリクス内に
含まれる4つの閾値の組み合わせに変化はなく、各2×
2サブマトリクス内における閾値同士の位置が交換され
るだけである。例えば、Y成分の閾値マトリクスの左上
に存在していた2×2サブマトリクスに含まれている4
つの閾値{4,20,36,50}は、他の成分におい
ても同じ2×2サブマトリクス内に含まれており、単に
4つの閾値同士の配置が変更されているだけである。
【0102】図15(A)、(B)は、図14(a)〜
(d)の閾値マトリクスを使用した時に、それぞれ画像
データIDが1と16の場合に黒化されるスポットを示
す説明図である。図15(B)から解るように、上位2
ビットを調整した閾値マトリクスでは、濃度が25%ま
での範囲において4つの色成分のインクスポット同士が
重なり合わないという利点がある。インクスポット同士
が重なり合わないことの利点は、各色成分の2値化画像
を重ね合わせて再現されるカラー画像において色のにご
りを低減でき、従って、彩度の高いカラー画像を形成で
きるという点にある。しかし、図15(A)から解るよ
うに、ID=1のときは、各色成分のインクスポットは
隣接している。従って、この場合はある程度のザラツキ
感が発生する。なお、画像データIDの値が17以上に
なる(25%を越える)と、各色成分のインクスポット
の一部が重なり合うようになる。
【0103】図16は、図11に示す閾値マトリクスの
下位および上位2ビットの分布を調整することによって
得られる4つの閾値マトリクスを示す説明図である。図
16(a)に示すY成分用の閾値マトリクスは、図11
(a)に示すものと同一である。図16(b)、
(c)、(d)に示すM成分用、Y成分用、K成分用の
閾値マトリクスは、下位2ビット(すなわち、E(a)
2 〜E(d)2 の分布)を図12(f)〜(h)に示す
ように、上位2ビット(すなわち、E(a)0 〜E
(d)0 の分布)を図14(f)〜(h)に示すよう
に、それぞれ変更して得られたものである。
【0104】図16(a)〜(d)の4つの閾値マトリ
クスを比較すればわかるように、4×4マトリクスの位
置が交換されているとともに、各2×2サブマトリクス
における「閾値大小配列パターン」が互いに異なってい
る。前者の現象は、下位2ビットの分布を調整すること
により発生するもので、後者の現象は、上位2ビットの
分布を調整することにより発生するものである。なお、
ここで、「閾値大小配列パターン」とは、2×2サブマ
トリクス内の4つの閾値を小さい順若しくは大きい順に
配列したときのパターンであり、例えば、図16
(a)、(b)の左上の2×2サブマトリクスを用いて
説明すると、図16(a)は、左上(4)・右下(2
0)・左下(36)・右上(52)の閾値大小配列パタ
ーンとなり、図16(b)は、左下(5)・右上(2
1)・左上(37)・右下(53)の閾値大小配列パタ
ーンとなる。
【0105】図17(A),(B)は、図16(a)〜
(d)の閾値マトリクスを使用した時に、画像データI
Dの値が1と16の時に黒化されるスポットを示す説明
図である。図17(A)から解るように、ID=1のと
きは、図13(A)の下位ビットのみを調整した閾値マ
トリクスと同様に、各色成分のインクスポットが接近し
ていない。また、図17(B)から解るように、ID=
16のときは、濃度25%までの範囲において4つの色
成分のインクスポット同士が重なり合わない。このよう
に、少なくとも上位ビットおよび下位ビットを調整すれ
ば、低濃度域および中濃度域において、形成された画像
のザラツキ感が低減され、色のにごりが低減されたあざ
やかな色彩表現ができる。
【0106】図12と図13、図14と図15および図
16と図17を見比べると、8×8閾値マトリクスに関
して次の2つの規則が存在することが解る。第1の規則
は、上位2ビットを調整することに起因する規則であ
り、第2の規則は下位2ビットを調整することに起因す
る規則である。
【0107】第1の規則は、上位2ビットを調整する
と、各色成分のインクスポットが、濃度25%を超える
まで重ならないことである。上位2ビットを調整すると
いうことは、8×8の閾値マトリクスの場合、0から6
3までの閾値を0〜15、16〜31、32〜47、4
8〜63の4つのグループに分けたとき、そのひとつの
グループに属する調整前の閾値の位置には、他のグルー
プの閾値が割り当てられることである。
【0108】第2の規則は、下位2ビットを調整する
と、各色成分の画像データが徐々に大くなっていったと
き、各色成分のインクスポットの位置が分散していると
いうことである。
【0109】上述の規則を拡張すれば、上述の第1の規
則は、より上位側のビットを調整すると、閾値マトリク
スをミクロ的に調整できるので、より高濃度まで、各色
成分のインクスポットが重ならないことである。また、
第2の規則は、より下位側のビットを調整すると、閾値
マトリクスをよりマクロ的に調整できるので、各色成分
のインクスポットがより分散されることである。これに
より、より上位側のビットを調整すると、各色成分のイ
ンクスポットが重ならないために、インク等の発色成分
が本来有している色を忠実に再現できるため、あざやか
な色彩表現ができる。また、より下位側のビットを調整
することにより、各色成分のインクスポットが分散する
ので、形成されたカラー画像のザラツキ感を抑制するこ
とができる。
【0110】上述の第1の規則を、数式15で表わされ
るM×M閾値マトリクスに適用すると次のようになる。
閾値の最上位の2ビット(以下、1組の2ビットを「ペ
アビット」と呼ぶ)は、係数マトリクスCM1 {E
(a)0 〜E(d)0 }で表わされており、これらのペ
アビットの0〜3の値は、22(N-1)に乗ぜられる係数と
しての意味を有する。従って、4つの成分の閾値マトリ
クスを作成する際に、最上位のペアビットを互いに異な
る値に設定すれば、画像データIDの値が22(N-1)にな
るまでは4つの色成分のインクスポットが互いに重なり
合わない。画像データの範囲は0〜2N なので、インク
スポットが重なり合わない画像データIDの最高値(=
2(N-1))は、濃度の25%(=22(N-1)/22N)に相
当する。
【0111】また、最上位から数えてn番目のペアビッ
トは、係数マトリクスCMn{E(a)(n-1) 〜E
(d)(n-1) }で表わされており、これらのペアビット
の0〜3の値は、22(N-n)に乗ぜられる係数としての意
味を有する。従って、4つの成分の閾値マトリクスを作
成する際に、最上位からn番目のペアビットのみを互い
に異なる値に設定すれば、画像データIDの値が2
2(N-n)になるまでは4つの色成分のインクスポットが互
いに重なり合わない。画像データの範囲は0〜22Nなの
で、インクスポットが重なり合わない画像データIDの
最高値(=22(N-n))は、濃度の値で1/22n(=2
2(N-n)/22N)に相当する。
【0112】以上のような閾値の特性を考慮すると、各
色成分のインクスポットが、ある濃度まで重ならないよ
うにするためには、4つの色成分に対する閾値マトリク
スを予め作成する際に、次のような条件を満足すること
が好ましい。
【0113】[条件C1]少なくとも最上位のペアビッ
トに対応する係数マトリクス{E(a)0 〜E(d)
0 }において、係数E(0)0 が各色成分で異なる位置
に存在する。
【0114】図18(A)は、条件C1を満足する係数
E(0)0 (=0)の配置の一例を示している。図18
(A)において、他の係数E(1)0 〜E(3)0 の位
置は任意である。図18(A)のように係数E(0)0
を配置すれば、25%の濃度までは各色成分のインクス
ポットが重なり合わないので、彩度の高いカラー画像を
形成することができる。
【0115】上記の条件C1に加えて、次のような条件
C1−1を満足すればさらに好ましい。
【0116】[条件C1−1]各色成分の係数マトリク
ス{E(a)0 〜E(d)0 }のパターンは、対応する
位置に同じ係数が存在しないパターンである。
【0117】図18(B)は、条件C1−1を満足する
係数E(0)0 〜E(3)0 の配置の一例を示してい
る。こうすれば、濃度が25%以上の場合にも、4つの
色成分の黒化ドットがなるべく局所的に重なり合わない
ようにすることができる。
【0118】上記の条件C1および条件C1−1に加え
て、次のような条件C1−1−1を満足すれば一層好ま
しい。
【0119】[条件C1−1−1]係数マトリクス{E
(a)0 〜E(d)0 }のパターンは対角パターンであ
る。
【0120】図18(C)は、条件C1−1−1を満足
する係数E(0)0 〜E(3)0 の配置の一例を示して
いる。係数の配置を対角パターンにすれば、再現画像の
空間周波数が向上する。
【0121】また、上述の第2の規則を、数式15で表
されるM×M閾値マトリクスに適用すると次のようにな
る。閾値の最下位の2ビットは、係数マトリクスCMN
{E(a)N-1 〜E(d)N-1 }で表されており、これ
らのペアビットの0〜3の値は、20 (=1)に乗ぜら
れる係数としての意味を有する。従って、4つの成分の
閾値マトリクスを作成する際に、最下位のペアビットを
互いに異なる値に設定すれば、各色成分のインクスポッ
トは、M×Mマトリクスを4分割した(M/2)×(M
/2)マトリクス単位で分散する。
【0122】以上のような閾値の特性を考慮すると、各
色成分のインクスポットを分散させるためには、4つの
色成分に対する閾値マトリクスを作成する際に、次のよ
うな条件を満足することが望ましい。
【0123】[条件C2]少なくとも最下位のペアビッ
トに対応する係数マトリクス{E(a)N-1 〜E(d)
N-1 }において、係数E(0)N-1 が各色成分で異なる
位置に存在する。
【0124】条件C2に加えて、次のような条件C2−
1を満足すればさらに好ましい。
【0125】[条件C2−1]各色成分の係数マトリク
ス{E(a)N-1 〜E(d)N-1 }のパターンは対応す
る位置に同じ係数が存在しないパターンである。
【0126】上記条件C2および条件C2−1に加え
て、次のような条件C2−1−1を満足すれば一層好ま
しい。
【0127】[条件C2−1−1]係数マトリクス{E
(a)N-1 〜E(d)N-1 }のパターンは対角パターン
である。
【0128】さらに、中濃度域および低濃度域において
彩度が高く、かつザラツキ感が低減された画像を形成す
るためには、条件C1および条件C2の両条件を満足す
ればよい。なお、条件C3を満足するようにすれば、そ
れらの効果はより顕著に現れる。
【0129】[条件C3]すべてのペアビットに対応す
る係数マトリクス{E(a)n-1 〜E(d)n-1}にお
いて、E(0)n-1 が各色成分で異なる位置に存在す
る。
【0130】また、条件C3に加えて、次の条件C3−
1,C3−1−1を満足すれば更に好ましい。
【0131】[条件C3−1]各色成分の係数マトリク
ス{E(a)n-1 〜E(d)n-1 }のパターンは、対応
する位置に同じ係数が存在しないパターンである。
【0132】[条件C3−1−1]係数マトリクス{E
(a)n-1 〜E(d)n-1 }のパターンは対角パターン
である。
【0133】ところで、図18(B),(C)に示すよ
うな係数E(0)n-1 〜E(3)n- 1 の種々のパターン
は、基準となるパターンにビット操作を行なうことによ
って作成することができる。図19は、ビット操作によ
るパターンの変更によって、図18(C)に示す各色成
分のパターンが作成できることを示す説明図である。図
19(A)は2進数表記、図19(B)は4進数表記で
示したものである。Y成分用のパターンに2進数の「1
0」を加算するとM成分用のパターンが得られる。「1
0」を減算しても同様である。この際、キャリ(桁上
り)やボロウ(桁下り)は無視する。なお、このような
「10」の加算や減算は、上位ビットのみの反転と等価
である。
【0134】また、Y成分用のパターンのすべてのビッ
トを反転すると、C成分用のパターンが得られる。C成
分用のパターンは、M成分用のパターンの下位ビットの
みを反転することによって得ることもできる。
【0135】Y成分用のパターンの下位ビットのみを反
転すると、K成分用のパターンが得られる。K成分用の
パターンは、M成分用のパターンのすべてのビットを反
転させることによって得ることもでき、また、C成分用
のパターンに2進数の「10」を加算することによって
も得られる。
【0136】なお、図19に矢印で示されているよう
に、これらのビット操作をそれぞれ繰り返すと、矢印の
両側にある2つのパターンに交互にそれぞれ変換され
る。このように、1つの色成分用のパターンを作成して
おけば、他の色成分のパターンは加算、減算、反転など
のビット操作によって容易に作成することが可能であ
る。なお、図19に示す各種のビット操作では、対角パ
ターンが他の対角パターンに変換されるという特徴があ
る。なお、変換後のパターンが対角パターンでなくても
よいとすれば、2進数の「01」や「11」の加算や減
算によって異なるパターンを作成することもできる。こ
の演算の際にも、2ビットの桁上りや桁下りは無視され
る。
【0137】図19に示すようなビット操作は、各ペア
ビットに関して実行することが可能である。ところで、
上述した数式15から解るように、最上位からn番目の
ビットペア(すなわち係数マトリクス{E(a)(n-1)
〜E(d)(n-1) }は、22( N-n)に乗算される値であ
る。従って、最上位からn番目のビットペアに対して2
進数の「10」を加算する演算は、実際には22(N-n+1)
を加算することと等価である。
【0138】図20(a)〜(d)は、上記の条件C3
−1−1を満足する4色分の閾値マトリクスを示す図で
ある。また、図21,22,23は、図20(a)〜
(d)に示す閾値マトリクスの下位2ビット(E(0)
2 〜E(3)2 )、中位2ビット(E(0)1 〜E
(3)1 )、上位2ビット(E(0)0 〜E(3)0
の分布をそれぞれ示している。
【0139】図24は、図20(a)〜(d)の閾値マ
トリクスを使用した時の、インクスポットの分布を示す
説明図である。図24(A)に示すように、画像データ
IDの値が16(濃度25%)になるまでは、各色成分
の2値化画像におけるインクスポットが互いに異なる位
置に配置されている。このように、各色成分の2値化画
像のインクスポットの重なりが少ないと、彩度の高いカ
ラー画像を再現することが可能である。また、各色成分
のインクスポットが分散するのでザラツキ感が少ない。
【0140】なお、図24(B)に示すように、画像デ
ータIDの値が32(濃度50%)の場合には、Y成分
とM成分のインクスポットの位置が互いに一致してお
り、また、C成分とK成分のインクスポットの位置も互
いに一致している。これは、次のような理由による。2
値化においては、上位2ビットの値が0である位置は画
像データが0〜16の時に黒化し、上位2ビットの値が
1である位置は画像データが16〜32の時に黒化す
る。図23に示すように、Y成分とM成分の上位2ビッ
トの値の分布は、0と1の位置が互いに入れ替わってい
るものなので、画像データIDが32の場合にはY成分
とM成分のインクスポットの位置が一致してしまう。こ
れは、C成分とK成分に関しても同じである。なお、こ
れに対する対応策については後述する。
【0141】ところで、YMCKの4つの色成分の中
で、カラー画像におけるザラツキ感の発生に関係が深い
のはM成分とC成分である。Y(イエロー)成分の画像
はあまり目立たないので、カラー画像のザラツキ感との
関係が少ない。また、ザラツキ感が発生し易いような比
較的濃度の低い画像領域では、K(ブラック)成分が存
在しないので、K成分もザラツキ感との関係が薄い。従
って、カラー画像のザラツキ感を低減するためには、M
成分とC成分のインクスポットの位置を調整すればよ
い。
【0142】図25は、M成分とC成分の閾値マトリク
スに所定の関係を持たせるために、両成分の閾値の各ビ
ットを反転させて作成した閾値マトリクスの例を示す説
明図である。また、図26,27,28は、図25
(a)〜(d)に示す閾値マトリクスの下位2ビット
(E(0)2 〜E(3)2 )、中位2ビット(E(0)
1 〜E(3)1 )、上位2ビット(E(0)0 〜E
(3)0 )の分布をそれぞれ示している。なお、Y成分
とK成分の閾値マトリクスも、上記条件C3−1−1に
従って作成されているが、Y成分とK成分はこのような
条件に従っている必要はない。
【0143】図25〜図28に示すように、M成分とC
成分の閾値マトリクスを作成する際に、すべてのビット
を反転するようにすれば、再現されるカラー画像のザラ
ツキ感を低減することができるという利点がある。さら
に、M成分とC成分の一方の閾値マトリクスを作成して
おけば、他方の閾値マトリクスも容易に得られるという
利点もある。
【0144】ところで、上記の条件C1に従って、少な
くとも最上位のペアビットの0の値を各色成分で異なる
位置に配置するようにすれば、濃度が0〜25%の範囲
では4つの色成分のインクスポットが互いに異なる位置
に配置される。このような特徴は、カラー画像の再現
時、すなわち、4色分の2値化画像を1枚の印刷紙上に
刷り重ねる時に、インクスポットのずれが少ない出力装
置において特に好ましい特徴である。ところが、カラー
画像の再現時において、各色成分のインクスポットがか
なりずれる場合も多い。特に、オフセット印刷機などで
は、通常はいわゆる版ずれが生じるので、カラー画像上
の各色成分のインクスポットの関係が図24に示す関係
からずれる可能性が高い。
【0145】各色成分のインクスポットが図24の状態
からずれると、再現されたカラー画像において色ずれが
観察される。例えば、図25の関係から、C成分のイン
クスポットが1スポット分だけ下にずれると、C成分
(シアン)の元のインクスポットの位置が白抜け(イン
クの無い部分)になり、また、シアンインクが他のイン
クと重なることになるので、肉眼で観察されるカラー画
像は赤みがかった色になる。このような色ずれを防止す
るためには、上記の条件C1や条件C3の代わりに、次
のような条件C4を満足するように閾値マトリクスを作
成する。
【0146】[条件C4]最上位のペアビットを除くす
べてのペアビットに対応する係数マトリクス{E(a)
n-1 〜E(d)n-1 }において、E(0)n-1 が各色成
分で異なる位置に存在し、最上位のペアビットに対応す
る係数マトリクス{E(a)0 〜E(d)0 }のパター
ンをランダムに設定する。
【0147】図29は、上記の条件C4に従って作成し
た閾値マトリクスの例を示す説明図である。また、図3
0は、図29(a)〜(d)に示す閾値マトリクスの上
位2ビット(E(0)0 〜E(3)0 )の分布を示して
いる。なお、下位2ビット(E(0)2 〜E(3)2
と中位2ビット(E(0)1 〜E(3)1 )の分布は図
21,22に示したものと同じである。
【0148】図31は、図29(a)〜(d)の閾値マ
トリクスを使用した時のインクスポットの分布を示す説
明図である。図31(A)に示すように、画像データI
Dの値が16(濃度25%)の場合にも、いくつかのイ
ンクスポットは重なりあっている。図31(A)を詳細
に観察すると、全くインクの乗らないスポット(白抜
け)と、1色のインクのみが乗るスポットと、2色のイ
ンクが乗るスポットと、3色のインクが乗るスポットと
が8×8マトリクス内で分散している。従って、各色成
分の2値化画像が互いに多少ずれた状態でカラー画像が
再現された場合にも、色ずれが生じにくい。また、4色
のインクスポットが過度に局所的に集まることが無いの
で、カラー画像におけるザラツキ感も従来に比べて低減
されている。
【0149】前述した図20(a)〜(d)の閾値マト
リクスでは、図24(B)に示したように、画像データ
IDの値が32の場合にY成分とM成分のインクスポッ
ト、および、C成分とK成分のインクスポットがすべて
互いに重なりあっていた。これに対して、図29(a)
〜(d)の閾値マトリクスでは、図31(B)に示すよ
うに、画像データIDの値が32の場合にも、特定の色
成分のインクスポット同士がすべて重なるとは限らな
い。従って、上述した条件C4に従えば、画像データI
Dの広い範囲に渡って色ずれを防止することができる。
【0150】I.装置の構成:図32は、第1の方法で
あるL1 ×L2 閾値マトリクスを各色成分毎に別個に生
成する方法に対応する画像記録装置の構成を示すブロッ
ク図である。この画像記録装置は、多階調画像データI
Dを記憶する画像メモリ20と、L1 ×L2 閾値マトリ
クスをYMCKの4色分記憶する閾値マトリクスメモリ
28と、YMCKの4色分の閾値のうちひとつを選択す
るセレクタ29と、多階調画像データIDと閾値TDと
を比較して2値の記録信号RSを生成する比較器40
と、記録信号RSに従って2値化画像を記録する出力装
置50とを備えている。この画像記録装置はまた、画像
メモリ20の読出しアドレスを生成するための回路とし
て、クロック発生器21,22と、分周回路23,24
と、アドレスカウンタ25,26とを備えている。さら
に、閾値マトリクスメモリ28のアドレスを生成するた
めの回路として、リングカウンタ33,34とを備えて
いる。なお、画像メモリ20と、セレクタ29には、複
数の色成分のいずれか1つを示す色成分指定信号Sc
が、図示しないコントローラ(例えばCPU)から与え
られている。
【0151】主走査クロック発生器21は、記録信号R
Sの1スポットに相当する周期を有する主走査基準クロ
ック信号RCLyを発生し、副走査クロック発生器22
は、記録信号RSの1主走査線に相当する周期を有する
副走査基準クロック信号RCLxを発生する。
【0152】走査開始信号STが発生すると、リングカ
ウンタ33,34は、リセットされる。リングカウンタ
33は、主走査基準クロック信号RCLyのパルス数を
カウントするL2 進のリングカウンタである。また、リ
ングカウンタ34は、副走査基準クロック信号RCLx
のパルス数をカウントするL1 進のリングカウンタであ
る。これらのリングカウンタ33,34からの出力がそ
れぞれ、閾値マトリクスメモリ28の各色成分の閾値マ
トリクスの主走査アドレス、副走査アドレスとなり、こ
のアドレスにより指定された閾値が各色成分毎に読み出
される。セレクタ29は、4色分の閾値のうち色成分信
号Scに応じた閾値TDを選択し、比較器40に出力す
る。
【0153】一方、画像メモリ20のアドレスは次のよ
うに生成される。分周回路23,24は、主走査基準ク
ロック信号RCLyと副走査基準クロック信号RCLx
をそれぞれ1/Mに分周し、この分周したクロックCL
y,CLxがそれぞれアドレスカウンタ25,26に入
力される。アドレスカウンタ25,26は、クロックC
Ly,CLxのパルス数をカウントし、そのカウント値
をアドレスADy、ADxとして出力する。なお、分周
回路23,24の分周比は、それぞれ画像データIDの
1画素に対応する閾値の副走査方向の個数、主走査方法
の個数に基づき決定される値で、その副走査方向、主走
査方向の個数をそれぞれMx,Myとすると、分周回路
24,23の分周比はそれぞれ1/Mx,1/Myとな
る。また、画像データの1画素がM×M個の閾値に対応
する時には、分周回路23,24の分周比は、共に1/
Mに設定される。
【0154】閾値マトリクスメモリ28に記憶された閾
値TDは、リングカウンタ33,34から与えられるア
ドレスおよび色成分信号Scに応じて出力され、比較器
40によって多階調画像データIDと比較される。比較
器40は、比較結果に応じて各スポットのオン/オフを
示す記録信号RSを生成して出力装置50に供給する。
出力装置50は例えば製版用の記録スキャナであり、感
光フィルムなどの記録媒体上に各色成分の2値化画像
(ハーフトーン画像)を記録する。このようにして作成
された各色成分の2値化画像にはそれぞれ規則的なパタ
ーンが目立たず、かつ、これらの2値化画像を刷り重ね
て得られるカラー画像にはモアレやロゼットパターンな
どの干渉模様も発生しないという特徴がある。
【0155】図33は、上述した第2の方法の(a)を
適用したもので、色成分毎に異なる値を閾値に加算する
回路を備えた画像記録装置の構成を示すブロック図であ
る。図32との相違は、閾値マトリクスメモリ30(図
32における28)には、一色分の閾値しか記録されて
いない点および閾値マトリクスメモリ30から出力され
た閾値TDに、色成分毎に異なる所定の値を加算する点
である。回路の要素としては、図32のセレクタ29が
省略されており、メモリ37と加算器70が追加されて
いる。メモリ37には、2ビットの色成分信号Scをア
ドレスとして4種類の異なる被加算値が蓄積されてい
る。加算器70は、閾値マトリクスメモリ30から出力
された閾値と、メモリ37から読み出された被加算値と
を加算して、新たな閾値を生成する。なお、この加算器
70の出力は、下位8ビットのみ有効とする。あるい
は、各ペアビット毎に加算を行なって、ペアビットの桁
上りや桁下りを無視するように加算を行なうようにして
もよい。
【0156】なお、メモリ37に記憶される各色成分の
被加算値は、0〜(M2 −1)のうちからランダムに選
択される。さらに、被加算値としては、22(N-1)〜3×
2( N-1)にすることが好ましい。なお、各色成分の被加
算値の差は、22(N-1)〜2×22(N-1)であることが好ま
しい。これは、各色成分のインクスポットが重なり合わ
ないようにするためである。
【0157】ところで、前述したように、多階調画像デ
ータが2Nビット(Nは2N =Mとなる整数)のデジタ
ルデータである場合には、多階調画像データのすべての
階調を再現するために、閾値マトリクス内の閾値を0〜
(M2 −2)の範囲にすることが好ましい。ところが、
図33の装置において、加算器70が単純な加算を行な
うと、閾値が(M2 −1)となってしまう可能性があ
る。そこで、加算器70は、2Nビットで表記された加
算結果に桁上げが生じたか否かを判断し、桁上げが生じ
ていない値から1をそれぞれ減算することによって、閾
値が(M2 −1)にならないようにする機能を有してい
る。
【0158】図34は、加算器70による演算結果の一
例を示す説明図である。ここでは図33(A)に示す4
×4閾値マトリクスが閾値マトリクスメモリ30に記憶
されているものと仮定する。これらの閾値に単純に5を
加算すると、図34(B)に示す閾値が得られる。図3
4(B)において、丸で囲んだ数値は4ビットの2進数
で桁上げが生じなかった値である。4×4閾値マトリク
スの閾値として好ましい範囲は0〜14であるのに対し
て、図34(B)では、値が15の閾値が存在している
ことが解る。そこで、加算器70は、桁上げの発生して
いない閾値からそれぞれ1を減算することによって、図
34(C)に示すような結果を出力する。こうすれば、
閾値を元の通り0〜14の範囲に納めることができる。
【0159】図35は、上述した第2の方法の(b)を
適用したもので、色成分に応じて閾値のビットを反転す
る画像記録装置の構成を示すブロック図である。図33
との差異は、加算器70とメモリ37を、ビット反転ユ
ニット80とメモリ38で置き換えた点にある。ビット
反転ユニット80は、8個のEXOR回路を含んでい
る。各EXOR回路の一方の入力端子には閾値マトリク
スメモリ30から読み出された8ビットの閾値の各ビッ
トが入力されており、他方の入力端子にはメモリ38か
ら出力された8ビットの被演算値の各ビットが入力され
ている。メモリ38の出力のビットがHレベルの場合に
は、これに相当する閾値のビットが反転して出力され、
逆に、メモリ38の出力のビットがLレベルの場合に
は、これに相当する閾値のビットがそのまま出力され
る。すなわち、メモリ38の出力は、閾値と論理演算が
行なわれる被演算値として使用されている。この結果、
メモリ38の出力の各ビットのレベルに応じて閾値のい
くつかのビットが反転する。ビット反転を行なえば、前
述した図19に示すように、1つのペアビットのパター
ンから数種類の他のパターンを作成することができる。
【0160】図36は、8×8閾値マトリクスの閾値の
最上位のペアビットを反転して得られる閾値マトリクス
の例を示す説明図である。図36(a)は、基準とする
閾値マトリクスの最上位2ビットの分布を4進数と2進
数でそれぞれ示している。図35(b)は、基準の閾値
マトリクスの最上位ビットを反転して得られるパターン
を示している。また、図36(c)は上位から第2番目
のビットを反転して得られるパターンを、図36(d)
は最上位の2ビットを共に反転して得られるパターンを
それぞれ示している。なお、図36(a)〜(d)は、
前述した図14(e)〜(h)に示す上位2ビットの分
布とそれぞれ同じである。従って、上位2ビットを図3
6(a)〜(d)のように反転することによって、図1
4(a)〜(d)に示す各色成分の閾値マトリクスを得
ることができる。
【0161】なお、図33に示す加算器70およびメモ
リ37のセットと、図35に示すビット反転ユニット8
0およびメモリ38のセットとを、直列または並列に設
けるようにしてもよい。こうすれば、加算とビット反転
のそれぞれを、各色成分毎に選択的に実行することによ
って、多数の異なる閾値マトリクスを発生することが可
能である。
【0162】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、例えば次のよ
うな変形も可能である。
【0163】(1)上記実施例では、閾値のマトリクス
構造をM次(Mは2N の整数)の正方マトリクスである
としていたが、M1 ×M2 閾値マトリクス(M1 ,M2
は偶数)を利用することも可能である。この場合にも、
M1 ×M2 閾値マトリクス内の各2×2サブマトリクス
内の閾値の配列を、8通りの対角パターンの中からラン
ダムに選択することが好ましい。
【0164】さらに、一般的に言えば、閾値マトリクス
を分割した最小単位のサブマトリクスは2×2に限ら
ず、3×3や5×5などの任意の素数のサイズのマトリ
クスでよい。この場合にも、閾値マトリクス領域は、互
いに等しいサイズの複数のサブマトリクスに分割され
る。そして、各サブマトリクスにおいて、複数の閾値同
士の差分が所定の値に設定される。図5および図6に示
す8×8閾値マトリクスTMは、サブマトリクスが2×
2であり、各サブマトリクス内の閾値同士の差分が16
である場合に相当する。
【0165】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に記載された方法によれば、各サブマトリクス内の複数
の閾値をランダムに配置するので、従来の網点のための
閾値マトリクスに比べて閾値分布の空間周波数を高くす
ることができるので、このような閾値マトリクスを用い
て2値化を行なえば、従来の網点による技術に比べて画
像内のシャープなエッジを良好に再現することができる
という効果がある。また、係数E(0)0 を、各色成分
毎に異なる位置に配置するようにすれば、比較的低い濃
度の場合に、色成分のインクスポットが重なり合わず、
また、分散するので、各色成分の2値化画像を刷り重ね
て再現されるカラー画像における色のにごりを低減で
き、また鮮やかな色彩表現が可能となる。
【0166】請求項2に記載された方法によれば、各色
成分のインクスポットの位置が過度に重ならないので、
画像濃度の低い側の広い濃度域において、色のにごりが
低減され、鮮やかな色彩表現が可能となる。
【0167】請求項3に記載された方法によれば、各色
成分のインクスポットの位置が分散するので、比較的画
像濃度の低い側の広い濃度域において、カラー画像のザ
ラツキ感を低減することができる。
【0168】請求項4に記載された方法によれば、各色
成分のインクスポットの位置が重ならず、また、分散す
るので、比較的画像濃度の低い側の広い濃度域におい
て、色のにごりが低減できるとともに、カラー画像のザ
ラツキ感を低減することができる。
【0169】請求項5に記載された方法によれば、各色
成分のインクスポットが比較的広い濃度域において分散
するので、濃度域が広い画像においてもカラー画像のザ
ラツキ感を低減することができる。
【0170】請求項6に記載された方法によれば、2×
2サブマトリクスにおいて各色成分の閾値マトリクス同
士の関連性がなくなるので、各色成分の画像が互いにず
れた場合でも、色のにごり、ザラツキ感を低減するとと
もに、色ずれを防止することができる。
【0171】請求項7に記載された方法によれば、各色
成分のインクスポットの位置が過度に重ならないので、
カラー画像のザラツキ感を低減することができる。
【0172】請求項8に記載された方法によれば、閾値
分布の空間周波数をより高くすることができる。
【0173】請求項9に記載された方法によれば、複数
のM×M閾値マトリクスを全体として見たときに、M2
階調を滑らかに再現することができる。
【0174】請求項10に記載された方法によれば、色
成分毎に異なる被演算値で閾値が調整されるので、色成
分毎に異なる閾値パターンを発生させることができる。
【0175】請求項11ないし14に記載された方法に
よれば、1つの閾値マトリクスを用いて、色成分毎に異
なる閾値パターンを発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例において作成される閾値マ
トリクスの基本マトリクスBMを示す平面図。
【図2】4×4基本マトリクスBMを構成する2×2サ
ブマトリクスを示す平面図。
【図3】2×2サブマトリクスの閾値配列の8通りの対
角パターンを示す説明図。
【図4】2×2サブマトリクスT11に8通りの対角パタ
ーンをそれぞれ適用した場合に得られる8つのマトリク
スを示す説明図。
【図5】係数マトリクスCMを8通りの対角パターンの
内からランダムに選択することによって得られた2×2
サブマトリクスTijを示す平面図。
【図6】図5の2×2サブマトリクスTijで構成される
8×8閾値マトリクスを示す平面図。
【図7】図6で示された8×8閾値マトリクスの各グル
ープ内の2×2サブマトリクスをランダムに配置した2
×2サブマトリクスTijを示す平面図。
【図8】基本マトリクスBM8X8 と、8×8閾値マトリ
クスTM8X8 と、0〜63の閾値を単にランダムに配置
したマトリクスとを比較して示す説明図。
【図9】実施例による16×16閾値マトリクスTM
16X16 の一例を16進数表記で示す図。
【図10】実施例による16×16閾値マトリクスTM
16x16 を4進数表記で示す図。
【図11】実施例によって作成された8×8閾値マトリ
クスの構造を示す説明図。
【図12】図11に示す閾値マトリクスの下位2ビット
の分布のみを調整することによって得られる4つの閾値
マトリクスを示す説明図。
【図13】図12(a)〜(d)の閾値マトリクスを使
用した時に、画像データID=1,16によって黒化さ
れるインクスポットを示す説明図。
【図14】図11に示す閾値マトリクスの上位2ビット
の分布のみを調整することによって得られる4つの閾値
マトリクスを示す説明図。
【図15】図14(a)〜(d)の閾値マトリクスを使
用した時に、画像データID=1,16によって黒化さ
れるスポットを示す説明図。
【図16】図11に示す閾値マトリクスの下位2ビット
および上位2ビットの分布を調整することによって得ら
れる4つの閾値マトリクスを示す説明図。
【図17】図16(a)〜(d)の閾値マトリクスを使
用したときに、画像データID=1,16によって黒化
されるスポットを示す説明図。
【図18】各色成分で係数E(0)0 を異なる位置に配
置するパターン一例を示す説明図。
【図19】ビット操作によるパターンの変更を示す説明
図。
【図20】条件C3−1−1を満足する4色分の閾値マ
トリクスを示す説明図。
【図21】図20(a)〜(d)に示す閾値マトリクス
の下位2ビット(E(0)2 〜E(3)2 )の分布を示
す説明図。
【図22】図20(a)〜(d)に示す閾値マトリクス
の中位2ビット(E(0)1 〜E(3)1 )の分布を示
す説明図。
【図23】図20(a)〜(d)に示す閾値マトリクス
の上位2ビット(E(0)0 〜E(3)0 )の分布を示
す説明図。
【図24】図20(a)〜(d)の閾値マトリクスを使
用した時の、インクスポットの分布を示す説明図。
【図25】M成分とC成分の閾値を互いにビット反転さ
せた一例を示す説明図。
【図26】図25(a)〜(d)に示す閾値マトリクス
の下位2ビット(E(0)2 〜E(3)2 )の分布を示
す説明図。
【図27】図25(a)〜(d)に示す閾値マトリクス
の中位2ビット(E(0)1 〜E(3)1 )の分布を示
す説明図。
【図28】図25(a)〜(d)に示す閾値マトリクス
の上位2ビット(E(0)0 〜E(3)0 )の分布を示
す説明図。
【図29】条件C4に従って作成した閾値マトリクスの
一例を示す説明図。
【図30】図29(a)〜(d)に示す閾値マトリクス
の上位2ビット(E(0)0 〜E(3)0 )の分布を示
す説明図。
【図31】図29(a)〜(d)の閾値マトリクスを使
用した時のインクスポットの分布を示す説明図。
【図32】色成分毎の閾値マトリクスを備えている画像
記録装置の構成を示すブロック図。
【図33】色成分毎に異なる値を閾値に加算する画像記
録装置の構成を示すブロック図。
【図34】加算器70による演算結果の一例を示す説明
図。
【図35】色成分毎に異なる閾値のビットを反転する画
像記録装置の構成を示すブロック図。
【図36】8×8閾値マトリクスの閾値ビットを反転し
て得られる数種類の閾値マトリクスの例を示す説明図。
【符号の説明】
20…画像メモリ 21…主走査クロック発生器 22…副走査クロック発生器 23…1/M分周器 24…1/M分周器 25…アドレスカウンタ(主走査) 26…アドレスカウンタ(副走査) 28…閾値マトリクスメモリ 29…セレクタ 30…閾値マトリクスメモリ 33…L2 進リングカウンタ 34…L1 進リングカウンタ 37…メモリ(被加算値メモリ) 38…メモリ(被演算値メモリ) 40…比較器 50…出力装置 70…加算器 80…ビット反転ユニット ADx…副走査アドレス ADy…主走査アドレス BMMxM …M×M基本マトリクス CLx…副走査クロック CLy…主走査クロック ID…画像データ RCLx…副走査基準クロック信号 RCLy…主走査基準クロック信号 RS…記録信号 ST…走査開始信号 Sc…色成分信号 TD…閾値 TMMxM …M×M閾値マトリクス x…閾値マトリクス内の副走査座標 y…閾値マトリクス内の主走査座標 X…画像平面内の副走査座標 Y…画像平面内の主走査座標

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多階調のカラー画像データを2値化する際
    に使用される複数の色成分のための複数の閾値マトリク
    スを作成する方法であって、(a)数式1によって表さ
    れるマトリクスTMMxM を第1のM×M閾値マトリクス
    (Mは2N の整数、Nは2以上の整数)として作成する
    際に、2×2サブマトリクスS1 内の成分a,b,c,
    dの値の組み合わせを、前記第1のM×M閾値マトリク
    ス内に含まれる前記複数の2×2サブマトリクスS1
    それぞれにおいてランダムに決定することによって、前
    記第1のM×M閾値マトリクスを作成する工程と、
    (b)前記第1のM×M閾値マトリクスを元に、1から
    Nの整数のうち少なくともひとつの整数をnとしたと
    き、サブマトリクスSn のそれぞれにおいて、係数E
    (0)n-1 を、各色成分毎に異なる位置に配置すること
    によって、前記複数の色成分のための複数の閾値マトリ
    クスを作成する工程と、を備えることを特徴とする閾値
    マトリクスの作成方法。 【数1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載の閾値マトリクスの作成方
    法であって、 前記工程(b)は、前記整数nを1としたときのサブマ
    トリクスS1 のそれぞれにおいて、E(0)0 を、各色
    成分毎に異なる位置に配置することによって、前記複数
    の色成分のための複数の閾値マトリクスを作成する工程
    である閾値マトリクスの作成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の閾値マトリクスの作成方
    法であって、 前記工程(b)は、前記整数nをNとしたときのサブマ
    トリクスSN のそれぞれにおいて、E(0)N-1 を、各
    色成分毎に異なる位置に配置することによって、前記複
    数の色成分のための複数の閾値マトリクスを作成する工
    程である閾値マトリクスの作成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の閾値マトリクスの作成方
    法であって、 前記工程(b)は、前記整数nを1およびNとしたとき
    のサブマトリクスSnのそれぞれにおいて、E(0)n-1
    を、各色成分毎に異なる位置に配置することによっ
    て、前記複数の色成分のための複数の閾値マトリクスを
    作成する工程である閾値マトリクスの作成方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の閾値マトリクスの作成方
    法であって、 前記工程(b)は、整数nを1からNのすべての整数と
    したときのサブマトリクスSn のそれぞれにおいて、E
    (0)n-1 を、各色成分毎に異なる位置に配置すること
    によって、前記複数の色成分のための複数の閾値マトリ
    クスを作成する工程である閾値マトリクスの作成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の閾値マトリクスの作成方
    法であって、 前記工程(b)は、整数nを2からNのすべての整数と
    したときのサブマトリクスSn のそれぞれにおいて、E
    (0)n-1 を、各色成分毎に異なる位置に配置すること
    によって、前記複数の色成分のための複数の閾値マトリ
    クスを作成する工程である閾値マトリクスの作成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の閾
    値マトリクスの作成方法であって、 工程(b)は、 少なくとも前記サブマトリクスSn のそれぞれにおい
    て、係数E(0)n-1 ,E(1)n-1 ,E(2)n-1
    E(3)n-1 のそれぞれを、色成分毎に異なる位置に配
    置することによって、前記複数の色成分のための複数の
    閾値マトリクスを作成する工程、を含む閾値マトリクス
    の作成方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の閾値マトリクスの作成方
    法であって、 工程(b)は、さらに、 各サブマトリクスSn 内の係数E(0)n-1 ,E(1)
    n-1 ,E(2)n-1 ,E(3)n-1 の組み合わせを、係
    数E(0)n-1 ,E(1)n-1 が互いに対角に配置され
    るとともに、係数E(2)n-1 ,E(3)n-1 も互いに
    対角に配置される8通りの組み合わせの中から選択する
    工程を含む、閾値マトリクスの作成方法。
  9. 【請求項9】 多階調のカラー画像データを2値化する
    方法であって、(a)請求項1ないし8のいずれかに記
    載の各色成分のための閾値マトリクスを記憶する第1の
    メモリを準備する工程と、(b)前記第1のメモリに記
    憶された閾値マトリクス内の閾値を各色成分毎に読出し
    て、前記カラー画像データの各色成分と比較することに
    よって、前記カラー画像データを各色成分毎に2値化す
    る工程と、を備えることを特徴とする画像の2値化方
    法。
  10. 【請求項10】 多階調のカラー画像データを2値化す
    る方法であって、(a)数式2によって表わされるマト
    リクスTMMxM をM×M閾値マトリクス(Mは2N の整
    数、Nは2以上の整数)として作成する際に、少なくと
    もn=1で与えられる2×2サブマトリクスS1 内の成
    分a,b,c,dの値の組み合わせを、前記M×M閾値
    マトリクス内に含まれる複数の2×2サブマトリクスS
    1 のそれぞれにおいてランダムに決定することによっ
    て、前記M×M閾値マトリクスを作成する工程と、
    (b)2値化の対象となる色成分に応じた異なる被演算
    値を生成する工程と、(c)前記M×M閾値マトリクス
    から読み出された閾値と前記被演算値とに対して所定の
    演算を行なうことによって閾値を修正する工程と、
    (d)修正された閾値と、前記カラー画像データの2値
    化の対象となる色成分とを比較することによって、前記
    カラー画像データを各色成分毎に2値化する工程と、を
    備えることを特徴とするカラー画像の2値化方法。 【数2】
  11. 【請求項11】 請求項10記載のカラー画像の2値化
    方法であって、 工程(c)は、閾値と被演算値との間で加算または減算
    を行なう工程、を含むカラー画像の2値化方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のカラー画像の2値化
    方法であって、 工程(d)は、さらに、 閾値の所定の一対のビットに生じる桁上りと桁下りを無
    視する工程、を含むカラー画像の2値化方法。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の画像の2値化方法で
    あって、 M×M閾値マトリクスは0〜(M2 −2)(ここでMは
    N の整数,Nは2以上の整数)の範囲の閾値を含む閾
    値マトリクスであり、 工程(d)は、前記閾値と被演算値とを加算して、2N
    ビットの2進数で表わされた加算結果に桁上げが生じな
    い閾値に関しては1を減算する工程、を含む画像の2値
    化方法。
  14. 【請求項14】 請求項10記載の画像の2値化方法で
    あって、 工程(d)は、被演算値と閾値の互いに対応する各ビッ
    トの論理演算を行なうことによって、前記閾値の各ビッ
    トを前記被演算値の各ビットのレベルに応じて反転する
    工程、を含む画像の2値化方法。
JP6329410A 1994-02-01 1994-12-02 閾値マトリクスの作成方法並びにカラー画像の2値化方法 Expired - Fee Related JP2905106B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6329410A JP2905106B2 (ja) 1994-12-02 1994-12-02 閾値マトリクスの作成方法並びにカラー画像の2値化方法
EP95101284A EP0665673A3 (en) 1994-02-01 1995-01-31 Method and apparatus for producing a halftone image using a threshold matrix.
US08/382,101 US5815286A (en) 1994-02-01 1995-02-01 Method and apparatus for producing halftone image with threshold matrix

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6329410A JP2905106B2 (ja) 1994-12-02 1994-12-02 閾値マトリクスの作成方法並びにカラー画像の2値化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08160602A true JPH08160602A (ja) 1996-06-21
JP2905106B2 JP2905106B2 (ja) 1999-06-14

Family

ID=18221108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6329410A Expired - Fee Related JP2905106B2 (ja) 1994-02-01 1994-12-02 閾値マトリクスの作成方法並びにカラー画像の2値化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2905106B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006050596A (ja) * 2004-07-06 2006-02-16 Canon Inc データ処理方法、データ処理装置、ディザパターン製造方法およびディザパターン
WO2007052832A1 (en) * 2005-11-01 2007-05-10 Ricoh Company, Ltd. Dither matrix, image processing method, storage medium, image processing apparatus, image forming apparatus, and image forming system
JP2009188985A (ja) * 1998-11-09 2009-08-20 Silverbrook Research Pty Ltd コンピュータメモリに内蔵されるリソースへの多重同時アクセスシステムおよびその動作方法
JP2010208336A (ja) * 2004-07-06 2010-09-24 Canon Inc データ処理方法、データ処理装置およびディザパターン
US7961343B2 (en) 1998-11-09 2011-06-14 Silverbrook Research Pty Ltd Printer with foldable protective cover and print media feed mechanism
US8113647B2 (en) 1998-11-09 2012-02-14 Silverbrook Research Pty Ltd Inkjet printer with a protective print media input tray

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4514132B2 (ja) 2004-05-28 2010-07-28 大日本スクリーン製造株式会社 網点画像生成用の閾値マトリクス生成方法、網点画像生成方法および装置、並びに閾値マトリクス

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7971950B2 (en) 1998-11-09 2011-07-05 Silverbrook Research Pty Ltd Method of controlling printhead
US7973966B2 (en) 1998-11-09 2011-07-05 Silverbrook Research Pty Ltd Method of printing a compressed image having bi-level black contone data layers
US8348378B2 (en) 1998-11-09 2013-01-08 Zamtec Ltd Inkjet printer incorporating capping mechanism actuated by flexible arm
JP2009188985A (ja) * 1998-11-09 2009-08-20 Silverbrook Research Pty Ltd コンピュータメモリに内蔵されるリソースへの多重同時アクセスシステムおよびその動作方法
US8118380B2 (en) 1998-11-09 2012-02-21 Silverbrook Research Pty Ltd Printer controller for monitoring an ink drop count
US8113647B2 (en) 1998-11-09 2012-02-14 Silverbrook Research Pty Ltd Inkjet printer with a protective print media input tray
US7976153B2 (en) 1998-11-09 2011-07-12 Silverbrook Research Pty Ltd Inkjet printer with retractable cover serving as media guide
US7961343B2 (en) 1998-11-09 2011-06-14 Silverbrook Research Pty Ltd Printer with foldable protective cover and print media feed mechanism
US7920294B2 (en) 2004-07-06 2011-04-05 Canon Kabushiki Kaisha Data processing method, data processing apparatus, method for generating dither pattern, and dither pattern
JP2006050596A (ja) * 2004-07-06 2006-02-16 Canon Inc データ処理方法、データ処理装置、ディザパターン製造方法およびディザパターン
JP2010233271A (ja) * 2004-07-06 2010-10-14 Canon Inc データ処理装置およびディザパターン製造方法
JP2010208336A (ja) * 2004-07-06 2010-09-24 Canon Inc データ処理方法、データ処理装置およびディザパターン
US7924465B2 (en) 2005-11-01 2011-04-12 Ricoh Company, Ltd. Dither matrix, image processing method, storage medium, image processing apparatus, image forming apparatus, and image forming system
WO2007052832A1 (en) * 2005-11-01 2007-05-10 Ricoh Company, Ltd. Dither matrix, image processing method, storage medium, image processing apparatus, image forming apparatus, and image forming system
JP2007151089A (ja) * 2005-11-01 2007-06-14 Ricoh Co Ltd ディザマトリクス、画像処理方法、記録物、プログラム、画像処理装置、画像形成装置及び画像形成システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2905106B2 (ja) 1999-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0665673A2 (en) Method and apparatus for producing a halftone image using a threshold matrix
US5341228A (en) Method and apparatus for halftone rendering of a gray scale image using a blue noise mask
EP0749231A1 (en) Method and apparatus for halftone rendering of a gray scale image using a blue noise mask
US5107349A (en) Multiple screen frequency half-toning with one screen angle
JPS5977769A (ja) 像再生装置
US6501567B2 (en) Method and system for designing spatially-partitioned and correlated stochastic screens for color halftoning
US6104502A (en) Method and apparatus for generating halftone dots for color printing
EP0254448B1 (en) Optimal color half-tone patterns for raster-scan images
US6014500A (en) Stochastic halftoning screening method
US6088123A (en) Dithering masks with very large periods
JP3698541B2 (ja) 擬似階調画像処理装置
US5259042A (en) Binarization processing method for multivalued image and method to form density pattern for reproducing binary gradations
JP2905106B2 (ja) 閾値マトリクスの作成方法並びにカラー画像の2値化方法
EP0461250B1 (en) False density contour suppression using randomly modified input signals for comparison to threshold values
JPH08184958A (ja) 閾値マトリクスの作成方法並びに画像のハーフトーン化方法および装置
JP3113524B2 (ja) 閾値マトリクスの作成方法並びに画像の2値化方法および装置
US6252678B1 (en) Image formation method
US6006011A (en) Target patterns controlled error management
JPH0773310A (ja) 周波数変調ハーフトーンスクリーンとその処理方法
EP2187616A1 (en) Image data processing for printing
JPS59189782A (ja) 画像処理装置
KR100238045B1 (ko) 화상시스템의 중간조 처리방법
JPH0670144A (ja) 改良された周波数変調ハーフトーン化法
JP4222187B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
JP2005223463A (ja) プルーフ画像生成装置、プルーフ画像生成方法およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080326

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090326

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees