JPH0815798B2 - プリンタ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 用紙あるいは印字ヘッドの逆行動作を伴わずに前行に
かかる印字パターンの印字を行うプリンタ装置に関し、 前行にかかる文字あるいは印字パターンの印字を高速
に処理することができることを目的とし、 各行単位の印字指令を受ける受信行位置ごとに印字ヘ
ッドが移動し、各受信行位置から逆行量ｎだけ前行にか
かる文字および印字パターンの印字を制御するプリンタ
装置において、各受信行位置ごとに、前受信行位置で印
字保留された領域の印字データと、次受信行位置から前
記逆行量ｎを差し引いた領域の印字データとを出力し、
それ以下の領域を印字保留する処理を繰り返し、最終受
信行位置で印字保留された領域の印字データを所定のタ
イミングで出力する印字データ制御手段を備えて構成す
る。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、用紙あるいは印字ヘッドの逆行動作を伴わ
ずに前行にかかる印字パターンの印字を行うプリンタ装
置に関する。

〔従来の技術〕

プリンタ装置に対する印字指令が行単位に行われ、か
つ拡大その他各種の文字修飾がコマンドとして指定され
る場合に、印字指令時の行内の文字あるいは文字修飾さ
れる印字パターンが前行の印字領域に及ぶことがある。

このとき、プリンタ装置の印字ヘッドの高さが、印字
指令を受信した行の前行にかかる文字および印字パター
ンの高さに満たない場合には、その印字ヘッドあるいは
用紙を文字および印字パターンの高さの上限位置まで逆
行させなければ印字が不可能である。このように、コマ
ンド指定で印字行の文字あるいは印字パターンが前行に
まで及ぶことが許容されているプリンタ装置では、用紙
あるいは印字ヘッドを逆行させる印字機構および動作が
不可欠となる。

第３図は、前行にかかる文字および印字パターンを印
字する従来方法を説明する図である。

第３図（ａ）において、印字データが受信される印字
ヘッドの位置（以下、「受信行位置」という。）で第
１行の印字データが受信され、印字領域31に第１行の文
字および印字パターンが印字された後、第２行の受信行
位置に印字ヘッドが移動する。その間の距離を受信行
移動量Ｌとする。

ここで、第２行の印字データが受信され、印字領域32
に第２行の文字および印字パターンが印字されるが、そ
れが第１行にかかる場合にはその最大遡り位置までの距
離（以下、「逆行量」という。）ｎだけ、用紙あるいは
印字ヘッドを逆行させて印字を行う。このときの第２行
の印字領域32′を第３図（ｂ）に示す。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、印字指令時にその行内の文字あるいは文字
修飾される印字パターンが前行の印字領域に及ぶこと
に、用紙あるいは印字ヘッドを逆行させる構成では、機
械的な動作に伴う時間がかかり印字速度の低下が避けら
れなかった。

本発明は、前行にかかる文字あるいは印字パターンの
印字を高速に処理することができるプリンタ装置を提供
することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

請求項１に記載の発明は、各行単位の印字指令を受け
る受信行位置ごとに印字ヘッドが移動し、各受信行位置
から逆行量ｎだけ前行にかかる文字および印字パターン
の印字を制御するプリンタ装置において、各受信行位置
ごとに、前受信行位置で印字保留された領域の印字デー
タと、次受信行位置から前記逆行量ｎを差し引いた領域
の印字データとを出力し、それ以下の領域を印字保留す
る処理を繰り返し、最終受信行位置で印字保留された領
域の印字データを所定のタイミングで出力する印字デー
タ制御手段を備えて構成する。

〔作 用〕

本発明は、前行にかかる文字および印字パターンによ
る印字ヘッドの逆行量ｎを設定し、それを差し引いた領
域だけまず印字する。次に、次行の印字データが確定し
た時点で前行の印字で保留された領域と、同様に逆行量
ｎの分を差し引いた領域の印字データを印字する。この
ような制御を繰り返すことにより、用紙あるいは印字ヘ
ッドの逆行動作を伴わずに、前行にかかる文字および印
字パターンの印字を用紙あるいは印字ヘッドを順方向に
移動させるだけで行うことができる。

〔実施例〕

以下、図面に基づいて本発明の実施例について詳細に
説明する。

第１図は、本発明装置の実施例構成を示すブロック図
である。なお、ここでは制御部の構成について示し、印
字機構その他は省略する。

図において、CPU11に、制御プログラム12、ホストイ
ンタフェース13、受信バッファ14、印字バッファ15およ
び印字インタフェース16が接続される。

受信バッファ14には、ホストインタフェース13を介し
て受信データが蓄積される。印字バッファ15は、印字指
令により印字処理が確定した時点で受信バッファ14の内
容を印字データとして格納する。なお、ホスト装置から
の指令を逐次反映する受信バッファ14と、用紙上の印字
動作に対応する印字バッファ15は、非同期に動作する。
また、印字バッファ15は、リングバッファ制御が行われ
る。

以下、第２図に示す受信バッファと印字バッファの状
態をもとに、本発明装置の特徴とする印字制御動作につ
いて説明する。

（ａ）受信バッファ14には受信行位置に対応する印
字情報が蓄積され、（ｂ）続いて印字バッファ15の受信
行位置にオア処理で書き込まれる。

（ｃ）印字バッファ15に書き込まれた印字データは、
次の受信行位置から逆行量ｎを差し引いた領域を印字
領域として出力され、それ以下の領域は印字保留され
る。

（ｄ）受信バッファ14には、次の受信行位置に対応
する印字情報が蓄積され、（ｅ）続いて印字バッファ15
で受信行位置から受信行移動量Ｌだけ離れた位置に対
応する受信行位置にオア処理で書き込まれる（一部重
ね書き）。

（ｆ）印字バッファ15に書き込まれている印字データ
は、受信行位置で印字保留された印字データと、新た
に書き込まれた受信行位置に対応する印字データであ
り、次の受信行位置から逆行量ｎを差し引いた領域が
印字領域として出力され、それ以下の領域は印字保留さ
れる。

以上の動作を繰り返すことにより、用紙あるいは印字
ヘッドの逆行を行うことなく、前行にかかる文字および
印字パターンを順次印字することができる。

なお、受信行位置、で印字保留された印字データ
は、次の受信行位置に対応する印字指令が入力されない
限り印字保留されたままとなる。したがって、その印字
データはタイマによるタイムアウトあるいはオペレータ
操作をトリガとして出力させ、用紙上に印字させる手順
となる。

〔発明の効果〕

上述したように、本発明によれば、前行にかかる文字
あるいは印字パターンの印字に際して、用紙あるいは印
字ヘッドの逆行動作が不要になるので印字機構を簡単に
することができる。また、逆行動作に伴う位置決め精度
の影響が回避され、印字品質を向上させることができ
る。

さらに、用紙あるいは印字ヘッドの逆行動作に伴う印
字時間の遅延が解消され、前行にかかる文字あるいは印
字パターンの印字を可能にするプリンタ装置の高速化が
容易になる。

また、１行の印字でその行に含まれるすべての文字お
よび印字パターンを印字する必要がないので、印字ヘッ
ドの縦方向の長さを短くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の実施例構成を示すブロック図。 第２図は受信バッファと印字バッファの状態をもとに、
本発明装置の特徴とする印字制御動作について説明する
図。 第３図は前行にかかる印字パターンを印字する従来方法
を説明する図。 11……CPU、12……ホストインタフェース、13……制御
プログラム、14……受信バッファ、15……印字バッフ
ァ、16……印字インタフェース。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】各行単位の印字指令を受ける受信行位置ご
   とに印字ヘッドが移動し、各受信行位置から逆行量ｎだ
   け前行にかかる文字および印字パターンの印字を制御す
   るプリンタ装置において、 各受信行位置ごとに、前受信行位置で印字保留された領
   域の印字データと、次受信行位置から前記逆行量ｎを差
   し引いた領域の印字データとを出力し、それ以下の領域
   を印字保留する処理を繰り返す印字データ制御手段を備
   え、 該印字データ制御手段は、最終受信行位置で印字保留さ
   れた領域の印字データを所定のタイミングで出力する手
   段を備えた ことを特徴とするプリンタ装置。