JPH08157296A - 原料またはガスの供給装置 - Google Patents

原料またはガスの供給装置

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JPH08157296A
JPH08157296A JP30101394A JP30101394A JPH08157296A JP H08157296 A JPH08157296 A JP H08157296A JP 30101394 A JP30101394 A JP 30101394A JP 30101394 A JP30101394 A JP 30101394A JP H08157296 A JPH08157296 A JP H08157296A
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JP
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temperature
gas
raw material
nozzle
heat exchange
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JP30101394A
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Hideaki Yamauchi
英彰 山内
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は原料またはガスの供給装置に関し、
複雑な構造のノズルでも接ガス部を均一に加熱または冷
却でき、また、系の熱非平衡性が大きい条件でもノズル
温度の変動を制御できる原料またはガスの供給装置を実
現することを目的とする。 【構成】 原料ガスまたは蒸気あるいは処理用ガスを基
板に供給する装置において、接ガス部の裏面に液体また
は気体の熱交換媒体2を接触させるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原料またはガスの供給
装置に関する。詳しくは、CVD装置のような薄膜製造
装置あるいはエッチング装置あるいは基板前処理装置や
アニール装置にガスまたは蒸気を供給する供給装置に関
する。
【0002】近年SiLSIの分野では新材料導入の動
きがあり、室温で液体または固体である原料(例えばS
r(DPM)2 ・tetraene2 )を用いて大口径
基板を処理できる装置が求められている。このような原
料供給用配管およびノズル部は、原料が気化する温度に
加熱する必要がある。
【0003】
【従来の技術】従来の、例えば図13に示すようなCV
D装置においては、ノズル部20から成膜室21に成膜
原料22を送入し、基板23上に成膜する場合、成膜原
料には室温でガス状態の物質を用いるのが一般的であ
り、ノズル部20を加熱する必要はなかった。また、室
温で液体または固体である原料を用いるMOCVD装置
では、一般的に使用する基板が小径であり、シャワーノ
ズルが普及していないため、ノズルの加熱には装置の外
側からテープヒータを巻くなど極く簡単な方法で済ます
のが普通であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の薄膜製造装
置等では、液体または固体である原料を用いて大口径基
板を処理することは困難である。即ち、室温で液体また
は固体である原料を用いる場合は、原料を成膜室に供給
する配管及びノズルを加熱して原料の凝縮を防ぐ必要が
あり、また大口径基板を用いて面内均一性に優れた薄膜
を成膜するには、複雑な形状のノズルが必要であるが、
このような配管及びノズルの接ガス部を均一に加熱また
は温度制御するには従来のような装置の外側からテープ
ヒータを巻くような方法では実現困難である。
【0005】また、原料温度と室温との温度差が大きい
場合や基板加熱温度と原料温度の差が大きい場合等、系
の熱非平衡性が大きい場合は、高温部から低温部へ熱移
動が行われるため、ノズルの熱媒が固定されているとノ
ズルの温度が変動してしまうという問題がある。
【0006】本発明は上記従来の問題点に鑑み、複雑な
構造のノズルでも接ガス部を均一に加熱または冷却で
き、また、系の熱非平衡性が大きい条件でもノズル温度
の変動を抑制できる原料またはガスの供給装置を実現し
ようとする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の原料またはガス
の供給装置に於いては、原料ガスまたは蒸気あるいは処
理用ガスを基板に供給する装置において、接ガス部の裏
面に液体または気体の熱交換媒体2を接触させることを
特徴とする。
【0008】また、上記熱交換媒体2を強性的に循環さ
せることを特徴とし、或いは上記熱交換媒体2の温度ま
たは接ガス部の温度を最適値に制御することを特徴と
し、或いは上記接ガス部の温度を、温度計測センサー4
と熱交換媒体2と、熱交換機構5と、熱交換媒体循環機
構6と、温度調節機構7を用いて最適値に制御すること
を特徴とする。
【0009】また、上記原料ガスまたは蒸気を吹き出す
ガス吹き出し孔9を複数個有することを特徴とし、また
上記ガス吹き出し孔9をシャワー状にしたことを特徴と
し、あるいは上記ガス吹き出し孔9の温度と、ガス吹き
出し孔9にガスまたは蒸気を導入する部位の温度を、そ
れぞれ独立した温度調節機構7,7′を用いて、それぞ
れ独立に最適値に制御することを特徴とする。
【0010】この構成を採ることにより、複雑な構造の
ノズルでも接ガス部を均一に加熱または冷却でき、また
系の熱非平衡性が大きい条件でもノズル温度の変動を抑
制できる原料またはガスの供給装置が得られる。
【0011】
【作用】本発明では図1に示すように、ノズル1の原料
ガス3に接する接ガス部(内側のパイプ1aの内面)の
裏面に熱交換媒体2を接触させることにより、ノズル1
の温度管理が容易となる。さらに上記熱交換媒体2を図
2に示すように強制循環させることによりノズル1の温
度管理が一層容易となり、特にチャンバー内に熱源があ
るような場合に有効である。
【0012】また図3に示すように、温度計測センサー
4と、熱交換媒体2と、熱交換媒体循環機構6と、温度
調節機構7を用いることにより、ノズル1の温度を温度
調節機構7にフィードバックして最適な温度管理ができ
る。
【0013】また、図4あるいは図5に示すようにノズ
ル1に複数個のガス吹き出し孔9を設けてシャワー状と
し、且つ接ガス部裏面に熱交換媒体2を接触させるよう
にすることにより原料ガスの温度管理を行うことができ
る。さらに図6乃至図10に示すように、シャワー面と
ノズル上部を独立して温度制御できるようにしたことに
より、チャンバー内の加熱源によりシャワー面が加熱さ
れるような場合でも、原料ガスの適切な温度管理が可能
となる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す断面図で
ある。本実施例のノズル1は内側のパイプ1aと外側の
パイプ1bとより構成され、内側のパイプ1aには原料
ガス3を流し、内側のパイプ1aと外側のパイプ1bの
間に気体または液体の熱交換媒体2を接触させるように
なっている。
【0015】このように構成された本実施例は内側のパ
イプ1aの内面が接ガス部となっており、その裏面に熱
交換媒体2が接触して原料ガス3を加熱または冷却する
ことができる。この場合ノズル1の温度をT1 とし、熱
交換媒体2の温度をT2 とすると、ノズル1を冷却する
場合にはT1 >T2 、ノズル1を加熱する場合にはT 1
<T2 になるようにT2 の温度を設定すれば、熱移動に
よりT1 >T3 >T2なる温度T3 で平衡となる。この
時熱交換媒体2の熱容量がノズルの熱容量よりずっと大
きければ近似的にT3 =T2 となりノズルの温度管理が
容易になる。
【0016】図2は本発明の第2の実施例を示す図であ
る。本実施例は、内側のパイプ1aと外側のパイプ1b
との間に仕切りとなる中間パイプ1cを設けた3重パイ
プ構造であり、内側のパイプ1aには原料ガス3を流
し、内側パイプ1aと外側パイプ1bとの間には熱交換
媒体2を強制循環させて流すようになっている。
【0017】このように構成された本実施例は図の如く
常に新鮮な熱交換媒体2がノズル1に接触するため、こ
のノズルを用いた装置のチャンバー内に熱源があって輻
射や対流によりノズルが加熱されても、その温度上昇を
抑制することができる。
【0018】さらに、上記の作用を一歩進めて、熱交換
媒体2の温度T2 を積極的に制御すると、熱交換媒体2
は強制的に循環されているので、ノズル1の接ガス部の
裏面は常に温度制御された熱交換媒体2にさらされるこ
とになる。このとき熱容量の大きな熱交換媒体を使用す
れば、近似的にT1 =T3 =T2 となる。従って、熱交
換媒体2の温度T2 を制御することにより、間接的にノ
ズル1の温度T1 を制御することが可能となる。
【0019】図3は本発明の第3の実施例を示す図であ
る。本実施例は、ノズル1に熱交換媒体2を循環させる
熱交換媒体循環機構6、熱交換媒体2を冷却または加熱
する熱交換機構5、熱交換媒体またはノズルの温度を計
測する温度計測センサー4、熱交換機構を制御する温度
調節機構7等を具備して構成されている。
【0020】このように構成された本実施例は、温度計
測センサー4にて熱交換媒体2またはノズル1の温度を
計測してその値に応じた信号を温度調節機構7に送信す
る。温度調節機構7では、受け取った温度信号と温度設
定値とを比較し、設定温度よりも実温度が低ければ加熱
制御信号を、設定温度よりも実温度が高ければ加熱停止
または冷却制御信号を熱交換機構5に送信する。熱交換
機構5では、例えばヒーターにより熱交換媒体2の温度
を変化させうる手段を内蔵し、温度調節機構7から受け
取った制御信号に応じて、熱交換媒体2を加熱または冷
却する。
【0021】この作用により最適温度に制御された熱交
換媒体は、例えばポンプのような手段により実現される
熱交換媒体循環機構6によりノズル1に圧送され、熱交
換作用によりノズルの温度を最適化した後、再び熱交換
媒体循環機構6に戻り、ノズルとの間を循環する。以上
の作用により、ノズルの温度を制御することが可能とな
る。
【0022】図4は本発明の第4の実施例を示す図で、
(a)は断面平面図、(b)図は(a)図のb−b線に
おける断面図である。本実施例は、内側パイプ1aと外
側パイプ1bとをリング状とし、内側パイプ1aから外
側パイプ1bを細管でつないだ複数のガス吹き出し孔9
を設け、内側のパイプ1aに原料ガスを流し、内側パイ
プ1aと外側パイプ1bとの間に熱交換媒体2を流すよ
うになっている。このように構成された本実施例は、多
数のガス吹き出し孔9を有しながら接ガス部を熱交換媒
体2で温度制御することができる。
【0023】図5は本発明の第5の実施例を示す図で、
(a)は(b)図のa−a線における断面図、(b)は
(a)図のZ矢視図である。本実施例は、ノズルを二重
壁構造とし、下面の内側パネルと外側パネルとの間を細
管でつないだ多数のガス吹き出し孔9をシャワー状に配
置して設け、上下の二重壁構造の間に原料ガス3を導入
し、ガス吹き出し孔9からガスを噴出し、上下の二重壁
構造内に熱交換媒体2を流すようになっている。
【0024】このように構成された本実施例は、内側パ
ネルと外側パネルの間に熱交換媒体2を循環させ、熱交
換により接ガス部の温度を最適値に保つことができる。
このようにしてシャワーのような複雑な構造を持ちなが
ら、温度制御可能なノズルを構成することができる。
【0025】図6は本発明の第6の実施例を示す図であ
る。本実施例は、シャワーノズルをシャワー面と上部に
分割し、それぞれを二重壁構造とし、さらにシャワー面
の上側パネルと下側パネルとの間を細管でつないだ多数
のガス吹き出し口9を設け、原料ガス3はシャワー面と
上部との間からガス吹き出し孔9に流し、熱交換媒体2
は、シャワー面と上部をそれぞれ独立して流すことがで
きるようになっている。
【0026】このように構成された本実施例は次のよう
な作用・効果を有する。例えば、加熱ヒーターがシャワ
ー面と対向して配置され、基板加熱温度が高いような条
件では、輻射熱や熱対流によりシャワー面が定常的に加
熱されるが、ノズル上部は熱を受けないため、シャワー
面とノズル上部を一系統の温度調節機構で温度制御する
とシャワー面とノズル上部に温度差を生ずる。本実施例
ではシャワー面とノズル上部の温度制御をそれぞれ独立
に行うことにより、シャワー面とノズル上部を同一温度
に保持することが可能となる。なお図7の如くノズル上
部の温度調節手段を変えて、図の如く面状発熱ヒーター
8を用いても同様な作用が可能である。
【0027】図8は本発明の第8の実施例を示す図であ
り、(a)は(b)図のa−a線における断面図、
(b)は(a)図のb−b線における断面図である。本
実施例はシャワーノズルであり、ルーフ部10と、フラ
ンジと一体化したシャワー支持体11とよりなり、ルー
フ部10の接ガス部の全外周面にはヒーター8が設けら
れ、シャワー支持体11は二重壁構造で、上下の壁を細
管でつないで形成した複数のガス吹き出し孔9が設けら
れている。
【0028】また、該ルーフ部10には原料ガス導入パ
イプが接続され、シャワー支持体11には(b)図の如
く熱交換媒体の入口及び出口と、熱交換媒体の流速が最
適となるようにつづら折れ状の熱交換媒体通路とが設け
られている。そして原料ガス導入パイプを通ってノズル
1供給される原料ガス3は温度調節機構付のヒーター8
で加熱され、シャワー支持体11は熱交換媒体2で加熱
または冷却される。
【0029】このように構成された本実施例は、前実施
例と同様な作用効果を有する他、シャワー支持体11を
フランジと一体化したことにより、チャンバー内側に接
する部分が平面状のガス吹き出し面のみであり、且つチ
ャンバー内に出っ張りを生じない。このため、ノズルか
らガスを吹き出した直後のガスの流れを一方向化できる
こと、ノズル背後にガス溜りができないこと、ノズル取
り外しに障害物が無いためメンテナンスが容易になるこ
と等の利点がある。
【0030】なお、つづら折れ状に形成された熱交換媒
体の流路は、断面積が大きすぎると流速が遅くなり、熱
交換媒体として用いられる例えばヒータールブオイルの
入れ替えが阻害されて温度調節性能が悪化し、流路の断
面積が小さすぎるとヒータールブオイルの粘性により抵
抗が増加して流れが悪化する。従って熱交換媒体の流路
は最適になるように設計する必要がある。また、該流路
は渦巻状または他の形状であってもよい。
【0031】図9は前述の第8の実施例を温度制御する
ための手段を含めて示した構成図である。図中4′は温
度計測センサー、7′は温度調節機構、12はヒーター
8の電源である。この構成により、シャワー面とルーフ
部を独立に温度制御でき、基板加熱ヒーターからの吸熱
に対応することができる。
【0032】図10は本発明の第9の実施例を示す図で
ある。本実施例は図9の概念に基づいて構成されたもの
で、図中13は市販の循環恒温槽であり、図9の点線で
囲んだ部分の機能を実現するものである。また、図中1
4はシャワーノズルと循環恒温槽13を接続する配管で
あり、熱交換媒体の流路として機能する。
【0033】図11は本実施例の効果確認実験の結果を
表すグラフである。同図(a)は熱交換媒体を使用せ
ず、一切温度制御を行わなかった場合であり、同図
(b)は熱交換媒体(ヒータールブオイル使用)による
温度制御とヒーター8によるルーフ部温度制御を行なっ
た場合である。各図において、縦軸はノズル各点の温
度、横軸は基板加熱ヒーターの表面温度である。実験は
以下のようにして行った。
【0034】チャンバーをロータリーポンプで真空排気
し、Arガスを1SLM流してチャンバー内の圧力を5
Torrに保持した。シャワーノズルのガス吹き出し面と基
板加熱ヒーターの表面との距離が50mmになるように配
置し、昇温速度毎秒1℃で基板加熱ヒーターを室温から
800℃まで昇温した。このときのノズル接ガス部の表
面温度を熱電対で計測した。計測位置は図8のA点及び
B点である。熱交換媒体による温度制御を行なった場合
には、ヒータールブオイルの温度およびルーフ部の温度
が130℃になるように温度制御した。
【0035】実験結果は、ノズルの温度制御を行わない
と、(a)図に示すようにA点の温度は最高350℃に
も達するがB点の温度は50℃までしか上がらず、A点
とB点の温度差は300℃にも達する。このような状態
では、輸送温度範囲が限定されるような原料は使用でき
ない。これに対しノズルの温度制御を行うと、(b)図
に示すように、A点の温度は150℃までしか上昇しな
かった。即ち本実施例の温度制御方法によりノズル温度
の制御が可能であることが証明された。また(a)図の
A点の温度との比較から、本実施例は、ノズル加熱効果
だけでなく、冷却効果も合わせ持つことが証明された。
【0036】更に、図11(b)におけるA点とB点と
の温度差が最大20℃生じた。これは、ルーフ部がヒー
ター8以外の熱源の影響を受けないため、ヒーター8に
よる温度制御を精密に行うことができるのに対して、シ
ャワー部は基板加熱ヒーターからの熱移動を受けるこ
と、更にシャワー部はヒータールブオイルの温度を制御
する間接制御であるため、他の熱源からの吸熱を相殺す
るのはヒータールブオイルの熱容量の大きさに頼った冷
却効果しかないことにより起こった現象である。
【0037】なお、上記実施例はシャワー部とルーフ部
を独立に温度制御したが、基板を高温に加熱する必要の
ない用途、または基板を高温に加熱する場合でもシャワ
ー部の温度上昇による弊害が無い場合には温度制御系を
一系統にまとめても良い。また、接ガス部の加熱が不要
な原料ガスを使用する場合には、ルーフ部の加熱が必要
ないため、ルーフ部の温度制御機構を省略してもよい。
このときシャワー部の熱交換媒体は冷媒として使用しシ
ャワー部を冷却すれば、原料ガスのシャワー面での熱分
解を抑制し、シャワー面への反応生成物の付着を防止し
て装置内での発塵を防止できる。
【0038】また、熱交換媒体2としては、水溶性ヒー
タールブオイルの他、アルコール系熱媒やシリコンオイ
ル系熱媒を用いてもよく、シャワーを冷却する場合には
水を用いてもよい。また、温度調節機構としてはコンピ
ュータシステムを例えばインターフェイスで接続して装
置全体あるいは製造ライン全体あるいは工場や研究開発
センター全体の制御システムに組み込み、信号を授受し
て、例えば自動制御システムや自動製造システムや自動
管理システムや遠隔監視管理システムを構築しても良
い。
【0039】次に本発明が成膜におよぼす効果について
図12により説明する。CVD原料としてSr(DP
M)2 ・tetraene2 を用いた。この原料は約1
30℃まで加熱すると効果的に気化させることができる
が、温度がそれよりも低いと気化量は大きく減少し、既
に気化していた原料蒸気は凝縮を始める。また温度が1
30℃を大きく上廻るとSr(DPM)2 ・Tetra
ene2 からTetraene2 が分離し、Sr(DP
M)2 が凝縮を始める。このSr(DPM)2 は約18
0℃まで加熱しなければ気化しない。
【0040】この原料を500sccmのArをキャリヤガ
スとしてシャワーノズルに導入し、同じく500sccmの
酸素とシャワーノズル内で混合した後チャンバーに導入
した。チャンバーは縦円筒状で内径200mm、シャワー
ノズルはチャンバー上部に下向きに設置され、ガスを下
方に噴出し、直径180mmである。基板は4インチSi
(100)でシャワーノズルに対向して上向きに抵抗加
熱ヒーター上に設置した。基板とシャワーノズルとの面
間距離は50mmとした。
【0041】成長圧力を660Paとし、基板温度550
℃の条件で、シャワーノズルの温度をパラメータとして
SrO薄膜の成長を行い堆積速度の変化を評価した。図
12(a)にシャワーノズル温度とシャワーノズル内壁
へ付着する膜の堆積速度の関係を示し、図12(b)に
シャワーノズル温度と基板への堆積速度の関係を示し
た。
【0042】同図より、シャワーノズル温度が低い領域
では(a)図の如くシャワーノズル内壁への堆積速度が
50Å/min 以上であり、これに対し、この温度領域で
の基板への堆積は(b)図の如く殆んど認められない。
これは、この温度領域では原料は十分気化できずに低温
側即ちシャワーノズル内壁に再付着するため、原料が基
板まで到達できず成膜が起こらないことを意味する。
【0043】次にシャワーノズルが約130℃から15
0℃の領域ではシャワーノズル内壁への膜の付着は
(a)図の如く殆んど認められない。これに対し、基板
には(b)図の如く14Å/min の速度でSrO薄膜の
堆積が起こった。従って、この温度領域ではシャワーノ
ズルの温度は適切で、原料を効果的に基板に供給でき
る。
【0044】最後にシャワーノズル温度が150℃より
高温側では、(a)図の如く再びシャワーノズル内壁に
膜の付着がみられるようになる。これに対して基板への
堆積は(b)図のように減少した。これは、シャワーノ
ズルの温度が高過ぎるため、シャワーノズル内壁で原料
の分解が始まり、原料が基板に到達できなくなるためで
ある。
【0045】以上の実験結果より、シャワーノズルの温
度を能動的に制御することにより原料の凝縮や分解を抑
制しながら効果的に原料を基板に供給できることが分か
る。この効果は、原料の凝縮がおこる温度と分解が始ま
る温度との間の最適輸送温度領域が狭く取り扱いが困難
な原料に適用すれば特に効果が著しい。
【0046】
【発明の効果】本発明に依れば、接ガス部の加熱を必要
とする原料を使用する場合には、シャワーのような複雑
な形状のノズルの温度制御が可能となり、原料を効果的
に基板に供給でき、接ガス部の加熱を必要としない原料
ガスを使用する場合にはノズルの冷却により原料ガスの
シャワー面での熱分解を抑制して反応生成物のノズルへ
の付着を防止でき、薄膜製造装置や薄膜処理装置におい
て利用可能な原料の選択範囲の拡大や、装置内部での発
塵防止に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施例を示す図であり、(a)
は断面平面図、(b)は(a)図のb−b線における断
面図である。
【図5】本発明の第5の実施例を示す図で、(a)は
(b)図のa−a線における断面図、(b)は(a)図
はZ矢視図である。
【図6】本発明の第6の実施例を示す断面図である。
【図7】本発明の第7の実施例を示す断面図である。
【図8】本発明の第8の実施例を示す図で、(a)は
(b)図のa−a線における断面図、(b)は(a)図
のb−b線における断面図である。
【図9】第8の実施例に温度制御手段を含めた構成図で
ある。
【図10】本発明の第9の実施例を示す構成図である。
【図11】本発明の実施例の効果を示す実験結果であ
る。
【図12】本発明が成膜に及ぼす効果を示す図である。
【図13】従来のCVD装置を示す概略図である。
【符号の説明】 1…ノズル 2…熱交換媒体 3…原料ガス 4,4′…温度計測センサー 5…熱交換機構 6…熱交換媒体循環機構 7,7′…温度調節機構 8…ヒーター 9…ガス吹き出し孔 10…ルーフ部 11…シャワー支持体 12…ヒーター電源 13…循環恒温槽 14…熱交換媒体配管

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料ガスまたは蒸気あるいは処理用ガス
    を基板に供給する装置において、接ガス部の裏面に液体
    または気体の熱交換媒体(2)を接触させることを特徴
    とする原料またはガスの供給装置。
  2. 【請求項2】 上記熱交換媒体(2)を強制的に循環さ
    せることを特徴とする請求項1の原料またはガスの供給
    装置。
  3. 【請求項3】 上記熱交換媒体(2)の温度または接ガ
    ス部の温度を最適値に制御することを特徴とする請求項
    1の原料またはガスの供給装置。
  4. 【請求項4】 上記接ガス部の温度を、温度計測センサ
    ー(4)と、熱交換媒体(2)と、熱交換機構(5)
    と、熱交換媒体循環機構(6)と、温度調節機構(7)
    を用いて最適値に制御することを特徴とする請求項1の
    原料またはガスの供給装置。
  5. 【請求項5】 上記原料ガスまたは蒸気を吹き出すガス
    吹き出し孔(9)を複数個有することを特徴とする請求
    項1〜4のうちの何れか1項の原料またはガスの供給装
    置。
  6. 【請求項6】 上記ガス吹き出し孔(9)をシャワー状
    に配置したことを特徴とする請求項5の原料またはガス
    の供給装置。
  7. 【請求項7】 上記ガス吹き出し孔(9)の温度と、ガ
    ス吹き出し孔(9)にガスまたは蒸気を導入する部位の
    温度を、それぞれ独立した温度調節機構(7,7′)を
    用いて、それぞれ独立に最適値に制御することを特徴と
    する原料またはガスの供給装置。
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