JPH0815113B2 - シーズヒータの製造方法 - Google Patents

シーズヒータの製造方法

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JPH0815113B2
JPH0815113B2 JP62126231A JP12623187A JPH0815113B2 JP H0815113 B2 JPH0815113 B2 JP H0815113B2 JP 62126231 A JP62126231 A JP 62126231A JP 12623187 A JP12623187 A JP 12623187A JP H0815113 B2 JPH0815113 B2 JP H0815113B2
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silicone oil
sheathed heater
metal pipe
heat treatment
electrically insulating
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大橋  秀行
信幸 永宮
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、一般家庭電化製品および工業用電気炉など
の加熱源として広く使用されるシーズヒータに関し、特
に多湿雰囲気中での電気絶縁特性に優れた中高温用タイ
プのシーズヒータの製造方法に関するものである。
従来の技術 従来より、オーブン,電子レンジおよび電気コンロな
どの400℃以上の温度領域で使用される加熱源として、
シーズヒータが広く使用されている。
この種のシーズヒータは、一般には、両端に電気取出
し端子を備えたコイル状の電熱線を金属パイプの中央部
に挿入し、かつこの金属パイプに電融マグネシア粉末か
らなる電気絶縁粉末を充填し、そして圧延減径後、焼鈍
熱処理し、所定の形状に曲げ加工するようにしていた。
そしてその後、電融マグネシア粉末の除湿を行ない、最
後に金属パイプの端末部を低融点ガラスおよび耐熱性樹
脂で封口した形状となしていた。
しかし、このようなシーズヒータは、ガラス封口部の
クラックの発生や封口工程の複雑さ等の問題があった。
このため、金属パイプの端末部の無封口化や簡易封口
化が検討され、電融マグネシア粉末に、CaO−SiO2系化
合物からなる粉末を添加した電気絶縁粉末を使用し、金
属パイプの端末部をシリコーン樹脂で封口したもの(特
公昭55−49396号公報)や、電融マグネシア粉末に、CaO
−B2O3−SiO2系ガラスからなる粉末を添加した電気絶縁
粉末を使用し、熱処理を行なうことにより、上記ガラス
を溶融軟化させ、電融マグネシア粉末を被覆したもの
(特公昭56−5036号公報)などが提案されてきた。
一方、比較的低温で使用されるシーズヒータでは、電
気絶縁粉末として、マグネシア粉末にシリコーン樹脂を
混合し、加熱溶融したもの(特公昭52−7576号公報)
や、耐熱性のオイル(シリコーンオイル等)を含浸させ
たもの(特公昭55−10116号公報)などがあり、耐湿性
の向上の提案が種々なされてきた。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、前述したシーズヒータでは、高温領域
での電熱線とCaO−SiO2系化合物との反応による寿命低
下や、CaO−B2O3−SiO2系ガラスが固化した後の曲げ加
工による金属パイプの割れ発生のために、複雑な形状の
シーズヒータを製造できないなどの問題点があった。
一方、シリコーン樹脂やシリコーンオイルを用いて耐
湿性を向上させたシーズヒータでは、耐熱性が低く、40
0〜500℃が使用の上限であり、また中高温領域で金属パ
イプとして使用されるステンレスパイプの焼鈍熱処理
(約1050℃前後)に耐えられずに炭化するため、絶縁性
能が劣化するなどの問題点があった。
本発明はこのような問題点を解決するもので、比較的
製造工程が容易で、かつ絶縁性が高く、中高温領域で使
用可能なシーズヒータの製造方法を提供することを目的
とするものである。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、金属パイプ内
に電気絶縁粉末を介して電熱線を挿入する挿入工程と、
前記挿入工程後に電気絶縁粉末にシリコーンオイルを含
浸させる含浸工程と、シリコーンオイルをゲル化するゲ
ル化処理工程と、金属パイプに電流を流すことによるジ
ュール熱の発生により800℃以上の温度で焼鈍熱処理す
る焼鈍工程とを有するシーズヒータの製造方法とする。
作 用 従来より、アイロン,炊飯器,ホットプレートなど、
400℃以下の低温領域で使用されるシーズヒータは、金
属パイプとして、加工硬化の極めて起こりにくい極低炭
素鋼を用い(特公昭59−23432号公報)、かつ電気絶縁
粉末として電融マグネシア粉末を用いて加工し、シリコ
ーンオイルを含浸させていた。
このようなシーズヒータでは、特に製造工程中にシリ
コーンオイルが劣化するような温度領域での処理がない
ため、このタイプのシーズヒータはシリコーンオイルの
撥水性により優れた耐湿特性を示すとともに、非常に簡
便なものであった。
しかし、400℃以上の中高温領域で使用するシーズヒ
ータにシリコーンオイルを使用すると、金属パイプとし
ては極低炭素鋼は耐熱性に問題があり、その結果、金属
パイプとしてはステンレス鋼や耐熱耐食超合金を用いる
ため、シーズヒータの製造工程中の圧延減径で加工硬化
が起こり、そのため、焼鈍熱処理が必要になるが、この
焼鈍熱処理工程で、シリコーンオイルの急激な蒸発によ
り金属パイプが破裂や変形を起こしたり、炭化物となっ
て絶縁劣化を起こしたりする等、いろいろな問題を生
じ、使用は不可能であった。
本発明は、このように従来より中高温領域への応用が
不可能であると言われていたシリコーンオイルを使用
し、所定の条件で処理してゲル化した後、金属パイプを
極短時間で特殊な焼鈍熱処理を行なったシーズヒータに
より、耐湿特性を高め、中高温領域に適用できるように
したものである。
電融マグネシア粉末を電気絶縁粉末として使用し、従
来の製造工程にもとづいて充填し、そして圧延減径した
後、シリコーンオイルを含浸させるか、または、電融マ
グネシア粉末を充填後シリコーンオイルを含浸させて圧
延減径し、充分内部までシリコーンオイルを含浸させた
直線状シーズヒータを作製する。内部全体に充分にシリ
コーンオイルを含浸させるためには、充填後、電融マグ
ネシア粉末の密度が低いうちに含浸させた方が短時間で
含浸できる。圧延含浸後に含浸させる場合は、数日の含
浸が必要となる。
このような直線状シーズヒータを加熱処理し、シリコ
ーンオイルをゲル化する。ゲル化は、ジメチルシリコー
ンオイルでは200〜400℃で1〜4時間、メチルハイドロ
ジエンシリコーンオイルでは100〜250℃で5〜30分程度
の条件で行なうことができる。
さらに上記シーズヒータの金属パイプを焼鈍熱処理す
る。焼鈍熱処理は従来の電気炉等による処理を行なうと
前述の問題が生じるため、金属パイプを直接、急激に発
熱させる手段、すなわち、金属パイプに直接電流を流す
ことによるジュール熱の発生による焼鈍熱処理、または
高周波を用いた誘導加熱による焼鈍熱処理等を用い、数
秒で所定の温度にする熱処理を施す。焼鈍するためには
800℃以上の加熱が必要であり、短時間であることから
望ましくは1050℃〜1200℃が良い。
以上のようにシリコーンオイルをゲル化した後、金属
パイプを直接発熱させ、短時間で焼鈍熱処理を行なうこ
とにより、シリコーンオイルの急激な蒸発による金属パ
イプの破裂や変形が起こらず、また金属パイプが先に膨
張するため、金属パイプと圧延により固化した電気絶縁
粉末との間に空隙ができて空気層ができ、金属パイプ内
部では炭化物は生成せず、燃焼してガスとなり外部に出
る。このとき、シリコーンオイルはアモルファスシリカ
に分解し、この分解したアモルファスシリカは電融マグ
ネシア粉末と反応し、電融マグネシア粉末の表面に耐湿
性に優れた反応層を形成するとともに、シーズヒータの
中心部分のゲル化したシリコーンオイルは分解せず撥水
性を有する状態となり、耐湿性に優れた層となる。従っ
て大気中の湿気の侵入による絶縁劣化が防止できる。
焼鈍熱処理を従来のように電気炉を用いて行なうと、
シリコーンオイルをゲル化しておいてもシーズヒータ全
体が徐々に加熱されるため、金属パイプと電子絶縁粉末
間の空隙はほとんど生じず、しかも全体が高温となるた
め、シーズヒータ内部全体にわたって炭化物ができて絶
縁劣化し、もちろん耐湿性も有さなくなるため、実用に
耐えないものとなる。
実施例 以下、本発明の具体的な実施例を図を参照しながら説
明する。
両端に電気取り出し端子1を備えたコイル状のニクロ
ム線からなる電熱線2を準備し、SUS321からなる金属パ
イプ3の中央に挿入し、電融マグネシア粉末からなる電
気絶縁粉末4を充填し、メチルハイドロジェンシリコー
ンオイル中に浸漬して10分間含浸させた後、圧延減径し
て外径φ6.6mm,長さ500mmの図に示した直線状のシーズ
ヒータを作製した。
さらに150℃で15分の加熱処理を行ない、シリコーン
オイルをゲル化した後、金属パイプ3の両端をクランプ
で固定し、10V200A(2000W)の条件で、都市ガスの燃焼
ガス雰囲気中で15秒間通電して焼鈍熱処理を行ない、U
字状に曲げ加工してシーズヒータを完成した。
一方、上記と同様に電気絶縁粉末4を充填し、圧延減
径した後、ジメチルシリコーンオイル中に3日間浸漬し
て含浸させた後、300℃で2時間加熱処理してシリコー
ンオイルをゲル化し、高周波を用いた誘導加熱装置で5
秒間、1150℃までの温度域で焼鈍熱処理を行なった。誘
導加熱はシーズヒータを1m/1分のスピードで加熱コイル
中を通して行なった。この際、加熱コイル中にセラミッ
クのガイドを設け、加熱コイルの中心を流れるようにし
た。中心からずれると局部加熱が起こり、金属パイプ3
が極端な場合は溶融することもあり、十分な管理を必要
とした。
なお、従来の工程でシリコーンオイルを含浸させず、
電融マグネシアを充填したシーズヒータを作製し、一方
は、低融点ガラスで封口し、他方は封口を行なわずに完
成させて比較用サンプルとした。
このようにして準備した4種のシーズヒータの完成初
期の絶縁抵抗および耐電圧を測定した。続いて40℃、相
対湿度95%の多湿雰囲気中に投入し、14日後、および30
日後の絶縁抵抗を測定し、それぞれ評価した。これらの
結果を第1表に示した。
第1表から明らかなように、本発明の一実施例を示す
No.1及びNo.2は、No.3の従来のガラス封口をしたシーズ
ヒータと同レベルの耐湿性を示した。
さらに前記シーズヒータを用いて、通電中の熱時絶縁
抵抗を測定するとともに、表面温度800℃で、20分通
電、10分休止を1サイクルとし、3000サイクルの耐久テ
ストを行なった後、熱時絶縁抵抗を測定した。このシー
ズヒータをさらに40℃、相対湿度95%の多湿雰囲気中に
14日および30日間放置して絶縁抵抗を測定した。これら
の結果を第2表に示す。
第2表から明らかなように、本発明の一実施例を示す
No.1及びNo.2は、完成初期の熱時絶縁抵抗は、No.3の従
来のガラス封口をしたシーズヒータと同レベルであり、
3000サイクルの耐久テスト後の熱時絶縁抵抗は、No.3の
従来のガラス封口をしたシーズヒータよりも優れてい
る。さらに耐久テスト後の多湿雰囲気中での絶縁特性も
従来のガラス封口をしたシーズヒータと同レベルにあ
り、800℃での耐久性を有していることがわかった。
このようにシリコーンオイルを含浸させ、かつ加熱処
理によりゲル化し、金属パイプ3を発熱させて800℃以
上で焼鈍したシーズヒータは、熱時絶縁抵抗や耐湿性に
優れ、かつガラス封口を必要とせず、低コストで高信頼
性のシーズヒータを得ることができる。
なお、本発明の実施例においては、メチルハイドロジ
ェンシリコーンオイル及びジメチルシリコーンオイルを
用いたが、他のシリコーンオイル、例えばフェニル系の
シリコーンオイルやメチル・水酸基含有シリコーンオイ
ル、メチル・ビニル基含有シリコーンオイル等でも良
い。また金属パイプ3もSUS321に限定されるものではな
く、ステンレスや耐食耐熱超合金でも良い。
発明の効果 上記実施例の説明から明らかなように本発明のシーズ
ヒータの製造方法は、シリコーンオイルを含浸させた
後、加熱処理によりシリコーンオイルをゲル化し、さら
に800℃以上で焼鈍熱処理したものであるため、特に耐
湿性の点で優れ、またこれは比較的簡単な方法で製造す
ることができるため、安価にして提供することができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施例を示すシーズヒータの断面図であ
る。 2……電熱線、3……金属パイプ、4……電気絶縁粉
末。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属パイプ内に電気絶縁粉末を介して電熱
    線を挿入する挿入工程と、前記挿入工程後に電気絶縁粉
    末にシリコーンオイルを含浸させる含浸工程と、シリコ
    ーンオイルをゲル化するゲル化処理工程と、金属パイプ
    に電流を流すことによるジュール熱の発生により800℃
    以上の温度で焼鈍熱処理する焼鈍工程とを有するシーズ
    ヒータの製造方法。
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