JPH08150558A - 研磨装置 - Google Patents

研磨装置

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JPH08150558A
JPH08150558A JP29022494A JP29022494A JPH08150558A JP H08150558 A JPH08150558 A JP H08150558A JP 29022494 A JP29022494 A JP 29022494A JP 29022494 A JP29022494 A JP 29022494A JP H08150558 A JPH08150558 A JP H08150558A
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pressure
head
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克己 茂木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 研磨装置に係り、ウェーハ等の研磨ワークの
簡易かつ確実な脱着、研磨作業の自動化等を図る。 【構成】 ヘッド3と研磨盤4とを具備するとともに、
ヘッド3が、研磨ワーク2の背面2d全面に亙って密着
させられる弾性材料よりなる吸着体11と、その背面1
1aを支持する保持キャリア9と、研磨ワーク2の外周
縁2aを半径方向外方から支持する支持リング10とを
具備し、吸着体11および保持キャリア9を貫通して吸
着面11bに開口し研磨ワーク2によって閉鎖される複
数の圧力調整孔12が、研磨ワーク2の外周縁2a近傍
に周方向に均等に配設され、その圧力調整孔12に圧力
調整手段17が接続されており、吸着体11に生じる圧
力分布を均等なものとするとともに、研磨ワーク2の吸
着面11bからの剥離を僅かな高圧状態で迅速に実施す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、研磨装置に係り、特
に、集積回路を形成する半導体ウェーハ等の表面を研磨
するための研磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、LSI等の集積回路を製造するた
めの半導体ウェーハ(以下、単にウェーハという。)
は、デバイスの微細化に伴って、高精度かつ無欠陥表面
となるように研磨することが要求されるようになってき
た。この研磨のメカニズムは、微粒子シリカ等によるメ
カニカルな要素とアルカリ液によるエッチング要素とを
複合したメカノ・ケミカル研磨法に基づいている。
【0003】したがって、研磨剤や研磨布の性質がウェ
ーハの表面状態を決定する主な要素となるので、従来
は、これらについての改良が数多くなされてきた。しか
し、最近のウェーハの精度、特に平坦度向上等の要求に
対しては研磨装置自体の重要度が高まりつつある。
【0004】従来、この種の研磨装置としては、例え
ば、特開平2−243263号に示される構造のものが
ある。この研磨装置は、ウェーハ3を保持するヘッド
と、該ヘッドに支持されたウェーハに研磨面を摺動させ
るプラテン(研磨盤)とを具備している。
【0005】ヘッドは、その下部にヘッドを吸着支持す
るキャリアを有している。キャリアは、空孔群を穿設し
た弾性膜と、ウェーハを半径方向外方から支持するリン
グとを具備しており、空孔群には管路を介して純水供給
ユニット、真空源ユニットおよび管路圧制御装置が接続
されている。
【0006】この研磨装置によれば、純水供給ユニット
の作動によって弾性膜に純水が供給され、真空源ユニッ
トの作動によってウェーハの弾性膜への吸着および弾性
膜からの剥離が実施され、管路圧制御装置の作動によっ
て、研磨時における管路内の圧力が一定となるように制
御されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成される研磨装置においては、弾性膜に設けた空孔
群に真空源ユニットから空気圧を供給することにより、
ヘッドへのウェーハの着脱を実施することとしている。
この場合に、真空源ユニットの作動によってヘッドに一
旦吸着されたウェーハは、純水が含浸された弾性膜に、
純水によって密着状態に維持されようとするため、真空
源ユニットから単に高圧空気を吹き出すのみでは弾性膜
からウェーハを剥離することは困難であるという問題が
ある。
【0008】すなわち、高圧空気の圧力を相当以上に高
めていけばウェーハは弾性膜から剥離されることになる
が、この場合には、ウェーハに過大な応力が生じてウェ
ーハの健全性が害されることがあり、また、研磨後のウ
ェーハの研磨面の平坦度等、製品の形状精度を維持し得
ないことにもなる。
【0009】かかる問題点を解決するために、従来、着
脱用の空孔群を、ウェーハに対して不均等に配置するこ
とが提案されている。すなわち、弾性膜からウェーハを
剥離する際に、ウェーハの一端側を弾性膜から離間させ
ることにより、ウェーハと弾性膜との間に空気を流入さ
せて純水による結合を断ち切ることができる。そして、
ウェーハと弾性膜とは、比較的低い空気圧によって瞬時
に剥離させられることになり、上記高圧空気による剥離
のような問題点が有効に解決されることになる。
【0010】しかしながら、上記のように空孔群をウェ
ーハに対して偏在させる場合には、以下のような新たな
問題が生ずることになる。まず、ウェーハの背面、すな
わち、研磨される面の反対面に密着させられる弾性膜と
ウェーハとの接触面積が不均等なものとなるという問題
がある。つまり、空孔の開口面積分だけウェーハと弾性
膜との接触面積が減じられることになる。
【0011】このため、ウェーハがプラテンの研磨面に
圧接させられると、その反力によってウェーハは弾性膜
に押し付けられることになるが、接触面積が不均等であ
るために、弾性膜への押し付け圧力の分布が不均等なも
のとなる。したがって、空孔群の設けられている領域に
おいて弾性膜が局部的に圧縮され、ウェーハの局部的な
弾性変形が許容される。この場合には、研磨終了後に弾
性膜から剥離されることによって、ウェーハに生じてい
た弾性変形が復元し、研磨面の平坦度が悪化してしまう
ことになる。
【0012】また、空孔群の空気圧調整によってウェー
ハをヘッドに着脱することは、ウェーハの研磨作業の自
動化を企図しているものであるが、上記のように偏在し
ている空孔群により弾性膜からウェーハを剥離させる方
式のものであると、剥離したウェーハが傾斜させられた
状態でヘッドから離脱させられる。このため、離脱後の
ウェーハの位置合わせが困難になり、自動化を図る上で
支障がある。
【0013】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであって、ウェーハ等の研磨ワークを簡易かつ確実
に脱着し得るヘッドを有するとともに、研磨作業の自動
化を容易に図ることができる研磨装置を提供することを
目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、円盤状の研磨ワークを支持するヘッド
と、該ヘッドとの間に相対移動させられる研磨面を有す
る研磨盤とを具備し、前記研磨面に研磨ワークを圧接さ
せた状態で、研磨ワークと研磨面とを摺動させることに
より研磨ワークの一表面を研磨する研磨装置であって、
前記ヘッドが、前記研磨ワークの背面全面に亙って密着
させられる弾性材料よりなる吸着体と、該吸着体の背面
を支持する保持キャリアと、吸着体に密着させられた研
磨ワークの外周縁を半径方向外方から支持する支持リン
グとを具備するとともに、前記吸着体および保持キャリ
アを貫通して吸着体の吸着面に開口し研磨ワークによっ
て閉鎖される複数の圧力調整孔が、研磨ワークの外周縁
近傍に周方向に均等に配設され、該圧力調整孔に、該圧
力調整孔内の圧力を変化させる圧力調整手段が接続され
ている研磨装置を提案している。
【0015】上記研磨装置においては、圧力調整孔が、
吸着体に密着させられた研磨ワークの外周縁から半径方
向内方25mmまでの範囲内に設けられていることとす
れば効果的であり、また、吸着体の吸着面に開口する圧
力調整孔の口径が0.5mmから2mmとされているこ
ととしてもよい。
【0016】
【作用】本発明に係る研磨装置によれば、圧力調整手段
の作動によって、圧力調整孔内の圧力が負圧状態とされ
ることにより、研磨ワークがその背面を吸着体に密着さ
せられる。吸着体は、弾性材料により形成されているの
で、研磨ワークの背面の多少の凹凸を吸収して研磨ワー
クに密着する。
【0017】また、吸着体は保持キャリアによってその
背面を支持されている。これにより、研磨ワークがヘッ
ドに安定して支持されることになる。また、ヘッドに設
けられた支持リングが研磨ワークの外周縁を半径方向外
方から支持するので、研磨盤の研磨面との摺動動作によ
って研磨ワークに作用する半径方向の外力に対抗して、
研磨ワークが吸着体に対して位置ずれしないように支持
される。
【0018】このようにしてヘッドに支持された研磨ワ
ークは、研磨盤の研磨面との間に相対移動させられる際
に摺動させられてその一表面を研磨される。この場合に
おいて、吸着体に空けられた圧力調整孔は、周方向に均
等に配されているので、研磨盤の研磨面から受ける押し
付け圧力の分布が研磨ワーク全体に亙って均一なものと
され、研磨終了後の被研磨面の平坦度が向上されること
になる。
【0019】また、圧力調整孔は、研磨ワークの外周縁
近傍に設けられているために、圧力調整手段の作動によ
ってその内部がわずかに高圧状態とされると、研磨ワー
クの外周縁が吸着体から離間する方向に即座に変位させ
られて、研磨ワークと吸着体との間の密着状態が解除さ
れ、研磨ワークが吸着体から剥離させられることにな
る。この場合においても、圧力調整孔が周方向に均等配
置されていることによって、研磨ワークと吸着体との剥
離は、全周に亙って同時に実施され、研磨ワークがヘッ
ドから離脱させられるときに傾きが生じないように保持
される。
【0020】また、圧力調整孔を、吸着体に密着させら
れた研磨ワークの外周縁から半径方向内方25mmまで
の範囲内に設けることとすれば、吸着体から研磨ワーク
を剥離させるための圧力を低く抑えつつ短時間で確実に
剥離させることが可能となる。
【0021】さらに、吸着体の吸着面に開口する圧力調
整孔の口径を0.5mmから2mmとすれば、各圧力調
整孔の近傍における吸着体の局部的な変形を確実に防止
し得て、研磨ワークの形状精度を向上することが可能と
なる。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係る研磨装置の一実施例につ
いて、図1および図2を参照して説明する。本実施例の
研磨装置1も、ウェーハ2の研磨装置1であって、ウェ
ーハ2を支持するヘッド3と、該ヘッド3に対して相対
移動させられる研磨面4aを有する研磨盤4とを具備し
ている基本構成において、従来例と共通している。
【0023】しかし、本実施例の研磨装置1は、ヘッド
3の構造において従来例と相違している。本実施例の研
磨装置1のヘッド3は、図1に示すように、回転軸5の
下端に取り付けられるハウジング6と、該ハウジング6
内に圧力室7を区画形成するダイヤフラム8と、このダ
イヤフラム8に取り付けられる円盤状の保持キャリア9
および該保持キャリア9の半径方向外方に全周に亙って
配されリテーナリング10と、保持キャリア9の下面に
貼着されるポリウレタン等の弾性材料よりなるインサー
ト11(吸着体)とを具備している。
【0024】前記インサート11は、保持キャリア9の
略全面に亙って貼着される平板状に形成されていて、貼
着されることによって保持キャリア9にその背面11a
を安定して支持されるようになっている。また、このイ
ンサート11の下面に設けられる吸着面11bは、リテ
ーナリング10の下面10aより若干上方に配置されて
いる。
【0025】これにより、吸着面11bにウェーハ2が
吸着されると、該ウェーハ2の外周縁2aがリテーナリ
ング10の内周面10bによって半径方向外方から支持
され、研磨時におけるウェーハ2の水平方向移動が抑制
されるようになっている。
【0026】また、このインサート11には、図2に示
すように、その外周縁11cの近傍に周方向に等間隔を
おいて8個の圧力調整孔12が設けられている。本実施
例においては、図2に鎖線で示すように、外径6インチ
すなわち150mmのウェーハ2を研磨することとして
おり、前記圧力調整孔12は、そのウェーハ2の外周縁
2aから半径方向内方に7.5mm程度の位置に設けら
れている。この位置に設けることとしたのは、ウェーハ
2の方向性を示すために形成される切欠部2cを避け
て、圧力調整孔12を可能な限りウェーハ2の外周縁2
aに近づけるためである。
【0027】本実施例においては、圧力調整孔12は、
その口径が1.0mmとされている。このように小さく
構成することとしたのは、インサート11がウェーハ2
の背面2dに密着しないこととなる面積を極力縮小する
ことにより、ディンプルの形成等の不都合を回避するた
めである。
【0028】また、前記保持キャリア9には、前記イン
サート11の圧力調整孔12に連通する管路13(圧力
調整孔)がそれぞれ設けられているとともに、該管路1
3は、前記ダイヤフラム8を貫通してその上部に配され
るマニホールド14に接続されている。さらに、該マニ
ホールド14には、エアチューブ15を介して空気圧源
16および圧力調整装置17(圧力調整手段)が接続さ
れている。図中、符号18は、各管路13に空気圧を分
配するための溝である。
【0029】この圧力調整装置17は、ウェーハ2のヘ
ッド6への着脱時およびウェーハ2の研磨時にそれぞれ
作動させられて、ウェーハ2をヘッド3に吸着する際に
は圧力調整孔12内を負圧状態に、ウェーハ2をヘッド
3から離脱させる際には圧力調整孔12内を比較的高圧
状態に、そして、ウェーハ2の研磨時には圧力調整孔1
2内をわずかに高圧状態とするように空気圧源16から
の圧力を調整するようになっている。
【0030】このように構成された本実施例の研磨装置
1の作用について以下に説明する。まず、ヘッド3にウ
ェーハ2を支持させるには、ヘッド3の下端面に設けら
れたインサート11の吸着面11bにウェーハ2の背面
2dを接触状態に配し、圧力調整装置17を作動させて
圧力調整孔12内の圧力を負圧状態とする。これにより
ウェーハ2は、その背面2dがインサート11の吸着面
11bに密着させられるとともに、その外周縁2aをリ
テーナリング10の内周面10b側に配することによ
り、ヘッド3に安定して保持されることになる。
【0031】この際、インサート11が弾性材料により
構成されているので、該インサート11は、ウェーハ2
の背面2dの多少の凹凸に倣って弾性変形させられて、
インサート11の背面11aに密着させられることにな
る。
【0032】次に、上記研磨装置1によりヘッド3に保
持されたウェーハ2を研磨する場合には、研磨盤4を作
動してその研磨面4aを水平旋回させるとともに、ヘッ
ド3を回転軸5回りに回転させながら研磨盤4の研磨面
4aに近接させ、両者間に相対移動を生じさせる。そし
て、ヘッド3に保持されたウェーハ2の被研磨面2bを
研磨盤4の研磨面4aに接触させて、圧力室7の圧力を
増大させることにより、ウェーハ2を研磨面4aに押し
付けながら摺動させて、被研磨面2bを研磨する。この
際、圧力調整装置17の作動により、圧力調整孔12内
は、若干高圧状態とされる。
【0033】この場合において、本実施例の研磨装置1
では、ウェーハ2をインサート11に吸着させる圧力調
整孔12が、ウェーハ2の外周縁2a近傍に全周に亙っ
て等間隔に設けられているので、ウェーハ2が研磨面4
aに押し付けられることによってインサート11表面に
均等な圧力分布が達成される。また、実際の研磨におい
ては、研磨布種類の違い(積層構造、圧縮率等の相違)
によって、ウェーハ外周縁の研磨形状に違いが生じる。
例えば、硬質単層研磨布を使用した場合、外周縁近傍
は、過少研磨となり、二層構造(表面硬質、下面軟質)
研磨布を使用した場合には、外周縁近傍は過研磨、いわ
ゆるダレが発生する。しかし、本実施例の研磨装置1に
よれば、過少研磨の場合には若干高い空気圧を、過研磨
の場合には低圧あるいは負圧の空気圧をそれぞれ圧力調
整孔12内に供給することによって、外周縁近傍の圧力
分布を調整し、より精度の高い研磨を実現することがで
きる。
【0034】そして、このようにして研磨されたウェー
ハ2は、圧力調整装置17の作動によって圧力調整孔1
2内の圧力を高圧状態とされることによって、インサー
ト11から剥離されて、ヘッド1から離脱させられるこ
とになる。この場合に、インサート11の吸着面11b
に開口している圧力調整孔12は、ウェーハ2の外周縁
2a近傍に配置されているので、若干高圧状態とするだ
けで、ウェーハ2の外周縁2aがインサート11から離
間する方向に即座に変位させられて、ウェーハ2とイン
サート11との吸着状態が解除される。
【0035】したがって、圧力調整孔12を半径方向の
内方位置に配置して、かなりの高圧空気を供給すること
によって初めて離脱されていた従来の場合と比較して、
製品としてのウェーハ2に生ずる応力が少なくて済み、
ウェーハ2が健全な状態に維持され、かつ、平坦度等の
形状精度にも悪影響を及ぼすことがない。
【0036】また、周方向に等間隔を空けて設けられた
複数の圧力調整孔12には加圧空気が均等に分配される
ので、ウェーハ2とインサート11との剥離は、全周に
亙ってほぼ同時に実施され、ウェーハ2は水平状態を維
持したまま、ヘッド3から離脱・落下させられることに
なる。したがって、離脱させられた後のウェーハ2は、
特別の位置決め装置を使用することなく、安定して一定
位置に配されることとなるので、後工程におけるウェー
ハ2のハンドリング等を容易なものとすることができ
る。その結果、ウェーハ2の吸着、研磨、離脱、搬送ま
でを含めた研磨作業の自動化を容易に図ることができ
る。
【0037】次いで、上記実施例の研磨装置1による研
磨の結果を、従来の研磨装置と比較して図3から図5に
示す。これらの研磨作業は、以下の条件に基づいて実施
されている。 ウェーハ・・・・ 熱酸化処理を施した6インチのシ
リコンウェーハ 研磨圧力・・・・ 0.5kgf/cm2 研磨取り代・・・・ 5000Å
【0038】図3は、上記実施例の研磨装置1による研
磨結果の一例を示している。また、図4は、従来の研磨
装置による研磨結果の一例を示している。これによれ
ば、本実施例の研磨装置1では、少ない等高線が現われ
ており、ウェーハ2の表面は極めて平坦に形成されてい
るといえる。これに対し、従来の研磨装置による研磨結
果では、等高線が極めて密に現われており、ウェーハ2
の表面にはかなりの凹凸が生じている。図3の例では、
研磨精度1σは4.5%であり、図4の例では、研磨精
度1σは8.4%となっている。これら図4、図5にお
いて、正負符号は、平均取り代からの高低を示してい
る。
【0039】また、図5は、上記研磨をそれぞれ5回ず
つ実施した場合における研磨精度を比較した図である。
これによれば、全ての実施結果において、本実施例の研
磨装置1によるウェーハ2表面の研磨精度が優れている
ことがわかる。
【0040】なお、本実施例においては、圧力調整孔1
2の数を8個とし、周方向に等間隔を空けて配置するこ
ととしたが、これに代えて、3個以上の任意数の圧力調
整孔12を設けることとしてよい。また、上記実施例の
ように、圧力調整孔12を等間隔を空けて配設するもの
に代えて、2以上の圧力調整孔12を近接配置した空孔
群を周方向に間隔を空けて均等配置する方法によっても
上記と同様の効果を達成することができる。
【0041】さらに、圧力調整孔12を、ウェーハ2の
外周縁2aよりも半径方向内方に7.5mm程度の位置
に設けることとしたが、ウェーハ2の背面2dによって
閉塞される位置で、かつ、外周縁近傍、例えば、ウェー
ハ2の半径の1/3よりも外方に配置されていればよ
い。
【0042】ここで、圧力調整孔12の配置として望ま
しい範囲を図6に示す。図6は、上記実施例と同様の6
インチのウェーハ2に対して8個の圧力調整孔12を配
設した場合であって、圧力調整孔12内に供給する空気
圧力をパラメータとした、ウェーハ2の外周縁2aから
の半径方向距離に対する剥離に要した時間を表す図であ
る。
【0043】この図6によれば、圧力調整孔12の位置
が半径方向内方に移行すればするほど、剥離所要時間は
増大し、圧力調整孔12に供給する空気圧力を増大させ
ればさせるほど、剥離所要時間は減少することが分か
る。ここで、例えば、供給空気圧力として4kg/cm
2を想定し、剥離所要時間として5秒程度を許容するこ
ととすれば、圧力調整孔の位置は、ウェーハ2の外周縁
2aから約25mm程度まで許容される。
【0044】したがって、圧力調整孔12の位置はウェ
ーハ2の外周縁2aから約25mmまでの範囲が望まし
いことになる。また、さらに望ましくは、ウェーハ2の
外周縁2aから約10mmまでの範囲に圧力調整孔12
が配置されているのがよい。また、本実施例において
は、圧力調整孔12の口径を1.0mmとしたが、これ
に限定されるものではなく、2mm程度あるいはそれ以
下の口径を採用することができる。但し、着脱用に使用
されるものであるから、極度に細い口径の圧力調整孔1
2では不適当であるから、少なくとも0.5mm以上の
口径であることが必要である。
【0045】なお、図6における斜線部、すなわち、ウ
ェーハ外周縁から半径方向内方に7mmの範囲は、上述
したようにウェーハ2の一端部に設けられている切欠2
cによってウェーハ2の存在しない領域に圧力調整孔1
2が重なること回避するための領域を示し、その切欠2
cの端縁よりも半径方向内方に圧力調整孔12を配置す
ることが望まれる。
【0046】しかし、これは、ヘッド3とウェーハ2の
位相を合わせることが現状で困難であるためである。し
たがって、圧力調整孔12の位置にウェーハ2の切欠2
cが一致しないように、ウェーハ2の位相合わせをする
ことができれるのであれば、切欠2cの端縁よりも半径
方向外方に圧力調整孔12を配置することができ、これ
によっても上記実施例における場合と同等の効果を得る
ことができる。
【0047】また、本実施例においては、インサート1
1をポリウレタンよりなるものとしたが、これに限定さ
れることなく、シリコンゴム等の他の弾性材料を使用す
ることとしてもよい。さらに、本発明においては、シリ
コンウェーハ2を研磨する場合に限定されず、ハードデ
ィスク用のアルミニウム基板等、同様の薄肉円盤状の研
磨ワークの表面を研磨する研磨装置11として適用する
ことができる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係る研磨
装置は、ヘッドが、研磨ワークの背面全面に亙って密着
させられる弾性材料よりなる吸着体と、その背面を支持
する保持キャリアと、研磨ワークの外周縁を半径方向外
方から支持する支持リングとを具備し、吸着体および保
持キャリアを貫通して吸着面に開口し研磨ワークによっ
て閉鎖される複数の圧力調整孔が、研磨ワークの外周縁
近傍に周方向に均等に配設され、その圧力調整孔に圧力
調整手段が接続されているので、研磨ワークの研磨に際
して、吸着体表面全域に亙って研磨圧力を均等に作用さ
せ被研磨面の平坦度を向上することができるという効果
を奏する。
【0049】また、研磨ワークの外周縁近傍に周方向に
均等に配されている圧力調整孔内の圧力を高めて吸着体
から研磨ワークを剥離するので、研磨ワークに過大な応
力を発生させることなく迅速に剥離を実施することがで
きる。また、均等配置された圧力調整孔により同時に剥
離を実施するので、離脱時の研磨ワークの姿勢を一定に
保持することができ、その後の搬送工程への位置合わせ
作業を不要とすることができる。したがって、ヘッドに
よる研磨ワークの吸着から研磨終了後の研磨ワークの搬
送に至るまでの全研磨作業の自動化を容易に図ることが
できる。
【0050】また、上記研磨装置において、圧力調整孔
を吸着体に密着させられた研磨ワークの外周縁から半径
方向内方25mmまでの範囲内に設けることとすれば、
4kgf/cm2程度の工場空気圧によっても5秒以内
に、研磨ワークをヘッドから離脱させることができる。
さらに、吸着体の吸着面に開口する圧力調整孔の口径を
0.5mmから2mmとすれば、研磨時における吸着体
の圧力調整孔近傍の局部的な変形を防止して、研磨ワー
クの製品精度を向上することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨装置の一実施例を示すヘッド
付近の縦断面図である。
【図2】図1の研磨装置のヘッドを吸着面側から見た平
面図である。
【図3】図1の研磨装置により研磨された研磨ワークの
表面研磨精度を示す図である。
【図4】図3と対比される従来の研磨装置による研磨ワ
ークの表面研磨精度を示す図である。
【図5】図3および図4の研磨精度測定を複数回実施し
た結果を示す図である。
【図6】図1の研磨装置における圧力調整孔の配置の望
ましい範囲を示す図である。
【符号の説明】
1 研磨装置 2 ウェーハ(研磨ワーク) 3 ヘッド 4 研磨盤 4a 研磨面 9 保持キャリア 10 リテーナリング(支持リング) 11 インサート(吸着体) 12・13 圧力調整孔 17 圧力調整手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円盤状の研磨ワークを支持するヘッド
    と、該ヘッドとの間に相対移動させられる研磨面を有す
    る研磨盤とを具備し、前記研磨面に研磨ワークを圧接さ
    せた状態で、研磨ワークと研磨面とを摺動させることに
    より研磨ワークの一表面を研磨する研磨装置であって、 前記ヘッドが、前記研磨ワークの背面全面に亙って密着
    させられる弾性材料よりなる吸着体と、該吸着体の背面
    を支持する保持キャリアと、吸着体に密着させられた研
    磨ワークの外周縁を半径方向外方から支持する支持リン
    グとを具備するとともに、 前記吸着体および保持キャリアを貫通して吸着体の吸着
    面に開口し研磨ワークによって閉鎖される複数の圧力調
    整孔が、研磨ワークの外周縁近傍に周方向に均等に配設
    され、 該圧力調整孔に、該圧力調整孔内の圧力を変化させる圧
    力調整手段が接続されていることを特徴とする研磨装
    置。
  2. 【請求項2】 圧力調整孔が、吸着体に密着させられた
    研磨ワークの外周縁から半径方向内方25mmまでの範
    囲内に設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    研磨装置。
  3. 【請求項3】 吸着体の吸着面に開口する圧力調整孔の
    口径が0.5mmから2mmとされていることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の研磨装置。
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