JPH08150322A - 排気浄化用触媒装置 - Google Patents

排気浄化用触媒装置

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JPH08150322A
JPH08150322A JP6295080A JP29508094A JPH08150322A JP H08150322 A JPH08150322 A JP H08150322A JP 6295080 A JP6295080 A JP 6295080A JP 29508094 A JP29508094 A JP 29508094A JP H08150322 A JPH08150322 A JP H08150322A
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JP
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carrier
rhodium
exhaust gas
catalyst
exhaust
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JP6295080A
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登志広 ▲高▼田
Toshihiro Takada
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Toyota Motor Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N2570/00Exhaust treating apparatus eliminating, absorbing or adsorbing specific elements or compounds
    • F01N2570/16Oxygen

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  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロジウムによるNH3 の発生を防止しなが
ら、排気中のHC、CO、NOX の3成分を高い効率で
浄化可能な排気浄化用触媒装置を提供する。 【構成】 触媒担体2の排気流れ方向上流側部分2aに
白金等とセリウムを担持させ、下流側部分2bにロジウ
ムを担持させて触媒装置1を構成する。上流側部分2a
を通過する間にセリウムによるO2 ストレージ効果が十
分に発揮されるので、下流側部分2aに到達する排気の
空燃比は常に理論空燃比近傍になる。このため、触媒装
置に流入する排気の空燃比がリッチ側に変動した場合で
もロジウムによるNH3 の生成が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排気浄化用触媒装置に関
し、詳細には車両用内燃機関等の排気通路に配置され、
排気中のHC、CO、NOX 成分を浄化可能な排気浄化
用触媒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、排気中のHC、CO成分の浄化能
力に優れた白金(Pt)、パラジウム(Pd)等の酸化
触媒成分とNOX の浄化能力に優れたロジウム(Rh)
等の還元触媒成分とを触媒担体に担持させた三元触媒が
一般に用いられている。白金、パラジウムのHC、CO
成分の浄化能力は、排気空燃比が理論空燃比より小さい
(すなわちリッチ空燃比の)領域では大幅に低下し、一
方、ロジウムのNOX 成分の浄化能力は、排気空燃比が
理論空燃比より大きい(すなわちリーン空燃比の)領域
では大幅に低下する。このため、排気中のHC、CO、
NOX の3成分を同時に高い効率で浄化するためには、
三元触媒を通過する排気の空燃比を理論空燃比近傍に保
つ必要がある。
【0003】通常、三元触媒には上記目的で白金、パラ
ジウム、ロジウム等の触媒成分とともに、助触媒として
セリウム(Ce)が酸化セリウム(CeO)の形で使用
される。酸化セリウムは、排気空燃比がリーンのときに
排気中の酸素を吸着、貯蔵し、排気空燃比がリッチのと
きに貯蔵している酸素を放出する、いわゆるO2 ストレ
ージ効果を有している。このため、三元触媒に上記触媒
成分とともにセリウムを担持させることにより、触媒に
流入する排気の空燃比が理論空燃比を中心に多少変動す
るような場合でも、セリウムのO2 ストレージ効果によ
り触媒雰囲気は理論空燃比近傍に維持されるので、排気
中のHC、CO、NOX 成分の浄化効率が向上する効果
がある。
【0004】ところが、三元触媒上に上記触媒成分や酸
化セリウムを均一に分布させると、各成分の相互作用に
より触媒成分の劣化等の問題が生じることがある。例え
ば、ロジウムとセリウムとは安定な複合酸化物(固溶
体)を形成する傾向があるため、ロジウムとセリウムと
を近傍に配置すると固溶体の形成によりロジウムが失活
する問題がある。
【0005】また、逆に白金は酸素の存在下では比較的
容易に酸化され酸化白金となって粒成長するため、白金
を単独で配置すると失活し易くなる問題がある。一方、
セリウムは白金に較べて酸化されやすいため、白金の酸
化を防止するためには白金近傍にセリウムを配置して白
金の酸化を防止することが有利である。上記のように、
三元触媒の各成分の相互作用や劣化傾向を考慮して、三
元触媒担体上に各成分を均一に分布させるのではなく、
各成分を担体上に分離して配置するようにした三元触媒
が知られている。
【0006】この種の三元触媒としては、例えば特開昭
63−39633号公報に記載されたものがある。同公
報の三元触媒は、担体素材の表面に2層のアルミナ層を
形成し、排気と直接接触する外側のアルミナ層には、白
金、パラジウムのうち少なくとも1種とセリウムとを担
持させ、素材表面側のアルミナ層にはロジウムを担持さ
せている。
【0007】同公報の三元触媒は、白金による酸化反応
を外側のアルミナ層で行わせて内側のアルミナ層への酸
素の拡散を少なくすることにより、内側の層に担持され
たロジウムの酸化を防止することを目的としたものであ
るが、上記のようにセリウム−白金を担持した層とロジ
ウムを担持した層とを分離配置したことにより、同時
に、セリウムとロジウムとの固溶体の形成と白金の酸化
とを防止する効果をも得ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記触媒成
分とセリウムとを担体上に均一に配置すると、触媒の劣
化以外にも問題が生じる場合がある。前述のように、触
媒担体にセリウムを均一に担持させた場合には、触媒入
口の排気空燃比が多少変動した場合でも、セリウムのO
2 ストレージ効果により触媒出口での排気空燃比は全体
として理論空燃比近傍に維持されるが、実際には三元触
媒内部では、排気空燃比は一様に理論空燃比にはなって
おらず、触媒入口から出口に向けて徐々に空燃比が変化
する、排気流れ方向に沿った空燃比分布が生じている。
【0009】例えば、三元触媒に流入する排気空燃比が
リッチの場合、担体上にセリウムが均一に担持されてい
ると、触媒内を流れる排気の空燃比は触媒入口近傍では
リッチ空燃比であり、触媒内を流れるにつれてセリウム
から放出された酸素により徐々に空燃比が増大して触媒
出口では理論空燃比近傍になる。一方、ロジウムは優れ
たNOX 浄化能力を有するものの、排気空燃比が理論空
燃比よりある程度リッチ側になると、排気中のNOX
NH3 に転換するようになるためNH3 の生成量が増大
する問題がある。従って、ロジウムを使用してNOX
浄化する場合には、NOX をN2 に還元し、かつNH3
の発生を抑制するために排気空燃比を理論空燃比近傍の
狭い範囲に維持する必要がある。
【0010】ところが、セリウムとロジウムとを触媒担
体上に均一に担持させた場合には、触媒に流入する排気
の空燃比がリッチ側に変動すると、上述のように触媒入
口近傍では、排気の空燃比はリッチ空燃比になっている
ため、入口近傍に担持されたロジウムは、リッチ雰囲気
下に置かれることになる。このため、触媒入口近傍では
NH3 が生成され、このNH3 が触媒を通過して排気と
ともに下流側に流出したり、あるいは触媒内部で再び酸
化されてNOX を生成し、排気性状が悪化する問題が生
じる。
【0011】上記特開昭63−39633号公報の触媒
では、触媒担体表面に2つの層を形成して、一応セリウ
ムとロジウムとを分離して担持しているものの、排気流
れ方向に沿って見るとセリウムとロジウムとは担体上に
均一に担持されている。このため、上記公報の触媒では
触媒成分の劣化を防止することはできるものの、ロジウ
ムによるNH3 の生成を防止することはできない。
【0012】本発明は上記問題に鑑み、触媒成分の劣化
を防止するとともに、ロジウムによるNH3 の発生を抑
制し、排気性状を良好に維持することが可能な排気浄化
用触媒装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、触媒担体表面に、パラジウムと白金とのうち少
なくとも一つからなる酸化触媒成分と、ロジウム及びセ
リウムを担持した排気浄化用触媒装置において、前記担
体上の排気流れ方向に沿って上流側部分にセリウムを、
下流側部分にロジウムを、互いに分離して配置するとと
もに、前記担体の前記上流側部分にセリウムとともに前
記酸化触媒成分を担持したことを特徴とする排気浄化用
触媒装置が提供される。
【0014】請求項2に記載の発明によれば、前記担体
上流側部分に担持した前記酸化触媒成分の量と前記担体
下流側部分に担持したロジウムの量との比が、前記酸化
触媒成分とロジウムとを触媒担体に均一に配置させた場
合の酸化触媒成分の量とロジウムの量との比の基準値よ
り小さいことを特徴とする請求項1に記載の排気浄化用
触媒装置が提供される。
【0015】請求項3に記載の発明によれば、前記担体
上流側部分の排気流れ方向に沿った長さが、前記担体下
流側部分の排気流れ方向に沿った長さより小さいことを
特徴とする請求項1に記載の排気浄化用触媒装置が提供
される。請求項4に記載の発明によれば、前記担体の上
流側部分と下流側部分とは別体に形成され、該上流側部
分と下流側部分とが排気流れ方向に沿って空隙を隔てて
排気通路に配置されたことを特徴とする請求項1に記載
の排気浄化用触媒装置が提供される。
【0016】
【作用】請求項1に記載の触媒装置では、セリウムとロ
ジウムとは排気流れ方向に沿って触媒担体の上流側部分
と下流側部分とに分離して配置される。従って、触媒に
流入した排気は、先ずセリウムを担持した触媒担体上流
側部分を通過し、ついでロジウムを担持した触媒担体下
流側部分に流入する。このため、触媒に流入する排気
は、セリウムのO2 ストレージ効果により空燃比が理論
空燃比近傍になった状態でロジウムを担持した触媒担体
下流側部分に流入する。
【0017】請求項2に記載の発明では、請求項1にお
いて、触媒担体上流側部分に担持された白金、パラジウ
ムなどの量は、担体下流側部分に担持されたロジウムの
量に対する基準値より少なくされている。このため、触
媒担体上流側部分での触媒作用が相対的に抑制される。
請求項3に記載の触媒装置では、請求項1において、担
体上流側部分の排気流れ方向に沿った長さは、担体下流
側部分の長さに較べて小さく(薄く)されている。これ
により、触媒担体を通過する排気の、担体上流側部分通
過時の乱流減衰の程度が小さくなり、排気は乱流を維持
したまま担体下流側部分に流入する。
【0018】請求項4に記載の触媒装置では、請求項1
において、担体の上流側部分と下流側部分との間には、
排気流れ方向に沿った空隙が形成される。担体上流側を
通過した排気は一旦上記空隙部に流出した後、再度担体
下流部に流入することになり、流路断面積の急拡大と急
縮小とが生じる。このため、担体下流部に流入する排気
流の乱れが増幅され、担体下流部内部の排気流が乱流と
なる。
【0019】
【実施例】以下添付図面を用いて本発明の実施例を説明
する。以下の実施例では、本発明をモノリス触媒担体、
特にメタル担体に適用した場合について説明する。図4
は、以下に説明する各実施例で使用するメタル担体2の
構造を示す図である。メタル担体2は、平板状の薄い金
属製平箔と波板状に形成した薄い金属製波箔とを交互に
積層した金属箔積層体からなる。以下の実施例では、図
4に示すように、帯状の金属製平箔10と波箔20とを
重ねて端部から巻き込むことにより形成した渦巻き円筒
状金属箔積層体からなる担体2を円筒状ケーシング5に
収納した形の触媒装置1が使用される。
【0020】図5は、上記により形成された触媒装置1
の軸線に沿った断面図、図6は図5のVI−VI線に沿った
断面図である。上記のように平箔10と波箔20とを重
ねて巻き込んだ結果、担体2には図5、図6に示すよう
に平箔10と波箔20との間の空隙により形成された軸
線方向の排気通路6が、中心軸線まわりに渦巻き状に配
列された構成となっている。
【0021】後述するように、担体2の平箔10、波箔
20の表面には触媒成分が担持されており、触媒装置1
のケーシング5を内燃機関の排気通路に接続して、排気
を通路6を通して流すことにより、排気中のHC、C
O、NOX 成分が触媒により浄化される。以下の実施例
では、平箔10、波箔20はともに、アルミニウムとク
ロムとを含有する鉄系の耐熱合金(例えば、75%Fe
−20%Cr−5%Al)製の厚さ50ミクロン程度の
箔材から構成される。
【0022】平箔10、波箔20とにより円筒状金属箔
積層体を形成後、積層体全体を焼成することにより箔表
面にはアルミナが析出し、薄いアルミナ層が形成され
る。このアルミナ層には、後述するように白金Pt、パ
ラジウムPd、セリウムCe、ロジウムRh等の触媒成
分が含浸などにより担持せしめられる。次に、本発明の
第1の実施例について説明する。
【0023】本実施例では、図1に示すように上記によ
り形成した担体2の排気入口側部分(担体上流側部分)
2aの箔表面のアルミナ層には白金またはパラジウムの
いずれか一方または両方とセリウムとを担持させ、担体
2の排気出口側部分(担体下流側部分)2bの箔表面の
アルミナ層にはロジウムを担持させている。すなわち、
担体2の箔表面にアルミナ層を形成後、担体上流側部分
のみを硝酸セリウム水溶液、および塩化白金酸水溶液、
塩化パラジウム水溶液にそれぞれ浸漬、乾燥することに
より担体上流側部分のみにそれぞれ酸化セリウム、白
金、パラジウムが担持される。また、担体下流側部分の
みを塩化ロジウム水溶液に浸漬後乾燥することにより担
体下流側部分のみにロジウムが担持される。
【0024】また、担体端面からの浸漬深さを変えるこ
とにより、それぞれの成分を担持する担体部分の排気流
れ方向に沿った長さを調節することができる。本実施例
では、担体上流側部分2aと下流側部分2bとの長さ
は、互いに等しく設定されている。本実施例では、上記
のように担体上流側部分にセリウムを、下流側部分にロ
ジウムを互いに分離して配置した結果、触媒装置1に流
入する排気は、先ずセリウムを担持した担体上流側部分
2aを通過してから、その後にロジウムを担持した担体
下流側部分2bを通過することになる。このため、触媒
装置1に流入する排気空燃比が理論空燃比よりリッチ側
に変動した場合でも、排気は、担体上流側部分2bを通
過する間に、O2 ストレージ効果によりセリウムから放
出される酸素を供給されて理論空燃比近傍になった状態
で担体下流側部分2bに流入する。このため、担体下流
側部分2bに担持されたロジウムは常に理論空燃比近傍
の排気中で触媒作用を行うようになり、NH3 を生成す
ることなく排気中のNOX が浄化される。
【0025】また、上記のようにセリウムとロジウムと
を分離して担体2上に担持させたことにより、セリウム
とロジウムとが複合酸化物を形成してロジウムが触媒と
しての機能を失うことが防止されるとともに、白金とセ
リウムとを共に担持させたことにより白金の酸化を防止
されるため、触媒の劣化を抑制することが可能となる。
【0026】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
本実施例においても、図1と同様に触媒担体2の上流側
部分2aには白金又はパラジウムのいずれか一方または
両方(以下、「白金等」という)とセリウムが、また、
下流側部分2bにはロジウムがそれぞれ担持されてい
る。 しかし、本実施例では、下流側部分のロジウム担
持量に対して上流側部分の白金等の担持量を相対的に少
なくしている点が相違する。
【0027】通常、触媒担体上に均一に白金等とロジウ
ムを担持させる場合、担持させる白金の量とロジウムの
量との比は所定の基準値になるようにそれぞれの担持量
が調整される(例えば、通常ロジウム5に対して白金1
の重量比になるように担持量が調整される)。ロジウム
はNOX をN2 に還元する際に少量のHC、CO成分を
必要とするが、ロジウムに対して白金等の酸化触媒成分
の担持量が多すぎると、白金等によるHC、CO成分の
酸化作用が進み過ぎてしまいロジウムのNOX還元に必
要なHC、CO成分の量が低下してしまう。このため、
排気中のHC、CO成分の浄化率に対してNOX 成分の
浄化率が低くなり、3成分の浄化能力がアンバランスに
なる。これを防止するため、通常白金等の担持量とロジ
ウムの担持量との比は上記基準値になるように調整して
いる。
【0028】ところが、上記のように担体上流側部分2
aに白金等を配置し、下流側部分2bにロジウムを分離
して配置した場合、それぞれの担持量の比を上記基準値
に設定すると問題が生じる。すなわち、上記のように白
金等を上流側部分に担持した場合、排気は先ず白金等を
担持した担体上流側部分を通過するため、排気中のH
C、CO成分のほとんどが酸化されてしまい、下流側部
分を通過する排気中に含まれるHC、CO成分の量が不
足するため、下流側部分でのロジウムによるNOX の還
元が不十分になる問題が生じるのである。
【0029】本実施例では、担体上流側部分2aに担持
する白金等の量と下流側部分に担持するロジウムの量と
の比は上述の基準値より小さく、すなわち上流側部分に
担持する白金等の量をロジウム担持量に対して相対的に
少なくしてある。これにより、担体上流側部分2aでの
排気中のHC、CO成分の酸化作用が抑制され、担体下
流側部分2bには十分な量のHC、CO成分が供給され
るようになるため、下流側部分でのロジウムのNOX
元作用の低下が防止される。
【0030】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。図2は、本実施例の担体2を示す図である。本実
施例においても、上記第1の実施例と同様、触媒担体2
の上流側部分2aにはセリウムと白金等を担持させ、下
流側部分2bにはロジウムを担持させている。しかし、
上記第1の実施例では上流側部分2aと下流側部分2b
の排気流れ方向に沿った長さは同一にされていたのに対
し、本実施例では上流側部分2aの長さは下流側部分2
bの長さより小さくされている点が第1の実施例と相違
している。
【0031】図5、6で説明したように、本実施例では
排気は平箔10と波箔20との間の空隙により軸線方向
に形成された狭い排気通路6を通って触媒担体2中を流
れる。このため、担体入口近傍では排気の流れは乱流に
なっていても、担体下流側に向かうにつれて乱流が減衰
してしまい、担体下流側部分では排気の流れは層流にな
ってしまう。
【0032】このため、担体上流側部分では排気中のH
C、CO等の成分が、通路壁面に担持された白金等の触
媒成分に接触する確率は高くなっており、HC、CO成
分の浄化率は高くなるが、担体下流側部分では流れの層
流化により排気中のNOX 成分が通路壁面に担持された
ロジウムに接触する確率が低下してしまい、NOX の浄
化率が低下する問題が生じる。
【0033】本実施例では、担体上流側部分2aの長さ
を下流側部分2bの長さより小さくすることによりこの
問題を解決している。すなわち、担体上流側部分2aの
長さを下流側部分2bの長さより短くすることにより、
ロジウムが担持された下流側部分の開始点が上流側に近
づくことになる。このため、排気は乱流が減衰する前に
担体のロジウム担持部分に到達するようになり、排気中
のNOX がロジウムに接触する確率が増大し、NOX
化率の低下を防止することが可能となる。
【0034】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。図3は、本実施例の担体2の構成を示す図であ
る。本実施例も上記図2の実施例と同様に、担体下流側
部分での排気の乱流減衰によるNOX 浄化率低下を防止
することを目的としているが、本実施例では、上述の各
実施例とは異なり、担体は2つに分割されており、上流
側部分2aと下流側部分2bとは別体に形成されてい
る。また、上流側部分2aと下流側部分2bとは図5、
図1に示したと同様な円筒状金属箔積層体構造であり、
本実施例では排気流れ方向長さは同一とされている。更
に、担体上流側部分2aと下流側部分2bとは、排気流
れ方向に沿って狭い空隙2cを介して、円筒状ケーシン
グ5内に配置されている。
【0035】上記のように、担体2を2分割して空隙を
隔てて流れ方向に配置したことにより、担体上流側部分
2aの排気通路6を通過した排気は、一旦空隙部2cに
流出した後、再度担体下流側部分2bの排気通路6に流
入することになる。このため、排気流には上流側担体部
分2aの排気通路6から空隙部2cに流入する際の流路
の急拡大、及び空隙部2cから下流側担体部分2bの排
気通路6に流入する際の流路の急縮小が生じることにな
り、流れの乱れが大幅に増大し、下流側担体部分2bに
強い乱流を生じた状態で流入する。これにより、排気中
のNOX が下流側担体部分2bの排気通路6壁面上に担
持されたロジウムに接触する確率が増大し、NOX 浄化
率を向上させることが可能になる。
【0036】以上に本発明の実施例についてメタル担体
を例にとって説明したが、本発明はメタル担体に適用が
限定されるわけではなく、他の触媒担体、例えばセラミ
ックス等を使用したモノリス担体にも適用可能であるこ
とは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】各請求項に記載の発明によれば、触媒担
体上の排気流れ方向上流側にセリウム及び白金等を、下
流側にロジウムを分離して担持させたことにより、触媒
成分の劣化を防止するとともに、ロジウムによるNH3
の発生を抑制して排気性状を良好に維持することが可能
となる共通の効果を奏する。
【0038】また、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1において触媒担体上流側の白金等の担持量と下流
側のロジウム担持量との比を基準値より小さくしたこと
により、上記共通の効果に加え、ロジウムによるNOX
成分の浄化率を高く維持することが可能となる効果を奏
する。請求項3に記載の発明によれば、請求項1におい
て担体の上流側部分の排気流れ方向に沿った長さを下流
側部分に較べて短くしたことにより、上記共通の効果に
加え、下流側部分における排気の乱流の減衰によるNO
X 成分の浄化率の低下を防止することが可能となる効果
を奏する。
【0039】更に、請求項4に記載の発明によれば、請
求項1において担体の上流側部分と下流側部分とを別体
に形成し、排気流れ方向に空隙を介して配置したことに
より、上記共通の効果に加え、担体下流側部分を流れる
排気の乱流を増大しNOX 成分の浄化効率を向上させる
ことが可能となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気浄化用触媒装置の一実施例を示す
図である。
【図2】本発明の排気浄化用触媒装置の別の実施例を示
す図である。
【図3】本発明の排気浄化用触媒装置の更に別の実施例
を示す図である。
【図4】本発明の各実施例に使用するメタル担体の構造
を説明する図である。
【図5】図4の担体を使用した触媒装置の一般的構成を
示す図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿った断面を示す図である。
【符号の説明】
1…触媒装置全体 2…触媒担体 2a…担体上流側部分 2b…担体下流側部分 2c…空隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 35/04 ZAB 301 L J F01N 3/10 ZAB A 3/28 ZAB 301 G B01D 53/36 104 A B01J 23/56 301 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒担体表面に、パラジウムと白金との
    うち少なくとも一つからなる酸化触媒成分と、ロジウム
    及びセリウムを担持した排気浄化用触媒装置において、 前記担体上の排気流れ方向に沿って上流側部分にセリウ
    ムを、下流側部分にロジウムを、互いに分離して配置す
    るとともに、前記担体の前記上流側部分にセリウムとと
    もに前記酸化触媒成分を担持したことを特徴とする排気
    浄化用触媒装置。
  2. 【請求項2】 前記担体上流側部分に担持した前記酸化
    触媒成分の量と前記担体下流側部分に担持したロジウム
    の量との比が、前記酸化触媒成分とロジウムとを触媒担
    体に均一に配置させた場合の酸化触媒成分の量とロジウ
    ムの量との比の基準値より小さいことを特徴とする請求
    項1に記載の排気浄化用触媒装置。
  3. 【請求項3】 前記担体上流側部分の排気流れ方向に沿
    った長さが、前記担体下流側部分の排気流れ方向に沿っ
    た長さより小さいことを特徴とする請求項1に記載の排
    気浄化用触媒装置。
  4. 【請求項4】 前記担体の上流側部分と下流側部分とは
    別体に形成され、該上流側部分と下流側部分とが排気流
    れ方向に沿って空隙を隔てて排気通路に配置されたこと
    を特徴とする請求項1に記載の排気浄化用触媒装置。
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