JPH08142992A - 操縦レバーと該操縦レバーを用いた操縦装置 - Google Patents

操縦レバーと該操縦レバーを用いた操縦装置

Info

Publication number
JPH08142992A
JPH08142992A JP28955294A JP28955294A JPH08142992A JP H08142992 A JPH08142992 A JP H08142992A JP 28955294 A JP28955294 A JP 28955294A JP 28955294 A JP28955294 A JP 28955294A JP H08142992 A JPH08142992 A JP H08142992A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
lever
steering
input
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28955294A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2788199B2 (ja
Inventor
Tomonori Mishima
智範 三島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP6289552A priority Critical patent/JP2788199B2/ja
Publication of JPH08142992A publication Critical patent/JPH08142992A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2788199B2 publication Critical patent/JP2788199B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H25/00Steering; Slowing-down otherwise than by use of propulsive elements; Dynamic anchoring, i.e. positioning vessels by means of main or auxiliary propulsive elements
    • B63H25/02Initiating means for steering, for slowing down, otherwise than by use of propulsive elements, or for dynamic anchoring
    • B63H2025/026Initiating means for steering, for slowing down, otherwise than by use of propulsive elements, or for dynamic anchoring using multi-axis control levers, or the like, e.g. joysticks, wherein at least one degree of freedom is employed for steering, slowing down, or dynamic anchoring

Landscapes

  • Mechanical Control Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 操縦者に違和感を与えることなく構造的に簡
単なしかも複数の操縦ユニットを具備した場合にも連続
した操作可能な操縦レバーと操縦装置を提供することを
目的とする。 【構成】 船舶等の操縦用コンソール1に対してほぼ垂
直に立設された操縦レバー2において、この操縦レバー
2が、力入力固定レバー形のものであり、該操縦レバー
2に加えられたその軸方向に直交する平面内でのX及び
Y方向の力と、該操縦レバーの軸回りの捩じり方向の力
と、該操縦レバーの軸方向の力の、それぞれの大きさ
と、方向及び向きを検出することができる検出手段3,
4を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本出願にかかる発明は、船舶ある
いは自動車等の乗り物(以下、船舶等という)の操縦に
使用する操縦レバーとこの操縦レバーを用いた操縦装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】船舶等、例えば、理解を容易にするため
に乗用車を例にとると、乗用車では操縦席(運転席)の
正面に、操舵用のハンドルをはじめとして各種の操縦装
置が配置されている。従来は、これらの操縦装置が操縦
席前方に配置される操縦装置の全てであったが、現在で
は、これらに加えて、時計,ラジオ,テレビ,電話、位
置表示装置及び交通情報表示装置などが装備されるよう
になっている。
【0003】これらの操縦装置以外の各機器を、総括し
てマルチメディアと呼称するとすれば、これらマルチメ
ディアは今後ますます内容的に又量的に増加してゆく傾
向にあり、これらマルチメディアは、いずれ上述した操
縦装置と配置位置において主役の座を交代して、操縦席
正面に配置され、上記操縦装置は、操縦席の脇によせら
れことは容易に予想される。
【0004】上述のような傾向は、船舶においても同様
であるが、船舶の場合、省力化の見地から上記乗用車に
おけるマルチメディアに加えて、係船,アンカリング,
船内電力,空調,荷役,その他、はるかに多くの船舶の
関連要素(機器)に対して集中的な対応が期待される状
況にある。つまり、操縦装置の比重がどんどん低下して
ゆくことは否めない。
【0005】上記船舶の操縦装置は、乗用車の場合と同
様に、コンパクトであると共に、簡単に且つ確実にその
必要な機能を果たすものでなければならないことは言う
までもない。
【0006】本発明にかかる操縦レバーは、このような
傾向にあるこれからの操縦装置に関するものである。
【0007】在来の同一の機能を果たす操縦装置として
は、本発明者の出願にかかる特願平1−22278号、
あるいはその元となる特開昭63−280135号に記
載されているものがある。これらに記載されている操縦
装置は、いずれも船体の並進運動を司る二次元の傾倒レ
バー若しくは操縦ボール、および、回転運動を司る回頭
ダイヤルで構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特願平
1−22278号あるいは特開昭63−280135号
に記載されている操縦装置では、操船操作において傾倒
レバーと回頭ダイヤルの二つの操作手段を操作しなけれ
ばならず、操作が煩雑になることから、例えば、上記特
開昭63−280135号に記載されている操縦装置
の、二次元的に傾倒・変位する傾倒レバーに、操縦レバ
ーの軸まわり回転動作の機能を付加すると、傾倒状態に
おいても操縦レバーの軸まわりの回転動作をおこなうこ
とを強いることになって、操縦者に大きな違和感を与え
る共に、機械的構造においても相当複雑な構成にならざ
るを得ない。
【0009】また、船舶の操縦装置は、港内での離岸,
着岸時の操縦の便宜を考えて、複数の操縦ユニット(傾
倒レバーと回頭ダイヤル等からなる操縦用のユニットを
いう)を並設する場合、例えば、船体中央部の操舵室
と、両舷にそれぞれ1つの操縦ユニットを配置する場合
があるが、このような構成では、ある操縦ユニットから
別の操縦ユニットへ変更した場合(例えば、操舵室の操
縦ユニットから右舷に配設してある操縦ユニットに変更
した場合)にも、変更前後において連続した操縦操作が
できるよう、全ての操縦ユニットの例えば各傾倒レバー
が同期して同一の動きをするよう構成しておく必要があ
る。このような構成を実現しようとすると価格的に高価
になってしまう。
【0010】また、別の手法として、新しい(別の)操
縦ユニットに操縦を変更するとき、今まで操縦していた
操縦ユニットの傾倒レバー及び回頭ダイヤルの位置と同
じ位置状態にしてからでないと操縦の切換ができないよ
う構成したものもあるが、この場合にも操作が煩雑にな
るとともに構成的にも複雑になってしまう。
【0011】本発明は、このような状況のもとにおこな
われたもので、操作において操縦者に違和感を与えるこ
となく、且つ構造的にも簡単な操縦レバーと、複数の操
縦ユニットを具備した場合にも上述のような問題のない
上記操縦レバーを備えた操縦装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本請求項1記載の発明に
かかる操縦レバーは、船舶等の操縦用コンソールに対し
てほぼ垂直に立設された操縦レバーにおいて、この操縦
レバーが、力入力固定レバー形のものであり、該操縦レ
バーに加えられたその軸方向に直交する平面内でのX及
びY方向の力と、該操縦レバーの軸回りの捩じり方向の
力と、該操縦レバーの軸方向の力の、それぞれの大きさ
と、方向及び向きを検出することができる検出手段を備
えていることを特徴とする。なお、上記力入力固定レバ
ー形のレバーとは、レバーに外力が作用するとその方向
の歪みが生じるのみで、物理的に外力の作用した方向に
傾倒,回頭(回転)等の変形をしない形式の操縦レバー
をいう。
【0013】そして、上記請求項1記載の操縦レバーに
おいて、検出手段を、操縦レバーの周面に配設された歪
ゲージで構成すると、操縦レバーに作用する応力を簡単
な構成で且つ正確に検出できるため、簡単に実現するこ
とが可能となる。
【0014】また、本請求項3記載の発明にかかる操縦
装置は、上記請求項1記載の操縦レバーを備え、この操
縦レバーの操作によって操縦をおこなうよう構成された
操縦装置であって、この操縦装置が、上記操縦レバーに
加えられた入力と、制御出力の比を設定することができ
る設定手段を具備していることを特徴とする。
【0015】そして、請求項3記載の操縦装置におい
て、操縦装置が、操縦レバーに入力された情報を記憶し
常時この情報を出力する記憶手段を具備していると、操
縦レバーから手を離しても、入力状態を維持することが
できる。つまり、従来の傾倒する形式の操縦レバーで
は、物理的な傾倒状態によってその入力状態を記憶させ
ていたものを、電子的記憶装置などに置換することによ
って同様の作用を奏させることができる。なお、近時こ
のような操縦装置には、電子的記憶装置(マイクロコン
ピュータの記憶装置)を備えたものが多く新たに追加す
る必要は少なく操縦レバーの構成のみを簡単に且つコン
パクトにすることができる。
【0016】また、請求項3記載の操縦装置において、
操縦装置が、切換スイッチによって又は選択的に第1モ
ードから第3モードのいずれかのモードが実行できるよ
う構成され、上記第1のモードが選択されると、操縦レ
バーに一つあるいは複数の入力が与えられるとき、その
与えられた情報に従って出力し、操縦レバーに加えられ
ている力が解除されると中立状態に復帰し、上記第2の
モードが選択されると、操縦レバーの中立状態から入力
された一つあるいは複数の入力の情報のうち最大の値と
なる入力の情報のみを記憶してその情報に対応して出力
し、前に入力された情報と逆の向きの値を有する情報が
入力されたときはその値を積算して出力し、上記第3の
モードが選択されると、操縦レバーの中立状態から入力
される毎にその値を積算して記憶し直し、その記憶して
いる値に対応して出力する、ようにすると、第1のモー
ドを選択することによって、操縦者が操縦レバーから手
を離すと、操縦装置は中立状態になり、頻繁に操作が必
要な乗用車あるいは高速ボート等のハンドルのような操
縦装置として使用できる。入力の形態は例えば垂直Z軸
まわりの捩じり入力であってよい。このような制御対象
では、この操縦レバーを2個装備して両手操作を行い、
制御(操縦)の滑らかな連続性をつくることもできる。
第2のモードを選択することによって、例えば馬力の上
限に神経を使う舶用の主機関の出力の制御として適した
操縦装置として使用できる。また、第3のモードを選択
することによって、小刻みに頻繁な制御が要求される制
御対象の制御に適した操縦装置として使用できる。
【0017】Z軸方向の入力は、他の入力形態のよう
に、アナログ的入力をする事は技術的には可能であるが
必ずしも操作性が良くないことと、平面内を運動する船
舶などではそれに適合する制御対象が少ない。そこで、
これを押し釦として使用し、例えば制御対象の一斉中立
復帰とか主機関のクラッチのオン−オフ操作とかに使用
することなどが考えられる。
【0018】また、請求項3記載の操縦装置において、
操縦装置が、操縦レバーから入力された情報あるいは制
御対象への制御出力に関する情報を表示する表示手段を
具備していると、操縦する者にとって自己の操作状況あ
るいはおこなわれようとする操縦内容の把握が容易にな
る。
【0019】また、上記操縦装置において、上記操縦レ
バーを有する操縦ユニットが異なる位置に複数配置さ
れ、この複数の操縦ユニットの各操縦レバーから入力さ
れた値を、これら各操縦レバーに接続されている共通の
記憶手段に、各操縦レバーから入力された時間的順序に
従って入力するよう構成されていると、操作する操縦ユ
ニットを変更した場合にも、連続した操縦操作が可能と
なり、操舵室と左右両舷に操縦ユニットを具備したよう
な船舶の操縦装置として好ましいものとなる。つまり、
物理的に傾動等の動作する(機械的に動く)操縦レバー
の場合には、複数の操縦用の操縦レバーを設けると、各
操縦レバーを同期した動きにさせないと、操作する操縦
レバーを変更した場合に変更前後で連続した操縦操作が
できないが、操縦レバーが物理的に傾動等の動作しない
且つ共通の記憶手段に記憶した構成の場合には、同期し
た動きが不要となり、簡単な構成にすることができる。
【0020】
【作用】しかして、本請求項1記載の発明にかかる操縦
レバーによれば、操縦レバーにX,Y方向とZ軸まわり
及びZ軸方向の歪み(極微小な変形)が発生するもの
の、操縦レバー自体は物理的に傾倒あるいは回頭するこ
とがないため、構造的に非常に簡単でしかもコンパクト
な構成でもって、従来の傾倒操縦レバーと回頭ダイヤル
を使用して操作していた操作を、この操縦レバーのみで
行わせることができる。また、操縦レバー自体が傾倒あ
るいは回頭することがないため、例えば船舶の操縦装置
に採用した場合、操縦レバーに並進運動を行わせるよう
傾倒方向に力を加えて、同時に、回頭運動を行わせるべ
く操縦レバーの軸まわりの方向の力あるいは操縦レバー
の軸方向の力を加えても、全く違和感なく操作すること
ができる。操縦レバーが固定されているため並進運動を
入力した後、回転運動を入力しても違和感がなく、構造
的にはコンパクトで単純な構造となる。
【0021】また、本請求項3に記載の発明にかかる操
縦装置によれば、上記簡単な構成からなる操縦レバーに
入力される力によって操縦操作が可能で、しかも該操縦
レバーに入力される力と制御出力の比を自在に設定でき
るため、操縦レバーがコンソールに対して固設されてい
ても、各操縦者の腕力あるいは好みに合わせて、操縦装
置の操作感覚を適応させることができる。
【0022】
【実施例】以下、本願発明にかかる操縦レバーを備えた
操縦装置を、船舶の操縦装置に適用した場合の実施例に
ついて、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0023】図1は本願発明の実施例にかかる操縦レバ
ーを備えた操縦装置とこの操縦装置を備えた船舶の制御
対象物を概念的に示した全体構成図、図2は操縦装置用
の操縦レバーの1使用態様を示す斜視図である。
【0024】図1において、1は操縦装置の操縦ユニッ
ト、2は力入力形の操縦レバー、3は操縦レバー2の回
頭つまりZ軸(図1のZで示す軸参照)まわりのトルク
(歪み)を検出する歪ゲージ(検出手段)、4は操縦レ
バー2の平面内でのX及びY方向(図1の矢印X,Y参
照)の力とZ軸方向の力(歪み)を検出する歪ゲージ
(検出手段)、5は上記歪ゲージからの検出値(入力の
値)を記憶する記憶装置(記憶手段)、6は入力に対応
した操船がなされるよう各検出値(情報)に基づいて船
舶の各操船要素の制御量(出力)を演算・配分する演算
配分装置、7はジャイロコンパス,磁気コンパス,GP
S (Global Position System )等で構成される船舶の方
位を検出する角度センサ、8はGPS,電波,ソーナ等
で構成される船舶の位置を検出する位置センサ、9〜1
2は制御対象物で、9は船舶の推進機、10は船舶の
舵、11は船舶の主機関(推進用エンジン)、12はサ
イドスラスタ、Aは船体である。なお、上記操縦ユニッ
ト1は図1では1つしか図示されていないが本実施例で
は操舵室と船舶の左右両舷に各1つの計3つ配設され、
これらは共通の上記記憶装置5に接続されている。
【0025】そして、上記操縦ユニット1の上面(コン
ソール)1a上には上記操縦レバー2が垂直状に立設さ
れている。そして、この操縦レバー2の下部には、上記
Z軸まわりのトルクを検出する複数の歪ゲージ3が側面
視X字状に配設されている。そして、その下方位置に
は、上記X及びY方向の力とZ軸方向の力を検出する歪
ゲージ4が、該操縦レバー2の外周を四等分する位置に
四箇所配設されている。なお、上記歪ゲージ3,4は、
図1において長方形の長手方向の引張あるいは圧縮が検
出されるように配設されている。
【0026】そして、上記各歪ゲージ3,4は、電気的
に上記記憶装置5に接続され、歪ゲージ3,4で検出し
た検出値(入力値)を記憶装置5に伝達する。また、上
記操縦ユニット1の上面1aには、液晶表示装置等から
なる表示装置13が配設され、この表示装置13は、図
3に図示するように、Rの矢印で示す船舶の回頭方向
(時計方向又は反時計方向)とその回頭モーメントと、
Sの矢印で示す並進方向及び向きとその推力の大きさ
を、表示するよう構成されている。
【0027】ところで、上記記憶装置5は、演算配分装
置6の入力端子に電気的に接続されるとともに、この演
算配分装置6の別の入力端子には上記角度センサ7と位
置センサ8が電気的に接続されている。
【0028】そして、この演算配分装置6の出力端子
は、制御対象物である船舶の上記推進機9,舵10,主
機関11,サイドスラスタ12の各制御装置(図示せ
ず)に、電気的に接続されている。
【0029】なお、図1において、14は上記操縦ユニ
ット1の上面1a上に配設されたダイヤル式の「つま
み」からなる設定装置(設定手段)で、上記操縦レバー
2に加えられた力(あるいはトルク)と上記記憶装置5
へ出力する検出値の〔入力/出力〕比、例えば30ニュ
ートンの力が押圧されたときに100%の出力を要求す
る検出値となるよう、上記ダイヤル式の設定装置14を
適宜角度だけ回転させることにより調整するよう構成さ
れている。なお、Z軸まわりのトルク及びZ軸方向の力
に関しても同様に調整される。
【0030】しかして、このように構成された操縦装置
用の操縦レバーを具備した操縦装置によって、船舶を以
下のように操船(操縦)することができる。
【0031】即ち、操船者が、図1に図示する操縦ユニ
ット1(例えば操舵室の操縦ユニット)の操縦レバー2
を、図2に図示するように、掌の付け根をコンソール上
に載置した状態で、該掌で操縦レバー2の頭部2aを把
持して、操船しようとする内容に従って、例えば、船舶
を推進力100%で前進させたい場合には、操縦レバー
2を図1の「+Y」方向に予め上記設定装置14で設定
した100%の押圧力(この実施例では30ニュート
ン)で押圧すると、この押圧力は、上記歪ゲージ4によ
って、押圧した方向(この場合+Y方向)とその大きさ
(力)が検出される。そして、その検出した値は、上記
記憶装置5に伝達され、この記憶装置5内に上記「方
向」が+Y方向で、「力(出力)」が100%であるこ
とが記憶されるとともに、上記操縦ユニット1の表示装
置13に、図3に太線の破線で図示するように、上記
「方向」,「力(出力)」が矢印S1で示すように「方
向」が角度によって「力(出力)」が長さによって表示
される。従って、操船者は、自己の操作内容をこの表示
装置13の表示によって確認することができる。なお、
図3に実線で図示する表示は、上記操縦レバー2の操作
と異なる操作状態のもの(つまり、操縦レバー2を左4
5度前方向に押圧した状態と、操縦レバー2をZ軸まわ
りに時計方向に捩じり力を加えたせた状態のもの)を示
す。
【0032】そして、上記記憶装置5の内容に基づい
て、必要な制御のための演算が上記演算配分装置6でな
され、この演算内容の制御が実行される。つまり、演算
によって、例えば、推進機9のピッチ角と主機関11の
回転数、舵10の舵角、サイドスラスタ12の回転数が
決定される。図3のS1で示される入力がおこなわれる
と、この演算分配装置6の演算に基づいて、上記推進機
9のピッチ角と主機関11の回転数が100%となり、
且つ舵10の舵角が「0」となり、サイドスラスタ12
の回転数が「0」となるような制御が実行され、船舶は
100%の推進力で前進することになる。このように操
縦レバー2により入力されると、その値(入力値)が記
憶装置5に記憶され、請求項5記載の第2の,第3のモ
ードでは、次の入力がなされるまでその値が維持される
ため、操船者は入力後は操縦レバー2から手を離しても
その状態が維持され、しかも現在の制御内容は上記表示
装置13により確認(把握)することができる。
【0033】この状態で航行中に、操縦レバー2を図1
の「−Y」方向に予め上記設定装置14で設定した10
%の押圧力(この実施例では3ニュートン)で押圧する
と、上記記憶装置5に記憶されている値から上記入力値
が積算され、船舶は90%の推進力で前進することにな
る。つまり、請求項5記載の第2のモードが実行されて
いる場合の実施例である。
【0034】次に、船舶を回頭させる(操舵する)場
合、例えば舵10を右に30°操舵させる場合は、上記
同様の状態で上記操縦レバー2を右方向(時計回り)に
30°に相当するトルク(例えば、2ニュートンメータ
のトルク)で捩じると、この捩じり力は、上記歪ゲージ
3によって、捩じり方向とその大きさ(トルク)が検出
される。そして、その検出された情報は上記記憶装置5
に伝達され、上述したように、その内容が記憶されると
ともに上記操縦ユニット1の表示装置13に「回頭方
向」と「モーメントの大きさ」が表示される。
【0035】そして、上記操作内容は記憶装置5に記憶
され、操船者は操縦レバー2から手を離した状態であっ
てもその内容、つまり舵10が30°に操舵された状態
が実行される。この回頭動作を終了させる場合には、上
記操縦レバー2を左方向(反時計回り)に30°に相当
するトルク(例えば、2ニュートンメータのトルク)で
捩じればよい。この例も請求項5記載の第2のモードが
実行されている場合の実施例である。また、上記中立位
置への復帰は、勿論、一度に実施せず、複数回に分け
て、例えば、2回に分けて15°に相当するトルクで操
縦レバー2を左方向に捩じってもよい。また、他の手法
として、リセット操作により、中立位置に戻すよう構成
しても勿論よい。このリセっト操作は、船舶のように、
平面内を運動するものの場合、それに適合する制御対象
が少ないことから、操縦レバー2をZ軸方向に押圧した
場合、記憶装置に既に記憶されている値をゼロにリセッ
トするよう構成してもよい。
【0036】ところで、操縦装置が所謂「オートパイロ
ット運転」可能に構成されているときには、上述の操縦
レバー2を右方向(時計回り)に30°に相当するトル
クで捩じることによって、その入力された情報を記憶装
置5に記憶し、船舶の針路を右30°に針路を保持する
よう構成することもできる。つまり、請求項5記載の第
2のモードが実行されている場合の実施例である。勿
論、この場合には、上記角度センサ7からの情報によっ
て上記記憶装置5からの操作内容を演算配分装置6で補
正することによって、舵10あるいは必要な場合にはサ
イドスラスタ12を操作して、右30°の針路が維持さ
れることになる。
【0037】また、請求項5記載の第2のモードが実行
されている場合の実施例で、上記航海状態での「オート
パイロット運転」に相当するものとして、船舶を特定の
方向に所定距離だけ並進運動させてその位置と船舶の向
きを保持させる操船があり、例えば、「+X方向」に距
離10mだけ並進させてその状態を保持させる場合に
は、操縦レバー2を「+X方向」に距離10mに対応す
る力で押圧することによって、その入力された情報を記
憶装置5に記憶し、この記憶装置5の情報に基づいて船
舶を特定の方向に所定距離だけ並進運動させてその位置
と船舶の向きを保持させる。勿論、この場合には、上記
位置センサ(例えば、「GPS」)8からの情報と上記
記憶装置5からの操作内容を演算配分装置6で演算する
ことによって、推進器9,主機関11,舵10,サイド
スラスタ12等を操作して、上記位置と船舶の向きが維
持されることになる。
【0038】そして、この実施例のように、操縦ユニッ
ト1が中央の操舵室と両舷に配設されていると、離・着
岸時に、操舵室の操縦ユニットから右舷(あるいは左
舷)の操縦ユニットに変更しても、操舵室でおこなった
操縦内容は記憶装置に記憶されており、且つ右舷(ある
いは左舷)の操縦ユニットの操縦レバーによってなされ
た操作が上記記憶装置内に記憶されている入力にさらに
積算されるため、操縦ユニットを変更しても連続した操
作が可能となる。この場合、請求項5のモードは、第2
あるいは第3のモードが採用される。
【0039】また、上記実施例では特に言及していない
が、このような操縦装置を具備した船舶の場合には、主
機関,推進機,舵等は2組具備させた形態のものが望ま
しい。
【0040】ところで、上記実施例のように比較的大型
の船舶において、港外での航海状態での操船には、請求
項5に記載するように、操縦レバーの中立状態から入力
された一つあるいは複数の入力のうち最大の入力の値の
みを記憶してその入力に対応して出力し、入力された値
と逆の向きの値が入力されたとき、その値を積算して演
算分配装置側に出力する「第2のモード」がモード切換
スイッチによりあるいは操船内容(又は制御対象)によ
って自動的に選択できるよう構成されていることが好ま
しい。また、正確な制御が要求される、港外での航行状
態における主機関の出力の制御は、請求項5に記載する
第3のモード、つまり、操縦レバーに入力される毎にそ
の情報(検出値)を積算して記憶し直し、その記憶して
いる情報に対応して操縦装置から出力するよう構成する
のが望ましい。
【0041】また、請求項5に記載する第1のモード
は、高速ボートあるいは乗用車(自動車)の場合のよう
に、刻々進行方向の状況に合わせて操縦しなければなら
ない場合、記憶装置にはそのとき操縦レバーに加えられ
ている力に基づく入力の値(情報)に基づいて操舵さ
れ、操縦レバーから手を離せばリセットされるような操
縦(運転)が好ましい。また、この場合には、2本の操
縦レバーを並設して両手で操作するようにすると、片手
での操作が限界になっても他方の手で連続した操作をす
ることが可能となる。また、自動車に適用する場合に
は、上記操縦レバーの軸方向への操作力をON−OFF
スイッチに適用し、パーキングブレーキの操作をおこな
わせるために用いてもよい。
【0042】なお、上記実施例は船舶に適用した場合に
ついて説明したが、自動車等の乗り物に適用できること
は言うまでもない。
【0043】
【発明の効果】本願発明にかかる操縦レバーと該操縦レ
バーを備えた操縦装置によれば、操縦レバーそのものは
傾倒等の動作(変位)をおこなわないため、操作におい
て操縦者に違和感を与えないことは勿論のこと、手を安
定させることができることから安定した操縦が可能で、
その結果、操縦レバーを正確に操作することが可能とな
る。
【0044】また、操縦が片手操作によって可能なた
め、空いている方の手によって他の要素を操作すること
ができる。
【0045】また、構造的にも従来の傾倒操縦レバーに
比べて1つの操縦レバーに違和感を生じさせない状態で
3つの機能を集約しているため、コンパクトに単純化で
き、操縦レバーにスイッチその他のものを組み込むこと
が容易になる。この結果、信頼性の高い操縦用の操縦レ
バー及び操縦装置を安価に提供することが可能となる。
【0046】しかも、船舶を対象とした場合、それぞれ
操縦レバーを備えた複数の操縦ユニットを並設しても、
各操縦ユニットのレバーの同期機構等がなくとも、一連
の操作を操縦途中で操縦ユニットを代えておこなっても
連続性が担保でき、一人の船長によって簡単に連続した
操縦が可能となる。また、この場合、操縦ユニットをポ
ータブル、好ましくは手のひらサイズのコードレス型に
すれば、取扱の点からもより操縦の連続性が担保し易
い。
【0047】そして、記憶手段にどのように記憶させて
出力させるかによって、港外での航行における大型船舶
の主機関の出力制御に適したあるいは港内での主機関あ
るいは操舵等に適した、または高速ボート等に適した所
望の形態をモードの選択あるいは切り換えにより簡単に
実行することができる。
【0048】この場合に一般の船舶のように操縦の応答
が緩慢な場合には、請求項6に記載する表示手段を具備
させると、常時そのときの操作状況を正確に把握するこ
とが可能となる。
【0049】また、この操縦装置によれば、既に具備し
ているコンピュータの記憶装置あるいは演算装置を利用
できるため、極めて安価に且つ簡単に実施することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の実施例にかかる操縦レバーを備え
た操縦装置とこの操縦装置を備えた船舶の制御対象物を
概念的に示した全体構成図である。
【図2】 図1に示す操縦レバーの1使用態様を示す操
縦レバー部分の拡大斜視図である。
【図3】 図1に示す表示装置の表示内容を示す平面図
である。
【符号の説明】
1…操縦ユニット 2…操縦レバー 3…Z軸まわりのトルクを検出する歪ゲーシ(検出手
段) 4…X及びY方向の力とZ軸方向の力を検出する歪ゲー
シ(検出手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶等の操縦用コンソールに対してほぼ
    垂直に立設された操縦レバーにおいて、 この操縦レバーが、力入力固定レバー形のものであり、
    該操縦レバーに加えられたその軸方向に直交する平面内
    でのX及びY方向の力と、該操縦レバーの軸回りの捩じ
    り方向の力と、該操縦レバーの軸方向の力の、それぞれ
    の大きさと、方向及び向きを検出することができる検出
    手段を備えていることを特徴とする操縦レバー。
  2. 【請求項2】 前記検出手段が、操縦レバーの周面に配
    設された歪ゲージで構成されていることを特徴とする請
    求項1記載の操縦レバー。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の操縦レバーを備え、この
    操縦レバーの操作によって操縦をおこなうよう構成され
    た操縦装置であって、この操縦装置が、上記操縦レバー
    に加えられた入力と、制御出力の比を設定することがで
    きる設定手段を具備していることを特徴とする操縦装
    置。
  4. 【請求項4】 前記操縦装置が、操縦レバーに入力され
    た情報を記憶し常時この情報を出力する記憶手段を具備
    していることを特徴とする請求項3記載の操縦装置。
  5. 【請求項5】 前記操縦装置が、切換スイッチによって
    又は選択的に第1モードから第3モードのいずれかのモ
    ードが実行できるよう構成され、上記第1のモードが選
    択されると、操縦レバーに一つあるいは複数の入力が与
    えられるとき、その与えられた情報に従って出力し、操
    縦レバーに加えられている力が解除されると中立状態に
    復帰し、上記第2のモードが選択されると、操縦レバー
    の中立状態から入力された一つあるいは複数の入力の情
    報のうち最大の値となる入力の情報のみを記憶してその
    情報に対応して出力し、前に入力された情報と逆の向き
    の値を有する情報が入力されたときはその値を積算して
    出力し、上記第3のモードが選択されると、操縦レバー
    の中立状態から入力される毎にその値を積算して記憶し
    直し、その記憶している値に対応して出力する、ことを
    特徴とする請求項3記載の操縦装置。
  6. 【請求項6】 前記操縦装置が、操縦レバーから入力さ
    れた情報あるいは制御対象への制御出力に関する情報を
    表示する表示手段を具備することを特徴とする請求項3
    記載の操縦装置。
  7. 【請求項7】 前記操縦レバーを有する操縦ユニットが
    異なる位置に複数配置され、この複数の操縦ユニットの
    各操縦レバーから入力された値を、これら各操縦レバー
    に接続されている共通の記憶手段に、各操縦レバーから
    入力された時間的順序に従って入力するよう構成されて
    いることを特徴とする請求項4から請求項6までいずれ
    か1の項に記載の操縦装置。
JP6289552A 1994-11-24 1994-11-24 操縦レバーを具備した操縦装置 Expired - Lifetime JP2788199B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6289552A JP2788199B2 (ja) 1994-11-24 1994-11-24 操縦レバーを具備した操縦装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6289552A JP2788199B2 (ja) 1994-11-24 1994-11-24 操縦レバーを具備した操縦装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08142992A true JPH08142992A (ja) 1996-06-04
JP2788199B2 JP2788199B2 (ja) 1998-08-20

Family

ID=17744720

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6289552A Expired - Lifetime JP2788199B2 (ja) 1994-11-24 1994-11-24 操縦レバーを具備した操縦装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2788199B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007055605A1 (en) * 2005-11-12 2007-05-18 Cwf Hamilton & Co Limited Propulsion and control system for a marine vessel
JP2009067287A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Yamaha Marine Co Ltd 船舶
WO2015114781A1 (ja) * 2014-01-30 2015-08-06 ヤンマー株式会社 アウトドライブ装置用操船システム
WO2019069382A1 (ja) * 2017-10-03 2019-04-11 本田技研工業株式会社 操船支援装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0684160A (ja) * 1991-05-16 1994-03-25 Dainippon Ink & Chem Inc 磁気記録媒体
JPH06199292A (ja) * 1992-06-30 1994-07-19 Kawasaki Heavy Ind Ltd 航空機用多軸サイドスティックコントローラ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0684160A (ja) * 1991-05-16 1994-03-25 Dainippon Ink & Chem Inc 磁気記録媒体
JPH06199292A (ja) * 1992-06-30 1994-07-19 Kawasaki Heavy Ind Ltd 航空機用多軸サイドスティックコントローラ

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007055605A1 (en) * 2005-11-12 2007-05-18 Cwf Hamilton & Co Limited Propulsion and control system for a marine vessel
JP2009067287A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Yamaha Marine Co Ltd 船舶
WO2015114781A1 (ja) * 2014-01-30 2015-08-06 ヤンマー株式会社 アウトドライブ装置用操船システム
US9908605B2 (en) 2014-01-30 2018-03-06 Yanmar Co., Ltd. Ship steering system for outdrive device
WO2019069382A1 (ja) * 2017-10-03 2019-04-11 本田技研工業株式会社 操船支援装置
US11021220B2 (en) 2017-10-03 2021-06-01 Honda Motor Co., Ltd. Boat maneuvering support device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2788199B2 (ja) 1998-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2824072B2 (ja) 水上輸送船の操舵及び操船システム
US4691659A (en) Apparatus for steering joystick of ship
US9663211B2 (en) Boat maneuvering system
JP2006001432A (ja) 小型船舶用ステアリング装置
JPH01285486A (ja) 船舶用操縦装置
JP2022179145A (ja) 船舶推進制御システム及び船舶
WO2020069750A1 (en) Thruster assisted docking
JP2788199B2 (ja) 操縦レバーを具備した操縦装置
JP6521527B2 (ja) 船舶用操船装置及びそれを備えた船舶
JP3396381B2 (ja) ジョイスティック制御の予測位置表示装置
JPH0684160B2 (ja) 船舶の操船装置
JP3057413B2 (ja) 船舶の自動操船装置
JP3332670B2 (ja) 操船制御及び支援方法とその装置
JPH1045094A (ja) ジョイスティック制御の操作ベクトル表示装置
JPH09104397A (ja) 操船指示方法および装置
EP4206071B1 (en) Marine propulsion system
EP4177152A1 (en) Marine propulsion system
US20230202640A1 (en) Steering mechanism for marine vessel, and marine vessel
US20230150641A1 (en) Marine vessel equipped with steering mechanism for marine vessel, and steering handle for marine vessel
JPH0327037Y2 (ja)
EP4177150A1 (en) Marine propulsion system and marine vessel
JP6823868B2 (ja) 一軸二舵船の操舵制御装置
JP2004352007A (ja) 航走体の操縦方法及び操縦装置
JPH0442237B2 (ja)
EP4177151A1 (en) Marine propulsion system and marine vessel