JPH08139339A - 半導体部品およびその製造方法 - Google Patents

半導体部品およびその製造方法

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JPH08139339A
JPH08139339A JP30303494A JP30303494A JPH08139339A JP H08139339 A JPH08139339 A JP H08139339A JP 30303494 A JP30303494 A JP 30303494A JP 30303494 A JP30303494 A JP 30303494A JP H08139339 A JPH08139339 A JP H08139339A
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crystal silicon
plane
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semiconductor component
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JP30303494A
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Hidekazu Takada
英一 高田
Yasuo Fujii
康生 藤井
Masaki Takeuchi
雅樹 竹内
Tomoji Iyoda
友二 伊豫田
Akihiko Shibata
明彦 柴田
Katsuhiko Tanaka
克彦 田中
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部からの衝撃や押圧力に対して優れた耐久
性を有する半導体部品を製造する。 【構成】 圧電薄膜振動子を製造するに際して、まず素
子形成工程では、第1のシリコンウェハ21の(10
0)面に異方性エッチング等を施して振動部4,電極端
子11,12等を形成し、第2のシリコンウェハ22の
(100)面に異方性エッチングを施して凹部,コンタ
クトホール14を有する封止体13を形成する。次に、
接合工程では、第1のシリコンウェハ21の<110>
面方位と第2のシリコンウェハ22の<110>面方位
とが45度ずれするように配置して両者を接合する。こ
れにより、シリコンウェハ21,22が互いに補強し合
い、全体としての強度が向上する。次に、切断工程で、
接合されたシリコンウェハ21,22を二点鎖線に沿っ
て切断して各圧電薄膜振動子を分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコン材料によって
形成された加速度センサ,圧力センサ,発振器等の半導
体部品およびその製造方法に関し、特に、加速度セン
サ,圧力センサ,発振器等の要部となるセンサ部,共振
子等が封止体によって封止された構成を有する半導体部
品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シリコン材料をエッチングする
ことによって製造される加速度センサ、圧力センサまた
は発振器等の半導体部品(Siマイクロデバイス)は、
例えば、特開昭60−68710号の公報等によって広
く知られている。
【0003】前記公報による半導体部品は、単結晶シリ
コン板材(シリコンウェハ)の一側面から異方性エッチ
ングを施すことにより、中央部が薄肉のダイヤフラムと
なるように形成し、該ダイヤフラム上に一対の金属薄膜
(電極)と圧電薄膜からなる素子部としての振動部を形
成する構成を有する圧電薄膜共振子である。
【0004】このような半導体部品は、外界からの異物
との接触や、大気中の湿度による悪影響を防止するため
に、該半導体部品の振動部を封止する必要がある。従っ
て、該半導体部品の振動部が形成された単結晶シリコン
板材の表面と裏面のうち一方の面または両面に封止体を
設け、振動部を保護するようにしている。
【0005】ここで、前記封止体に、ガラス材料からな
るガラス板材を用いた半導体部品が一般に知られている
が、ガラス板材による封止体では、振動部が形成された
単結晶シリコン板材とガラス板材との熱膨張係数が異な
るため、周囲の温度変化の影響を受けて、半導体部品に
歪み変形が生じ、振動部の振動特性が変化してしまうと
いう問題がある。
【0006】また、ガラス材料による封止体では、半導
体部品の電極端子に外部からリード線等を接続するため
のコンタクトホールの形成が困難なため、電極端子の配
置等に設計上大きな制限が課せられる結果となり、半導
体部品を容易に製造することができないという問題があ
る。
【0007】そこで、上記問題を解決する手段として、
前記封止体に、単結晶シリコン板材を用いた半導体部品
が知られている。このように封止体にも単結晶シリコン
材料を用いることにより、半導体部品全体の熱膨張係数
を一致させることができ、温度変化に対する強度を向上
させることができると共に、コンタクトホールの形成
も、エッチング等の処理により容易に行うことができる
ようになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、半導体部品の封止体に単結晶シリコン板材
を用いることにより、温度変化に対する強度を向上させ
る等の優れた効果を得ることができる。しかし、その反
面で、下記に示す理由により、外部からの衝撃や押圧力
等に対する強度が不足するという問題がある。
【0009】即ち、前記半導体部品の振動部等を異方性
エッチング等により加工する場合、通常、単結晶シリコ
ン板材(シリコンウェハ)の(100)面を使用する。
また、前記封止体にコンタクトホールの形成する場合に
も、単結晶シリコン板材の(100)面を使用する。こ
の両材料を組み合わせて封止すると、双方の単結晶シリ
コン板材のへき開面の<110>面方位が揃う構造とな
る。
【0010】しかし、各単結晶シリコン板材の<110
>面方位が揃う構造では、単結晶シリコン板材のへき開
面が割れ易いため、製造時に単結晶シリコン板材を個々
の半導体部品毎に切断するときの衝撃や、半導体部品の
完成後に外部から作用する衝撃,押圧力等に対して半導
体部品が破損し易くなるという問題がある。
【0011】本発明は上述のような従来技術の問題に鑑
みなされたもので、本発明は、外部からの衝撃,押圧力
等に対する強度を向上させることができる半導体部品お
よびその製造方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による半導体部品は、単結晶シ
リコンからなる基板と、該基板に形成された素子部と、
該素子部を封止するために前記基板のへき開面の面方位
に対してへき開面の面方位がずれた状態で前記基板上に
接合された単結晶シリコンからなる封止体とからなる構
成を採用している。
【0013】この場合、請求項2の発明の如く、前記基
板と封止体の互いのへき開面の面方位を45度ずらす構
成とするのが好ましい。
【0014】また、請求項3の発明による半導体部品の
製造方法は、第1の単結晶シリコン板材に半導体部品の
素子部を形成する素子形成工程と、該素子形成工程で半
導体部品の素子部が形成された前記第1の単結晶シリコ
ン板材に第2の単結晶シリコン板材を互いのへき開面の
面方位がずれるように配置して接合する接合工程とから
なる構成を採用している。
【0015】また、請求項4の発明による半導体部品の
製造方法は、第1の単結晶シリコン板材に複数の半導体
部品の素子部を形成する素子形成工程と、該素子形成工
程で各半導体部品の素子部が形成された前記第1の単結
晶シリコン板材に第2の単結晶シリコン板材を互いのへ
き開面の面方位がずれるように配置して接合する接合工
程と、第1の単結晶シリコン板材と第2の単結晶シリコ
ン板材とを接合させた状態で切断することにより、基板
と封止体との間に素子部を収容した半導体部品として形
成する切断工程とからなる構成を採用している。
【0016】この場合、請求項5の発明の如く、前記接
合工程では、前記第1の単結晶シリコン板材に第2の単
結晶シリコン板材のへき開面の面方位を互いに45度ず
れるように配置して接合するのが好ましい。
【0017】
【作用】請求項1の構成によれば、封止体を基板上に互
いのへき開面の面方位がずれた状態となるように接合し
たため、前記基板を形成している単結晶シリコンのへき
開面に対し、前記封止体を形成している単結晶シリコン
のへき開面が交差する位置関係に配置されることとな
る。これにより、基板と封止体とがそれぞれのへき開面
を補強し合う構造となり、外部からの衝撃や押圧力に対
する基板および封止体の強度、ひいては半導体部品全体
としての強度を大幅に向上させることができる。
【0018】また、請求項2の構成によれば、封止体と
基板のへき開面の面方位のずれを45度に設定したこと
により、前記基板を形成している単結晶シリコンのへき
開面に対し、前記封止体を形成している単結晶シリコン
のへき開面が45度の角度をもって交差する位置関係に
配置される。これにより、基板と封止体とがそれぞれの
へき開面を補強し合う構造となり、外部からの衝撃や押
圧力に対する基板および封止体の強度、ひいては半導体
部品全体としての強度を大幅に向上させることができ
る。
【0019】請求項3または4の構成によれば、接合工
程において、第1の単結晶シリコン板材に第2の単結晶
シリコン板材を、互いのへき開面の面方位がずれるよう
に配置して接合するため、第1の単結晶シリコン板材の
へき開面と第2の単結晶シリコン板材のへき開面とが、
それぞれ交差した位置関係で配置されるようになる。こ
れにより、第1の単結晶シリコン板材と第2の単結晶シ
リコン板材とがそれぞれ互いに補強し合い、外部からの
衝撃や押圧力等に対する強度を大幅に向上させることが
できる。
【0020】また、請求項5の構成によれば、接合工程
において、第1の単結晶シリコン板材の結晶方向に対し
て第2の単結晶シリコン板材のへき開面の面方位をずら
す角度を45度に設定することにより、該第2の単結晶
シリコン板材に、例えばコンタクトホール等を形成した
場合には、該第2の単結晶シリコン板材の結晶構造上、
このコンタクトホール等の平面形状が上,下または左,
右で対称となるため、設計または製造の便宜を図ること
ができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明による半導体部品およびその製
造方法を図1ないし図7に基づいて説明するに、まず、
本実施例では半導体部品として圧電薄膜共振子を例に挙
げる。
【0022】図において、1は圧電薄膜共振子を示し、
該圧電薄膜共振子1は単結晶シリコンからなり、上面中
央に凹部2Aを有する基板2と、該基板2の凹部2A上
に位置し、左,右の支持梁3,3を介して該基板2に振
動可能に支持された素子部としての振動部4とから大略
構成され、前記基板2および各支持梁3の上面は絶縁膜
5(SiO2 膜)が形成されている。
【0023】また、前記振動部4は、単結晶シリコンか
らなる振動部本体6と、該振動部本体6の上面に絶縁膜
7を介して形成された第1の金属薄膜8と、該金属薄膜
8上に形成されたZnO等の圧電材料からなる圧電薄膜
9と、該圧電薄膜9上に形成された第2の金属薄膜10
とから構成されている。そして、該振動部4は、振動部
本体6,圧電薄膜9および金属薄膜8,10の形状によ
って決定される振動特性で振動する。さらに、前記金属
薄膜8,10の一端は、それぞれ支持梁3,3上を伝っ
て伸長し、基板2上の右側,左側に配置された電極端子
11,12となっている。
【0024】ここで、前記基板2,各支持梁3および振
動部4の振動部本体6は、後述する如く、表面が(10
0)面である単結晶のシリコンウェハ21に異方性エッ
チングを施すことによって形成される。
【0025】13は基板2上に接合される封止体を示
し、該封止体は前記基板2と同一の結晶方位を有する単
結晶シリコン材料から形成され、基板2上をカバーする
ことによって振動部4を外界の異物や水分から保護する
ためのものである。
【0026】また、該封止体13の下面中央には、図2
に示すように、凹部13Aが形成され、該封止体13が
基板2上に接合された状態で、振動部4の振動を許すた
めの空間を画成するようになっている。さらに、該凹部
13Aの右側,左側にはコンタクトホール14,14が
封止体11を上下方向に貫通するように形成されてい
る。そして、該各コンタクトホール14は前記電極端子
11,12上に対応する位置に配置されており、電極端
子11,12と外部に設けられる電気回路(図示せず)
との電気的な接続をするために形成したものである。
【0027】ここで、前記封止体13は、前記基板2,
振動部本体6等と同様に、表面が(100)面である単
結晶のシリコンウェハ22に異方性エッチングを施すこ
とによって形成される。しかし、該封止体13は、該封
止体13を形成するシリコンウェハ22の<110>面
方位が、前記基板2等を形成する前記シリコンウェハ2
1の<110>面方位に対して45度ずらした状態で基
板2に接合されている。
【0028】本実施例による圧電薄膜共振子は上述のよ
うな構成を有するものであり、電極端子11,12に外
部から電圧が印加されることにより、振動部4が所定の
振動特性で振動し、この振動に応じた周波数の発振を行
う。
【0029】次に、上述した圧電薄膜共振子1の製造方
法について図3ないし図7を参照しつつ説明する。
【0030】まず、図3に示す素子形成工程では、第1
の単結晶シリコン板材としてのシリコンウェハ21に圧
電薄膜共振子1を構成する基板2の凹部2A,各支持梁
3および振動部4等を形成する。
【0031】また、図4に示すように、第2の単結晶シ
リコン板材としてのシリコンウェハ22に封止体13の
凹部13Aおよび各コンタクトホール14を形成する。
なお、本実施例ではシリコンウェハ21,22に4個の
圧電薄膜共振子1を同時に形成する場合を例に挙げる。
【0032】ここで、前述した2枚のシリコンウェハ2
1,22は、単結晶シリコン材料からなり、通常、直径
が7.5〜15.5cm程度で、厚さが300μm程度
のものが用いられる。そして、両シリコンウェハ21,
22とも、表面が(100)面となっており、この(1
00)面に異方性エッチング等を施すことにより、圧電
薄膜振動体1として必要な各部位を形成する。
【0033】また、シリコンウェハ21,22の外周側
に形成された切り込みは、それぞれオリエンテーション
フラット21A,22Aを示し、シリコンウェハ21に
ついては、オリエンテーションフラット21Aに平行な
図3中の矢示A方向が該シリコンウェハ21の<110
>結晶方位を示し、シリコンウェハ22については、オ
リエンテーションフラット22Aに平行な図4中の矢示
B方向が該シリコンウェハ22の<110>結晶方位を
示している。
【0034】そして、前記素子形成工程の内容について
具体的に説明すると、シリコンウェハ21の(100)
面に所定のマスク膜(図2中の絶縁膜5,7)を形成し
た後、振動部本体6上に第1の金属薄膜8,圧電薄膜
9,第2の金属薄膜10をスパッタ等の手段によって順
次形成する。その後、全面を保護膜で覆い、異方性エッ
チングを施すことにより基板2の凹部2A、各支持梁3
および振動部本体6を形成する。
【0035】一方、シリコンウェハ22の(100)面
には、異方性エッチングを施すことによって、凹部13
A、各コンタクトホール14を形成する。この場合、後
述する接合工程で、シリコンウェハ21の<110>面
方位とシリコンウェハ22の<110>面方位とを互い
に45度位置ずれさせて接合する都合上、凹部13A、
各コンタクトホール14は、シリコンウェハ22をシリ
コンウェハ21に対して45度回転させた状態で、シリ
コンウェハ21上の電極端子11,12、振動部4に対
応する位置となるように形成する。
【0036】次に、図5に示す接合工程では、シリコン
ウェハ22の<110>結晶方位(図4中の矢示B方
向)がシリコンウェハ21の<110>結晶方位(図3
中の矢示A方向)に対して45度ずれするように配置
し、この配置関係のまま、シリコンウェハ21上にシリ
コンウェハ22を直接接合する。
【0037】次に、図6および図7中に示す切断工程で
は、接合されたシリコンウェハ21,22を図中の二点
鎖線に沿って切断し、4個の圧電薄膜共振子1を分離す
る。その後、必要な場合には該圧電薄膜共振子1の封止
体13に形成された各コンタクトホール14を介して、
電極端子11,12に外部の電気回路に接続するための
リード線を半田等によって接続する。
【0038】以上のような製造方法によって圧力薄膜共
振子1は製造されるが、前記接合工程において、シリコ
ンウェハ21の<110>面方位とシリコンウェハ22
の<110>面方位とを互いに45度ずらして両者を接
合するようにしたから、下記に示す作用効果を奏する。
【0039】即ち、シリコンウェハ21単体では、その
へき開面が割れ易いため、<110>面方位に沿って亀
裂が入る等、非常に破損し易い。もちろん、シリコンウ
ェハ22単体の場合も同様である。また、従来技術のよ
うにシリコンウェハ21とシリコンウェハ22を両者の
<110>面方位を同一にして接合した場合であって
も、結晶方位が同一であることから、それぞれのシリコ
ンウェハ21,22に同一方向の亀裂が入り易く、全体
としての強度は向上しない。
【0040】しかし、本実施例によれば、シリコンウェ
ハ21の<110>面方位とシリコンウェハ22の<1
10>面方位とを互いに45度位置ずれさせて両者を接
合するようにしたから、それぞれのへき開面が互いに交
差した配置関係となり、シリコンウェハ21,22が互
いに補強し合うようになる。これにより、全体としての
強度を大幅に向上させることができる。
【0041】かくして、本実施例によれば、接合工程に
おいて、シリコンウェハ21の<110>面方位とシリ
コンウェハ22の<110>面方位とを互いに45度位
置ずれさせて両者を接合したから、シリコンウェハ21
およびシリコンウェハ22の強度を大幅に向上させるこ
とができる。
【0042】従って、本実施例によれば、前記接合工程
に続く切断工程において、切断時の衝撃がシリコンウェ
ハ21,22に作用しても、シリコンウェハ21,22
の破損を確実に防止することができ、圧電薄膜共振子1
の歩留を大幅に向上させることができる。
【0043】また、圧電薄膜共振子1の完成後において
は、基板2と封止体13とが互いに補強し合うため、圧
電薄膜共振子1を外部からの衝撃や押圧力に対して優れ
た耐久性を有するものとすることができる。さらに、本
実施例による圧電薄膜共振子1は、熱膨張係数が同一の
シリコン材料どうしを接合して封止する構成であるた
め、温度変化に対しても優れた耐久性を有することはい
うに及ばない。
【0044】なお、前記実施例では、単結晶シリコン板
材としてのシリコンウェハ21,22に4個の圧電薄膜
共振子1を形成するものとして述べたが、本発明はこれ
に限るものでなく、単結晶シリコン板材に1個,2個,
3個または5個以上の圧電薄膜共振子1を形成する場合
でも、本発明を適用することができる。
【0045】例えば、ここで単結晶シリコン板材に単一
の圧電薄膜共振子1を製造する場合について述べると、
素子形成工程において、平面方形状の第1の単結晶シリ
コン板材31によって基板2を形成し、そして、該基板
2上に振動部4等を形成する。また、平面法形状の第2
の単結晶シリコン板材32によって封止体13を形成す
る。
【0046】そして、接合工程において、図8に示す如
く、前記第1の単結晶シリコン板材31(基板2)の上
に第2の単結晶シリコン板材32(封止体13)を互い
のへき開面の面方位をずらした状態で接合することによ
り、基板2と封止体13との間に振動部4等を収容した
圧電薄膜共振子1を形成する場合にも本発明を適用する
ことができる。
【0047】また、前記実施例では、シリコンウェハ2
1の<110>面方位に対してシリコンウェハ22の<
110>面方位を45度位置ずれさせて接合するものと
して述べたが、本発明はこれに限るものでなく、両者の
結晶方位が互いに交差するような配置関係であれば、他
の角度、例えば、30度,40度,60度等に設定して
もよい。
【0048】また、前記実施例では、圧電薄膜共振子1
を製造する場合、表面が(100)面のシリコンウェハ
21を用い、このシリコンウェハ21の(100)面に
異方性エッチングを施して素子部(振動部4)を形成す
るものとして述べたが、製造する半導体部品によっては
表面が(110)面または(111)面のシリコンウェ
ハを用い、このシリコンウェハの(110)面または
(111)面に素子部を形成する場合もあり、この場合
にも本発明を適用することができる。
【0049】また、前記実施例では、封止体13の材料
として表面が(100)面のシリコンウェハ22を用
い、このシリコンウェハ22の(100)面に異方性エ
ッチングを施して凹部13A,各コンタクトホール14
を形成するものとして述べたが、本発明はこれに限るも
のでなく、表面が(110)面または(111)面のシ
リコンウェハを用い、このシリコンウェハの(110)
面または(111)面に封止体の凹部やコンタクトホー
ルを形成する場合にも適用できる。
【0050】また、前記実施例では、封止体13(シリ
コンウェハ22)に凹部13A,各コンタクトホール1
4を形成したが、半導体部品の種類(素子部の形状等)
によって凹部13A,各コンタクトホール14が不要な
場合もあり、この場合には、封止体13(シリコンウェ
ハ22)を単なる平板状とし、シリコンウェハ凹部13
A,各コンタクトホール14を廃止してもよい。
【0051】一方、前記実施例では、基板2(シリコン
ウェハ21)の一側面にのみ封止体13(シリコンウェ
ハ22)を配設するものとして述べたが、本発明はこれ
に限るものでなく、2枚の封止体を基板2の表面と裏面
に該基板2を挟むようにそれぞれ配設する構成としても
よく、この場合には、基板2を形成するシリコン材料の
へき開面の面方位に対して各封止体を形成するシリコン
材料のへき開面の面方位がずれるように配置する。
【0052】さらに、前記実施例では、半導体部品とし
て圧電薄膜共振子を例に挙げて説明したが、本発明はこ
れに限るものでなく、加速度センサ,圧力センサ等、シ
リコン材料で形成された他の半導体部品にも適用するこ
とができる。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1または2の
発明によれば、封止体を基板上に互いのへき開面の面方
位がずれた状態で接合する構成にしたから、外部からの
衝撃や押圧力に対する基板および封止体の強度を大幅に
向上させることができる。従って、半導体部品の耐久性
を大幅に向上させることができる。
【0054】また、請求項3,4または5の発明によれ
ば、接合工程において、第1の単結晶シリコン板材に第
2の単結晶シリコン板材を、互いのへき開面の面方位が
ずれるように配置して接合する構成としたため、外部か
らの衝撃や押圧力等に対する第1の単結晶シリコン板材
および第2の単結晶シリコン板材の強度を大幅に向上さ
せることができ、耐久性の優れた半導体部品を製造する
ことができる。
【0055】特に、請求項4の発明によれば、接合工程
において、第1の単結晶シリコン板材に第2の単結晶シ
リコン板材を互いのへき開面の面方位がずれるように配
置して接合し、各単結晶シリコン板材の強度を大幅に向
上させたから、切断工程において、各単結晶シリコン板
材を切断するときに作用する衝撃によって、該各単結晶
シリコン板材が破損するのを確実に防止でき、半導体部
品製造の歩留を向上させることができる。
【0056】さらに、請求項5の発明によれば、接合工
程において、第1の単結晶シリコン板材のへき開面の面
方位に対して第2の単結晶シリコン板材のへき開面の面
方位をずらす角度を45度に設定する構成としたから、
例えば、前記第2の単結晶シリコン板材にコンタクトホ
ール等を形成した場合には、このコンタクトホール等の
平面形状を上,下または左,右で対称となるような形状
に形成でき、設計または製造の便宜を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による圧電薄膜共振子の基板と
封止体を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施例による圧電薄膜共振子を示す断
面図である。
【図3】圧電薄膜共振子の振動部,電極端子等が形成さ
れたシリコンウェハを示す平面図である。
【図4】圧電薄膜共振子の封止体が形成されたシリコン
ウェハを示す平面図である。
【図5】接合工程を示す斜視図である。
【図6】接合工程に続く切断工程を示す平面図である。
【図7】図6中の矢示VII −VII 方向からみた断面図で
ある。
【図8】単一の圧電薄膜共振子を製造する場合の接合工
程を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 圧電薄膜共振子(半導体部品) 2 基板 4 振動部(素子部) 13 封止体 21,22 シリコンウェハ(単結晶シリコン板材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊豫田 友二 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 柴田 明彦 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 田中 克彦 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶シリコンからなる基板と、該基板
    に形成された素子部と、該素子部を封止するために前記
    基板のへき開面の面方位に対してへき開面の面方位がず
    れた状態で前記基板上に接合された単結晶シリコンから
    なる封止体とから構成してなる半導体部品。
  2. 【請求項2】 前記基板と封止体の互いのへき開面の面
    方位を45度ずらしてなる請求項1記載の半導体部品。
  3. 【請求項3】 第1の単結晶シリコン板材に半導体部品
    の素子部を形成する素子形成工程と、該素子形成工程で
    半導体部品の素子部が形成された前記第1の単結晶シリ
    コン板材に第2の単結晶シリコン板材を互いのへき開面
    の面方位がずれるように配置して接合する接合工程とか
    らなる半導体部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 第1の単結晶シリコン板材に複数の半導
    体部品の素子部を形成する素子形成工程と、該素子形成
    工程で各半導体部品の素子部が形成された前記第1の単
    結晶シリコン板材に第2の単結晶シリコン板材を互いの
    へき開面の面方位がずれるように配置して接合する接合
    工程と、第1の単結晶シリコン板材と第2の単結晶シリ
    コン板材とを接合させた状態で切断することにより、基
    板と封止体との間に素子部を収容した半導体部品として
    形成する切断工程とからなる半導体部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記接合工程では、前記第1の単結晶シ
    リコン板材に第2の単結晶シリコン板材のへき開面の面
    方位を互いに45度ずれるように配置して接合するもの
    である請求項3または4記載の半導体部品の製造方法。
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