JPH0813690B2 - カルコゲナイドガラス原料の精製方法 - Google Patents
カルコゲナイドガラス原料の精製方法Info
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- JPH0813690B2 JPH0813690B2 JP1093087A JP9308789A JPH0813690B2 JP H0813690 B2 JPH0813690 B2 JP H0813690B2 JP 1093087 A JP1093087 A JP 1093087A JP 9308789 A JP9308789 A JP 9308789A JP H0813690 B2 JPH0813690 B2 JP H0813690B2
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- Japan
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- trap chamber
- glass raw
- trap
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、赤外線透過率の高いカルコゲナイドガラ
ス、特に1〜6μmの波長領域に於て、S−H,Se−H,O
−H等による吸収が小さいカルコゲナイドガラス原料の
精製法に関する。
ス、特に1〜6μmの波長領域に於て、S−H,Se−H,O
−H等による吸収が小さいカルコゲナイドガラス原料の
精製法に関する。
[従来の技術] カルコゲナイドガラスは赤外線透過ファイバー用の材
料として注目されている。カルコゲナイドガラスの赤外
線透過率を向上させるためには、ガラス原料の選択及び
該ガラスの十分な精製を行う必要があり、従来から種々
の方法が研究されている。中でもイオウ(S)、セレン
(Se)、及びこれらのカルコゲン元素を含有するガラス
の精製には蒸留法が有効である。前記ガラス原料または
ガラス中に含まれる不純物の内、鉄、ニッケル、コバル
ト等の金属不純物や酸素不純物は、原料またはガラスを
真空下、または不活性雰囲気下で蒸留することによって
比較的容易に除去できるが、S−H、Se−H等の水素化
合物及び水分(O−H)は、通常の蒸留方法では十分に
除去できない。
料として注目されている。カルコゲナイドガラスの赤外
線透過率を向上させるためには、ガラス原料の選択及び
該ガラスの十分な精製を行う必要があり、従来から種々
の方法が研究されている。中でもイオウ(S)、セレン
(Se)、及びこれらのカルコゲン元素を含有するガラス
の精製には蒸留法が有効である。前記ガラス原料または
ガラス中に含まれる不純物の内、鉄、ニッケル、コバル
ト等の金属不純物や酸素不純物は、原料またはガラスを
真空下、または不活性雰囲気下で蒸留することによって
比較的容易に除去できるが、S−H、Se−H等の水素化
合物及び水分(O−H)は、通常の蒸留方法では十分に
除去できない。
S−H、Se−H等の水素化物及び水分(O−H)を効
率よく除去する手段として、S2Cl2またはSe2Cl2等の塩
素化合物のガス雰囲気下でSまたはSeを蒸留することが
知られている(特開昭58-120538)。これは、室温で液
体状態のS2Cl2またはSe2Cl2中にアルゴン等の不活性ガ
スを導入することによって発生するS2Cl2またはSe2ガス
の雰囲気下でSまたはSeを蒸留するという方法であっ
た。
率よく除去する手段として、S2Cl2またはSe2Cl2等の塩
素化合物のガス雰囲気下でSまたはSeを蒸留することが
知られている(特開昭58-120538)。これは、室温で液
体状態のS2Cl2またはSe2Cl2中にアルゴン等の不活性ガ
スを導入することによって発生するS2Cl2またはSe2ガス
の雰囲気下でSまたはSeを蒸留するという方法であっ
た。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記のような蒸留精製法に用いられる液体状
態のS2Cl2またはSe2Cl2は極めて不安定な物質であり、
またステンレス等の金属を激しく腐食し、さらに有毒で
刺激臭を呈するため、使用し得る蒸留装置の材質が限ら
れるばかりか、蒸留操作が極めて困難であった。また上
記精製法で得られるSまたはSeには微量のハロゲン元素
が残存するため、それらを原料に用いてカルコゲナイド
ガラスを作製すると、ガラスの耐候性、機械的強度が低
下するという欠点があった。
態のS2Cl2またはSe2Cl2は極めて不安定な物質であり、
またステンレス等の金属を激しく腐食し、さらに有毒で
刺激臭を呈するため、使用し得る蒸留装置の材質が限ら
れるばかりか、蒸留操作が極めて困難であった。また上
記精製法で得られるSまたはSeには微量のハロゲン元素
が残存するため、それらを原料に用いてカルコゲナイド
ガラスを作製すると、ガラスの耐候性、機械的強度が低
下するという欠点があった。
本発明の目的は、蒸留操作が容易で、ハロゲン化物を
用いることなくS−H、Se−H、O−H等の不純物の含
有量が低いカルコゲナイドガラス原料の精製方法を提供
することにある。
用いることなくS−H、Se−H、O−H等の不純物の含
有量が低いカルコゲナイドガラス原料の精製方法を提供
することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明はガラス原料を容器の中に収納し、該容器内部
を減圧脱気しながら蒸留する精製法において、該容器が
融解室、第1トラップ室、第2トラップ室の順に3室に
わかれており、第1ステップとして融解室から第1トラ
ップ室へ蒸留する工程、第2ステップとして第1トラッ
プ室から融解室へ逆流させる工程、第3ステップとして
融解室から第2トラップ室へ蒸留する工程を含むことを
特徴とするガラス原料の精製方法を採用することによ
り、上記目的を達成し得る。
を減圧脱気しながら蒸留する精製法において、該容器が
融解室、第1トラップ室、第2トラップ室の順に3室に
わかれており、第1ステップとして融解室から第1トラ
ップ室へ蒸留する工程、第2ステップとして第1トラッ
プ室から融解室へ逆流させる工程、第3ステップとして
融解室から第2トラップ室へ蒸留する工程を含むことを
特徴とするガラス原料の精製方法を採用することによ
り、上記目的を達成し得る。
ここで、各室の温度をT0、T1、T2とし、原料の融点を
Tmとし、それぞれのステップにおいて、下記の温度に設
定されていることを特徴としている。
Tmとし、それぞれのステップにおいて、下記の温度に設
定されていることを特徴としている。
すなわち本発明は、カルコゲナイドガラス原料である
イオウまたはセレン中に存在するS−H、Se−H、O−
H等の低沸点不純物を除去するために、融解室から第1
トラップ室への蒸留(第1ステップ)と第1トラップ室
から融解室への該原料の逆流(第2ステップ)を交互に
複数回くり返した後に融解室から第2トラップ室への蒸
留(第3ステップ)を行うことを特徴としている。さら
に第2トラップ室の次に第3トラップ室を加え、第3ト
ラップ室を上記各ステップに於いて、Tm−50〜Tm−10の
範囲の温度に保つことにより、より収率を高めることが
出来る。
イオウまたはセレン中に存在するS−H、Se−H、O−
H等の低沸点不純物を除去するために、融解室から第1
トラップ室への蒸留(第1ステップ)と第1トラップ室
から融解室への該原料の逆流(第2ステップ)を交互に
複数回くり返した後に融解室から第2トラップ室への蒸
留(第3ステップ)を行うことを特徴としている。さら
に第2トラップ室の次に第3トラップ室を加え、第3ト
ラップ室を上記各ステップに於いて、Tm−50〜Tm−10の
範囲の温度に保つことにより、より収率を高めることが
出来る。
本発明において、第1ステップでのT0、第3ステップ
でのT0、T1は、Tm+10〜Tm+180℃の範囲に設定するこ
とが好ましく、上記限定範囲下限よりも低い場合、イオ
ウ、セレンの蒸発に非常に長時間を要し、生産性が悪
い。またT0、T1が上記限定範囲上限よりも高い温度にな
るとイオウまたはセレンの蒸発が速くなりすぎて第1ス
テップにおける第1トラップ室でのトラップ効率が下が
り、また第3ステップでの第2トラップ室の収率が低下
する。また第2ステップでのT0、T1の値はTm+10〜Tm+
50の範囲に設定することが存ましく、T0、T1が上記限定
範囲下限よりも低い場合にはイオウまたはセレンが第1
トラップ室から融解室へ逆流することができなかった
り、逆流に長時間を要するために生産性が悪い場合があ
る。また第2ステップでのT0、T1が上記限定範囲上限よ
りも高い温度域になるとイオウまたはセレンの一部が気
化して第3トラップ室へ移動するため、第3ステップで
の第2トラップ室における収率が下がる。
でのT0、T1は、Tm+10〜Tm+180℃の範囲に設定するこ
とが好ましく、上記限定範囲下限よりも低い場合、イオ
ウ、セレンの蒸発に非常に長時間を要し、生産性が悪
い。またT0、T1が上記限定範囲上限よりも高い温度にな
るとイオウまたはセレンの蒸発が速くなりすぎて第1ス
テップにおける第1トラップ室でのトラップ効率が下が
り、また第3ステップでの第2トラップ室の収率が低下
する。また第2ステップでのT0、T1の値はTm+10〜Tm+
50の範囲に設定することが存ましく、T0、T1が上記限定
範囲下限よりも低い場合にはイオウまたはセレンが第1
トラップ室から融解室へ逆流することができなかった
り、逆流に長時間を要するために生産性が悪い場合があ
る。また第2ステップでのT0、T1が上記限定範囲上限よ
りも高い温度域になるとイオウまたはセレンの一部が気
化して第3トラップ室へ移動するため、第3ステップで
の第2トラップ室における収率が下がる。
一方第1ステップ及び第2ステップでのT2はT2>Tm+
20℃に設定しておくことかが望ましく、上記限定範囲下
限以下の温度では第2トラップ室内にイオウまたはセレ
ンがトラップされることがある。さらに第3ステップで
のT2及び第1〜第3ステップでのT3はTm−50〜Tm−10℃
に設定することが好ましい。T2、T3が上記限定範囲の下
限よりも低い温度では、高純度化されたイオウ、セレン
と同時にS−H、Se−H、O−H等も同時にトラップさ
れることがあり、またT2、T3が上記限定範囲の上限より
も高い温度に設定すると、第2、第3トラップ室での収
率が下がる場合がある。
20℃に設定しておくことかが望ましく、上記限定範囲下
限以下の温度では第2トラップ室内にイオウまたはセレ
ンがトラップされることがある。さらに第3ステップで
のT2及び第1〜第3ステップでのT3はTm−50〜Tm−10℃
に設定することが好ましい。T2、T3が上記限定範囲の下
限よりも低い温度では、高純度化されたイオウ、セレン
と同時にS−H、Se−H、O−H等も同時にトラップさ
れることがあり、またT2、T3が上記限定範囲の上限より
も高い温度に設定すると、第2、第3トラップ室での収
率が下がる場合がある。
本発明で使用するガラス容器は石英ガラスが好まし
く、特に無水石英ガラスが望ましい。これは通常の石英
ガラスの場合、ガラス中に存在する水分が該カルコゲナ
イドガラス原料中に拡散して原料を汚染する場合がある
からである。
く、特に無水石英ガラスが望ましい。これは通常の石英
ガラスの場合、ガラス中に存在する水分が該カルコゲナ
イドガラス原料中に拡散して原料を汚染する場合がある
からである。
また本発明に於いて、石英容器内で加熱、熔融された
イオウまたはセレンを真空下で蒸留する際の容器内の圧
力は10-6torr以下であることが好ましい。容器内の圧力
が10-6torrよりも高い場合、該カルコゲナイドガラス原
料を蒸留する際の蒸留温度を高くする必要があり、S−
H、Se−H、O−Hの除去効率が低下する場合がある。
イオウまたはセレンを真空下で蒸留する際の容器内の圧
力は10-6torr以下であることが好ましい。容器内の圧力
が10-6torrよりも高い場合、該カルコゲナイドガラス原
料を蒸留する際の蒸留温度を高くする必要があり、S−
H、Se−H、O−Hの除去効率が低下する場合がある。
更に本発明によって精製されたイオウまたはセレンと
Ge、As、Te、Sb、Tlおよびハロゲンから選ばれた1種ま
たは2種以上の原料を混合熔融してロッド状とし、これ
を紡糸していカルコゲナイドガラスファイバーを作るこ
とができる。
Ge、As、Te、Sb、Tlおよびハロゲンから選ばれた1種ま
たは2種以上の原料を混合熔融してロッド状とし、これ
を紡糸していカルコゲナイドガラスファイバーを作るこ
とができる。
[実施例] 次に本発明の実施例を説明する。
実施例1 第1図はこの実施例で用いた精製のための無水石英ガ
ラス容器の断面図である。ここで1はカルコゲナイドガ
ラス原料を融解するための融解室、2は第1トラップ
室、3は第2トラップ室、4は第3トラップ室、そして
5は真空脱気口である。まず融解室1へカルコゲナイド
ガラス粗原料である市販品の99.9999%の純度の塊状イ
オウを入れ、石英ガラス容器内を10-6torr以下に真空脱
気した。その後第1トラップ室2を100℃、第2トラッ
プ室3を200℃、第3トラップ室4を100℃に昇温して、
融解室1をゆっくり180℃まで昇温した(第1ステッ
プ)。融解室内のイオウがすべて蒸発したことを確認し
てから融解室1と第1トラップ室2とを150℃に、第
2、第3トラップ3,4室はそのままの温度に保ちながら
第1トラップ室内のイオウを融解室1へ逆流させた(第
2ステップ)。第1ステツプと第2ステップとを交互に
4回くり返した後に、第2、第3トラップ室3,4を100℃
に保ち、かつ第1トラップ室2及び融解室1を180℃ま
で昇温した(第3ステップ)。この様にして第2トラッ
プ室に集められたイオウを用いて外径400μmのAs40S60
ガラスファイバーを作製し、その透過損失を測定したと
ころ第2図に示す様に4.1μmのS−Hの吸収ピークは
2.4dB/m以下であり、また3μm付近のO−Hの吸収ピ
ークは0.7dB/m以下であった。
ラス容器の断面図である。ここで1はカルコゲナイドガ
ラス原料を融解するための融解室、2は第1トラップ
室、3は第2トラップ室、4は第3トラップ室、そして
5は真空脱気口である。まず融解室1へカルコゲナイド
ガラス粗原料である市販品の99.9999%の純度の塊状イ
オウを入れ、石英ガラス容器内を10-6torr以下に真空脱
気した。その後第1トラップ室2を100℃、第2トラッ
プ室3を200℃、第3トラップ室4を100℃に昇温して、
融解室1をゆっくり180℃まで昇温した(第1ステッ
プ)。融解室内のイオウがすべて蒸発したことを確認し
てから融解室1と第1トラップ室2とを150℃に、第
2、第3トラップ3,4室はそのままの温度に保ちながら
第1トラップ室内のイオウを融解室1へ逆流させた(第
2ステップ)。第1ステツプと第2ステップとを交互に
4回くり返した後に、第2、第3トラップ室3,4を100℃
に保ち、かつ第1トラップ室2及び融解室1を180℃ま
で昇温した(第3ステップ)。この様にして第2トラッ
プ室に集められたイオウを用いて外径400μmのAs40S60
ガラスファイバーを作製し、その透過損失を測定したと
ころ第2図に示す様に4.1μmのS−Hの吸収ピークは
2.4dB/m以下であり、また3μm付近のO−Hの吸収ピ
ークは0.7dB/m以下であった。
実施例2 実施例1と同じ形の石英ガラス容器を用いて市販の9
9.9999%の純度の粒状セレンを実施例1と同じ手順で精
製した。ただし、第1〜第3ステップでの融解室、第1
〜第3トラップ室の各温度は以下に示す様に設定した。
9.9999%の純度の粒状セレンを実施例1と同じ手順で精
製した。ただし、第1〜第3ステップでの融解室、第1
〜第3トラップ室の各温度は以下に示す様に設定した。
この様にして第2トラップ室に集められたセレンを用
いて外径400μmのGe20Se80ガラスファイバーを作製
し、その透過損失を測定したところ、第3図に示す様に
4.5μm付近のSe−Hに起因するピークは約2dB/mまた3
μm付近のO−Hの吸収ピークは0.6dB/m下であった。
いて外径400μmのGe20Se80ガラスファイバーを作製
し、その透過損失を測定したところ、第3図に示す様に
4.5μm付近のSe−Hに起因するピークは約2dB/mまた3
μm付近のO−Hの吸収ピークは0.6dB/m下であった。
比較例−1 第4図に示す石英容器を用いて市販の99.9999%の純
度の塊状イオウを蒸留した。ここで1は融解室、2はト
ラップ室、3は真空脱気口である。まず融解室1へ市販
の99.9999%の純度のイオウを入れ、石英ガラス容器内
を10-6torr以下に真空脱気し、融解室を180℃に、トラ
ップ室を100℃に昇温した。この様にしてトラップ室内
に集められたイオウを用いて外径400μmのAs40S60ファ
イバーを作製した。得られたファイバーの透過損失を第
5図に示す。4.1μmのS−Hの吸収及び3μm付近の
O−Hの吸収はS−Hが8dB/m、O−Hが3.2dB/mであっ
た。
度の塊状イオウを蒸留した。ここで1は融解室、2はト
ラップ室、3は真空脱気口である。まず融解室1へ市販
の99.9999%の純度のイオウを入れ、石英ガラス容器内
を10-6torr以下に真空脱気し、融解室を180℃に、トラ
ップ室を100℃に昇温した。この様にしてトラップ室内
に集められたイオウを用いて外径400μmのAs40S60ファ
イバーを作製した。得られたファイバーの透過損失を第
5図に示す。4.1μmのS−Hの吸収及び3μm付近の
O−Hの吸収はS−Hが8dB/m、O−Hが3.2dB/mであっ
た。
比較例−2 第4図に示す無水石英ガラス容器を用いて比較例−1
と同じ手順で市販の99.9999%の純度のSeを蒸溜した。
ただし、融解室1は320℃に、またトラップ2室は120℃
に保った。このようにして得られたSeを用いてGe20Se80
ガラスファイバーを作製し、その透過損失を測定したと
ころ、第6図に示す様に4.5μmのSe−Hの吸収、3μ
m付近のO−Hの吸収はそれぞれ11dB/m、2dB/mであっ
た。
と同じ手順で市販の99.9999%の純度のSeを蒸溜した。
ただし、融解室1は320℃に、またトラップ2室は120℃
に保った。このようにして得られたSeを用いてGe20Se80
ガラスファイバーを作製し、その透過損失を測定したと
ころ、第6図に示す様に4.5μmのSe−Hの吸収、3μ
m付近のO−Hの吸収はそれぞれ11dB/m、2dB/mであっ
た。
[発明の効果] 本発明の方法によれば、毒性及び強い腐食性をすS2Cl
2またははSe2Cl2を用いることなく、赤外線透過率の高
いカルコゲナイドガラス、特に、1−5μmの波長領域
に於て強い吸収を示すS−H、Se−H、O−H等の不純
物濃度が低いカルコゲナイドガラスを容易に製造するこ
とができる。
2またははSe2Cl2を用いることなく、赤外線透過率の高
いカルコゲナイドガラス、特に、1−5μmの波長領域
に於て強い吸収を示すS−H、Se−H、O−H等の不純
物濃度が低いカルコゲナイドガラスを容易に製造するこ
とができる。
第1図は本発明の実施例で使用した無水石英ガラスの精
製容器の側面図、第2図および第3図は本発明によって
得られたファイバーの透過損失線図、第4図は従来例と
して比較例で使用した無水石英ガラスの精製容器の側面
図、第5図および第6図は比較例−1〜2で得られたフ
ァイバーの透過損失線図である。 1……融解室、2……第1トラップ室、3……第2トラ
ップ室、4……第3トラップ室、5……真空脱気口。
製容器の側面図、第2図および第3図は本発明によって
得られたファイバーの透過損失線図、第4図は従来例と
して比較例で使用した無水石英ガラスの精製容器の側面
図、第5図および第6図は比較例−1〜2で得られたフ
ァイバーの透過損失線図である。 1……融解室、2……第1トラップ室、3……第2トラ
ップ室、4……第3トラップ室、5……真空脱気口。
Claims (6)
- 【請求項1】ガラス原料を容器の中に収納し、該容器内
部を減圧脱気しながら蒸溜する精製法において、該容器
が融解室、第1トラップ室、第2トラップ室の順に3室
にわかれており、第1ステップとして融解室から第1ト
ラップ室へ蒸溜する工程、第2ステップとして第1トラ
ップ室から融解室へ逆流させる工程、第3ステップとし
て融解室から第2トラップ室へ蒸留する工程を含むこと
を特徴とするカルコゲナイドガラス原料の精製方法。 - 【請求項2】融解室、第1トラップ室、第2トラップ室
の温度をT0、T1、T2とし、原料の融点をTmとし、それぞ
れのステップにおいて、下記温度に設定されていること
を特徴とする請求項1記載のカルコゲナイドガラス原料
の精製方法。 - 【請求項3】第2トラップ室の次に第3トラップ室を加
え、第3トラップ室を上記各ステップに於いて、Tm−50
〜Tm−10の範囲の温度に保つことを特徴とする請求項1
または2記載のカルコゲナイドガラス原料の精製方法。 - 【請求項4】前記第1ステップと第2ステップとの間を
少なくとも、2回以上繰り返すことを特徴とする請求項
1記載のカルコゲナイドガラス原料の精製方法。 - 【請求項5】前記容器が無水石英ガラスであり、且つ蒸
溜中の該容器内の圧力が10torr以下であることを特徴と
する請求項1記載のカルコゲナイドガラス原料の精製方
法。 - 【請求項6】ガラス原料がS又はSeであることを特徴と
する請求項1記載のことを特徴とするカルコゲナイドガ
ラス原料の精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1093087A JPH0813690B2 (ja) | 1989-04-14 | 1989-04-14 | カルコゲナイドガラス原料の精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1093087A JPH0813690B2 (ja) | 1989-04-14 | 1989-04-14 | カルコゲナイドガラス原料の精製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02275730A JPH02275730A (ja) | 1990-11-09 |
JPH0813690B2 true JPH0813690B2 (ja) | 1996-02-14 |
Family
ID=14072745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1093087A Expired - Lifetime JPH0813690B2 (ja) | 1989-04-14 | 1989-04-14 | カルコゲナイドガラス原料の精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0813690B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7181495B2 (ja) * | 2017-04-07 | 2022-12-01 | 日本電気硝子株式会社 | カルコゲナイドガラス |
-
1989
- 1989-04-14 JP JP1093087A patent/JPH0813690B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02275730A (ja) | 1990-11-09 |
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