JPH08126205A - 電力系統の安定化装置 - Google Patents

電力系統の安定化装置

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JPH08126205A
JPH08126205A JP6281271A JP28127194A JPH08126205A JP H08126205 A JPH08126205 A JP H08126205A JP 6281271 A JP6281271 A JP 6281271A JP 28127194 A JP28127194 A JP 28127194A JP H08126205 A JPH08126205 A JP H08126205A
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phase angle
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power system
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JP6281271A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yanagibashi
健 柳橋
Masahiro Sato
正弘 佐藤
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Toshiba Corp
Tokyo Electric Power Co Holdings Inc
Original Assignee
Toshiba Corp
Tokyo Electric Power Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電力系統の安定化装置において、短時間かつ
高精度に脱調判定をする。 【構成】 電力系統の発電機端において電流,母線電圧
を含む各種電気量を測定する測定部4と、前記検出電気
量を基に内部電圧の位相角を推定し、定常状態からの位
相角の変化分,前記位相角の変化分の時間変化から速
度,更に速度の時間変化から加速度を算出する変化分算
出部5と、前記検出された有効電力を基に発電機モデル
の制動係数,同期化係数を含むパラメータを推定するパ
ラメータ推定部6とから構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力系統の脱調判定に適
用されるものであり、電力系統の発電端において、電
流,電力,電圧などを測定して発電機モデルのパラメー
タを推定し、系統の脱調判定と安定化をはかる電力系統
の安定化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力系統においては、電力の変動がしば
しばあるのが普通であり、例えば系統に連なる負荷の
入,切によって発生する瞬間的な変動から、発電電力と
負荷電力との均衡が崩れて最終的には脱調に至る大規模
な動揺まで、多岐にわたっている。
【0003】そして検出方法としては各種のものがあ
り、その内の1つとして系統の電流,電圧,電力を測定
して内部電圧を推定し、その変化の傾向が近い将来も継
続するものと仮定して内部電圧の位相角を推定し、脱調
判定安定化を実施するもの、あるいは母線電圧の位相角
の変化が拡大してあるしきい値を越えた場合に脱調と判
定するもの等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来方式は、高精
度に予測できる時間として200−300ミリ秒も要
し、振動が継続する場合などには更に長い予測時間が必
要な場合がある。本発明は上記課題を解決するためにな
されたものであり、短時間かつ高精度に脱調判定の可能
な電力系統の安定化装置を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の[請求項1]に
係る電力系統の安定化装置は、図1に示されるように、
電力系統の発電機端において電流,母線電圧を含む各種
電気量を測定する測定部と、前記検出電気量を基に内部
電圧の位相角を推定し、定常状態からの位相角の変化
分,前記位相角の変化分の時間変化から速度,更に速度
の時間変化から加速度を算出する変化分算出部と、前記
検出された有効電力を基に発電機モデルの制動係数,同
期化係数を含むパラメータを推定するパラメータ推定部
を備える構成とした。
【0006】本発明の[請求項2]に係る電力系統の安
定化装置は、図2に示されるように、電力系統の発電機
端において電流,母線電圧を含む各種電気量を測定する
測定部と、前記検出電気量を基に内部電圧の位相角を推
定し、定常状態からの位相角の変化分,前記位相角の変
化分の時間変化から速度,更に速度の時間変化から加速
度を算出する変化分算出部と、前記検出された有効電力
を基に発電機モデルの制動係数,同期化係数を含むパラ
メータを推定するパラメータ推定部とからなる発電機側
の第1の演算部と、前記第1の演算部にある測定部によ
る検出電気量を基に系統側の等価インピーダンスを用い
て系統側の電圧位相角を推定し、定常状態からの位相角
の変化分,前記位相角の変化分の時間変化から速度,更
に速度の時間変化から加速度を算出する等価発電機側の
変化分算出部と、前記検出された有効電力を基に発電機
モデルの制動係数,同期化係数を含むパラメータを推定
する等価発電機側のパラメータ推定部とからなる第2の
演算部と、前記第1,第2の各演算部から発電機側及び
等価発電機側の両者の位相角差分を算出して将来時の動
揺を予測する動揺予測部を設けた。
【0007】本発明の[請求項3]に係る電力系統の安
定化装置は、図3に示されるように[請求項2]におい
て、動揺予測部には、将来の動揺予測の結果、脱調と判
定されたとき安定にするための発電機遮断台数を算出す
る機能を付加した。
【0008】本発明の[請求項4]に係る電力系統の安
定化装置は、図4に示されるように、電力系統の発電機
端において電流,母線電圧を含む各種電気量を測定する
測定部と、前記測定部による検出電気量を基に系統側の
等価インピーダンスを用いて系統側の電圧位相角を推定
すると共に、発電機と系統側の位相角差分を算出し、定
常状態からの位相角の変化分,前記位相角の変化分の時
間変化から速度,更に速度の時間変化から加速度を算出
する変化分算出部と、前記検出された有効電力を基に制
動係数,同期化係数を含むパラメータを推定するパラメ
ータ推定部と、前記パラメータを用いて将来の動揺を予
測し、脱調と判定されたとき安定にするための発電機遮
断台数を算出する安定化対策部を設けた。
【0009】
【作用】本発明の[請求項1]に係る電力系統の安定化
装置は、測定部4において発電機近端の電圧,電流,有
効電力を測定する。変化分算出部5は(3) ,(4) ,
(5),(6) 式を用いて諸量を算出する。6のパラメータ
推定部は算出した諸量を用いて系統の動揺現象を最も良
く表せる適切なパラメータを推定する。
【0010】本発明の[請求項2]に係る電力系統の安
定化装置は、測定部4において発電機近端の電圧,電
流,有効電力を測定する。5の変化分算出部は(3) ,
(4) ,(5) ,(6) 式を用いて諸量を算出する。6のパラ
メータ推定部は算出した諸量を用いて系統の動揺現象を
最も良く表せる適切なパラメータを推定する。等価発電
機Sについても5′,6′と同様にして適切なパラメー
タを推定する。7は動揺予測部であり、(12),(13)式に
よって、ωk ,δk を推定し、連系線潮流Pt を(14)式
から推定する。これを一定時間刻みΔTで繰り返し予測
する。
【0011】本発明の[請求項3]に係る電力系統の安
定化装置は、[請求項2]の動揺予測部の機能に加え
て、脱調を予測し、脱調の場合に発電機の一部を解列す
ることによって安定化させようとするものである。
【0012】本発明の[請求項4]に係る電力系統の安
定化装置は、発電機Gが等価発電機Sで表わした系統の
発電機合計に比較して小さい場合を対象としたものであ
り、等価発電機Sに対する発電機Gの相対位相角を用い
てGが無限大母線に接続して動揺しているかのように模
擬するものである。したがって処理手順は[請求項3]
と原理的に同じである。
【0013】
【実施例】以下図面を参照して実施例を説明する。本発
明の[請求項1]に係る電力系統の安定化装置の一実施
例について図1を用いて説明する。即ち、[請求項1]
の安定化装置は、発電機近端において電圧,電流,電力
を測定する測定部4と、測定値から変化分を算出する変
化分算出部5と、発電機の同期化係数K,制動係数Dを
推定するパラメータ推定部6からなる。
【0014】上記[請求項1]に係る電力系統の安定化
装置について各技術手段の機能及び考え方を、作用も含
めて以下に説明する。 (イ)[発電機モデルの定義] 発電所の運転中の全発電機を等価1発電機に表現する。
動揺中の位相角,速度,加速度を定常時からの位相角の
変化分を用いて表し、発電機の振動現象を(1)式の動揺
方程式で表現する。
【数1】 MΔ*ω+DΔω+KΔδ=Po −P …………(1) 以下、*印は右隣りに位置する記号にドットが付いてい
ることを意味する。
【0015】ここで(1) 式のMは慣性[秒]、Dは速度
の定常時からの変化分に比例する制動係数、Kは位相角
の定常時からの変化分に比例する同期化係数である。P
o は定常時における発電機出力、Pは動揺中の発電機出
力、Δ*ωはΔωの時間微分であることを示す。
【0016】(ロ)[測定量と推定値の関係] 定常時における電圧,電流,電力の測定値をVo **
0.,*Io ,Po とする(なお、**印は角度の記号を
示す。以下同じ)。定常時の発電機端において測定した
電圧の位相角を基準0°とする。それを基準に*I,*
Eの位相角を定義する。内部電圧は発電機の内部インピ
ーダンスをXとすると、(2) 式から求めることができ、
δはその位相角である。jは複素数を示す。*I,*
V,*Eは複素数であることを示す。
【数2】
【0017】動揺中のV**θの位相角θは、定常時のV
o **0.からの変化分である。動揺中に発電機至近端に
おいて電流*I,電圧*V,有効電力Pを測定する。そ
して(2) 式を用いて内部電圧の位相角δを推定する。図
5に定常時,動揺時における端子電圧と内部電圧の関係
を示す。
【0018】今、発電機端において、測定時刻t1 ,t
2 ,…,tk ,…,tn における電流,電圧,電力の測
定値を、*I1 ,*I2 ,…,*Ik ,…,*In 、*
1,*V2 ,…,*Vk ,…,*Vn 、P1 ,P2
…,Pk ,…,Pn とし、(2) 式から求めた内部電圧の
位相角の推定値を、δ1 ,δ2 ,…,δk ,…,δn
する。
【0019】ここで、単位はすべてPUに統一する。例
えば、50Hzの場合、1PU=2・3.14159・
50ラジアンである。これを用いてラジアンの単位をP
Uに換算する。次に、位相角の定常時からの変化分を
(3) 式で求める。更に、位相角の変化速度を(4) 式から
求める。又、加速度は(5) 式で求める。
【0020】
【数3】 Δδk =δk −δo …………………(3) Δωk =(Δδk −Δδk-1 )/ΔT …………(4) Δ*ωk =(Δωk −Δωk-1 )/ΔT …………(5)
【0021】測定値*V,*Iから(3) ,(4) ,(5) 式
を用いて、位相角の変化分Δδk ,変化速度Δωk ,加
速度Δ*ωk を算出する。ΔPK を初期値からの変化分
として定義すると(6) 式となり、測定時間t0 ,t1
…,tk ,…,tn と、P,ΔP,δ,Δδ,Δω,Δ
*ωとの関係は図6のようになる。
【数4】 ΔPk =Pk −Po …………………(6) 但し、ΔPk =Pk −Po Δδk =δk −δ1 Δωk =(Δδk −Δδk-1 )/ΔT Δ*ωk =(Δωk −Δωk-1 )/ΔT とする。
【0022】(ハ)[パラメータの推定法] 発電機の慣性Mは既知であるとすると、同期化係数K,
制動係数Dが未知のパラメータである。そこで、K,D
を最小自乗法によって決める。動揺方程式を(7) 式から
残差Lk を(8) 式と定義すると、Lは(9) 式となる。
【0023】
【数5】
【0024】Lを最小にするD,Kは、(8) 式を(9) 式
に代入し、LをD,Kで偏微分した式を0.とおいて、
次の(10)式の連立方程式を解いて得ることができる。
【数6】
【0025】Mも未知数である場合、残差Lk を下記(8
-1) 式で定義して、M,D,Kについて偏微分した式を
ゼロとおいて、M,D,Kを求めることができる。
【数7】 Lk =ΔP−(MΔ*ωk +DΔωk +KΔδk ) ……(8-1) 上記で求めたK,Dは測定時刻t1 ,t2 ,…,tk
…,tn における電流,電力,電圧の変化傾向から、発
電機の同期化係数K,制動係数Dを推定したものであ
る。以下、測定時間帯をずらしていけばその時間帯にお
けるパラメータを推定できる。又、Mが既知、K=0.
であり、Dのみを推定することも同様の手順で可能であ
る。
【0026】本発明の[請求項2]に係る電力系統の安
定化装置の一実施例について、各技術手段の機能及び考
え方を、作用も含めて説明する。本実施例では図7に示
すように電力系統を発電機Gと系統側を等価1発電機と
する発電機Sとで模擬するようにしたものであり、系統
側のモデル系統は入力する方向を負としている。そして
図8が処理内容を示す機能ブロック図である。
【0027】図7(A)では発電機の至近端であるB点
において、発電機側を内部インピーダンスXで表わす。
又、図7(B)は主トランジスタXT とXの和で表わし
ている。又、系統側もB点からみたインピーダンスXS
(駆動点インピーダンスを用いることが一案)あるい
は、図7(B)のように送電線インピーダンスXL とX
S の和で表わしている。
【0028】発電機モデルは図7(C)に示すように、
B点からみて発電機側はXの位置に内部電圧E1 **δが
あり、系統側はインピーダンスXS の背後に内部電圧*
S**δを持つモデルで模擬する。B点において、発電
機出力PT ,電流*I,電圧*Vを測定する。
【0029】この結果、連系線の潮流PT は(11)式とな
るので、既知量PT ,X,XS ,δG ,δS から(12)式
となる。
【数8】 PT =E1 ・E2 ・ SIN(δG −δS )/(X+XS ) ……(11) E1 ・E2 =E12=PT (X+XS )/ SIN(δG −δS ) …(12)
【0030】図8は機能説明図である。B1において、
発電所端Bにおいて、過去のT1 時刻から現時刻t0
での間一定間隔ΔTで、電流*I,電力Pt ,母線Bの
電圧*Vを観測する。B2において、発電機Gの内部電
圧の各時刻の位相角δG を推定する。B3にて前記(3)
,(4) ,(5) ,(6) 式を用いてΔδk ,δωk ,δω
k ,δPK を算出する。B4にてパラメータKg ,Dg
を推定する。同様にB2′,B3′,B4′にて系統を
模擬した等価発電機SのKS ,DS を推定する。
【0031】次に、B5からB9までのブロックにおい
て、発電機GとSの位相角動揺を模擬する。時刻t0
おいて、発電機出力(連系線潮流でもある)Pt ,X,
S,δG ,δS を用いて、(12)式を用いて内部電圧の
積E12を算出する。B6において時刻をΔTだけ進め
る。B7において発電機Gのωk ,δk を推定する。推
定は発電機の動揺を表わす次の微分方程式を解いて行な
う。
【0032】
【数9】
【0033】この微分方程式を、既知のオイラー法ある
いはルンゲクッタ法などの数値積分を用いて時間間隔t
k と、tk +ΔT間の増加分ΔΔωk ,ΔΔδk を計算
し、下記(14)式から時間刻みごとの累積値を算出する。
【数10】 Δωk =Δωk-1 +ΔΔωk Δδk =Δδk-1 +ΔΔδk δk =Δδk +δo …………………(14)
【0034】同様に、発電機Sについても動揺方程式を
計算して、Δωsk ,Δδsk ,δsk を計算する。B
8において、連系線の潮流を計算する。tk 時点の発電
機G,Sの位相角はδk ,δsk であるため、下記1(1
5) 式から計算する。
【数11】 PT =E12・ SIN(δk −δsk )/(X+XS ) ……(15)
【0035】B9にて時刻tk が最終時刻でなければ、
次の時間刻みΔt後の位相角を計算する。以上のステッ
プで発電機GとSの動揺計算とその結果得られた位相角
差を反映して連系線潮流Pt を計算する過程を繰り返す
ことによって、G,Sの将来時点の動揺、即ち、回転
数,位相角を把握できる。
【0036】本発明の[請求項3]に係る電力系統の安
定化装置の一実施例について、各技術手段の機能及び考
え方を、作用も含めて説明する。本実施例は電力系統を
発電機Gと系統側と等価1発電機とする発電機Sとで模
擬するものであり、この部分までは[請求項2]と同様
である。[請求項2]との違いを図9を用いて説明す
る。図9が処理内容を示す機能ブロック図である。な
お、図8と同一又は相当部は同一符号を付している。
【0037】発電機GとSのパラメータは、[請求項
2]の方法と同じである。現時点toからB7,B7′
においてG,Sの動揺を予測しωk ,δk ,ωsk ,δ
k を推定する。但し、Gの一部の発電機を解列する時
刻になっていれば、B10で設定した値に更新する。B
8では連系線の潮流を推定する。
【0038】B10では位相角差分(δk −δsk )を
用いて(16)式にて脱調判定し、Cの値は予め設定した値
でもよいが、定常状態における位相角をδo ,δso
したとき、(17)式とすることが妥当である。
【数12】 (δk −δsk )>C …………………(16) C=180−(δo −δso ) …………(17)
【0039】B12にて脱調(不安定)になるならば、
Gを構成する発電機から1台遮断するものと想定する。
図10は3台の発電機G1,G2,G3が電力系統に接続
されている状態図であり、そして各発電機の慣性は
1 ,m2 ,m3 、インピーダンスX1 ,X2 ,X3
あるため全インピーダンスX及び慣性Mは下記となる。
【数13】
【0040】例えば図10に示すように、3台の発電機G
1,G2,G3中G1を解列すると想定したとき、慣性
と内部インピーダンスを現時刻からTC 将来の(tk
C)時点において、M=m2 +m3 ,X=X2 ・X3
/(X2 +X3 )と更新し、更に2台目G2を解列する
と、M=m3 ,X=X3 と更新する。以上の処理を将来
時点Tp まで繰り返す。
【0041】本発明の[請求項4]に係る電力系統の安
定化装置の一実施例について、各技術手段の機能及び考
え方を、作用を含めて説明する。本実施例は発電機Gが
等価発電機Sで表した系統の発電機合計に比して小さい
場合を対象としたものである。本実施例の場合はSに対
するGの相対位相角を用いて発電機Gが無限大母線に接
続して動揺しているかのように模擬できる。そして図11
が処理内容を示す機能ブロック図である。
【0042】処理手順も[請求項3]の場合と原理的に
同じであり、位相角がδのみで、発電機Gのパラメータ
推定し、動揺予測して脱調判定となる。発電機出力Pの
推定も(δG −δS )のところにδを用いて計算する。
【0043】図11は計算手順であり、図中の符号B1,
B3,B4は図8と同じである。又、Sに対する相対的
なGの位相角差は、以下のようにして求める。即ち、測
定した*V,*I,PとインピーダンスX,XS を用い
て(18),(19)式を計算し、G,Sの位相角δG ,δS
推定し、(20)式の計算から求める。
【数14】
【0044】以下、[請求項1]に述べた方法でパラメ
ータK,Dを推定する。次に、[請求項2]で述べたよ
うな手順で動揺予測を行なう。ただし、発電機はGのみ
である。図12にはその手順をまとめた。(21)式の微分方
程式をオイラー方などの数値解析手法を適用し、変化分
Δδωk ,ΔΔδk を求め、(24)式によって位相角の変
化を予測する。
【0045】
【数15】
【0046】予測開始時点において(25)式によりE12
計算する。又、発電機出力PはGとSの位相差δk とE
12を用いて(26)式から推定する。
【数16】 E12=E1 ・E2 =Pt (X+XS )/ SIN(δ) ……(25) P=E12・ SIN(δk )/(X+XS ) ……………(26)
【0047】そして脱調予測はδk が(27)式のように所
定値C以上になれば脱調と判定する。ただし、Cの値は
予め設定した値でもよいし、定常時における値をδo
すると(28)式とすることが妥当である。図12のB12にお
ける遮断想定時のデータの更新は[請求項3]の場合と
同じであるため、説明を省略する。
【数17】 δk > C ………………(27) C=180−δo ……………(28)
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば高
精度かつ短時間に脱調検出が可能である。[請求項1]
の安定化装置によれば、測定時刻t1 ,t2 ,…,k
,…,tn における電流,電力,電圧の変化傾向か
ら、発電機の同期化係数K,制動係数Dを推定できる。
又、[請求項2]の安定化装置によれば、将来時点の発
電機と系統側の動揺を予測できる。又、[請求項3]の
安定化装置によれば、将来時点の発電機と系統側の動揺
を予測し、脱調を判定し、脱調の際には一部の発電機を
更新することによって安定化できる。又、[請求項4]
の安定化装置によれば、発電機のパラメータ推定,動揺
予測,安定化対策ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による[請求項1]の脱調判定に関する
基本的構成図。
【図2】本発明による[請求項2]の安定化装置の構成
図。
【図3】本発明による[請求項3]の安定化装置の構成
図。
【図4】本発明による[請求項4]の安定化装置の構成
図。
【図5】測定量と内部電圧位相角の関係図。
【図6】時間に対する電力P,ΔP、位相角δ,Δδ、
速度ω,Δωの関係図。
【図7】電力系統を発電機Gと系統側を等価1発電機と
する発電機で模擬する図。
【図8】本発明による[請求項2]に係る電力系統の安
定化装置の処理内容を示す機能ブロック図。
【図9】本発明による[請求項3]に係る電力系統の安
定化装置の処理内容を示す機能ブロック図。
【図10】複数の発電機が系統につながれている図で、発
電機の解列を説明する図。
【図11】本発明による[請求項4]に係る電力系統の安
定化装置の処理内容を示す機能ブロック図。
【図12】本発明による[請求項4]に係る電力系統の安
定化装置の動揺予測の処理内容機能ブロック図。
【符号の説明】
1 電力系統 2 発電機 3 測定量 4 測定部 5,5′ 変化分算出部 6,6′ パラメータ推定部 7 動揺予測部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の発電機端において電流,母線
    電圧を含む各種電気量を測定する測定部と、前記検出電
    気量を基に内部電圧の位相角を推定し、定常状態からの
    位相角の変化分,前記位相角の変化分の時間変化から速
    度,更に速度の時間変化から加速度を算出する変化分算
    出部と、前記検出された有効電力を基に発電機モデルの
    制動係数,同期化係数を含むパラメータを推定するパラ
    メータ推定部を備えたことを特徴とする電力系統の安定
    化装置。
  2. 【請求項2】 電力系統の発電機端において電流,母線
    電圧を含む各種電気量を測定する測定部と、前記検出電
    気量を基に内部電圧の位相角を推定し、定常状態からの
    位相角の変化分,前記位相角の変化分の時間変化から速
    度,更に速度の時間変化から加速度を算出する変化分算
    出部と、前記検出された有効電力を基に発電機モデルの
    制動係数,同期化係数を含むパラメータを推定するパラ
    メータ推定部とからなる発電機側の第1の演算部と、前
    記第1の演算部にある測定部による検出電気量を基に系
    統側の等価インピーダンスを用いて系統側の電圧位相角
    を推定し、定常状態からの位相角の変化分,前記位相角
    の変化分の時間変化から速度,更に速度の時間変化から
    加速度を算出する等価発電機側の変化分算出部と、前記
    検出された有効電力を基に発電機モデルの制動係数,同
    期化係数を含むパラメータを推定する等価発電機側のパ
    ラメータ推定部とからなる第2の演算部と、前記第1,
    第2の各演算部から発電機側及び等価発電機側の両者の
    位相角差分を算出して将来時の動揺を予測する動揺予測
    部を設けたことを特徴とする電力系統の安定化装置。
  3. 【請求項3】 動揺予測部には、将来の動揺予測の結
    果、脱調と判定されたとき安定にするための発電機遮断
    台数を算出する機能を付加して安定化対策部としたこと
    を特徴とする請求項2記載の電力系統安定化装置。
  4. 【請求項4】 電力系統の発電機端において電流,母線
    電圧を含む各種電気量を測定する測定部と、前記測定部
    による検出電気量を基に系統側の等価インピーダンスを
    用いて系統側の電圧位相角を推定すると共に、発電機と
    系統側の位相角差分を算出し、定常状態からの位相角の
    変化分,前記位相角の変化分の時間変化から速度,更に
    速度の時間変化から加速度を算出する変化分算出部と、
    前記検出された有効電力を基に制動係数,同期化係数を
    含むパラメータを推定するパラメータ推定部と、前記パ
    ラメータを用いて将来の動揺を予測し、脱調と判定され
    たとき安定にするための発電機遮断台数を算出する安定
    化対策部を設けたことを特徴とする電力系統の安定化装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100599818B1 (ko) * 2004-07-20 2006-07-13 학교법인 성균관대학 복소전력의 시간당 변화율을 이용한 동기탈조 검출방법

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