JPH08123501A - プロセス制御装置 - Google Patents

プロセス制御装置

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JPH08123501A
JPH08123501A JP26361094A JP26361094A JPH08123501A JP H08123501 A JPH08123501 A JP H08123501A JP 26361094 A JP26361094 A JP 26361094A JP 26361094 A JP26361094 A JP 26361094A JP H08123501 A JPH08123501 A JP H08123501A
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arithmetic
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JP26361094A
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English (en)
Inventor
Hajime Taruishi
肇 垂石
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、各演算手段毎に異常処理手段を内
包させて設けることにより、安全のための異常処理機能
を各演算手段に標準化し、もって、信頼性の向上並びに
設計のための労力の低減を図ることにある。 【構成】 結果算出手段(11)が上位の演算手段から
入力される演算結果に基づき演算処理を実行して演算結
果を下位の演算手段に送出し、演算異常検出手段(1
2)が結果算出手段による演算処理又は演算結果に基づ
いて演算異常を検出し、入力異常決定手段(12)が、
上位の演算手段における演算異常検出手段により演算異
常が検出されたとき、自己の演算手段に入力される演算
結果の入力異常を決定し、異常処理手段(14)が、演
算異常検出手段により演算異常が検出されたとき又は入
力異常決定手段により入力異常が決定されたとき、結果
算出手段から送出される演算結果を所定の変更内容にて
変更するプロセス制御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファンクションブロッ
クを有する複数の演算手段を用いたプロセス制御装置に
係わり、特に各演算手段毎に異常処理手段を内包するこ
とにより、安全のための機能を標準化し、信頼性を向上
し得るプロセス制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、制御演算を処理するプロセス制御
の分野では、複数の種類の回路素子からなる演算回路に
代えて、複数の種類の演算処理プログラムからなる制御
プログラムに従って演算処理を実行するプロセス制御装
置が広く用いられている。
【0003】この種のプロセス制御装置では、各回路素
子に個別に対応する各演算処理プログラムが夫々ファン
クションブロックとして定義され、各ファンクションブ
ロックが互いに階層的に組合わされることにより、制御
プログラムが設計されている。
【0004】図4はこの種のプロセス制御装置の構成を
示す模式図である。このプロセス制御装置は、処理手順
の記述されたファンクションブロックを有する複数の演
算手段から構成されている。各演算手段としては、プロ
セスを制御するための入力加算部1、入力変換部2、切
替部3及びPID演算部4と、これらの異常に対処する
ための異常検出処理部5とを備えている。
【0005】入力加算部1は、2つの入力A,Bを加算
して加算出力(A+B)を切替部3に与える。入力変換
部2は、入力Cを関数f(x)により変換して変換出力
f(C)を切替部3に与える。切替部3は、入力Dに従
って、加算出力(A+B)又は変換出力f(C)をPI
D演算部4に与える。PID演算部4は、切替部3から
受ける加算出力(A+B)又は変換出力f(C)にPI
D演算を施してPID演算結果を出力する。これによ
り、プロセス制御装置はプロセスをPID制御してい
る。
【0006】一方、異常検出処理部5は、各入力A〜D
のいずれかにおける入力異常、又は入力加算部1、入力
変換部2、切替部3のいずれかにおける演算異常を検出
したとき、PID演算部4にホールド指令を与える。こ
こで、入力異常としては、例えば入力値におけるパラメ
ータ範囲外、オーバーフロー又はアンダーフローがあ
り、演算異常としては、例えば零による除算がある。
【0007】PID演算部4はホールド指令を受ける
と、現在実行中のPID演算を中止して前回のPID演
算結果を出力する。このように、プロセス制御装置は、
各入力又は各演算手段のいずれかに異常が発生しても、
誤動作することなく、現在の状態を保持可能としてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら以上のよ
うなプロセス制御装置では、異常対処用に別に設けられ
た異常検出処理部5が各入力及び各演算手段の個数に比
例して膨大なものとなるため、異常検出処理部5のファ
ンクションブロックの設計に多大な労力がかかるという
問題がある。
【0009】また、異常検出処理部5は、設計の規模に
比例して誤動作する可能性が高まり、信頼性を低下させ
てしまう問題がある。さらに、異常検出処理部5は、各
入力及び各演算手段のいずれかが異常のときに動作する
ので異常箇所を識別できず、安全性並びに保守性を低下
させている問題がある。なお、異常箇所は、異常箇所検
出用のプログラムの実行により識別可能であるが、識別
に時間がかかっている。
【0010】また、異常検出処理部5は、各入力及び各
演算手段のいずれかが異常であれば異常の重要度に関係
なく一律にPID演算部をホールドする。このため、無
視し得る異常であっても、PID制御を停止させてしま
い、ひいては、全体の制御性を低下させる問題がある。
【0011】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、各演算手段毎に異常処理手段を内包させて設けるこ
とにより、安全のための異常処理機能を各演算手段に標
準化し、もって、信頼性の向上並びに設計のための労力
の低減を図り得るプロセス制御装置を提供することがで
きる。
【0012】また、本発明の第2の目的は、異常状態で
ある演算手段を示す識別情報を出力することにより、異
常箇所を迅速に識別可能とし、もって、安全性及び保守
性を向上させることにある。
【0013】さらに、本発明の第3の目的は、異常への
対処として、今回の演算結果の出力、前回の演算結果の
保持出力又は所定の設定値の出力のうち、いずれか一つ
を選択可能とすることにより、制御性の向上を図ること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、ファンクションブロックを有して互いに階層的に組
合わされた複数の演算手段を用いてプロセスを制御する
プロセス制御装置において、前記各演算手段としては、
上位の演算手段から入力される演算結果に基づいて演算
処理を実行し、当該演算処理による演算結果を下位の演
算手段に送出する結果算出手段と、この結果算出手段に
よる演算処理又は演算結果に基づいて、演算異常を検出
する演算異常検出手段と、上位の演算手段における演算
異常検出手段により演算異常が検出されたとき、自己の
演算手段に入力される演算結果の入力異常を決定する入
力異常決定手段と、前記演算異常検出手段により演算異
常が検出されたとき又は前記入力異常決定手段により入
力異常が決定されたとき、前記結果算出手段から送出さ
れる演算結果を所定の変更内容に基づいて変更する異常
処理手段とを備えたプロセス制御装置である。
【0015】また、請求項2に対応する発明は、請求項
1に対応するプロセス制御装置において、前記異常処理
手段としては、前記所定の変更内容として、今回の演算
結果の出力、前回の演算結果の保持出力又は所定の設定
値の出力のうち、いずれか一つが選択的に設定される変
更内容設定部を備えたプロセス制御装置である。
【0016】さらに、請求項3に対応する発明は、請求
項1に対応するプロセス制御装置において、前記所定の
変更内容としては、今回の演算結果の出力、前回の演算
結果の保持出力又は所定の設定値の出力のうち、いずれ
か一つを含んでいるプロセス制御装置である。
【0017】また、請求項4に対応する発明は、請求項
1乃至請求項3のいずれか1項に対応するプロセス制御
装置において、前記演算異常検出手段により演算異常の
検出された演算手段又は前記入力異常決定手段により入
力異常の決定された演算手段を示す異常箇所識別情報を
出力する異常箇所識別手段を備えたプロセス制御装置で
ある。
【0018】
【作用】従って、請求項1に対応する発明は以上のよう
な手段を講じたことにより、結果算出手段が上位の演算
手段から入力される演算結果に基づいて演算処理を実行
してこの演算処理による演算結果を下位の演算手段に送
出し、演算異常検出手段がこの結果算出手段による演算
処理又は演算結果に基づいて演算異常を検出し、入力異
常決定手段が、上位の演算手段における演算異常検出手
段により演算異常が検出されたとき、自己の演算手段に
入力される演算結果の入力異常を決定し、異常処理手段
が、演算異常検出手段により演算異常が検出されたとき
又は入力異常決定手段により入力異常が決定されたと
き、結果算出手段から送出される演算結果を所定の変更
内容に基づいて変更するので、各演算手段毎に異常処理
手段を内包させて設けることにより、安全のための異常
処理機能を各演算手段に標準化し、もって、信頼性の向
上並びに設計のための労力の低減を図ることができる。
【0019】また、請求項2に対応する発明は、請求項
1に対応する異常処理手段が、所定の変更内容として、
今回の演算結果の出力、前回の演算結果の保持出力又は
所定の設定値の出力のうち、いずれか一つが選択的に設
定される変更内容設定部を備えているので、請求項1に
対応する作用に加え、異常への対処として、今回の演算
結果の出力、前回の演算結果の保持出力又は所定の設定
値の出力のうち、いずれか一つを選択することにより、
制御性の向上を図ることができる。
【0020】さらに、請求項3に対応する発明は、所定
の変更内容としては、今回の演算結果の出力、前回の演
算結果の保持出力又は所定の設定値の出力のうち、いず
れか一つを含んでいるので、請求項2に対応する作用と
同様の作用を奏することができる。
【0021】また、請求項4に対応する発明は、異常箇
所識別手段が、演算異常検出手段により演算異常の検出
された演算手段又は入力異常決定手段により入力異常の
決定された演算手段を示す異常箇所識別情報を出力する
ので、請求項1乃至請求項3のいずれかに対応する作用
に加え、異常状態である演算手段を示す識別情報を出力
することにより、異常箇所を迅速に識別可能とし、もっ
て、安全性及び保守性を向上させることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の第1の実施例に係るプロセ
ス制御装置の構成を示す模式図であり、図2はこのプロ
セス制御装置に適用される異常箇所識別部の構成を示す
模式図である。このプロセス制御装置は、複数の演算手
段101 ,…,10i-2 ,10i-1 ,10i ,10
i+1 ,10i+2 ,…が互いに階層的に組合わされて構成
されている。なお、符号の簡略化のため、以下の説明に
おいて、各演算手段101,…,10i-2 ,10i-1
10i ,10i+1 ,10i+2 ,…は各演算手段10と称
する。また、各演算手段10は互いにほぼ同一構成なの
で、ここでは演算手段10i を例に挙げて説明する。
【0023】演算手段10i は結果算出部11、異常検
出部12、変更内容設定部13及び異常処理部14を備
え、これら結果算出部11、異常検出部12、変更内容
設定部13及び異常処理部14は、処理手順の記述され
たファンクションブロックに基づいて構成されている。
【0024】また、これら各演算手段10毎の異常の有
無を指示するための異常箇所識別部15が各演算手段1
0に並列的に組合わされている。なお、異常箇所識別部
15は、前述同様に、処理手順の記述されたファンクシ
ョンブロックに基づいて構成されている。
【0025】ここで、結果算出部11は、上位の演算手
段10i-2 ,10i-1 から送出された演算結果に基づい
て演算処理を実行し、当該演算処理による演算結果を下
位の演算手段10i+1 ,10i+2 に送出する機能をもっ
ている。
【0026】異常検出部12は、結果算出部11による
演算処理の内容又は演算結果に基づいて演算異常を検出
し、正常状態又は異常状態を示すステータスフラグを異
常状態に設定する機能と、上位の演算手段10i-2 ,1
i-1 における異常検出部にてステータスフラグが異常
状態を示すとき、この上位の演算手段10i-2 ,10
i-1 から受ける演算結果の入力異常を決定し、ステータ
スフラグを異常状態に設定する機能とをもっている。
【0027】変更内容設定部13は、結果算出部11か
ら出力される演算結果が異常処理部12により変更され
る場合、変更内容として、今回の演算結果の出力、前回
の演算結果の保持出力又は所定の設定値の出力のうち、
いずれか一つが選択的に設定される機能をもっている。
【0028】異常処理部14は、異常検出部12にてス
テータスフラグが異常状態を示すとき、結果算出部11
から送出される演算結果を変更内容設定部13に設定さ
れた所定の変更内容に基づいて変更する機能をもってい
る。
【0029】また、異常箇所識別部15は、各演算手段
10におけるステータスフラグを参照し、該ステータス
フラグの異常状態に設定された演算手段を指示する異常
箇所識別情報を出力する機能をもっている。なお、この
出力方式としては、例えばプリンタによる印字出力又は
モニタによる表示出力が使用可能となっている。
【0030】次に、以上のように構成されたプロセス制
御装置の動作を説明する。いま、ある演算手段10i
おいては、結果算出部11が上位の2つの演算手段10
i-2 ,10i-1 より受ける各入力に基づいて演算処理を
実行し、演算結果を下位の演算手段10i+1 ,10i+2
に出力している。
【0031】ここで、結果算出部11が、演算処理中に
零による除算を実行して演算結果が無限大になるという
異常を発生したとする。結果算出部11は、この異常発
生に対応して異常通知を異常検出部12に与える。異常
検出部12は異常通知を受けたとき、ステータスフラグ
を異常状態に設定する。
【0032】異常処理部14は、このステータスフラグ
を参照して該ステータスフラグが異常状態を示すので、
結果算出部11を制御して無限大を示す今回の演算結果
の出力を不可とする一方、結果算出部11から前回の演
算結果を継続して保持出力させる。これにより、演算結
果が異常を示しても、前回の演算結果を保持出力してプ
ロセス制御の安全を確保することができる。
【0033】演算手段10i よりも下位の演算手段10
i+1 ,10i+2 ,…においては、自己の異常検出部が上
位の演算手段10i における異常検出部12のステータ
スフラグを参照して該ステータスフラグが異常状態を示
すので、自己のステータスフラグを異常状態に設定す
る。以下、同様に、ステータスフラグの異常状態の設定
が順次、下位の演算手段に伝播する。このため、上位の
演算手段10i にてステータスフラグが異常状態を示す
とき、当該上位の演算手段10i よりも下位の全ての演
算手段10i+1 ,10i+2 ,…のステータスフラグが異
常状態に設定される。なお、このようなステータスフラ
グの内容の伝播動作は、上位の演算結果が異常であると
き、この異常な演算結果を利用した下位の演算結果も異
常となるという理由に基づいて実行される。また、これ
ら下位の全ての演算手段10i+1 ,10i+2 ,…では、
異常処理部が自己よりも上位の演算手段10i ,…のス
テータスフラグを参照してその異常状態を確認すると共
に、予め設定された変更内容を出力するように結果算出
部を制御する。これにより、異常の発生した演算手段1
i の演算結果を利用する下位の全ての演算手段10
i+1 ,10i+2 ,…にて異常処理が実行されるので、プ
ロセス制御の安全を確保することができる。
【0034】さらに、異常箇所識別部15は、各演算手
段10におけるステータスフラグを参照し、該ステータ
スフラグの異常状態に設定された演算手段10i ,…を
指示する異常箇所識別情報を出力する。すなわち、異常
の発生した演算手段10i 及びこの演算手段10i より
も下位の演算手段10i+1 ,10i+2 ,…を指示する異
常箇所識別情報が出力されるので、各異常箇所識別情報
のうち、最上位の演算手段10i に対応する異常箇所識
別情報にて異常の発生した演算手段10i が示される。
【0035】上述したように第1の実施例によれば、結
果算出部11が演算結果を下位の演算手段10i+1 ,1
i+2 に送出する際に、演算結果に基づいて演算異常を
検出して異常通知を異常検出部12に与え、異常検出部
12が異常通知を受けたとき、ステータスフラグを異常
状態に設定し、異常処理部14が異常状態を示すステー
タスフラグに基づいて結果算出部11の演算結果を変更
している。また、異常検出部12が、上位の演算手段1
i-2 ,10i-1 におけるステータスフラグが異常状態
を示すとき、自己の演算手段10i に入力される演算結
果の入力異常を決定してステータスフラグを異常状態に
設定し、異常処理部14が異常状態を示すステータスフ
ラグに基づいて結果算出部11の演算結果を変更してい
る。
【0036】このように、各演算手段10毎に異常処理
部14を内包させて設けることにより、安全のための異
常処理機能を各演算手段に標準化し、もって、信頼性の
向上並びに設計のための労力の低減を図ることができ
る。
【0037】すなわち、従来と同様の設計手法にてファ
ンクションブロックを組合せることにより、従来とは異
なって各演算手段毎に異常処理機能を標準装備すること
ができる。また、従来とは異なり、異常検出及び異常処
理を実行するための演算手段を設計しなくてもよいの
で、設計時間を短縮することができる。
【0038】また、本実施例によれば、異常処理部14
が、所定の変更内容として、今回の演算結果の出力、前
回の演算結果の保持出力又は所定の設定値の出力のう
ち、いずれか一つが選択的に設定される変更内容設定部
13を備えているので、異常への対処として、今回の演
算結果の出力、前回の演算結果の保持出力又は所定の設
定値の出力のうち、いずれか一つを選択することによ
り、制御性の向上を図ることができる。
【0039】さらに、本実施例によれば、異常箇所識別
部15が、ステータスフラグが異常状態を示す演算手段
を指示する異常箇所識別情報を出力するので、異常状態
である演算手段を示す識別情報を出力することにより、
異常箇所を迅速に識別可能とし、もって、安全性及び保
守性を向上させることができる。
【0040】次に、本発明の第2の実施例に係るプロセ
ス制御装置について説明する。図3はこのプロセス制御
装置の構成を示す模式図であり、図1と同一部分には同
一符号を付し、ほぼ同一部分にはaの添字を付してその
詳しい説明は省略し、ここでは異なる部分についてのみ
述べる。
【0041】すなわち、本実施例装置は、ある演算手段
10i を入力セレクタ10ai として実現したものであ
り、図示するように、この入力セレクタ10ai が、結
果算出部としての切替部11aと、異常検出部12a
と、異常処理部14aとを備えている。
【0042】ここで、切替部11aは、予め設定された
“1番”又は“2番”を示すセレクト番号(SNO)に
従って、上位の2つの演算手段10i-2 ,10i-1 にお
ける演算結果を選択的に下位の演算手段10i+1 ,10
i+2 に与えるものである。
【0043】異常検出部12aは、上位の各演算手段1
i-2 ,10i-1 におけるステータスフラグが異常状態
を示すとき又は切替部11aに設定されたセレクト番号
が誤りを示すとき、自己のステータスフラグを異常状態
に設定する機能をもっている。
【0044】異常処理部14aは、自己の演算手段とし
ての入力セレクタ10ai における異常検出部12aの
ステータスフラグが異常状態を示すとき、切替部11a
における前回の選択状態を保持して今回の選択状態に切
替えるための切替動作を不可とするように切替部11a
を制御する機能をもっている。
【0045】ここで、入力セレクタ10ai では、切替
部11aにセレクタ番号“1番”が設定されているとす
る。入力セレクタ10ai は、上位の2つの演算手段1
i-2 ,10i-1 のうち、セレクタ番号“1番”に対応
して第1の演算手段10i-2から受ける演算結果を下位
の演算手段10i+1 ,10i+2 に与える。
【0046】続いて、入力セレクタ10ai では、切替
部11aの設定がセレクタ番号“4番”に変更されたと
する。切替部11aは、“1番”又は“2番”を示さな
いセレクタ番号が誤って設定されたため、異常通知を異
常検出部12aに与える。異常検出部12aは、この異
常通知を受けると、自己のステータスフラグを異常状態
に設定する。異常処理部14aは、異常検出部12aの
ステータスフラグが異常状態を示すので、切替部11a
における切替動作を不可とする。
【0047】これにより、切替部11aでは、“4番”
のセレクタ番号に対応する切替動作を実行せず、前回の
設定のセレクタ番号“1番”に対応して第1の演算手段
10i-2 から受ける演算結果を下位の演算手段10
i+1 ,10i+2 に与える。
【0048】一方、入力セレクタ10ai におけるステ
ータスフラグの異常状態は、前述同様に、入力セレクタ
10ai よりも下位の全ての演算手段10i+1 ,10
i+2 ,…に伝播され、下位の各演算手段10i+1 ,10
i+2 ,…では、異常処理部により夫々異常処理が実行さ
れる。また、異常箇所識別部15では、入力セレクタ1
0ai 及び入力セレクタ10ai よりも下位の各演算手
段10i+1 ,10i+2 ,…を指示する全ての異常識別情
報が出力される。
【0049】次に、入力セレクタ10ai の上位の演算
手段10i-2 ,10i-1 におけるステータスフラグが異
常状態を示す場合について説明する。入力セレクタ10
iにおいては、異常検出部12aが上位の演算手段1
i-2 ,10i-1 のステータスフラグを参照して該ステ
ータスフラグが異常状態を示すとき、前述した通り、異
常検出部12aが自己のステータスフラグを異常状態に
設定すると共に、異常処理部14aが切替部11aを制
御して切替動作を不可とする。
【0050】以下、前述同様に、切替部11aによる選
択状態の保持動作から異常箇所識別部15による異常識
別情報の出力動作までが実行される。上述したように第
2の実施例によれば、演算手段10i を入力セレクタ1
0ai としたことにより、入力セレクタ10ai の機能
に対応して第1の実施例と同様の効果を得ることができ
る。
【0051】上記第1の実施例では、無限大という演算
結果の異常に基づいてステータスフラグを異常状態に設
定する場合について説明したが、これに限らず、零によ
る除算という演算処理の異常に基づいてステータスフラ
グを異常状態に設定するようにしても、本発明を同様に
実施して同様の効果を得ることができる。
【0052】上記第1及び第2の実施例では、下位の演
算手段が上位の演算手段のステータスフラグを参照する
ことによって上位の演算手段から下位の演算手段に異常
状態の認識情報が伝播する場合について説明したが、こ
れに限らず、上位の演算手段が下位の演算手段に異常通
知を与えることによって上位の演算手段から下位の演算
手段に異常状態の認識情報が伝播する構成としても、本
発明を同様に実施して同様の効果を得ることができる。
【0053】上記第1及び第2の実施例では、ステータ
スフラグが異常状態を示すとき、前回の演算結果の保持
出力を実現する場合について説明したが、これに限ら
ず、プロセス制御の内容に基づいて、今回の演算結果の
出力又は所定の設定値の出力を実現するように演算手段
を設計しても、本発明を同様に実施して同様の効果を得
ることができる。
【0054】上記第2の実施例では、1つ以上の入力か
ら1つ以上の出力を得る一般のファンクションブロック
からなる演算手段として入力セレクタを実現した場合に
ついて説明したが、これに限らず、この種の演算手段と
して、数値演算、論理演算、タイプ変換、比較選択、フ
リップフロップ、エッジ検出、カウンタ、タイマ、メッ
セージ通信等の如き、入力セレクタとは異なる機能を実
現するようにしても、本発明を同様に実施して同様の効
果を得ることができる。
【0055】上記第1及び第2の実施例では、異常処理
部を有する各演算手段の組合せからプロセス制御装置が
構成される場合について説明したが、これに限らず、こ
れら各演算手段の組合せに対し、異常処理用の演算手段
を並列的に付加した構成としても、本発明を同様に実施
して一層安全性を向上させることができる。その他、本
発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施で
きる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、結果算出手段が上位の演算手段から入力される演
算結果に基づいて演算処理を実行してこの演算処理によ
る演算結果を下位の演算手段に送出し、演算異常検出手
段がこの結果算出手段による演算処理又は演算結果に基
づいて演算異常を検出し、入力異常決定手段が、上位の
演算手段における演算異常検出手段により演算異常が検
出されたとき、自己の演算手段に入力される演算結果の
入力異常を決定し、異常処理手段が、演算異常検出手段
により演算異常が検出されたとき又は入力異常決定手段
により入力異常が決定されたとき、結果算出手段から送
出される演算結果を所定の変更内容に基づいて変更する
ので、各演算手段毎に異常処理手段を内包させて設ける
ことにより、安全のための異常処理機能を各演算手段に
標準化し、もって、信頼性の向上並びに設計のための労
力の低減を図り得るプロセス制御装置を提供できる。
【0057】また、請求項2の発明によれば、請求項1
の異常処理手段が、所定の変更内容として、今回の演算
結果の出力、前回の演算結果の保持出力又は所定の設定
値の出力のうち、いずれか一つが選択的に設定される変
更内容設定部を備えているので、請求項1の効果に加
え、異常への対処として、今回の演算結果の出力、前回
の演算結果の保持出力又は所定の設定値の出力のうち、
いずれか一つを選択することにより、制御性の向上を図
り得るプロセス制御装置を提供できる。
【0058】さらに、請求項3の発明によれば、所定の
変更内容としては、今回の演算結果の出力、前回の演算
結果の保持出力又は所定の設定値の出力のうち、いずれ
か一つを含んでいるので、請求項2の効果と同様の効果
を奏することができる。
【0059】また、請求項4の発明によれば、異常箇所
識別手段が、演算異常検出手段により演算異常の検出さ
れた演算手段又は入力異常決定手段により入力異常の決
定された演算手段を示す異常箇所識別情報を出力するの
で、請求項1乃至請求項3のいずれかに対応する作用に
加え、異常状態である演算手段を示す識別情報を出力す
ることにより、異常箇所を迅速に識別可能とし、もっ
て、安全性及び保守性を向上できるプロセス制御装置を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るプロセス制御装置
の構成を示す模式図、
【図2】同実施例における異常箇所識別部の構成を示す
模式図、
【図3】本発明の第2の実施例に係るプロセス制御装置
の構成を示す模式図、
【図4】従来のプロセス制御装置の構成を示す模式図。
【符号の説明】
101 〜10i+2 …演算手段、11,11a…結果算出
部、12,12a…異常検出部、13…変更内容設定
部、14,14a…異常処理部、15…異常箇所識別
部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファンクションブロックを有して互いに
    階層的に組合わされた複数の演算手段を用いてプロセス
    を制御するプロセス制御装置において、 前記各演算手段は、 上位の演算手段から入力される演算結果に基づいて演算
    処理を実行し、当該演算処理による演算結果を下位の演
    算手段に送出する結果算出手段と、 この結果算出手段による演算処理又は演算結果に基づい
    て、演算異常を検出する演算異常検出手段と、 上位の演算手段における演算異常検出手段により演算異
    常が検出されたとき、自己の演算手段に入力される演算
    結果の入力異常を決定する入力異常決定手段と、 前記演算異常検出手段により演算異常が検出されたとき
    又は前記入力異常決定手段により入力異常が決定された
    とき、前記結果算出手段から送出される演算結果を所定
    の変更内容に基づいて変更する異常処理手段とを備えた
    ことを特徴とするプロセス制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプロセス制御装置にお
    いて、 前記異常処理手段は、前記所定の変更内容として、今回
    の演算結果の出力、前回の演算結果の保持出力又は所定
    の設定値の出力のうち、いずれか一つが選択的に設定さ
    れる変更内容設定部を備えたことを特徴とするプロセス
    制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のプロセス制御装置にお
    いて、 前記所定の変更内容は、今回の演算結果の出力、前回の
    演算結果の保持出力又は所定の設定値の出力のうち、い
    ずれか一つを含んでいることを特徴とするプロセス制御
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のプロセス制御装置において、 前記演算異常検出手段により演算異常の検出された演算
    手段又は前記入力異常決定手段により入力異常の決定さ
    れた演算手段を示す異常箇所識別情報を出力する異常箇
    所識別手段を備えたことを特徴とするプロセス制御装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006276957A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Yokogawa Electric Corp 安全システム
JP2011175353A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Omron Corp 異常解析装置、および、異常解析装置の制御方法
JP2014164324A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 演算システム、演算装置、情報出力方法及びプログラム。
US8981687B2 (en) 2012-06-15 2015-03-17 Denso Corporation Motor control apparatus and electric power steering apparatus using the same
JP2021111116A (ja) * 2020-01-10 2021-08-02 三菱電機株式会社 プラント制御装置、これを用いたプラント監視装置、データ収集装置、及びプラント制御装置シミュレータ

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