JPH08117742A

JPH08117742A - 殺菌装置付き容器用蓋

Info

Publication number: JPH08117742A
Application number: JP6256369A
Authority: JP
Inventors: Tadahide Iwashita; 肇秀岩下
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-10-21
Filing date: 1994-10-21
Publication date: 1996-05-14

Abstract

(57)【要約】【目的】簡易菜構成によって、収容されている水を容
易且つ充分に殺菌処理しうる携帯便利な殺菌装置付きの
容器の提供【構成】ＤＣ／ＡＣインバータ１８と電池１７と電気
回路を開閉するための電源スイッチ１９とを備えた操作
部１３が内蔵されたハウジング１４と、該ハウジング１
４が接続され且つ容器の口部に螺着されうる取り付け部
１２と、上記操作部１３における電気回路に電気的接続
され且つ上記取り付け部１２に突設された紫外線ランプ
１５とからなる蓋１１を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は紫外線ランプを用いた容
器用蓋および該蓋が装着された容器に関する。たとえ
ば、一般にポリタンと呼ばれる液体を収容するための合
成樹脂製タンクから給水車に装備される水タンクにいた
るまで、およそ液体を収容しうる容器の口部を閉塞する
ための着脱自在な蓋であって、紫外線ランプを用いた殺
菌装置が装着された容器用蓋および該蓋が装着された容
器に関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近
時、地球上のいたるところで内戦等が頻発し、それに伴
って設営される難民キャンプ、または開発途上国等にお
ける上水道が充分に敷設されていない地域では汚染水を
飲料とすることに起因して、コレラ等の伝染病が蔓延す
るというきわめて憂うべき事態が発生している。かかる
飲料水の問題は上記難民のみならず、国連平和維持活動
（ＰＫＯ）や各種ボランティアの従事者にも及ぶおそれ
もある。各国の支援の一環として大がかりな浄水装置も
上記地域に搬入、据え付けされており、大量の水を浄化
しうる点で威力を発揮するが、人が手軽に持ち運びする
ことができず、容易に取り扱えないという問題もある。

【０００３】一方、飲料水等に対する殺菌処理の一方法
として従来から紫外線ランプが多用されている。すなわ
ち、紫外線ランプから水に紫外線を照射することによっ
て水中の雑菌を殺菌処理することにより、薬剤の人体へ
の影響を懸念することなく、また大規模な浄水施設を必
要とすることもない。したがって、かかる紫外線ランプ
を使用した殺菌装置が携帯用の水容器に装着されれば、
その水容器は取扱いが容易で手軽なため、上記難民キャ
ンプ等における飲料水の浄化に大いに力を発揮しうるの
であるが、いまだこのような容器は使用例はおろか公知
文献上においても知られていない。

【０００４】殺菌用の紫外線ランプは、一般に最も殺菌
力の強いといわれる波長が２５３．７ナノメートルの紫
外線を被処理水に照射するものである。紫外線ランプの
外郭を構成するガラス管としては専らかかる紫外線を透
過しうる石英ガラス製のものが用いられる。一方、飲料
水を収容するための容器としては、たとえば一般にポリ
タンと呼ばれるような合成樹脂製の容器のほか、アルミ
合金製、ステンレス製など様々な容器が知られている。

【０００５】本発明は上述の問題を解消するためになさ
れたものであり、人が手軽に取り扱えて、しかも持ち運
びが容易な、紫外線ランプを用いた殺菌装置を内蔵した
容器用蓋および該蓋が装着された容器を提供することを
目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の第一態様に係る
殺菌装置付き容器用蓋は、液体を収納するための容器の
開口部を閉塞するための着脱自在の蓋であって、該蓋
に、ＤＣ／ＡＣインバータと電池収納部と電気回路を開
閉するための電源スイッチとを備えた操作部が取り付け
られており、上記操作部における電気回路に電気的接続
された紫外線ランプが上記蓋から突設されてなることを
特徴としている。

【０００７】前記電源スイッチを動作する機構として、
前記キャップから容器内へ進入するように突設された電
源スイッチ用液面センサとＩＣタイマーとを備えた蓋に
あっては、特別な操作を必要とせずに、該蓋を水が収容
されている容器に装着すれば自動的に紫外線ランプが点
灯し、所定時間経過後に消灯するので取扱いがさらに容
易になり、しかも電池の節約という点でも好ましい。

【０００８】もちろん、前記電源スイッチとして手動の
電源スイッチをＤＣ／ＡＣインバータと電池収納部と紫
外線ランプをつなぐ電気回路中に設けることもできる。
そうすることにより、充填液体の量に応じて使用者が殺
菌処理時間を適宜に調整することができる。

【０００９】本発明の第二態様に係る殺菌装置付き容器
は、請求項１記載の蓋と、該蓋がその紫外線ランプが内
部に挿入される状態で装着される容器本体とから構成さ
れる。

【００１０】

【作用】本発明の第一態様に係る殺菌装置付き容器用蓋
によれば、この蓋を装着した容器は携帯に便利であり、
いかなる環境においてもスイッチ操作一つで短時間に容
器内の水の殺菌を行うことができる。しかも、とくにか
かる蓋専用の容器に接続しなくても、たとえば洗面容器
や風呂の湯船等、本来蓋を装着しない容器に水を湛えた
うえで殺菌することができる。

【００１１】本発明の第二態様に係る殺菌装置付き容器
の作用は上述のとおりである。

【００１２】

【実施例】つぎに、図面を参照しつつ本発明の殺菌装置
付き容器用蓋（以下、単に蓋という）および容器の実施
例を説明する。

【００１３】図１は本発明の第二態様に係る容器の一実
施例を示す斜視図、図２は本発明の第一態様に係る蓋の
一実施例を示す断面図、図３は本発明の第一態様に係る
蓋の他の実施例を示す断面図である。

【００１４】図１において、１が殺菌装置付きの容器で
あり、容器本体２と殺菌装置付きの蓋１１とから構成さ
れている。容器本体２は従来公知の合成樹脂製のタンク
（いわゆるポリタン）である。本容器本体２には口部３
が二箇所に設けられており、一方の口部３にはＯリング
などのシールリング４を介在させて殺菌装置付きの蓋１
１が装着される。他方の口部３には殺菌装置付きの蓋１
１とは別の、公知のタンク用キャップ５も装着されてい
る。二箇所の口部３のうち一方は、容器本体２の水を外
部へ注水するときの空気送りのためのものである。図示
の場合は、通常殺菌装置付きの蓋１１が螺着されている
口部が空気送りに使用される。この容器１を用いれば、
たとえば河や湖、さらには小さな水たまりから水をくみ
取って、この水を少なくとも殺菌することは可能であ
る。また、不純物を濾過するためには、別途に簡単なフ
ィルターを用意すればよい。

【００１５】前記殺菌装置付きの蓋１１は図２に詳細に
示されている。

【００１６】図２において、１１が蓋であり、容器（た
とえば図１中の符号１）の口部に螺着される取り付け部
１２と、殺菌装置の操作部１３が収容されるハウジング
１４と、前記取り付け部１２に突設された紫外線ランプ
１５とから構成されている。

【００１７】紫外線ランプ１５は容器に蓋１１を螺着し
たときに容器内に突出するようにされている。前記取り
付け部１２における、下部には容器に螺着するための雄
ねじ１６が形成されており、上部には前記ハウジング１
４が螺着されている。ハウジング１４内には電池１７、
ＤＣ／ＡＣインバーター１８および電源スイッチ１９が
収納されている。電源スイッチ１９は、ハウジング外部
から紫外線ランプ１５への電力供給およびその停止のた
めの操作をしうるように、そのボタン部１９ａはハウジ
ング１４外に突出している。したがって、電源スイッチ
１９は電池１７からＤＣ／ＡＣインバーター１８を介し
て紫外線ランプ１５に電気接続されている回路のうちの
いずれの部位に接続してもよく、また、ハウジング上の
いずれの部位に取り付けてもよい。１４ａは操作部１３
の組み立てや補修を容易にするための着脱可能のキャッ
プであるが、たとえば、このキャップ１４ａを螺進させ
ることにより電源をオンし、螺退させることにより電源
をオフするようにしてもよい。

【００１８】紫外線ランプ１５は石英ガラス製の保護管
２０内に挿入されている。また、外力からのさらなる保
護のために、保護管２０の周囲に等間隔に四本の金属製
の保護棒２１が前記取り付け部１２に突設されている。
そして、これら保護棒２１の先端は同じく金属製の固定
環２２によって互いに固定されている。

【００１９】なお、上記金属製の保護棒２１に代えて、
たとえば硬質の合成樹脂製の棒を用いてもよく、また、
本数もとくに四本でなくそれ以上であってもよい。そし
て、上記固定環２２もとくに金属製でなく、たとえば硬
質の合成樹脂製の環を用いてもよい。また、固定環２２
に代えて円板を用いてもよい。なお、２３は保護管２０
の外周側からハウジング１４内へ容器内の水が進入する
のを防止するためのパッキンである。

【００２０】図３に示される蓋３１は、その電源スイッ
チ３２が自動的に働くものである。

【００２１】すなわち、容器本体内に水が注入されれば
自動的に紫外線ランプ１５が点灯し、所定時間経過後に
消灯するものである。

【００２２】ハウジング４内には電池１７、ＤＣ／ＡＣ
インバーター１８およびスイッチ内蔵の時間設定可能な
ＩＣタイマー３３が収納されている。また、容器に蓋３
１を螺着したときに容器本体（たとえば図１中の符号
２）内に突出するように、公知の液面センサ３４が突設
されている。本実施例に示す液面センサ３４は二本の電
極３５が僅かな距離を隔てて突設されたものであり、こ
れが水中に没入することにより電極３５間が導通し、電
池１７からＤＣ／ＡＣインバーター１８およびＩＣタイ
マー３３を通して交流電力が紫外線ランプへ送られる。
そして、予めＩＣタイマー３３に設定されている時間
（たとえば５〜２０秒間）が経過した後に電力の供給が
切られる。

【００２３】叙上のごとく構成されることにより、特別
な操作が不要となり、しかも電池の節約が可能となる。
なお、図３では液面センサ３４が保護棒２１の配列の外
側に設置されているが、もちろん該配列の内側であって
もよい。

【００２４】このように、上記蓋１１、３１が装着され
た容器（たとえば図１中の符号１）を用いれば、たとえ
ばＰＫＯをはじめ、他の被災地またはキャンプや登山等
の各種レジャーにおいても、その現地に河や水たまりが
あれば、飲料水を持参することなく水を現地調達し、飲
用に供することが可能となる。

【００２５】また、大きな葉、小さな水たまりまたは洗
面用容器等があれば、そこに上記蓋１１、３１の紫外線
ランプ１５の部分を挿入することによって上記と同様な
作用効果が期待できるので、容器本体はとくに必要では
なくなる。

【００２６】なお、叙上の蓋１１、３１では、それぞれ
一本の紫外線ランプのみ使用していたが、とくに一本に
限定されることはなく、必要とあらば、二本またはそれ
以上に増やすことも可能である。

【００２７】前記保護棒２１は耐紫外線性にすぐれた材
質のものであるほかに、たとえば鏡面仕上げを施した
り、クロームメッキを施すことによって紫外線反射性も
兼備させれば、僅かなりとも紫外線のロスを防止しうる
ので好ましい。

【００２８】つぎに、紫外線ランプへは交流電流が必要
であるため、叙上のごとく装置内に電池（たとえば電圧
６〜１２Ｖ）を装着可能にし且つインバーターを内蔵し
て、これによって高圧で交流電流を供給している。しか
し、室内で使用するような殺菌装置では、一般家庭用の
１００Ｖ交流電源から変圧トランスを介して供給しても
使用することができる。

【００２９】

【発明の効果】本発明の蓋または該蓋が装着された容器
によれば、簡易な構成で、充分な殺菌能力を発揮しうる
うえに、携帯に便利であり、いかなる環境においても容
易に水を殺菌処理することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第二態様に係る容器の一実施例を示す
斜視図である。

【図２】本発明の第一態様に係る蓋の一実施例を示す断
面図である。

【図３】本発明の第一態様に係る蓋の他の実施例を示す
断面図である。

【符号の説明】

１・・・容器２・・・容器本体１１・・・蓋１３・・・操作部１４・・・ハウジング１５・・・紫外線ランプ１７・・・電池１８・・・ＤＣ／ＡＣインバーター１９・・・電源スイッチ３１・・・蓋３２・・・電源スイッチ３３・・・ＩＣタイマー３４・・・液面センサ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液体を収納するための容器の開口部を閉
塞するための着脱自在の蓋であって、該蓋に、ＤＣ／Ａ
Ｃインバータと電池収納部と電気回路を開閉するための
電源スイッチとを備えた操作部が取り付けられており、
上記操作部における電気回路に電気的接続された紫外線
ランプが上記蓋から突設されてなる殺菌装置付き容器用
蓋。
【請求項２】液体を収納するための容器の開口部を閉
塞するための着脱自在の蓋と、該蓋に内蔵されたＤＣ／
ＡＣインバータ、電池収納部、電源スイッチおよびＩＣ
タイマーと、前記キャップから容器内へ進入するように
突設された紫外線ランプおよび電源スイッチ用液面セン
サとからなる請求項１記載の殺菌装置付き容器用蓋。
【請求項３】請求項１記載の蓋と、該蓋がその紫外線
ランプが内部に挿入される状態で装着される容器本体と
からなる殺菌装置付き容器。