JPH08114942A - 電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用現像剤

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JPH08114942A
JPH08114942A JP6250904A JP25090494A JPH08114942A JP H08114942 A JPH08114942 A JP H08114942A JP 6250904 A JP6250904 A JP 6250904A JP 25090494 A JP25090494 A JP 25090494A JP H08114942 A JPH08114942 A JP H08114942A
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toner
molecular weight
polyethylene wax
weight polyethylene
low molecular
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JP6250904A
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English (en)
Inventor
裕史 ▲崎▼田
Yasushi Sakida
Katsuaki Sumida
克明 隅田
Kanjirou Okamoto
完志郎 岡本
Koji Shinkawa
幸治 新川
Mihoko Okada
美保子 岡田
Yoshiaki Akazawa
良彰 赤澤
Masaaki Otsuki
正明 大槻
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温領域でのオフセット現象を防止し、低温
定着性及び溶融混練による材料の分散性を向上させうる
トナーを提供する。 【構成】 本発明の電子写真用現像剤(トナー)は、着
色剤、スチレン系樹脂及び低分子量ポリエチレンワック
スを含有する電子写真用現像剤において、前記低分子量
ポリエチレンワックスの重量平均分子量MwがMw<1
000であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用現像剤に関
する。詳しくは、特定の低分子量ポリエチレンワックス
を含有してなり、低温領域におけるオフセット現象の発
生を防止し、かつ、定着性に優れた電子写真用現像剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用現像剤(以下、トナーとい
う)を用いて得られたトナー像を転写紙に融着させるの
に加熱した定着ローラーを用いる加熱ローラー定着法と
呼ばれる方法が一般的に知られている。しかしながら、
この方法においては定着ローラー表面とトナー像とが加
熱溶融状態で圧接触するためトナー像の一部が定着ロー
ラー表面に付着して移転し、次の被定着シート上にこれ
が再移転するという所謂オフセット現象が発生し、被定
着シートをよごす場合がある。そのため、定着ローラー
表面に対してトナーが付着しないようにすることが加熱
ローラー定着法における必須要件の一つとなっている。
そこで、特公昭57−52574には、トナーのオフセ
ット現象を発生させず、効率よく良好な加熱ローラー定
着を行うために、トナー成分に重量平均分子量Mwが約
1000〜10000の低分子量ポリエチレン用いるこ
とが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
トナーの低温定着化が進むにつれ、特に低温領域でのオ
フセット現象の防止、定着強度の向上が求められるよう
になっており、上述したような分子量範囲を有する低分
子量ポリエチレンをトナー成分として使用したのでは、
低温領域において、安定した性能のトナーが得られない
という問題がある。
【0004】本発明は、前記従来の問題点を解決すべく
なされたものであり、低温領域でのオフセット現象を防
止するとともに、低温定着性及び溶融混練による材料
(帯電制御剤、カーボンブラック等)の分散性を向上さ
せたトナーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真用現像
剤(トナー)は、着色剤、スチレン系樹脂及び低分子量
ポリエチレンワックスを含有する電子写真用現像剤にお
いて、前記低分子量ポリエチレンワックスの重量平均分
子量Mwが Mw<1000 であることを特徴とする。また、本発明に係るトナーの
成分として使用される低分子量ポリエチレンワックスの
重量平均分子量Mwが600〜800の範囲にあると、
低温定着性がさらに良好なものとなるので好ましい。さ
らにこの低分子量ポリエチレンワックスの重量平均分子
量Mwと数平均分子量Mnとの比が Mw/Mn≦1.5 であるのが上記と同様な理由により好ましい。
【0006】本発明に係るトナーに含有される低分子量
ポリエチレンワックスは、低粘度のものが望ましく、特
に130℃における溶融粘度が50cp以下、好ましくは
7〜20cpのものがよい。さらに、融着温度を低温化す
るため、低分子量ポリエチレンワックスの軟化点が、1
20℃以下、好ましくは90〜110℃であるのが効果
的である。
【0007】これにより、本発明に係るトナーに含有さ
れる低分子量ポリエチレンワックスは加熱されると低粘
度の液状を呈するので、これを含有するトナーが加熱さ
れた定着ローラーに接触すると、トナー中の低分子量ポ
リエチレンワックスが液化してトナー表面上に遊離し、
定着ローラーの表面を覆う。そして、この定着ローラー
の表面を覆った低分子量ポリエチレンワックス固有の離
型性により、融解したトナーは定着ローラーの表面に付
着せず、オフセット現象の発生が防止される。
【0008】このような離型効果は表面を離型性材料で
形成した定着ローラーのみならず、従来一般に離型性の
ないとされている金属で表面を形成した定着ローラーを
使用した場合においても認められる。したがって本発明
に係るトナーを使用すれば低温領域において、定着ロー
ラーとして特に離型性材料で表面を形成したものを用い
なくてもトナーのオフセット現象を防止することができ
ると共に定着強度の向上が図られる。
【0009】本発明に係るトナーには、低分子量ポリエ
チレンワックス以外の離型作用を有する種々の化合物
を、さらに低分子量ポリエチレンワックスに組み合わせ
て含有させてもよい。これらの化合物としては、たとえ
ばステアリン酸のカドミウム塩、バリウム塩、鉛塩、鉄
塩、ニッケル塩、コバルト塩、銅塩、ストロンチウム
塩、カルシウム塩またはマグネシウム塩、オレイン酸の
亜鉛塩、マンガン塩、鉄塩、コバルト塩、銅塩、鉛塩、
またはマグネシウム塩、パルミチン酸の亜鉛塩、コバル
ト塩、銅塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩またはカ
ルシウム塩、リノール酸の亜鉛塩、コバルト塩、または
カルシウム塩、リシノール酸の亜鉛塩またはカドミウム
塩、カプリル酸の鉛塩、カプロン酸の鉛塩などの脂肪酸
金属塩類、比較的低分子量のポリプロピレン、炭素原子
数28以上を有する高級脂肪酸類、天然あるいは合成の
パラフィン類、エチレンビスステアロイルアマイドなど
のビス脂肪酸アマイド類などをあげることができ、これ
らの化合物を1種あるいは2種以上組み合わせて含有さ
せることができる。
【0010】これらの化合物のトナーに対する添加量
は、トナーの樹脂成分100重量部に対し、一般に0.
1〜10重量部程度、好ましくは0.5〜5重量部であ
り、これらの化合物をトナーに添加することにより、低
分子量ポリエチレンワックスの樹脂成分に対する相溶性
はさらに向上し、かつ着色剤、帯電制御剤などその他の
トナー添加剤の分散性も同様にさらに向上する。また樹
脂成分が比較的もろい性質を有するものである場合に
は、トナーを製造する際の粉砕工程において過粉砕され
るのを防ぐことができ、所望の粒径のものを高収率で得
ることができる。さらにトナーの安定性を増大し、長期
間の使用に際しても摩擦帯電性を変化させず、トナーの
寿命を著しく増大することができる。なお、本発明に係
るトナーには必要に応じてその他の種々のトナー添加剤
を添加する事ができる。
【0011】本発明に係るトナーに含有される樹脂成分
としてスチレン系樹脂が用いられる。スチレン系樹脂は
スチレンの単独重合体でもよいし、また他のビニル系の
単量体とスチレンとの共重合体でもよい。これらのコポ
リマーを形成するための単量体にはp−クロルスチレ
ン、ビニルナフタレン、たとえばエチレン、プロピレ
ン、ブチレン、イソブチレンなどのオレフィン類、たと
えば塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニルなどのハロ
ゲン化ビニル類、たとえば酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエス
テル類、たとえばアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル
酸2−クロル−エチル、アクリル酸フェニル、α−クロ
ルアクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、メタアク
リル酸エチル、メタアクリル酸ブチルなどのα−メチレ
ン脂肪族モノカルボン酸のエステル類、アクリロニトリ
ル、メタアクリロニトリル、アクリルアミド、たとえば
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニル
イソブチルエーテルなどのビニルエーテル類、たとえば
ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイ
ソプロペニルケトンなどのビニルケトン類、たとえばN
−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニ
ルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル
化合物などがあり、これらの1種または2種以上をスチ
レン単量体と共重合させることができる。
【0012】上記スチレン系樹脂のうち、5000以
下、好ましくは3000〜4000の低分子ピークと約
40万の高分子ピークとからなる分子量分布を有するス
チレン/アクリル系共重合体樹脂が好ましい。このスチ
レン/アクリル系共重合体樹脂を用いることにより、上
記低分子量ポリエチレンワックスとの相容性が大きくな
り、オフセット現象の防止及びトナー製造工程における
混練時の省電力化に効果がある。
【0013】また、上記スチレン系樹脂に他の樹脂を混
合した熱可塑性樹脂も本発明に係るトナーの樹脂成分と
して使用することができる。上記スチレン系樹脂と混合
することのできる他の樹脂には、ビニルナフタリン、た
とえば塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニルなどのハ
ロゲン化ビニル類、たとえば酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエ
ステル類、たとえばアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル
酸2−クロル−エチル、アクリル酸フェニル、α−クロ
ルアクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、メタアク
リル酸エチル、メタアクリル酸ブチルなどのα−メチレ
ン脂肪族モノカルボン酸のエステル類、アクリロニトリ
ル、メタアクリロニトリル、アクリルアミド、たとえば
ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビ
ニルエチルエーテルなどのビニルエーテル類、たとえば
ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイ
ソプロペニルケトンなどのビニルケトン類、たとえばN
−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニ
ルインドール、N−ビニルピロリデンなどのN−ビニル
化合物などの単量体を重合させた単独重合体またはこれ
らの単量体を2種以上組み合せて共重合させた共重合体
あるいは、たとえばロジン変性フェノールホルマリン樹
脂、油変性エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロー
ズ樹脂、ポリエーテル樹脂などの非ビニル系熱可塑性樹
脂がある。
【0014】これらの樹脂をスチレン系樹脂と混合して
使用する場合には、混合して得られる樹脂の全重量を基
礎にして重量で少なくとも約25%のスチレン成分が存
在する量になるように両者を混合するのが好ましい。定
着ローラーに対するトナーの離型性がスチレン成分の存
在量と密接な関係があり、スチレン成分を減少させるに
したがい、定着ローラーに対するトナーの離型性が低下
するという傾向があるからである。
【0015】本発明に係るトナーには、現象により可視
像を形成することができる着色剤が含有される。着色剤
としては、顔料または染料が使用され、たとえばカーボ
ンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコ
オイルブルー、クロームイエロー、ウルトラマリンブル
ー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレ
ンブルーケロライド、フタロシアニンブルー、マラカイ
トグリーンオクサレート、ランプブラック、ローズベン
ガルおよびそれらの混合物が使用される。上記着色剤の
うち、粒子径が50nm以下、好ましくは20〜30nmの
カーボンブラックを使用するのが望ましい。これによ
り、トナー製造工程における溶融混練時のカーボンブラ
ックの分散性が良くなり、画像濃度の向上が図られる。
【0016】
【作用】本発明の低分子量ポリエチレンワックスを含有
したトナーを使用すれば、このトナーが加熱された定着
ローラーに接触したとき、トナー中の低分子量ポリエチ
レンワックスが液化してトナー表面上に遊離し、定着ロ
ーラーの表面を覆い、融解したトナーは定着ローラーの
表面に付着しなくなる。また、トナーの樹脂成分として
特定のスチレン/アクリル系共重合体樹脂を用いると、
前記低分子量ポリエチレンワックスとの相溶性が大きく
なる。さらに、トナーの着色剤として特定の粒子径を有
するカーボンブラックを用いると、トナー製造工程にお
ける溶融混練時のカーボンブラックの分散性が向上す
る。
【0017】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって何等限定さ
れるものではない。実施例、比較例のトナーの原材料を
以下に示す。 スチレン/ブチルアクリレート共重合体 100重量部 カーボンブラック MA−100(三菱化成社製) 6重量部 帯電制御剤 ボニトロンP−51(オリエント化学工業社製) 2重量部 ポリプロピレンワックス ハイワックスNP−505 (三井石油化学社製) 2重量部 ポリエチレンワックス(PE WAX) 1重量部
【0018】以上の材料を用いて、混合−溶融混練−粉
砕−分級を経てトナー化を行い、流動化剤としてシリカ
R972(日本アエロジル社製)を用いて外添処理を施
した。また、得られたトナーの平均粒子径は9.5μm
であった。このトナーをシャープ(株)SD2060に
て作成した未定着サンプルをニップ幅9mm、周速400
mm/secに調整されたSD2060専用外部定着試験機
(シャープ社製)を用いて定着テストを行った。(試験
紙 ネコサレター)
【0019】各実施例、比較例で得られたトナーの諸物
性の測定方法及び各評価基準を以下に示す。 1.分子量 分子量はGPC法により測定された。
【0020】2.非オフセット域 非オフセット域(℃)とは、オフセット現象が発生しな
い温度領域をいい、これが広いほどよい。なお、オフセ
ットとは、定着ローラーにトナーが付着することをい
う。評価基準は以下のとおりである。 ○:オフセット域の幅が95℃以上で、その下限値が1
40℃以下 △:オフセット域の下限値が140℃以下 ×:オフセット域の下限値>140℃
【0021】3.150℃最低残存率 150℃最低残存率(%)とは、150℃において外部
定着試験機で作成したサンプルを1kgの荷重をかけた布
により削り落とし次式により求めた値を最小自乗法によ
り計算し求めたものである。
【数1】 評価基準は以下のとおりである。 ○:70%以上 ×:70%未満
【0022】4.黒ベタ残存率 黒ベタとは、画像濃度(ID)が1.3である時の濃度
をいい、画像濃度はマクベス濃度計により測定された。
黒ベタ残存率(%)とは、ID=1.3における黒ベタ
の残存率をいい、トナーの定着性を表す指標である。評
価基準は以下のとおりである。 ○:95%以上 △:90%以上、95%未満 ×:90%未満
【0023】5.スペント率 スペント率(%)とは、2000回のコピー後における
一定量当たりのキャリアに付着したトナー成分の量をい
い、これが高いほど付着成分が多く、キャリアの働きが
低下していることを示す。評価基準は以下のとおりであ
る。 ○:0.05%以下 ×:0.05%超過
【0024】6.溶融粘度 溶融粘度(cp)とは、ある温度における溶融時の粘性
をいう。なお、溶融粘度はレオマット115A(コント
ラバス社製)により測定された。
【0025】7.軟化点 軟化点(℃)とは、トナーが軟化する温度をいい、フロ
ーテスター(島津製作所製)を用いて測定した。
【0026】8.フィルミング フィルミングとは、トナーがドラムに付着し、付着部分
の感光体が機能しなくなることをいう。評価は、SD2
060の実写テストにおいて、目視により行われた。評
価基準は以下のとおりである。 ○:感光体表面上にトナーの構成成分が目視にて確認さ
れない。 △:感光体表面上にトナーの構成成分が目視にて確認さ
れる。
【0027】9.トルク トルクは、溶融混練時の練り機モーターの電流値により
測定され、評価基準は以下のとおりである。 ○:160A以下 △:160A以上、200A未満 ×:200A以上
【0028】10.イールド値 イールド値とは、コピー時のトナー消費量をいう。本実
施例では、黒ベタ率6%の原稿を用い、5000枚のコ
ピーをとったときのトナーの消費グラム数(g/5k)
でイールド値を表す。評価基準は以下のとおりである。 ○:160g/5k以下 △:160g/5k超過、170g/5k以下 ×:170g/5k超過
【0029】実施例1〜2、比較例1〜5で得られたト
ナーを評価した結果を下記表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】上記表1の結果から明らかなように、本発
明となる実施例1〜2のトナー、すなわち重量平均分子
量MwがMw<1000で、かつ、重量平均分子量Mw
と数平均分子量Mnとの比がMw/Mn≦1.5である
低分子量ポリエチレンワックスを含有したトナーは、低
温領域におけるオフセット現象の発生防止及びトナーの
定着性(定着強度)に優れていることが判明した。
【0032】実施例3〜6、比較例6で得られたトナー
の評価結果を下記表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】上記表2の結果から明らかなように、本発
明となる実施例3〜6のトナーは、低温領域におけるオ
フセット現象の発生防止及びトナーの定着性(定着強
度)に優れていることが判明した。なお、低分子量ポリ
エチレンワックスの重量平均分子量が600〜800の
範囲にある場合では、特に、前記効果が顕著であった。
【0035】実施例7〜10、比較例7〜8で得られた
トナーを評価した結果を下記表3に示す。なお、実施例
7〜10、比較例7〜8で用いられた低分子量ポリエチ
レンワックスの重量平均分子量MwはMw<1000で
あった。
【0036】
【表3】
【0037】上記表3の結果から明らかなように、本発
明となる実施例7〜10のトナー、すなわち130℃に
おける溶融粘度が50cp以下である低分子量ポリエチ
レンワックスを含有したトナーは、低温領域におけるオ
フセット現象の発生防止及びトナーの定着性(定着強
度)に優れていることが判明した。なお、低分子量ポリ
エチレンワックスの溶融粘度が7〜20cp/130℃
の範囲にある場合では、特に、前記効果が顕著であっ
た。
【0038】実施例11〜14、比較例9〜10で得ら
れたトナーを評価した結果を下記表4に示す。なお、実
施例11〜14、比較例9〜10で用いられた低分子量
ポリエチレンワックスの重量平均分子量MwはMw<1
000であった。
【0039】
【表4】
【0040】上記表4の結果から明らかなように、本発
明となる実施例11〜14のトナー、すなわち軟化点が
120℃以下である低分子量ポリエチレンワックスを含
有したトナーは、低温領域におけるオフセット現象の発
生防止及びトナーの定着性(定着強度)に優れているこ
とが判明した。なお、低分子量ポリエチレンワックスの
軟化点が90〜110℃の範囲にある場合では、特に、
前記効果が顕著であった。
【0041】次に、前述のマクベス濃度計にて測定した
IDとそれぞれのIDに対するトナーの付着量(mg/c
m2)の関係を図1に示す。また、黒ベタ率6%の原稿を
用いたエージングテストにおけるトナー消費量(g/5k)
の推移を図2に示す。なお、実施例15のトナーのPE
WAXの重量平均分子量Mwは957であり、Mwと
数平均分子量Mnとの比Mw/Mnは1.28であっ
た。一方、比較例11トナーのPE WAXの重量平均
分子量Mwは2420であり、Mwと数平均分子量Mn
との比Mw/Mnは3.96であった。ただし、カーボ
ンブラックの粒子径はどちらも20〜50nmであっ
た。
【0042】図1からも明らかなように、例えばID=
1.3を出すのに本発明に係る実施例15のトナーを用
いた場合、比較例11のトナーに比べ約80〜90%程
度のトナー付着量でよいことが分かる。また、図2にお
いても本発明に係る実施例15のトナーは、比較例11
のトナーよりも印字能力が高い、すなわち、トナーの隠
蔽力が向上しているのが分かる。従って、本発明に係る
トナーにおいては、トナーの消費量も低くてすむため、
コピーコストの低減にも効果があることが分った。
【0043】実施例16〜19、比較例12で得られた
トナーを評価した結果を下記表5に示す。なお、実施例
16〜19、比較例12で用いられた低分子量ポリエチ
レンワックスの重量平均分子量MwはMw<1000で
あった。
【0044】
【表5】
【0045】上記表5より明らかなように、本発明とな
る実施例16〜19のトナー、すなわち5000以下の
低分子ピークと約40万の高分子ピークとからなる分子
量分布を有するスチレン/アクリル系共重合体樹脂(S
t/Ac)を含有したトナーは、低温領域におけるオフ
セット現象の発生防止及びトナーの定着性(定着強度)
に優れており、さらに溶融混練時のトルク低下に効果が
あるのが判明した。スチレン/アクリル系共重合体樹脂
の低分子ピークが3000〜4000の範囲にある場合
では、特に、前記効果が顕著であった。
【0046】次に、図3にカーボンブラックの粒子径を
変化させた場合のIDとトナー付着量との関係を、図4
にトナー消費量の推移をそれぞれ示す。各実施例、比較
例で用いられたカーボンブラックの粒子径はそれぞれ以
下のとおりである。 実施例20:45nm 実施例21:30nm 実施例22:22nm 実施例23:15nm 比較例13:75nm なお、実施例20〜23、比較例13のトナーのPE
WAXの重量平均分子量Mwは957であり、Mwと数
平均分子量Mnとの比Mw/Mnは1.28であった。
【0047】図3から、本発明となる実施例20〜23
のトナー、すなわち粒子径が50nm以下であるカーボ
ンブラックを含有したトナーを用いた場合では、トナー
の隠蔽力、すなわち、カーボンブラックの分散が向上し
ており、更に、図4から、この隠蔽力向上によりトナー
消費量の推移も低くなり、低コスト化に効果のあること
が分った。カーボンブラックの粒子径が20〜30nmの
範囲にある場合では、特に、前記効果が顕著であった。
【0048】
【発明の効果】本発明のトナーの構成成分として重量平
均分子量MwがMw<1000である低分子量ポリエチ
レンワックスを使用することにより、このトナーが加熱
された定着ローラーに接触したとき、トナー中の低分子
量ポリエチレンワックスが液化してトナー表面上に遊離
し、定着ローラーの表面を覆い、融解したトナーは定着
ローラーの表面に付着しなくなる。その結果、低温領域
におけるオフセット現象の発生を防止することができる
と共にトナーの定着性が向上する。また、前記低分子量
ポリエチレンワックスの重量平均分子量Mwと数平均分
子量Mnとの比をMw/Mn≦1.5とすることによ
り、前記効果がより顕著になる。
【0049】前記低分子量ポリエチレンワックスの溶融
粘度を50cp/130℃以下にすることにより、定着
ローラーの表面が溶融した低分子量ポリエチレンワック
スでより均一に覆われ、オフセット現象の発生が効果的
に防止される。また、前記低分子量ポリエチレンワック
スの軟化点を120℃以下とすることにより、融着温度
を低温化することができる。
【0050】本発明のトナーの樹脂成分として5000
以下の低分子ピークと約40万の高分子ピークとからな
る分子量分布を有するスチレン/アクリル系共重合体樹
脂を用いることにより、前記低分子量ポリエチレンワッ
クスとの相溶性が大きくなり、オフセット現象の発生を
防止することができ、さらにトナー製造工程における混
練時の省電力化を図ることができる。
【0051】本発明のトナーの着色剤成分として粒子径
が50nm以下であるカーボンブラックを使用すること
により、トナー製造工程における溶融混練時のカーボン
ブラックの分散性が向上し、画像濃度の向上が図られ
る。さらに、トナー消費量の低減化によるコピーコスト
の削減が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】異なった分子量を有するポリエチレンワックス
を含有したトナーを用いた場合のIDとトナー付着量と
の関係を示す特性図である。
【図2】異なった分子量を有するポリエチレンワックス
を含有したトナーを用いた場合のトナー消費量の推移を
示す特性図である。
【図3】異なった粒子径を有するカーボンブラックを含
有したトナーを用いた場合のIDとトナー付着量との関
係を示す特性図である。
【図4】異なった粒子径を有するカーボンブラックを含
有したトナーを用いた場合のトナー消費量の推移を示す
特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/08 325 361 (72)発明者 新川 幸治 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 岡田 美保子 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 赤澤 良彰 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 大槻 正明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤、スチレン系樹脂及び低分子量ポ
    リエチレンワックスを含有する電子写真用現像剤におい
    て、前記低分子量ポリエチレンワックスの重量平均分子
    量Mwが Mw<1000 であることを特徴とする電子写真用現像剤。
  2. 【請求項2】 前記低分子量ポリエチレンワックスの重
    量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比が Mw/Mn≦1.5 であることを特徴とする請求項1記載の電子写真用現像
    剤。
  3. 【請求項3】 前記低分子量ポリエチレンワックスの溶
    融粘度が50cp/130℃以下であることを特徴とする
    請求項1記載の電子写真用現像剤。
  4. 【請求項4】 前記低分子量ポリエチレンワックスの軟
    化点が120℃以下であることを特徴とする請求項1記
    載の電子写真用現像剤。
  5. 【請求項5】 前記スチレン系樹脂が、5000以下の
    低分子ピークと約40万の高分子ピークとからなる分子
    量分布を有するスチレン/アクリル系共重合体樹脂であ
    ることを特徴とする請求項1記載の電子写真用現像剤。
  6. 【請求項6】 前記着色剤は、粒子径が50nm以下のカ
    ーボンブラックを含有することを特徴とする請求項1記
    載の電子写真用現像剤。
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