JPH08113804A - 外 衣 - Google Patents

外 衣

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JPH08113804A
JPH08113804A JP6273040A JP27304094A JPH08113804A JP H08113804 A JPH08113804 A JP H08113804A JP 6273040 A JP6273040 A JP 6273040A JP 27304094 A JP27304094 A JP 27304094A JP H08113804 A JPH08113804 A JP H08113804A
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ventilation
outer garment
cloth
wind
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Yoshirou Koyama
由朗 小山
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D27/00Details of garments or of their making
    • A41D27/28Means for ventilation

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  • Textile Engineering (AREA)
  • Details Of Garments (AREA)
  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)
  • Outer Garments And Coats (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウインドブレーカーの衣服内温湿度を改善す
るため、通風性を図る。 【構成】 主として、風を受ける運動時に着用する非通
風性材で形成したウインドブレーカー等からなる外衣で
あって、前面側と後面側とに夫々通風部を設け、前面側
通風部の面積より後面側通風部の面積を大きく設定して
いる。これら通風部は外衣本体布に設けた開口にメッシ
ュ等からなる通風性材を取り付けて形成している。上衣
においては、前面側では左右両側の2カ所に脇側から胸
部にかけて通風部を設ける一方、後面側では背中中央部
の1カ所に上記通風部を設けている。また、ズボンでは
前面側および後面側の左右の膝の部分に通風部を設けて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジョギング時、バイク
走行時、ヨットおよびウインドサーフィン等での航行時
など、風を受ける運動時に保温のために着用する、所謂
ウインドブレーカーからなる外衣に関し、上衣(ブルゾ
ン)および下衣(ズボン)からなるもので、さらに必要
に応じて上衣に重ね着するポンチョも組み合わせられる
ものである。
【0002】
【従来の技術】上記の如き風を受ける運動時に着用する
外衣は、通風を遮断して保温を図るため、通風性が殆ど
ない或いは極めて少ないナイロン、テトロン等からなる
生地あるいは革等かなる非通風性材で形成され、かつ、
上衣では首回りおよび袖口、下衣では足首回り、さら
に、上衣および下衣ともウエスト部には伸縮性材を取り
付けて、風が内部に入らないようにされている。
【0003】上記通風性のない外衣を着用した場合、外
衣で言わば密封状態となった内部空気が外へ抜けず、こ
の内部空気が断熱材として作用し、運動に応じて体温が
上昇すると、内部空気も上昇し、高温となる。かつ、運
動による発汗作用で生じた汗が外部に発散されないた
め、内部空気の湿度も上昇する。よって、衣服内の温湿
度は高温多湿の状態となる。衣服内の温度は32±1
℃、湿度は50±10%RHが快適とされているが、こ
の快適温度および快適湿度より上昇し、蒸し暑さを感じ
る不快な状態となる。
【0004】上記した通風性の問題を考慮したものとし
て、従来、実開平6−25314号、実公平4−217
69号等の提案がなされている。上記実開平6−253
14号は、防風用のウインドブレーカーではなく、夏季
用の作業着に関するものであるが、図22(A)(B)
に示すように、前身頃1の大略全面を通風性素材の生地
で形成する一方、後身頃の上部にメッシュ2を取り付
け、該メッシュ2の部分を伸縮性素材からなるヨーク3
で覆い、かつ、該ヨーク3と両袖の接合部にもメッシュ
2と取り付け、前身頃1全面から風を取り入れ、後身頃
のメッシュ2から風を抜くようにしている。また、実公
平4−21769号の防風用トレーニングパンツでは、
図23に示すように、防水性および防風性に富む生地で
形成したパンツの前面の膝部分に通風切換5を設け、該
通風切換5より流入した空気を、腹部両側に形成した内
ポケット6の通気生地片を通して、該ポケットの開口よ
り流出し、通風を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記実開平6−253
14号に記載の衣類では、前身頃の略全面を通風性生地
で形成しているため、前面側からの通風量は非常に多
い。これに対して、後身頃は略半分の上部のみをメッシ
ュからなる通風性生地で形成し、しかもヨーク布で覆っ
ているために、通風量は前面側と比較して少ない。上記
衣類は作業着であるため、本発明が対象とする運動用の
ウインドブレーカーと相違して、受ける風の量、風の強
さが全く相違し、前面側と後面側との通風量の相違はさ
ほど問題とならない。しかしながら、風を強く受けるウ
インドブレーカーでは、前面側と比較して後面側の通風
量が少ないと、前面側から流入した風が後面側から抜け
切れず、外衣内部に空気が溜まり、溜まった空気により
後面側が膨らんだ状態となって、人体が受ける風圧が強
くなる。この風圧によりエネルギーが消耗し、疲労度が
高まる。また、風が当たる前面側の略全体を通風性生地
で形成していると、前面側より風が入り過ぎて、寒くな
り、ウインドブレーカー本来の保温性が劣る問題が生じ
る。
【0006】また、上記実公平4−21769号の防風
用トレーニングパンツは、前面の膝部分の空気切換の構
成が具体的には不明であるが、前面側の膝部分から流入
した風が前面側のポケット部から流出する構成であるた
め、通風量が限られており、しかも、ジョギング時に風
が強く当たると前面側のポケット部からも風が流出する
代わりに、流入する場合もある。即ち、膝部分とポケッ
ト部との両方から風が流入するだけで、後面側に流出部
がないために、風が抜けず、通風作用が発生しない恐れ
もある。
【0007】本発明は、上記した問題に鑑みてなされた
もので、特に、風あたりが強いジョギング用、バイク走
行用、ヨットあるいはウインドサーフィンでの航行時等
に着用されるウインドブレーカーにおいて、前面側から
の通風を適度に図ると共に、内部に流入した空気の流れ
を人体に沿って流し、衣服内温湿度を改善しながら後面
側から十分に抜けるように、前面側と後面側の通風量を
考慮し、通風性能を改良した外衣を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、請求項1で、主として、風を受ける運動
時に着用する非通風性材で形成したウインドブレーカー
等からなる外衣であって、前面側と後面側とに夫々通風
部を設け、前面側通風部の面積より後面側通風部の面積
を大きく設定している外衣を提供するものである。上記
非通風性材料とは、通風性が全くないもの及び生地の有
する機密性の為に通風性が殆どないものを含み、例え
ば、ナイロン、テトロン等からなる。
【0009】上記後面側通風部の面積は前面側通風部の
面積の1.2倍〜3.0倍の範囲に設定することが好まし
い。(請求項2) さらに、後面側通風部の面積は前面側通風部の面積の
1.2倍〜2.0倍にすると一層好ましい。また、上記
前面側および後面側の通風部は、外衣本体布に設けた開
口に、メッシュ等からなる通風性材を取り付けて形成し
ている。(請求項3) 上記前面側と後面側の開口に取り付ける通風性材は、そ
の空孔率を変え、後面側は空孔率が前面側より高いもの
を用いていることが好ましい。(請求項4) 即ち、通風部とは空気を通過する空孔自体をさし、よっ
て、例えば、外衣本体の開口面積が同等であったとして
も、メッシュの空孔率を後面側では高くしておくと、通
風部の面積を後面側で大とすることができる。
【0010】上記外衣が上衣の場合、前面側では、脇側
から胸部にかけて上記通風部を設ける一方、後面側で
は、背中中央部に上記通風部を設けて、前面側の両側よ
り流入した空気が両側の脇線部分を回って背面中央より
流出させ、外衣の内部に流入した空気が人体に沿って流
れるようにし、かつ、上記後面側の通風部を非通風性材
からなるカバー布で覆い、該カバー布は上辺を本体布と
縫着すると共に他辺の少なくとも一部を本体布と縫着し
て残部は遊離させておくことが好ましい。(請求項5) さらに、両側の袖部の腋下部分を伸縮性を有する通風性
材で形成して通風部を設けることが好ましい。(請求項
6) 上記前面側では、中央部を挟んで左右両側の2カ所に通
風部を設け、中央開閉部をファスナーにより開閉するよ
うにし、かつ、後面側の通風部を設けていない下部に内
ポケットを設け、さらに、首回りには伸縮性材で裏打し
た襟を設けている。尚、頭から被る着脱方式とし、前面
側では左右に分けずに胸部全体を通風部としてもよい。
さらに、後面側の通風部を設けていない下部全体に内ポ
ケットを形成し、その開口部をファスナーで開閉し、収
納部分を多くすることが好ましい。
【0011】上記上衣は、上記通風部を有しない非通風
性材より形成した前部、後部、両袖部およびフード部を
有するポンチョを重ねて着用できるようにしている。
(請求項7) 即ち、上衣には通風性を考慮して前面側と後面側とにか
なりの面積で通風部を設けているため、雨天時等の場合
によっては、通風性が良すぎて寒さを感じる場合もあ
る。よって、このような場合には、上記ポンチョを重ね
てきて防寒を得るようにしている。
【0012】上記外衣がズボンの場合、前面側および後
面側の左右の膝の部分に開口を設け、これら開口に通風
性材を取り付けて、上記通風部を形成し、かつ、前面側
の通風部を非通風材からなるカバー布で覆い、該カバー
布の上端縁および左右端縁は外衣本体布と縫着する一
方、下端縁は遊離させることが好ましい。(請求項8) 上記前面側の膝部分に設ける通風部は、膝を中心として
上下に所要寸法形成し、膝の屈伸運動をスムーズに行う
ことが出来るようにしている。また、該通風部を伸縮性
を有する通風性材で形成すると膝の屈伸運動が行いやす
くなり、好ましい。後面側の通風部はは前面側と丁度対
向する位置に設け、膝の裏側の発汗部分に通風部を設け
ている。また、ズボンには後面側の腰の部分に特に上下
方向に伸びる伸縮性材を取り付けて運動性能を図り、屈
伸動作にウエスト部分のズリ下がりがないようにしてい
る。
【0013】さらに、上記スボンの上端の前面側の左右
両側脇線近傍に沿って内ポケットを設け、該袋状の内ポ
ケットの一部を通風性材を用いて形成し、かつ、該内ポ
ケットの脇線開口部は閉鎖しない構成としていることが
好ましい。(請求項9)
【0014】
【作用】上記請求項1に記載の外衣では、前面側通風部
の面積より後面側通風部の面積を大きく設定しているた
め、通風流量は後面側の方が大となり、後面側で発生す
る後方へ引く力が大となって前面側から流入する風を後
面側へ吸引する。よって、前面側から流入した風が衣服
内に溜まらずに、後面側よりスムーズに抜く事ができ
る。よって、衣服内の空気を換気して、衣服内の空気の
上昇及び発汗による湿度の上昇を抑制することができ
る。
【0015】上記請求項2に記載のように、後面側通風
部の面積を前面側通風部の面積の1.2倍〜3.0倍の範
囲に設定すると、後面側から風を抜くための最適の面積
比となる。この範囲より後面側通風部の面積が小さい
と、十分に風が抜けず、かつ、上記範囲より後面側通風
部の面積を大きくすると、後面側の通風部が大きくなり
過ぎて、ウンイドブレーカー本来の保温性の保持で問題
が発生する。かりに、後面側の通風部の面積をさほど大
とすることなく、前面側より3.0倍以上とすると、そ
の分、前面側の通風部の面積を小さくせざるを得ず、前
面側からの通風が不十分となる問題が発生する。
【0016】上記請求項3に記載のように、外衣本体布
に設けた開口にメッシュ等からなる通風性材を取り付け
て形成すると、開口のままの状態より、外衣の形状保持
がなされる。また、メッシュの空孔率により通風面積を
容易に調整でき、設計が容易となる。よって、上記請求
項4に記載のように、上記前面側と後面側の開口に取り
付ける通風性材は、その空孔率を変え、後面側は空孔率
が前面側より高いものを用いると、本体布にメッシュ布
取付用の開口面積に関係なく通風部の面積を調整するこ
とができる。
【0017】上記請求項5に記載のように、前面側では
脇側から胸部にかけて設けられた通風部から風を流入
し、後面側で中央部から風を流出すると、前面側より脇
線を回って後面中央に風を回すことができる。よって、
前面側から流入した風が脇線を通ってそのまま流出する
場合と比較して、外衣内部に空気を効率よく換気でき
る。また、通風部の面積を大とした後面側ではカバー布
をかぶせているため、通風を図りながら、保温も図るこ
とができる。特に、風を受ける場合には、外衣内部に流
入した風によりカバー布が膨らんで開口が形成される
が、風を受けない場合にはカバー布が膨らまず、通風部
に塞いでいるため、ウンイドブレーカー本来の保温機能
を高めることができる。また、請求項6に記載のよう
に、腋下部分に伸縮性材を取り付けていると、腕の運動
或いは動作に追従させることができ、運動性能が良くな
る。
【0018】また、請求項7に記載のポンチョを上衣に
重ね着すると、上衣の通風部を通る風により衣服内温度
の低下が激しい場合には、ポンチョにより風の流入を防
ぎ、保温を図ることが出来る。
【0019】上記請求項8に記載のウインドブレーカー
からなるズボンでは、前面側の膝部分から流入する風が
後面側の膝の裏面側から流出し、特に、膝の裏面側で発
汗作用が生じるために、汗を発散させることができる。
かつ、前面側の膝の通風部ではカバー布で覆い、該カバ
ー布の膝の下部に位置する下辺を開口として通風部への
流通部としているため、該カバー布の下辺開口が膝の屈
伸運動に応じて開閉し、言わばポンプ作用で通風部へ風
を吸い込む。このように、膝には直接的に風をあてない
たいため、膝を冷やすことが防止できると共に、通風性
も確保することができる。
【0020】上記請求項9に記載のように、スボンの上
部に、通風性材で形成した内ポケットを設けて、該ポケ
ットの開口を前面側の両側に開口すると、該開口部から
も風が流入し、左右の脚部に沿って流下して膝裏より流
出するため、ズボン上側部の空気も換気することが出来
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。実施例のウインドブレーカーからなる外衣
は、図1から図3に示す上衣10、図4から図7に示す
スボン11、図8と図9に示す必要に応じて上衣10に
重ね着ぎするポンチョ12からなる。上記上衣10、ズ
ボン11およびポンチョ12の本体布は殆ど通風性を有
しない非通風材、本実施例ではナイロン100%から形
成している。
【0022】上記上衣10は前開きタイプで、前面側中
央部にファスナー15を設けており、長袖16の先端の
手首回り及びウエスト部の下端全周に沿って伸縮性布1
9a、19bを取り付けて絞り、着用時に隙間が生じな
いように密着性をもたせている。また、襟21は、襟本
体布20aの内面側に伸縮性布19cを裏打ちしてい
る。
【0023】上衣10の前面側には、図1に示すよう
に、中央開閉部と所要間隔をあけて、左右両側の2カ所
に左右対称に、脇側から胸部にかけて上記通風部23、
24を設けている。詳しくは、脇側は前側袖ぐりから脇
線に沿わせ、かつ、肩線位置からアンダーバスト位置に
かけた上下幅で前面側本体布20bに開口を設け、該開
口にメッシュ布25を取り付け、通風を図っている。さ
らに、上記通風部23、24の下部の本体布20bに
は、夫々にはポケット用本体布20cを取り付けて、開
口部26aを有する内ポケット26を形成している。
【0024】一方、上衣の後面側では、図3に示すよう
に、背中の中央部の1カ所に通風部27を設けている。
該通風部27は、後面本体布20dの上部の背中中央部
に、両側肩線位置の上端から下端は前面側通風部23、
24と同一位置までを開口を設け、該開口にメッシュ布
29を取り付けて形成している。上記メッシュ布29は
前面側に取り付けるメッシュ布25より空孔率の高いも
のを用いている。上記メッシュ布25および29として
は、ポリエステル100%のメッシュ布を用いている。
【0025】上記前面側の通風部23、24と後面側の
通風部27との関係は、前面側通風部23、24と対応
する後面側の左右両側には通風部を設けずに非通風性の
本体布20dを位置させる一方、後面側中央の通風部2
7と対向する前面側中央部には通風部は設けていない。
よって、前面側の左右両側より流入した空気が、脇側に
沿ってそのまま後面側から流出してしまうことを防ぎ、
後面側中央の背中まで回った後に流出するようにしてい
る。
【0026】上記前面側のメッシュ布25を取り付ける
開口面積より、後面側のメッシュ布29を取り付ける開
口面積を大としている。また、前記したように、前面側
開口に取り付けるメッシュ布25の空孔率より、後面側
開口に取り付けるメッシュ布29の空孔率を高くしてい
る。上記した関係とすることにより、前面側の通風部2
3、24の合計通風量より後面側の通風部27の通風量
を大きくしている。
【0027】上記後面側の通風部27の外面側には、図
2に示すように、本体布と同一の非通風性材からなるカ
バー布28を取り付け、外面からはカバー布28により
通風部27を完全に覆って隠した状態としている。該カ
バー布28は、その上辺28aを本体布20dの襟回り
から肩線にかけて縫着すると共に、その下辺28bを開
口下部の本体布20dに縫着している。しかしながら、
カバー布28の左右両側辺28c、28dは本体布20
dと縫着せずに遊離させている。よって、該カバー28
で覆われた通風部27を通して流出する空気は、この両
側の遊離部を通して放出されるため、カバー28は空気
の流出を阻害しない。
【0028】また、通風部27の下部の後面本体布20
dの内面側には、内ポケット用布30を配置し、この内
ポケット用布30の外周を本体布20dに縫着して袋状
部を形成し、全体にわたって内ポケット31を形成して
いる。この内ポケット31の開口31aは、本体布20
dの一側部に形成したスリットからなり、この開口30
aにファスナー32を取り付けて開閉している。
【0029】上衣10の両側の長袖16には、下側袖ぐ
りから肘に至る部分にかけて、袖本体布20eに開口を
設け、該開口に多少の通風性を有する伸縮性布33を取
り付けている。本実施例では該伸縮性布33として、ポ
リエステル76%、ポリウレタン24%の縦横に伸縮性
をもつ伸縮性布を用いている。
【0030】上記構成の上衣10は、前面側に通風部2
3、24を有する一方、後面側に通風部27とを有する
ため、ジョギング時等において前面側通風部23、24
より風が内部に入り、後面側の通風部27より流出す
る。その際、前面側通風部の面積より後面側の通風面積
を大としているため、前面側より後面側の通風流量を大
きくとることができる。
【0031】即ち、人体に対して前面側より押す圧力を
押圧、人体を後方へ引く圧力を引圧とすると、衣服を着
用せずに走行した状態では、人体前面が押圧、人体後面
が引圧となる。上記非通風性材料より本体布を形成して
いる外衣では、該外衣を着用すると、衣服により上記空
気の流れは遮断される。一方、人体後面の引圧により衣
服背部が引っ張られ膨らむ傾向にある。しかしながら、
前面側および後面側に通風部を設けているため、後面側
に発生する上記引圧を積極的に利用しながら衣服内の空
気を換気することができる。さらに、前面側通風部2
3、24の通気量より後面側通風部27の通気量を大と
しているため、前面側より流入する風を後面側へ引く圧
力が大となり、前面側からの空気を後面側へと吸引して
流出できる。さらに、前面側では左右両側より流入した
風を後面側の中央部から抜けるようにしているため、外
衣に流入した風が脇線部分を通ってそのまま抜けず、背
中中中央部まで回って抜けることとなる。よって、衣服
内部に空気を一部に溜めることなく流出し、内部空気の
換気が図られる。
【0032】図4から図8に示すウインドブレーカーの
ズボン11では、左右脚部とも、前面本体布20fと後
面本体布20gとの間に側面本体布20hを配置し、こ
れらを縫着した構成からなる。また、上端には本体布2
0f〜20hを折り返して袋状とし、内部に伸縮性バン
ドを取り付けると共に紐(図示せず)を取り付けたウエ
スト部41を設けている。また、左右脚部の足首回りに
は伸縮性布19cを取り付けて絞っている。かつ、これ
ら伸縮性布19cの下端から後面布本体20gの膝下部
にかけてスリットを42を設けて、ファスナー43を取
り付けている。
【0033】ズボン11の前面側では、図4に示すよう
に、膝のラインL1を境界として、前面本体布20fを
切り替えて用いており、膝ラインL1から所要寸法の下
方のラインL2の下端からウエストラインの上端までの
上側部20f−1と、膝ラインL1から所要寸法の下方
のラインL3の上端から足首までの下端までの下側部2
0f−2とより構成している。上記ラインL2はライン
L3より下方に位置し、よって、ラインL3とL2の間
は上側部20f−1と下側部20f−2とを重ねてい
る。かつ、これら上側部20f−1と下側部20f−2
とは、両側辺部を縫着している。
【0034】図7に示すように、上記下側部20f−2
の上端(ラインL3)と上側部20f−1の膝ラインL
1より所要寸法の上方(ラインL4)の内面との間には
開口を設け、該開口にメッシュ布44を取り付けて通風
部45を設けている。即ち、該メッシュ布44はその下
端縁を下側部20f−2の上端(ラインL3)に、上端
縁を上側部20f−1のラインL4の内面位置に、左右
両側部を前面本体布20f、側面本体布20hに夫々縫
着して取り付けている。該メッシュ布44は伸縮性を有
するもので、本実施例ではポリエステル76%、ポリウ
レタン24%の縦横に伸縮性をもつ伸縮性布を用いてい
る。さらに、上記開口を塞ぐように取り付けるメッシュ
布44の上端よりウエストラインにかけて前面本体布2
0fの裏面側にメッシュ布49を裏打ちしている。
【0035】上記のように、前面側の通風部45は、膝
ラインL1を挟んで上下両側に所要寸法で延在させてお
り、かつ、外面側では上側部20f−1の下部で覆い、
当該部分をカバー布20f−1aとして用いている。即
ち、通風部45の上辺および左右両辺にカバー布20f
−1aが縫着され、下辺は縫着されず、下側部20f−
2と重なった状態で開口している。よって、この開口し
た下辺20f−1bから風が流入し、通風部45を通っ
て衣服内部に流入するようにしている。特に、下辺開口
が膝の下部に位置するため、ジョギング中には膝の屈伸
により重なった下側布20f−2とカバー布20f−1
aとが密着したり離れたりして、開口が開閉を繰り返す
状態となり、この開閉動作がポンプ作用となって通風部
45への空気の流入を促進している。
【0036】図5に示すズボン11の後面側では後面本
体布20gに、膝裏面側に開口を設けて、該開口部に伸
縮性を有するメッシュ布47を取り付け、通風部48を
形成している。該メッシュ布47は前面側のメッシュ布
44と同一の素材を用いている。上記後面側の通風部4
8は前面側の通風部45に対して、ほぼ対向した位置に
設けている。上記前面側通風部45と後面側通風部48
とは、同一メッシュ布44、47で形成しているため、
空孔率は同一であるが、メッシュ布47の取付面積をメ
ッシュ布44の取付面積より大としているとしているた
め、通風部48の通風量を通風量45の通風量より大と
している。
【0037】さらに、後面本体布20gの上部の腰部に
は伸縮性布50を取り付けている。該伸縮性布50の下
辺は中心位置に向かって下方傾斜した野球のベース形状
としており、かつ、上下方向に伸びが大きいものを用い
ている。
【0038】左右脚部の両側面部には、側面本体布20
hを前面本体布20fと後面本体布野20gとの間に配
置しており、その前面側の上部に内ポケット52の開口
部53を設けている。上記内ポケット52は非通風性布
と通風性のメッシュ布54とを2枚重ねとし、その周縁
を縫着することにより袋部を形成した構成としている。
また、側面本体布20hの大腿部付近には、別色の布5
5を斜め方向に取り付けて、デザイン上のアクセントを
つけている。
【0039】上記構成のズボン11においては、膝部分
の前面側通風部45の面積より後面側通風部48の面積
を大としているため、上衣と同様に、前面側より後面側
の通風量と大となり、後面側へ風を引く圧力(引圧)が
大となって、前面側より流入する空気を後面側へとスム
ーズに引き抜く。かつ、最も発汗作用が生じる膝部分で
通風しているため、当該部分の内部空気が上昇し、か
つ、汗でムレが生じることが防止できる。
【0040】さらに、腰の両側に設けた内ポケット52
の開口53からも風が入り、内ポケット52のメッシュ
布54を通って脚部へと流入し、膝の裏側の上記通風部
48より外部へと流出する。よって、膝から上方の衣服
内空気も流入した空気と共に外部へと流出でき、換気が
促進出来る。
【0041】また、腰の部分に上下方向への伸びがある
伸縮性布50を取り付けているため、屈伸運動をした時
に、伸縮性布50が伸びて、ウエストラインがずり下が
ることを防止している。
【0042】図8および図9に示すポンチョ12は、上
衣10およびズボン11の本体布と同一の非通風性材で
形成しており、図示のように、前部本体布20jの上部
中央を開口部60としファスナー61で開閉し、着用は
頭から被るようにしている。また、首回にフード62を
縫着して取り付け、該フード62の内面にメッシュ布6
3を裏打ちして、頭部の接触感を良くしている。
【0043】また、下端64はウエストライン近傍まで
として幅広に形成している。さらに、袖65は半袖とし
て、その開口66を幅広に形成している。このように、
ゆったりとした形状とすることにより、上記上衣10を
着用しただけでは保温、防風が十分でない場合に、ポン
チョ12を重ね着できるようにしている。特に、上衣1
0は、通風性を考慮して、前面側および後面側に通風部
を設けているため、当たる風が強いと共に気温が低く、
上衣10だけでは、風通しが良すぎて、体温が低下する
場合には、上記ポンチョ12を重ね着する事が好まし
い。
【0044】
【実験例1】人体が風を受けた場合に発生する風圧、特
に、上記人体に対して押す方向に作用する押圧と、人体
より引っ張る方向に作用する引圧との関係について、本
発明の上記実施例の上衣10を着せた場合、上衣10に
更にポンチョ12を重ねて着せた場合、通風部を設けて
いない従来の上衣(上記実施例の上衣と同形状で前後に
通風部を設けていない上衣)を着せた場合、および上衣
を着せていないヌード状態の場合とを比較した。
【0045】即ち、図10(A)(B)(C)に示すよ
うに、内部を空洞としたマネキンNの上半身の半側部の
前後両面に、上下3段で、各段に一定間隔をあけて通風
孔A(1〜24)を設けた。上記通風孔Aの直径は2m
mで、上下各段の間隔は6cmとしている。上記マネキ
ンNの内部空洞には上記24個の通風孔Aの夫々にチュ
ーブTを連結し、これらチューブTを風圧測定器Mに連
結して、上記風圧を測定した。
【0046】上記マネキンNに対して、上衣を着せてい
ないヌード状態(I)と、実施例の上衣を着せた状態(I
I)と、実施例の上衣とポンチョを着せた状態(III)
と、通風部を設けていない従来の上衣を着せた状態(I
V)で、夫々、前方より風速4m/sの風をあて、各チ
ューブT内の風圧を測定した。図11は上記(I)の測
定結果、図12は上記(II)の測定結果、図13は上記
(III)の測定結果、図14は上記(IV)の測定結果を
示す。図11から図14は、夫々、上下3段の通風孔を
設けた部分で胴部を断面した状態を示しており、各通風
孔Aの位置を起点として伸びる直線は、ピトー管で感じ
る1.26kg/m2を1と換算した時の風圧値を、1
mm=0.1で表している。また、この直線の矢印は圧
力の作用方向を示し、マネキンの胴部の内側に向かって
伸びる直線は内部側へ風が引かれる状態(即ち、人体を
押す方向に作用する押圧)、胴部より外側に向かって伸
びる直線は外部側へ風が引かれる状態(即ち、人体より
後方へ引っ張る引力)を示している。
【0047】図11の上衣を着せていないヌード状態
(I)では、当然ながら、上下3段とも前面側では風に
より押圧をうけ、後面側では引圧が発生し、この押圧と
引圧との関係で、前面から受けた風が後面側へ抜けてい
た。図12の本発明の実施例の上衣を着せた状態(II)
では、前方から当たる風により、上下3段とも、前面側
の通風孔では押圧が発生し、後面側の通風孔で引圧が発
生し、前面側の両側通風部より流入した風が、両側部を
通り後面側の中央より抜けていた。図13の本発明の実
施例の上衣とポンチョを着せた状態(III)では、ポン
チョにより風が遮られているため、上下3段とも、首回
りから風が流入する前面中央の通風穴の部分のみ押圧を
受け、他の前面側および後面側の通風穴には引圧が発生
していた。このように、殆どの通風穴には同様の引圧が
発生しているため、風の流れはなく、衣服内部に空気が
溜まり、保温が図られることが認められた。図14の通
風部を設けていない上衣を着せた状態(IV)では、上記
ポンチョを着せた状態と略同様で、上衣により風の流入
が遮断されるため、前後両側のいずれの通風孔にも押圧
は発生せず、引圧のみ発生していた。この結果より、衣
服内には風が流入しないとともに流出もせず、衣服内部
で空気の流れがない、即ち、通風性がないことが認めら
れた。
【0048】
【実験例2】図10のマネキンNの中段の通風孔A
(2,5,8,11,14,17,20,23)に連結
したチューブTを風速測定器に接続し、実験例1と同様
に4つの状態(I)(II)(III)(IV)で、実験例1と
同様に前方より約4m/sの風を当て、各通風孔Aに作
用する風速を測定した。
【0049】上記風速の測定結果を下記の表1および図
15に示す。図15において、基準風速4.291を1
mmに換算して、風速の大きさを直線の長さで示してい
る。上衣を着せていないヌードマネキンの状態(I)で
は、比較的強い風速が人体に作用している。本発明の実
施例の上衣を着せた状態(II)では、通風部により風が
前面側より後面側に抜けるため、人体表面部が感知する
風速は小さくなっている。即ち、上衣を着用することに
より風当たりが弱くなることが認められた。本発明の実
施例の上衣にさらにポンチョを着せた状態(III)で
は、ポンチョにより風が遮られ、よって、各通風孔Aに
は殆ど風速を検出できなかった。通風部を設けていない
従来の上衣を着せた状態(IV)では、首回りから流入す
る風により前面側の一部の通風孔で風速が生じている
が、後面側では風速はなく、入った空気が後面側では動
かず、風が抜けていない状態が認められた。上記測定結
果から、(II)の実施例の上衣を着用した状態では、ヌ
ード状態より風当たりを相当に弱めることができ、か
つ、快適に感じる程度の風当たりを得ることができるこ
とが認められた。
【0050】
【表1】
【0051】
【実験例3】本発明の実施例の上衣と通風部を設けてい
ない従来の上衣とを着用し、運動して発汗した状態での
衣服内温湿度を測定した。衣服内温湿度の試験方法は、
成人男性にTシャツの上に本発明の実施例の上衣と、従
来の上衣とを着用させ、Tシャツと上衣の間の衣服内温
湿度をみるために、肩から20cm下の右胸、左胸、右
背、左背の4カ所に温湿度センサーを取り付けた。この
状態で、10分間安静の後、20分運動(トレッドミル
130m/分)し、ついで、20分間安静し、その間の
計40分における温湿度の変化を測定した。また、上記
運動中に風速2〜6m/sの向い風を与えた。環境条件
は温度22℃、湿度65%であった。
【0052】本発明の上衣を着用した場合の測定温度を
表2および図16に示し、湿度を表3および図17に示
し、蒸気圧を表4および図18に通す。これに対して、
従来の通風部を設けていない上衣を着用した場合の測定
温度を表5および図19に示し、湿度を表6及び図20
に示し、蒸気圧を表7および図21に示す。
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】
【表6】
【0058】
【表7】
【0059】上記表2から表7および図16から図21
に示すように、衣服内温度および湿度は従来品では、運
動して安静20分の間に背部が高い結果となった。ま
た、蒸気圧も従来品では運動中から運動後安静20分経
過するまで高い値を示し、蒸れ感が大きいものとなって
いた。これに対して、本発明の上衣では運動後安静20
分経過後、温度、湿度、蒸気圧とも従来品よりは低い値
を示していた。上記結果より、本発明の上衣では通風性
がよく、温度及び湿度とも従来品よりも衣服内の快適温
度32℃±1℃、衣服内の快適湿度50%±10%RH
に近くなり、衣服内温湿度が良好に保持されることが確
認できた。
【0060】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に関わるウインドブレーカーからなる外衣は下記に列挙
する効果を有するものである。請求項1の外衣は、前
部、後部、両袖部の本体布を非通風性材で形成している
ため、ジョギング時、バイク走行時、ウインドサーフィ
ン航行時等のおいて、風を強く受ける場合、通風部を除
いて、風の外衣内部への流入を遮断して、保温を図り、
体温の低下を抑制する。かつ、上衣およびズボンとも、
前面側および後面側の一部に通風部を設けているため、
前面側の通風部を通して風を外衣内部に流入し、後面側
の通風部を通して流出できる。其の際、前面側より後面
側の通風面積を大としているため、前面側から流入した
風を、外衣内部に溜めることなく、スムーズに後面側か
ら流出でき、空気が後面側に溜まって、後方へ引っ張ら
れるように膨らみ、着用者に後方へ引っ張るように風圧
を発生させない。このように、ウインドブレーカーに適
度の通風性を持たせているため、外衣内部の空気が密閉
されずに放出できる。そのため、運動により発生する体
温の上昇に伴い、衣服内部の温度が上昇するが、通風に
より衣服内温度を快適温度の32±1℃に略保持でき
る。また、および運動により発汗作用で湿度が上昇する
が、通風により汗が発散され、衣服内湿度も快適湿度の
50±10%RHに略保持できる。このように、防風作
用により保温性を保持しながら、適度の通風性を持たせ
ていることにより、衣服内部でのムレをなくし、着心地
を良好にすることが出来る。
【0061】請求項2に構成として後面側通風部の面積
を前面側通風部の面積の1.2倍〜3.0倍の範囲に設定
すると、前面側から流入した風を後面側からスムーズに
抜くことが出来る。また、請求項3に記載のように、前
面側および後面側の通風部を外衣本体布に設けた開口に
メッシュ等からなる通風性材を取り付けて形成すると、
メッシュの空孔率により通風面積を容易に調整でき、通
風量に対する設計が容易となる。よって、請求項4に記
載のように、上記前面側と後面側の開口に取り付ける通
風性材は、その空孔率を変え、後面側は空孔率が前面側
より高いものを用いると、本体布にメッシュ布取付用の
開口面積に関係なく通風部の面積を調整することができ
る。
【0062】請求項5に記載のように、前面側通風部か
ら風を流入し、後面側で中央部から風を流出すると、前
面側より脇線を回って後面中央に風を回すことができ、
外衣内部の一部に空気を溜めることなく換気できる。よ
って、衣服内の空気全体を換気でき、衣服内部の略全域
にわたって、衣服内温湿度を改善することが出来る。特
に、後面中央部では、背中により風が遮断されて、風圧
が発生していないために、前面側より風圧は低く、この
風圧の差により前面側より後面側への風を吸引して、よ
りスムーズに風を後面側より流出させることが出来る。
さらに、通風部の面積を大とした後面側ではカバー布を
かぶせているため、通風を図りながら、保温も図ること
ができ、後面側の冷えを抑止できる。さらにまた、請求
項6に記載のように、腋下部分に伸縮性材を取り付けて
いるため、腕の運動或いは動作に追従させることがで
き、運動性能を向上させることが出来る。
【0063】請求項7のポンチョを設けていると、特
に、気温が低く、風が冷たく、外衣内部に風を通したく
ない場合には、上衣にポンチョを重ね着することによ
り、体温の低下を防止出来る。
【0064】請求項8のウインドブレーカーのズボン
も、前面側の通風部から風を流入して、後面側の通風部
から流出でき、ズボン内部の空気を換気できる。特に、
前後の通風部は屈伸運動により汗をかく膝の部分に設け
ているため、この通風により汗を迅速に発散させること
が出来る。かつ、前面側の膝の通風部ではカバー布で覆
っているため、膝に直接風が当たらず、膝の冷えを抑制
でき、しかも、カバー布の膝の下部に位置する下辺を開
口として通風部への流通部としているため、該カバー布
の下辺開口が膝の屈伸運動に応じて開閉し、言わばポン
プ作用で通風部へ効率よく風を送りこむことが出来る。
よって、通風部の面積を小さくしても、通風性能を低下
することを防止できる。
【0065】請求項9のズボンでは、その前側の脇線側
近傍の両側に内ポケットを開口し、かつ、該内ポケット
の一部を通風性布(メッシュ布)で形成しているため、
該開口からも風をズボン内部に通風し、ズボンの上側部
の空気も内ポケットから流入した風と共に、膝裏の通風
部より流出して換気を図ることができる。このように、
ズボン内部の略全域に亙って換気することができ、ズボ
ン内部の衣服内気候を快適温度および快適湿度に略保持
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係わるウインドブレーカー
の上衣の正面図である。
【図2】 図1の上衣の背面図である。
【図3】 上記上衣を裏返した状態での背面図である。
【図4】 本発明の実施例に係わるウインドブレーカー
のズボンの正面図である。
【図5】 上記ズボンの背面図である。
【図6】 上記ズボンの側面図である。
【図7】 上記ズボンを裏返し、かつ、内ポケットを広
げた状態の正面図である。
【図8】 本発明の実施例に係わるウインドブレーカー
のポンチョの正面図である。
【図9】 上記ポンチョの背面図である。
【図10】 (A)(B)(C)は実験装置を示す概略
図である。
【図11】 実験例1の(I)の実験結果を示す図面で
ある。
【図12】 実験例1の(II)の実験結果を示す図面で
ある。
【図13】 実験例1の(III)の実験結果を示す図面
である。
【図14】 実験例1の(IV)の実験結果を示す図面で
ある。
【図15】 (I)(II)(III)(IV)は実験例2の実
験結果を示す図面である。
【図16】 実験例3の結果を示す線図である。
【図17】 実験例3の結果を示す線図である。
【図18】 実験例3の結果を示す線図である。
【図19】 実験例3の結果を示す線図である。
【図20】 実験例3の結果を示す線図である。
【図21】 実験例3の結果を示す線図である。
【図22】 (A)(B)は従来例を示す正面図および
背面図である。
【図23】 他の従来例を示す概略図である。
【符号の説明】
10 上衣 11 ズボン 12 ポンチョ 22、23、45 前面側通風部 27、48 後面側通風部 28 カバー布 25、29 メッシュ 11 ズボン

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として、風を受ける運動時に着用する
    非通風性材で形成したウインドブレーカー等からなる外
    衣であって、 前面側と後面側とに夫々通風部を設け、前面側通風部の
    面積より後面側通風部の面積を大きく設定している外
    衣。
  2. 【請求項2】 上記後面側通風部の面積は前面側通風部
    の面積の1.2倍〜3.0倍の範囲に設定している請求
    項1に記載の外衣。
  3. 【請求項3】 上記前面側および後面側の通風部は、外
    衣本体布に設けた開口に、メッシュ等からなる通風性材
    を取り付けて形成している請求項1または請求項2に記
    載の外衣。
  4. 【請求項4】 上記前面側と後面側の開口に取り付ける
    通風性材は、その空孔率を変え、後面側は空孔率が前面
    側より高いものを用いている請求項3に記載の外衣。
  5. 【請求項5】 上記外衣は上衣からなり、前面側では、
    脇側から胸部にかけて上記通風部を設ける一方、後面側
    では、背中中央部に上記通風部を設け、かつ、 上記後面側の通風部を非通風性材からなるカバー布で覆
    い、該カバー布は上辺を本体布と縫着すると共に他辺の
    少なくとも一部を本体布と縫着して残部は遊離させてい
    る前記請求項のいずれか1項に記載の外衣。
  6. 【請求項6】 上記外衣の両側袖部の腋下部分を伸縮性
    を有する通風性材で形成して通風部を設けていることを
    特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の外衣。
  7. 【請求項7】 上記上衣は、上記通風部を有しない非通
    風性材より形成した前部、後部、両袖部およびフード部
    を有するポンチョを重ねて着用する構成としている請求
    項5または請求項6に記載の外衣。
  8. 【請求項8】 上記外衣はズボンからなり、前面側およ
    び後面側の左右の膝の部分に開口を設け、これら開口に
    通風性材を取り付けて上記通風部を形成し、かつ、 前面側の通風部を非通風材からなるカバー布で覆い、該
    カバー布の上端縁および左右端縁は外衣本体布と縫着す
    る一方、下端縁は遊離させている請求項1乃至請求項4
    のいずれか1項に記載の外衣。
  9. 【請求項9】 上記スボンの上端の前面側の左右両側脇
    線近傍に沿って内ポケットを設け、該袋状の内ポケット
    の一部を通風性材を用いて形成し、かつ、該内ポケット
    の脇線開口部は閉鎖しない構成としている請求項8に記
    載の外衣。
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