JPH08110256A - 熱式流量測定装置 - Google Patents

熱式流量測定装置

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JPH08110256A
JPH08110256A JP6244095A JP24409594A JPH08110256A JP H08110256 A JPH08110256 A JP H08110256A JP 6244095 A JP6244095 A JP 6244095A JP 24409594 A JP24409594 A JP 24409594A JP H08110256 A JPH08110256 A JP H08110256A
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JP
Japan
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bobbin
resistor
flow rate
outer peripheral
face
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Application number
JP6244095A
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English (en)
Inventor
Yasushi Kono
泰 河野
Rei Nagasaka
玲 永坂
Minoru Kondo
稔 近藤
Noriyuki Kobayashi
紀行 小林
Koichi Hattori
浩一 服部
Tomoyuki Takiguchi
智之 滝口
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】発熱抵抗体の形状の最適化を図ることにより、
ボビンの端面を被覆する保護膜の端面被覆部の厚さのば
らつきに起因する質量流量の検出誤差を低減可能な熱式
流量測定装置を提供する。 【構成及び効果】発熱抵抗体30は、両端にリードワイ
ヤ32、33が嵌入され、外周面に抵抗線35が巻装さ
れたボビン31を有し、その上に保護膜36が被覆され
て形成されている。保護膜36は、ボビン31の外周面
を覆う外周被覆部36aと、ボビン31の端面50を覆
う端面被覆部36bとを有する。端面50は錐状面とさ
れているので、端面50の付着する保護膜36の端面被
覆部36aはボビン31の外周面に付着する外周被覆部
36aと同様に薄くなり、かつ厚さのばらつきを低減で
き、放熱量のばらつきを減少できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発熱抵抗体の形状を最
適化することにより、検出精度向上を図った熱式流量測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸入空気流量測定に用いる熱
式流量測定装置は、発熱抵抗体から空気流への放熱現象
を利用しており、質量流量が広範囲に渡って計測出来る
為、エンジン制御システムに広く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、自動車の燃料
制御用途における流量計測精度の水準は極めて高く、現
状の発熱抵抗体の特性のばらつき範囲はこの必要精度に
達していないのが現状であり、歩留りが悪かった。更に
詳細に説明すると、発熱抵抗体は、両端にリードワイヤ
が嵌入され、外周面に抵抗線が巻装されたボビンを有
し、その上に保護膜が被覆されて形成されている。
【0004】従来において、ボビンの端面は径方向に形
成されており、この端面に例えばガラススラリーを塗布
又はディップし、乾燥させ、焼成して保護膜を形成する
場合、保護膜の端面を被覆する端面被覆部は、ボビンの
端面の内周端で分厚くなり、ボビンの端面の外周端で薄
くなる略円錐形状になるが、その厚さのばらつきが大き
いことがわかった。ばらつきが大きい理由については正
確にはわかっていないが、保護膜の端面被覆部が分厚く
なることによりその内部に気泡が混入しやすくなるこ
と、保護膜の端面被覆部からボビンの孔とリードワイヤ
との間の隙間に侵入する液状保護膜材料の量が増大し、
その量が変動することなどが考えられる。
【0005】ボビンの端面を被覆する保護膜の端面被覆
部の厚さのばらつきが大きいと、発熱抵抗体の放熱量の
ばらつきも大きくなり、それによる流量検出精度の変動
も大きくなる。本発明は、上記問題点に鑑みなされたも
のであり、発熱抵抗体の形状の最適化を図ることによ
り、ボビンの端面を被覆する保護膜の端面被覆部の厚さ
のばらつきに起因する質量流量の検出誤差を低減可能な
熱式流量測定装置を提供することをその目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成は、
流路内に設けられて発熱する発熱抵抗体と、前記発熱抵
抗体の放熱量に関連する状態量に基づいて流量を検出す
る回路部とを備え、前記発熱抵抗体が、電気絶縁性のボ
ビンと、前記ボビンの両端開口にそれぞれ嵌入される一
対のリードワイヤと、前記ボビンの外周面に形成される
感温抵抗体と、前記リードワイヤ及び前記ボビンに形成
された前記感温抵抗体を被覆する電気絶縁性の保護膜と
を備える熱式流量測定装置において、前記ボビンの端面
が、錐状面からなることを特徴としている。
【0007】なお、上記錐状面とは、リードワイヤ嵌入
用の開口を中央部に有するボビンの端面が円錐状、角錐
状、砲弾状の凸状面となっていることを意味する。本発
明の第2の構成は、上記第1の構成において前記感温抵
抗体が前記ボビンの外周面に細線を巻き付けてなること
を特徴としている。本発明の第3の構成は、上記第1の
構成において前記感温抵抗体が前記ボビンの外周面に薄
膜式の感温抵抗体又は厚膜式の感温抵抗体を形成してな
ることを特徴としている。
【0008】本発明の第4の構成は、上記第1〜3のい
ずれかの構成において更に、前記ボビンの直径をD、前
記錐状面の外周端と内周端との間の軸方向距離をLとし
た場合に、L/Dが0.1〜0.5であることを特徴と
している。
【0009】
【作用及び発明の効果】本発明の第1の構成によれば、
発熱抵抗体は、両端にリードワイヤが嵌入され、外周面
に感温抵抗体が形成されたボビンを有し、その上に保護
膜が被覆されて形成されている。ボビンやリードワイヤ
の表面に被着されて感温抵抗体を被覆する電気絶縁性の
保護膜は、ボビンの外周面を覆う外周被覆部と、ボビン
の端面を覆う端面被覆部と、ボビンの端面に隣接するリ
ードワイヤの外周面を覆うリードワイヤ被覆部とからな
る。
【0010】ここで、ボビンに感温抵抗体及びリードワ
イヤを取りつけた発熱抵抗体の半(中間)製品を例えば
保護膜用材料としてのガラススラリーにディップして取
り出し、乾燥、焼成した場合、外周被覆部及びリードワ
イヤ被覆部の厚さは、保護膜用溶融ガラスの表面張力な
どの物理的性質に依存してほぼ薄く、一定となり、その
ばらつきも極めて小さいことがわかっている。
【0011】更に、本構成によれば、ボビンの端面が錐
状面からなるので、発熱抵抗体の上記半製品を保護膜用
材料としての溶融ガラスにディップして取り出した場合
を考える場合でも、端面被覆部の厚さは外周被覆部と同
様に従来より格段に薄くなり、かつ、外周被覆部と同様
にその厚さのばらつきも格段に低減される。これは、端
面被覆部が外周被覆部と同様な形状となるために、上記
した気泡の混入、ボビンとリードワイヤとの隙間への侵
入量の低減などが原因と考えられる。
【0012】このように、端面被覆部の厚さのばらつき
が低減されると、ボビンの端面からの放熱量のばらつき
が減少し、その分、検出精度を向上することができる。
本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成において
前記感温抵抗体が前記ボビンの外周面に細線を巻き付け
てなることを特徴としており、上記第1の構成と同様の
効果を奏することができる。
【0013】本発明の第3の構成によれば、上記第1の
構成において前記感温抵抗体が前記ボビンの外周面に薄
膜式の感温抵抗体又は厚膜式の感温抵抗体を形成してな
ることを特徴としており、上記第1の構成と同様の効果
を奏することができる。本発明の第4の構成によれば、
上記第1〜3のいずれかの構成において更に、前記ボビ
ンの直径をD、前記錐状面の外周端と内周端との間の軸
方向距離をLとした場合に、L/Dを0.1〜0.5、
好ましくは0.2〜0.4とするので、下記の欠点を解
消することができる。すなわち、L/Dが、上記最小値
未満であれば端面形状が従来に近くなって端面被覆部の
厚さ及びそのばらつきが増大し、上記最大値を超えると
ボビンの径小部分がいたずらに長くなって、強度の低下
と放熱特性の悪化(熱容量の増大による応答性の劣化)
を招く。L/Dが0.1〜0.5、好ましくは0.2〜
0.4であれば、上記両方の欠点を抑圧することができ
る。
【0014】
【実施例】自動車用のエンジンに吸入される吸入空気量
を計測する熱式流量測定装置に本発明を適用した実施例
を図1〜図5に示す。熱式流量測定装置の全体構成につ
いて説明する。図2に示すように熱式流量測定装置10
は図2の左側から吸入空気が導入され、図2の右側へ流
出する。熱式流量測定装置10の上流側開口11は図示
しないエアクリーナに挿入され取付けられている。一
方、下流側開口12は、熱式流量測定装置10より大径
の図示しない吸気ダクトに挿入されていて、図示しない
ベルトにより外部から締め付けられている。
【0015】熱式流量測定装置10は、中央円筒部13
と上流側円筒部14と下流側円筒部15とを備え、中央
円筒部13の外側には制御回路16bを収容する回路容
器16が形成されている。中央円筒部13と上流側円筒
部14と下流側円筒部15とをそれぞれ連結することに
より流路が形成されている。この流路の上流側には、砲
弾形状の上流ハウジング17が取付けられている。流路
の下流側には、内部に熱センサ部20を有するとともに
中央円筒部13と一体成形された中央ハウジング18、
並びに、下流側円筒部15と一体成形された下流ハウジ
ング19が取付けられている。熱センサ部20は円筒形
の樹脂部21を有しており、樹脂部21には4本の支持
ピン22、23、24、25がインサート成形されてい
る。支持ピン22、23、24、25の両端は樹脂部2
1から上流側及び下流側にそれぞれ突出しており、上流
側に突出した支持ピン22、23、24、25の突出部
分には長短2種類があり、短い方の支持ピン24、25
の間に温度補償用抵抗体26が取付けられ、長い方の支
持ピン22、23の間に発熱抵抗体30が取付けられて
いる。
【0016】温度補償用抵抗体26と発熱抵抗体30と
はそれぞれ図示しない配線により制御回路16bと電気
的に接続されている。温度補償用抵抗体26と発熱抵抗
体30は感温抵抗体である。発熱抵抗体30は、制御回
路16bにより加熱電流が流されることにより発熱す
る。一方、温度補償用抵抗体26は温度補償用抵抗体2
6の周囲を流れる空気流の温度に応じて抵抗値が変化す
る。温度補償用抵抗体26及び発熱抵抗体30に通電さ
れる加熱電流量は、両抵抗体26、30の温度差がそれ
らの周囲温度にかかわらず常に所定の温度差を保つよう
に、制御回路16bにより制御される。
【0017】次に、熱式流量測定装置10の制御回路1
6bの構成を図3に基づいて説明する。図示しない車載
バッテリに接続されている端子+Bの電圧は、図示しな
い貫通コンデンサを経由して、エミッタホロワトランジ
スタ45のコレクタに印加され、トランジスタ45は、
発熱抵抗体30及び抵抗41に直列に給電し、また、温
度補償用抵抗体26及び抵抗器42、43に直列に給電
する。抵抗器41、42、43、温度補償用抵抗体26
及び発熱抵抗体30はホイートストンブリッジ回路を構
成しており、発熱抵抗体30の抵抗値と抵抗器43の抵
抗値との積と、温度補償用抵抗体26及び抵抗器42の
合成抵抗値と抵抗器41の抵抗値との積とが等しい関係
になるとき、このホイートストンブリッジ回路は平衡状
態となる。発熱抵抗体30と抵抗器41との接続点の電
圧V1は、オペアンプ44の非反転入力端子に印加さ
れ、抵抗器42と抵抗器43との接続点の電圧V2はオ
ペアンプ44の反転入力端子に印加されている。オペア
ンプ44の出力電圧はトランジスタ45のベース端子に
印加され、電圧V1が質量流量に関連する信号電圧Vs
として出力される。
【0018】次に、本実施例の特徴をなす発熱抵抗体3
0の構成を図1に基づいて説明する。発熱抵抗体30
は、ボビン31とリードワイヤ32、33と細線(本発
明でいう抵抗線)35と保護膜36とから構成されてい
る。ボビン31は電気絶縁性材料例えばアルミナからな
り、例えば外径φ0.5mm、内径φ0.2mm、長さ
2mmの大きさに形成されている。ボビン31の両端部
には例えば外径φ0.15mmの円柱形状のリードワイ
ヤ32、33が互いに接触しないように挿入されてり、
接着剤34により固定されている。リードワイヤ32、
33は例えば白金からなり、接着剤34は例えば軟化点
1000℃前後の低融点ガラスからなる。
【0019】ボビン31の外周面には例えば外径φ0.
02mmの白金からなる細線35が巻付けられ、細線3
5の両端部はボビン31の端部近傍のリードワイヤ3
2、33にそれぞれ個別に点溶接されている。ボビン3
1およびリードワイヤ32、33に巻付けられている細
線35を保護するため、例えば酸化鉛を含有したガラス
により保護膜36が形成されている。保護膜36は、ボ
ビン31の外周面を覆う外周被覆部36aと、ボビン3
1の端面50を覆う端面被覆部36bと、ボビン31の
端面50に隣接するリードワイヤ32、33の外周面
(特にそれに巻装された細線35)を覆うリードワイヤ
被覆部36cとからなる。保護膜36は、例えば酸化鉛
含有ガラス塗布膜を800℃前後の温度で焼結したもの
である。 (作動)熱式流量測定装置10の制御回路16bの回路
動作を図3に基づいて説明する。ここで、V3はトラン
ジスタ45のエミッタ電圧であり、V4はオペアンプ4
4の出力電圧である。
【0020】抵抗器41は発熱抵抗体30に流れる電流
を電圧V1に変換し、抵抗器43とは温度補償用抵抗体
26に流れる電流を電圧V2に変換する。電圧V1、V
2をそれぞれオペアンプ44の非反転入力端子、反転入
力端子に入力することにより、電圧V1と電圧V2とに
より生ずる電位差を差動増幅して電圧V4としてトラン
ジスタ45のベース端子の電圧を制御している。このベ
ース電位の制御により温度補償用抵抗体26と発熱抵抗
体30との温度差が例えば約200℃になるように保た
れている。
【0021】上記ホイートストンブリッジ回路に電圧V
3が印加されると、オペアンプ44の非反転入力端子に
は電圧V1、反転入力端子には電圧V2が発生する。電
圧V1、V2の大小関係がV1>V2となるとき、オペ
アンプ44の出力電圧V4は上昇し、これに伴ってトラ
ンジスタ45のエミッタ電圧V3も上昇し、発熱抵抗体
30を流れる電流が増加し、発熱抵抗体30の発熱温度
が上昇する。この結果、発熱抵抗体30の抵抗値が上昇
し、電圧V1は低下する。一方、電圧V1が低下し、電
圧V1、V2の大小関係がV1<V2となると、オペア
ンプ44の出力電圧V4は低下する。このためトランジ
スタ45のエミッタ電圧V3が低下し、発熱抵抗体30
を流れる電流も減少し、発熱抵抗体30の発熱温度が低
下する。
【0022】この結果、電圧V1が上昇し、電圧V1、
V2の大小関係はV1>V2となるため、再び前述の制
御を繰返す。このようにオペアンプ44は出力電圧V4
により電圧V1、V2の大小関係がV1=V2となるよ
うにパワートランジスタ45を制御し、発熱抵抗体30
への通電量を調整している。一方、発熱抵抗体30に流
れる加熱電流をI、発熱抵抗体30の抵抗値をRHとす
ると、発熱抵抗体30は(I2 ・RH)の電力を消費し
発熱する。この発熱電力(I2 ・RH)は流路を流れる
空気に放熱されるため、この流路を流れる空気流量の増
減によって空気に奪われる熱量が変化する。このため、
空気流量に応じて発熱抵抗体30の温度が変化し、抵抗
値RHも変化しようとする。しかし、前述のホイートス
トンブリッジ回路により、発熱抵抗体30の抵抗値RH
が変化しないようにオペアンプ44がトランジスタ45
を制御して発熱抵抗体30の通電量を変化させている。
つまり、空気流量に応じて加熱電流Iを変化させること
により、(I2 ・RH)を変化させ、抵抗値RHが常に
所定抵抗値になるように制御されている。したがって、
この加熱電流Iは空気流量に相関をもった値になり、抵
抗器41により電圧V1に変換され、図示しない増幅回
路を経由して出力されている。
【0023】次に、発熱抵抗体30から吸入空気への放
熱について説明する。発熱抵抗体30から吸入空気への
放熱は、ボビン31巻装の細線からなる発熱部40から
の対流熱伝達QEと、発熱部40からの輻射熱QRと、
リードワイヤ32、33による熱伝導QCと、リードワ
イヤ32、33からの対流熱伝達QLの総和によって決
定される。
【0024】上記放熱に関する要因の中で、QEを除く
QRとQCとQLに関しては、発熱抵抗体30の製造時
におけるばらつきに伴う放熱量への影響が極めて小さい
ことが分かっている。ところがQEについては、発熱抵
抗体30の製造時に発生するばらつきにより放熱量が大
きくばらつくことが分かった。細線35は保護膜36に
より被覆されている。保護膜36は、酸化鉛を含有した
ガラスを塗布した後、800℃前後の温度で焼結して形
成される。酸化鉛を含有したガラスの塗布方法は例えば
酸化鉛を含有した粉末ガラスと有機バインダーとを有機
溶媒で溶かしたガラスペースト中に沈降させて引き上げ
ることにより塗布すればよい。上記製造方法によると、
保護膜36の外周被覆部36a、リードワイヤ被覆部3
6cの膜厚はガラスペーストの粘度に対する引き上げ時
の速度を制御することによりほぼ一定に管理することが
出来る。しかし、ボビン31の端面に付着する端面被覆
部36bは、従来のもののように端面が径方向に変化す
る場合には厚くなり、この厚い端面被覆部36bの中に
空気が混入してしまい、それによりガラスペーストの塗
布量がばらついてしまう。また、端面被覆部36bの厚
さが厚いので、その絶対ばらつき量が大きくなり、端面
被覆部36bの外面形状が変化してしまい、これに伴い
それに隣接する流路の流れ状態が変化してこの端面被覆
部36bを流れる放熱特性も変化してしまう。
【0025】これに対し、本実施例では、ボビン31の
端面50が円錐面形状となっており(ただし、その頂部
にはリードワイヤ32、33挿入用の開口がある)、ボ
ビン31の端面50の内周端とリードワイヤ32、33
の外周面との角部に、保護膜36b形成用の液が溜まり
にくく、その内部に空気が混入したり、空気流が変化し
たりといった上述の問題は発生しにくくなり、そのため
に、発熱抵抗体30の放熱量のばらつきは低減される。
【0026】図4に、端面被覆部36bの外径をD
(0.3〜2.0mmの範囲、但し、内径は外径の30
%〜65%の範囲)とし、端面被覆部36bの端面の外
周端と内周端との軸方向距離(すなわち、端面50の軸
方向距離)をLとした場合の比率L/Dと、放熱量のば
らつき及び応答性との関係を示す。なお、言い換えれ
ば、Lは保護膜36bの外径寸法がボビン31の内径寸
法と一致する位置からボビン31の先端までの距離とす
る。図4からわかるように、L/Dが0.1〜0.5で
あれば、エンジン制御上必要とされる放熱量のばらつき
及び応答性は満足する。更には、L/Dが0.2〜0.
4であれば、放熱量ばらつき及び応答性の変化が極めて
小さくなり、より好ましい。一方、L/Dが上述の範囲
より小さければ保護膜36の端面被覆部36bの重量ば
らつきの増大が大きくなり、それにより放熱量のばらつ
きが増大する。逆に、L/Dが上述の範囲より大きけれ
ば端面被覆部36bが被覆するボビン31の傾斜部分
(円錐部分)の体積が増加し、それにより、熱容量が増
加し、応答性が低下する。
【0027】なお、上記実施例では、ボビン31の端面
50を円錐面に形成していたが、図5に示す様に従来の
ボビン31に同様の円錐面をもつ別部材60を接着固定
しても良い。また、上記実施例では、発熱抵抗体30の
構成としてボビン31に細線を巻付けたものを用いた
が、これに限られることはなく、薄膜式の発熱抵抗体、
厚膜式の発熱抵抗体等の他の構成からなる発熱抵抗体で
も良い。
【0028】また、上記実施例では、発熱抵抗体30の
発熱材料として用いられる細線を巻けるボビン31とし
てアルミナを用いたが、アルミナに限られることはな
く、例えばジルコニア等の他の材料でも良い。また、上
記実施例では、発熱抵抗体30の発熱材料として白金を
材料とする細線35を用いたが、白金に限られることは
なく、例えばニッケル合金等の他の材料でも良い。
【0029】また、上記実施例では、発熱抵抗体30を
覆う保護膜36として酸化鉛を含有したガラスを用いた
が、ガラスに限られることはなく、例えば、アルミナ等
の他の材料でも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱式流量測定装置の発熱抵抗体の一実
施例を示す一部断面正面図である。
【図2】図1の発熱抵抗体を用いた熱式流量測定装置の
一実施例を示す軸方向断面図である。
【図3】図1の熱式流量測定装置の回路部を示す回路図
である。
【図4】図1の発熱抵抗体の保護膜の端面被覆部の断面
形状比率L/Dと、放熱量のばらつき及び応答性との関
係を示す特性図である。
【図5】本発明の熱式流量測定装置の発熱抵抗体の他実
施例を示す一部断面正面図である。
【符号の説明】
30は発熱抵抗体、16bは回路部、31はボビン、3
2、33はリードワイヤ、35は細線(抵抗線)、36
は保護膜、36aは保護膜35の外周被覆部、36bは
保護膜35の端面被覆部、36cは保護膜36のリード
ワイヤ被覆部、50はボビン31の端面。
フロントページの続き (72)発明者 小林 紀行 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 服部 浩一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 滝口 智之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流路内に設けられて発熱する発熱抵抗体
    と、前記発熱抵抗体の放熱量に関連する状態量に基づい
    て流量を検出する回路部とを備え、前記発熱抵抗体は、
    電気絶縁性のボビンと、前記ボビンの両端開口にそれぞ
    れ嵌入される一対のリードワイヤと、前記ボビンの外周
    面に形成される感温抵抗体と、前記リードワイヤ及び前
    記ボビンに形成された前記感温抵抗体を被覆する電気絶
    縁性の保護膜とを備える熱式流量測定装置において、 前記ボビンの端面は、錐状面からなることを特徴とする
    熱式流量測定装置。
  2. 【請求項2】前記感温抵抗体は、前記ボビンの外周面に
    細線を巻き付けてなることを特徴とする請求項1の熱式
    流量測定装置。
  3. 【請求項3】前記感温抵抗体は、前記ボビンの外周面に
    薄膜式の感温抵抗体又は厚膜式の感温抵抗体を形成して
    なることを特徴とする請求項1の熱式流量測定装置。
  4. 【請求項4】前記ボビンの直径をD、前記錐状面の外周
    端と内周端との間の軸方向距離をLとした場合に、L/
    Dは0.1〜0.5であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか記載の熱式流量測定装置。
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