JPH08107637A - 自然エネルギーを使用した発電装置の安定方法とその装置 - Google Patents

自然エネルギーを使用した発電装置の安定方法とその装置

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JPH08107637A
JPH08107637A JP6263279A JP26327994A JPH08107637A JP H08107637 A JPH08107637 A JP H08107637A JP 6263279 A JP6263279 A JP 6263279A JP 26327994 A JP26327994 A JP 26327994A JP H08107637 A JPH08107637 A JP H08107637A
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JP
Japan
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frequency
natural energy
power
function
induction machine
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JP6263279A
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English (en)
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Yoshiharu Uchimura
義治 内村
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定した発電電力が得られる自然エネルギー
を使用した発電装置の安定方法とその装置を提供する。 【構成】 発電出力回路3に双方向性インバータ12を
介してフライホイール14を設けた誘導機13を接続
し、自然エネルギー量が所定値以下になると双方向性イ
ンバータ12の誘導機13に供給する周波数を基準値よ
りも低下させることによって発電機として機能させ、自
然エネルギー量が所定値以上になると双方向性インバー
タ12の誘導機13に供給する周波数を基準値に等しく
し、または基準値よりも高めることによって電動機とし
て機能させるようにした。そのために、センサ15と偏
差量検出機能16を備え、自然エネルギーの変動に対応
して双方向性インバータ12を制御することが望まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は太陽光を太陽電池によ
って電力に変換し、また、風によって回転する風車によ
って発電機を駆動する等、自然エネルギーを使用した発
電装置に係り、例えば、太陽光が雲によって遮られた
り、風速が落ちた場合等電力源となる自然エネルギーが
平均状態より低下したりして発電量が負荷の必要電力量
よりも小になった場合にも安定して所望される電力を得
ることができる自然エネルギーを使用した発電装置の安
定方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気事業者から供給される電力系統が存
在せず、太陽光や風のような自然エネルギーが適当に得
られる地域においては、このような自然エネルギーを電
気エネルギーに変換する手段が使用される場合がある。
自然エネルギーを電気エネルギーに変換するには、例え
ば、図6に示すような手段が使用される。図6におい
て、1は光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能
を有する光電変換素子を所定面積に形成した太陽電池で
あって、太陽電池1によって得られる直流電力は第1の
インバータ2によって所定周波数・所定電圧の交流に変
換され、この発電装置の発電出力回路(以下配電線と略
記する)3に供給される。また、4は風車で、風車4は
風のエネルギーを得て発電機5を駆動し、発電機5の発
電電力は第2のインバータ6によって第1のインバータ
2の出力と同一周波数・同一電圧の交流に変換されて配
電線3に供給される。配電線3は、例えばノーヒューズ
ブレーカ(以下遮断器と略称する)7を介して電力負荷
8に接続される。配電線3には、各種電気装置や開閉器
等が接続されるが、図6には電力負荷8に代表して示し
ている。上述した回路例では太陽光による発電機能と風
力による発電機能とを複合させた発電装置を示したが、
太陽光のみ、風力のみによる発電装置も使用される。ま
た、太陽光、風力以外の自然エネルギーとして、水力は
勿論であるが、地熱、波浪、潮の干満等も使用される。
また、上述した回路例では発電される交流周波数の安定
化をはかるために風力によって駆動される発電機5と電
力負荷8との間に第2のインバータ6を装備している
が、風力等によって駆動される発電機5から直接、電力
負荷8に電力を供給するシステムも存在する。
【0003】電源または負荷が不安定な場合に安定な電
源を保証するためにフライホイールを使用する手段があ
る。フライホイールまたはフライホイール効果を電力シ
ステムに使用する技術には、例えば、特開昭55−58
785号公報、特開昭55−82316号公報、特開平
4−185233号公報、特開平4−275027号公
報、特開平5−153732号公報、特開平5−274
049号公報等に記載のものがある。特開昭55−58
785号公報に記載のものは、原子炉容器内のインター
ナルポンプモータへ電力を供給する母線に、慣性定数の
大きい同期機を接続することにより、所内電源停電時に
も炉心の熱除去を行い燃料体の健全性を維持しようとす
るものである。また、特開昭55−82316号公報に
記載のものは、フライホイールを有する同期機を常時は
電動機として移相のため運転し、電源喪失時には発電機
として周波数変換装置母線に給電を行うようにすること
により、回転機及び回路の費用を低減し得るバッファを
構成しようとするものである。また、特開平4−185
233号公報に記載のものは、一定周波数の電力系統に
接続され運転される風力発電設備において、風力発電の
出力が大きいときは電動機となり、風力発電機の出力が
小さいときは発電機となりフライホイールに蓄えられた
運動エネルギーを電力として出力して、可変出力運転の
出力変動を平滑化しようとするものである。特開平4−
275027号公報に記載のものは、原動機に直結して
原動機の回転数が変動しても常に商用周波数の電力を発
生させる交流励磁同期機と、変動エネルギーの蓄積と放
出とを行うフライホイール付交流励磁同期機とを組み合
わせ、フライホイール付交流励磁同期機のエネルギー放
蓄により負荷に安定した電力を供給しようとするもので
ある。特開平5−153732号公報に記載のものは、
可変速同期機とフライホイールを用いて電力系統の安定
度を向上させようとするものである。さらに、特開平5
−274049号公報に記載のものは、電源安定化のた
めにインバータでフライホイールを備えたモータを定常
運転し、回生エネルギーを蓄積し、各種設備機器の運転
中に瞬時電圧降下が発生したとき高速応答電圧降下検出
リレーによる検出信号によってインバータの出力周波数
を低下することによってモータの回転速度を低下してイ
ンバータ側に回生エネルギーを帰還させ、このエネルギ
ーを電源回生コンバータによって3相交流電源側に電力
回生することによって電源電圧を昇圧し、定常電圧に復
帰させようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な自然エネルギーを使用した発電装置においては、太陽
光の場合は雲によって一時的に発電電力が低下する恐れ
があり、風も強さや方向が変動する。そのために、自然
エネルギーを使用した発電装置においては、不安定なエ
ネルギー源から安定な電圧や周波数を得るための手段を
考慮したシステムに構築する必要がある。出力安定化の
ためには電池を使用し、また、各種公報によって記述し
たように発電機にフライホイール効果を設ける手段も考
えられている。しかしながら、前述した各公報に記載の
ものでは上述した発電に使用するエネルギー源の変動を
防止するという問題点を十分に対策し、または、簡易安
価な手段を類推させるものではなかった。例えば、特開
平4−185233号公報に記載のものは、一定周波数
の電力系統に接続され運転される設備を対象とするもの
で、系統連携運転されない自然エネルギーのみによって
運転される電力設備にそのままの技術によって適用する
には制御機能幅が狭くて困難である。また、特開平5−
274049号公報に記載のものは、電力系統におい
て、負荷の変動によって電源電圧が急落するのを補償す
るためのものであって、不安定な発電条件変動には回路
構成も複雑でそのまま適用することが困難である。本発
明は従来のものの上記課題(問題点)を解決し、構成が
簡単でしかも特性の良い自然エネルギーを使用した発電
装置の安定方法とその装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の自然エネルギーを使用した発電装置の安定
方法では、発電出力回路に双方向性インバータを介して
フライホイールを設けた誘導機を接続し、自然エネルギ
ー量が所定値以下になると双方向性インバータの誘導機
に供給する周波数を基準周波数よりも低下させることに
よって発電機として機能させ、自然エネルギー量が所定
値以上になると双方向性インバータの誘導機に供給する
周波数を基準周波数に等しくし、または基準周波数より
も高めることによって電動機として機能させるようにし
た。この場合、発電装置の安定方法においては、自然エ
ネルギー源の変動傾向を検知し、この検知結果による先
行制御機能を双方向性インバータ制御の条件に付加する
のが望ましい。さらに、双方向性インバータの誘導機に
供給する周波数を指定する基準周波数はフライホイール
の回転速度を該誘導機の同期速度とする上限を制限した
周波数であることが望ましい。また、自然エネルギーを
使用した発電装置の安定装置においては、自然エネルギ
ーを使用した発電装置の発電出力回路に双方向性インバ
ータを介してフライホイールを設けた誘導機を接続し、
少なくとも自然エネルギー量または自然エネルギー量に
対応する値を検出する手段と、別に定めた所定値と前記
検出値とを比較する手段と、比較結果、検出値が所定値
より小なる場合は双方向性インバータの誘導機接続側端
子の出力周波数を予め設定した周波数より所定周波数だ
け小にすると共に電力を反対側端子に出力するように
し、検出値が所定値に等しいか、または所定値よりも大
なる場合は双方向性インバータの誘導機接続側端子の出
力周波数を予め設定した周波数より所定周波数だけ大に
すると共に電力を反対側端子から入力するようにした。
上述の機能に原動機駆動発電装置を付帯させるのが望ま
しい。さらに、自然エネルギー源の変動傾向を検知する
手段を設け、この検知結果による先行制御機能を双方向
性インバータ制御機能の制御条件に付加するのが望まし
い。なお、双方向性インバータの誘導機に供給する予め
設定した周波数はフライホイールの現在の回転速度を該
誘導機の同期速度とする上限を制限した周波数であるこ
とが望ましい。
【0006】
【作用】本発明は、上述のような方法とし、また、構成
としたので、電気エネルギーに変換する自然エネルギー
量が低下した時はフライホイールが自然エネルギーに代
わって電気エネルギーを供給し、自然エネルギー量が必
要量以上得られる時は自然エネルギーによってフライホ
イールに蓄勢される。従って、自然エネルギー量に変動
があっても負荷に対して常に安定した電力が供給でき
る。原動機駆動発電装置を付帯させた場合は使用可能な
自然エネルギー量の平均値が必要最大電力負荷量に対応
しきれない場合や使用する自然エネルギーの種類、性格
のためにフライホイールのみでは必要な負荷電力量に対
応できない瞬間等が存在する恐れのある場合等にも安定
した電力供給ができる。自然エネルギー源の変動傾向を
検知し、この検知結果による先行制御機能を双方向性イ
ンバータの制御機能に付加すると、より安定な電力供給
が可能になる。また、原動機駆動発電装置を付帯させた
場合は、その起動動作を予め先行して実行できるので、
起動動作等の遅れに影響されることなく安定な電力供給
がなされる。
【0007】
【実施例】本発明に基づく自然エネルギーを使用した発
電装置の安定方法とその装置の実施例を図を参照して詳
細に説明する。次に、本発明の実施例1、実施例2およ
び実施例3を夫々図1、図4および図5によって説明す
るが、この場合、従来の技術と対応する構成については
図6に示したものと同一の符号を使用し、その説明は省
略する。
【0008】実施例1:まず、本発明の実施例1を図1
によって説明する。図1において、自然エネルギーを使
用した発電装置の配電線3は、遮断器10と開閉器11
を介して双方向性インバータ12の第1の端子12aに
接続している。双方向性インバータ12の第2の端子1
2bには誘導機13を接続し、誘導機13の回転軸には
所定値のGD2を有するフライホイール14を結合して
いる。双方向性インバータ12は第1の端子12aから
入力する交流を直流に変換すると共に逆側から入力する
直流を配電線3の交流と同一の周波数に変換する第1の
コンバータ/インバータ12Aと、第1のコンバータ/
インバータが第1の端子12aから入力する交流を変換
した直流を所定周波数の交流に変換して誘導機13に出
力すると共に誘導機13が発電機として機能した場合に
誘導機13から出力される交流を直流に変換して第1の
コンバータ/インバータ12Aに与える機能を有する第
2のコンバータ/インバータ12B、およびこれら第1
と第2のコンバータ/インバータを制御する制御機能1
2Cを備えている。
【0009】また、配電線3には自然エネルギーの変動
に伴って生じたり、負荷状態によって生じる配電線3上
の電力の変動、例えば、周波数変化、電圧変化等の自然
エネルギー、また、負荷状態に伴って生じる発電装置お
よび/またはこの発電装置の出力の形態を変換するイン
バータ2、6に設けた特性に対応して、これらの変化値
を検出するように設定した発電状況検出用センサ(以下
センサと略称する)15(例えば、周波数センサ、電圧
センサ等)が接続されている。即ち、センサ15は自然
エネルギー量または自然エネルギー量に対応する値を検
出する手段を形成し、また、負荷変動にも対応させるこ
とができる。センサ15の出力は偏差量検出機能16の
比較信号入力端子16aに入力している。偏差量検出機
能16の基準信号入力端子16bには、予めこの自然エ
ネルギーを使用する発電装置の特性と負荷条件、センサ
15に設定した特性等に対応して基準信号作成機能17
で作成される所定値の基準信号が入力している。センサ
15の出力回路には、センサ15の出力特性と偏差量検
出機能16の比較信号入力端子16aの入力特性に対応
する適切な信号変換機能を設ける。偏差量検出機能16
から出力されるセンサ15の出力値と基準信号作成機能
17で作成される基準信号との偏差量に対応する信号値
は周波数設定機能18に入力する。周波数設定機能18
においては予め設定された機能によって入力信号値に対
応させた周波数信号を出力して双方向性インバータ12
の制御機能12Cに入力する。双方向性インバータ12
の制御機能12Cは偏差量検出機能16による偏差量検
出結果に基づいて周波数設定機能18から出力する周波
数信号によって、センサ15による検出値が基準信号作
成機能17で作成される所定値を示す基準信号より小な
る場合は、双方向性インバータ12の第2の端子12b
側に出力する周波数を予め設定した基準周波数より所定
周波数だけ小にすると共に電力を同インバータ12の反
対側の第1の端子12aに出力するようにする。また、
センサ15による検出値が基準信号に定めた所定値に等
しいか、または所定値よりも大なる場合は、双方向性イ
ンバータ12の第2の端子12b側に出力する周波数を
予め設定した基準周波数に、または基準周波数より所定
周波数だけ大にすると共に、同インバータ12の反対側
の第1の端子12aから入力するようにしている。偏差
量検出機能16、基準信号作成機能17、周波数設定機
能18、双方向性インバータ12の制御機能12C等は
夫々本発明の実施例を説明する便宜上区別して記載し説
明したが、この発電装置全体の制御機能の構成とも対応
し、個別に要素機能として形成しても、上述した全て、
または任意のいずれかの機能を総合して構成しても良
く、その条件によっては信号変換や信号波形の整形機能
等を設けることも当然である。なお、以下の説明では双
方向性インバータ12を単にインバータ12と簡略化し
て記す。
【0010】次に、図2、図3をも参照して、本発明に
基づく上述した構成例の働きを説明する。図2は本発明
に適用する誘導機13の概要特性を示している。同図に
おいて、横軸は誘導機の回転速度、縦軸の上半分には誘
導機の出力トルク、縦軸の下半分には誘導機の入力(吸
収)トルクを示している。また、横軸の半ばに記した縦
軸部は誘導機に供給される交流電力の周波数、即ち、図
1に示すインバータ12から入力する交流周波数によっ
て定まる誘導機13の同期速度であって、同期速度の左
側は機械的負荷量によって定まるすべり速度に対応する
電動機領域を示し、同期速度の右側は誘導機が機械的に
強制的に回転させられることによって生じるすべり速度
に対応する発電機領域を示している。即ち、誘導機は回
転軸に機械的負荷が結合され、電力が供給されると電動
機として機械的負荷を駆動する。逆に、誘導機に結合さ
れる機構部から強制的に回転されて、その回転速度が同
期速度より早くなると誘導機は発電機として機能し、接
続された配電回路に電力を供給する。即ち、回生動作を
行う。
【0011】本発明においては、誘導機13に対する機
械的負荷はフライホイール14であって、フライホイー
ル14の回転が停止状態において誘導機13に開閉器1
1が投入されて電力が供給されると誘導機13は図2に
示す特性曲線の同期速度よりも左側で作動を開始するの
で電動機として機能し、フライホイール14を駆動し回
転させるのでフライホイール14に回転エネルギーが蓄
勢される。即ち、上述の状態でインバータ12から予め
設定された基準周波数が出力されて誘導機13に供給さ
れると、誘導機13は回転軸に結合されたフライホイー
ル14のGD2を負荷量として回転を始め、この基準周
波数によって定まる同期回転速度近傍の回転速度まで上
昇する。誘導機13はフライホイール14に回転速度と
GD2で定まる回転エネルギーを蓄勢した後、定常状態
になるとインバータから供給される基準周波数とフライ
ホイール14の摩擦損や風損で定まる負荷量とで定まる
一定のすべり速度で電動機として回転を継続する。イン
バータ12の出力周波数が基準周波数よりも高くなる
と、またはフライホイール14の回転速度が低下する
と、誘導機13のすべり速度が大きくなるので電動機と
して機能を継続しフライホイール14を加速するように
配電線3から電力を吸収して回転する。
【0012】この発電装置において使用される自然エネ
ルギーが、この発電装置に予め設定された基準状態より
も大きく安定して供給されていると、センサ15の出力
信号と基準信号作成機能17で作成される基準信号とが
偏差量検出機能16で比較された結果に従って、周波数
設定機能18から予め設定された基準周波数を指定する
基準周波数信号または基準周波数よりも所定周波数だけ
高い周波数を指定する周波数信号が出力される。周波数
信号が入力するインバータ12の制御装置12Cは、予
め設定された操作内容に従ってインバータ12の第1の
端子12aに接続する配電線3の交流を直流に変換し、
さらに、基準周波数信号に従って予め設定された、図3
の線aに示すような所定周波数の交流を作成してインバ
ータ12の第2の端子12bから誘導機13に供給す
る。従って、誘導機13はフライホイール14を駆動し
て回転エネルギーをフライホイール14に蓄勢する。即
ち、自然エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電
池1または、風車4によって駆動される発電機5の発電
電力の一部がフライホイール14に蓄勢される。周波数
設定機能18から基準周波数信号を出力するか、基準周
波数よりも所定周波数高い周波数を指定する周波数信号
を出力するかは、この発電装置のエネルギー源である自
然エネルギーの種類と誘導機およびフライホイールの設
計条件に従い、センサ15の出力信号と基準信号作成機
能17で作成される基準信号との偏差量とも対応して適
切に設定すれば良く、条件によっては基準周波数信号の
みであっても良い。
【0013】この発電装置において使用される自然エネ
ルギーが、この発電装置に予め設定された基準状態より
も小さくなると、センサ15の出力信号と基準信号作成
機能17で作成される基準信号とが偏差量検出機能16
で比較された結果に従って、周波数設定機能18から補
償周波数信号が出力される。補償周波数信号が入力する
インバータ12の制御装置12Cは、予め設定された操
作内容に従って補償周波数信号に従って、図3の線bに
示すような、前述した線aで示す交流よりも低い周波数
の交流を作成してインバータ12の第2の端子12bか
ら誘導機13に供給する。誘導機13に供給する交流の
周波数が前述の状態よりも低くなると、誘導機13はフ
ライホイール14に蓄勢された回転エネルギーによって
ほとんど従来の回転速度のまま回転する。従って、誘導
機13のすべり速度が逆極性になり、図2によって説明
したように発電機として機能し、インバータ12には誘
導機13の発電電力をインバータ12の第2の端子12
bから入力する。インバータ12は内部に備えた制御装
置12Cに予め設定した働きによって、誘導機13から
入力される電力を配電線3上に供給される交流と同一周
波数、所定の位相でインバータ12の第1の端子12a
から配電線3に出力する。即ち、自然エネルギーが低下
するときには、予めフライホイール14に蓄勢していた
回転エネルギーを電気エネルギーに変換して、低下した
自然エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機能
(図1に示す1、5)による配電線3上の不足電力量を
補償する。
【0014】実施例2:次に、本発明の実施例2を図4
によって詳細に説明する。図4において、実施例1と同
一要素機能については、図1と同一の符号を使用し、説
明は省略する。図4において、19は発電電力補償信号
作成機能で、これは周波数設定機能18(図1)に原動
機駆動の補助発電機20を制御する補助発電機指令信号
作成機能を付加したものである。なお、補助発電機指令
信号作成機能は誘導機13の発電状況、即ちフライホイ
ールの残存回転エネルギー量と、センサ15の出力信号
と基準信号作成機能17で作成される基準信号とが偏差
量検出機能16で比較された結果に従って、フライホイ
ールの残存回転エネルギー量による発電電力量で不足す
ると判定すると補助発電機20を作動させる補助発電機
指令信号を作成するものである。上述の誘導機13の発
電状況、即ちフライホイールの残存回転エネルギー量を
検出するには、インバータ12からの回生電力量または
フライホイールの回転速度を夫々の検出内容に対応した
センサによって検出し、予め設定した条件と比較するよ
うにすれば良い。補助発電機20は原動機20aによっ
て交流発電機20bを駆動する構成であって、通常のエ
ンジン発電機の制御機能および安全機能と相当の制御機
能および安全機能を装備している(図示せず)ことは当
然である。補助発電機20は補助発電機用開閉器22、
補助発電機用遮断器21を介して配電線3に接続してい
る。補助発電機20は発電電力補償信号作成機能19か
ら出力される補助発電機指令信号によって駆動され、配
電線3上の交流と同一周波数で同期をとった交流を発電
するために通常の系統連携発電機と同様の発電機能と制
御機能を備えている。補助発電機用開閉器22は補助発
電機20の制御機能(図示せず)によって発電状況に対
応してオン・オフされる。補助発電機20は必要な発電
能力を有するならば任意適切な機能の発電機とし、その
発電出力をインバータによって配電線上の交流に重畳で
きる適切な周波数と位相および電圧の交流に変換するよ
うにしても良い。
【0015】上述の構成において、発電電力補償信号作
成機能19は、センサ15の出力信号と基準信号作成機
能17で作成される基準信号とが偏差量検出機能16で
比較された結果が予め設定した条件範囲内、または、セ
ンサ15の出力信号と基準信号作成機能17で作成され
る基準信号とが偏差量検出機能16で比較された結果が
予め設定した条件範囲内であって、かつ、誘導機13の
発電状況、即ちフライホイールの残存回転エネルギー量
が予め設定した所定値以上であると、補助発電機20に
対する駆動信号は出力せず、実施例1と同様、インバー
タ12に対する補償周波数信号等を出力する。センサ1
5の出力信号と基準信号作成機能17で作成される基準
信号とが偏差量検出機能16で比較された結果が予め設
定した条件範囲外になるか、センサ15の出力信号と基
準信号作成機能17で作成される基準信号とが偏差量検
出機能16で比較された結果が予め設定した条件範囲内
であっても、誘導機13の発電状況、即ちフライホイー
ルの残存回転エネルギー量が予め設定した所定値以下に
なると、発電電力補償信号作成機能19は、補助発電機
20に対する補助発電機指令信号を作成し、出力する。
補助発電機20は補助発電機指令信号値に従って機能
し、補助発電機用開閉器22をオンして発電電力を配電
線3上の交流に重畳させ電力負荷8に供給する。発電電
力補償信号作成機能19は上述の条件が解消されると、
補助発電機20に対する補助発電機指令信号の出力を停
止する。
【0016】実施例3:次に、本発明の実施例3を図5
によって詳細に説明する。図5において、実施例1、実
施例2と同一の要素機能は図1及び図4と同一の符号を
使用し、その説明は省略する。図5において、1Aは太
陽電池等の太陽光発電装置1Sの周辺に設けた照度セン
サであって、太陽光発電装置1Sの受光光量を計測する
ものである。従って、太陽光発電装置1Sの面積が大き
い場合は、太陽光発電装置1Sの周囲複数箇所に設け
て、各々の受光量を測定する。詳細を後述する用途に適
用できなければ太陽光発電装置1Sの発電電力から流用
しても良い。照度センサ1Aの検出信号は、第1の微分
機能1Aaと第1の信号規準化機能1Adに入力してい
る。第1の微分機能1Aaにおいては、入力した照度セ
ンサ1Aの検出信号の所定時間当たりの変化量を算出
し、第1の比較機能1Abに入力して第1の基準信号作
成機能1Acで作成した第1の傾向基準信号と比較し、
偏差信号を規準化して傾向信号合成機能16Aに入力し
ている。上述した規準化とは異なった自然エネルギーか
らの測定値を同一レベルで処理するために同一規準に従
った信号に変換する作業を示している。第1の信号規準
化機能1Adに入力し規準化された照度センサ1Aの検
出信号はレベル信号合成機能15Aに入力している。ま
た、5Aは風車4の回転軸等に装着された風車4に回転
を与える風量を計測する風量センサである。風量センサ
5Aの検出信号は設計条件によっては風車4のピッチ制
御にも使用される。風量センサ5Aの計測信号は、風車
4のピッチ制御を行う場合はピッチ状態に対応する補正
を行って、第2の微分機能5Aaと第2の信号規準化機
能5Adに入力している。第2の微分機能5Aaにおい
ては入力した風量センサの検出信号の所定時間当たりの
変化量を算出し、第2の比較機能5Abに入力して第2
の基準信号作成機能5Acで作成した第2の傾向基準信
号と比較し偏差信号を規準化して傾向信号合成機能16
Aに入力している。第2の信号規準化機能5Adに入力
して規準化された風量センサ5Aの検出信号はレベル信
号合成機能15Aに入力している。
【0017】上述した照度センサ1Aの検出信号と風量
センサ5Aの出力信号を夫々別個の微分機能に入力し別
個の規準信号とを比較しているのは、雲等の影響による
太陽光量の変化傾向と、風の方向や風速の変化傾向とが
異なるために、夫々の変化傾向をこの自然エネルギーを
使用した発電装置の適切な信号の先行制御に使用するた
めであって、自然エネルギーの条件によっては、夫々の
センサ出力を規準化機能を介して、または直接信号合成
機能に入力し、合成後にその変化傾向を算出して基準信
号と比較し、その偏差信号を制御に使用しても良い。ま
た、自然エネルギーの条件によっては、変化傾向の時間
的変化傾向をさらに算出する機能(2次微分機能)を設
け、この機能結果を所定の基準信号と比較し、その偏差
信号を制御に使用するようにしても良い。
【0018】レベル信号合成機能15Aの出力信号は、
基準信号作成機能17Aで作成されるレベル基準信号と
偏差量検出機能16Bで比較し、比較した結果の偏差信
号(以降レベル信号と記す)を発電電力補償信号作成機
能19Aに入力する。傾向信号合成機能16Aの出力
(以降微分信号と記す)もまた、発電電力補償信号作成
機能19Aに入力している。上述したように、2次微分
機能による処理結果を所定の2次傾向基準信号と比較
し、その偏差信号を制御に使用する場合も、この偏差信
号を規準化した信号(以降2次微分信号と記す)を発電
電力補償信号作成機能19Aに入力する。発電電力補償
信号作成機能19Aにおいては、微分信号、2次微分信
号、レベル信号に対応して、予め設定された制御条件に
従って実施例1、実施例2と同様、インバータ12およ
び/または補助発電機20に夫々所定の制御信号を出力
する。
【0019】上述の構成において、例えば、照度センサ
1Aの検出信号の変化傾向が予め設定した変化傾向より
も出力が小さくなる方向で大になり、かつ、照度センサ
1Aの検出信号の出力レベルが予め設定した値よりも小
になると、補助発電機20は起動する。なお、風量セン
サ5Aの検出信号の変化傾向が予め設定した変化傾向よ
りも出力が小さくなる方向で大になり、かつ、風量セン
サ5Aの検出信号の出力レベルが予め設定した値よりも
小になった場合も、補助発電機20は起動する。さら
に、照度センサ1Aの出力レベル、または風量センサ5
Aの出力レベルのいずれか、またはいずれもが予め設定
した基準値よりも小になると、補助発電機用開閉器22
を閉ざして補助発電機20の発電出力を配電線3に出力
する。補助発電機20の負担電力は照度センサ1Aの出
力レベル、または風量センサ5Aの出力レベルのいずれ
か、またはいずれもの状態に対応し予め設定した条件に
従って制御する。
【0020】照度センサ1Aの検出信号の変化傾向が予
め設定した変化傾向よりも出力が小さくなる方向で大に
なり、かつ、照度センサ1Aの検出信号の出力レベルが
予め設定した値よりも小になると、インバータ12の第
2の端子12bに出力する周波数を予め設定した条件に
従って所定値だけ低くなるように制御する。なお、風量
センサ5Aの検出信号の変化傾向が予め設定した変化傾
向よりも出力が小さくなる方向で大になり、かつ、風量
センサ5Aの検出信号の出力レベルが予め設定した値よ
りも小になるときも、インバータ12の第2の端子12
bに出力する周波数を予め設定した条件に従って所定値
だけ低くなるように制御する。さらに、照度センサ1A
の出力レベル、または風量センサ5Aの出力レベルのい
ずれか、またはいずれもが予め設定した基準値よりも小
になると、インバータ12の第2の端子12bに出力す
る周波数を予め設定した条件に従ってさらに所定値だけ
低くなるように制御する。フライホイール14の負担電
力は照度センサ1Aの出力レベル、または風量センサ5
Aの出力レベルのいずれか、またはいずれもの状態に対
応し予め設定した条件に従って制御する。
【0021】照度センサ1Aの出力レベルおよび風量セ
ンサ5Aの出力レベルのいずれも、またはいずれかが逆
に上昇を始め予め設定した所定状況になると、前述の制
御手段とは逆に補助発電機20の出力を降下させ、また
補助発電機20の作動を停止させると共に補助発電機用
開閉器22を開く。また、照度センサ1Aの出力レベル
および風量センサ5Aの出力レベルのいずれも、または
いずれかが上昇を始め予め設定した所定状況になると、
前述の制御手段とは逆にインバータ12の第2の端子1
2bに出力する周波数を上昇させる。このように各セン
サの出力信号の変化状態を制御に用いるには、そのセン
サが捕らえようとする自然エネルギーの条件とこの発電
装置の構成条件と必要条件に対応させ、また必要に応じ
て負荷条件にも対応させて予め設定しておけば良い。ま
た、実施例3では、実施例2に示した構成に追加した機
能として説明したが、実施例1に示した構成に適用して
も良く、また、どのような自然エネルギーを使用した発
電装置にも、その自然エネルギーの性格に対応して適用
すれば良いことは当然である。
【0022】実施例4:次に、本発明の実施例4を説明
する。本実施例の構成は図示を省略するが、実施例1乃
至実施例3において、フライホイール14にフライホイ
ール14の回転速度センサ(図示せず)を装着し、この
回転速度センサの出力信号をインバータ12の制御装置
12Cに入力するように構成する。図1乃至図3におい
て、制御装置12Cにおいては、周波数設定機能18か
ら補償周波数信号を入力すると、この発電装置に予め設
定された条件に従い、例えば、フライホイール14の回
転速度で回転する誘導機13が発電機領域で作動するよ
うに所定のすべり速度を指定する周波数を第2のコンバ
ータ/インバータ12Bがインバータ12の第2の端子
12bに出力するように制御信号を出力する。または、
補償周波数信号の示す値に対応してフライホイール14
の回転速度で回転する誘導機13が所定のすべり速度の
発電機領域で作動するように、このすべり速度を指定す
る周波数を第2のコンバータ/インバータ12Bがイン
バータ12の第2の端子12bに出力するように制御信
号を出力する。また、図1の構成のものでは、制御装置
12Cは周波数設定機能18から基準周波数信号を入力
すると、この発電装置に予め設定された条件に従い、フ
ライホイール14の回転速度で回転する誘導機13が同
期速度であることを指定する周波数、または、フライホ
イール14の回転速度で回転する誘導機13が同期速度
であることを指定する周波数よりも所定周波数だけ高い
周波数、即ち、このフライホイール14を負荷とする誘
導機13が定常運転をする時に対応させた予め設定した
すべり速度の回転を指定する周波数を第2のコンバータ
/インバータ12Bがインバータ12の第2の端子12
bに出力するように制御信号を出力する。また、制御装
置12Cは周波数設定機能18から周波数信号を入力す
ると、この発電装置に予め設定された条件に従い、例え
ば、フライホイール14の回転速度で回転する誘導機が
電動機領域で作動するように所定のすべり速度を指定す
る周波数を第2のコンバータ/インバータ12Bがイン
バータ12の第2の端子12bに出力するように制御信
号を出力する。または、周波数信号の示す値に対応して
フライホイール14の回転速度で回転する誘導機13が
所定のすべり速度の電動機領域で作動するようにこのす
べり速度を指定する周波数を第2のコンバータ/インバ
ータ12Bがインバータ12の第2の端子12bに出力
するように制御信号を出力する。
【0023】上述の動作において、フライホイール14
の回転速度が予め設定した値まで上昇すると、制御装置
12Cは第2のコンバータ/インバータ12Bが出力す
る周波数の上昇を停止させる。また、使用できる自然エ
ネルギーの現在量と必要とする負荷電力量との偏差をフ
ライホイールから供給できるように、或いは逆に、使用
できる自然エネルギーの現在量と必要とする負荷電力量
との偏差をフライホイールに蓄勢するように、自然エネ
ルギーを使用する発電装置の構成や特性に対応する配電
線上の電気的特性に対応させて、インバータ(第2のコ
ンバータ/インバータ12B)が作成する周波数と誘導
機の同期速度を適切に形成することにより、広範囲の条
件に対応できる発電装置を得ることができる。その場
合、電気エネルギーに変換したフライホイールの蓄勢
(回転)エネルギーを配電線3に出力する第1のコンバ
ータ/インバータ12Aの配電線上の交流条件に対応さ
せた周波数とその位相および電圧値を適切に対応できる
ようにインバータ12の制御装置12Cの制御機能と特
性を対応させておけば良い。
【0024】上述の説明は本発明の技術思想を実現する
ための基本方法と構成を示したものであって、この自然
エネルギーを使用する発電装置の規模と条件および必要
によっては負荷条件に対応させる等、本来の自然エネル
ギーを使用する発電装置としての制御条件等に対応して
適切な要素機能を選定し構成すると共に作動するように
すれば良い。例えば、上述した自然エネルギーを使用す
る発電装置の設備地点における時間、季節、年間等の各
条件に対応する自然エネルギーの変動状況等は予め把握
できるので、フライホイールへの最大蓄勢量とその蓄勢
手段、および可能な電力負荷量を予め設定し、また、逆
に必要な負荷電力量と使用可能な自然エネルギーの状態
等に対応させて本発明を適用した発電装置を構築すれば
良い。必要負荷電力量に対して使用可能な自然エネルギ
ーの条件が対応しきれない場合に安定電力供給源にする
には、発電電力量不足時等に対応させ稼働させる原動機
駆動発電装置を付帯設備として構成する手段以外に予備
の電池を設備させても良いことは当然である。この自然
エネルギーを使用した発電装置の稼働状況を検出する発
電状況検出用センサ15は上述の実施例1及び実施例2
の説明では配電線3上の周波数または電圧等を計測する
ように説明したが、実施例3及び実施例4に示したよう
に、太陽光発電の場合は、太陽電池1や太陽光発電装置
1Sの出力値、別に設けた照度センサ1Aの出力値等の
出力信号をセンサ15の検出信号に換えても良い。ま
た、風力発電の場合は、風車4に設けた風車4のピッチ
等を制御するための風量センサ5Aの出力、または風車
4の回転速度を計測する回転速度センサを設ける等その
使用する自然エネルギーの特性と使用形態に対応して適
切なセンサを選定して使用し、そのセンサの出力信号を
センサ15の検出信号に換えても良い。基準信号作成機
能17で作成される基準信号や偏差量検出信号16の機
能・特性をセンサの種類や性能に合わせて設定すること
は当然である。即ち、上述したセンサが配電線の電圧値
等発電装置の出力のみではなく負荷量によっても変化す
る値を検出するように形成させた場合は、基準信号は固
定化しても良いが、自然エネルギー源の状態のみによっ
て変化する値を検出するセンサを使用し、しかも負荷量
が変動する恐れのある電力システムの場合は、負荷装置
の投入状態を検出する手段を別に設け、この検出結果に
従って基準値を適切に自動調節する手段を設ければ良
い。自然エネルギー源の状態のみによって変化する値を
検出するセンサを使用している場合であっても、負荷装
置の投入状態を検出する手段を別に設け、両者の検出値
を夫々の条件に対応した手段で合成して、固定化した基
準値と比較するようにしても良い。
【0025】また、周波数設定機能18の出力信号は、
例えば、実施例4においては、基準周波数信号(同期回
転を示す周波数)と周波数信号および補償周波数信号の
3段に切り替えるように説明したが、誘導機13に入力
する周波数としては、この発電装置の条件、例えば、自
然エネルギー源の性格や立地条件、負荷量とその変動状
態等と対応させて、周波数信号と補償周波数信号の2段
に切り替えるようにしても良い。また、負荷が必要とす
る適切な電気量を配電線3に供給でき、さらに、自然エ
ネルギーを有効に使用できるように、所定の周波数間を
連続的に変化して出力するようにしても複数段階の周波
数を出力するようにしても良い。上述したインバータ1
2を第1のコンバータ/インバータ12A、第2のコン
バータ/インバータ12Bおよび制御装置12Cによっ
て構成しているように説明したが、上述の実施例に示し
たように双方向の特性を備えて所望される周波数の交流
を相互に変換し出力することができれば図1によって説
明した以外の任意適切な構成にしても良い。誘導機13
とフライホイール14との間の結合機構としては、フラ
イホイール14の構造等とも対応させて、例えば、適切
な増速比の変速機を介して結合しても直接結合するよう
にしても良い。また、フライホイールの回転速度を高め
ておくと、蓄積エネルギーを増大させることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明は上述したような方法にし、ま
た、この方法を実現するように構成したので、次のよう
な優れた効果を有する。 電気エネルギーに変換する自然エネルギーが低下した
時は、回転エネルギーを蓄勢したフライホイールが自然
エネルギーに代わって不足する電気エネルギーを供給
し、自然エネルギーが所定値以上得られる時は、自然エ
ネルギーによってフライホイールに蓄勢される。従っ
て、自然エネルギー量に変動があっても負荷に安定した
電力を供給されるので、不安定な自然エネルギーをエネ
ルギー源とする発電装置であっても安定した電力が得ら
れる。 自然エネルギー量に変動がなく、しかも負荷量が増大
した場合でも、フライホイールに蓄勢したエネルギーに
よって不足する電気エネルギーを供給することができ
る。 変動の大きな負荷に対しても、発電能力をその最大負
荷量に対応させる必要がなく、経済的な発電装置が形成
できる。 変動の大きな負荷に対して、発電装置のエネルギー源
とする自然エネルギーの最大量が制限される場合にも対
応可能である。 原動機駆動発電装置を付帯させた場合は、使用可能な
自然エネルギーの平均値が必要最大電力負荷量に対応し
きれない場合や、使用する自然エネルギーの種類、性格
のためにフライホイールのみでは必要な負荷電力量に対
応できない瞬間等が存在する恐れのある場合等にも電力
を安定して供給することができる。 自然エネルギー源の変化傾向を把握して制御に使用す
ると、自然エネルギー不足現象のための先行制御が可能
になり、より安定した電力供給が実行される。 原動機駆動発電装置を付帯させた場合に、自然エネル
ギー源の変化傾向を把握して制御に使用すると、原動機
駆動発電装置に起動遅れが存在する場合にも、予め起動
動作が実行できるので、より安定した電力供給が可能に
なる。 双方向性インバータの誘導機に供給する予め設定した
周波数は、フライホイールの現在の回転速度を該誘導機
の同期速度とする上限を制限した周波数であるようにす
ると、フライホイールの蓄勢状況に対応した最適な誘導
機の回転速度制御が行える。 フライホイールの蓄勢状況に対応した最適な誘導機の
回転速度制御が行えるとフライホイールに蓄勢できる回
転エネルギーを本発電装置として備えた最大限度まで効
率良く使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく自然エネルギーを使用した発電
装置の安定方法とその装置の実施例1および実施例4を
説明する電力システムの概要構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の機能を説明する誘導機の概略特性図で
ある。
【図3】本発明の機能を説明するインバータの出力周波
数変動を示す特性図である。
【図4】本発明に基づく自然エネルギーを使用した発電
装置の安定方法とその装置の実施例2および実施例4を
説明する電力システムの概要構成を示すブロック図であ
る。
【図5】本発明に基づく自然エネルギーを使用した発電
装置の安定方法とその装置の実施例3および実施例4を
説明する電力システムの概要構成を示すブロック図であ
る。
【図6】従来例の自然エネルギーを使用した発電装置の
概要構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1:太陽電池 1S:太陽光発電装置 3:配電線 4:風車 5:発電機 8:電力負荷 12:双方向性インバータ 13:誘導機 14:フライホイール 15:センサ(発電状況検出用センサ) 16:偏差量検出機能 17:基準信号作成機能 18:周波数設定機能 19:発電電力補償信号作成機能 20:補助発電機

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自然エネルギーを使用した発電装置にお
    いて、当該自然エネルギーを使用した発電装置の発電出
    力回路に双方向性インバータを介してフライホイールを
    回転軸に結合した誘導機を接続し、前記自然エネルギー
    量が所定値以下になると前記双方向性インバータの前記
    誘導機に供給する周波数を基準周波数よりも低下させる
    ことによって該誘導機を前記フライホイールに蓄勢した
    回転エネルギーを駆動源とする発電機として機能させ、
    前記自然エネルギー量が所定値以上になると前記双方向
    性インバータの前記誘導機に供給する周波数を基準周波
    数に等しくし、または基準周波数よりも高めることによ
    って該誘導機を前記フライホイールを駆動して回転エネ
    ルギーを蓄勢する電動機として機能させるようにしたこ
    とを特徴とする自然エネルギーを使用した発電装置の安
    定方法。
  2. 【請求項2】 自然エネルギー源量の変動傾向を検知
    し、該検知結果による先行制御機能を双方向性インバー
    タ制御の条件に付加するようにした請求項1記載の自然
    エネルギーを使用した発電装置の安定方法。
  3. 【請求項3】 上記双方向性インバータの基準周波数
    は、上記フライホイールの回転速度を該誘導機の同期速
    度以下の範囲の所定周波数に制限する周波数とした請求
    項1又は2に記載の自然エネルギーを使用した発電装置
    の安定方法。
  4. 【請求項4】 自然エネルギーを使用した発電装置にお
    いて、当該自然エネルギーを使用した発電装置の発電出
    力回路に双方向性インバータを介してフライホイールを
    回転軸に結合した誘導機を接続し、少なくとも前記自然
    エネルギー量または該自然エネルギー量に対応する値を
    検出する手段と、別に定めた所定値と前記検出値とを比
    較する手段と、該比較結果、前記検出値が所定値より小
    なる場合は前記双方向性インバータの前記誘導機に接続
    する所定端子側の出力周波数を予め設定した周波数より
    所定周波数だけ小にすると共に電力を反対側端子に出力
    するようにし、前記検出値が前記所定値に等しいか、ま
    たは所定値よりも大なる場合は前記双方向性インバータ
    の誘導機に接続する所定端子側の出力周波数を予め設定
    した周波数に等しいか、または該周波数より所定周波数
    だけ大にすると共に電力を反対側端子から入力する機能
    を設けたことを特徴とする自然エネルギーを使用した発
    電装置の安定装置。
  5. 【請求項5】 上記発電装置の安定装置に原動機駆動発
    電装置を付帯させるようにした請求項4記載の自然エネ
    ルギーを使用した発電装置の安定装置。
  6. 【請求項6】 前記自然エネルギー源量または該自然エ
    ネルギー源量に対応する値を検出する手段による検出結
    果を用いて自然エネルギー源量の変動傾向を検知する手
    段を設け、該検知結果による先行制御機能を双方向性イ
    ンバータ制御機能の制御条件に付加するようにした請求
    項4または5記載の自然エネルギーを使用した発電装置
    の安定装置。
  7. 【請求項7】 上記双方向性インバータの設定周波数は
    フライホイールの現在の回転速度を該誘導機の同期速度
    の範囲で所定周波数に制限する周波数である請求項4乃
    至6のいずれかに記載の自然エネルギーを使用した発電
    装置の安定装置。
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