JPH08106191A - 試しコピー機能を有する画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 試しコピーを行ってから本コピーを行う場合
に、両コピーの結果得られた記録済み転写紙が同一の排
紙トレイ上に排出されて混在状態でスタックされること
に起因して発生する不具合を解決することができる画像
形成装置を提供することを目的とする。 【構成】 所望の複写条件を設定する入力手段と、設定
された複写条件によるコピー性能をチェックするための
試しコピーモードを有する画像形成装置に於て、上記試
しコピー時に画像記録を受けた転写紙を排出する排出部
を、通常のコピー時の排出部とは別個に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は本来の複写ジョブを実行
する前に、設定した複写モードにおけるコピー状態が良
好であるか否かをチェックするために行う試しコピー機
能を有する画像形成装置の改良に関し、特に試しコピー
の結果排出された転写紙が本コピーの結果排出された転
写紙と、排紙トレイ上で混在することによる不具合を解
消することができる画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等
の電子写真プロセスを利用した画像形成装置にあって
は、画像形成部において転写紙上にトナー画像を転写、
定着させることにより画像形成を行っており、画像形成
を受けた転写紙は排紙トレイ上に排出され、スタックさ
れる。ところで、複写機等の画像形成装置の実際の使用
に於ては、本来の複写ジョブ、即ち本コピーに先立っ
て、入力設定された画像濃度、綴じ代、変倍等の編集機
能の設定条件により得られるであろう画像形成内容が、
オペレータの意図に沿ったものとなるか否かを事前に知
るために、一枚だけ試しコピーを行い、試しコピーの結
果得られた転写紙上の画像の良否（コピー品質、性能）
を確認した上で、本コピーを実行することが多い。

【０００３】従来から自動原稿給紙装置使用時の原稿の
取扱いにくさを改善した技術として、試しコピー後、な
んらの走査も行われない場合には、タイマによる計時に
より通常のコピーを自動的に行う様にしたもの（特開昭
５８−１１６２号公報）がある。また、試しコピーに関
わる他の提案として、試しコピー後、続行信号入力によ
り残コピーを行う技術（実開昭６３−１１６４１号公
報）、試しコピー時に帯電、除電、現像のＯＮ、ＯＦＦ
タイミングを変更する技術（特開平４−４２２４５号公
報）、自動原稿給紙装置を備えている場合に試しコピー
をとる時に、試しコピーの結果が良好であった場合に、
本コピーを行い、試しコピー結果が良好でない場合には
再度試しコピーを行わせる様にした技術（特開平４−１
８８１６６号公報）、合成、両面コピーに先立つ試しコ
ピー時に、転写紙に対する画像形成を一回行っただけで
機外へ排出させるようにした技術（特開平４−２９６２
６２号公報）が知られている。

【０００４】しかし、これらの従来技術に於ては、試し
コピーの結果得られた記録済み転写紙の排出先は、本コ
ピーにより得られる転写紙の排出先と同じ排紙トレイ上
であり、両コピーの結果得られる記録済み転写紙が同じ
トレイ上に排出されると、本コピー紙に試しコピー紙が
混ざってしまい、後で仕分けを行う必要が生じ、煩雑と
なる。また、試しコピー紙の存在を忘れてしまい、試し
コピーが混ざった状態で綴じてしまうこともしばしば起
きる。

【０００５】

【発明の目的】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、試しコピーを行ってから本コピーを行う場合に、両
コピーの結果得られた記録済み転写紙が同一の排紙トレ
イ上に排出されて混在状態でスタックされることに起因
して発生する不具合を解決することができる画像形成装
置を提供することを目的としている。また、試しコピー
の結果得られた記録紙の画像形成面の良否をオペレータ
がチェックし易くなる様に、画像形成面を上向きにして
画像形成装置の上部に試しコピー紙を排出させるように
し、もって連続使用時の操作時間の短縮を実現できる画
像形成装置を提供する。また、試しコピーの排出口をジ
ャム紙（ジャムした紙の後続の残留転写紙）の排出口と
兼用することにより、試しコピー紙とジャム紙をまとめ
て廃棄し易い様に構成することにより、試しコピーを行
う度に、試しコピー紙を廃棄する煩わしさをなくした画
像形成装置を提供する。

【０００６】

【発明の構成】上記目的を達成するため、本発明は、所
望の複写条件を設定する入力手段と、設定された複写条
件によるコピー性能をチェックするための試しコピーモ
ードを有する画像形成装置に於て、上記試しコピー時に
画像記録を受けた転写紙を排出する排出部を、通常のコ
ピー時の排出部とは別個に設けたことを特徴とする。上
記試しコピー時に画像記録を受けた転写紙を排出する上
記排出部を画像形成装置の本体上面に設けたことを特徴
とする。上記試しコピー時に画像記録を受けた転写紙を
排出する上記排出部を、ジャム発生時に残留転写紙を排
出する為の排出部と兼用させたことを特徴とする。

【０００７】以下、添付図面に基づいて本発明を詳細に
説明する。図１は本発明の一実施例の画像形成装置（複
写機）の外観図、図２は図１の画像形成装置の内部構成
を示す断面図であり図１の給紙トレイの代わりに大容量
給紙トレイ（ＬＣＴ）とソータを備えている。図１に示
す画像形成装置１は、上部に配置した自動原稿給紙装置
２と、機器正面から出入れが可能な給紙トレイ３と、試
しコピーによる画像記録を受けた転写紙の排紙トレイ
（排紙部）４と、テンキー部５と、表示部（タッチパネ
ル＝入力手段）６と、排紙トレイ７等を有する。

【０００８】図２の内部構成説明図では、排紙トレイ７
の代わりに大容量給紙トレイ（ＬＣＴ）１０とソータ１
１を備えている。従って、図１において排紙トレイ７に
排出されるべき記録済み転写紙はソータ１１へと排紙さ
れる。自動原稿給紙装置２は、給紙口１５から挿入され
た原稿を反転部１６で反転してベルト１７の搬送力によ
ってコンタクトガラスＣＧ上に搬送し、画像の読取りを
受ける。読取り後は、原稿トレイ１８に排出するように
構成されている。

【０００９】画像形成装置１は、給紙トレイ３を有した
給紙部２０と、コンタクトガラスＣＧ上の原稿に読取り
光を照射して画像を読取る読取り光学系２１と、読取り
光学系２１からの原稿反射光を受けて転写紙上に画像を
形成する画像形成部２２とを有する。読取り光学系２１
は、光源２５、反射ミラー２６等を有する。画像形成部
２２は、エンドレスに張設されて矢印方向に走行する感
光体ベルト３０と、書込み部３１と、現像装置３２と、
転写装置３３と、定着装置３４等を有する。

【００１０】上記試しコピー用排紙トレイ４は、定着装
置３４から排紙トレイ７或はソータ１１へ向かって延び
る搬送経路３５の途中に配置された分岐爪３６によって
切り替えられる分岐排紙路３７の終端部に位置してお
り、図２に示したソレノイド３８によって分岐爪３６を
回動させることによって定着装置３４から排出されてき
た転写紙が試しコピー紙である場合には分岐排紙路３７
側へ搬送されることとなる。本コピーの結果得られた転
写紙の場合には搬送経路３５を正常搬送されることとな
る。図３(a) 及び(b) は上記分岐爪３６の動作を示して
おり、軸３６ａを中心として回動自在に支持された分岐
爪３６は、通常のコピーの結果得られた定着済みの転写
紙を排紙する場合には、(a) の様に分岐排紙路３７側を
閉止することにより、転写紙をソータ側に導く。これに
対して、試しコピーの結果得られた転写紙の場合には
(b) の様に分岐排紙路３７だけを開放して試しコピー用
排紙トレイ４側に導く。この切換え動作は図示しない制
御部からの制御信号に基づいて作動するソレノイド３８
の動作によって行われる。

【００１１】次に、図４(a) はテンキー部５の一例の構
成図であり、(b) は表示部（タッチパネル）６の一例の
構成図である。この実施例における特徴的な構成は、テ
ンキー部５に試しコピー用のキー４０が設けられている
点である。この試しコピー用のキー４０をＯＮすること
により、試しコピーが実行され、画像記録を受けた転写
紙は排紙トレイ４上に排出されることとなる。

【００１２】次に、以上の構成を備えた本発明装置の動
作を説明する。図２において通常のコピー（試しコピー
以外のコピー）を行う場合には、自動原稿給紙装置５に
原稿をセットしてコピースタートキー４１をＯＮする
と、原稿は一枚づつコンタクトガラスＣＧ上に搬送さ
れ、読取り光学系２１によって原稿面を露光される。原
稿反射光は書込み部３１にて、予め一様に帯電された感
光体３０上に照射され、そこに形成された静電潜像は、
現像装置３２により可視像化され、この可視像は転写装
置３３の位置に於て、給紙トレイ３から給紙されてきた
転写紙上に転写される。転写を受けた転写紙は、定着装
置３４において定着され、搬送経路３５に送られ、ソー
タ１１（図１では排紙トレイ７）に排出される。このと
き、分岐爪３６は、図３(a) に示す様にソータ１１へつ
ながる搬送経路３５を開放している。

【００１３】次に、画像濃度、綴じ代、変倍率等の複写
条件を設定（変更）した場合には、コピー品質、画像内
容を、本コピー前に確認しておくことが安全であり、こ
のような理由から試しコピーが行われる。試しコピーを
行う場合には、図３(a) に示した試しコピーキー４０を
ＯＮすればよく、このキー４０をＯＮすることにより、
自動原稿給紙装置が原稿束中の一枚だけをコンタクトガ
ラス上に給紙し、通常のコピーの場合と同様の動作によ
り転写紙上に画像形成を行う。この試しコピー中は、上
記分岐爪３６がソレノイド３８の動作により図３(b) の
位置に回動している為、定着装置３４から排出された転
写紙（試しコピー紙）は試しコピー用排紙トレイ４上に
排出される。

【００１４】このように上記実施例では、本コピー紙
と、試しコピー紙を格別の排出部に排出する様に構成し
ているので、各コピーを人手により分別する必要がな
く、必要な本コピー紙だけを取り出すことができる。ま
た、試しコピー排紙トレイ４を画像形成装置の上面に設
けたので、オペレータが試しコピー紙のコピー品質、性
能を容易に認識でき、連続使用時の時間短縮を実現でき
る。また、試しコピー紙の画像面が上向きになるように
排出すれば、コピー紙を取り上げて裏返しして見る手間
が省けるので、更なる時間短縮を実現できる。

【００１５】次に、図５は本発明を適用する他の画像形
成装置の外観図、図６は図５の画像形成装置の内部構成
を示す断面図である。図５に示す画像形成装置１は、上
部に配置した自動原稿給紙装置２と、機器正面から出入
れが可能な給紙トレイ３と、テンキー部５と、表示部
（タッチパネル）６等を有する。この画像形成装置１に
は、搬送ユニット５０と、ソータ／ステープラ５１、大
量給紙トレイ５２が連結されている。自動原稿給紙装置
２、読取り光学系２１、画像形成部２２については、図
２の実施例と同様の動作を行うので、同一部分に同一符
号を付すにとどめ、詳細な説明は省略する。搬送ユニッ
ト５０は、定着装置３４からの排出口（本体排出口）５
５から受け入れた転写紙を搬送経路５６を経てソータ／
ステープラ５１の入口５７に搬送する為の手段であり、
この実施例では、搬送ユニット５０の受入口５８に切換
え爪７０を設け、上記搬送経路５６とジャムトレイ７１
へ向かう経路とを選択的に切換え可能にした構成が特徴
的である。

【００１６】即ち、図７は、搬送ユニット及びソータ／
ステープラの構成を示す拡大図であり、図２の分岐爪と
同様に図示しないソレノイドにより回動自在に構成され
た切換え爪７０は図８のテンキー部に設けた試しコピー
キー４０をＯＮすることによって図示しないソレノイド
が作動して転写紙をジャムトレイ７１側に導く様に回動
する。ジャムトレイ７１は、ソータ側でジャムが発生し
た場合に、画像形成装置本体内に残留している転写紙を
受け入れる為のトレイであり、切換え爪７０がジャムト
レイ７１の経路を開放することにより残留転写紙はジャ
ムトレイ７１上に排出され、ソータ側には搬送されな
い。通常のコピー時に於て、コピースタートキー４１を
ＯＮすると、切換え爪７０は搬送経路５６を開放する方
向に回動し、転写紙はソータを構成する各ビン上に順次
排出される。

【００１７】通常のコピー時にソータ内或は画像形成装
置１内でジャムが発生した場合には、ジャム検知手段か
らのジャム検知信号により図示しない制御部が上記ソレ
ノイドを作動させてジャムトレイ７１への経路を開放
し、ソータ側でのジャム後に画像形成装置内に残留した
転写紙、或は装置本体内でのジャム処理後に装置本体内
に残留した転写紙をジャムトレイ７１上に排出させる。

【００１８】本発明に於ては、試しコピー時に、試しコ
ピーを受けた転写紙を上記ジャムトレイ７１上に排出す
るように構成されているので、試しコピーキー４０がＯ
Ｎされたときに図示しない制御部は図示しないソレノイ
ドを作動させて切換え爪７０によりジャムトレイ７１側
を開放し、試しコピー紙をジャムトレイ上に排出させ
る。このようにジャムトレイを試しコピー紙排出部とし
て兼用しているので、格別の排紙部を設ける必要がなく
なり、スペース上有利となり、またジャム紙と共にまと
めて試しコピー紙を捨てることができるので、従来の様
に試しコピーの度に試しコピー紙を廃棄する煩わしさが
なくなる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、試しコピ
ーを行ってから本コピーを行う場合に、両コピーの結果
得られた記録済み転写紙が同一の排紙トレイ上に排出さ
れて混在状態でスタックされることに起因して発生する
不具合を解決することができる。また、試しコピーの結
果得られた記録紙の画像形成面の良否をオペレータがチ
ェックし易くなる様に、画像形成面を上向きにして画像
形成装置の上部に試しコピー紙を排出させるようにし、
もって連続使用時の操作時間の短縮を実現できるように
した。更に、試しコピーの排出口をジャム紙（ジャムし
た紙の後続の残留転写紙）の排出口と兼用することによ
り、試しコピー紙とジャム紙をまとめて廃棄し易い様に
構成することにより、試しコピーを行う度に、試しコピ
ー紙を廃棄する煩わしさをなくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の画像形成装置の外観図。

【図２】図１の装置の内部構成を示す断面図。

【図３】(a) 及び(b) は図２の装置の要部構成を示す
図。

【図４】(a) 及び(b) はテンキー部及び表示部の構成説
明図。

【図５】本発明の他の実施例の画像形成装置の外観図。

【図６】図５の装置の内部構成を示す縦断面図。

【図７】図６の装置の要部構成説明図。

【図８】図６の装置のテンキー部の拡大図。

【符号の説明】

１ 画像形成装置、２ 自動原稿給紙装置、３ 給紙ト
レイ、４ 排紙トレイ（排紙部）、５ テンキー部、６
表示部（タッチパネル）、７ 排紙トレイ、１０ 大
容量給紙トレイ（ＬＣＴ）、１１ ソータ、１６ 反転
部、１７ ベルト、２０ 給紙部、２１ 読取り光学
系、２２ 画像形成部、２５ 光源、２６反射ミラー、
３０ 感光体ベルト、３１ 書込み部、３２ 現像装
置、３３ 転写装置、３４ 定着装置、３５ 搬送経
路、３６ 分岐爪、３７ 分岐排紙路、３８ ソレノイ
ド、４０ 試しコピー用のキー、４１ コピースタート
キー、５０ 搬送ユニット、５１ ソータ／ステープ
ラ、５２ 大量給紙トレイ、５５ 排出口（本体排出
口）、５６ 搬送経路、５７ 入口、５８ 受入口、７
０ 切換え爪、７１ ジャムトレイ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所望の複写条件を設定する入力手段と、
   設定された複写条件によるコピー性能をチェックするた
   めの試しコピーモードを有する画像形成装置に於て、 上記試しコピー時に画像記録を受けた転写紙を排出する
   排出部を、通常のコピー時の排出部とは別個に設けたこ
   とを特徴とする試しコピー機能を有する画像形成装置。
2. 【請求項２】 上記試しコピー時に画像記録を受けた転
   写紙を排出する上記排出部を画像形成装置の本体上面に
   設けたことを特徴とする請求項１記載の試しコピー機能
   を有する画像形成装置。
3. 【請求項３】 上記試しコピー時に画像記録を受けた転
   写紙を排出する上記排出部を、ジャム発生時に残留転写
   紙を排出する為の排出部と兼用させたことを特徴とする
   請求項１記載の試しコピー機能を有する画像形成装置。