JPH0797995A - スクロール型コンプレッサ - Google Patents

スクロール型コンプレッサ

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Publication number
JPH0797995A
JPH0797995A JP19775394A JP19775394A JPH0797995A JP H0797995 A JPH0797995 A JP H0797995A JP 19775394 A JP19775394 A JP 19775394A JP 19775394 A JP19775394 A JP 19775394A JP H0797995 A JPH0797995 A JP H0797995A
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JP
Japan
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bearing
seal
space
drive shaft
oil
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Pending
Application number
JP19775394A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Saito
進 斉藤
Nobukazu Takagi
伸和 高木
Kiyohiro Harada
清弘 原田
Yukio Kazahaya
幸生 風早
Seiji Kuchiki
世二 朽木
Masakuni Ishikawa
雅邦 石川
Nobufumi Nakajima
信文 中島
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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Publication of JPH0797995A publication Critical patent/JPH0797995A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で各摺動当接部分の潤滑及びシー
ルを十分に行い、コンプレッサの焼き付きを防止する。 【構成】 駆動軸の外周面であって、メイン軸受との摺
動当接部分に、オイル空間とメイン軸受の上部とを斜め
に連通するスパイラル溝を形成し、またオイル空間と低
圧空間との間にシールベアリングを介在させてオイル空
間と低圧空間とを遮断する。また、前記シールベアリン
グと駆動軸との間に所定の面粗度に形成されたシールワ
ッシャを介在させる。さらにシールベアリングとブロッ
クとの間及びシールベアリングとブロックとの間をシー
ルするシール部材をシールベアリングに装着する。さら
にまた、このシール部材の下部にシール補強材を配す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、冷凍機、空調装置の
冷媒圧縮機として使用される圧縮機であって、渦巻状に
形成された固定スクロールと、この固定スクロールに噛
合してスクロール室を形成する揺動スクロールとを有
し、この揺動スクロールが揺動運動を行うことによって
前記スクロール室の容積を変化させて、冷媒を圧縮する
スクロール型コンプレッサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスクロール型コンプレッサは、電
動機等の駆動手段によって回転する駆動軸と、この駆動
軸に偏心して装着される揺動スクロール部材と、この揺
動スクロール部材に噛合して圧縮室(スクロール室)を
画成する固定スクロール部材とを有し、前記揺動スクロ
ール部材を固定スクロール部材に対して揺動させること
によって前記スクロール室の容積を変化させ、冷媒を吸
入・圧縮・吐出するものである。このために、スクロー
ル型コンプレッサの各摺動当接面における潤滑及びシー
ルが重要な問題となっている。
【0003】この問題に対して、例えば特開平3−14
9391号公報に示されるスクロール型コンプレッサ
は、ロータリー式の容積型の油ポンプを構成配置するこ
とにより、圧縮作業空間に供給する潤滑油の流量とは無
関係に、十分な流量で確実に軸受に給油することを可能
としたものである。これによって、揺動スクロール部材
と駆動軸の摺動当接面、前記固定スクロール部材を固定
するブロックと前記駆動軸との摺動部分に配されるメイ
ン軸受、前記揺動スクロール部材と前記ブロックとの摺
動部分に配されるスラスト軸受等にかかる高い負荷に対
して、大きな潤滑油量を確保できるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記引例にお
いては、コンプレッサの軽量化、原価低減等の理由によ
って、固定スクロール部材及び揺動スクロール部材を鉄
系以外の材料、例えばアルミニウム合金等で成形した場
合、揺動スクロール部材に係る背圧が高圧であるため
に、揺動スクロール部材は固定スクロール部材側に付勢
されることとなり、揺動スクロール部材と固定スクロー
ル部材の摺動当接部分が焼きつくという問題が生じてい
る。
【0005】このために、この発明は、簡単な構造で各
摺動当接部分の潤滑及びシールを十分に行うことのでき
るスクロール型コンプレッサを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして、請求項1記載
の発明は、密閉ケース内の高圧空間に配された駆動部
と、この駆動部の駆動軸に偏心して形成された揺動軸
と、この揺動軸に装着される揺動軸受を有し、前記駆動
軸の回転によって揺動する揺動スクロール部材と、前記
密閉ケース内に固着され、前記駆動軸を回動自在に保持
するメイン軸受を装着する貫通孔が形成されたブロック
と、前記揺動スクロールを揺動自在に前記ブロックと挟
持する固定スクロール部材とを有するスクロール型コン
プレッサにおいて、前記高圧空間内に形成された潤滑油
を収容するオイル溜りと、前記駆動軸の端部と前記ブロ
ックとの間に画成された空間を、前記オイル溜りと連通
するオイル空間と、前記揺動スクロール部材と前記ブロ
ックとによって画成された揺動空間とを遮断するシール
ベアリングと、前記駆動軸の外周側面に形成され、一端
が前記オイル空間に開口し、他端が所定の角度で前記メ
イン軸受の上端側に立ち上がる少なくとも一つのスパイ
ラル溝と、前記オイル空間と、前記揺動軸の端部に形成
された軸受空間とを連通するオイル導引孔とを具備した
ことにある。
【0007】また請求項2記載の発明は、シールベアリ
ングと駆動軸との間に、表面を所定の面粗度に研磨した
シールワッシャを介在させたことにあり、請求項3記載
の発明は、シールベアリングとブロックとの間に、弾性
部材を介在させたことにある。
【0008】さらに、請求項4記載の発明は、前記シー
ルベアリングと前記駆動軸との間をシールする内側シー
ル部と、前記シールベアリングと前記ブロックとの間を
シールする外側シール部と、前記内側シール部の一端と
前記外側シール部との一端とに連設されるサイドプレー
トとによって構成されるシール部材を前記シールベアリ
ングに装着することにあり、請求項5記載の発明は、前
記シール部材のサイドプレートと前記ブロックとの間に
環状に形成されたシール補強材を配したことにある。
【0009】
【作用】したがって請求項1記載の発明においては、駆
動軸の外周面であって、メイン軸受との摺動当接部分に
少なくとも1つのスパイラル溝を形成し、駆動軸とブロ
ックとの間にオイル空間と揺動空間とを遮断するシール
ベアリングを配し、さらにオイル空間と、揺動スクロー
ル部材及び揺動軸受とによって画成された軸受空間とを
連通するオイル導引孔を形成することによって、駆動軸
の回転によってポンプとして働くスパイラル溝を通過し
てメイン軸受を潤滑する第1のオイル経路と、オイル空
間と吸入室との差圧によって、オイル導引孔、軸受空
間、揺動軸受、揺動空間、スラスト軸受、オルダムリン
グ、スクロール室と、揺動軸受を通過する第2のオイル
経路とを形成することができるために、メイン軸受及び
揺動軸受の各々に潤滑油を独立して供給することがで
き、効率良い潤滑が可能となり、上記課題が達成でき
る。
【0010】また、請求項2記載の発明においては、前
記シールベアリングと駆動軸との間に所定の面粗度に形
成されたシールワッシャを介在させたことによって、駆
動軸及びシールベアリングの形成時の研磨行程を簡略化
でき、またシールベアリングの寿命を長くすることがで
きるために、オイル空間と揺動空間とのシール性を長い
間維持できるようになる。
【0011】さらに請求項3記載の発明においては、シ
ールベアリングとブロックとの間に弾性部材を介在させ
ることによって、揺動スクロール部材にかかる付勢力に
よって駆動軸に生じるねじれによって駆動軸とシールベ
アリングとの間に発生する漏れを防止できるために、オ
イル空間と揺動空間との差圧を維持でき、確実な潤滑を
することができる。
【0012】さらにまた、請求項4記載の発明において
は、前記シールベアリングと前記駆動軸との間をシール
する内側シール部と、前記シールベアリングと前記ブロ
ックとの間をシールする外側シール部と、前記内側シー
ル部の一端と前記外側シール部との一端とに連設される
サイドプレートとによって構成されるシール部材を前記
シールベアリングに装着することによって、シールベア
リングと駆動軸との間、シールベアリングとブロックと
の間のシール性を向上させることができる。
【0013】また、請求項5記載の発明においては、前
記シール部材のサイドプレートと前記ブロックとの間に
環状に形成されたシール補強材を配したことによって、
シール部材とブロックとの当接部分のシール部材の破損
を防止することができる。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面により
説明する。
【0015】図1で示すスクロール型コンプレッサ1に
おいて、冷媒吸入口2が設けられた円筒状部材3と、こ
の円筒状部材3の上端を閉塞する蓋体部材4と、下端を
閉塞する底体部材5とによって密閉ケース6が構成され
ている。尚、蓋体部材4には、冷媒吐出口7と電動機8
の電力供給用端子9が設けられている。
【0016】電動機8は、例えば直流ブラシレスモータ
で、駆動軸10と、この駆動軸10に固着され、周囲に
永久磁石が配された回転子11と、前記円筒形状部材3
の内周面に固着され、コイル12が巻回された固定子1
3とによって構成されている。
【0017】駆動軸10の上方は、駆動軸保持部材14
にベアリング15を介して回転自在に保持され、前記回
転子11の下部にはバランスウェート16が固着されて
おり、また前記回転子11の上部にはサブバランスウェ
ート56が固着されている。さらに、この駆動軸10の
下方は、下記するブロック17に形成の貫通孔18にメ
イン軸受19を介して回転自在に保持されている。ま
た、この駆動軸10の下端には、ベアリング装着部20
を介して該駆動軸10に偏心して揺動軸21が突設され
ている。
【0018】ブロック17は、前記円筒状部材3の内周
面に、例えばスポット溶接等によって固着されており、
貫通孔18が中央を貫通して形成され、また下記するオ
イル溜り22に開口しフィルター24が装着されたオイ
ル孔23が形成されている。また、このブロック17に
は、前記揺動スクロール部材28との摺動面に、下記す
る揺動スクロール部材28の自転を防止するオルダムリ
ング29が収納されるオルダムリング収納室25が形成
され、さらにこのオルダムリング29の爪部が摺動自在
に挿入されるオルダムリング溝26が形成される。この
摺動面には、適当な絞りを有する潤滑油溝が形成された
スラスト軸受32が設けられている。
【0019】このブロック17の上部には、前記駆動軸
10に装着されたバランスウェート16の回転範囲を取
り囲むようにカバー30が周設され、またこのカバー3
0の周囲であって、ブロック17の上部にはオイル溜り
22が形成されている。尚、カバー30にはブロック1
7に形成の冷媒通路27と連通する冷媒吐出孔31が形
成されている。
【0020】揺動スクロール部材28は、前記駆動軸1
0にベアリング装着部20を介して偏心して突設された
揺動軸21が回動自在に挿入される揺動軸受28aを有
し、この揺動軸受28aが形成された面の反対側の面に
は、渦巻状に形成された揺動スクロール28bを有して
いる。尚、前記揺動軸受28aが形成された側の面に
は、オルダムリング溝28cが形成されている。
【0021】固定スクロール部材35は、前記揺動スク
ロール28bと噛合してスクロール室34を画成する固
定スクロール35aを上面に有し、前記揺動スクロール
部材28を揺動自在に挟持して前記ブロック17にボル
ト55によって固定されている。この固定スクロール部
材35の側部には、前記冷媒吸入口2と連通する吸入室
35bを有し、また中央には吐出孔35cが形成されて
いる。この吐出孔35cは、固定スクロール部材35の
下側面を覆うカバー36によって画成された吐出空間3
7と連通し、またこの吐出空間37と前記ブロック17
に形成の冷媒通路27と連通する吐出通路38が形成さ
れている。カバー36は、固定スクロール部材35にボ
ルト33によって固定されている。また、スクロール室
34の中間部分と前記吐出空間37を連通するバイパス
通路39が形成され、このバイパス通路39はリリーフ
弁40によって開閉される。さらに、前記吐出孔35c
には逆止弁41が設けられ、この逆止弁41は逆止弁押
さえ42によって吐出孔35c内に保持されている。
【0022】以上の構成のスクロール型コンプレッサ1
において、電動機8が駆動すると、前記電動機8の駆動
軸10に偏心して取付られた揺動スクロール部材28
が、固定スクロール部材35に対して揺動運動を行い、
揺動スクロール28bと固定スクロール35aとによっ
て画成されたスクロール室34が、その容積を変化さ
せ、吸入・圧縮・吐出を順次行うもので、冷媒吸入口2
から吸入された冷媒は、吸入出35bから吸入され、ス
クロール室34において圧縮され、吐出孔35cから吐
出空間37、吐出通路38、冷媒通路27、冷媒吐出孔
31を介して高圧空間43に至り、冷媒吐出口7から次
なる行程に送られるものである。
【0023】さらにこのスクロール型コンプレッサ1に
は、図2で示すように、駆動軸10の下端とブロック1
7との間であって、前記ベアリング装着部20の外周部
分にシールベアリング45が装着され、これによって、
ブロック17、駆動軸10、メイン軸受19、及びシー
ルベアリング45によってオイル空間46が画成され、
さらに揺動スクロール部材28、ブロック17、及びシ
ールベアリング45によって、前記揺動軸受28aが揺
動する揺動空間47が画成される。具体的には、前記シ
ールベアリング45によって、高圧のオイル空間46
と、低圧若しくは中間圧となる揺動空間47とが遮断す
る。
【0024】前記シールベアリング45は、例えば焼結
合金、銅系、Al系、FC系、FCD系、鉄系などの軸
受材によって形成されるもので、前記駆動軸10との当
接側面には、図5で示すように、環状溝45aとこの環
状溝45aから放射状に形成された複数の放射状溝45
bが形成されている。この環状溝45a及び放射状溝4
5bには、高圧の潤滑油が供給され、駆動軸10を上方
に付勢して、駆動軸10に下向きにかかる荷重を軽減す
る。
【0025】また、前記揺動軸21が揺動軸受28aに
挿入されることによって揺動軸受28aの下部に軸受空
間48が画成され、この軸受空間48と前記オイル空間
46とを連通するオイル導引孔49が駆動軸10及び揺
動軸21に形成される。
【0026】さらに、駆動軸10には、メイン軸受19
との摺動当接面に少なくとも一つのスパイラル溝50
(本実施例においては2つ)が形成される。このスパイ
ラル溝50は、前記駆動軸10とメイン軸受19の摺動
当接面であって駆動軸10の外周側面に、一端が前記オ
イル空間46に開口すると共に、この開口端より駆動軸
の回転方向後方に、該駆動軸の外周面に沿って所定の角
度でメイン軸受19の上端に開口する他端に向かって傾
斜して形成される。
【0027】以上の構成により、オイル溜り22からオ
イル空間46に至った潤滑油は、図3に示すように、駆
動軸10の回転運動によってオイル空間46に開口する
スパイラル溝50の一端から取り込まれ、このスパイラ
ル溝50に沿って上昇し、メイン軸受19の上端に開口
した他端から、オイル溜り22に回帰する第1のオイル
経路100と、オイル空間46と吸入室35bとの差圧
によって、オイル導引孔49、軸受空間48、揺動軸受
28a、揺動空間47、さらにスラスト軸受32、オル
ダムリング29、吸入室35b、スクロール室34、吐
出孔35cから各通路38,27,31を経て高圧室4
3に至り、ここで回転子11の攪拌によって高圧の冷媒
と分離され、オイル溜り22に回帰する第2のオイル経
路200とを流れることとなり、第1のオイル経路10
0によってメイン軸受19の潤滑を、第2のオイル経路
200によって揺動軸受28aの潤滑、スラスト軸受3
2の潤滑、スクロール室34の潤滑とシールを行うもの
である。尚、前記スラスト軸受32の絞り作用が大きく
形成された場合には、前記揺動空間47は前記オイル空
間46の圧力と前記吸入室35bの圧力の中間の圧力と
なり、前記スラスト軸受32の絞り作用が小さく形成さ
れた場合には、前記揺動空間47の圧力は前記吸入室3
5bの圧力と略等しい圧力となる。
【0028】これによって、メイン軸受19と、揺動軸
受28a及びスラスト軸受32は別々に潤滑されること
となり、メイン軸受19を潤滑後、加熱された状態で揺
動軸受28a及びスラスト軸受32を潤滑することがな
いので、潤滑油の耐久性を向上できると共に、揺動軸受
28a及びスラスト軸受32の潤滑を十分に行うことが
できるものである。
【0029】また、図4及び図5で示すように、鉄系の
部材によって環状に形成され、両側部を所定の面粗度に
研磨したシールワッシャ60を、前記駆動軸10と前記
シールベアリング45との間に介在させることが考えら
れる。これによって、従来はシールベアリング45とこ
のシールベアリング45が当接する駆動軸10の当接部
分を所定の面粗度に研磨していたが、このシールワッシ
ャ60を介在させることによって、このシールワッシャ
60を所定の面粗度に研磨するだけでよいために、作業
が簡易化できると共に、シールワッシャ60を交換する
だけで常に良好な滑り度を確保できるものである。
【0030】さらに、図6及び図7で示すように、前記
シールベアリング45とブロック17との間にリング状
のゴム又は樹脂等によって形成された弾性部材70を介
在させることが考えられる。これによって、駆動軸10
が揺動スクロール部材28からの付勢力を受けて生じる
駆動軸10の傾きを、前記弾性部材70によって吸収で
きるために、駆動軸10が傾くことによってシールベア
リング47と駆動軸10との当接部分に生じる微細な隙
間から潤滑油が漏れてオイル空間46と揺動空間47の
圧力差が減少することを防止して、第2のオイル経路2
00における上流側と下流側の圧力差を維持できるため
に、第2のオイル経路200の潤滑油量を確保できるも
のである。
【0031】また、前記弾性部材70によって駆動軸1
0の傾きを吸収してシールベアリング45とブロック1
7との間に隙間が生じることを防止したが、シールベア
リング45とブロック17との当接部分を駆動軸10の
傾きに対応する球面状に形成し、この球面によって駆動
軸10の傾きを吸収できるために、シールベアリング4
5とブロック17との間に隙間が生じることを防止する
こともできる。
【0032】さらに、図8及び図9で示すように、前記
オイル空間46と前記揺動空間47とを遮断するシール
ベアリング部90を、シールワッシャ91、シールベア
リング92、シール部材93、シール補強板94によっ
て構成することが考えられる。このシールワッシャ91
は前記シールワッシャ60と同様のもので、鉄系の部材
によって環状に形成され、その両側面91a,91bを
所定の面粗度に研磨したものである。また、シールベア
リング92は、前記シールベアリング45ご同様に、銅
系、Al系、FC系、FCD系、鉄系などの軸受材によ
って形成されるもので、中央に貫通する貫通孔92b
と、前記シール部材93が装着される嵌合凸部92aが
形成されている。
【0033】また、シール部材93は、合成樹脂、例え
ばテフロン、テフロン+カーボン、テフロン+銅、等で
形成されており、前記貫通孔92bの内周面と前記駆動
軸10との間に介在してこの隙間をシールする内側シー
ル部93aと、前記嵌合凸部92aの外周面と前記ブロ
ック17との間に介在してこの隙間をシールする外側シ
ール部94bと、前記内側シール部93aと前記外側シ
ール部94bとを前記シールベアリング92の一方の側
で連設するサイドプレート93cとによって断面が略U
字型になるように構成されている。
【0034】尚、本実施例においては、外側シール部9
3bは内側シール部93aよりも低くなるように形成し
てあり、前記シールベアリング92の外周側面92cが
直接ブロック10と当接するようになっている。これに
よって、駆動軸10の回転のぶれ等によって、シールベ
アリング92の径方向にかかる力をブロック10で直接
保持できるものである。
【0035】さらにまた、前記シール部材93とブロッ
ク10との間には、鉄系材料によって形成されたシール
補強材94が配されている。このシール補強材94は、
前記ブロック10の端部が直接シール部材93のサイド
プレート93cに当たることを防止し、前記シール部材
93の寿命を長くするために配されるものである。尚、
本実施例においては、オイル空間側からシールワッシャ
91、シールベアリング92、シール部材93、シール
補強板94を順次設けるようにしたが、逆に揺動空間側
からシールワッシャ91、シールベアリング92、シー
ル部材93、シール補強板94と順次設けても良いもの
である。
【0036】以上のようにシールベアリング部90を形
成することによって、駆動軸10に係る付勢力を確実に
このシールベアリング部90で受け止めることができる
と共に、オイル空間46と揺動空間47との遮断を確実
に行うことができるために、揺動スクロール部材28の
背圧を低圧若しくは中間圧に維持でき、揺動スクロール
部材28と固定スクロール部材35の摩擦抵抗を低減す
ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
駆動軸とメイン軸受の当接摺動面にオイル空間とメイン
軸受上部とを斜めに連通する少なくとも1つのスパイラ
ル溝を形成し、このスパイラル溝が駆動軸の回転によっ
てポンプとして働くことによって、オイル空間、メイン
軸受、オイル溜りと通過する第1のオイル経路を形成
し、またオイル空間と揺動空間とをシールベアリングで
遮断したことによって発生する圧力差によってオイル空
間、オイル導引孔、軸受空間、揺動軸受、揺動空間、ス
クロール室と通過する第2のオイル経路を形成できるた
めに、メイン軸受側と、揺動軸受及びスラスト軸受側と
を各々独立して潤滑でき、潤滑効率を高めることができ
る。
【0038】また、シールベアリングと駆動軸との間
に、所定の面粗度を有するシールワッシャを介在させた
ことによって、駆動軸及びシールベアリングの成形時の
工数を軽減することができ、シールベアリングとブロッ
クとの間に弾性部材を介在させたことによって、揺動ス
クロール部材からの付勢力により生じる駆動軸のねじれ
によるシールベアリング部分の微細な隙間が発生するこ
とを防止できるために、潤滑油の安定した供給を可能に
するものである。
【0039】さらにまた、シール部材を、シールベアリ
ングの内周面と前記駆動軸の外周面との間に位置する内
側シール部と、前記シールベアリングの外周面と前記ブ
ロックの内周面との間に位置する外側シール部と、前記
内側シール部と前記外側シール部を両端に立設するサイ
ドプレートとによって構成したことによって、駆動軸と
シールベアリング、シールベアリングとブロックとの当
接部分の隙間を確実にシールすることができ、前記シー
ル部材のサイドプレートと前記ブロックの端部との間に
シール補強材を介在させたことによってシール部材の寿
命を長くすることができる。
【0040】以上のことによって、スクロール型コンプ
レッサの揺動スクロール部材及び固定スクロール部材を
アルミ系の材料で形成することによる不具合を解消する
ことができるので、コンプレッサの軽量化、加工性の向
上、及びコストダウンを達成できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明に係る実施例のスクロール
型コンプレッサの断面図である。
【図2】請求項1記載の発明に係る実施例の部分拡大断
面図である。
【図3】オイル経路を示した説明図である。
【図4】請求項2記載の発明に係る実施例の部分拡大断
面図である。
【図5】シールベアリングとシールワッシャを示した斜
視図である。
【図6】請求項3記載の発明に係る実施例の部分拡大断
面図である。
【図7】シールベアリングと弾性部材を示した斜視図で
ある。
【図8】請求項4記載の発明に係る実施例の部分拡大断
面図である。
【図9】シールベアリング部の構成を示した分解斜視図
である。
【符号の説明】
1 スクロール型コンプレッサ 6 密閉ケース 8 電動機 10 駆動軸 17 ブロック 19 メイン軸受 21 揺動軸 22 オイル溜り 28 揺動スクロール部材 34 スクロール室 35 固定スクロール部材 43 高圧空間 45 シールベアリング 46 オイル空間 47 揺動空間 48 軸受空間 49 オイル導引孔 50 スパイラル溝 60,91 シールワッシャ 70 弾性部材 90 シールベアリング部 92 シールベアリング 93 シール部材 94 シール補強材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 風早 幸生 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内 (72)発明者 朽木 世二 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内 (72)発明者 石川 雅邦 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内 (72)発明者 中島 信文 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉ケース内の高圧空間に配された駆動
    部と、この駆動部の駆動軸に偏心して形成された揺動軸
    と、この揺動軸に装着される揺動軸受を有し、前記駆動
    軸の回転によって揺動する揺動スクロール部材と、前記
    密閉ケース内に固着され、前記駆動軸を回動自在に保持
    するメイン軸受を装着する貫通孔が形成されたブロック
    と、前記揺動スクロールを揺動自在に前記ブロックと挟
    持する固定スクロール部材とを有するスクロール型コン
    プレッサにおいて、 前記高圧空間内に形成された潤滑油を収容するオイル溜
    りと、 前記駆動軸の端部と前記ブロックとの間に画成された空
    間を、前記オイル溜りと連通するオイル空間と、前記揺
    動スクロール部材と前記ブロックとによって画成された
    揺動空間とを遮断するシールベアリングと、 前記駆動軸の外周側面に形成され、一端が前記オイル空
    間に開口し、他端が所定の角度で前記メイン軸受の上端
    側に立ち上がる少なくとも一つのスパイラル溝と、 前記オイル空間と、前記揺動軸の端部に形成された軸受
    空間とを連通するオイル導引孔とを具備したことを特徴
    とするスクロール型コンプレッサ。
  2. 【請求項2】 前記シールベアリングと前記駆動軸の端
    部との間に、表面を所定の面粗度に研磨したシールワッ
    シャを介在させたことを特徴とする請求項1記載のスク
    ロール型コンプレッサ。
  3. 【請求項3】 前記シールベアリングと前記ブロックと
    の間に、弾性部材を介在させたことを特徴とする請求項
    1記載又は請求項2記載のスクロール型コンプレッサ。
  4. 【請求項4】 前記シールベアリングと前記駆動軸との
    間をシールする内側シール部と、前記シールベアリング
    と前記ブロックとの間をシールする外側シール部と、前
    記内側シール部の一端と前記外側シール部との一端とに
    連設されるサイドプレートとによって構成されるシール
    部材を前記シールベアリングに装着することを特徴とす
    る請求項1又は2記載のスクロール型コンプレッサ。
  5. 【請求項5】 前記シール部材のサイドプレートと前記
    ブロックとの間に環状に形成されたシール補強材を配し
    たことを特徴とする請求項4記載のスクロール型コンプ
    レッサ。
JP19775394A 1993-08-05 1994-07-29 スクロール型コンプレッサ Pending JPH0797995A (ja)

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JP19775394A JPH0797995A (ja) 1993-08-05 1994-07-29 スクロール型コンプレッサ
US08/505,641 US5551852A (en) 1994-07-29 1995-07-21 Scroll type compressor having a seal bearing unit

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JP5-213374 1993-08-05
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107208634A (zh) * 2015-02-27 2017-09-26 大金工业株式会社 涡旋式压缩机

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107208634A (zh) * 2015-02-27 2017-09-26 大金工业株式会社 涡旋式压缩机
CN107208634B (zh) * 2015-02-27 2018-11-30 大金工业株式会社 涡旋式压缩机

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