JPH0797809A - 魚 道 - Google Patents

魚 道

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Publication number
JPH0797809A
JPH0797809A JP24302393A JP24302393A JPH0797809A JP H0797809 A JPH0797809 A JP H0797809A JP 24302393 A JP24302393 A JP 24302393A JP 24302393 A JP24302393 A JP 24302393A JP H0797809 A JPH0797809 A JP H0797809A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weir
water
river
undulating
upstream
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24302393A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigenori Kinoshita
茂則 木下
Haruhiko Matsuoka
春彦 松岡
Shinichiro Nakai
信一郎 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication of JPH0797809A publication Critical patent/JPH0797809A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で河川に階段状の水路を形成で
き、起伏堰設置用の地盤の形成工事を小規模にできる魚
道を提供する。 【構成】 河川1の下流側に低位の起伏堰3を設け、上
流側に、浮き部材7を備えた複数の止水膜4、5、6を
配置し、この止水膜4、5、6の浮上高さを上流側に向
かって漸次高くする。起伏堰3が水をせき止めると、そ
の水面上に止水膜4が浮上して水をせき止め、その上流
側の止水膜5、6が次々に浮上して階段状の水路を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、可撓膜製起伏堰を用
いた魚道に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】河川に落差がある場合、河
川内部に階段状の水路を形成し、魚類通過を可能とする
魚道が設けられる。この階段状水路は、流水方向の段差
が約0.3m前後が最適とされ、水路幅員は1m以上、
流水勾配は1/10〜1/15が適当とされている。
【0003】従来の魚道は、一般にコンクリート製とさ
れ、固定した階段状の水路となっているが、このような
固定式の水路では、水路の傾斜角度が一定であるため、
水量が一定量よりも少なくなると水を流すことができ
ず、渇水期には、魚道としての機能を果たさなくなる問
題がある。
【0004】さらに、固定式の水路は、河川の断面積を
減少させ、洪水時等の河川の通水能力を低下させる欠点
もある。
【0005】上記固定式の魚道の問題に対して、河川の
内部に、堰高さが異なる複数の可撓膜製起伏堰を河川流
れ方向に間隔をあけて設け、起立させた起伏堰の上に通
水して階段状の水路を形成し、洪水時には各起伏堰を倒
伏させて河川の断面積を増大させるようにした起伏自在
の魚道が提案されている。
【0006】しかし、この従来提案の魚道では、起伏堰
だけで階段状の水路を形成するため、河川に大きな落差
がある場合、魚道に最適な流水勾配を得るためには数多
くの起伏堰を河川に設置する必要があり、魚道の設置範
囲が大きく拡大する問題がある。
【0007】また、河川全体を魚道に利用する場合、河
川全体を横断するように起伏堰を設ける必要があるが、
多数の起伏堰を設置するには、河床に河川を横断する多
数のコンクリート製地盤を形成する必要があり、魚道設
置のための地盤工事が大規模になり、製作コストが増大
する不具合がある。
【0008】そこで、この発明は、上記の問題を解決
し、1個の可撓膜製起伏堰を用いて簡単な構造で魚類の
遡上に最適な流水勾配をもつ階段状の水路を得ることが
でき、小規模な設置工事により形成することができる魚
道を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、河川の内部に、その河川を横断する可
撓膜製起伏堰を設け、この起伏堰にそれを膨張又は収縮
させる流体の給排手段を連結し、上記起伏堰の上流側
に、河川を横断する1個又は複数の止水膜を設け、この
止水膜の上端部に浮き部材を設け、その止水膜の浮上高
さを、上記起伏堰の堰高さより高く、かつ下流側から上
流側の止水膜に向かって漸次高くなるように設定したの
である。
【0010】また、この発明の第2の手段は、上記止水
膜の上流側に、第2の起伏堰を設け、その第2の起伏堰
の堰高さを、最上流側の止水膜の浮上高さ以上に設定し
たのである。
【0011】
【作用】上記の構造においては、起伏堰を起立させて河
川の水をせき止めると、起伏堰より上流側の止水膜が浮
き部材の作用によって起伏堰でせき止めた水面上に浮上
し、高い位置で水をせき止める。次に、その上流側の止
水膜が次々と下流側の止水膜でせき止めた水面上に浮上
し、階段状の水路をつくる。
【0012】また、河川の流速等が高く、止水膜に加わ
る水流が大きい場合は、上記第2の手段のように止水膜
の上流側に第2の起伏堰を設け、その起伏堰で水流を受
けるようにすると、止水膜に加わる水流を減少でき、各
止水膜の浮上作用を安定して行なうことができる。
【0013】
【実施例】以下、添付図面に基づいてこの発明の実施例
を説明する。この実施例は、図1乃至図3に示すよう
に、河川1の内部を横断する起伏堰2により形成した灌
漑用取水堰に対して、その起伏堰2の下流側に階段状の
魚道を形成した例を示している。
【0014】すなわち、上記取水堰を形成する高位の起
伏堰2に対して、下流側に所要の距離をおいて堰高さの
小さい低位の起伏堰3が設置され、この起伏堰3と起伏
堰2との間に、それぞれ所定の間隔をおいて3個の止水
膜4、5、6が設置されている。
【0015】この各止水膜4、5、6は、河川1を横断
するチューブ状の浮き部材(フロート)7と、その浮き
部材7と河床1aとの間を塞ぐように取付けられる柔軟
なフェンス部材8とから形成され、浮き部材7が浮力に
よって水面上に浮き上ると、フェンス部材8が立ち上っ
て浮き部材7と河床1a間のすき間を塞ぎ、河川の水を
せき止めるようになっている。また、この浮き部材7と
フェンス部材8は、取水堰の起伏堰2が倒伏した時に発
生する大きな水流が作用した場合、水中に没して河床1
a表面に倒れ込むようになっており、河床1aには倒れ
込んだ浮き部材7が嵌まり込むための凹所9が設けられ
ている。
【0016】上記各止水膜4、5、6の浮上高さh1
2 、h3 は、下流側の止水膜4の浮上高さh1 が、低
位の起伏堰3の堰高さH1 より高く(H1 <h1 )、か
つ、下流側から上流側の止水膜に向かって浮上高さが漸
次高くなるように(h1 <h2 <h3 )設定されてい
る。この低位の起伏堰3の堰高さH1 と各止水膜4、
5、6の浮上高さh1 、h2 、h3 の相互間のレベル差
と、上流側の止水膜6と高位の起伏堰2の堰高さ間のレ
ベル差は、それぞれ魚類の遡上にとって最適な高低差
(約0.3m)に基づいて設定される。例えば、取水堰
を形成する起伏堰2の堰高さH2 を1.5mとした場
合、低位の起伏堰3の堰高さと各止水膜4、5、6の浮
上高さは、それぞれH1 =0.3m、h1 =0.6m、
2 =0.9m、h3 =1.2mに設定し、相互に0.
3mのレベル差をもつように設定される。
【0017】上記起伏堰2と3は、図4に示すように、
合成ゴムをナイロン織物等で補強した可撓膜11により
チューブ状の包被10を形成し、その包被10の底面を
河床1aに形成したコンクリート製の地盤12に押え金
具13を用いて固定し、包被10に設けた注入排出口1
4に流体の給排手段15を連結して構成される。この構
成では、給排手段15から包被10の内部に膨張媒体と
なる水や空気を導入すると、包被10が膨張起立して所
定の堰高さとなり、逆に、包被10から水や空気を排出
すると、包被10が収縮して水中に倒伏する。
【0018】この実施例の魚道は上記のような構造であ
り、図1及び図2に示すように、低位の起伏堰3を起立
すると、その起立堰3により河川1の水が0.3mの水
位でせき止められ、そのせき止めた水面に、上流側にあ
る止水膜4が浮き部材7の浮力によって浮上する。この
浮上した止水膜4は0.6mの水位で水をせき止め、次
に、その上流側の止水膜5がその水面の上に浮上すると
0.9mの水位で水をせき止め、さらに、上流側の止水
膜6が1.2mの水位で水とせき止める。これにより、
低位の起伏堰3から高位の起伏堰2に向かって順に0.
3mのレベル差をもって傾斜する階段状の水路が形成さ
れ、魚類の遡上が可能になる。
【0019】一方、洪水時などのように河川1が所定の
水位を越えて増水すると、低位と高位の起伏堰2、3か
ら共に流体を抜き、河床1aに倒伏させる。これによ
り、各止水膜4、5、6が浮上するための起伏堰3によ
る水のせき止め状態が無くなり、かつ、起伏堰2の倒伏
によって河川1の大きな水圧が各止水膜に作用するた
め、各止水膜4、5、6が水中に倒し込まれ、各浮き部
材7が河床1aの凹所9に入り込む。このため、起伏堰
2、3や止水膜4、5、6が水の流れの抵抗とならず、
大きな河川の通水断面を得ることができる。
【0020】上記の構造では、下流側に設けた低位の起
伏堰3を起伏操作すると、それに連動して各止水膜4、
5、6が浮上して階段状の水路を形成するため、1個の
起伏堰があればよく、多数の起伏堰を用いる従来構造に
比べて魚道の構造が簡略化する。
【0021】また、起伏堰を設置するためのコンクリー
ト地盤は、高低位の起伏堰2、3に対してのみ形成すれ
ばよいので、地盤形成用の工事規模を小さくでき、簡単
に形成することができる。
【0022】なお、上記の実施例では、起伏堰3の上流
側に3個の止水堰4、5、6を設けたが、この止水膜の
数は、1個又は2個、或いは4個以上としてもよい。
【0023】また、取水堰を形成する高位の起伏堰2
は、流体により膨張収縮する可撓膜製の堰の他に、機械
的に起伏できるものとしてもよく、またコンクリート製
等の固定の堰としてもよい。
【0024】
【効果】以上のように、この発明の魚道は、下流側の起
伏堰を起伏させることにより上流側に設けた止水膜が連
動して浮上し、階段状の水路を形成するので、使用する
起伏堰が最少の数で済み、魚道の構造を簡略化できる。
また、起伏堰設置のための地盤工事を小規模にできるの
で、低いコストで製作できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の魚道を示す斜視図
【図2】同上の縦断側面図
【図3】起伏堰を倒伏させた状態を示す縦断側面図
【図4】起伏堰の内部構造を示す破断斜視図
【符号の説明】
1 河川 2 起伏堰 3 起伏堰 4、5、6 止水膜 7 浮き部材 8 フェンス部材 9 凹所 10 包被 11 可撓膜 12 地盤 13 押え金具 14 注入排出口 15 給排手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川の内部に、その河川を横断する可撓
    膜製起伏堰を設け、この起伏堰にそれを膨張又は収縮さ
    せる流体の給排手段を連結し、上記起伏堰の上流側に、
    河川を横断する1個又は複数の止水膜を設け、この止水
    膜の上端部に浮き部材を設け、その止水膜の浮上高さ
    を、上記起伏堰の堰高さより高く、かつ下流側から上流
    側の止水膜に向かって漸次高くなるように設定した魚
    道。
  2. 【請求項2】 上記止水膜の上流側に、第2の起伏堰を
    設け、その第2の起伏堰の堰高さを、最上流側の止水膜
    の浮上高さ以上に設定した請求項1に記載の魚道。
JP24302393A 1993-09-29 1993-09-29 魚 道 Pending JPH0797809A (ja)

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JP24302393A JPH0797809A (ja) 1993-09-29 1993-09-29 魚 道

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005226330A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Koichi Takano 浸水防止装置
KR100614213B1 (ko) * 2003-11-21 2006-08-21 간쿄 고가쿠 가부시키가이샤 어도형성용 월류형 격벽블록
GB2462447A (en) * 2008-08-07 2010-02-10 Peter John Dawe An impermeable barrier boom with a buoyant member
JP2014517164A (ja) * 2011-04-12 2014-07-17 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 遮断システム

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