JPH0797340A - Mri造影剤組成物 - Google Patents

Mri造影剤組成物

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JPH0797340A
JPH0797340A JP5324149A JP32414993A JPH0797340A JP H0797340 A JPH0797340 A JP H0797340A JP 5324149 A JP5324149 A JP 5324149A JP 32414993 A JP32414993 A JP 32414993A JP H0797340 A JPH0797340 A JP H0797340A
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JP5324149A
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Hiroyuki Asai
裕之 浅井
Tetsuaki Kawanishi
徹朗 川西
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記式に示す 1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-
1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,8,11-三酢
酸のカドリニウム錯体などのF原子を含むマクロ環式ポ
リアミンリガンドからなる常磁性金属錯化合物。 【化1】 【効果】F−MRI診断造影剤として高い感度を持ち、
有用な画像情報を提供する為、様々な診断に用いること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はMRI造影剤に関し、特
に、フッ素を検出核とするMRI造影剤に関する。
【0002】
【従来の技術】核磁気共鳴造影法(magnetic resonance
imaging(以下、MRIという))は、X線造影法(X-
ray imaging)、超音波造影法(ultrasonic imagin
g)、核医学造影法(nuclear medicine imaging)等と
同じく、画像診断法(imaging diagnosis)の一つであ
る。これら画像診断法によれば、生体の病理学的な形態
変化を可視的に画像化(visually imaging)することが
できる。従って、画像診断法は疾患の正確な診断を行な
うための極めて優れた手段であり、既に広範に用いられ
ている。なかでもMRIは、近年急速な普及と発展を見
せている有望な画像診断法である。現在、臨床的に用い
られているMRIは、1Hを検出核に用いるものであ
る。このようなMRIにおける測定ターゲットは、主
に、生体組織内に大量に存在する水分子であり、その原
理は次の通りである。水分子を構成する1Hの緩和時間
(relaxation time)は、その水が存在する環境によっ
て変化するから、生体内の異なった組織中に存在する水
分子は1Hの緩和時間の相違によって区別され得る。従
って、生体内に分布する多くの水分子について1Hの緩
和時間を測定し、その相違を画像化することによって、
生体の種々の組織を画像化することができる。同様に、
正常な組織内の水分子および病理学的な異常組織内の水
分子もまた、両者における1Hの緩和時間によって区別
され得るから、病理学的異常を生じた組織は正常な組織
とは異なったMRI像を示す。従って、MRI像に基づ
いて病理学的異常を診断することが可能である。
【0003】一方、近年では、検出核として1H以外の
核種(nuclide) を用いたMRI診断もまた試みられつつ
ある。NMR分光学的に検出可能な1H以外の核種とし
ては、19F,23Na,31P,13C等が挙げられるが、相
対感度および同位体存在比を考慮すると、MRI診断に
応用可能な核種は19Fおよび31Pである。この両者につ
いては、既に臨床応用に向けた研究がなされている。例
えば、31Pを検出核としたMRS(magnetic resonance
spectroscopy)により、ATP、ADP、クレアチン
リン酸および無機リン酸等の生体内における分布組成を
観察し、その結果を診断に利用することが検討されてい
る。しかし、31Pの感度は1Hの6%と低いため測定限
界があり、また画像化も困難である。従って、31Pの臨
床応用には限界がある。これに対して、19Fは以下のよ
うな特徴を具備しているため、最も臨床応用の可能性が
高い核種と考えられる。
【0004】1, 1Hの感度の83%と高い感度を示
す。 2, 共鳴周波数が1Hのそれに近似しているため、1
用のMRI装置を用いて測定できる。 3, 天然存在比100%の安価な元素である。 4, 歯以外の生体組織には全く存在しないため、フッ
素原子を含有する化合物を造影剤に用いることにより、
19Fをトレーサーとした画像診断が可能である。 5, 19Fのケミカルシフトの変化から、生体組織の環
境および代謝状況等の機能的な情報を得ることも可能で
ある。そのためには、19Fを含む造影剤化合物として、
その化学構造が生体組織の環境変化や代謝状況の変化に
よって変化し、その結果19Fの周辺の化学環境が変化す
るものを用ればよい。
【0005】19Fを検出核とするMRIは、上記のよう
1Hを検出核とした従来のMRIとは全く異なる特徴
を有し、診断に有用な新しい情報を得ることができるた
め、潜在的な利用価値は極めて高い。例えば、血液との
相溶性を有するフッ素化合を造影剤として用いれば、血
流の存在する部分だけを選択的に造影(imaging)する
ことが可能である。この血流選択的な造影は、虚血部位
や壊死組織の識別に応用することができる。また、特定
の臓器、特定の病巣または特定のレセプターを特異的に
認識する物質をフッ素で標識し、これを造影剤に用いる
ことによって、特定組織の選択的な造影が可能である。
上記のような潜在的利用価値に基づいて、19Fを検出核
としたMRI診断を臨床に応用するための研究例が既に
報告され、または開示されている。その幾つかを下記に
例示する。
【0006】(a) 人工血液に用いられているパーフ
ルオロカーボンを、造影剤として投与することにより、
血管や臓器の造影を試みた例[インベスティゲイティブ
ラジオロジー(Investigative Radiology),20,504-50
9(1985)、インベスティゲイティブ ラジオロジー(Inve
stigative Radiology),23,S298-S301(1988)、ジャーナ
ル オブ コンプューター アシステッド トモグラフィー
(Journal of Computer Assisted Tomography),9(1),8
-15(1985)]。 (b) パーフルオロトリプロピルアミンを造影剤とし
て用い、生体内の酸素濃度の差をコントラストとして造
影した例[マグネティック レゾナンス イメージング
(Magnetic Resonance Imaging),5, 279-285(198
7)]。
【0007】(c) ポジトロン エミッション トラン
スアクシャル トモグラフィー(positron emission tra
nsaxial tomography;PET)における造影剤として公
知の2−フルオロ−2−デオキシ−D−グルココース
(2-fluoro-2-deoxy-D-glucose)を用いて、ラットの脳
の造影を行なった例[マグネティック レゾナンス イメ
ージング(Magnetic Resonance Imaging),6,633-635(1
988)]。 (d) 抗癌剤である5−フルオロウラシル(5-fluoro
uracil)を用いて造影を行なった例[エヌ・エム・アール
イン バイオメディシン(NMR in Biomedicine),1(No.
3),113-120(1988)]。 (e) フッ素置換ベンゼン誘導体を用いて、生体組織
のpH分布を、19Fのケミカルシフトの差としてイメー
ジングする方法[特開平2-270832号公報]。 (f) 100個以上のフッ素原子で修飾された抗体を
使用して、癌病巣等の組織特異的造影を行なう方法[特
開昭63-135337号公報]。
【0008】上記以外にも、19Fを検出核とするMRI
診断の臨床応用を試みた例は数多く報告されているが、
19F−MRIが臨床的に普及するには至っていない。そ
の主な原因は、造影剤として投与するフッ素化合物の検
出感度が不十分なことにあると思われる。即ち、造影剤
の検出感度が不充分であるために、診断のために充分な
情報を得ようとすれば、臨床では余り普及していない高
磁場MRI装置が必要になる。高磁場MRI装置を用い
ず、臨床で常用されているMRI装置を用いて充分な情
報を得ようとすれば、極めて長い撮像時間を要すること
になる。このような事情が、19F−MRIの臨床での普
及を妨げている。
【0009】一方、大量のフッ素化合物を用いて造影感
度を高めることも考えられるが、この場合には、該フッ
素化合物の毒性が問題となる。例えば、パーフルオロカ
ーボンを造影剤に用いた動物の血管造影実験(上記の報
告例(a))においては、良好な画像を得るために大量
の造影剤を必要とすることが報告されている。このよう
な造影法を人体に応用することは、毒性の点で大きな問
題を伴う。加えて、フッ素で修飾した特異的な組織親和
性を有する物質(例えばモノクローナル抗体、以下組織
特異性物質という)を造影剤に用い、組織特異的な造影
を行なう場合においては、大量の造影剤の使用によって
バックグラウンドとのコントラストが悪化するという問
題を生じる。一方、この組織特異性物質を多くのフッ素
原子で修飾して検出感度を高めることは、次の理由から
実際には不可能である。第一に、そのような多くのフッ
素原子で修飾することは、合成反応上極めて困難であ
る。第二に、たとえ可能であったとしても、そのような
多くのフッ素原子による修飾は組織特異性物質の組織特
異性を低下させ、また毒性の増大を招くことになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、19Fを検出核とするMRIのための19F−MRI造
影剤であって、生理学的に許容され得る造影剤濃度領域
において充分な造影能力を有し、これにより臨床的MR
I診断で常用されているMRI装置を用いた場合にも、
診断に有用な画像情報を得ることができる19F−MRI
造影剤を提供することである。本発明の第二の目的は、
上記19F−MRI造影剤として有用な、フッ素原子を有
する金属錯化合物を提供することである。
【0011】
【課題を解決しようとする手段】上記目的は以下の本発
明により達成される。 (1) 1以上のフッ素原子を含むマクロ環式ポリアミ
ンリガンドが、常磁性金属のイオンに配位結合している
金属錯化合物からなり、19Fを検出核とするMRIのた
めの19F−MRI造影剤組成物。 (2) 前記常磁性金属が、クロム、マンガン、鉄、銅
およびガドリニウムからなる群から選択される上記
(1)記載の19F−MRI造影剤組成物。 (3) 前記マクロ環式ポリアミンは複数のフッ素原子
を含む上記(1)記載の19F−MRI造影剤組成物。 (4) 前記複数のフッ素原子のNMRケミカルシフト
が、全て実質的に同一である上記(3)記載の19F−M
RI造影剤組成物。
【0012】(5) 前記複数のフッ素原子のNMRケ
ミカルシフトが、全て1.5Tの磁場強度においける共
鳴周波数で2000Hzの範囲に分布している上記(4)
記載の19F−MRI造影剤組成物。 (6) 前記マクロ環式ポリアミンリガンドには、造影
すべき特定の生体組織に対して特異的な親和性を有する
組織特異性物質が結合されている上記(1)記載の19
−MRI造影剤組成物。 (7) 前記組織特異性物質が、適切なリンカーを介し
て前記マクロ環式ポリアミンリガンドに結合されている
上記(6)記載の19F−MRI造影剤組成物。 (8) 前記組織特異性物質が、ペプチドおよび/また
は糖鎖を含む物質である上記(6)の19F−MRI造影
剤組成物。
【0013】(9)前記組織特異性物質が、モノクロー
ナル抗体である上記(6)記載の19F−MRI造影剤組
成物。 (10) 前記造影剤は、賦形剤、安定剤、界面活性
剤、緩衝剤、電解質、着色剤、香料および呈味料から選
ばれる、製剤技術において通常用いられる助剤または添
加剤を配合し、錠剤、粉剤または液剤に製剤化されてい
る上記(1)記載の19F−MRI造影剤組成物。 (11) 前記マクロ環式ポリアミン錯化合物が、一般
式Iで表わされる金属錯化合物およびその生理学的に許
容され得る塩からなる群から選択される上記(1)記載
19F−MRI造影剤組成物。
【0014】
【化1】
【0015】(式IにおいてMe、z、A、m、X、n
およびYは各々つぎのものを意味する。 Me:常磁性金属イオン。 z:Meのイオン価であり、正の整数(好ましくは2〜
3)。 A:同一でも異なってもよく、炭素原子数1〜6の直鎖
または分岐鎖アルキル基、-(CH2)l-O-(CH2)l-、-
(CH2)l-CO-(CH2)l-を意味する。ここで、lは1
〜6の整数である。 m:1〜6の整数。 X:同一でも異なってもよく、-COOZ、-PO3
Z、-CONHW または-OHを意味する。 Z:水素原子、または有機もしくは無機の塩基当量、ま
たは金属イオン(Me)当量。 W:1以上の -OH基で置換された直鎖または分岐鎖の
アルキル基である。 n:1〜6の整数。 Y:n=1のとき;YはRである。ここで、Rは1以上
のフッ素原子を有し、且つ上記で定義したXを含んでも
よい置換基である。 n=2〜3のとき;少なくとも一つのYは上記で定義し
たRであり、残りのYは -CH2X、低級アルキル基ま
たは水素原子である。 但し、上記式におけるリガンドは、該リガンドに含まれ
る配位可能な窒素原子および/または酸素原子の少なく
とも一部を介して、前記常磁性金属イオンに対して配位
結合されている。)
【0016】(12) 前記 -Rが、 -R1Fである上記
(11)記載の19F−MRI造影剤組成物。(但し、 -
1Fは1以上のフッ素原子で置換され、且つXを含んで
もよい直鎖または分岐鎖のアルキル基を意味する。)
【0017】(13) 前記 -Rが、-R2-ArF、 -R
2-Φ-R2-ArF;-SO2-R1F、 -SO2-R2-R1F、-S
2-ArF、 -SO2-R2-ArF;-CO-R1F、 -CO-
2-R1F、-CO-ArF、 -CO-R2-ArF;-R2-NH
-SO2-R1F、 -R2-NH-SO2-ArF、-R2-NH-S
2-R2-ArF;-R2-SO2-NH-R1F、 -R2-SO2-
NH-ArF、-R2-SO2-NH-R2-ArF;-R2-NH-
CO-R1F、 -R2-NH-CO-ArF、-R2-NH-CO-
2-ArF;-R2-CO-NH-R1F、 -R2-CO-NH-A
F、-R2-CO-NH-R2-ArF
【0018】-R2-S-R1F、 -R2-S-ArF、 -R2-S
-R2-ArF;-R2-O-R1F、 -R2-O-ArF、 -R2-O
-R2-ArF;-R2-NH-R1F、 -R2-NH-R2-ArF
-R2-N(R3)-R1F、 -R2-N(R3)-R2-ArF;-
2-N(X)-R1F、 -R2-N(X)-R2-ArF;-R2-
N(R1F)-R2-ArF、および -R2−N(R2-ArF
2、からなる群から選択される上記(11)記載の19
−MRI造影剤組成物。但し、上記の式のなかで、Xお
よび -R1Fは先に定義した通りである。また、-R2- 、
-R3 、 -Φ- および −ArFは、各々次のものを意味
する。 -R2- :飽和または不飽和の炭化水素鎖 -R3 :低級アルキル基 -Φ- :フェニレン基 -ArF:一般式IIまたは一般式III
【0019】
【化2】
【0020】
【化3】
【0021】(一般式IIまたは一般式IIIにおいて、p
は1〜5の整数を示し、pは0または1〜4の整数を示
す)
【0022】(14) 上記(1)〜(13)に記載の
MRI造影剤組成物を含有するMRI造影剤。
【0023】本発明の19F−MRI造影剤における最大
の特徴は、造影活性を有する化合物として、19Fを有す
るマクロ環式ポリアミンリガンドが常磁性金属イオンに
配位結合されたマクロ環式ポリアミン金属錯化合物を用
いる点にある。本発明の19F−MRI造影剤において、
前記常磁性金属イオンは、常磁性を有し且つ安定な錯体
を形成するものである限り特に限定されない。例えば、
原子番号21〜29,42,44の遷移金属および原子
番号58〜70のランタナイド系列(lanthanoid serie
s)の金属の2価および3価のイオンを用いることがで
きる。これらのうち特に好ましいのは、より強い常磁性
を有するクロム、マンガン、鉄、銅およびガドリニウム
のイオンである。
【0024】本発明の19F−MRI造影剤において、前
記マクロ環式ポリアミンリガンドとは、前記常磁性金属
イオンに配位し得る複数のアミン窒素をもった有機リガ
ンドである。該マクロ環式ポリアミンリガンドに含まれ
るフッ素原子は、19F核を有するものであり、好ましく
は複数である。これら複数のフッ素原子は、夫々のNM
Rケミカルシフトが実質的に同一であるのが好ましい。
ここで「ケミカルシフトが実質的に同一」とは、MRI
測定時に全てのフッ素原子からの信号が有効にサンプリ
ングされ、アーティファクト像(articraft image)が
生じないように、全てのフッ素原子のケミカルシフト値
が充分に狭い範囲(好ましくは、1.5Tの磁場強度に
おける共鳴周波数で2000Hzの範囲)内に分布してい
ることを意味する。
【0025】本発明の19F−MRI造影剤においては、
前記マクロ環式ポリアミンリガンドに、造影すべき特定
の生体組織に対して特異的親和性を有する物質(以下で
は組織特異性物質という)を結合することが望ましい。
本発明の19F−MRI造影剤は、生体への投与に適する
ように、通常用いられる製剤技術によって錠剤、粉剤、
液剤等の剤形に処方して用いるのが望ましい。その際、
賦形剤、安定剤、界面活性剤、緩衝剤、電解質、着色
剤、香料、呈味料等の、製剤技術において通常用いられ
る助剤または添加剤を用いてもよい。
【0026】本発明の19F−MRI造影剤は、次のよう
な利点を有している。第一の利点は、19Fおよび常磁性
金属イオンが同一分子内に共存しているため、MRI測
定において、信号強度を著しく増幅できることである。
これは、常磁性金属の影響によって、19Fの緩和時間が
短縮されることに起因する。より詳細に説明すれば次の
通りである。常磁性金属の磁気的性質は近傍に存在する
19Fの核スピンに影響を及ぼし、19F−NMRにおける
1値(縦緩和時間(longitudinal relaxation time))
およびT2値(横緩和時間(transverse relaxation tim
e))を短縮する。この効果は、常磁性金属と19Fとが
より近接しているほど大きい。本発明においては常磁性
金属と19Fとが同一分子内に存在し、両者が極めて近接
しているから、緩和時間を短縮する効果は極めて大き
い。
【0027】その結果、本発明の造影剤においては、1
0mM水溶液中において数ミリ秒〜数十ミリ秒と極めて短
いT1値およびT2値が得られる。パーフルオロカーボン
等のような一般的フッ素化合物のT1値およびT2値は秒
オーダーであるから、本発明の造影剤における19Fの緩
和時間は、常磁性金属の影響によって 1/100〜1/
1000 と大幅に短縮され得ることが示される。な
お、常磁性金属と19Fとが同一分子内に存在するため、
本発明の造影剤は如何なる濃度で用いた場合にも緩和時
間は一定である。このように緩和時間が大幅に短縮され
る結果、MRIのパルスシーケンスにおいては、次に述
べるように著しく大きな信号強度増幅を得ることができ
る。パルスシーケンス法として臨床的に最も一般的なス
ピンエコー法を用いた場合、パルス1回当たりの信号強
度は下記式に数Iで示される。なお、TEはエコー時間
(echo time)であり、TRは繰り返し時間(repetitio
n time)である。
【0028】
【数1】信号強度 ∝ F原子密度・exp(−TE/T2)・
[(1−exp(−TR/T1)](数I)
【0029】上記式から明らかなように、パルス1回当
たりの信号強度はT1が減少するほど高くなる。従っ
て、上記のように緩和時間(T1値およびT2値)が大幅
に短縮されることによって、パルス1回当たりについ
て、著しくの大きい信号強度を得ることができる。加え
て、T1が短縮されるとパルス照射の繰り返し時間(T
R)を短く設定できるため、単位時間当たりに取り出せ
る信号数が多くなる。従って、最終的に取り出される信
号の強度は、より多くの信号を積算することよっても大
きく増幅され得る。
【0030】一般的な撮像条件を用いたスピンエコー法
の場合、上記のようにT1は短いほど有利である。これ
に対して、T2が短くなるとMRI測定における信号強
度が低下するから、T2は短いほど不利である。既述し
たように、常磁性金属による緩和時間短縮の効果は、T
1およびT2の両者に対して略均等に影響するから、本発
明の造影剤ではT2も著しく短縮される。しかし、この
2短縮による不利益は、撮像条件をコントロールする
ことによって回避することができる。即ち、適切な撮像
パラメータを採用することによって、T1短縮による利
点のみが顕著に現れ、T2短縮による不利益は受け難い
ようなMRI測定を行なうことが可能である。即ち、エ
コー時間(TE)をなるべく短い値(好ましくはT2
りも短い値)に設定し、また繰り返し時間(TR)をT
1の1.5倍程度に設定することにより、上記のような望
ましい結果を得ることができる。
【0031】しかし、MRI装置には撮像条件の設定幅
に限界があるから、使用する装置および錯体化合物の種
類によっては、上記のような望ましい結果を得るための
撮像条件を採用できないこともある。特に、使用するM
RI装置にTEおよびTRの設定下限がある場合には、
緩和時間(T1,T2)が極端に短い造影剤を用いると、
上記のような望ましいMRI撮像を行なうことができな
い可能性もある。このような場合でも、造影感度を低下
させない範囲で、緩和時間をより長くした造影剤を用い
ることによって、上記のような望ましい撮像条件でのM
RIを行なうことができる。このように、使用する造影
剤の緩和時間をコントロールできることも、本発明の利
点である。この緩和時間の制御は、本発明のに含まれる
マクロ環式ポリアミン金属錯化合物の分子設計によって
達成される。19Fの緩和時間を制御するための分子設計
において、第一の因子は常磁性金属イオンの種類であ
り、第二の因子は常磁性金属イオンと19Fとの間の距離
である。
【0032】第一の因子は、遷移金属イオンの種類によ
って、緩和時間の短縮効果に差があることに基づいてい
る。常磁性金属による緩和効果は、その磁気モーメント
の大きさ(通常は金属イオンが有する不対電子の数)と
相関している。例えば、磁気モーメントの大きさはGd
3+>Mn2+>Cr3+>Fe3+>Cu2+の序列であり、緩
和時間を短縮する効果の大きさもこの序列に一致する。
従って、本発明の19F−MRI造影剤では、常磁性金属
イオンの種類を選択することによって、緩和時間を制御
することができる。即ち、磁気モーメントの大きい常磁
性金属を選択することによって緩和時間をより短くする
ことができ、磁気モーメントの小さい金属を選択するこ
とによって緩和時間をより長くすることができる。
【0033】第二の因子は、常磁性金属イオンによる緩
和時間短縮の効果が、常磁性金属イオンと19Fとの間の
距離に相関することに基づいている。従って、この距離
を長くすることによって緩和時間を遅延させることがで
き、この距離を短くすることによって緩和時間をより短
くすることができる。常磁性金属イオンと19Fとの間の
距離は、マクロ環式ポリアミンリガンドの配位位置と19
F導入位置との間に適当なスペーサーを挿入することに
よって、容易に延長することができる。このようなスペ
ーサーは特に限定されず、アルキル鎖や芳香環などを用
いることができる。
【0034】本発明による19F−MRI造影剤の第二の
利点は、造影剤化合物の分子内に複数のフッ素原子を容
易に導入できることである。即ち、マクロ環式ポリアミ
ンリガンドは容易に置換基を導入できる1以上のN原子
を有している。従って、分子全体に複数のフッ素原子が
含まれるように、1以上のフッ素原子を有するフルオロ
アルキル基をこれらN原子に導入すればよい。こうして
複数のフッ素原子を導入することによって、より強いM
RI信号が得られ、造影剤の検出感度が向上するという
効果を得ることができる。何故なら、19F−MRIにお
けるMRI信号の強度はフッ素原子密度、即ち、含有さ
れるフッ素原子の数に比例するからである。
【0035】第三の利点は、ケミカルシフトが実質的に
同一である複数のフッ素原子を、分子内に容易に導入で
きることである。即ち、マクロ環式ポリアミンをリガン
ドとする金属錯化合物は分子の対象性が良好であるた
め、ケミカルシフト的環境が実質的に同一である複数の
置換位置が存在し得る。このような置換位置を利用する
ことによって、実質的に同一なケミカルシフトを有する
複数のフッ素原子を分子内に導入することができる。複
数のフッ素原子のケミカルシフトが実質的に同一である
ことによって、MRI測定時における信号サンプリング
効率を向上することができる。また、MRI画像におい
て、診断の妨げになるケミカルシフトアーティファクト
像(chemical shift articraft image)が生じ難いとい
う効果が得られる。これに対して、パーフルオロカーボ
ン等のような複数のフッ素原子を有する従来の造影剤で
は、夫々のフッ素原子のケミカルシフトが実質的に異な
るため、全てのフッ素原子からの信号を有効にサンプリ
ングできず、またアーティファクト像を生じることが問
題になっていた。
【0036】本発明による19F−MRI造影剤の第四の
利点は、金属イオンを含有するにもかかわらず、毒性が
極めて低いことである。これは、例えばEDTAについ
て周知のように、ポリアミンリガンドは優れた多座配位
リガンドであり、金属イオンとの間でリガンドと安定な
錯体を形成することに起因する。多くの遊離金属イオン
は、代謝等の生体反応を阻害することによって毒性を示
す。従って、生体内で金属イオンを遊離させるような不
安定な錯体は、この遊離した金属イオンに起因する毒性
を示す。これに対して、本発明の造影剤に用いられるマ
クロ環式ポリアミン金属錯体の多くは、その錯形成定数
(logKML)が15〜25と高い。この数値は、生体
内の条件下では金属イオンの遊離が殆ど生じず、従って
金属イオンはその毒性を呈し得ないことを示している。
【0037】本発明による19F−MRI造影剤の第5の
利点は、造影活性物質である上記マクロ環式ポリアミン
金属錯体が、容易に化学修飾され得ることである。パー
フルオロカーボンのような反応性官能基が存在しない化
合物は、反応性に乏しいため、通常の化学反応によって
化学修飾することは極めて困難である。これに対して、
本発明におけるマクロ環式ポリアミン金属錯体は、その
マクロ環式ポリアミンリガンド部分に存在する窒素原子
を利用して容易に、目的に応じた種々の化学修飾を行な
うことができる。
【0038】このような化学修飾の第一の目的は、本発
明の造影剤に組織特異性を付与することである。例え
ば、分子の大きさ、疎水性/親水性バランス、荷電をコ
ントロールすることによって、臓器特異性や病巣特異性
を付与することも可能である。しかし、この目的のため
に最も有用な例は、特定の生体組織に対して特異的な親
和性を有する物質(以下、組織特異性物質という)との
複合体を形成することである。このような組織特異性物
質としては、タンパク、糖、糖タンパク、脂質、その他
の有機化合物など、種々の物質が知られている。より具
体的に例示すれば、特定組織に対するモノクローナル抗
体もしくはそのフラグメント、ホルモン類、神経伝達物
質、特定のレセプターに結合する薬剤、臓器蓄積性物
質、代謝基質化合物などが挙げられる。これら物質は生
体由来物質であってもよく、また合成物質であってもよ
い。
【0039】マクロ環式ポリアミン金属錯体と上記の組
織特異性物質との複合体を形成するためには、エステル
結合、アミド結合、イミド結合、ジスルフィド結合等の
適切な結合を介して、マクロ環式ポリアミンリガンドに
前記組織特異性物質を結合すればよい。そのための方法
としては、リガンド部分に適切な反応性基を導入したマ
クロ環式ポリアミン金属錯体と、組織特異性物質とを反
応させればよい。これにより、リガンド部分に導入され
た反応性基と、組織特異性物質に含まれる反応性基(例
えばアミノ用い、チオール基、水酸基、カルボキシル
基、イミダゾール基)とが反応して、両者の間に上記の
ような結合が形成される。マクロ環式ポリアミンリガン
ド部分に導入される反応性基は、組織特異性物質に含ま
れる反応性基に応じて、酸無水物基、酸ハロゲン化物
基、活性エステル基、ナイトレン基、イソシアネート
基、イソチオシアネート基、マレイミド基等から適宜選
択される。リガンド部分に導入される反応性基は適切な
保護基で保護した状態で導入しておき、組織特異性物質
と反応させる直前に保護基を脱離して活性化させるのが
好ましい。なお、可能な場合には、カルボジイミド等の
カップリング試薬を用いることにより、組織特異性物質
をマクロ環式ポリアミン金属錯体に結合させてもよい。
【0040】上記のように組織特異性物質をマクロ環式
ポリアミン金属錯体に結合することによって、織特異的
造影が可能となる。その際のターゲット組織としては、
腫瘍組織、感染組織、炎症組織、壊死組織、代謝異常組
織、特定代謝物質蓄積組織、特定レセプター存在組織な
どが挙げられる。このような組織特異的な造影は、癌、
感染症、虚血性心疾患、動脈硬化、潰瘍、精神疾患など
の様々な疾患のMRI診断に極めて有用である。このよ
うな組織特異的造影をより詳細に例示すれば次の通りで
ある。
【0041】腫瘍組織組の特異的造影では、通常は腫瘍
組織を抗原とする抗体が用いられる。腫瘍組織に対する
抗体については、多数の研究が報告されている。また、
体外診断や核医学の分野への応用が図られ、既に臨床で
用いられている。このような抗体を組織特異性物質に用
いたMRIは、悪性黒色腫、大腸癌、膵臓癌、悪性リン
パ腫などの診断に有用である。炎症組織の特異的造影に
おいては、炎症部位で多数発現する活性化白血球に対し
て親和性を有する物質を、組織特異性物質として用いる
ことができる。また、白血球自体を組織特異性物質とし
て用いてもよい。心筋の壊死組織を特異的に造影するた
めには、ミオシンに対するモノクローナル抗体を組織特
異性物質として利用できる。
【0042】更に、上記の組織特異的造影は、組織特異
性物質として、特定レセプターに作用するアゴニスト、
アンタゴニスト、ホルモン、化学伝達物質、またはレセ
プターに対する抗体を用いることによって、レセプター
マッピングにも応用することができる。上記の組織特異
的造影の目的において、最も応用範囲の広い組織特異性
物質は抗体である。この目的で使用する抗体は、下記の
性質を満たしているのが好ましい。
【0043】<1> 目的組織に対する特異性が高く、且
つ他の組織との交差反応性がないこと。この観点から、
特にモノクローナル抗体が望ましい。 <2> 生体内に高濃度で存在する抗原に向けられ、且つ
該抗原に対する親和性が高いこと。 <3> 細胞膜などの組織中にのみ存在し且つ血中に遊離
しない抗原に向けられること。
【0044】抗体は完全な抗体分子の形で用いてもよい
が、抗原認識部位を含む抗体フラグメントとして用いて
もよい。抗体フラグメントを用いることによって、次の
ようなメリットが得られる。第一は、バックグラウンド
信号の消失が早いため、短時間でターゲット組織への集
積を検出できることである。これは、抗体フラグメント
は体内半減期が短く、ターゲット組織以外での消失速度
が早いことによる。第二は、完全な抗体分子に比較し
て、連用による組織特異性の低下が生じ難いことであ
る。これは、抗体フラグメントに対する抗体は、完全な
抗体分子に対する抗体よりも産生され難いことによる。
このような抗体フラグメントとしては、抗体分子から抗
原認識に関与しないFc部分を除去したものが多く用い
られている。例えば、完全な抗体分子をパパイン処理し
て得られるFabフラグメントや、ペプシン処理して得ら
れるF(ab')フラグメントが挙げられる。
【0045】本発明における造影活性物質(即ちマクロ
環式ポリアミン金属錯体)を化学修飾することの第二の
目的は、pH、酸素濃度および/または酸化還元電位な
どの組織環境の変化を、19Fのケミカルシフトの変化と
して検出することである。これによって、19Fのケミカ
ルシフトから組織環境に関する情報を得ることができ、
例えば異常代謝組織を造影することも可能になる。この
ような化学修飾の一例としては、例えばpHの変化によ
って閉環したり開環したりする化学構造を、19F近傍の
リガンド内に導入することが挙げられる。以上述べたよ
うに、本発明の19F−MRI造影剤は、パーフルオロカ
ーボンのような従来の19F−MRI造影剤に比較して著
しく高感度であり、しかも低毒性である。従って、本発
明の19F−MRI造影剤を用いれば、19F−MRIの臨
床応用が現実的に可能となり、1H−MRIとは全く異
なった様々な目的でのMRI診断が可能となる。
【0046】例えば、放射性同位元素を用いた血流シン
チグラフィーのような、現在は核医学的手段で行なわれ
ている画像診断に応用することができる。即ち、本発明
19F−MRI造影剤(水溶性のもの)を血中に投与
し、これをトレーサーとして造影することにより、血流
の存在を画像化することができる。このようなMRI診
断は、血流シンチグラフィーと同様、壊死組織の発見、
虚血部位の判定および血管硬塞部位の発見に有用であ
る。しかも、放射性同位元素を使用しないから、放射線
被爆を回避でき、また粒子加速器やRI実践設備が不要
であるなどの利点が得られる。更に、19F−MRIで得
られる画像情報は、多くの場合、コントラストおよび分
解能の点で核医学的手法よりも優れている。加えて、本
発明の19F−MRI造影剤は、組織特異的な造影や、代
謝異常等の機能的異常部位の画像化にも応用することが
可能であることは、既述した通りである。
【0047】更に、本発明の19F−MRI造影剤で造影
活性物質として用いられるマクロ環式ポリアミン金属錯
体は、上記のような造影剤として生体に投与する以外に
も、次のような使用態様も可能である。即ち、カテーテ
ルや人工臓器に塗布または混入して用いることにより、
MRIを用いてカテーテルや人工臓器の位置情報を得る
ことができる。次に、上記の19F−MRI造影剤に用い
るための、新規なマクロ環式ポリアミン金属錯化合物に
ついて説明する。本発明が提供するマクロ環式ポリアミ
ン錯化合物は、下記の一般式Iで表わされる金属錯化合
物およびその生理学的に許容され得る塩である。
【0048】
【化4】
【0049】(式IにおいてMe、z、A、m、X、n
およびYは各々つぎのものを意味する。 Me:常磁性金属イオン。 z:Meのイオン価であり、正の整数(好ましくは2〜
3)。 A:同一でも異なってもよく、炭素原子数1〜6の直鎖
または分岐鎖アルキル基、-(CH2)l-O-(CH2)l-、-
(CH2)l-CO-(CH2)l-を意味する。ここで、lは1
〜6の整数である。 m:1〜6の整数。 X:同一でも異なってもよく、-COOZ、-PO3
Z、-CONHW または-OHを意味する。 Z:水素原子、または有機もしくは無機の塩基当量、ま
たは金属イオン(Me)当量。 W:1以上の -OH基で置換された直鎖または分岐鎖の
アルキル基である。 n:1〜6の整数。 Y:n=1のとき;YはRである。ここで、Rは1以上
のフッ素原子を有し、且つ上記で定義したXを含んでも
よい置換基である。 n=2〜3のとき;少なくとも一つのYは上記で定義し
たRであり、残りのYは -CH2X、低級アルキル基ま
たは水素原子である。 但し、上記式におけるリガンドは、該リガンドに含まれ
る配位可能な窒素原子および/または酸素原子の少なく
とも一部を介して、前記常磁性金属イオンに対して配位
結合されている。)
【0050】本発明のマクロ環式ポリアミン金属錯体に
おいて、常磁性金属イオンMe+zについては、既に述べ
た通りである。また、マクロ環式ポリアミンリガンドと
常磁性金属との間の配位結合には、マクロ環式ポリアミ
ンリガンド内の窒素原子および水酸基の酸素原子が関与
し得る。この水酸基は、X(Yに含まれるXを含む)に
含まれる水酸基であってもよく、またWに含まれる水酸
基であってもよい。Zが無機塩基または有機塩基を示す
とき、これらの塩基は、錯体を安定な中性塩の形で得る
ために使用される。塩の形にすることによって、毒性を
低減できる場合があるからである。無機塩基としては、
ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられる。有機
塩基としては、N−メチルグルカミン、N,N−ジメチ
ルグルカミン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トロメタミン、3−アミノ−1,2−プロパンジオ
ール及びモルホリンのような各種アミン類や、リジン及
びアルギニンのような塩基性アミノ酸等が挙げられる。
【0051】1以上の -OH基で置換された直鎖または
分岐鎖のアルキル基Wは、アルキル鎖の長さ及び水酸基
の数が特に限定されるものではない。しかし、炭素数1
〜6、水酸基数1〜5のものが好ましい。好ましいWの
例として、例えば、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキ
シエチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、ジヒド
ロキシイソプロピル基、2,3,4−トリヒドロキシブチ
ル基等が挙げられる。これらヒドロキシアルキル基Wに
含まれる -OH基の一部は、常磁性金属イオンMeに配
位結合していていもよい。また、ヒドロキシアルキル基
の代わりに、Wとして糖残基またはポリエーテル構造を
有する親水性基を用いてもよい。
【0052】Yに少なくとも一つ含まれるR、即ち、1
以上のフッ素原子を有する置換基は、ポリアミン錯化合
物の分子中に、19F−MRIの検出核である19Fを導入
するためのものである。従って、この目的を達成し得る
ものであれば、Rは特に限定されない。しかし、好まし
くは、1以上のフッ素原子で置換された直鎖もしくは分
岐鎖のアルキル基である。勿論、全ての水素原子がフッ
素で置換されたパーフルオロアルキル基でもよい。これ
らアルキル基の炭素数は1〜10が好ましい。このよう
なフッ素置換アルキル基の例としては、トリフルオロメ
チル基、パーフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオ
ロエチル基、パーフルオロプロピル基、ビス(トリフル
オロメチル)メチル基、トリス(トリフルオロメチル)
メチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル
基、パーフルオロブチル基等が挙げられる。また、これ
らのフッ素置換アルキル基は、例えばビス(トリフルオ
ロメチル)ヒドロキシメチル基のように、水酸基等の官
能基を含んでいてもよい。更に、Rとしては、上記のフ
ッ素置換アルキル基以外にも、1以上の芳香族水素がフ
ッ素原子で置換されたアリール基、アラルキル基も好ま
しい。これらのアルキル基、アリール基およびアラルキ
ル基は、何れも上記で定義したXを含む。
【0053】上記の好ましいRを、一般化した式で例示
すれば下記の通りである。-R1F;-R2-ArF、 -R2-
Φ-R2-ArF;-SO2−R1F、 -SO2-R2-R1F、 -S
2-ArF、-SO2-R2-ArF;-CO-R1F、 -CO-R
2-R1F、 -CO-ArF、-CO-R2-ArF;-R2-NH-
SO2-R1F、 -R2-NH-SO2−ArF、-R2-NH-S
2-R2-ArF;-R2-SO2-NH-R1F、 -R2-SO2-
NH-ArF、-R2-SO2-NH-R2-ArF
【0054】-R2-NH-CO-R1F、-R2-NH-CO-A
F、-R2-NH-CO-R2-ArF;-R2-CO-NH-
1F、-R2-CO-NH-ArF、-R2-CO-NH-R2−A
F;-R2-S-R1F、 -R2-S-ArF、 -R2-S-R2
ArF;-R2-O-R1F、-R2-O-ArF、 -R2-O-R2-
ArF;-R2-NH-R1F、 -R2-NH-R2-ArF;-R2-
N(R3)-R1F、 -R2-N(R3)-R2-ArF;-R2-N
(X)-R1F、 -R2-N(X)-R2-ArF;-R2-N(R
1F)-R2-ArF;および-R2-N(R2-ArF2
【0055】但し、上記の式においてXは先に定義した
通りである。また、 -R1F、 -R2-、-R3、 -Φ- およ
び -ArF は、次のものを意味する。 -R1F :1以上のフッ素原子で置換され、且つXを含ん
でもよい直鎖または分岐鎖のアルキル基 -R2- :飽和または不飽和の炭化水素鎖 -R3 :低級アルキル基 -Φ- :フェニレン基 -ArF:一般式IIまたは一般式III
【0056】
【化5】
【0057】
【化6】
【0058】(一般式IIまたは一般式IIIにおいて、
pは1〜5の整数を示し、pは0または1〜4の整数を
示す)
【0059】上記のマクロ環式ポリアミン錯体は、既に
述べたような種々の優れた特徴を具備している。第一
に、19Fおよび常磁性金属イオンが同一分子内に共存し
ている。第二に、分子内に複数のフッ素原子を容易に導
入できる構造を有している。第三に、導入された複数の
フッ素原子のケミカルシフトを実質的に同一とし得るよ
うな、良好な分子の対象性を有している。第四に、マク
ロ環式ポリアミンは極めて優れたリガンドであり、しか
も常磁性金属に対してその配位座を全て満たすように配
位しているから、極めて安定である。第五に、マクロ環
式ポリアミンリガンドは置換基の導入が容易であるた
め、容易に多様な化学修飾を施すことが可能である。
【0060】上記の特徴に加えて、本発明のマクロ環式
ポリアミン金属錯化合物の第六の特徴は、リガンドの末
端に多くの水酸基を有し得るため、分子全体の浸透圧を
低く保てることである。アミノ基やカルボキシル基とは
異なり、水酸基は水溶液中でイオンに解離しないから、
これを親水性基として用いても浸透圧を低く維持できる
のである。この特徴によって、造影剤を成体内に投与す
る場合に、造影剤の高浸透圧による副作用を回避するこ
とができる。本発明のマクロ環式ポリアミン金属錯化合
物は、市販のポリアミン及びアミノアルコール等の原料
を用い、当業者に周知の反応を用いることにより、下記
に表1示す合成経路に従って容易に製造することができ
る。
【0061】
【表1】
【0062】上記の経路で合成した最終化合物は、イオ
ン交換処理、活性炭処理、溶媒沈殿、蒸発乾固、再結
晶、スプレードライ等、有機合成で用いられる常法によ
り単離および精製することができる。また、最終目的物
を種々の塩の形で得たり、或いは生体のpHに調節する
ためには、遊離の化合物に当量のカウンターイオンを加
えて反応させた後、上記と同様にして単離および精製す
ればよい。
【0063】
【実施例】以下に、実施例を示して本発明をさらに具体
的に説明する。 (実施例1) 1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1,4,8,11-テ
トラアザシクロテトラデカン-4,8,11-三酢酸のガド
リニウム錯体(化合物−1(式IV))の合成
【0064】
【化7】
【0065】[反応1]1,4,8,11-テトラアザシク
ロテトラデカン20g(100mmol)と2,2,2-トリフ
ルオロエチルブロマイド16g(100mmol)をクロロホ
ルム200mlに溶解し、室温で5時間反応後、減圧濃縮
を行い、濃アンモニア水1/メタノール9を溶離液とす
るシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行っ
た。収率53%。
【0066】[反応2]反応1生成物15g(53mmol)
をジメチルホルムアミド200mlに溶解し、トリエチル
アミン125ml(900mmol)を加え、ブロモ酢酸エチル
150g(900mmol)を30分かけて滴下した。70℃
で2時間反応後、減圧濃縮を行い、メタノール1/クロ
ロホルム9を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにて精製を行った。収率80%。
【0067】[反応3]反応2生成物23g(42mmol)
をエタノール50mlに溶解し、1N水酸化ナトリウム1
27mlを加え、室温で12時間撹拌反応した。反応物を
減圧濃縮し、陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR-
120B)で処理した。収率90%。
【0068】核磁気共鳴分析(NMR) 装置:日本電子
製 EX-90型 (90MHz) 測定溶媒:重水またはDMSO-d6 標準物質:DSSまたはTMS(1H) トリフルオロ酢酸(19F) 赤外分光分析(IR) 装置:日本分光製 IR-81
0型 測定方法:KBr錠剤法 質量分析(MS) 装置:日本電子製 D-300
型 イオン化法:FAB(塩酸含有グリセリンマトリック
ス)
【0069】分子式:C1831463 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH
2C),2.8(m,CH2N),3.2(m,CH2
3),3.5(s,CH2CO)19 F−NMR(δppm,D2O):−68.1 IR(νcm-1):2600−3400,1720−1
760(COOH),1240(CF3) FAB−MS(M/Z):457(MH+
【0070】[反応4]反応3生成物10g(22mmol)
を1N水酸化ナトリウム33mlを含有する蒸留水100
mlに溶解し、酸化ガドリニウム4.0g(11mmol)を加
え、80℃6時間加熱反応した。反応混合物を濾過して
未反応の酸化ガドリニウムを除去した後、濾液を減圧乾
固し、陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR-120
B)で処理し、減圧乾固した。収率90%。錯化反応の
収率は、重量とICP(誘導結合プラズマ発光分析)に
よる金属定量値より求めた。最終目的物は12.8g得
られた。全工程収率34%。
【0071】(実施例2) 1-(1-カルボキシ-3,3,3-トリフルオロプロピル)-
1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,8,
11-三酢酸のガドリニウム錯体(化合物−2(式V))の
合成
【0072】
【化8】
【0073】[反応1]1,4,8,11-テトラアザシク
ロテトラデカン20g(100mmol)と2-ヨード-4,4,
4-トリフルオロ酪酸27g(100mmol)をクロロホル
ム200mlに溶解し、室温で5時間反応後、減圧濃縮を
行い、濃アンモニア水1/メタノール9を溶離液とする
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行っ
た。収率56%。
【0074】[反応2]出発物に反応1生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率83%。 [反応3]出発物に反応2生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率86%。
【0075】分子式:C2033483 1 H−NMR(δppm,D2O):1.9(m,CCH2
3),2.3(m,CCH2C),3.0(m,CH2N),
3.3(s,CH2CO),3.4(s,CH2CO),3.6
(m,CH)19 F−NMR(δppm,D2O):−65.4 IR(νcm-1):2600−3400,1720−1
760(COOH),1260(CF3) FAB−MS(M/Z):515(MH+
【0076】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率89%。最終目的物は12.2g得られた。全工程
収率36%。
【0077】(実施例3) 1-[4-(トリフルオロメチル)ベンジル]-1,4,8,11
-テトラアザシクロテトラデカン-4,8,11-三酢酸の
ガドリニウム錯体(化合物−3(式VI))の合成
【0078】
【化9】
【0079】[反応1]1,4,8,11-テトラアザシク
ロテトラデカン20g(100mmol)と4-(トリフルオロ
メチル)ベンジルブロマイド24g(100mmol)をクロ
ロホルム200mlに溶解し、室温で5時間反応後、減圧
濃縮を行い、濃アンモニア水1/メタノール9を溶離液
とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を
行った。収率63%。
【0080】[反応2]出発物に反応1生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率79%。 [反応3]出発物に反応2生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率82%。
【0081】分子式:C2435463 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH2C),
2.7(m,CH2N),3.2(s,CH2CO),3.3
(s,CH2CO),3.7(m,Φ-CH2),7.4−7.8
(m,Φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−65.1 IR(νcm-1):2600−3400,1720−1
760(COOH),1240(CF3) FAB−MS(M/Z):533(MH+
【0082】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率92%。最終目的物は12.5g得られた。全工程
収率38%。
【0083】(実施例4) 1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-1,
4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,8,11
-三酢酸のガドリニウム錯体(化合物−4(式VII)の合
【0084】
【化10】
【0085】[反応1]1,4,8,11-テトラアザシク
ロテトラデカン20g(100mmol)と3,5-ビス(トリ
フルオロメチル)ベンジルブロマイド31g(100mmo
l)をクロロホルム200mlに溶解し、室温で5時間反
応後、減圧濃縮を行い、濃アンモニア水1/メタノール
9を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィー
にて精製を行った。収率57%。
【0086】[反応2]出発物に反応1生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率84%。 [反応3]出発物に反応2生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率86%。
【0087】分子式:C2534466 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH
2C),2.6(m,CH2N),3.5(s,CH2
O),3.6(s,CH2CO),3.7(m,Φ-C
2),7.9−8.2(m,Φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−65.2 IR(νcm-1):2600−3400,1720−1
760(COOH),1250(CF3) FAB−MS(M/Z):601(MH+
【0088】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率94%。最終目的物は12.4g得られた。全工程
収率39%。
【0089】(実施例5) 1,8-ビス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,1
1-二酢酸のガドリニウム錯体(化合物−5(式VIII)の
合成
【0090】
【化11】
【0091】[反応1]3,5-ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジルブロマイドを62g(200mmol)用いる以
外は、実施例4の反応1と同じ手法で反応を行った。収
率38%。 [反応2]ブロモ酢酸エチルを80g(480mmol)用い
る以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行っ
た。収率95%。 [反応3]1N水酸化ナトリウムを72ml用いる以外
は、実施例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率
88%。
【0092】分子式:C32364412 1 H−NMR(δppm,D2O):2.4(m,CCH
2C),2.6(m,CH2N),3.5(s,CH2
O),3.7(m,Φ-CH2),7.9−8.2(m,Φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−65.1 IR(νcm-1):2600−3400,1720−1
760(COOH),1250(CF3) FAB−MS(M/Z):769(MH+
【0093】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
こと、および1N水酸化ナトリウム13mlを含有する蒸
留水100mlを用いること以外は、実施例1の反応4と
同じ手法で反応を行った。収率97%。最終目的物は1
0.1g得られた。全工程収率31%。
【0094】(実施例6) 1,4,8-トリス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベン
ジル]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-
11-酢酸のガドリニウム錯体(化合物−6(式IX))の
合成
【0095】
【化12】
【0096】[反応1]3,5-ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジルブロマイドを93g(300mmol)用いる以
外は、実施例4の反応1と同じ手法で反応を行った。収
率42%。 [反応2]ブロモ酢酸エチルを40g(240mmol)用い
る以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行っ
た。収率93%。 [反応3]1N水酸化ナトリウムを39ml用いる以外
は、実施例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率
83%。
【0097】分子式:C39384218 1 H−NMR(δppm,D2O):2.2(m,CCH
2C),2.6(m,CH2N),3.5(s,CH2
O),3.7(m,Φ-CH2),7.9−8.2(m,Φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−65.2 IR(νcm-1):2600−3400,1720−1
760(COOH),1250(CF3) FAB−MS(M/Z):937(MH+
【0098】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
こと、および1N水酸化ナトリウム5mlを含有する蒸留
水100mlを用いること以外は、実施例1の反応4と同
じ手法で反応を行った。収率94%。最終目的物は1
1.1g得られた。全工程収率30%。
【0099】(実施例7) 1,4,8,11-テトラキス[3,5-ビス(トリフルオロメ
チル)ベンジル]-1,4,8,11-テトラアザシクロテト
ラデカンのガドリニウム錯体(化合物−7(式X))の合
【0100】
【化13】
【0101】[反応1]3,5-ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジルブロマイドを124g(400mmol)用いる
以外は、実施例4の反応1と同じ手法で反応を行った。
収率52%。
【0102】分子式:C4640424 1 H−NMR(δppm,D2O):2.2(m,CCH
2C),2.6(m,CH2N),3.7(m,Φ-CH2),
7.9−8.2(m,Φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−65.3 IR(νcm-1):1250(CF3) FAB−MS(M/Z):1105(MH+
【0103】[反応2]反応1生成物10g(9mmol)を
メタノール50mlを含有する蒸留水100mlに溶解し、
酸化ガドリニウム3.3g(9mmol)を加え、50℃12
時間加熱反応した。反応混合物を濾過して未反応の酸化
ガドリニウムを除去した後、濾液を減圧乾固し、陽イオ
ン交換樹脂(アンバーライトIR-120B)で処理
し、減圧乾固した。収率86%。最終目的物は9.8g
得られた。全工程収率45%。
【0104】(実施例8) 1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-1,4,7,10-
テトラアザシクロドデカン-4,7,10-三酢酸のガドリニウ
ム錯体(化合物−8(式XI))の合成
【0105】
【化14】
【0106】[反応1]1,4,7,10-テトラアザシク
ロドデカン17g(100mmol)と3,5-ビス(トリフル
オロメチル)ベンジルブロマイド31g(100mmol)を
クロロホルム200mlに溶解し、室温で5時間反応後、
減圧濃縮を行い、濃アンモニア水1/メタノール9を溶
離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製を行った。収率64%。
【0107】[反応2]出発物に反応1生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率81%。 [反応3]出発物に反応2生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率83%。
【0108】分子式:C2330466 1 H−NMR(δppm,D2O):2.6(m,CH2N),
3.5(s,CH2CO),3.6(s,CH2CO),3.
7(m,Φ-CH2),7.9−8.2(m,Φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−65.2 IR(νcm-1):2600−3400,1720−1
760(COOH),1250(CF3) FAB−MS(M/Z):573(MH+
【0109】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率96%。最終目的物は12.8g得られた。全工程
収率41%。
【0110】(実施例9) 1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-1,4,
8,11-テトラアザシクロテトラデカン-5,7-ジオン-
4,8,11-三酢酸のガドリニウム錯体(化合物−9(式
XII))の合成
【0111】
【化15】
【0112】[反応1]1,4,8,11-テトラアザシク
ロテトラデカン-5,7-ジオン23g(100mmol)と3,
5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジルブロマイド31
g(100mmol)をクロロホルム200mlに溶解し、室温
で5時間反応後、減圧濃縮を行い、濃アンモニア水1/
メタノール9を溶離液とするシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製を行った。収率74%。
【0113】[反応2]出発物に反応1生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率75%。 [反応3]出発物に反応2生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率82%。
【0114】分子式:C2530486 1 H−NMR(δppm,D2O):2.6−3.0(m,CH2
N),3.2(m,CH2,CH2CO),3.6(s,CH2
CO),3.7(m,Φ-CH2),7.9−8.2(m,
Φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−65.0 IR(νcm-1):2600−3400,1720−1
760(COOH),1240(CF3) FAB−MS(M/Z):629(MH+
【0115】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率91%。最終目的物は11.9g得られた。全工程
収率41%。
【0116】(実施例10) 1-[4-[トリス(トリフルオロメチル)メチル]ベンジル]
-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,8,
11-三酢酸のガドリニウム錯体(化合物−10(式XII
I))の合成
【0117】
【化16】
【0118】[反応1]1,4,8,11-テトラアザシク
ロテトラデカン20g(100mmol)と4−[トリ
ス(トリフルオロメチル)メチル]ベンジルブロマイド3
9g(100mmol)をクロロホルム200mlに溶解し、室
温で5時間反応後、減圧濃縮を行い、濃アンモニア水1
/メタノール9を溶離液とするシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにて精製を行った。収率54%。
【0119】[反応2]出発物に反応1生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率81%。 [反応3]出発物に反応2生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率87%。
【0120】分子式:C2735469 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH
2C),2.8(m,CH2N),3.3(s,CH2
O),3.6(s,CH2CO),3.7(m,Φ-C
2),7.2−7.5(m,Φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−63.8 IR(νcm-1):2600−3400,1720−1
760(COOH),1240(CF3) FAB−MS(M/Z):683(MH+
【0121】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率96%。最終目的物は12.3g得られた。全工程
収率37%。
【0122】(実施例11) 1-(2,3,4,5,6-ペンタフルオロベンジル)-1,4,
8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,8,11-三
酢酸のガドリニウム錯体(化合物−11(式XIV))の合
【0123】
【化17】
【0124】[反応1]1,4,8,11-テトラアザシク
ロテトラデカン20g(100mmol)と2,3,4,5,6-
ペンタフルオロベンジルブロマイド26g(100mmol)
をクロロホルム200mlに溶解し、室温で5時間反応
後、減圧濃縮を行い、濃アンモニア水1/メタノール9
を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
て精製を行った。収率50%。
【0125】[反応2]出発物に反応1生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率78%。 [反応3]出発物に反応2生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率91%。
【0126】分子式:C2331465 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH2C),
2.7(m,CH2N),3.1(s,CH2CO),3.2
(s,CH2CO),3.6(m,Φ-CH219 F−NMR(δppm,D2O):−160〜−150 IR(νcm-1):2600−3400,1720−1
760(COOH) FAB−MS(M/Z):555(MH+
【0127】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率92%。最終目的物は12.4g得られた。全工程
収率33%。
【0128】(実施例12) 1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-1,4,
8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,8,11-三
酢酸のガドリニウム錯体(化合物−12(式XV))の合成
【0129】
【化18】
【0130】[反応1]実施例5の反応3生成物28g
(41mmol)を2,3-ジヒドロキシプロピルアミン27g
(186mmol)と混合し、100℃で2時間撹拌反応し
た。反応物を少量の水に溶解し、陽イオン交換樹脂(ア
ンバーライトIR-120B)で処理した。収率76%
【0131】分子式:C3455796 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH
2C),2.9(m,CH2N),3.6(m,φ-CH2),
3.7(s,CH2CO),3.6−4.2(m,アミド側
鎖),7.6−7.9(m,φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−64.8 IR(νcm-1):3200−3600(OH),16
50(CONH),1290(CF3) FAB−MS(M/Z):820(MH+
【0132】[反応2]出発物に反応1生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率90%。最終目的物は10.7g得られた。全工程
収率29%。
【0133】(実施例13) 1-[4-[2-トランス-{3,5-ビス(トリフルオロメチ
ル)フェニル}ビニル]ベンジル]-1,4,8,11-テトラ
アザシクロテトラデカン-4,8,11-三酢酸のガドリニ
ウム錯体(化合物−13(式XVI))の合成
【0134】
【化19】
【0135】[反応1]4-メチルベンジルブロマイド
500g(270mmol)を乾燥テトラヒドロフラン300
mlに溶解し、トリフェニルホスフィン71g(270mmo
l)を加え80℃で1時間反応した。冷却後、析出した固
体を濾過し、少量のテトラヒドロフランで洗浄後乾燥し
た。収率85%。 [反応2]反応1生成物103g(230mmol)をメタノ
ール350mlに溶解し、28%ナトリウムメトキシドメ
タノール溶液52ml(270mmol)を加え、氷温に冷却下
3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンツアルデヒド56
g(230mmol)を滴下した。室温で2時間反応後、減圧
濃縮し、酢酸エチル100mlを加え、水で2回、飽和食
塩水で1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥を行っ
た。酢酸エチル1/n-ヘキサン19を溶離液とするシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った。
収率60%。
【0136】[反応3]反応2生成物46g(138mmo
l)を四塩化炭素300mlに溶解し、N-ブロモコハク酸イミ
ド37g(206mmol)を加え、3時間加熱還流した。反
応物を濾過後、濾液を減圧濃縮し、酢酸エチル1/n-
ヘキサン19を溶離液とするシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製を行った。収率75%。 [反応4]ジエタノールアミン13g(124mmol)を乾
燥テトラヒドロフラン400mlに溶解し、トリエチルア
ミン13g(124mmol)を加え、冷却下反応3生成物4
0g(103mmol)を適下した。室温で3時間反応させた
後、蒸留水に投入し酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮を行
い、酢酸エチル3/n-ヘキサン7を溶離液とするシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った。収
率80%。
【0137】[反応5]出発物に反応4生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率82%。 [反応6]出発物に反応5生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率89%。
【0138】分子式:C3340466 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH
2C),2.8(m,CH2N),3.4(s,CH2
O),3.5(s,CH2CO),3.6(m,CH2),
6.8−7.3(m,CH=CH),7.1−7.8(m,
φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−68.1 IR(νcm-1):2620−3400,1730−1
770(COOH),1270(CF3) FAB−MS(M/Z):703(MH+
【0139】[反応7]出発物に反応6生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率97%。最終目的物は12.3g得られた。全工程
収率22%。
【0140】(実施例14) 1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニ
ル]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,
8,11-三酢酸のガドリニウム錯体(化合物−14(式X
VII))の合成
【0141】
【化20】
【0142】[反応1]ジエタノールアミン10g(9
5mmol)と炭酸カリウム66g(48mmol)を蒸留水20
0mlに溶解し、冷却下テトラヒドロフラン300mlに溶
解した3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホ
ニルクロライド25g(80mmol)を30分かけて滴下し
た。室温で5時間反応後、有機層を取り、残った水層を
エーテル200mlで2回抽出した。抽出液を有機層と合
わせ飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、
減圧濃縮した。収率89%。
【0143】[反応2]出発物に反応1生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率84%。 [反応3]出発物に反応2生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率89%。
【0144】分子式:C24324861 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH
2C),2.8(m,CH2N),3.7(s,CH2
O),3.8(s,CH2CO),7.9−8.2(m,φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−63.8 IR(νcm-1):2600−3400,1720−1
760(COOH),1350(SO2N),1240
(CF3) FAB−MS(M/Z):651(MH+
【0145】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率97%。最終目的物は12.5g得られた。全工程
収率65%。
【0146】(実施例15) 1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンカルボニ
ル]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,
8,11-三酢酸のガドリニウム錯体(化合物−15(式X
VIII))の合成
【0147】
【化21】
【0148】[反応1]ジエタノールアミン10g(9
5mmol)と炭酸カリウム66g(48mmol)を蒸留水20
0mlに溶解し、冷却下テトラヒドロフラン300mlに溶
解した3,5-ビス(トリフルオロメチル)安息香酸クロラ
イド22g(80mmol)を30分かけて滴下した。室温で
5時間反応後、有機層を取り、残った水層をエーテル2
00mlで2回抽出した。抽出液を有機層と合わせ飽和食
塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮
した。収率81%
【0149】[反応2]出発物に反応1生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率87%。 [反応3]出発物に反応2生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率88%。
【0150】分子式:C2532476 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(CCH2C),
2.9(m,CH2N),3.7(s,CH2CO),3.8
(s,CH2CO),7.9−8.2(m,φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−64.9 IR(νcm-1):2600−3400,1720−1
760(COOH,CONH),1260(CF3) FAB−MS(M/Z):615(MH+
【0151】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率95%。最終目的物は12.4g得られた。全工程
収率59%。
【0152】(実施例16) 1-[2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルスル
ホニルアミノ]エチル]-1,4,8,11-テトラアザシク
ロテトラデカン-4,8,11-三酢酸のガドリニウム錯体
(化合物−16(式XIX))の合成
【0153】
【化22】
【0154】[反応1]モノエタノールアミン18g
(300mmol)を300mlのテトラヒドロフランに溶解
し、炭酸ナトリウム21g(200mmol)を溶解した水2
00mlを加え、3,5-ビス(トリフルオロメチル)スルホ
ニルクロライド63g(200mmol)を適下した。室温で
15時間反応させた後、酢酸エチル200mlを加え有機相
を分かち、蒸留水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。収率87
%。
【0155】[反応2]反応1生成物57g(174mmo
l)を100mlの乾燥ピリジンに溶解し、氷冷下塩化-p-
トルエンスルホニル40g(210mmol)を1時間かけて
加え、さらに室温で1時間反応した。反応混合物を氷水
中に投入し、酢酸エチル200mlで抽出した。有機相を
さらに希塩酸で2回、蒸留水で2回、飽和食塩水で1回
洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し
た。収率71%。
【0156】[反応3]ジエタノールアミン13g(1
23mmol)を乾燥ジメチホルムアミド100mlに溶解
し、炭酸カリウム20g(148mmol)、反応2生成物5
9g(123mol)を加え、70℃で5時間反応させた。
反応混合物を濃縮し、蒸留水を加え、酢酸エチル抽出を
行い、さらに有機相を蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧濃縮を行い、酢酸エ
チル3/n-ヘキサン7を溶離液とするシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにて精製した。収率77%。
【0157】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率73%。 [反応5]出発物に反応4生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率92%。
【0158】分子式:C26375861 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH
2C),2.8(m,CH2N),3.5(s,CH2
O),3.6(s,CH2CO),7.7−7.8(m,φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−68.3 IR(νcm-1):2620−3410,1730−1
760(COOH),1340(SO2N),1280
(CF3) FAB−MS(M/Z):694(MH+
【0159】[反応6]出発物に反応5生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率98%。最終目的物は12.5g得られた。全工程
収率31%。
【0160】(実施例17) 1-[2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルカル
ボニルアミノ]エチル]-1,4,8,11-テトラアザシク
ロテトラデカン-4,8,11-三酢酸のガドリニウム錯体
(化合物−17(式XX))の合成
【0161】
【化23】
【0162】[反応1]モノエタノールアミン18g
(300mmol)を300mlのテトラヒドロフランに溶解
し、炭酸ナトリウム21g(200mmol)を溶解した水2
00mlを加え、3,5-ビス(トリフルオロメチル)安息香
酸クロライド63g(200mmol)を適下した。室温で2
0時間反応させた後、酢酸エチル200mlを加え有機相
を分かち、蒸留水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。収率87
%。 [反応2]出発物に反応1生成物を用いる以外は、実施
例16の反応2と同じ手法で反応を行った。収率72
%。
【0163】[反応3]出発物に反応2生成物を用いる
以外は、実施例16の反応3と同じ手法で反応を行っ
た。収率76%。 [反応4]出発物に反応3生成物を用いる以外は、実施
例1の反応2と同じ手法で反応を行った。収率74%。 [反応5]出発物に反応4生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率90%。
【0164】分子式:C2737576 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH
2C),2.8(m,CH2N),3.5(s,CH2
O),3.6(s,CH2CO),7.6−7.8(m,
φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−68.0 IR(νcm-1):2580−3400,1740−1
760(CONH),1260(CF3) FAB−MS(M/Z):658(MH+
【0165】[反応6]出発物に反応5生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率95%。最終目的物は12.2g得られた。全工程
収率30%。
【0166】(実施例18) 1-[2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルオキ
シ]エチル]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデ
カン-4,8,11-三酢酸のガドリニウム錯体(化合物−
18(式XXI))の合成
【0167】
【化24】
【0168】[反応1]3,5-ビス(トリフルオロメチ
ル)フェノール46g(200mmol)を300mlのジメチ
ルホルムアミドに溶解し、氷冷下水素化ナトリウム5g
(220mmol)を加え、室温で30分撹拌する。さらに、
エチレンジブロマイド113g(600mmol)を一度に加
え、80℃で2時間反応した。反応混合物を1/4まで
減圧濃縮し、氷水中に投入し、酢酸エチルで抽出した。
有機相を蒸留水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、酢酸エチル1/n-ヘキサン9を溶離液
とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を
行った。収率72%。
【0169】[反応2]出発物に反応1生成物を用いる
以外は、実施例16の反応3と同じ手法で反応を行っ
た。収率83%。 [反応3]出発物に反応2生成物を用いる以外は、実施
例1の反応2と同じ手法で反応を行った。収率72%。 [反応4]出発物に反応3生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率93%。
【0170】分子式:C2636476 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH
2C),2.8(m,CH2N),3.5(s,CH2
O),3.6(s,CH2CO),3.9(m,CH2O),
7.5−7.9(m,φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−68.4 IR(νcm-1):2660−3430,1730−1
780(COOH),1290(CF3),1240(-
O-) FAB−MS(M/Z):631(MH+
【0171】[反応5]出発物に反応4生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率93%。最終目的物は12.1g得られた。全工程
収率37%。
【0172】(実施例19) 1-[2-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニルチ
オ]エチル]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデ
カン-4,8,11-三酢酸のガドリニウム錯体(化合物−
19(式XXII))の合成
【0173】
【化25】
【0174】[反応1]出発物に3,5-ビス(トリフル
オロメチル)チオフェノール49g(200mmol)を用い
る以外は、実施例18の反応1と同じ手法で反応を行っ
た。収率68%。 [反応2]出発物に反応1生成物を用いる以外は、実施
例16の反応3と同じ手法で反応を行った。収率81
%。
【0175】[反応3]出発物に反応2生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率69%。 [反応4]出発物に反応3生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率91%。
【0176】分子式:C26364661 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH
2C),2.4(t,CH2S),2.8(m,CH2N),
3.5(s,CH2CO),3.6(s,CH2CO),7.
3−7.5(m,φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−68.0 IR(νcm-1):2600−3420,1720−1
740(COOH),1250(CF3) FAB−MS(M/Z):608(MH+
【0177】[反応5]出発物に反応4生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率90%。最終目的物は11.6g得られた。全工程
収率31%。
【0178】(実施例20) 1-[N''''',N'''''-ビス[3,5-ビス(トリフルオロメ
チル)ベンジル]アミノエチル]-1,4,8,11-テトラア
ザシクロテトラデカン-4,8,11-三酢酸のガドリニウ
ム錯体(化合物−20(式XXIII))の合成
【0179】
【化26】
【0180】[反応1]エタノールアミン12g(20
0mmol)を乾燥テトラヒドロフラン300mlに溶解し、
トリエチルアミン41g(400mmol)、3,5-ビス(ト
リフルオロメチル)ベンジルブロマイド123g(400
mmol)を加え、3時間加熱還流した。反応後、反応混合
物を減圧濃縮し、酢酸エチルを300mlを加え、蒸留水
で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。これを酢酸エチル3/n-ヘキサン7を溶
離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製を行った。収率81%。
【0181】[反応2]反応1生成物83g(162mo
l)を100mlの乾燥ピリジンに溶解し、氷冷下塩化-p-
トルエンスルホニル34g(178mmol)を1時間かけて
加え、さらに室温で1時間反応した。反応混合物を氷水
中に投入し、酢酸エチル2Lで抽出した。有機相をさら
に希塩酸で2回、蒸留水で2回、飽和食塩水で1回洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。収率
88%。
【0182】[反応3]出発物に反応2生成物を用いる
以外は、実施例16の反応3と同じ手法で反応を行っ
た。収率75%。 [反応4]出発物に反応3生成物を用いる以外は、実施
例1の反応2と同じ手法で反応を行った。収率70%。 [反応5]出発物に反応4生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率90%。
【0183】分子式:C36435612 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH
2C),2.9(m,CH2N),3.4(s,CH2
O),3.5(s,CH2CO),7.7−7.9(m,φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−68.3(CF3) IR(νcm-1):2600−3410,1740−1
760(COOH),1210(CF3) FAB−MS(M/Z):870(MH+
【0184】[反応6]出発物に反応5生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率97%。最終目的物は11.8g得られた。全工程
収率33%。
【0185】(実施例21) 1-[N'''''-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジ
ル]アミノエチル]-1,4,8,11-テトラアザシクロテ
トラデカン-4,8,11-三酢酸のガドリニウム錯体(化
合物−21(式XXIV))の合成
【0186】
【化27】
【0187】[反応1]3,5-ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジルブロマイドを61g(200mmol)用いる以
外は、実施例20の反応1と同じ手法で反応を行った。
収率97%。 [反応2]反応1生成物53g(194mmol)を500ml
のクロロホルムに溶解し、トリエチルアミン23g(2
13mmol)、o-ニトロベンジルブロマイド48g(213
mmol)を加え、4時間加熱還流した。反応混合物を減圧
濃縮し、酢酸エチル300mlを加え、蒸留水で2回、飽
和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
酢酸エチル3/n-ヘキサン7を溶離液とするシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った。収率9
0%。
【0188】[反応3]出発物に反応2生成物を用いる
以外は、実施例20の反応2と同じ手法で反応を行っ
た。収率87%。 [反応4]出発物に反応3生成物を用いる以外は、実施
例16の反応3と同じ手法で反応を行った。収率73
%。
【0189】[反応5]出発物に反応4生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率70%。 [反応6]出発物に反応5生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率93%。
【0190】分子式:C3443586 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(m,CCH
2C),2.7(m,CH2N),3.3(s,CH2
O),3.4(s,CH2CO),7.7−7.9(m,φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−67.8 IR(νcm-1):2610−3430,1740−1
780(COOH),1230(CF3) FAB−MS(M/Z):765(MH+
【0191】[反応7]出発物に反応6生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率98%。 [反応8]反応7生成物12.5g(13mmol)をメタ
ノール500mlに溶解し、10%パラジウムカーボン
1.0gを加え、常圧で接触水素添加反応を行った。5
時間反応後、触媒を濾除し、濾液を1/3程度まで減圧
濃縮した。これに、イソプロパノールを加え生じた沈殿
を濾別し、少量のイソプロパノールで洗浄し、乾燥し
た。収率96%。最終目的物は11.9g得られた。全
工程収率34%。
【0192】(実施例22) 1-[N'''''-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジ
ル]アミノエチル]-1,4,8,11-テトラアザシクロテ
トラデカン-4,8,11,N'''''-四酢酸のガドリニウム
錯体(化合物−22(式XXV))の合成
【0193】
【化28】
【0194】[反応1]o-ニトロベンジルブロマイド
の代わりにブロモ酢酸エチル37g(213mmol)を用
いる以外は、実施例21の反応2と同じ手法で反応を行
った。収率98%。 [反応2]出発物に反応1生成物を用いる以外は、実施
例20の反応2と同じ手法で反応を行った。収率86%。 [反応3]出発物に反応2生成物を用いる以外は、実施
例16の反応3と同じ手法で反応を行った。収率74
%。
【0195】[反応4]出発物に反応3生成物を用いる
以外は、実施例1の反応2と同じ手法で反応を行った。
収率72%。 [反応5]出発物に反応4生成物を用いる以外は、実施
例1の反応3と同じ手法で反応を行った。収率90%。
【0196】分子式:C2941586 1 H−NMR(δppm,D2O):2.3(CCH2C),
2.7(m,CH2N),3.6(s,CH2CO),3.7
(s,CH2CO),7.4−7.7(m,φ)19 F−NMR(δppm,D2O):−68.4 IR(νcm-1):2600−3450,1730−1
760(COOH),1240(CF3) FAB−MS(M/Z):702(MH+
【0197】[反応6]出発物に反応5生成物を用いる
以外は、実施例1の反応4と同じ手法で反応を行った。
収率95%。最終目的物は12.1g得られた。全工程
収率38%。
【0198】(実施例23) 1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-1,4,
8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,8,11,
N'''''-四酢酸の銅錯体(化合物−23(式XXVI))の合
【0199】
【化29】
【0200】[反応1]実施例4の反応3生成物10g
(17mmol)を1N水酸化ナトリウム33mlを含有する蒸
留水100mlに溶解し、酸化第2銅2.7g(33mmol)
を加え、80℃で3時間反応した。反応混合物を濾過し
て未反応の酸化第2銅を除去し、濾液を陽イオン交換樹
脂(アンバーライトIR-120B)で処理し、減圧乾
固した。収率98%。最終目的物は11.4g得られ
た。全工程収率41%。
【0201】(実施例24)
【0202】1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベン
ジル]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-
4,8,11,N'''''-四酢酸のクロム錯体(化合物−2
4(式XXVII))の合成
【0203】
【化30】
【0204】[反応1]酸化第2銅の代わりに酸化クロ
ム(3)2.6g(17mmol)を用いる以外は、実施例2
3の反応1と同じ手法で反応を行った。収率96%。最
終目的物は11.4g得られた。全工程収率40%。
【0205】(実施例25) 1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-1,4,
8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,8,11,
N'''''-四酢酸のマンガン錯体(化合物−25(式XXVII
I))の合成
【0206】
【化31】
【0207】[反応1]酸化第2銅の代わりに二酸化マ
ンガン2.8g(33mmol)を用いる以外は、実施例23
の反応1と同じ手法で反応を行った。収率97%。最終
目的物は11.4g得られた。全工程収率41%。
【0208】(実施例26) 緩和時間の測定 本発明の金属錯化合物を10mM水溶液とし、90MHz-N
MR(JEOL製,EX-90)を用いて分子内フッ素原子
のT1値、T2値の測定を行った。結果を表2に示した。
【0209】
【表2】
【0210】(実施例27) 造影感度の測定(ファントム実験) 種々の濃度の本発明の金属錯化合物水溶液を、それぞれ
内径1cm、高さ10cmのアクリル製円筒型ファントムに
封入し撮像を行った。MRI装置はGE社製SIGNA
(1.5T)を用い、直径13cmのフッ素用サーフェイス
コイルを使用して造影を行った。パルスシークエンスは
グラス(GRASS)法を用い、エコー時間(TE)は2m
秒、繰り返し時間(TR)は10m秒、フリップ角は90
度、スライス幅は2.0cm、マトリックスは256×1
28に設定した。20分間測定し積算回数は937回で
あった。参照として種々の濃度の5-フルオロウラシル
のアルカリ性水溶液を同様の装置で撮像を行った。
【0211】最も撮像感度が高い条件を検討した結果、
パルスシークエンスはスピンエコー法、TEは100m
秒、TRは4.5秒に決定した。撮像時間は同様の20
分で積算回数は2回である。結果は表3に示すように、
5-フルオロウラシル水溶液は500mM以上の濃度がな
いと明瞭な画像として検出不可能であった。それに比較
して本発明の金属錯化合物は最低500μM〜5mMの濃
度で明瞭に検出可能であった。その他の化合物もほとん
ど同様の感度を示した。
【0212】
【表3】
【0213】(実施例28) モノクローナル抗体の金属錯化合物標識反応 7.0mgの化合物-21(10.3μmol)を炭酸ナトリウム
緩衝液(pH=8.0)に溶解し、0℃でN-(3-ジメチル
アミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド2.5mg(1
3.1μmol)を加え、次にPBS1mlに溶解した抗CE
Aモノクローナル抗体(マウスIgG1/日本バイオテ
スト研究所製)2mgを加えた。室温でさらに2時間反応
し、リン酸緩衝液を用いた透析と数回の遠心分離で過剰
の試薬と未反応物を除去した後、セファデックスG-1
00カラムで精製し凍結乾燥を行った。標識率は誘導結
合プラズマ発光分析法を用いて測定したGd量と、ロー
リー法による蛋白質定量値から算出した。1抗体当たり
平均12.7分子の化合物-21が結合した複合体を得
た。
【0214】(実施例29) マウスを用いた腫瘍組織の造影(核医学的手法との比較
実験) 実施例28で作成した抗CEA抗体の化合物−21標識
物を少量のアルブミンを加えた生理食塩水に溶解し、G
d濃度換算で1mMとなるよう調整した。この溶液2.0m
lをヒト大腸癌を移植したヌードマウスに静脈注射し
た。24時間後、実施例27と同様の撮像条件でMRI
撮像を行った。対照実験として同じ抗体をクロラミンT
法で131I標識したものを同様の方法で投与し、24
時間後ガンマカメラ(GE社製、STARCAM)で撮
影を行った。
【0215】その結果、本発明の金属錯化合物を用いた
手法で明確に腫瘍組織が画像として検出でき、画像アー
ティファクトもほとんど見られなかった。また、核医学
的手段による対照実験に比較し、バックグラウンドとの
コントラストが良く画像分解能もはるかに優れていた。
【0216】(造影剤の急性毒性試験)本発明の造影性
化合物を注射用水に溶解し、1M水溶液を得た。これに
トロメタミンを加えてpHを7.5に調整し、さらにエ
チレンジアミン四酢酸・二ナトリウムを0.05(W/V)%
になるように加え、20mlずつアンプルに分注した。こ
れをオートクレープで120℃、10分間滅菌し、MR
I診断剤を得た。このMRI診断剤を、ラットを用いて
静脈注射における急性毒性試験を行ったところ、臨床使
用量よりはるかに大きいLD50値が得られ、高い安全性
が実証された。
【0217】
【発明の効果】上述したように、本発明によりフッ素原
子を有する常磁性金属錯化合物を含有し、かつ当該フッ
素原子を検出核とするMRI診断剤が得られる。また、
当該MRI診断剤は高い造影性を有し、有用な画像情報
を提供する為、様々な診断に用いることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0134
【補正方法】変更
【補正内容】
【0134】
【化19】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0198
【補正方法】変更
【補正内容】
【0198】(実施例23) 1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-1,4,
8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,8,11-三
酢酸の銅錯体(化合物−23(式XXVI))の合成
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0202
【補正方法】変更
【補正内容】
【0202】1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベン
ジル]-1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-
4,8,11-三酢酸のクロム錯体(化合物−24(式XXVI
I))の合成
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0205
【補正方法】変更
【補正内容】
【0205】(実施例25) 1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-1,4,
8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,8,11-三
酢酸のマンガン錯体(化合物−25(式XXVIII))の合成 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】(5) 前記複数のフッ素原子のNMRケ
ミカルシフトが、全て30ppmの範囲に分布している上
記(4)記載の19F−MRI造影剤組成物。 (6) 前記マクロ環式ポリアミンリガンドには、造影
すべき特定の生体組織に対して特異的な親和性を有する
組織特異性物質が結合されている上記(1)記載の19
−MRI造影剤組成物。 (7) 前記組織特異性物質が、適切なリンカーを介し
て前記マクロ環式ポリアミンリガンドに結合されている
上記(6)記載の19F−MRI造影剤組成物。 (8) 前記組織特異性物質が、ペプチドおよび/また
は糖鎖を含む物質である上記(6)の19F−MRI造影
剤組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】本発明の19F−MRI造影剤において、前
記マクロ環式ポリアミンリガンドとは、前記常磁性金属
イオンに配位し得る複数のアミン窒素をもった有機リガ
ンドである。該マクロ環式ポリアミンリガンドに含まれ
るフッ素原子は、19F核を有するものであり、好ましく
は複数である。これら複数のフッ素原子は、夫々のNM
Rケミカルシフトが実質的に同一であるのが好ましい。
ここで「ケミカルシフトが実質的に同一」とは、MRI
測定時に全てのフッ素原子からの信号が有効にサンプリ
ングされ、アーティファクト像(articraft image)が
生じないように、全てのフッ素原子のケミカルシフト値
が充分に狭い範囲(好ましくは、30ppmの範囲)内に
分布していることを意味する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0128
【補正方法】変更
【補正内容】
【0128】(実施例12) 1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-1,4,
8,11-テトラアザシクロテトラデカン-4,8,11-三
(酢酸-2,3-ジヒドロキシプロピルアミド)のガドリニ
ウム錯体(化合物−12(式XV))の合成
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0136
【補正方法】変更
【補正内容】
【0136】[反応3]反応2生成物46g(138mmo
l)を四塩化炭素300mlに溶解し、N-ブロモコハク酸イミ
ド37g(206mmol)を加え、3時間加熱還流した。反
応物を濾過後、濾液を減圧濃縮し、酢酸エチル1/n-
ヘキサン19を溶離液とするシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製を行った。収率75%。 [反応4]1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカ
ン21g(124mmol)を乾燥テトラヒドロフラン400
mlに溶解し、トリエチルアミン13g(124mmol)を加
え、冷却下反応3生成物40g(103mmol)を適下し
た。室温で3時間反応させた後、蒸留水に投入し酢酸エ
チルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧濃縮を行い、酢酸エチル3/n-ヘ
キサン7を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにて精製を行った。収率80%。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0142
【補正方法】変更
【補正内容】
【0142】[反応1]1,4,8,11-テトラアザシク
ロテトラデカン16g(95mmol)と炭酸カリウム66g
(48mmol)を蒸留水200mlに溶解し、冷却下テトラヒ
ドロフラン300mlに溶解した3,5-ビス(トリフルオ
ロメチル)ベンゼンスルホニルクロライド25g(80mm
ol)を30分かけて滴下した。室温で5時間反応後、有
機層を取り、残った水層をエーテル200mlで2回抽出
した。抽出液を有機層と合わせ飽和食塩水で洗浄後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮した。収率89%。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0148
【補正方法】変更
【補正内容】
【0148】[反応1]1,4,8,11-テトラアザシク
ロテトラデカン16g(95mmol)と炭酸カリウム66g
(48mmol)を蒸留水200mlに溶解し、冷却下テトラヒ
ドロフラン300mlに溶解した3,5-ビス(トリフルオ
ロメチル)安息香酸クロライド22g(80mmol)を30
分かけて滴下した。室温で5時間反応後、有機層を取
り、残った水層をエーテル200mlで2回抽出した。抽
出液を有機層と合わせ飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、減圧濃縮した。収率81%
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0156
【補正方法】変更
【補正内容】
【0156】[反応3]1,4,8,11-テトラアザシク
ロテトラデカン21g(124mmol)を乾燥ジメチホルム
アミド100mlに溶解し、炭酸カリウム20g(148m
mol)、反応2生成物59g(123mol)を加え、70℃
で5時間反応させた。反応混合物を濃縮し、蒸留水を加
え、酢酸エチル抽出を行い、さらに有機相を蒸留水、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減
圧濃縮を行い、酢酸エチル3/n-ヘキサン7を溶離液
とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し
た。収率77%。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0168
【補正方法】変更
【補正内容】
【0168】[反応1]3,5-ビス(トリフルオロメチ
ル)フェノール46g(200mmol)を300mlのジメチ
ルホルムアミドに溶解し、氷冷下水素化ナトリウム5g
(208mmol)を加え、室温で30分撹拌する。さらに、
エチレンジブロマイド113g(600mmol)を一度に加
え、80℃で2時間反応した。反応混合物を1/4まで
減圧濃縮し、氷水中に投入し、酢酸エチルで抽出した。
有機相を蒸留水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、酢酸エチル1/n-ヘキサン9を溶離液
とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を
行った。収率72%。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0213
【補正方法】変更
【補正内容】
【0213】(実施例28) モノクローナル抗体の金属錯化合物標識反応 7.0mgの化合物-21(10.3μmol)を炭酸ナトリウム
緩衝液(pH=8.0)に溶解し、0℃でN-(3-ジメチル
アミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド2.5mg(1
3.1μmol)を加え、次にPBS1mlに溶解した抗CE
Aモノクローナル抗体(マウスIgG1/日本バイオテ
スト研究所製)2mgを加えた。室温でさらに2時間反応
し、リン酸緩衝液を用いた透析と数回の遠心分離で過剰
の試薬と未反応物を除去した後、セファデックスG-4
00カラムで精製し凍結乾燥を行った。標識率は誘導結
合プラズマ発光分析法を用いて測定したGd量と、ロー
リー法による蛋白質定量値から算出した。1抗体当たり
平均9.8分子の化合物-21が結合した複合体を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1以上のフッ素原子を含むマクロ環式ポリ
    アミンリガンドが、常磁性金属のイオンに配位結合して
    いる金属錯化合物からなり、19Fを検出核とするMRI
    造影剤組成物。
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