JPH079715A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 フォトインターラプタ４を遮光する回転位置
にメイン搬送ローラー５が停止している状態で記録紙１
を搬送系にセットすることにより、以後の記録紙搬送中
に、メイン搬送ローラー５のどの表面で記録紙を搬送し
ているかを判断することができる。そして、搬送ローラ
ー位置のデータと搬送特性データより搬送ローラーの駆
動条件を決定する。 【効果】 ローラー製造のコストを上げることなく高精
度の記録紙搬送を実現し、高精度・高品位の画像を形成
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は画像形成装置に関し、さ
らに詳述すれば、記録媒体を搬送するための搬送用ロー
ラーを備えた画像形成装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、記録媒体搬送のためにローラ
ーを回転駆動させて画像形成を行う画像形成装置が知ら
れている。図７は、このような画像形成装置における記
録媒体搬送機構を示したものである。

【０００３】図７において、６６は紙などの記録媒体で
ある。６８は、記録媒体６８に対して画像形成を行う記
録ヘッドである。６４は、記録媒体搬送のためのメイン
搬送ローラーである。この記録ヘッド６８によって記録
媒体６６上に画像形成がなされるたびにメイン搬送ロー
ラー６４を駆動し、記録ヘッド６８に対して記録媒体６
６の次の記録位置が来るように記録媒体６６を移動す
る。

【０００４】また６０はパルスモーター、６２はメイン
搬送ローラー６４にパルスモーター６０の駆動を伝える
ためのゴムベルトである。７０はパルスモータードライ
ブ回路、７２はパルスモーター６０の制御を行うＣＰＵ
である。このＣＰＵ７２から回転量および速度などのパ
ラメーターを所定の出力ポートに与えると、パルスモー
タードライブ回路７０がパルスモーター６０を回転駆動
する。

【０００５】そして、所定距離ｘだけ記録媒体６６を搬
送する場合には、メイン搬送ローラー６４の半径ｒとの
関係により、（ｘ／２πｒ）・３６０度だけメイン搬送
ローラー６４が回転するように、ＣＰＵ７２はパルスモ
ータードライブ回路７０を制御し、パルスモーター６０
を駆動する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では、以下に述べるような欠点がみられた。

【０００７】すなわち、上記従来例において、パルスモ
ーター６０を一定ステップ回転したときどれだけの距離
だけ記録紙６６が移動するかについては、メイン搬送ロ
ーラー６４の回転軸から表面までの距離が一定ｒである
と想定し決定していた。

【０００８】しかしながら、製造ローラーは通常過程で
の誤差などのために、ローラーの表面の位置に応じて搬
送特性が異っている。このため、同一角度だけローラー
を回転した場合にも、記録媒体に対してどのような位置
で搬送するかにより移動量が異なる場合があり、記録媒
体上の形成画像の精度・品質等を著しく損う可能性があ
った。

【０００９】よって本発明の目的は上述の点に鑑み、記
録媒体搬送ローラーの搬送特性に拘りなく、常に記録媒
体への形成画像を高品位に行い得るよう構成した、低コ
ストの画像形成装置を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明に係る画像形成装置は、記録媒体を搬送す
るための搬送用ローラーと、前記搬送用ローラーの搬送
特性を保持する保持手段と、記録媒体に対する前記搬送
用ローラーの位置を判断する判断手段と、前記判断手段
から得られたデータと、前記保持手段から得られた搬送
特性データとに基づいて前記搬送用ローラーの駆動条件
を決定する決定手段とを具備したものである。

【００１１】

【作用】本発明の上記構成によれば、ローラー位置判断
手段からのデータと搬送特性保持手段からのデータとに
基づいて搬送ローラーの駆動条件を決定することとして
いるので、機械的精度の良い高価な搬送ローラーを用い
なくても、高品質な画像形成が可能となる。

【００１２】

【実施例】以下、添付図面を参照して本発明に係る好適
な一実施例を詳細に説明する。

【００１３】実施例１ 図１は、本発明の一実施例における記録紙搬送系の概略
図である。本図において、１は記録紙、３は記録ヘッ
ド、５はメイン搬送ローラーである。

【００１４】記録紙１はメイン搬送ローラー５により記
録ヘッド３に対して相対的に移動され、記録紙１の任意
の位置に画像形成を行うことができる。

【００１５】７はパルスモーター、６は駆動ベルト、８
はプーリーである。このプーリー８は、メイン搬送ロー
ラー５の回転軸に直結されており、駆動ベルト６を介し
てパルスモーター７の回転をメイン搬送ローラー５に伝
える。このプーリー８には遮光板（図示せず）が取り付
けられており、メイン搬送ローラー５が所定の回転位置
にくるとフォトインターラプタ４を遮光する。

【００１６】このフォトインターラプタ４を遮光する回
転位置にメイン搬送ローラー５が停止している状態で記
録紙１を搬送系にセットすることにより、以後の記録紙
搬送中に、メイン搬送ローラー５のどの表面で記録紙を
搬送しているかを判断することができる。

【００１７】１０はＣＰＵであり、搬送特性テーブル１
１，パルスモータードライブ回路９が接続されている。

【００１８】搬送特性テーブル１１には、あらかじめ搬
送メインローラー５の搬送特性が記録されている。この
搬送特性は、フォトインターラプタ４を遮光する位置を
基準として搬送メインローラー５の表面を６０度毎に６
つの範囲に区分し、それぞれの搬送性の良し悪しを標準
を１とした係数で保持している。

【００１９】図２に、この搬送特性テーブルの内容を示
す。

【００２０】ＣＰＵ１０は、記録紙セット時からのパル
スモーター７の総回転角度を算出・記録することによ
り、記録紙１に対する搬送メインローラー５の搬送面を
判断し、搬送特性テーブル１１を参照してパルスモータ
ー７の駆動ステップ数・速度などの駆動条件を決定し、
パルスモータードライブ回路９にコマンドを供給する。

【００２１】すると、パルスモータードライブ回路９は
ＣＰＵ１０から供給されたコマンドにしたがって、パル
スモーター７を駆動する。

【００２２】図３は、ＣＰＵ１０において実行されるパ
ルスモーター７の駆動ステップ数決定シーケンスのＣ言
語によるソースコードを示す。

【００２３】図３のステップ１は、搬送特性テーブルｔ
を参照することを示す。

【００２４】ステップ２において、関数ｆ（ ）は、所
望のステップ数ｏｓをパラメータとし実際にパルスモー
ターに与えるステップ数ｃｓを返す関数であることを示
す。ただし１ステップは、１度であるとする。

【００２５】ステップ４において、ｓは、現在の記録紙
に対するメイン搬送ローラーのフェーズの０度からのス
テップ数を保持する変数であり、ｃｓは実際にパルスモ
ーターに与えるステップ数を保持する変数である。

【００２６】ステップ５において、ｉは現在計算中のフ
ェーズを、ｃは現在のフェーズを基準にしたメイン搬送
ローラーの位置を角度で示す変数である。

【００２７】ステップ６および７は、現在のフェーズの
０度から計算を始めるために、ｏｓおよびｃｓを補正す
る。

【００２８】ステップ８〜１２では、６０度つまり６０
ステップごとにステップ数ｓを加算し、目的ステップ数
ｏｓを越えるとステップ１３へ進む。

【００２９】ステップ１３では、残りのステップ数ｃを
求める。

【００３０】ステップ１４では、残りのステップ数ｃに
搬送特性テーブルＴの補正を加えて実際のステップｃｓ
に加算し、ステップ１５で返り値ｃｓを返す。

【００３１】以上本実施例で述べた如く、メイン搬送ロ
ーラー５を６０度毎に６つのフェーズに区分し、各フェ
ーズそれぞれ独立な値を有する搬送特性テーブルを持
ち、フォトインターラプタ４を遮光する基準位置からメ
イン搬送ローラー５の位置を判断し、目的とするステッ
プ数だけメイン搬送ローラー５を回転させたい場合に実
際に何ステップだけパルスモーターを回転させれば良い
かを決定することにより、高精度の記録紙搬送を実現で
きる。

【００３２】図４は、本実施例における制御手順を示す
フローチャートである。

【００３３】まずステップＳ１およびステップＳ２にお
いて、現在のフェーズＩとフェーズ中のローラ位置Ｐお
よび搬送後のフェーズＪとフェーズ中のローラ位置Ｒを
算出する。

【００３４】ステップＳ３では、搬送特性テーブルｔ
［０］〜ｔ［５］を用いて補正後の実際の回転ステップ
数を算出する。ここで、目的回転ステップ数が３６０度
未満であり、ＪがＩより大きい代表的な場合には、

【００３５】

【数１】

【００３６】で算出される。

【００３７】また目的回転ステップ数が３６０度未満で
ＪがＩより小さい場合は、

【００３８】

【数２】

【００３９】であり、ステップ数が３６０度以上の場合
は、目的回転ステップ数Ａを３６０度で割った余剰分を
Ｂとすると、 Ｊ＞Ｉの場合

【００４０】

【数３】

【００４１】Ｊ＜Ｉの場合

【００４２】

【数４】

【００４３】Ｊ＝Ｉの場合

【００４４】

【数５】

【００４５】で算出される。

【００４６】次に、本発明に係る他の実施例を関連する
図面を参照して以下に説明する。

【００４７】実施例２ 前述した実施例では、各フェーズ毎のステップ数に搬送
特性テーブルの系数を掛合せることにより実際のステッ
プ数を求めているが、このような形態に限定されるもの
ではない。

【００４８】例えば、メイン搬送ローラー５の位置を判
断し、搬送特性テーブルの値を用いて、実際に所望の搬
送スピードが得られるようにパルスモーターの速度カー
ブを変更することも可能である。

【００４９】この場合、前述した実施例において現在の
フェーズをｉ、フェーズｉにおけるメイン搬送ローラー
の位置をｃとすると、最初のｃステップは、所望の速度
に搬送特性テーブルのｉフェーズの値ｔ［ｉ］で補正
し、以下、所望のステップ数だけ回転するまで６０ステ
ップごとに補正値を変更する。この場合の搬送速度を図
５に示す。

【００５０】このことにより、より高精度の速度制御が
可能である。

【００５１】実施例３ また前述した実施例では、記録媒体に対するローラーの
位置を決定するために、記録媒体をローラーにセットす
る時点でセンサーによりローラーを所定の位置に合わ
せ、以後パルスモーターへのパルス数をＣＰＵが管理す
ることによって行っているが、このような形態に限定さ
れるものではない。

【００５２】例えば、搬送ローラーの軸にロータリエン
コーダーを直結し、搬送ローラーの記録紙に対する位置
によってロータリエンコーダーからの出力波形が変わる
ようにすることも可能である。

【００５３】実施例４ また、前述した実施例において、メイン搬送ローラー５
の側面に各フェーズごと異なる磁気テープ２４を付け
（図６参照）、メイン搬送ローラー５の記録紙側に磁気
ヘッド２３（図６参照）を設けることも可能である。

【００５４】そして、磁気ヘッド２３からの出力信号が
各フェーズによって異なるように、各フェーズごとの磁
気テープの記録データを変えておけば、磁気ヘッド２３
からの出力信号によって使用するべき搬送特性テーブル
を決定することができる。

【００５５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、搬
送ローラー位置のデータと搬送特性データより搬送ロー
ラーの駆動条件を決定する構成としてあるので、ローラ
ー製造のコストを上げることなく高精度の記録紙搬送を
実現し、高精度・高品位の画像を形成することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における記録紙搬送系を示す
図である。

【図２】本実施例による搬送特性テーブルの内容を示す
図である。

【図３】パルスモーターの駆動ステップ決定シーケンス
を示す図である。

【図４】本実施例の制御手順を示すフローチャートであ
る。

【図５】本発明のその他の実施例における搬送速度を示
す図である。

【図６】本発明のその他の実施例を示す図である。

【図７】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

１ 記録紙 ３ 記録ヘッド ４ フォトインターラプタ ５ メイン搬送ローラー ６ 駆動ベルト ７ パルスモーター ８ プーリー ９ パルスモータードライブ回路 １０ ＣＰＵ １１ 搬送特性テーブル ２３ 磁気ヘッド ２４ 磁気テープ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録媒体を搬送するための搬送用ローラ
   ーと、 前記搬送用ローラーの搬送特性を保持する保持手段と、 記録媒体に対する前記搬送用ローラーの位置を判断する
   判断手段と、 前記判断手段から得られたデータと、前記保持手段から
   得られた搬送特性データとに基づいて前記搬送用ローラ
   ーの駆動条件を決定する決定手段とを具備したことを特
   徴とする画像形成装置。