JPH0797138A - 炭素繊維の無芯パッケージ - Google Patents

炭素繊維の無芯パッケージ

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JPH0797138A
JPH0797138A JP5242857A JP24285793A JPH0797138A JP H0797138 A JPH0797138 A JP H0797138A JP 5242857 A JP5242857 A JP 5242857A JP 24285793 A JP24285793 A JP 24285793A JP H0797138 A JPH0797138 A JP H0797138A
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JP
Japan
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carbon fiber
package
winding
coreless
coreless package
Prior art date
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Pending
Application number
JP5242857A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironobu Nojiri
博信 野尻
Kazuyuki Yakushiji
一幸 薬師寺
Ikuo Takeuchi
幾雄 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 形くずれせず、内層からの解じょ性に優れ
る。 【構成】 巻芯を有しない円筒状であって、見かけの巻
密度が1.1〜1.5g/cm3 になるように巻き取
る。巻き取る炭素繊維は、擦係係数が0.3を超えるよ
うに調整しておくことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、解じょ性に優れ、形く
ずれしないで内層から解じょすることのできる炭素繊維
の無芯パッケージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】多くの炭素繊維は、紙管に巻上げてパッ
ケージにした後、連続解除して高次製品に加工してい
る。しかし、最近は輸送の合理化やコストダウンの要請
から炭素繊維の無芯パッケージが注目され、他方、加工
工程の合理化のために高速解じょへの対応が要請される
ようになった。この要請に応じるものとして、例えば、
特公平3−72547号公報には見掛けの巻密度が0.
3〜1.0g/cm3 で、かつ、あや角度を規定し、解
じょ性を改善した炭素繊維の無芯パッケージが開示され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様にして炭素繊維
の無芯パッケージの実用化が進展しているが、炭素繊維
の無芯パッケージは、搬送時などの一寸した衝撃によっ
て形くずれしやすく、取扱いには格別の慎重さを必要と
した。また、パッケージの内側から炭素繊維を引き出し
て最外層部近くまで解じょしたとき、パッケージの最外
層が形くずれし、解じょ不良を起こしやすいという問題
もあった。本発明の目的は、前記の問題を解決して、形
くずれしにくく、最後まで容易に解じょできる、炭素繊
維の無芯パッケージを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明者は、巻上条件の異なる各種の炭素繊維無
芯パッケージを試作し、形くずれ、解じょ性、毛羽の発
生状況、巻姿を中心に評価した。その結果、パッケージ
の見かけの巻密度および炭素繊維の摩擦係数が、パッケ
ージの形くずれや解じょ性との間に大きな相関関係があ
ることが分かった。そして、炭素繊維の無芯パッケージ
には、円筒状であって、見かけの巻密度の範囲は1.1
〜1.5g/cm3 が好適であること、さらに、摩擦係
数が0.3を超える炭素繊維であれば、無芯パッケージ
にしても形崩れしにくく容易に解じょできることを見出
だし、本発明を完成した。
【0005】
【作用および実施態様例】実施態様例をあげながら、本
発明を具体的に説明する。本発明の炭素繊維の無芯パッ
ケージは、巻芯を有しない円筒状であって、見かけの巻
密度が1.1〜1.5g/cm3 である。見かけの巻密
度が、1.1g/cm3 より小さいと輸送時に受ける衝
撃などによりパッケージが型くずれしやすくなる。一
方、1.5g/cm3 より大きくするには、巻上時の張
力を高く設定しなければならず、その条件では炭素繊維
に毛羽が多発し、また、パッケージの炭素繊維が相互に
接着しやすくなって、解じょ不良の問題が発生するの
で、いずれも好ましくない。
【0006】また、炭素繊維の摩擦係数を少なくとも
0.3に、好ましくは0.35以上に調整しておくとよ
い。摩擦係数が0.3より小さいと炭素繊維相互の間で
滑りを生じ、巻上げ時および巻上げ後にパッケージの形
くずれが起こりやすい。
【0007】本発明にいう炭素繊維の摩擦係数につい
て、その測定方法を図面(図3)を参照して説明する。
炭素繊維パッケージ11から解じょした炭素繊維糸条1
2を、ガイドローラ13を介して4本の固定ガイド14
a〜dに導いた。固定ガイド14a〜dは、直径10m
m、表面粗さが0.8S(JISB0601記載の測定
法による)の金属棒をそれぞれ平行に、かつ、ガイドロ
ーラ13および引取ローラ15と平行に取り付けた。固
定ガイド14aおよび14dにおいては、糸道をそれぞ
れ45度変位させ、また固定ガイド14bおよび14c
においては、糸道をそれぞれ90度変位させ、変位の合
計角度θを270度すなわちθ=1.5πにした。固定
ガイド14dから出た糸条を3m/minの速さで引取
ローラ15で引取り、固定ガイド14a〜dに炭素繊維
12を擦過させた。固定ガイド14aの入側の張力T1
は、0.02〜0.15g/デニールであった。そのと
きの固定ガイド14dの出側の炭素繊維12の張力T2
を測定し、測定結果から次式で算出した数値を摩擦係数
とした。
【0008】摩擦係数(μ)={ln(T2 /T1 )}
/θ 摩擦係数が0.3以上の炭素繊維は、たとえば、乾湿式
紡糸法によって得たアクリロニトリルフィラメントを焼
成して得た炭素繊維に、ビスフェノール・エポキシ系水
溶液をサイジング剤として付着させ、200℃の空気中
で1〜2分間乾燥し、サイジング剤の付着量を0.3〜
5%にして製造することができる。また、摩擦係数の調
整は、サイジング剤の付着量および組成を変更すること
で達成できるがこの限りではない。
【0009】繊維の無芯パッケージを巻取る方法を、図
面を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明に
用いるワインダーの一例を示す巻取部正面図である。本
発明に用いるワインダーでは、平行に並べた2本の回転
ロール3から構成されたあや振りガイド2を用い、その
間隙に炭素繊維4を通して、巻取ボビン7に巻き取る。
回転ロール3の表面あらさは、3S以上にする。表面あ
らさが3S以下であると炭素繊維4との間の摩擦係数が
大きくなりって毛羽が発生しやすくなり、また、回転ロ
ール3への炭素繊維4の単糸巻き付きが発生しやすくな
って好ましくない。
【0010】一方、回転ロール3の外径は5mm以上、
好ましくは10mm以上とする。回転ロール3の外径の
上限は、糸道、最大巻上径、ローラベール5などの条件
から自ずと制限がある。回転ロール3の外径が5mmよ
り小さいと、回転数が大きくなって毛羽が発生しやすく
り、また、炭素繊維の単糸が巻き付きやすくなり好まし
くない。回転ロール3表面の材質は、通常、金属にメッ
キし、所定の研磨仕上げをして用いるが、セラミック、
プラスチックで表面あらさが少なくとも3S以上であれ
ば、原則的に使用することができる。
【0011】さらに、スピンドル1と平行な回転軸を有
し、巻き取った炭素繊維6(パッケージ)の側面と接触
しながら回転するローラベール5を装着し、パッケージ
6の側面に、0.05〜0.2kg/cmの接圧を加え
ながら巻き上げることが好ましい。ローラベール5は、
パッケージ6の見かけの巻密度を大きくし、また、調整
する作用がある。接圧が小さ過ぎるとと、パッケージの
見かけの巻密度を1.1g/cm3 以上にするために
は、炭素繊維4に加える張力を高くする必要があり、毛
羽が発生しやすくなる。接圧が大き過ぎるととパッケー
ジ6の両端面がふくらみ勝ちになって、パッケージ6の
形態が悪くなり共に好ましくない。
【0012】また、無芯炭素繊維パッケージを巻取るた
めにワインダーにセットするボビン7は、炭素繊維を巻
き取った後で炭素繊維を抜き取れるように、たとえば、
割型ボビンやエアバック式のボビンを用いる。8は、ガ
イドロール(または、テンションロール)である。
【0013】芯炭素繊維パッケージの形状は、巻幅が1
00〜300mm、パッケージの内径が50〜100m
m、外径が100〜300mm程度にするのが好まし
い。巻幅が小さいと巻量を多くした場合、巻径が大きく
なって扱い難く、逆に,巻幅が長過ぎると、たて置きに
した場合にパッケージが形くずれしやすくなる。パッケ
ージの内径が大き過ぎると全体が大きくなって搬送に不
利になり、小さすぎるとパッケージ最内層に巻き付ける
炭素繊維の綾角が大きくなってパッケージの形くずれが
起こりやすくなる。パッケージの外径にとくに制限はな
いが、搬送や加工工程での使い易さを基準に決めればよ
い。
【0014】
【実施例および比較例】
実施例1〜10および比較例1〜6 本発明の炭素繊維の無芯パッケージ、およびその巻取方
法の効果を、実施例および比較例をあげて説明する。図
1に示したのと同様のワインダを用い、外径が10m
m、表面粗度が10Sの自由回転ローラ2本を平行に並
べたあや振りガイドローラと、直径が30mm、長さが
280mmで表面に硬質クロムめっきを施したのローラ
ベールとを取付け、ローラベールの接圧、炭素繊維の巻
取張力を変えて、巻密度の異なる炭素繊維の無芯パッケ
ージを試作し、巻形状、解じょ性、形くずれの状況を評
価した。ローラベールの接圧は、ボビンを装着するスピ
ンドルの支持軸を、スプリングを介してローラベール側
に引っ張って調整した。無芯パッケージを巻き取るのに
は、フィラメント数が12000、実質的に無よりで、
テープ形状の炭素繊維を用いた。パッケージの巻幅は2
50mm、外径は20mm、ボビンを抜き取った後のパ
ッケージ内径は85mm、巻取速度は10m/min、
1巻当たりの巻取量は4kgにした。
【0015】炭素繊維の摩擦係数を変えるために、乾湿
式紡糸および湿式紡糸で製造したアクリロニトリルフィ
ラメントを焼成して得た炭素繊維を用い、ビスフェノー
ル。エポキシ系水溶液を付与してサイジング付着量を調
整した。パッケジの巻密度の調整条件および評価結果を
含め、実施例1〜10を表1に、比較例1〜6を表2に
まとめて示した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】本発明の炭素繊維の無芯パッケージは、
搬送時などに衝撃をうけても形くずれし難く、また、円
滑に解除することができる。また、解じょした炭素繊維
の毛羽も少ないので、需要者は、安心して炭素繊維の無
芯パッケージを使用することができる。この様なパッケ
ージは、本発明の巻取方法を利用すれば容易に巻き取る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いるワインダの巻取部正面図。
【図2】 ワインダの巻取部の平面図。
【図3】 炭素繊維の摩擦係数測定装置の模式図。
【符号の説明】
1:スピンドル 2:あや振りガイド 3:回転ロ
ール 4:炭素繊維 5:ローラベール 6:巻き取った
炭素繊維(パッケージ) 7:ボビン 8:ガイド
ロール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状であって、見かけの巻密度の範囲が
    1.1〜1.5g/cm3 であることを特徴とする、炭
    素繊維の無芯パッケージ。
  2. 【請求項2】摩擦係数が0.3を超える炭素繊維からな
    ることを特徴とする、請求項1に記載の炭素繊維の無芯
    パッケージ。
JP5242857A 1993-09-29 1993-09-29 炭素繊維の無芯パッケージ Pending JPH0797138A (ja)

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