JPH0790389A - 金属帯の形状矯正方法及びその装置 - Google Patents

金属帯の形状矯正方法及びその装置

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JPH0790389A
JPH0790389A JP23829193A JP23829193A JPH0790389A JP H0790389 A JPH0790389 A JP H0790389A JP 23829193 A JP23829193 A JP 23829193A JP 23829193 A JP23829193 A JP 23829193A JP H0790389 A JPH0790389 A JP H0790389A
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shape
strip
winding roll
metal strip
winding
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JP23829193A
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English (en)
Inventor
Yutaka Naruse
豊 成瀬
Takayuki Naoi
孝之 直井
Masao Yasufuku
正雄 安福
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】水平式連続焼鈍炉の加熱帯を低張力で通板され
る珪素鋼帯をロールに巻付けることで形状不良部の波打
ちをロール外周面からの浮上りに変化させ、この浮上り
の伸び率と同等の温度差による伸び率を形状不良部に与
えることで均熱後の形状を平坦化させると共に、鋼帯の
外面変形を拘束しながら形状不良部に圧縮応力を加えて
伸びを縮ませて矯正する形状矯正方法及びその装置を提
供する。 【構成】水平式連続焼鈍炉の加熱帯1に,板厚の150
0倍以下の半径のサクションロールからなる三つの自走
回転駆動の巻付けロール3a〜3cをダンサロール状に
配設し、珪素鋼帯Sに発生している形状不良部の位置に
合わせて当該鋼帯Sの幅方向に移動可能な加熱ヒータボ
ード4を油圧シリンダ5に取付け、自走式ベルト機構6
のスチールベルト6bを中央の巻付けロール3bに巻付
けられた珪素鋼帯Sに押付け長3cm以上となるように
押付ける構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ストリップ等の金属帯
を水平又はほぼ水平に通板しながら連続的に加熱,均
熱,冷却等の熱処理を行う連続焼鈍炉における形状矯正
方法及びその装置に関するものであり、特に通板中の金
属帯に掛かる張力を小さく制御しなければならない金属
帯に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、鋼板を一連の金属帯,即ちスト
リップとなし、このストリップを連続焼鈍する連続焼鈍
炉において、冷却時のストリップの幅方向の温度不均一
は当該ストリップの形状不良を引き起こすことが良く知
られている。反面、冷却時のストリップの幅方向温度制
御を適正に行うことで,当該ストリップの形状不良は大
幅に矯正されることも良く知られている。これは、焼鈍
炉内でストリップに適正な張力を掛け、また当該ストリ
ップを上下方向に折り返しながら通板する,所謂竪型連
続焼鈍炉にあってはハースロールへの巻付けを繰り返す
ことにより、ストリップが長手方向にクリープ変形を生
じ、これがために当該連続焼鈍炉の均熱帯出側では,ス
トリップは均一な温度で且つ平坦な形状となっているか
ら、従ってこれ以降のストリップ平坦度,即ち形状制御
に対しては冷却制御が非常に重要視しなければならない
という経緯がある。そして、この冷却制御に関して種々
の手法が開発されてきた(例えば特開昭57−1016
22号公報,特開昭59−129727号公報,特開平
3−90520号公報等)。これらの冷却制御によるス
トリップの出側平坦度制御は、いずれも入側での形状不
良を,均熱帯内で十分な張力を掛けて矯正し、当該均熱
帯出側ではストリップはほぼ平坦になっていることが前
提であるが、これは、通常の冷延鋼板では前記クリープ
が製品品質に及ぼす影響は軽微であり、板厚さえ変化し
なければ,前記形状矯正に必要な張力を掛けることは格
別問題とはならなかったためである。
【0003】ところで、例えば本出願人が先に提案した
特開昭56−227号公報によれば、方向性電磁鋼板の
ように珪素成分を含有する鋼板を一連のストリップとし
て連続焼鈍する際には、当該方向性電磁鋼板(以下,珪
素鋼板とも記す)に要求されている,通常ゴス方位を持
った結晶粒を選択成長させる二次再結晶化のためと鋼中
の不純物を減少させるために、コイル状態にて1000
℃以上の高温長時間仕上げ焼鈍が行われている。
【0004】このようなコイル状での高温仕上げ焼鈍を
行ったストリップは、コイル巻癖や塊状物の昇温に伴う
温度不均一から,非常に大きな形状不良を発生する。こ
のような形状不良の発生した電磁鋼板の形状矯正方法と
して、一般には水平炉により僅かに張力を付加した連続
焼鈍を行う。このような方向性電磁鋼板,即ち一方向性
珪素鋼板や無方向性珪素鋼板の連続焼鈍については、更
に本出願人が先に提案した特開昭50−262920号
公報に興味ある内容が開示されている。即ち、この種の
珪素鋼板の磁気特性を安定した製品として製造するため
には,特に磁気特性に現れる鉄損特性の劣化を抑制しな
ければならない。ところが、従来,前工程で生じる巻き
ぐせを除去するために、これらの珪素鋼板には或る程度
の張力を付加して連続焼鈍を行っていたわけであるが、
この張力の付加によって鋼板には必然的に延びが生じ、
この延びによって鉄損特性が劣化することが解明され
た。そこで、このような珪素鋼板を一連のストリップと
して連続焼鈍する際には、当該鋼板に張力が及びにくく
するために,当該ストリップを水平又はほぼ水平に通板
する,所謂水平式連続焼鈍炉が採用されることとなっ
た。なお、前記特開昭60−262920号公報に記載
される発明は、このような珪素鋼板の磁気特性を安定さ
せると共に,前記前工程での巻きぐせを除去するために
開発された連続焼鈍に関するものである。
【0005】ここで、前述のような珪素鋼板の連続焼鈍
の実際に立ち返ってみると、前記前工程の二次再結晶焼
鈍温度が非常に高温であるために形状不良が発生し易
く、しかも当工程の連続焼鈍では磁気特性の問題から高
い張力を掛けることができないとすると、連続焼鈍炉の
入側で顕在化していたストリップの形状不良は炉内で殆
ど矯正されることなく,そのまま出側に至ることにな
る。従って、形状矯正のために高張力を掛けることので
きない形状不良部は製品としての品質を満足できないま
ま切捨てられ、歩留りの低下を余儀なくされている。
【0006】このように高い張力を付与できない連続焼
鈍において、形状不良を矯正する一つの手段としては特
開昭61−204339号公報に記載されるものがあ
る。この公報に記載される連続熱処理方法では、回転駆
動される巻付けロールを構成する外筒部分を,その内部
に設けた加熱手段,具体的には外筒内部に流入した熱媒
等で高温に加熱し、外筒部分の外周面にストリップを密
着移送して伝熱昇温を行い、ストリップの通板張力及び
熱膨張による変形を当該巻付けロールの外周面で矯正す
るものである。この巻付けロールを用いれば、回転駆動
される当該巻付けロールに密着移送されるストリップ
は,当該巻付けロールの外周面から密着昇温されるため
に、通板中のストリップに高張力を付与しなくとも熱膨
張によるストリップの変形量を抑制することができる。
具体的には、後述する急峻度で数%にも及ぶ大きな形状
不良でも,高温状態で巻付けロールに密着状態に巻付け
ることで、前記大きな形状不良を当該巻付けロールから
の僅かな浮上り形状不良の形に変化させることができ、
また密着昇温によってストリップの幅方向への温度不均
一を抑制することによって、ストリップの揺らぎ,バタ
ツキ等を抑制することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭61−204339号公報に記載される巻付けロー
ルでは、前記ストリップの形状不良をロール巻付けによ
り目立たなくしたに過ぎず、実際にストリップの伸び差
を矯正したものではない。即ち、ロール巻付けによりス
トリップの揺らぎやバタツキ等の抑制が行われ、安定し
た操業は確保できるが、ストリップ自信の持つ形状不良
はそのままであり、ロール巻付けを止めれば,また元通
りになってしまう。これはロール巻付けだけでは当該不
良部に圧縮応力が作用しないためである。
【0008】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、巻付けロールへの巻付けにより,局部的
で大きな形状不良をロールからの浮上りという緩やかな
形状不良に変化させ、当該形状不良部に圧縮応力を付与
するために,ロールからの浮上り部を巻付けロールに押
付けることで金属帯の形状不良を確実に矯正し、更に又
はその矯正をより効果的にするために当該形状不良部を
加熱昇温し、矯正前の見掛けの形状不良を大きくするこ
とのできる金属帯の形状矯正方法及びその装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本件発明者等は前記諸問
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得
て本発明を開発した。即ち、ストリップに発生する形状
不良とは、周囲に比べてその部分に局部的な伸びが発生
して,それがためにストリップの面外方向への波打ちと
いう形で顕在化したものと考えられている。これを矯正
する手法として以下の2方法が容易に考えられる。
【0010】(1)周囲をその形状不良部と同等かそれ
以上に伸ばしてしまう。 (2)形状不良部を周囲と同じ長さになるまで縮めてし
まう。 一般的には前記した炉内張力による矯正もその他のレベ
ラーやスキンパス等の塑性加工手法も,(1)による原
理を用いた矯正である。これは、(2)のように形状不
良部を縮めるという手法が、即ち形状不良部の面外変形
を拘束しなければできないためである。
【0011】ここで、ストリップの面外変形を拘束する
手法としては、例えば図8に示すような平板によるクラ
ンプや,図9に示すようなキャタピラ状のものによるク
ランプが容易に考えられる。しかしながら、連続通板さ
れるストリップへの適用,若しくは高温の炉内での使用
を考慮すると、例えば前者ではストリップ表面に疵が発
生する虞れがあり、後者は高温下で作動不良となる虞れ
があるなど、やや現実性に欠ける。
【0012】ところで前記特開昭61−204339号
公報に記載されるようにストリップを巻付けロールに高
温下で巻付けると、前記形状不良部において面外方向へ
の変形として顕在化している形状不良は、巻付けロール
からの浮上りという形に変化する。このストリップの巻
付けロールからの浮上りを,ストリップに張力を加えな
い手段によって押付ければ、前記面外変形を拘束しなが
ら,当該浮上りを縮めるような圧縮応力を付与すること
ができる。
【0013】また、このようにロール押付けによる矯正
を行っても弾性回復の範囲内で必ず幾らかの浮上りが残
留する。そこで、この伸びに相当する温度偏差を当該形
状不良部に与えれば、少なくとも均熱帯出側で温度偏差
がなくなった状態ではストリップは均一な温度で且つ平
坦な形状になることに着目した。而して本発明のうち請
求項1に係る金属帯の形状矯正方法は、水平式連続焼鈍
炉内で,通板される金属帯の形状を矯正する方法であっ
て、当該水平式連続焼鈍炉内に設けられた巻付けロール
の外周面に巻付けられた金属帯を,当該巻付けロールの
外周面に押付けることを特徴とするものである。
【0014】本発明のうち請求項2に係る金属帯の形状
矯正方法は、水平式連続焼鈍炉内で,通板される金属帯
の形状を矯正する方法であって、当該水平式連続焼鈍炉
内に設けられた巻付けロールの外周面に金属帯を巻付け
る以前若しくは巻付け時に,当該巻付けロールの外部に
設けられた加熱手段によって、金属帯の幅方向に局部加
熱を行うことを特徴とするものである。
【0015】本発明のうち請求項3に係る金属帯の形状
矯正方法は、水平式連続焼鈍炉内で,通板される金属帯
の形状を矯正する方法であって、当該水平式連続焼鈍炉
内に設けられた巻付けロールの外周面に金属帯を巻付け
る以前若しくは巻付け時に,当該巻付けロールの外部に
設けられた加熱手段によって、金属帯の幅方向に局部加
熱を行うと共に、当該金属帯を巻付けロールの外周面に
押付けることを特徴とするものである。
【0016】本発明のうち請求項4に係る金属帯の形状
矯正装置は、水平式連続焼鈍炉内で,通板される金属帯
の形状を矯正する装置であって、当該水平式連続焼鈍炉
内に設けられた巻付けロールの外周面に金属帯を巻付け
る以前若しくは巻付け時に,金属帯の幅方向に局部加熱
を行う局部加熱機構を当該巻付けロールの外部に一以上
設けたことを特徴とするものである。
【0017】本発明のうち請求項5に係る金属帯の形状
矯正装置は、水平式連続焼鈍炉内で,通板される金属帯
の形状を矯正する装置であって、当該水平式連続焼鈍炉
内に設けられた巻付けロールに巻付けられた金属帯を,
当該巻付けロールに押付ける押付け機構を一以上設けた
ことを特徴とするものである。本発明のうち請求項6に
係る金属帯の形状矯正装置は、水平式連続焼鈍炉内で,
通板される金属帯の形状を矯正する装置であって、前記
局部加熱機構と前記押付け機構とを並設したことを特徴
とするものである。
【0018】本発明のうち請求項7に係る金属帯の形状
矯正装置は、前記局部加熱機構は、前記巻付けロールの
外部に設けられ且つ当該金属帯の幅方向に移動可能な加
熱ヒータボードで構成したことを特徴とするものであ
る。本発明のうち請求項8に係る金属帯の形状矯正装置
は、前記巻付けロールは金属帯の板厚の1500倍以下
の半径に設定したことを特徴とするものである。
【0019】本発明のうち請求項9に係る金属帯の形状
矯正装置は、前記押付け機構は、その一つの機構当た
り,巻付けロールへの金属帯の押付け長を3cm以上に
設定したことを特徴とするものである。本発明のうち請
求項10に係る金属帯の形状矯正装置は、前記押付け機
構は、金属帯の通板に伴ってその通板方向に走行可能な
ベルト機構で構成したことを特徴とするものである。
【0020】本発明のうち請求項11に係る金属帯の形
状矯正装置は、前記巻付けロールは、サクションロール
で構成したことを特徴とするものである。本発明のうち
請求項12に係る金属帯の形状矯正装置は、前記巻付け
ロールを,水平式連続焼鈍炉内の加熱帯に設置したこと
を特徴とするものである。
【0021】
【作用】前述したように、高温に加熱された金属帯,即
ちストリップを巻付けロールに巻付けることにより、形
状不良部で波打ちとして顕在していた形状不良は,ロー
ル外周面からの浮上りという形に変化する。この浮上り
量hと巻付け角度θとの関係を見ると、図3に示すよう
に所定の巻付け角度θ(図では巻付け角度10°以上)
で巻付ければほぼ一定値δに収束する。即ち、このよう
に外部から圧縮応力を付与する,例えば押付け機構等の
装置手段がない場合には、幾ら巻付け角度θを増大して
も図3に示すように或る一定値の残存浮上り量δが存在
する。
【0022】ここで、図4に示すように半径Rである巻
付けロールに巻付けられたストリップの形状不良部の急
峻度λを面外変形量Hと接触幅Lで表した場合,本出願
人が先に提案した特開平1−168821号公報に記載
されるようにλ=H/Lで示され、またこの場合の伸び
率ε0 は下記1式で与えられる。 ε0 =((π/2)・λ)2 ≒2.47λ2 ……… (1) また、前記ストリップを巻付けロールに巻付けた状態で
形状不良部に発生する浮上り量hは,当該巻付けロール
の半径をRとしたときの伸び率εに対して下記2式で与
えられる。
【0023】 ε=h/R ……… (2) この伸び率ε自体は前記1式で与えられる形状不良部の
伸び率ε0 と同じであるから、両者から下記式を得、こ
の相関を図示したのが図4である。 h=2.47・R・λ2 ……… (3) 図3において巻付け角が浅い場合は、ストリップが完全
にロール曲率に一致しておらず、この結果,R(ストリ
ップ)>R(ロール)となり、浮上り量hが大きくな
る。巻付け角がある一定値以上となるとR(ストリッ
プ)≒R(ロール)となり、このとき残存浮上り量δが
ロール曲率,特にストリップ形状不良に相当する浮上り
量と等しいと考えられる。
【0024】そこで、本発明のうち請求項2に係る金属
帯の形状矯正方法又は請求項5に係る金属帯の形状矯正
装置では、半径Rの巻付けロールに形状不良部の急峻度
がλであるストリップを高温下で巻付けたときに発生す
る前記3式で与えられる浮上り量hを,押付け機構等に
より巻付けロールの外周面に押付け、これにより前記ス
トリップの面外変形を拘束しながら,当該浮上り量hと
して存在する伸び率差に対して圧縮応力を付与すること
で、形状不良部を他の周囲の部位と同等に縮めて形状の
矯正を行うことができる。
【0025】そして、本発明のうち請求項3に記載され
る金属帯の形状矯正方法又は請求項6に記載される金属
帯の形状矯正装置では、このような局部加熱により巻付
け時の見掛け形状を大きくすることで、巻付けロールの
巻付け方向への押付けによる作用効果を,より一層向上
することができる。また、巻付けロールで形状矯正後
も,弾性回復による分だけは形状不良が残るが、これに
相当するだけ温度差を付与することで,温度均一時には
完全な平坦形状とすることができる。
【0026】一方、前記図3における巻付け角度を増大
したときに定常的に残留する前記残存浮上り量δは、巻
付けロール径と形状不良の大きさによって整理される。
即ち、前記2式に示すように表され、ロール径が大きい
ほど或いは形状不良が大きいほど,浮上り量δは大きく
なる。ところで、板厚tに比較して浮上り量δが大きく
なると巻付けロールへの押付け時に挫屈を発生し、スト
リップが絞る危険がある。この観点から、浮上り量−板
厚比δ/tを約3以下程度にすることが必要である。従
って前記3式を変形し,急峻度として最大3%程度まで
考慮すると、浮上り量−板厚比δ/tは1350以下と
なる。これにやや形状不良に対する余裕を設定し、浮上
り量−板厚比δ/tを1500以下とすることで、大き
な形状不良に対してストリップのしわや絞りの発生がな
く、安定した形状矯正が可能となる。
【0027】ところで、前述してきた圧縮応力は所定面
積当たりの面圧と捉えることも可能であるが、前記巻付
けロールへの巻付けで顕在化した浮上り量hを更に前記
押付け機構等により当該巻付けロールの外周面に押付
け、ストリップの面外変形を拘束しながら形状不良部に
圧縮応力を付与するためには、ストリップの幅方向全体
を一様に押付けることが必要になる。この際、図6に示
すように前記押付け機構をストリップの全幅よりも長い
小径ロールとし、この小径ロールを複数個(図では3
個)用いて線接触(或いは点接触)するようにストリッ
プに押付けたとしても、各押付け用小径ロールの間でス
トリップは浮上り、結果的に面外変形を拘束して形状不
良部に効果的に圧縮応力を付与できない。即ち、形状不
良部に圧縮応力を効果的に付与するためには或る程度の
面積,即ちストリップの長手方向前後に伸びが逃げてし
まわないだけの十分な長さをもって巻付けロールに対し
て押付けを行う必要がある。
【0028】図7にこの押付け長Wと押付け部前後の浮
上り量の変化量Δhを示す。同図から明らかなように押
付け長Wが3cm以上であれば浮上り量の変化量Δhは
ほぼ“0”となる。このことは、押付け長Wが3cm以
上であれば即ち押付けによってストリップ長手方向前後
に形状不良部の伸びが逃げなくなることを意味し、これ
により本発明のうち請求項9に係る金属帯の形状矯正装
置では前記押付け機構による押付け長Wを3cm以上と
したことから、前記ストリップの面外変形を拘束しなが
ら形状不良部に効果的に圧縮応力を発生することがで
き、形状不良を効果的に矯正することができることにな
る。
【0029】ところで、前述のような押付け長を得るた
めに,前記図7に示すような押付け用小径ピンチロール
を用いる場合には、少なくとも何れか一方のロールを弾
性変形量の大きい材質,例えば高可撓性を有するゴムや
樹脂等で構成する必要があるが、高温の炉内雰囲気,或
いは前記局部加熱機構による加熱等を考慮すると、現実
性に欠ける。そこで、本発明のうち請求項10に係る金
属帯の形状矯正装置では、ストリップの通板と共にその
通板方向に走行可能なベルト機構で構成したために、例
えばこのベルト機構をスチールベルト等のように,耐熱
性に優れ且つ巻付けロールの外周面に巻付けられたスト
リップに対して十分な形状追従性を有するもので構成す
れば前記有効な押付け長を得ながら、しかもこれをスト
リップの通板に伴って自走可能とすることで、不要な張
力が掛かったり,或いはストリップの表面に擦過疵が生
じたりすることもない。
【0030】また、本発明のうち請求項11に係る金属
帯の形状矯正装置では、前記各発明に関与する巻付けロ
ールをサクションロールで構成することにより、例えば
前記残存浮上り量によるストリップの浮上りを抑制して
その外周面への密着性を向上し、もって前記押付け機構
等による押付け長を有効に得て形状不良部に効率的に圧
縮応力を付与し、当該形状不良部の形状矯正を積極的に
行うことを可能とする。
【0031】さて、前述のような形状矯正方法を確率す
るためには所望する鋼板諸元に基づいてストリップがク
リープ変形する高温領域であればよいことになる。しか
しながら、実質的に行われる一連の連続焼鈍炉におい
て,例えば均熱帯では一般にストリップ,即ち鋼板の冶
金的特性を制御するために均熱温度が定められており、
材質的な均一性を確保するためにこの均熱温度は可及的
に鋼板全域において安定させるべきであるから、そこに
前述のような局部加熱を行って温度偏差を付けることは
問題が生じると考えられる。また、一連の連続焼鈍炉の
うちの冷却帯では前述したように冷却不均一による形状
不良の発生は回避できないから、ここでも前記のような
局部加熱を行って温度偏差を付けて形状矯正を行うこと
は困難であろう。この点、一連の連続焼鈍炉のうちの加
熱帯であれば,前記局部加熱による温度偏差を発生させ
ても未だ加熱途中である限り、それに連続する均熱帯で
鋼板全域の温度を均一化することができ、この均熱帯出
側までに形状矯正を終了させることができるから、それ
に連続する冷却帯での形状制御は前記従来技術を有効に
応用できる。以上から、本発明のうち請求項12に係る
金属帯の形状矯正方法及びその装置は,前記した種々の
形状矯正を水平式連続焼鈍炉の加熱帯で行うこととし
た。
【0032】
【実施例】以下、本発明の金属帯の形状矯正方法及びそ
の装置の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は本発
明の金属帯の形状矯正方法及びその装置を用いた連続焼
鈍炉の加熱帯の第1実施例である。本実施例は前記珪素
鋼板を含む各種の鋼板を連続してなるストリップを連続
焼鈍するための水平式連続焼鈍炉に関する。
【0033】同図に示す1は連続焼鈍炉の加熱帯であ
り、この加熱帯1内をストリップSは、当該加熱帯1内
に設けられた図示されないラジアントチューブ等の輻射
式加熱装置によって連続的に加熱昇温されながら図の矢
印a方向に水平又はほぼ水平に通板され、連続する均熱
帯2内においても水平又はほぼ水平に送給される。この
加熱帯1内を水平又はほぼ水平に通板されるストリップ
Sは、当該加熱帯1内の入側及び出側の夫々に設けられ
たハースロール10a,10bによって支持されてお
り、これらのハースロール10a,10bは図示されな
い適宜回転駆動機構によって回転駆動されるか,或いは
ストリップSの通板に伴って当該ストリップSとの摩擦
力によって従動回転され、前記珪素鋼板の磁気特性に影
響を及ぼさないようにストリップSに掛かる張力を極力
低下させるようにしている。
【0034】そして、前記両ハースロール10a,10
bの間には複数の巻付けロール3a〜3cが配設されて
いる。本実施例では、これらの巻付けロール3a〜3c
を3つ用い、それらをストリップSの通板方向に対して
上下方向にずらした,所謂ダンサロール状に配設し、各
巻付けロール3a〜3cにはストリップSが10°以上
の巻付け角度で巻付けられるようにした。具体的に、本
実施例では入側と出側の巻付けロール3a,3cの外周
面の上端部をハースロール10a,10bのその高さと
等しく設定し、両巻付けロール3a,3cからストリッ
プSの約板厚分だけ離した箇所で且つ各巻付けロール3
a,3cの約半径分だけ下方にずらした位置に中央の巻
付けロール3bを配設したために、前記入側及び出側の
巻付けロール3a,3cではその外周面の約1/4周に
相当する巻付け長でストリップSが巻付けられ、中央の
巻付けロール3bではその外周面の約1/2周に相当す
る巻付け長でストリップSが巻付けられている。なお、
これらの巻付けロール3は図示されない適宜回転駆動機
構によって回転駆動されるか,或いはストリップSの通
板に伴って当該ストリップSとの摩擦力によって従動回
転され、前記珪素鋼板の磁気特性に影響を及ぼさないよ
うにストリップSに掛かる張力を極力低下させるように
している。
【0035】これらの巻付けロール3a〜3cには、各
ロール外周面に形成された小孔から雰囲気の気体を吸引
することによって,当該巻付けロール3a〜3cに巻付
けられているストリップSを吸着する,所謂サクション
ロールが使用されている。そして、加熱昇温されたスト
リップSがこれらの巻付けロール3a〜3cに巻付けら
れることで,各鋼板の形状不良部の急峻度で顕在化して
いる形状不良が、前述のようにロール外周面からの浮上
りという形に変換されるために、各巻付けロール3a〜
3cの半径は通板されるストリップSの鋼板板厚の15
00倍以下に設定してある。これにより、後述する局部
加熱機構でストリップSの局部加熱を行った後に或いは
局部加熱を行いながら,当該巻付けロール3にストリッ
プSを巻付ければ、前記形状不良部の急峻度として顕在
化している形状不良は,前記ロール外周面からの残存浮
上りという形で顕在化し、この残存浮上りに相当する温
度偏差を付与することで,均熱帯2出側までの間にこの
形状不良を矯正することを可能としている。なお、仕様
の異なる鋼板を連続したストリップSにおいて,各鋼板
の板厚の1500倍に相当する半径を有する巻付けロー
ル3a〜3cへのストリップSの巻付けは、ストリップ
Sの連続通板中に巻付けロールへの掛け換え若しくは巻
付けロールの交換を行うことが比較的困難であるから、
通常,通板される最も板厚の薄い鋼板に合わせて,当該
板厚の1500倍に相当するロール半径とした。このよ
うにすれば、これよりも板厚の厚い鋼板に対しても、当
該巻付けロール3a〜3cの半径は全ての鋼板の板厚の
1500倍以下に相当する。
【0036】そして、これらの巻付けロール3a〜3c
の入側,即ち前記入側ハースロール10aと巻付けロー
ル3aとの間において、これらの巻付けロール3a〜3
cにストリップSが巻付けられる以前に相当する箇所に
は、当該ストリップSの幅方向両側面に対向する加熱ヒ
ータボード4を配設してある。これらの加熱ヒータボー
ド4は、ストリップSの幅方向両側端部に伸びが発生し
ている,所謂耳伸び鋼板に対して、当該耳伸び部に適宜
の加熱昇温を行い、後段に連続する前記巻付けロール3
a〜3cにストリップSが巻付けられたときに発生する
ロール外周面からの残存浮上り量を,当該耳伸び部の温
度偏差による伸び率に一致させるためのものである。こ
れらの加熱ヒータボード4には、従来加熱帯や均熱帯等
に使用されている既存のものが転用可能であるが、本実
施例ではこの加熱ヒータボード4を,ストリップSの幅
方向に移動するための移動機構である油圧シリンダ5の
シリンダロッド5aに取付けてある。このシリンダロッ
ド5a若しくは加熱ヒータボード4の近傍には,それら
の位置を検出する図示されない位置検出センサが設けら
れており、この位置検出センサからの出力は、連続焼鈍
炉の操業を一括して制御するホストコンピュータに向け
て出力される。
【0037】前記ホストコンピュータでは通板されるス
トリップSのうちの仕様諸元の異なる各鋼板をトラッキ
ングしており、各鋼板の板幅に応じて加熱ヒータボード
4を各鋼板の幅方向両端部から設定された位置に接近さ
せたり離間させたりするために,前記油圧シリンダ5に
対して制御圧を供給し、前記位置検出センサからの位置
検出値が前記設定位置に一致した時点でその出力を停止
する制御を行う。
【0038】また、このホストコンピュータでは図示さ
れない鋼板形状センサからのデータを基にストリップS
を構成する各鋼板の形状を検出し、各鋼板の耳伸び部の
急峻度に応じた温度偏差が発生するための加熱昇温量,
即ち温度差を算出し、この温度差を達成するための加熱
ヒータボード4の電力を各加熱ヒータボード4への制御
信号として供給する。
【0039】このようにして所定の温度差が与えられた
耳伸び部は,巻付けロール3a〜3cに巻付けられるこ
とによって当該ロール外周面からの浮上り量が発生する
が、この残存浮上り量に相当する伸び率は,前記1式〜
5式に基づいて前記温度差による伸び率と同等に制御さ
れているから、後段に連続する均熱帯2内で所定の冶金
特性を得るための均熱処理が行われた後は,平坦な状態
に矯正されている。
【0040】勿論、加熱帯1内若しくは加熱ヒータボー
ド4による加熱昇温度は,前記巻付けロール3a〜3c
への巻付け時にクリープによる変形が進行する温度に設
定しなければならないことは言うまでもない。図2は本
発明の金属帯の形状矯正方法及びその装置を用いた連続
焼鈍炉の加熱帯の第2実施例である。本実施例は前記珪
素鋼板を含む各種の鋼板を連続してなるストリップを連
続焼鈍するための水平式連続焼鈍炉に関し、基本的な連
続焼鈍炉の構成については前記第1実施例と同様であ
り、また形状矯正装置のうちの巻付けロール3a〜3c
の構成についてもほぼ同様であるから、これら同一の構
成箇所には第1実施例と同じ符号を付して説明を省略す
る。
【0041】本実施例では、前記局部加熱機構として設
けられた加熱ヒータボード4の配設箇所が第1実施例と
異なる。この実施例では、図2に明示するように二つの
加熱ヒータボード4を,通板されるストリップSの上面
において当該ストリップSの幅方向に並べるように配設
した。各加熱ヒータボード4はストリップSの長手方向
に長く且つストリップSの幅方向に狭いほぼ方形に形成
されて,その加熱面がストリップSの上面に対向されて
いる。
【0042】そして、各加熱ヒータボード4は、前記第
1実施例と同様に移動機構として設けられた油圧シリン
ダ5のシリンダロッド5aに取付けられており、それぞ
れ,油圧シリンダ5のシリンダロッド5aを伸縮するこ
とにより、図2a又は図2cに実線で示す位置から仮想
線で示す位置まで移動可能としてある。従って、前記ホ
ストコンピュータで第1実施例と同様の加熱昇温制御を
行う場合に、各鋼板の形状不良部がストリップSの幅方
向中央部の伸びによって発生している,所謂腹伸び部で
ある場合や、ストリップS幅方向中央部と両端部との間
の伸びによって発生している,所謂クオータ伸び部であ
る場合にも、その形状不良部を前記形状検出センサから
のデータから検出し、前記位置検出センサからの出力値
に基づいて加熱ヒータボード4の位置を各形状不良部の
位置に一致するようにフィードバック制御することで、
当該形状不良部にのみ効率的に局部的加熱昇温を行うこ
とができる。
【0043】そして、本実施例ではストリップSの面外
変形を拘束しながら形状不良部に圧縮応力を積極的に付
与するために、前記中央の巻付けロール3bの下方に押
付け機構としてベルト機構6を設置してある。このベル
ト機構6は、ストリップSの長手方向,即ちストリップ
Sの通板方向に配設されたスチールベルト6を,例えば
四つのガイドローラ6aでガイドしながら、少なくとも
当該ベルト機構6の上方に位置するスチールベルト6b
がストリップSの通板方向に走行可能としたものであ
る。そして、このベルト機構6の上方に位置するスチー
ルベルト6bを、前記中央の巻付けロール3bの外周面
のうち,下方約1/2周にわたるストリップSの巻付け
長に対して、当該ストリップSを巻付けロール3bの外
周面に押付けてある。これにより、ストリップSはスチ
ールベルト6bと巻付けロール3bとに挟み込まれてそ
の面外変形が拘束されると共に、各鋼板の形状不良部が
前記巻付けロール3bに巻付けられて顕在化した残存浮
上り部分には圧縮応力が作用し、不要に伸びている箇所
が圧縮される。ここで、圧縮による形状矯正効果を得る
ためには,前述のように押付け長を3cm以上に設定し
なければならないが、本実施例では可撓性を有するスチ
ールベルト6bをストリップSの巻付け部に押付けるこ
とでこの規制を満足し、伸びがストリップSの長手方向
に逃げないようにして前記圧縮による形状矯正効果を得
ることができる。なお、このスチールベルト6bも,前
記ガイドローラ6aを図示されない適宜回転駆動機構に
よって回転駆動してストリップSと同等の通板速度で移
動されるようにするか,或いはストリップSの通板に伴
って当該ストリップSとの摩擦力によって従動移動され
るようにして、前記珪素鋼板の磁気特性に影響を及ぼさ
ないようにストリップSに掛かる張力を極力低下させる
と共に、ストリップSとの速度差によって擦過疵が発生
しないようにしなければならない。
【0044】勿論、本実施例においても加熱帯1内若し
くは加熱ヒータボード4による加熱昇温度は,前記巻付
けロール3a〜3cへの巻付け時にクリープによる変形
が進行する温度に設定しなければならないことは言うま
でもない。なお、上記実施例では何れも加熱ヒータボー
ド等の局部加熱機構を用いて形状不良部への局部加熱を
行う構成としたが、加熱帯内のストリップ温度が前記ク
リープによる変形を進行する温度以上であり且つ前記押
付け機構によりストリップを巻付けロールの外周面に3
cm以上の押付け長で押付ける場合には、特に局部加熱
を行わなくとも十分な形状矯正効果があることが確認さ
れている。
【0045】また、前記第2実施例ではベルト機構等の
個別の押付け機構により押付けを行うこととしたが、加
熱帯内のストリップ温度が前記クリープによる変形を進
行する温度以上であり且つ適切な形状不良部の局部加熱
昇温が行われている場合には、前記巻付けロールをサク
ションロールで構成してその外周面にストリップを吸着
することでも十分な形状矯正効果があることが確認され
ている。
【0046】また、上記実施例では局部加熱機構として
加熱ヒータボードを用いたが、この局部加熱機構はこれ
に限定されるものではない。また、前記巻付けロールは
三つの巻付けロールをダンサロール状に配設したが、前
記巻付け角度を満足するものであれば,巻付けロールの
数や配設状態はこれに限定されるものではない。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明の金属帯の形
状矯正方法及びその装置によれば、高い張力を掛けるこ
となく,冷却帯の入側までの間に形状矯正を終了するこ
とができるから、珪素鋼板のように張力を掛けることで
特性の劣化するストリップ等の金属帯に対しても適正な
形状矯正を行うことができ、また冷却帯における従来の
形状制御を有効に実施することが可能となって、全体的
な品質と歩留りの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属帯の形状矯正方法及びその装置を
用いた水平式連続焼鈍炉の加熱帯の第1実施例を示すも
のであり、(a)は平面図,(b)は側面図,(c)は
同図bのZ−Z断面図である。
【図2】本発明の金属帯の形状矯正方法及びその装置を
用いた水平式連続焼鈍炉の加熱帯の第2実施例を示すも
のであり、(a)は平面図,(b)は側面図,(c)は
同図bのY−Y断面図である。
【図3】ストリップの巻付けロールへの巻付け角度とロ
ール外周面からの浮上り量との相関説明図である。
【図4】ストリップに発生している形状不良部の急峻度
とロール外周面からの浮上り量との相関説明図である。
【図5】ロール径−板厚と残存浮上り−板厚比,急峻度
との相関説明図である。
【図6】押付け用小径ロールを用いたときのストリップ
の浮上り状態を示す説明図である。
【図7】押付け長とストリップの浮上り量の変化量との
相関説明図である。
【図8】ストリップの面外変形を拘束しながら形状不良
部に圧縮応力を付与するための手段の一例を示す説明図
である。
【図9】ストリップの面外変形を拘束しながら形状不良
部に圧縮応力を付与するための手段の他例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1は加熱帯 2は均熱帯 3a〜3cは巻付けロール 4は加熱ヒータボード 5は油圧シリンダ 6はベルト機構 Sはストリップ(金属帯)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平式連続焼鈍炉内で,通板される金属
    帯の形状を矯正する方法であって、当該水平式連続焼鈍
    炉内に設けられた巻付けロールの外周面に巻付けられた
    金属帯を,当該巻付けロールの外周面に押付けることを
    特徴とする金属帯の形状矯正方法。
  2. 【請求項2】 水平式連続焼鈍炉内で,通板される金属
    帯の形状を矯正する方法であって、当該水平式連続焼鈍
    炉内に設けられた巻付けロールの外周面に金属帯を巻付
    ける以前若しくは巻付け時に,当該巻付けロールの外部
    に設けられた加熱手段によって、金属帯の幅方向に局部
    加熱を行うことを特徴とする金属帯の形状矯正方法。
  3. 【請求項3】 水平式連続焼鈍炉内で,通板される金属
    帯の形状を矯正する方法であって、当該水平式連続焼鈍
    炉内に設けられた巻付けロールの外周面に金属帯を巻付
    ける以前若しくは巻付け時に,当該巻付けロールの外部
    に設けられた加熱手段によって、金属帯の幅方向に局部
    加熱を行うと共に、当該金属帯を巻付けロールの外周面
    に押付けることを特徴とする金属帯の形状矯正方法。
  4. 【請求項4】 水平式連続焼鈍炉内で,通板される金属
    帯の形状を矯正する装置であって、当該水平式連続焼鈍
    炉内に設けられた巻付けロールの外周面に金属帯を巻付
    ける以前若しくは巻付け時に,金属帯の幅方向に局部加
    熱を行う局部加熱機構を当該巻付けロールの外部に一以
    上設けたことを特徴とする金属帯の形状矯正装置。
  5. 【請求項5】 水平式連続焼鈍炉内で,通板される金属
    帯の形状を矯正する装置であって、当該水平式連続焼鈍
    炉内に設けられた巻付けロールに巻付けられた金属帯
    を,当該巻付けロールに押付ける押付け機構を一以上設
    けたことを特徴とする金属帯の形状矯正装置。
  6. 【請求項6】 水平式連続焼鈍炉内で,通板される金属
    帯の形状を矯正する装置であって、請求項4に記載され
    る局部加熱機構と請求項5に記載される押付け機構とを
    並設したことを特徴とする金属帯の形状矯正装置。
  7. 【請求項7】 前記局部加熱機構は、前記巻付けロール
    の外部に設けられ且つ当該金属帯の幅方向に移動可能な
    加熱ヒータボードで構成したことを特徴とする請求項4
    又は6に記載の金属帯の形状矯正装置。
  8. 【請求項8】 前記巻付けロールは、金属帯の板厚の1
    500倍以下の半径に設定したことを特徴とする請求項
    4乃至7に記載の金属帯の形状矯正装置。
  9. 【請求項9】 前記押付け機構は、その一つの機構当た
    り,巻付けロールへの金属帯の押付け長を3cm以上に
    設定したことを特徴とする請求項5乃至8に記載の金属
    帯の形状矯正装置。
  10. 【請求項10】 前記押付け機構は、金属帯の通板に伴
    ってその通板方向に走行可能なベルト機構で構成したこ
    とを特徴とする請求項5乃至9に記載の金属帯の形状矯
    正装置。
  11. 【請求項11】 前記巻付けロールは、サクションロー
    ルで構成したことを特徴とする請求項4乃至10に記載
    の金属帯の形状矯正装置。
  12. 【請求項12】 前記巻付けロールを,水平式連続焼鈍
    炉内の加熱帯に設置したことを特徴とする請求項1乃至
    11に記載の金属帯の形状矯正装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102758070A (zh) * 2011-04-28 2012-10-31 宝山钢铁股份有限公司 板带钢在退火过程中改善板形的生产方法
JP2012218004A (ja) * 2011-04-05 2012-11-12 Toyota Motor Corp 薄板状無端金属リングの製造装置及び製造方法
CN107267719A (zh) * 2017-07-27 2017-10-20 重庆骏成机械配件有限公司 退火炉用零件均匀摊铺装置
CN107825062A (zh) * 2017-11-28 2018-03-23 镇江市高等专科学校 一种车辆门板不规则外形修复装置

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