JPH07891A - トロリ線用塗布装置 - Google Patents

トロリ線用塗布装置

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JPH07891A
JPH07891A JP14813393A JP14813393A JPH07891A JP H07891 A JPH07891 A JP H07891A JP 14813393 A JP14813393 A JP 14813393A JP 14813393 A JP14813393 A JP 14813393A JP H07891 A JPH07891 A JP H07891A
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JP
Japan
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trolley wire
coating
antifreezing agent
agent
unit
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Application number
JP14813393A
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English (en)
Inventor
Seiichi Takahashi
精一 高橋
Sadashige Nezu
定重 祢津
Hiroshi Tsukagoshi
宏 塚越
Kensuke Aizawa
憲輔 相澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
East Japan Railway Co
Original Assignee
Tokico Ltd
East Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はトロリ線に塗布された余剰塗布剤を
回収するよう構成したトロリ線用塗布装置を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 トロリ線用塗布装置1は台車3上に塗布ユニ
ット8を昇降させる昇降機構4及びリンク機構6を有
し、塗布ユニット8には凍結防止剤供給ユニット9から
凍結防止剤が圧送される。塗布ユニット8は、トロリ線
7に摺接しながら回転駆動されて供給ユニット9から供
給された凍結防止剤を台車3の移動とともにトロリ線7
に塗布する回転ブラシ31,32と、トロリ線7をガイ
ドするガイドローラ36と、トロリ線7に摺接する塗布
剤回収ローラ63と、塗布剤回収ローラ63により回収
された余剰凍結防止剤を溜める回収容器66とを有す
る。回収容器66内に溜められた凍結防止剤は回収チュ
ーブを介して供給ユニット9のタンク24に戻されて再
利用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトロリ線用塗布装置に係
り、特にトロリ線の表面に凍結防止剤等の塗布剤を塗布
するよう構成したトロリ線用塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、列車が走行するレールの上方に
はパンタグラフが摺接するトロリ線及びトロリ線を支持
する架線が装架されている。又、トロリ線はパンタグラ
フの摺接部全体に平均して摺接するよう平行に配された
一対のレール間を横方向に傾斜させて斜めに装架されて
いる。このように、レール上方に装架されたトロリ線
は、冬になると雪、氷の付着により凍結することがある
ため、凍結防止剤が塗布される。
【0003】従来は作業者がウエス等に凍結防止剤を含
ませて手作業で凍結防止剤を塗布していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来は作業
者が手作業で凍結防止剤を塗布しなければならないた
め、作業者の労力が大変であるばかりか塗布作業にかな
りの時間がかかり作業能率が悪かった。
【0005】又、作業能率を高めるため、凍結防止剤を
スプレー装置により霧状にしてトロリ線に吹きつけるこ
とが考えられているが、スプレー装置から噴霧された凍
結防止剤のほとんどが空気中に飛散してしまうので凍結
防止剤が大量に噴霧されることになり無駄が多く実用的
ではなかった。
【0006】そのため、本出願人は特願平4−2217
35号によりレール上を走行しながらトロリ線に凍結防
止剤を塗布する構成としたトロリ線用塗布装置を提案し
た。このトロリ線用塗布装置では、列車が走行するレー
ル上を移動する台車と、台車上に設けられた昇降機構
と、昇降機構により昇降しトロリ線に塗布剤としての凍
結防止剤を塗布する塗布ユニットと、塗布ユニットへ凍
結防止剤を供給する凍結防止剤供給ユニットとより大略
構成されている。
【0007】そして、塗布ユニットは、回転ブラシが回
転しながらトロリ線の両側に摺接して凍結防止剤供給ユ
ニットより供給された凍結防止剤をトロリ線に塗布す
る。ところが、塗布ユニットがトロリ線に凍結防止剤を
塗布した際、過剰に塗布してしまうことがある。その場
合、凍結防止剤は変性シリコンよりなる有機溶剤であ
り、比較的低粘度であるため、トロリ線に塗布された余
剰凍結防止剤がトロリ線の下部に溜まり、やがて線路上
に落下する。従って、凍結防止剤の使用効率が低下する
といった課題が生ずる。
【0008】そこで、本発明は上記課題を解決したトロ
リ線用塗布装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、空中に装架さ
れたトロリ線に沿って移動する移動体と、該移動体に支
持され、前記トロリ線に追従して摺接しながら前記トロ
リ線の表面に塗布剤を塗布する塗布手段と、該塗布手段
に該塗布剤を供給する塗布剤供給手段とを有するトロリ
線用塗布装置であって、前記塗布手段の後方に設けら
れ、前記トロリ線の表面の余剰塗布剤を除去するように
前記トロリ線の表面を摺接する余剰塗布剤除去手段と、
該余剰塗布剤除去手段により除去された塗布剤を前記塗
布剤供給手段に戻す回収手段と、を備えてなることを特
徴とする。
【0010】
【作用】トロリ線に塗布剤を塗布した後、トロリ線の表
面を摺接する余剰塗布剤除去手段によりトロリ線の表面
の余剰塗布剤を除去し、さらに回収手段により余剰塗布
剤を塗布剤供給手段に戻すので、余剰塗布剤がトロリ線
の下部に溜まって落下することを防止するとともに、余
剰塗布剤を再利用することが可能になるので、余剰塗布
剤の使用効率を高められる。
【0011】
【実施例】図1乃至図3に本発明になるトロリ線用塗布
装置の一実施例を示す。
【0012】各図中、トロリ線用塗布装置1は、列車が
走行するレール2上を移動する台車(移動体)3と、台
車3上に設けられた昇降機構4と、昇降機構4により昇
降する昇降ベース5上に設けられたリンク機構6と、リ
ンク機構6の回動により上昇してトロリ線7に塗布剤と
しての凍結防止剤を塗布する塗布ユニット8と、塗布ユ
ニット8へ凍結防止剤を供給する凍結防止剤供給ユニッ
ト9(以下、供給ユニットと言う)とより大略構成され
ている。
【0013】台車3は底部の支持部3aによりレール2
上を転動する車輪10を回転自在に支持しており、レー
ル2及びトロリ線7に沿って移動する。尚、台車3は作
業者の手押しにより走行する。又、台車3に代って作業
用の軌陸車(図示せず)にトロリ線用塗布装置1を積載
する場合もある。
【0014】昇降機構4は、台車3上に設けられた固定
ベース11に摺動自在に支持され、X字状に連結された
リンク13,14と、リンク13,14の下端部を水平
方向に駆動する油圧シリンダ(固定ベース11に隠れて
見えない)とよりなる。昇降機構4は、塗布作業時以外
はリンク13,14がたたまれて固定ベース11を図1
中2点鎖線で示す非作業位置Aに降下させ、塗布作業時
はリンク13,14が立ち上がり固定ベース11を図1
中実線で示す作業位置Bに上昇させる。
【0015】又、昇降ベース5上に設けられたリンク機
構6は、昇降ベース5の垂直部5aに固定されたブラケ
ット15により支承された平行リンク16と、平行リン
ク16を反時計方向に付勢するコイルバネ17a,17
bと、よりなる。従って、塗布ユニット8はコイルバネ
17a,17bのバネ力により下方からトロリ線7に押
圧されている。
【0016】平行リンク16は4本のリンク16a〜1
6dを平行に延在させ、一端が夫々ブラケット15に軸
承された軸15a〜15dに回転自在に支承され、他端
が塗布ユニット8を揺動させる揺動機構18の支持ベー
ス19に軸承された軸20a,20bに支承されてい
る。
【0017】そして、コイルバネ17a,17bは、一
端が昇降ベース5上端近傍のブラケット20に軸承され
た軸21に連結され、他端がリンク16b,16dの先
端部分に横架された軸22に支承されている。
【0018】リンク機構6は、塗布作業時以外は昇降ベ
ース5上に設けられたフック23により下側のリンク1
6b,16dが係止されており、塗布ユニット8を図1
中2点鎖線で示す非作業位置C又は実線で示す待機位置
Dに降下させ、塗布作業時はフック23による係止が解
除され、コイルバネ17a,17bの引っ張り力により
平行リンク16が反時計方向に回動して塗布ユニット8
を図1中1点鎖線で示す作業位置Eに上昇させる。
【0019】尚、作業位置Eに上昇した塗布ユニット8
は、コイルバネ17a,17bのばね力により空中に装
架されたトロリ線7に押圧された状態に保持される。
【0020】従って、塗布装置1は、列車が走行するレ
ール2上を移動して作業現場に到着するまでは、塗布ユ
ニット8が図1中2点鎖線で示す非作業位置Cに降下し
た状態となる。又、塗布装置1が作業現場に到着する
と、昇降機構4により昇降ベース5が作業位置Bに上昇
する。このとき、塗布ユニット8は図1中実線で示す待
機位置Dに移動する。そして、フック23によるリンク
16b,16dの係止を解除すると、平行リンク16が
水平状態から傾斜状態に変位して塗布作業開始となる。
【0021】本実施例では、昇降機構4の上にリンク機
構6が設けられているので、平行リンク16が短くな
り、その分平行リンク16が軽量化されている。そのた
め、平行リンク16を回動させて塗布ユニット8を昇降
させる場合、油圧シリンダヘッド等の駆動手段を用いな
くてもコイルバネ17a,17bのばね力により塗布ユ
ニット8を作業位置Eに上昇させて保持することができ
る。
【0022】図4に示すように、塗布ユニット8は、塗
布剤供給系路を構成する供給チューブ50と、塗布剤回
収系路を構成する第1の回収チューブ51と、第2の回
収チューブ(回収手段)52と、を介して台車3上に設
けられた供給ユニット9と接続されている。尚、各チュ
ーブ50〜52は可撓性のチューブであり、塗布ユニッ
ト8の昇降ストロークに対し余裕のある長さとなってい
る。
【0023】又、供給ユニット9は塗布ユニット8の下
方に位置するように配設され、凍結防止剤が充填された
タンク24と、タンク24と上記供給チューブ50とを
接続する管路26に配設されたポンプ27と、電磁弁2
8とを有する。又、タンク24の上部には、上記回収チ
ューブ51,52により回収された余剰凍結防止剤に含
まれる異物(トロリ線7に付着した汚れ等)を除去する
フィルタ53が設けられている。
【0024】従って、タンク24内には、予め注入され
た凍結防止剤が貯蔵されているとともに、後述するよう
に、凍結防止剤の塗布作業時に回収された余剰凍結防止
剤がフィルタ53によりろ過されて再利用されるように
戻される。さらに、供給ユニット9及び塗布ユニット8
には、加熱ヒータ及び保温材(共に図示せず)が施さ
れ、凍結防止剤を加温してその流動性を高めている。
【0025】上記塗布ユニット8をトロリ線7に沿って
揺動させる揺動機構18は、支持ベース19上に2本の
リンク29a,29bが水平方向に回動自在に支承され
た平行リンクであり、塗布ユニット8が進行方向(X方
向)と直交するY方向に平行移動できるように支持して
いる。
【0026】これは、トロリ線7が列車の屋根に設けら
れたパンタグラフ(図示せず)の摺接部が平均して摩耗
するようにY方向に傾いており、上から見るとレール2
の上方で一対のレール間をジグザグ状に装架されている
ためである。従って、台車3がX方向に移動するのに伴
って、塗布ユニット8はY方向に平行移動してトロリ線
7に追従する。
【0027】ここで、塗布ユニット8の構成につき図5
乃至図8を併せ参照して説明する。
【0028】各図中、塗布ユニット8は、上部開口を有
する箱状の収納部30内に、凍結防止剤をトロリ線7の
表面に塗布する一対の回転ブラシ31,32と、回転ブ
ラシ31,32を回転駆動する駆動機構33と、回転ブ
ラシ31,32に凍結防止剤を噴射するノズル34,3
5と、回転ブラシ31,32を支持する支持機構35
と、を収納してなる。収納部30の前部には、トロリ線
7を回転ブラシ31,32の中間位置にガイドするガイ
ドローラ36が設けられ、収納部30の後部には、トロ
リ線7の下部に溜まった余剰塗布剤を除去するようにト
ロリ線7の下部を摺接する余剰塗布剤除去ユニット37
が設けられている。
【0029】又、収納部30の下面に設けられたブラケ
ット38には駆動機構33の駆動モータ39が吊下する
ように取付られている。
【0030】回転ブラシ31,32は夫々円盤状のハブ
31a,32aの外周に細い線材よりなるブラシ材31
b,32bが放射状に植毛されている。尚、ブラシ材3
1b,32bは合成樹脂製の線材あるいは細いワイヤブ
ラシ材を使用する。
【0031】このブラシ材31b,32bは各ブラシ材
の1本、1本が密に配設されているので、各ブラシ材間
にはノズル34,35から供給された凍結防止剤が吹付
圧力と毛細管現象により充填される。そして、後述する
ように回転ブラシ31,32が回転しながら台車3が走
行すると、トロリ線7の表面にブラシ材31b,32b
が撓みながら摺接して、トロリ線7の表面に凍結防止剤
が塗布される。
【0032】尚、回転ブラシ31,32は外周を覆うよ
うに形成されたカバー40,41内に設けられたおり、
降雪時に雪が回転ブラシ31,32に付着することを防
止するとともに、遠心力により飛散する凍結防止剤を回
収する回収容器としても機能する。従って、前述した回
収チューブ51は、一端がカバー40,41の底部に接
続され、他端がタンク24のフィルタ53に接続されて
いる。そのため、カバー40,41内で回収された凍結
防止剤は、回収チューブ51を介してタンク24のフィ
ルタ53に送出されて再利用される。
【0033】駆動機構33はモータ39の回転駆動力が
駆動プーリ42、ベルト43、従動プーリ44を介して
収納部30の底部に設けられ軸受45に軸承された軸4
6に伝達される構成である。この軸46にはギヤ47、
プーリ48が嵌合しており、上端には一方の回転ブラシ
31を支持する支持機構49が設けられている。
【0034】この支持機構49は、先端部分に回転ブラ
シ31を回転自在に支持する支持アーム50と、支持ア
ーム50に貫通する軸46と支持アーム50の軸受部5
0aとの間に介在するベアリング51とよりなる。
【0035】又、反対側の回転ブラシ32も上記と同様
な構成で支持されており、軸46に設けられたギヤ47
は反対側の回転ブラシ32の支持アーム52を支承する
軸に設けられたギヤ53に噛合している。さらに、軸4
6の回転プーリ48、ベルト54、プーリ55を介して
回転ブラシ31の軸56に伝達される。
【0036】又、反対側の回転ブラシ32にも同様に回
転駆動力が伝達される。従って、一方の回転ブラシ31
は時計方向に回転駆動されるとともに支持アーム50が
A方向に回動附勢され、他方の回転ブラシ32は反時計
方向に回転駆動されるとともに支持アーム72がB方向
に回動附勢される。
【0037】両側の支持アーム50,72間にはコイル
バネ57が張設されている。コイルバネ52は両端部が
支持アーム50,72の略中間に起立する掛止ピン5
8,59に掛止されており、両支持アーム50,72が
互いに近接するように附勢する。
【0038】よって、一対の回転ブラシ31,32は回
転しながらトロリ線7の両側よりコイルバネ57の引張
力により押圧されてトロリ線7の表面に凍結防止剤を塗
布する。
【0039】上記トロリ線7を回転ブラシ31,32の
中間位置にガイドするガイドローラ36は、収納部30
の前部より突出する一対のブラケット60,61間に横
架するように軸承された軸62により回転自在に支承さ
れている。さらに、ガイドローラ36は、トロリ線7を
ガイドするためにV字状に形成されたガイド溝36aを
有し、トロリ線7は下部がガイド溝36aに嵌合するこ
とによりV字状に傾斜した両側の斜面に摺接して回転ブ
ラシ31,32の中間位置を通過するようにガイドされ
る。
【0040】又、前述した余剰塗布剤除去ユニット37
は、トロリ線7の下部に摺接して余剰凍結防止剤を吸着
する塗布剤回収ローラ(以下「ローラ」という)63
と、このローラ63を回転自在に支持する支持部材64
と、支持部材64を反時計方向に付勢する圧縮コイルバ
ネ65と、ローラ63によりトロリ線7の下部に溜まっ
た液溜めが掻き落とされてトロリ線7に塗布された余剰
塗布剤を回収する回収容器(回収手段)66とよりな
る。支持部材64は収納部30の後部に取り付けられた
ブラケット67,68間に横架された軸69により回動
自在に支承されており、く字状に曲げられたアーム64
a,64bと、アーム64a,64bの先端間に横架さ
れ上記ローラ63を回転自在に支承する軸64dと、よ
りなる。
【0041】図8に示すように、支持部材64により回
転自在に支承されたローラ63は、バネ65のバネ力に
よりトロリ線7の下部に押圧されており、台車3の走行
とともに転動しながらトロリ線7の下部に付着している
凍結防止剤の液溜まりを吸着する。又、ローラ63が転
動することにより、トロリ線7に対する抵抗が減少する
とともにトロリ線7の摩耗を防止することができる。台
車3が走行するにつれて、ローラ63の表面に吸着され
た余剰凍結防止剤の液溜まりは大きくなり、やがて回収
容器66内に落下する。
【0042】このようにして、トロリ線7の下部に付着
した余剰凍結防止剤は、上記ローラ63の転動により除
去され、レール上に落下することが防止されるととも
に、回収容器66に接続された回収チューブ52を介し
てタンク24に戻されて再利用される。従って、凍結防
止剤は、トロリ線7に余分に塗布されても無駄になら
ず、有効に使用される。
【0043】凍結防止剤の塗布作業時には、前述したよ
うに昇降機構4により昇降ベース5が上昇し、且つ平行
リンク16が反時計方向に回動して塗布ユニット8がト
ロリ線7に摺接する作業位置Eに上昇する。そして、台
車3が図1中左方向に走行するとともに、供給ユニット
9のポンプ27が起動され、且つ電磁弁28が開弁す
る。そのため、タンク24内に貯留された凍結防止剤
は、チューブ50を介して塗布ユニット8内のノズル3
4,35に圧送される。
【0044】回転ブラシ20,21は駆動機構33の回
転駆動力により夫々回転駆動されるとともにトロリ線7
の両側に押圧される。そして、回転ブラシ31,32に
はノズル34,35より噴射された凍結防止剤が供給さ
れる。
【0045】トロリ線7は、ガイドローラ36にガイド
されて回転ブラシ31と32との間に挿通され、回転ブ
ラシ31,32により表面に付着した汚れあるいは油等
の異物を清掃されながら凍結防止剤を塗布される。又、
トロリ線7は図1に示すようにレール2上に装架された
架線73の下方に平行に装架されており、支持ベルト7
4により支持されている。
【0046】又、トロリ線7は図7に示すように、支持
ベルト74の下端に係止されるように断面形状が丸では
なく両側に三角形状の溝7a,7bが設けられている。
しかし、前述したようにトロリ線7の両側から回転する
回転ブラシ31,32がトロリ線7に押圧され、且つ回
転ブラシ31,32にノズル34,35から凍結防止剤
が噴射されるため、トロリ線7の溝7a,7bにも効率
良く凍結防止剤を塗布することができる。
【0047】又、回転ブラシ31,32に供給された凍
結防止剤は、回転ブラシ31,32を覆うカバー40,
41により周囲に飛散せず、さらにカバー40,41の
底部に接続された回収チューブ51を介してカバー4
0,41の底部に滴下した凍結防止剤が回収され、供給
ユニット9のタンク24に戻して再使用される。よっ
て、凍結防止剤が周囲に飛散して無駄になることがな
く、トロリ線7の表面に効率良く塗布される。このよう
に、凍結防止剤が回収されるため、無駄にならない分供
給ユニット9のタンク容量を小さくして供給ユニット9
の小型化が図れる。
【0048】又、前述したようにローラ63は、台車3
の走行とともに転動しながらトロリ線7の下部に付着し
ている凍結防止剤の液溜まりを吸着するため、トロリ線
7の下部に溜まった余剰凍結防止剤を除去する。そし
て、台車3が走行するにつれて、ローラ63の表面に吸
着された余剰凍結防止剤の液溜まりは大きくなり、やが
て回収容器66内に落下する。
【0049】このようにして、トロリ線7の下部に付着
した余剰凍結防止剤は、一旦回収容器66に回収され、
さらに回収チューブ52を介してタンク24に戻され
る。従って、凍結防止剤は、トロリ線7に余分に塗布さ
れても無駄にならず、有効に使用される。
【0050】そのため、タンク24は、トロリ線7に余
分に塗布される余剰凍結防止剤の分量を余計に積み込む
必要がないので、よりコンパクトにすることができ、そ
の分台車3の設置スペースも小さくて済むので、台車3
の小型化にも寄与しうる。
【0051】しかも、トロリ線7は上記回転ブラシ3
1,32により両側に付着した汚れを除去されるととも
に、下部に摺接するローラ63により下部に付着した汚
れを除去される。
【0052】又、上記余剰塗布剤除去ユニット37のロ
ーラ63はトロリ線7の下部に押圧されているため、例
えば、トロリ線7が何らかの理由(例えば、レール2に
対して斜めにジグザグ状に装架されたトロリ線7の
「く」の字の曲点通過時、あるいはトロリ線7の端部が
重複するように接続される接続部分(ダブルイヤー部)
通過時など)により塗布ユニット8から外れた場合、支
持部材64を押し下げていたトロリ線7がなくなるた
め、上方に変位する。即ち、支持部材64はバネ65の
バネ力により反時計方向に回動する。
【0053】そのため、図8中破線で示すように、収納
部30の後部に検出スイッチ71を設けておくことによ
り、支持部材64の回動位置を検出することができる。
即ち、トロリ線7が塗布ユニット8の中心に装架されて
いるときは、上記ローラ63がトロリ線7の下部に当接
して支持部材64が時計方向に回動しているので、支持
部材64が検出スイッチ71をオンにしている。しか
し、トロリ線7が塗布ユニット8から外れた位置にある
ときは、支持部材64がバネ65のバネ力により反時計
方向に回動して検出スイッチ71をオフにする。
【0054】従って、検出スイッチ71からの信号をチ
ェックすることにより、トロリ線7が塗布ユニット8か
ら外れた位置にあるかどうかを監視することができ、検
出スイッチ71がオフになったときは警報(アラーム又
はランプ点滅など)により作業者にしらせることができ
る。
【0055】従って、作業者がトロリ線7が外れている
ことに気付かずに台車3を走行させてしまうことを防止
できるとともに、作業者は常時塗布ユニット8がトロリ
線7に追従しているかどうか監視する必要がない。その
ため、例えばトロリ線7が塗布ユニット8から外れた
際、塗布ユニット8がリンク機構6により上方に変位し
てトロリ線7を支持する架線73及び支持ベルト74な
どに接触して相互に破損することを防止できる。又、支
持部材64の回動変位を検出スイッチ71により機械的
に検出するため、例えば降雪時等の悪天候の日でも正確
にトロリ線7の有無を検出することができる。
【0056】尚、上記実施例では、凍結防止剤がトロリ
線7に塗布されるものとして説明したが、これに限ら
ず、例えばトロリ線7に腐食防止剤、あるいは磨耗防止
用の潤滑油等を塗布するようにしても良いのは勿論であ
る。
【0057】又、上記実施例では、ローラ63をトロリ
線7に摺接させて余剰凍結防止剤を回収したが、これに
限らず、例えば雨樋のように断面が円弧状に形成された
部材を使用しても良い。
【0058】又、上記実施例では、円筒状に形成された
ローラ63を使用してトロリ線7の表面の余剰凍結防止
剤を除去したが、これに限らず、例えば上記ローラ63
の代わりにU字状又はV字状の溝を有するローラを使用
しても良い。その場合、トロリ線7の下部だけでなくト
ロリ線7の両側に付着した余剰凍結防止剤及び汚れも除
去することができる。
【0059】
【発明の効果】上述の如く、本発明になるトロリ線用塗
布装置は、トロリ線に塗布剤を塗布した後、トロリ線の
表面を摺接する余剰塗布剤除去手段によりトロリ線の表
面の余剰塗布剤を除去し、さらに回収手段により余剰塗
布剤を塗布剤供給手段に戻すことができるため、余剰塗
布剤がトロリ線の下部に溜まって落下することを防止で
きる。さらに、余剰塗布剤を無駄なく再利用することが
できるので、塗布剤の使用量を減らして塗布剤を有効に
使用することができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるトロリ線用塗布装置の一実施例の
正面図である。
【図2】トロリ線用塗布装置の側面図である。
【図3】トロリ線用塗布装置の平面図である。
【図4】凍結防止剤の供給及び回収システムを示す構成
図である。
【図5】塗布ユニットの縦断面図である。
【図6】塗布ユニットの平面図である。
【図7】塗布ユニットの回転ブラシの動作を説明するた
めの側面図である。
【図8】トロリ線の余剰凍結防止剤を除去する状態を示
す拡大図である。
【符号の説明】
1 トロリ線用塗布装置 3 台車 4 昇降機構 5 昇降ベース 6 リンク機構 7 トロリ線 8 塗布ユニット 9 凍結防止剤供給ユニット 18 揺動機構 24 タンク 31,32 回転ブラシ 33 駆動機構 34,35 ノズル 36 ガイドローラ 37 余剰塗布剤除去ユニット 63 塗布剤回収ローラ 64 支持部材 66 回収容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 祢津 定重 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 塚越 宏 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 相澤 憲輔 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空中に装架されたトロリ線に沿って移動
    する移動体と、 該移動体に支持され、前記トロリ線に追従して摺接しな
    がら前記トロリ線の表面に塗布剤を塗布する塗布手段
    と、該塗布手段に該塗布剤を供給する塗布剤供給手段と
    を有するトロリ線用塗布装置であって、 前記塗布手段の後方に設けられ、前記トロリ線の表面の
    余剰塗布剤を除去するように前記トロリ線の表面を摺接
    する余剰塗布剤除去手段と、 該余剰塗布剤除去手段により除去された塗布剤を前記塗
    布剤供給手段に戻す回収手段と、 を備えてなることを特徴とするトロリ線用塗布装置。
JP14813393A 1993-06-18 1993-06-18 トロリ線用塗布装置 Pending JPH07891A (ja)

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