JPH078703A - 真空濃縮装置 - Google Patents

真空濃縮装置

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JPH078703A
JPH078703A JP5182141A JP18214193A JPH078703A JP H078703 A JPH078703 A JP H078703A JP 5182141 A JP5182141 A JP 5182141A JP 18214193 A JP18214193 A JP 18214193A JP H078703 A JPH078703 A JP H078703A
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健 佐久間
Masaki Sakuma
正樹 佐久間
Kenji Sakuma
健司 佐久間
Kiyoto Tsuruta
清人 鶴田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空蒸発缶、減圧蒸気発生器およびヒートポ
ンプを組み合わせることにより、熱効率が高く、操作の
安定性に優れランニングコストが安く、しかも60℃以
下の低温で原液を濃縮することができる真空濃縮装置を
提供する。 【構成】 循環ポンプ4により循環管路15、16を循
環する原液は、原液加熱用熱交換器7において減圧蒸気
発生器20内で発生した減圧蒸気によって間接的に潜熱
加熱され、真空蒸発缶1の濃縮部2において低温沸騰し
て濃縮される。この原液加熱用の減圧蒸気は減圧蒸気発
生器20内の水をヒートポンプ30の加熱源によって加
熱することにより得られる。一方、真空蒸発缶1内にて
発生した蒸気はベーパーコンデンサ3においてヒートポ
ンプ30の冷熱源によって冷却されて凝縮され、ドレイ
ンとして系外に取り出される。製品の濃縮液は濃縮液取
出し管路14より系外に取り出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、果汁、酵素、
天然色素、天然香料、天然調味料、イースト抽出液、蛋
白溶液、有機酸、核酸、医薬品等を濃縮したり、低沸点
溶液から溶剤を回収するために用いられる比較的低温で
原液を加熱蒸発により濃縮するための真空濃縮装置に関
し、特に、ヒートポンプと組み合わせることによって極
めて高い熱効率を得ることのできる真空濃縮装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】比較的低温で原液を濃縮するための濃縮
装置としては、従来、温水加熱による濃縮装置が用いら
れている。しかし、温水加熱による濃縮装置は通常加熱
源として飽和水蒸気が用いられているので装置の立ち上
がりの時間が長く、また温度設定の変更に長時間を要す
るという欠点がある。装置の立ち上がり時間を短縮させ
るために減圧蒸気加熱による真空濃縮装置が開発され
た。この装置は150〜1100Torrの減圧下で飽
和蒸気を発生させ、この蒸気の潜熱によって原液を間接
加熱するものである。
【0003】上記した従来公知の真空濃縮装置は装置の
立ち上がり時間が短く、設定温度の変更も容易でしかも
異常昇温等なく安定性が高いが、真空ポンプまたはエジ
ェクタを使用して蒸気を吸引するため蒸気のロスが大き
く、システム構成機器が多いためメンテナンスに多大の
労力を要する。さらに、蒸気圧を150Torr以下に
設定することは困難であるので、加熱蒸気の温度を60
℃以下することはできず、熱に弱い果汁、酵素、天然色
素、天然香料、天然調味料、イースト抽出液、蛋白溶
液、有機酸、核酸、医薬品等を加熱濃縮する用途には使
用できないと共に、設定温度の調節精度も±1〜3℃と
比較的にラフである等の多くの欠点を有している。
【0004】これらの欠点を改善すべく、最近、ヒート
ポンプと真空蒸発装置とを組み合わせて、60℃以下の
加熱温度で使用可能な真空濃縮装置が提案された。この
装置は、特開平5−57101号公報に記載のごとく、
写真処理廃液等を蒸発濃縮するために開発されたもので
あって、エジェクタによって減圧に保たれた真空濃縮装
置の濃縮釜の中にヒートポンプのコイル状の凝縮器を配
置して減圧下で廃液を加熱し、蒸発した水分は濃縮釜の
周囲に設けた冷却室にてヒートポンプのコイル状の蒸発
器で冷却して凝縮し、ドレーンとして系外に取り出すよ
うにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平5
−57101号公報に記載の公知の真空濃縮装置は、加
熱源となるヒートポンプのコイル状の凝縮器を真空釜の
中に配置して、廃液を直接加熱しているので、特に、粘
度の高い原液を濃縮するときはコイル状の凝縮器の表面
に付着し、焦げ付いたり、また、伝熱を阻害して熱交換
効率を低下させるという欠点がある。また、原液に対す
る伝熱は自然対流によっているので、伝熱効率が悪く、
特に粘度の高い原液の場合は部分的に加熱され、品質を
悪くしたり、焦付を発生させる恐れがある。さらに、こ
のように直接加熱すると飛沫同伴が増え、製品の収率を
低下させると共に、特に泡の出やすい原液の場合は突沸
等を起こしやすく、その結果、不均一加熱による品質の
低下と、原液流出による収率の大幅な低下を招くことが
ある。
【0006】また、この公知の真空濃縮装置はエジェク
タによる真空発生方式を採用しているので、循環冷却水
の温度変化により真空度が不安定になり、品質のバラツ
キが発生したり、凝縮水を使用しているので前記の同伴
した飛沫が循環水やエジェクタ用ポンプを汚染させ、そ
の故障を引き起こすことがある。さらに、この公知の真
空濃縮装置は加熱源にヒートポンプの凝縮器を使用して
いるが、その熱媒体に通常使用されるフロンの蒸発潜熱
は比較的に低いので、(例えば、35℃におけるフロン
22の蒸発潜熱は41kcal/kg、水の蒸発潜熱は
577kcal/kg)原液の単位時間当たりの処理量
をあまり上げることはできない等の欠点がある。
【0007】本発明は、上記公知の真空濃縮装置の欠点
を改良して、60℃以下の加熱温度で使用可能であると
共に、加熱効率が高く、水蒸気、冷却用水の使用を必要
とせず、安定性、操作性に優れ、しかも、製品の品質、
収率および単位時間当たりの生産量の高い真空濃縮装置
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
した結果、ヒートポンプを加熱源とする減圧蒸気発生器
で発生した減圧蒸気によって原液を間接的に加熱す熱交
換器と、加熱された原液を減圧下で低温沸騰させる真空
濃縮缶とを分離し、両者の間を循環ポンプによって原液
を強制的に循環させことにより、上記目的を達成しうる
ことを見出した。
【0009】すなわち、本発明の真空濃縮装置は、
(a)加熱サイクルと冷凍サイクルとを切り替え可能に
構成したヒートポンプ、(b)上記ヒートポンプの冷凍
サイクルにおける加熱源との間接熱交換によって減圧下
で液体熱媒体の減圧蒸気を発生させる減圧蒸気発生器、
(c)上記減圧蒸気発生器で発生した減圧蒸気との間接
熱交換によって原液を潜熱加熱する原液加熱用熱交換器
および(d)減圧下で原液を低温沸騰させて濃縮する原
液濃縮部と該原液濃縮部において発生した蒸気を上記ヒ
ートポンプの冷凍サイクルにおける冷熱源との間接熱交
換によって冷却凝縮させるベーパーコンデンサとを備え
た真空蒸発缶とよりなり、上記真空蒸発缶の原液濃縮部
と上記原液加熱用熱交換器との間を循環ポンプによって
原液を強制的に循環させる循環管路を設けたことを特徴
とする。
【0010】上記減圧蒸気発生器と上記原液加熱用熱交
換器とは別々に構成して両者を管路で連結してもよい
が、上記減圧蒸気発生器と上記原液加熱用熱交換器とを
一つの真空容器内に一体的に組み込んでもよい。この真
空濃縮装置を起動する際は、まず上記減圧蒸気発生器に
供給される液体熱媒体の温度を運転温度よりも下げてお
く必要がある。そのために装置立ち上げ時に、減圧蒸気
発生器に導入された液体熱媒体の温度をヒートポンプの
加熱サイクルにおける冷熱源との間接熱交換によって設
定温度に設定する液体熱媒体の設定温度調節機構を備え
た。
【0011】しかも、この液体熱媒体の設定温度調節機
構は、新たに別体として減圧蒸気発生器内に設けるので
はなく、ヒートポンプの冷凍サイクルにおける加熱源と
して働く凝縮器を、ヒートポンプのパイプラインを切り
替えることによって、加熱サイクルにおける冷熱源とし
て働く蒸発器に兼用させることによってその機能を発揮
できるようにした。
【0012】上記真空蒸発缶は下半分に原液濃縮部、上
部にベーパーコンデンサを備えたサイクロン型とし、原
液加熱用交換器で加熱された原液は該蒸発缶の円筒状の
側壁より缶内面の接線方向に原液供給ノズルにより噴射
導入される。そして、蒸発缶の底部には導管を介して液
循環ポンプが取り付けられ、原液を原液加熱用交換器と
真空蒸発缶との間を強制的に循環させるようにしてい
る。
【0013】
【作用】本発明の真空濃縮装置は、上記のように構成さ
れているため、原液は、原液加熱用熱交換器内を強制的
に循環させられながら減圧蒸気発生器内でヒートポンプ
の冷凍サイクルにおける加熱源によって加熱されて発生
した減圧蒸気によって間接的に加熱される。そして加熱
された原液は真空蒸発缶内に導入されて、減圧下で低温
沸騰して濃縮される。この際、発生した蒸気は真空蒸発
缶の上部のベーパーコンデンサでヒートポンプの冷凍サ
イクルにおける冷熱源との熱交換によって凝縮され、ド
レーンとなって系外に取り出される。
【0014】
【実施例】
(実施例1)本発明の実施例を図1によって説明する。
本実施例の真空濃縮装置は真空蒸発缶1と減圧蒸気発生
器20とヒートポンプ30とより構成され、原液加熱用
熱交換器7は減圧蒸気発生器20内に一体に組み込まれ
ている。真空蒸発缶1は下部に原液濃縮部2、上部にベ
ーパーコンデンサ3を備えた密閉されたサイクロン型の
缶体より構成されている。4は液循環ポンプで、上記原
液濃縮部2より抽出した原液を循環管路15−減圧蒸気
発生器20内に設けた原液加熱用熱交換器7−循環管路
16−液量調節弁8−原液供給ノズル9を経て真空蒸発
缶1に循環させている。
【0015】5は原液供給タンクで原液供給管路13、
流量調節弁19を経て原液を循環管路15に供給してい
る。6は濃縮液取出し用ポンプで、循環管路15より濃
縮液取出し管路14を経て濃縮された製品を取り出すた
めのポンプである。8の液量調節弁は真空蒸発缶1内の
蒸発量をコントロールするためのものであって、真空蒸
発缶1内の原液の蒸発量とベーパーコンデンサ3におけ
る冷却凝縮力とのバランスをとるために、ベーパーコン
デンサ用の熱交換器38の入口温度によって自動的に弁
の開度が調整されている。
【0016】10は蒸発缶1内の原液の液面の高さを測
定するためのレベルセンサーである。液量調節弁19は
レベルセンサー10と連動して、蒸発缶1内に導入する
原液の量を自動的に調整している。9の原液供給ノズル
は蒸発缶1の側壁の内面に接線方向に原液を噴射供給す
るようにされている。11はドレーンタンクでベーパー
コンデンサ3で凝縮された凝縮液を管路17を経て受け
入れるタンクである。12は真空ポンプで管路17、1
8を経て真空蒸発缶内を真空にするためのものである。
【0017】減圧蒸気発生器20は下部に減圧蒸気発生
部21、上部に原液加熱用熱交換器7を内蔵する熱交換
部22を備えた密閉された缶体より構成されていて、下
部に液体熱媒体である水を供給する給水管23、上部に
は圧力調整用真空ポンプ25に連通する管路24がそれ
ぞれ接続されている。26は圧力仕切弁であり、減圧蒸
気発生器20の圧力が設定圧力になれば自動的に閉鎖さ
れるように構成されている。
【0018】30はヒートポンプであって、コンプレッ
サ31−オイルセパレタ32−吐出ガス電磁弁42−熱
交換用コイル33−液電磁弁50−サブコンデンサ34
−レシーバタンク35−フイルタドライヤ36−液電磁
弁48−膨張弁46−ベーパーコンデンサ用熱交換器3
8−サブエバポレータ39−アキュムレータ40−フイ
ルタ41−コンプレッサ31の閉回路で濃縮運転中の冷
凍サイクルを構成している。51はサブコンデンサ34
に送風する送風機であって、系内の圧力(温度)によっ
てオン−オフ制御して吐出側の圧力を一定にに維持す
る。
【0019】52はサブエバポレータ39に対する送風
機である。43はバイパス管路57に設けた吐出ガス電
磁弁、44はバイパス管路55に設けた吸入ガス電磁
弁、45はバイパス管路56に設けた吸入ガス電磁弁、
47はバイパス管路58に設けた膨張弁、49はバイパ
ス管路58に設けた液電磁弁である。37は吐出側圧力
計、53は圧力スイッチ、54は吸入側圧力計、59は
バイパス管路である。なお、冷媒にはフロン22を使用
している。
【0020】(実施例2)図2に示すように、この実施
例の真空濃縮装置は、減圧蒸気発生器20と原液加熱用
熱交換器7とは別々に構成されている。そして、減圧蒸
気発生器20で発生した減圧蒸気は原液加熱用熱交換器
7の上部に連通管29によって導入され、熱交換器7内
に設けられた原液加熱コイル27の中を流通する原液を
潜熱加熱した後、ドレーンとなって熱交換器7の下部よ
り管路28によって減圧蒸気発生器20に戻される。
【0021】次に、このように構成された真空濃縮装置
の運転方法を実施例1の装置について説明する。 〈立ち上げ時の減圧蒸気発生器内の圧力調整〉まずヒー
トポンプ30の冷媒回路を加熱サイクル運転にする。そ
のためには、吐出ガス電磁弁43、吸入ガス電磁弁4
5、液電磁弁49、送風機51をオンにして、コンプレ
ッサ31−オイルセパレタ32−吐出ガス電磁弁43−
サブコンデンサ34−レシーバタンク35−フイルタド
ライヤ36−液電磁弁49−膨張弁47−熱交換用コイ
ル33−吸入ガス電磁弁45−サブコンデンサ39(冷
凍サイクルのおけるサブエバポレータ39を共用する)
−アキュムレータ40−フイルタ41−コンプレッサ3
1の閉回路を形成する。
【0022】そして、吐出ガス電磁弁43、吸入ガス電
磁弁45、液電磁弁49をオンにして、サブコンデンサ
39の送風機52をオン−オフ制御して、減圧蒸気発生
器20内の熱交換用コイル33を冷却して減圧蒸気発生
部21内の水の温度を冷却し、濃縮に必要な温度になる
ように熱交換部22の圧力を圧力調整用真空ポンプ25
で調整する。
【0023】〈濃縮運転〉減圧蒸気発生器20内の圧力
が所定の圧力になった時点で、ヒートポンプ30の冷媒
回路を冷凍サイクルに切り替える。そのためには、吐出
ガス電磁弁42、液電磁弁48、50をオンにして、サ
ブコンデンサ34の送風機51、サブエバポレータ39
の送風機52および吸入ガス電磁弁44を系内の圧力ま
たは温度でオン−オフ制御運転することによって、減圧
蒸気発生器20内の熱交換用コイル33を加熱して減圧
蒸気発生部21内の水を加熱して低温沸騰させて減圧蒸
気を発生させる。
【0024】真空蒸発缶1内の真空度を真空ポンプ12
によって設定圧力に設定した後、原液は原液供給タンク
5より原液供給管路13、循環缶路15を経て減圧蒸気
発生器20内の原液加熱用熱交換器7に供給される。熱
交換器7内の原液はヒートポンプ30の熱交換用コイル
33によって加熱されて発生した減圧蒸気によって間接
的に潜熱加熱される。加熱された原液は循環管路16を
経て真空蒸発缶1の原液濃縮部2に供給される。原液濃
縮部2の原液のレベルはレベルセンサ10によって測定
され、その結果は液量調節弁19にフィードバックされ
て新たに供給される液の流量が調節される。原液濃縮部
2内の原液は真空蒸発缶1内の真空度に応じて低温沸騰
して水分が蒸発して濃縮されるが、この蒸発量のコント
ロールはベーパーコンデンサ3の熱交換器38の入口温
度によって液量調節弁8の開度を調節することによって
行なわれる。
【0025】発生した蒸気はベーパーコンデンサ3にお
いて、ヒートポンプ30の冷熱が供給される熱交換器3
8によって間接的に冷却される。冷却されて凝縮した凝
縮水は管路17を経てドレーンタンク11に貯えられ開
閉弁を経て系外に排出される。一方、製品である濃縮液
は循環ポンプ4の下流で循環管路15より分岐された濃
縮液取出し管路14を経て濃縮液取出し用ポンプ6によ
って取出される。
【0026】〈操業例〉まず、ヒートポンプ30を加熱
サイクルにしてヒートポンプ30を始動して減圧蒸気発
生器20内の水を冷却してほぼ30℃に設定する。次に
真空ポンプ25を始動して減圧蒸気発生器20内の圧力
を40Torrに調整して圧力調整弁26を閉じる。次
にヒートポンプ30を冷凍サイクルに切り替えて熱交換
用コイル33によって減圧蒸気発生部21の水を加熱す
る。この加熱によって約45℃の減圧蒸気が発生する。
一方、真空蒸発缶1内の圧力を真空ポンプ12によって
10Torrに設定する。蒸発缶1内の圧力が設定圧力
に到達すれば、原液循環ポンプ4を始動して原液を原液
加熱用熱交換器7に送液し、濃縮運転を開始する。
【0027】操作条件ならびにその結果は次の通りであ
る。 原料:オレンジジュース 原液組成:水分87.5wt% 原液仕込み量:151.8kg 原液入口温度(原液供給管路13内) 15℃ 原液加熱温度(原液加熱用熱交換器7内) 34℃ 蒸発温度(真空蒸発缶1内) 15〜20
℃ 操作真空度(真空蒸発缶1内) 10〜15
Torr 加熱源温度(熱交換用コイル33) 約45℃ この条件で2時間運転した結果、濃縮液(水分62.5
wt%)50.5kgが得られた。パネルテストを行な
った結果、得られた製品の色および風味は原液と全く変
わらないという評価が得られた。
【0028】
【発明の効果】本発明の真空濃縮装置は、減圧蒸気によ
って原液をを間接的に加熱す熱交換器と加熱された原液
を減圧下で低温沸騰させる真空濃縮缶とを分離し、両者
の間を循環ポンプによって原液を強制的に循環させる構
成としたので、原液加熱用の熱交換器においては原液が
濃縮されないので濃縮物が加熱面へ付着することが少な
く、真空濃縮缶では原液が加熱面によって加熱されるこ
とがないので不均一加熱、局部過熱、突沸等が起こら
ず、濃縮物の焦付や製品の品質の低下を起こすことがな
くなる。
【0029】原液を加熱するための減圧蒸気は減圧蒸気
発生器内で熱応答性のよいヒートポンプの冷凍サイクル
における加熱源によって加熱されるので、立ち上がりの
時間が短くてすみ、また設定温度の変更も容易にでき
る。また、加熱温度や圧力の微小量の調節が可能である
と共に、設定温度および圧力のバラツキが少ないので、
安定した操業が可能となる。原液は熱交換器内を強制的
に循環させられながら減圧蒸気によって間接的に加熱さ
れるので、熱効率が極めて高く、しかも、均一に加熱さ
れるので、焼き付きや変質を起こすことがなくなる。ま
た、処理時間が短くてすむので、生産効率を高めると共
に、長時間加熱による品質低下を回避することができ
る。
【0030】原液の加熱にはパイプ状の熱交換器内を流
通する原液を減圧水蒸気の潜熱によって間接的に加熱し
ているので、蒸発缶内にヒートポンプの凝縮器を設置し
て原液を直接加熱する場合に比較して熱移動量が遥かに
高く、効率のよい加熱を行なうことができる。すなわ
ち、通常、ヒートポンプの熱媒体に使用されるフロン2
2と水蒸気の35℃における蒸発潜熱を比較すると、前
者が41kcal/kgに対して後者が577kcal
/kgと10倍以上の格差があり、単位流量当たりの加
熱効率は実行値において7〜12倍、本発明の減圧蒸気
を使用する方式の方が優れている。
【0031】原液加熱用交換器で加熱された原液はサイ
クロン型をした蒸発缶の側壁より原液供給ノズルにより
缶内面の接線方向に噴射導入されるので、気液分離が容
易に行なわれて、蒸発効率を向上させることができる。
加熱された原液は真空蒸発缶内に導入されて、減圧下で
低温沸騰させて濃縮させるので、その真空度に応じて1
0〜110℃の範囲の任意の設定温度で濃縮することが
でき、また、その設定温度の変更も容易に行なうことが
できる。さらに、蒸発缶では加熱を行なわないので、焼
き付き、突沸、発生蒸気への飛沫同伴による製品の収率
の低下を回避することができる。
【0032】真空濃縮缶に付設されたベーパーコンデン
サは熱応答性のよいヒートポンプの冷凍サイクルにおけ
る冷熱源によって冷却されるので、冷却温度の微小量の
調節が可能であると共に、設定温度のバラツキが少ない
ので、安定した操業が可能となる。また、設定温度の変
更も容易である。
【0033】原液の加熱用に用いられる減圧蒸気は閉鎖
系で使用されるので、運転中の水の補給は不用であり、
その他コンデンサ用の冷却水等も全く使用しないので、
水の消費量は極めて少なく、また、装置の運転には電力
以外のエネルギーを全く使用しなくてよいので、システ
ムの運用、管理が極めて容易である。原液の加熱用の熱
交換部は真空蒸気発生器の蒸気雰囲気内にあるので腐食
が少なく、メンテナンスコストの低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の真空濃縮装置の概略図。
【図2】本発明の他の実施例の真空濃縮装置の要部を示
す概略図。
【符号の説明】
1 真空蒸発缶 2 原液濃縮部 3 ベーパーコンデンサ 4 原液循環ポンプ 5 原液供給タンク 6 濃縮液取出しポンプ 7 原液加熱用熱交換器 8 液量調節弁 9 原液供給ノズル 10 レベルセンサー 11 ドレーンタンク 12 真空ポンプ 15 循環管路 16 循環管路 20 減圧蒸気発生器 21 減圧蒸気発生部 22 熱交換部 23 給水管 24 管路 25 圧力調整用真空ポンプ 26 圧力仕切弁 27 原液加熱コイル 30 ヒートポンプ 31 コンプレッサ 33 熱交換用コイル 34 サブコンデンサ 35 レシーバタンク 38 ベーパーコンデンサ用熱交換器 39 サブエバポレータ 40 アキュムレータ 42 吐出ガス電磁弁 43 吐出ガス電磁弁 44 吸入ガス電磁弁 45 吸入ガス電磁弁 46 膨張弁 47 膨張弁 48 液電磁弁 49 液電磁弁 50 液電磁弁 51 送風機 52 送風機

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱サイクルと冷凍サイクルとを切り替
    え可能に構成したヒートポンプ、上記ヒートポンプの冷
    凍サイクルにおける加熱源との間接熱交換によって減圧
    下で液体熱媒体の減圧蒸気を発生させる減圧蒸気発生
    器、上記減圧蒸気発生器で発生した減圧蒸気との間接熱
    交換によって原液を潜熱加熱する原液加熱用熱交換器お
    よび減圧下で原液を低温沸騰させて濃縮する原液濃縮部
    と該原液濃縮部において発生した蒸気を上記ヒートポン
    プの冷凍サイクルにおける冷熱源との間接熱交換によっ
    て冷却凝縮させるベーパーコンデンサとを備えた真空蒸
    発缶とよりなり、上記真空蒸発缶の原液濃縮部と上記原
    液加熱用熱交換器との間を循環ポンプによって原液を強
    制的に循環させる循環管路を設けたことを特徴とする真
    空濃縮装置。
  2. 【請求項2】 上記減圧蒸気発生器と上記原液加熱用熱
    交換器とを一つの真空容器内に一体的に組み込んでなる
    ことを特徴とする請求項1記載の真空濃縮装置。
  3. 【請求項3】 上記真空蒸発缶をサイクロン型に構成
    し、原液加熱用熱交換器によって加熱された原液を該蒸
    発缶の円筒状の内壁に接線方向に導入する原液導入ノズ
    ルを該蒸発缶の側壁に取り付けたことを特徴とする請求
    項1記載の真空濃縮装置。
  4. 【請求項4】 装置立ち上げ時に、上記減圧蒸気発生器
    に導入された液体熱媒体の温度を上記ヒートポンプの加
    熱サイクルにおける冷熱源との間接熱交換によって設定
    温度に設定する液体熱媒体の設定温度調節機構を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の真空濃縮装置。
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