JPH078671Y2 - 天板受けブラケット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、間仕切りの前面に天板
を取付けて、ワークステーション等を構成する間仕切シ
ステムに係り、特に横送り配線を可能とする、天板受け
ブラケットに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ワークステーション等を構成する
間仕切システムにおいては、天板下面の後端部まで支持
するごく一般的な形状のブラケットにより天板等を間仕
切りに取り付けていた。このため、ワークステーション
において使用する電話機、コンピュータ等ＯＡ機器の配
線ケーブルを隣接するワークステーションに送る場合に
は、天板上を這わせるか、あるいは、一旦床まで降ろし
て床を這わせたのち別のワークステーションに接続しな
ければならなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】上述した従来のもので
は、次のような問題点がある。前者の場合、天板上にケ
ーブルが露呈するので見苦しく、後者の場合は迂回して
配線するのに十分なケーブルの長さを必要とするという
欠点があった。

【０００４】また間仕切り内を通して横送りするといっ
た考え方もあるが、配線作業が非常に面倒であるという
欠点がある。

【０００５】本考案は、ブラケット本体に配線ケーブル
通路を形成することにより、上記問題点を解決すること
を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案の天板受けブラケットは、ブラケット本体の後
部上端に切欠き部を形成し、該切欠き部とほぼ同形同寸
の閉塞カバーを、該切欠き部に着脱自在に装着するとと
もに、該閉塞カバーには、通線切欠きを形成し、この通
線切欠きを閉塞するキャップを設けたことを特徴として
いる。

【０００７】

【作用】配線の必要が無い場合には、閉塞カバー及びキ
ャップによりブラケット本体の上方後部の切欠き部を閉
塞し、また配線が必要な場合には、配線ケーブルの種
類、量により閉塞カバーまたはキャップのみを適宜選択
して取り外すことにより、天板受けブラケットの切欠き
部又は閉塞カバーの通線切欠きで配線ケーブルを保持す
るので、配線ケーブルが露呈することなく、かつ足元で
ケーブルが邪魔になることなく隣接するワークステーシ
ョン等に配線ケーブルを横送り配線することが出来る。

【０００８】

【実施例】図１ないし図４は、本考案の実施例である。
図において、(１)は、天板であり、間仕切りパネル
（２）における支柱（３）に、天板受けブラケット
（４）により支持されている。

【０００９】天板受けブラケット（４）は、間仕切りパ
ネル（２）における支柱（３）に設けた縦長孔（５）
へ、天板受けブラケット（４）にネジ止め等により取り
付けられた取付金具（６）の鉤部（７）（７’）によ
り、着脱自在に支持されている。

【００１０】天板受けブラケット（４）の上方後端には
切欠き部（８）が形成されている。切欠き部（８）に
は、切欠き部（８）と側面がほぼ同形同寸で後部に通線
切欠き（９）を有するプラスチック製の閉塞カバー（１
０）が着脱自在に取付られる様になっている。

【００１１】通線切欠き（９）には、通線切欠き（９）
を閉塞するプラスチック製のキャップ（１１）が取付け
られる様になっている。

【００１２】横送り配線が不要の場合は図２および図３
に示す如く、天板受けブラケット（４）における切欠き
部（８）を、閉塞カバー（１０）およびキャップ（１
１）で閉塞することにより、側面における美観を良好に
している。

【００１３】横送り配線が必要な場合には、キャップ
（１１）を外し、通線切欠き（９）をもって横送り配線
を行なうことができる。

【００１４】また横送り配線のケーブルが太い場合、あ
るいは大量の場合には、閉塞カバー（１０）を外すこと
により切欠き部（８）全体を横送り配線用スペースとし
て利用することが出来る。

【００１５】天板上に配線ケーブルを引出すには、天板
（１）の後部側端に設けた天板キャップ（１２）を外し
て、そこから配線ケーブルを引出すことにより、天板
（１）上のＯＡ機器等に接続することが出来る様になっ
ている。

【００１６】図４は、閉塞カバー（１０）及びキャップ
（１１）の関係を裏面から示す斜視図である。

【００１７】閉塞カバー（１０）における通線切欠き
（９）の内周には、溝（１３）が形成されており、キャ
ップ（１１）の外周に形成された凸部（１４）により相
互に嵌合し、通線切欠き（９）をキャップ（１１）によ
り閉塞するようになっている。

【００１８】なお、キャップ（１１）の凸部（１４）の
一部には閉塞カバー（１０）の溝（１３）からキャップ
（１１）が容易に外れないように、抜け止め（１５）が
形成されている。

【００１９】閉塞カバー（１０）の下部には、天板受け
ブラケット（４）における切欠き部（８）の周縁に形成
された突条縁部（１６）に閉塞カバー（１０）を取り付
けるための係止片（１７）が設けられている。

【００２０】また、閉塞カバー（１０）の裏面には、キ
ャップ収納部が形成されている。

【００２１】キャップ収納部は、相対向してして設けら
れた係止鉤片（１８）、キャップの頭部を挾み込んで支
持する係止片（１９）およびキャップが下に落ちない様
に支持する支持片（２０）より構成されている。

【００２２】キャップ（１１）を収納するには、キャッ
プ（１１）の端部を係止鉤片（１８）に一杯に押し込む
と共に、キャップ（１１）の頭部を係止片（１９）に設
けた水平溝に差し込むことにより収納され、キャップの
頭部が係止片（１９）からはずれても支持片（２０）に
より落下が妨げられるので、外れ落ちる怖れはない。

【００２３】また、キャップ収納部を設けることによ
り、キャップ不使用時、最も紛失しやすいキャップを特
定の場所に収納出来るので紛失の畏れは全く無い。

【００２４】

【考案の効果】本考案は、次の効果を奏する。（ａ）配
線を施さない場合には、閉塞カバーおよびキャップによ
りブラケットの切欠き部を閉塞することにより、側面に
孔が形成されない通常のブラケット同様な体裁を保つこ
とが出来る。

【００２５】（ｂ）配線を要する場合は、閉塞カバーを
ブラケットから外して、閉塞カバーの通線切欠きに配線
ケーブルを収めた状態でブラケットにカバーを係止する
ことにより、天板下面において体裁良く配線ケーブルを
横方向に送ることが出来る。

【００２６】（ｃ）閉塞カバー自体をブラケットから外
して使用すれば、多量または太いケーブルであっても横
送りが可能である。

【００２７】（ｄ）天板の直下において配線ケーブルが
支持されるので、配線ケーブルが足元で邪魔になること
は無い。

【００２８】（ｅ）閉塞カバーの裏面にキャップ収納部
を設けたので、美観を損なわずに、かつキャップ不使用
時に、キャップを紛失する怖れは無い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】本考案の要部拡大側面図である。

【図３】図２におけるＡ−Ａ線縦断面図である。

【図４】キャップ収納部を示す斜視図である。

【符号の説明】

(１)天板 (２)間仕切りパネル (３)支柱 (４)天板受けブラケ
ット (５)縦長孔 (６)取付金具 (７)鉤部 (８)切欠き部 (９)通線切欠き (10)閉塞カバー (11)キャップ (12)天板キャップ (13)溝 (14)凸部 (15)抜け止め (16)突条縁部 (17)係止片 (18)係止鉤片 (19)係止片 (20)支持片

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブラケット本体の後部上端に切欠き部を
   形成し、該切欠き部とほぼ同形同寸の閉塞カバーを、該
   切欠き部に着脱自在に装着するとともに、該閉塞カバー
   には、通線切欠きを形成し、この通線切欠きを閉塞する
   キャップを設けたことを特徴とする天板受けブラケッ
   ト。
2. 【請求項２】 閉塞カバーにキャップ収納部を設けてな
   る請求項１記載の天板受けブラケット。