JPH0782821B2 - 陰極線管用内装コーティング剤組成物 - Google Patents

陰極線管用内装コーティング剤組成物

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JPH0782821B2
JPH0782821B2 JP2130549A JP13054990A JPH0782821B2 JP H0782821 B2 JPH0782821 B2 JP H0782821B2 JP 2130549 A JP2130549 A JP 2130549A JP 13054990 A JP13054990 A JP 13054990A JP H0782821 B2 JPH0782821 B2 JP H0782821B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はテレビジョン用ブラウン管を始めとする陰極線
管において、ファンネル内壁の塗装に使用される内装コ
ーティング剤組成物に関する。
<従来の技術> 白黒及びカラーテレビジョン用陰極線管のファンネルの
内装には通常黒鉛粉末及びナトリウム又はカリウム水ガ
ラスを主成分とする導電性のコーティングがほどこされ
ている。この導電性皮膜は高電圧を印加して電子ビーム
を加速し、又シャドウマスクなどから発生する2次電子
を捕捉して色純度の劣化を防止、又はその他の機能をは
たす。通常電気抵抗値は0.03−0.3Ω・cm程度であり普
通抵抗値の内装用コーティング剤と呼ばれている。特に
カラーテレビジョンの分野では予期しない異常な電流が
内装コーティング内を流れることがあり、サージ電流の
ピーク値を抑えるためより高い抵抗値を持つコーティン
グ剤が必要とされ広く求められかつ使われている。普通
3−8Ω・cm程度の比抵抗値が要求されている。この様
な高抵抗内装用コーティング剤を製造するには安定な物
性を持つ非導電性の無機顔料と上記黒鉛粉末と混合使用
する。例えば酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等である。
例えば米国特許4,272,701(GTEプロダクツコーポレーシ
ョン)は種々の金属酸化物の生成エネルギーと化学的安
定性との関連につき論じ具体的には酸化クロム、酸化ア
ルミニウム及び酸化チタンの使用に関するものである。
その他の金属酸化物たとえば酸化ニッケル、酸化マンガ
ン、酸化マグネシウム、酸化コバルト、酸化アルミニウ
ムについては技術的可能性の例として論ぜられて来た。
同様の先行技術は特公昭44−22055号、52−38713号、63
−45428号公報などにも記載がある。
<発明が解決しようとする問題点> 以上の従来の技術によってもブラウン管ファンネル内装
コーティング剤として、要求される高い抵抗値と優秀な
固着強度と満足すべき安定性を兼備した理想的なものは
まだ出現していない。特に或る種の金属酸化物の粉末を
黒鉛と併用すると電子銃挿入の時や組立後のテレビの運
搬時、使用時に内装塗料の組成物質が離脱することがあ
る。これは固着性を試験するテープテストの結果によっ
て理解される。又上記酸化物の高酸化水準から低酸化水
準への還元反応は熱力学的に起りやすく後日その反応に
よる酸素の発生、その酸素と黒鉛との反応による一酸化
炭素の発生、更にそれ等によるバリウムゲッターから出
る金属バリウムの消費あるいは真空度の低下と言う好ま
しくない事が起きる。
内装コーティング剤は刷毛、スポンジ、フローコーティ
ング法、又はスプレーコーティング法で塗布されるが塗
布直前の粘度が非常に重要である。市販されている高抵
抗内装コーティング剤の或るものは粘度の経時変化が大
きい。又この様な市販品の乾燥被膜の電気抵抗値は著し
く不安定である。
<問題を解決するための手段> 本発明において黒鉛粉末と一次粒子径が0.5から20ミク
ロン更に好ましくは1から7ミクロンの無定形のアルミ
ノ珪酸ソーダの粉末を430℃で焼いた被膜の比抵抗値が
0.05から34,000Ω・cmの範囲になる様な比率で混合使用
する事により製造した内装コーティング剤を使用する事
により上記の技術的問題が解決された。なお上記「一次
粒子」なる技術用語は、多くの粒子が存在する状態(粉
体)の中で、個々の粒子が他の粒子と凝集していないで
単独に存在している粒子の状態を「一次粒子」と呼ぶ
(たとえば「セラミックス辞典」昭和61年丸善株式会社
発行を参照のこと)。
更に好ましくは上記の合成ゼオライトを500から1000℃
で加熱する方法により水分を更に除く事を主体とする方
法により処理したものを用いて内装コーティング剤を製
造する。
<合成ゼオライト−A,−X,−Y,−Lタイプの主として熱
処理を主体とする処理物の特長> ゼオライトは天然のものと人造のものとがある、天然の
ものは酸化アルミニウムと酸化珪素を主体としアルカリ
金属、アルカリ土類の酸化物の一種乃至は数種を組成要
素とし斜方晶系、単斜晶系、等軸晶系等様々な結晶体と
なっている。合成ゼオライトは1940年代から研究がなさ
れ、(例えばR.H.Barrer,J.Chem.Soc.,2158(1948)膨
大な実験事実の知られている領域である。その内ゼオラ
イトA,X,Y,L型まれに5A型が工業的に製造されている。
これ等は一般的に微粉末として製造され数オングストロ
ームの微細孔を持ち広く分子篩として使用されている。
又そのイオン交換性を利用し水の軟化剤、及び流動助剤
として粉末合成洗剤中に添加され使用されている。例え
ば株式会社東ソー製の合成ゼオライト製品名「トヨビル
ダー がある。
ゼオライトA,X,Y,L等は400−700℃で微細孔中に捕えら
れている水分を放出し更に加熱を続けると、微細孔は消
失し結晶性も失われて行く。様々な処理の方法がある
が、この様に微細孔を失って非結晶質になっている例と
しては水沢化学工業株式会社製「シルトンAMT30 」が
ある。これは結晶性の合成ゼオライトAから主として熱
処理からなる方法で製造したものである。
以上の変化をおこさせる為にゼオライトA,X,Y等はその
順により高い温度が要求される。又これ等は900℃を超
えると個々の粉末が互に接着し始めるがこれはシンタリ
ングと呼ばれる。例えば合成ゼオライトAは 2SiO2・Al2O3・Na2O・nH2O(n=2〜4)で表わされ約
15%の水分を含んで居て結晶質であるが前記製品名「シ
ルトンAMT30 」は化学組成2SiO2・Al2O3・0.3Na2Oであ
っては約4%の水分を含み非結晶質である。この「シル
トンAMT 」は水分は600℃で2%、850℃では約1.3%更
に加熱すれば更に水分は少なくなるが、水沢化学(株)
製の製品名「シルトンAMT30 」はその例である。この
水分は付着水、吸着水ではなく二ケのシラノール基の脱
水反応によって化学的に生成する水分である。この様に
処理したものを以下粉末Aと呼稱するがこれを用いて普
通抵抗ファンネル内装コーティング剤と高抵抗ファンネ
ル内装コーティング剤を製造したところ分散系の安定
性、粘度及び乾燥被膜の電気抵抗値の経時変化について
非常に優秀なファンネル内装用コーティング剤を得る事
が出来た。又ファンネル内壁に刷毛、スポンジ、スプレ
ー法、フロー法により塗布したところ塗布膜の均一性が
優秀であった。即ち刷毛の跡は最小限である。430℃で6
0分強乾燥したところ塗膜組成物の互の接着の強さを示
すテープテスト、及び引っかき強度テストが従来のもの
乃至は市販品と比べて極めて優秀であった。又高抵抗フ
ァンネル内装コーティング剤と普通抵抗ファンネル内装
コーティング剤を一つのファンネルに塗り分けて使用す
る場合があるが高抵抗ファンネル内装コーティング剤の
上に普通抵抗ファンネル内装コーティング剤を一部重ね
塗りした部分のテープテストが市販品の高抵抗ファンネ
ル内装コーティング剤と市販品の普通抵抗ファンネル内
装コーティング剤の重ね塗り部分のテープテストより極
めて優秀であった。
<その他の珪素含有物質又は化合物について> (1) 合成ゼオライトA,X,Y,L以外の合成ゼオライト 合成ゼオライトと称せられるものは多品種あるが実際製
造されているものにA,X,Y,Lタイプで他は一般的でな
い。
(2) 合成ゼオライト以外の合成珪素塩物質粒子化学
組成、粒度分布の問題を含くめて陰極線管用内装コーテ
ィング剤の原料となりうる合成珪素塩粒子は合成ゼオラ
イト以外は知られていない。
(3) 天然のゼオライト又は類似の珪素含有鉱産物 多種類あるが不純物、粒度分布と言う点で使用に供する
事はむつかしい。微粉砕しても希望の粒度分布を得るに
は分級が必要である。陰極線管用内装コーティング剤の
原料として必要な1−10ミクロン程度の分布を得る事は
事実上不可能であった。これに反して合成ゼオライト系
はその水中での合成過程の反応条件を調節すれば1−5
ミクロンの分布が得られる(第1図参照…「シルトンAM
T30 」)。
(4) 他の天然の珪酸塩粒子 天然に珪酸塩質の物質は無数にあるが不純物、粒度分布
の問題を含くめて陰極線管用内装コーティング剤の原料
となり得るものは知られていない。特に分級法により粒
度分布を希望のせまい範囲にする事は不可能に近い。
<合成ゼオライトの粒度分布について> 陰極線管用内装コーティング塗剤の原料としては粒度分
布が重要な要素となる。合成ゼオライトの合成にあたっ
て条件を調節すれば比較的容易にこの必要とされる粒度
分布が得られる。合成ゼオライトAを処理した前述の
「シルトンAMT30 」の粒度分布を第1図に示す。
「シルトンAMT30 」を更に500−900℃で加熱すると数
パーセント直径が縮まるが大よそ第1図の様な粒度分布
図となり原料としては最適となる。
<コーティング剤製造例> 粉末Aを用いて内装用コーティング剤を次の様に製造し
た。
製造法(1) 重量% 天然黒鉛粉末 X% 粉末A 18.2%−X% CMC 1.0 カリウム水ガラス(固形分28%) 37.7 イオン交換水 43.1 100.0 これをペブルミルに仕込み15乃至25時間回転混合する。
本文中本発明による高抵抗内装コーティング剤の例とし
て記載したものは上の表においてX=5.5%、普通抵抗
内装コーティング剤の例として記載したものはX=13.0
%である。コーティング剤の評価法は次の様である。
(1) 粘度測定法 東京計器社製B型回転粘度計 (2) テープテスト 株式会社ニチバン製セロファンテープ「ニチバンセロテ
ープNo.405 」 コーティング剤を刷毛、スポンジ等で6cm×15cmのガラ
ス板に塗り150℃で30分乾燥した後430℃で1時間強熱
し、室温に冷却した後通常の方法でテープテストする。
<塗装方法> 本発明にかかる陰極線管用高抵抗内装コーティング剤組
成物の塗装法としては、噴霧(スプレー)、刷毛塗り、
スポンジ塗り、フロー法、噴霧及びフロー法を併用する
法等が用いられる。
<本発明の優秀さを示す実施例> 前述の様に850℃で1時間加熱した「シルトンAMT30
も1.3%の水分を含んでいる。これに付着水とか吸着水
ではなく二ケのシラノール基が化学的に反応して生成す
る水である。これをpH11のコーティング剤に配合し貯蔵
している中にこの種の水分は2%内外になると言われて
いる。
通常カラーテレビ用等の陰極線管を製造する際ファンネ
ル内部に内装用コーティング剤を塗った後空気中で約43
0℃で1時間加熱し更に多少低い温度で加熱しながら真
空に減圧する事により有機物質を燃焼させ、水分及びガ
ス分を除きしかる後ネック部分を熔融密閉する。
上記約2%内外の結合水が上記の様な430℃、1時間の
乾燥−減圧脱気の後溶融密閉された後ファンネル内に出
て実際上問題になるかどうかの実験を試み問題のない事
が解った。第2図−1、第2図−2に示されたシールさ
れた陰極線管の内装の一部の拡大略図にふれながら以下
その実験を詳述する。
通常の内装コーティング剤(第2図−2)に、粉末Aを
混入したもの(第2図−1)に関して、他の原料が同じ
である場合シール後出て来る水分の「多少」と言う点に
ついては粉末Aと同様の大きさを持つ仮想的な固形ナト
リウム又はカリウム水ガラス粒子との脱水の容易さの比
較になる。両者は第2図−1、第2図−2に示される様
にナトリウム又はカリウム水ガラス固形分で同じ様に囲
まれている。それ故この環境によって前述の「多少」の
順位が変る事はない。粉末Aを「実験方法の詳細」で説
明する粉末(サンプル1)とカリウム水ガラス(SiO2/K
2O:モル比3.9)固形分の粉末サンプル2を調製し熱天秤
により窒素気流中で430℃で7時間加熱減量を測定した
ところ第3図の曲線が得られた。
サンプル1は以上の様に調製した粉末でありサンプル2
はカリウム水ガラス固形分の粉末である。以下に結果を
示しめる。
サンプル1は7時間で0.101%しか減量しなかったのに
反してカリウム水ガラス粉末は0.579%減量した。特に
後者は430℃で4時間加熱乾燥した後も急激に減量して
行く。上記サンプルの化学組成を考えると減量は水分の
蒸発乃至は二つのシラノール基の脱水反応によって生成
する水分子の蒸発によるものである。カリウム水ガラス
の粉末はこの様に連続的に脱水して行く可能性があるが
広くブラウン管の内装コーティング剤の主要原料として
使われており何ら重大な技術的問題をおこしていない。
サンプル1は少くてもこの様な現実的にシールされたフ
ァンネル内で遭遇する条件よりも高温と言うきびしい環
境の中で水分の出方が水ガラス粉末の約6分の1であ
る。それ故粉末Aをブラウン管内装用コーティング剤の
原料として用いる事は含有水分と言う点においては全く
問題のない事がわかった。
実験方法の詳細 サンプル1の調製 シルトンAMT30 を850℃で1時間加熱して粉末Aを作
り、これをpH11の水に4日間放置し、濾過、乾燥した
後、空気中で430℃で30分強熱してサンプル1を調製し
た。これはこの顔料が実際内装コーティング剤中に混合
され、貯蔵され、ファンネルに塗付高温乾燥される工程
をシュミレーションしたものである。
サンプル2(カリウム水ガラス固形粉末)の調製 カリウム水ガラス(固形分29%)を120℃で加熱し水分
を蒸発し充分固形分が高くなった時撹拌し粉砕し最後は
430℃で30分加熱しメノー鉢で更に細粉化した。これは
図2の仮想的カリウム水ガラス粉末を現実に調製したも
のである。
試験方法 上記サンプルを予め430℃に上昇した熱天秤の試料室に
採り空気気流中で30分加熱した後乾燥窒素気流に切り換
えその後7時間加熱を続けサンプルの減量を記録した。
上記試験方法の説明 サンプル粉末調製時と熱天秤中で合計60分空気中で加熱
している。これはブラウン管製造時に空気中で400−450
℃で約60分焼き内装コーティング剤を完全乾燥すると同
時に有機系の分散剤を酸化分解させる行程であるがこれ
をシュミレーションしたものである。ブラウン管製造時
には次に減圧にしながらやや低温乃至は430℃前後で加
熱を続け高度の真空になった所でシールする。本実験中
空気流を窒素気流に切り換え430℃で加熱し続けた事は
酸素を無くしてシールした後の長期間に亘るファンネル
中のコーティング剤の挙動・変化を加速したものであ
る。あくまでサンプル1とサンプル2の比較であるので
実験の環境条件と現実との比較は問題にならない。
<粉末Aを用いて製造した高抵抗内装コーティング剤の
優秀さを示す実験> 実験1 分散安定性 粉末Aを用いて高抵抗内装コーティング剤を製造すると
その分散安定性は非常に優秀である。市販品は数週間−
数ケ月放置すると固形分が容器の底に沈んで粘稠な層を
形成し元の分散状態に戻すのに長時間を要する。しかる
に本発明による製品は数ケ月後も固形分は分散したまま
である。その理由は種々考えらえるが、流動電位法で測
定した黒鉛のアルカリ性水媒体中のゼータ電位が約−5m
Vであるに反して粉末Aのそれは−60から−70mVであり
一般のガラス質(例えばNa2O・mCaO・nSiO2)やシリカ
系が−5から−30mVであるのに比較すると大きな負の値
を持つ。それで黒鉛又はそれ自身と強く反撥してよく分
散するとも考えられる。
実験2 粘度の安定性 この用途で実際上問題となる粘度はコーティング剤を10
−20時間ローリングした後すなわちファンネルに塗布す
る直前の粘度である。通常市販されている高抵抗内装コ
ーティング剤の上記粘度の経時変化ははげしい。例えば
一つの広く市販されているものは製造後間もない時点で
ローリング後350cpsであるが数ケ月後のものをローリン
グすると520cpsとなる。しかるに本発明によるコーティ
ング剤のローリング後の粘度は製造後7日で430cps、10
日後435cps、20日後410cps、2ケ月後で410cpsと殆んど
変化しない。その理由は明確ではないが液体窒素を用い
たBET法による比表面積測定を行うと粉末Aは殆んど零
の値を示す。これは1ミクロン以下の超微粒子を含まず
球の表面が非常に平滑である事を示すがこれで他物質の
吸着乃至は付着が比較的単純であり見かけの粒子直径又
は見かけの表面積の変化が単純化されているためとも考
えられる。ファンネルを塗装するに当り刷毛、スポン
ジ、フロー法、スプレー法等を用いるが粘度の安定性が
重要である事は更ためて説明する必要はない。
実験3 電気抵抗値の安定性 本発明による高抵抗内装用コーティング剤の乾燥塗膜の
電気抵抗値はコーティング剤製造後長期間に亘って殆ん
ど一定の値を持つ。広く市販されているコーティング剤
について見ると初期は2.3−2.5Ω・cmであるが製造後12
ケ月経ったコーティング剤をガラス板に塗布して430℃
で焼いたもの(以下同じ)は7.5Ω・cm、14ケ月後は37.
5Ω・cm、16ケ月後は12.5Ω・cm(いづれも刷毛塗り)
と極めて不安定である。しかるに本発明によるコーティ
ング剤の電気抵抗値は初期2.8Ω・cm、1ケ月後2.8Ω・
cm、2ケ月後も2.8Ω・cmと全く変化が認められない。
実験4 テープテスト (1) 高抵抗内装コーティング剤 コーティング皮膜内の各組成物質がいかに強固に互いに
結着しているかを示すテープテストにおいて本発明によ
る高抵抗内装コーティング剤は市販品よりも格段に優秀
な結果を示した。以下に述べる種々のコーティング剤を
ガラス板に塗布し430℃で1時間焼きテープテストを行
った。その結果を第4図に示す。第4図中(a)は市販
の高抵抗内装コーティング剤、(d)は本発明による高
抵抗内装コーティング剤のテープテストの結果である。
(2) 普通抵抗内装コーティング剤 第4図中(c)は市販の普通抵抗内装コーティング剤塗
膜のテープテスト、(f)は本発明による普通抵抗内装
コーティング剤塗膜のテープテストである。本発明によ
るものが優秀である事がわかる。
(3) 高抵抗内装コーティング剤と普通抵抗内装コー
ティング剤の併用重ね塗り部分につきファンネル内部の
全体の抵抗値を希望の値にする為に高抵抗内装コーティ
ング剤と普通抵抗内装コーティング剤を併用する事があ
る。通常前者をネックに近い部分に塗布しその上に後者
をアノードボタン側に塗布する。テープテストにより乾
燥塗膜中の組成物の相互の接着が判定されるが、上記二
者が重ね塗りされた部分の組成物の相互の接着が悪い場
合がある。第4図において(b)は市販の高抵抗内装コ
ーティング剤の上に市販の普通抵抗内装コーティング剤
を重ね塗りした部分、(e)は本発明による高抵抗内装
コーティング剤の上に本発明による普通抵抗内装コーテ
ィング剤を重ね塗りした部分である。後者が段階に優秀
である事が解る。
実験5 引っかき試験 陰極線管内装コーティング塗膜に引っかきによる疵が出
来ると粉落ち等が起きて問題となる。テーバー引っかき
試験機により鋼針を用いてガラス板に塗布、430℃で1
時間加熱した塗膜について試験を行った。針にかかる荷
重を10gきざみで増加して行き、はじめて塗膜が切れて
下のガラスが線状に現れた荷重を下記に示す。刷毛塗
り、スポンジ塗り、150ミクロンカットのドクターブレ
ード塗り、いづれの塗り方を行っても本発明によるコー
ティング剤が市販品に比べて優秀である事が解った。
実験6 粉末Aの添加量と電気抵抗値 通常ファンネル内装コーティング剤に入れる非導電性顔
料の量は黒鉛との重量比をもって表現される。黒鉛と粉
末Aの合計の重量パーセントを一定とすると粉末A/黒鉛
の比が0から非常に大きな数値に亘って安定した分散液
が得られ分散液の状態でも高温で乾燥した被膜状態でも
満足な性質が得られ、又乾燥被膜の電気抵抗値は連続的
に変化せしめ得る。表3に顔料比と粘度及び電気抵抗値
を示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明組成物の主要成分の合成ゼオライト、シ
ルトンAMT30 の粒度分布をグラフとして示す図であ
る。 第2−1図は本発明の陰極線管用内装コーティング剤を
ファンネルガラス内壁に適用した場合の部分拡大図であ
り、第2−2図は従来のそれを示す部分拡大図である。 第3図はシルトンAMT30 (サンプル1)とカリウム水
ガラス固形分の粉末(サンプル2)とを熱天秤により窒
素気流中430℃7時間の加熱減量を測定した結果をグラ
フとして示す図である。 第4図は本発明の内装コーティング剤使用の場合(d)
(e)(f)と、市販品のそれの(a)(b)(c)に
ついてテープテストの結果の粒子構造を写真として示す
図である。 第2−1図及び第2−2図において、1はファンネル内
壁、2は内装コーティング、3は黒鉛、4は粉末A、
4′は仮想的カリウム水ガラス粉末及び5は4及び4′
をとりまくカリウム水ガラス層である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 9/20 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極線管のファンネルの内壁に塗布する内
    装コーティング剤の電気抵抗値を増加させる為に導電性
    粉末である黒鉛粉末に、一次粒子径が0.5ミクロンから2
    0ミクロンの粒度分布を持つアルミノ珪酸ナトリウムで
    ある合成ゼオライトを混合して使用する事を特徴とする
    陰極線管用内装コーティング剤組成物。
  2. 【請求項2】合成ゼオライト粉末を主として150から100
    0℃で加熱して水分を除去し使用する請求項(1)に記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】珪酸塩粒子と黒鉛粒子の重量比を変える事
    により430℃で加熱乾燥した被膜の比電気抵抗値が0.05
    から34,000Ω・cmの範囲になる請求項(1)又は(2)
    に記載の組成物。
JP2130549A 1990-05-21 1990-05-21 陰極線管用内装コーティング剤組成物 Expired - Lifetime JPH0782821B2 (ja)

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