JPH0781603A - 車両用自動操舵装置 - Google Patents

車両用自動操舵装置

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JPH0781603A
JPH0781603A JP23056293A JP23056293A JPH0781603A JP H0781603 A JPH0781603 A JP H0781603A JP 23056293 A JP23056293 A JP 23056293A JP 23056293 A JP23056293 A JP 23056293A JP H0781603 A JPH0781603 A JP H0781603A
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Yuichiro Hayashi
祐一郎 林
Kazuya Hayafune
一弥 早舩
Kazuhiko Aono
和彦 青野
Toshiya Shinpo
俊也 真保
Kiichi Yamada
喜一 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、車両用自動操舵装置に関し、人為
的な操舵特性に近づけて自然な走行感を得られるように
することを目的とする。 【構成】 操舵輪2を転舵する操舵アクチュエータ2A
と、道路状況を認識する道路状況認識手段4と、制御手
段5とをそなえ、道路状況認識手段4に、カーブ進入検
出手段と、カーブの曲率状態を推定する曲率状態推定手
段9とが設けられるとともに、制御手段5が、車両1が
カーブの開始点へ到達した時点で車両1の操舵角がカー
ブの曲率状態に対応した状態になるように、カーブ開始
点よりも所要量手前で操舵操作を開始して、開始点へ到
達したときに操舵操作が完了するように、操舵アクチュ
エータ2Aを制御するよう設定されて、制御手段5に、
操舵操作の開始タイミングを、ドライバの乗心地が良好
に保たれるように考慮して設定する操舵開始タイミング
設定手段5Bを設けるようにして構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車に用いて好適の
車両用自動操舵装置に関し、特に、道路の基準線と曲率
とを認識して滑らかに操舵できるようにした、車両用自
動操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車にそなえられた操舵機構に
おいて、例えば車両に各種のセンサを設け、これらのセ
ンサからの情報に基づいて制御信号を設定し、油圧や電
動モータ等により操舵機構を積極的、且つ自動的に操舵
させるような自動操舵装置又は自動操舵操舵付き車両が
多数提案されている。
【0003】例えば、特開平3−137798号公報や
特開平4−504号公報には、このような自動操舵装置
が開示されており、また、このような自動操舵装置に関
する種々の技術はこれ以外にも多数提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動車
の走行状態や周囲の交通状況を正しく把握して操舵機構
を正確に制御しながら、乗員に違和感を与えずにあたか
も熟練したドライバが運転しているような自然な走行感
を実現するのは非常に困難であるという課題がある。
【0005】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、人為的な操舵特性に近づけてより自然な走行
感を得られるようにした、車両用自動操舵装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の車両用自動操舵装置は、車両の操舵輪を転舵
する操舵アクチュエータと、該車両の前方の道路状況を
認識する道路状況認識手段と、該道路状況認識手段から
の情報に基づいて、該車両の操舵角が所要の状態になる
ように、該操舵アクチュエータの駆動を制御する制御手
段とをそなえ、該道路状況認識手段に、該車両がカーブ
に進入しようとしているとこれを前もって検出するカー
ブ進入検出手段と、該前方の道路状況から、該カーブの
曲率状態を推定する曲率状態推定手段とが設けられると
ともに、該制御手段が、該車両が該カーブの開始点へ到
達した時点で該車両の操舵角が該カーブの曲率状態に対
応した状態になるように、該カーブ開始点よりも所要量
手前で操舵操作を開始して、該開始点へ到達したときに
該操舵操作が完了するように、該操舵アクチュエータの
駆動を制御するよう設定されて、該制御手段に、該操舵
操作の開始タイミングを、該操舵操作時に該車両のドラ
イバの乗心地が良好に保たれるように考慮して設定する
操舵開始タイミング設定手段が設けられていることを特
徴としている。
【0007】また、請求項2記載の本発明の車両用自動
操舵装置は、上記請求項1記載の構成に加えて、該道路
状況認識手段に、該車両前方の道路を撮像する撮像手段
と、該撮像手段からの画像情報を処理する画像情報処理
手段とが設けられ、該画像情報処理手段に、該カーブ進
入検出手段と該曲率状態推定手段とが設けられ、該カー
ブ進入検出手段が、該撮像手段からの画像情報に基づい
て、該車両がカーブに進入しようとしているとこれを前
もって検出するとともに、該曲率状態推定手段が、該画
像情報に基づいて、該カーブの曲率状態を推定するよう
に設定されていることを特徴としている。
【0008】また、請求項3記載の本発明の車両用自動
操舵装置は、上記請求項1又は2記載の構成に加えて、
該ドライバの乗心地に対応する量として、該車両に生じ
る横加速度の時間変化量である、横ジャーク、が用いら
れて、該操舵開始タイミング設定手段が、該操舵操作時
に該横ジャークが所定値を越えないように考慮して、該
操舵操作の開始タイミングを設定することを特徴として
いる。
【0009】また、請求項4記載の本発明の車両用自動
操舵装置は、上記請求項3記載の構成に加えて、該操舵
開始タイミング設定手段が、上記のカーブ進入時の操舵
操作の開始タイミングを、該操舵操作を開始する地点か
ら該カーブの開始点までの距離である、操舵開始距離、
に基づいて設定することを特徴としている。また、請求
項5記載の本発明の車両用自動操舵装置は、上記請求項
4記載の構成に加えて、該車両の車速を検出する車速検
出手段をそなえ、該操舵開始タイミング設定手段が、該
操舵開始距離Dを、予め決定された操舵操作時間ΔTと
該車速検出手段から得られる車速Vとから、式D=ΔT
・Vにより演算して設定することを特徴としている。
【0010】また、請求項6記載の本発明の車両用自動
操舵装置は、上記請求項5記載の構成に加えて、該車両
の車速を検出する車速検出手段をそなえ、該操舵操作時
間ΔTが、予め設定された許容ジャーク量Jと、該曲率
状態推定手段及び該車速検出手段から得られるカーブの
曲率半径R及び車速Vとから、式ΔT=V2 /(R・
J)を用いて求められることを特徴としている。
【0011】また、請求項7記載の本発明の車両用自動
操舵装置は、上記請求項1〜6のいずれかに記載の構成
に加えて、該カーブ進入検出手段が、該画像情報から得
られる路面情報のうちの該車両から該操舵開始距離Dだ
け前方の地点の情報で、該カーブを検出するとともに、
該制御手段が、該カーブ進入検出手段によるカーブの検
出時に該操舵操作を開始するように設定されていること
を特徴としている。
【0012】また、請求項8記載の本発明の車両用自動
操舵装置は、上記請求項7記載の構成に加えて、該画像
情報処理手段が、該画像情報に基づいて、該車両前方の
道路方向に対する該車両の偏角を算出する偏角算出手段
をそなえ、該カーブ進入検出手段が、該偏角算出手段に
おける偏角情報に基づいて、該カーブ進入を検出すると
ともに、該曲率状態推定手段が、該偏角算出手段からの
偏角情報に基づいて、該曲率状態を推定するように構成
されていることを特徴としている。
【0013】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の車両用自動操舵
装置では、道路状況認識手段により車両の前方の道路状
況が認識されると、この道路状況認識手段からの情報に
基づいて、車両の操舵角が所要の状態になるように操舵
アクチュエータの駆動が制御手段により制御される。
【0014】また、道路状況認識手段にはカーブ進入検
出手段と曲率状態推定手段とがそなえられ、カーブ進入
検出手段では車両がカーブに進入しようとしているとこ
れが前もって検出され、曲率状態推定手段では前方の道
路状況からカーブの曲率状態が推定される。そして、こ
れらの情報に基づいて、制御手段によって操舵アクチュ
エータの駆動が制御されて、カーブ開始点よりも所要量
手前で操舵操作が開始され、車両がカーブの開始点へ到
達した時に、車両の操舵角がカーブの曲率状態に対応し
た状態になる。そして、開始点へ到達したときに操舵操
作が完了する。
【0015】また、操舵開始タイミング設定手段では、
操舵操作の開始タイミングが操舵操作時に車両のドライ
バの乗心地が良好に保たれるように考慮して設定され
る。また、上述の請求項2記載の本発明の車両用自動操
舵装置では、道路状況認識手段に、撮像手段と画像情報
処理手段とがそなえられ、この撮像手段により車両前方
の道路が撮像されるとともに画像情報処理手段により撮
像された画像情報が処理される。
【0016】そして、この画像情報処理手段にそなえら
れたカーブ進入検出手段により、車両がカーブに進入し
ようとしているとこれが前もって検出され、曲率状態推
定手段では、前方の道路状況からカーブの曲率状態が推
定される。そして、これらの情報に基づいて、制御手段
によって操舵アクチュエータの駆動が制御されて、カー
ブ開始点よりも所要量手前で操舵操作が開始され、車両
がカーブの開始点へ到達した時に、車両の操舵角がカー
ブの曲率状態に対応した状態になる。そして、開始点へ
到達したときに操舵操作が完了する。
【0017】また、上述の請求項3記載の本発明の車両
用自動操舵装置では、ドライバの乗心地に対応する量と
して、車両に生じる横加速度の時間変化量である横ジャ
ークが用いられて、操舵開始タイミング設定手段によ
り、操舵操作時に横ジャークが所定値を越えないように
考慮して、操舵操作の開始タイミングが設定される。ま
た、上述の請求項4記載の本発明の車両用自動操舵装置
では、操舵開始タイミング設定手段により、上記のカー
ブ進入時の操舵操作の開始タイミングが、操舵操作を開
始する地点から該カーブの開始点までの距離である操舵
開始距離に基づいて設定される。
【0018】また、上述の請求項5記載の本発明の車両
用自動操舵装置では、車速検出手段により車両の車速が
検出されると、操舵開始タイミング設定手段により、該
操舵開始距離Dが、予め決定された操舵操作時間ΔTと
車速Vとから、式D=ΔT・Vにより演算されて設定さ
れる。また、上述の請求項6記載の本発明の車両用自動
操舵装置では、車速検出手段により車両の車速が検出さ
れると、操舵操作時間ΔTが、予め設定された許容ジャ
ーク量Jと、曲率状態推定手段及から得られるカーブの
曲率半径Rと、車速Vとから、式ΔT=V2 /(R・
J)を用いて求められる。
【0019】また、上述の請求項7記載の本発明の車両
用自動操舵装置では、カーブ進入検出手段により、画像
情報から得られる路面情報のうち、車両から操舵開始距
離Dだけ前方の地点の情報でカーブが検出され、カーブ
の検出時に操舵操作が開始される。また、上述の請求項
8記載の本発明の車両用自動操舵装置では、画像情報処
理手段にそなえられた偏角算出手段により、車両前方の
道路方向に対する車両の偏角が算出される。
【0020】また、カーブ進入検出手段では、偏角算出
手段からの偏角情報に基づいてカーブ進入が検出され、
曲率状態推定手段では、偏角算出手段からの偏角情報に
基づいて曲率状態が推定される。
【0021】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例として
の車両用自動操舵装置について説明すると、図1はその
機能構成をドライバの操舵操作時の各機能と対応させる
ように整理して示す機能ブロック図、図2はその要部構
成を示す模式的な構成図、図3はその曲率半径と偏角と
の関係を模式的に示す図であって車両上方から見た模式
図、図4はその車両の偏角と道路のカーブ半径との関係
を示すグラフ、図5はそのドライバ操舵による車両の偏
角と操舵角との関係を示すグラフ,図6はそのドライバ
操舵によるカーブを走行中の横加速度のピーク値と横ジ
ャーク(単位時間当りの横加速度の変化量)のピーク値
との関係を示すグラフ、図7はその自動操舵における操
舵開始距離と操舵速度との関係を示すグラフ、図8
(a)〜(f)はいずれもその白線認識方法を説明する
ための模式図、図9はその車速と操舵開始距離との関係
を示すグラフ、図10はその自動操舵とドライバ操舵と
の特性を示すグラフであって車速と操舵開始距離との関
係を示すグラフ、図11はその偏角の変動を説明するた
めの模式的な図であって車両上方から見た模式図、図1
2はその車両旋回時における車両と道路中心との偏差を
示す模式的な図であって車両上方から見た図、図13は
その偏角検出点を車速対応にした場合におけるゲインの
設定を説明する模式的なブロック図、図14はその偏角
検出点を固定式にした場合のゲインの設定を説明する模
式的なブロック図であって図13に対応する図、図15
〜図18はいずれもその効果を説明するための図であっ
て図15は屈曲路の一例を示す図、その操舵特性を示す
グラフであって(a)は自動操舵時とドライバ操舵時と
における屈曲路走行時の操舵角特性を示すグラフ(b)
は自動操舵時とドライバ操舵時とにおける屈曲路走行時
の車両の横加速度の特性を示すグラフ、図17は自動操
舵時とドライバ操舵時とにおける横加速度のピーク値と
横ジャークのピーク値との関係を示すグラフ、図18
(a)〜(c)は道路の基準線の認識の一例を説明する
ための図、図19はその操舵アクチュエータの全体構成
の一例を示す模式図、図20はその前方注視距離の設定
方法について説明するためのグラフであって図10に対
応するグラフ、図21はその偏角ゲインの設定方法を説
明するための図であって車両上方から見た模式図であ
る。
【0022】図2に示すように、車両1には、操舵輪2
を転舵させるための操舵アクチュエータ2Aと、この車
両前方の道路状態を撮像する撮像手段としてのカメラ3
と、このカメラ3からの画像情報を処理する画像情報処
理手段4と、操舵アクチュエータ2Aに対して制御信号
を設定する制御手段としてのコントローラ5とがそなえ
られている。
【0023】つまり、この車両1は、カメラ3で撮像さ
れた画像に基づいて操舵輪2を自動的に転舵させるよう
な自動操舵車両であって、コントローラ5では、画像情
報処理手段4からの情報に基づいて、操舵輪2を制御す
るための制御量として目標操舵角が設定され、この目標
操舵角の設定量に応じて操舵アクチュエータ2Aが作動
するようになっている。
【0024】ここで、この自動操舵装置の制御機能の構
成について説明する。ドライバが、操舵操作(舵角の変
更)を行なうのは、主に、車両1の走行方向が走行して
いる道路(走行レーン)の方向と合わなくなったときに
これを修正しようとする場合であり、これに加えて、車
両1が走行レーンを横方向(左右外方)にはみ出そうと
しているときにこれを修正しようとする場合が考えられ
る。走行方向が走行レーン方向と合わなくなるのは、曲
走路の走行中が考えられるが、直走路を走行していると
きにも車両自体の姿勢がヨー方向に動くことで走行方向
が走行レーン方向から外れる場合もある。
【0025】そこで、本装置では、主として、車両1の
走行方向を走行レーンの方向と合わせるように操舵を行
なって、これに、車両1の横方向位置の修正のための操
舵要素を付加するようになっている。また、人為的な操
舵(ドライバ操舵)では、ドライバが視覚で得た情報か
ら、車両と道路との相対的な状況を判断して、操舵操作
を行なっている。つまり、ドライバは、目から入った情
報に基づいて、車両1の走行方向と走行レーン方向との
相対関係(偏角)や、車両1の横方向の位置ずれ(横偏
差)を判断し、これらを修正するように操舵操作を行な
っている。
【0026】ドライバが視覚で得る情報を整理すると、
道路のカーブの半径,車速,乗り心地(横加速度,横ジ
ャーク)の3つの要素に分類することができる。また、
一般に、曲走路の定常円及びこれに近い部分や直走路等
を走行している際(定常走行時)には、操舵角を一定に
保持しようとするので、ドライバは、操舵操作は走路の
曲率にあった操舵角δ0 を保持するように操舵を行な
う。これに対して、直走路から曲走路へ進入しようとす
る際(過渡走行時)には、曲走路のある程度手前から操
舵角δを曲走路の曲率に応じた操舵角δ0 に除々に増加
させていく。この場合、ドライバは、曲走路に入る地点
のどの程度手前から操舵を開始するか(すなわち、操舵
開始距離Dをどの程度にするか)、また、どの程度の割
合(操舵速度δV で操舵角δを増加させていくかを、そ
の時の車速や予想される乗り心地(横加速度のかかり具
合)等を考慮して設定する。
【0027】つまり、ドライバが操舵操作に際して決定
する操舵要素を分類すると、操舵角δ0 ,操舵開始距離
(操舵開始タイミング)D,操舵速度δV に分けられ
る。本装置では、このような、ドライバ操舵と同様な手
法により自動操舵を行なうようになっている。そこで、
この装置では、ドライバの視覚系に対応した画像処理手
段4と、ドライバのデータ処理系に対応するように、操
舵に必要な各量、即ち、操舵角δ0 ,操舵開始距離D,
操舵速度δV を設定するコントローラ5とをそなえてい
るのである。
【0028】ここで、まずドライバの視覚系に対応する
画像情報処理手段4について説明する。図1に示すよう
に、この画像情報処理手段4には、画像変換手段4Cと
横偏差算出手段7と偏角算出手段6と曲率状態推定手段
9とがそなえられている。そして、道路の状態がカメラ
3により撮像されると、このカメラ3からの原画像4A
が取り込まれ、次にこの原画像4Aが、画像変換手段4
Cにより、あたかも上方から見たような平面視画像4B
に変換されるようになっている。
【0029】偏角算出手段6では、平面視画像4Bに基
づいて車両1から所定距離だけ離れた地点(すなわち、
平面視画像4B内の所定の高さの地点)における偏角が
算出されるようになっている。この偏角とは、図1に示
すように、屈曲した道路中心線の接線と車両中心線とが
なす角である。また、偏角βは、以下のようにして算出
される。つまり、図1に示すように、車両から所定距離
だけ離れた第1の地点(第1検出点、図中には近地点と
示す)における基準線位置情報と、この近地点よりもさ
らに車両1から所定量離れた第2の地点(第2検出点、
図中には遠地点と示す)における基準線位置情報とか
ら、偏角βを算出するようになっている。なお、この例
では、第1検出点を横偏差の検出点、すなわちカメラ3
による画像情報のうち車両に最も近い地点としている。
【0030】そして、偏角βは、これらの第1検出点と
第2検出点とを結んだ直線と、車両1の中心線とがなす
角として算出するようになっている。このようにして算
出される偏角は、第1検出点と第2検出点との中間地点
(図中×印)の偏角であり、すくなくとも車両1から一
定以上前方の地点の偏角である。さらに、曲率状態推定
手段9では、偏角算出手段6で算出された偏角βに基づ
いてカーブ半径Rを推定するようになっている。つま
り、カメラ3により撮像された道路の偏角βは、カーブ
半径Rを反映するための値として曲率状態推定手段9に
フィードフォワードされるようになっているのである。
【0031】このカーブ半径Rの推定方法について説明
すると、図3に示すように、車両1から所定距離Kだけ
前方の偏角βが算出されると、偏角βが比較的小さい時
はカーブ半径Rと所定距離Kと偏角βとは、幾何学的
に、 R・β=K ・・・・・(1) という関係式で近似することができる。すなわち、偏角
βの検出地点まで距離Kを一定とすると、カーブ半径R
と偏角βとは反比例の関係にある。これは、図4に示す
ように、実験結果からも立証される。したがって、この
式(1)によりカーブ半径Rが推定される。なお、横偏
差算出手段7については後述する。
【0032】次に、コントローラ5について説明する。
このコントローラ5は、操舵角設定部5Aと、操舵開始
距離設定部5Bと、操舵速度設定部5Cと、操舵角を最
終的に設定する加算器5Dとをそなえている。操舵角設
定部5Aでは、以下のようにして操舵角δ0 が設定され
る。ドライバは、カーブ定常旋回時の操舵角をカーブの
曲率半径Rに応じて決定するので、本装置においても、
ドライバ操舵同様に、カーブ半径Rが推定されると、こ
のカーブ半径Rに基づいて操舵角δ0 が設定されるよう
になっている。
【0033】つまり、操舵角設定部5Aには、上述の曲
率状態推定手段9で推定されたカーブ半径Rと、車速検
出手段16から得られる車速Vとが入力され、これらの
値R,Vと、予めインプットされた車両1のスタビリテ
ィファクタA及びホイールベースWBとにより、操舵角
δ0 が下式(2)にしたがって運動力学的に決定される
のである。 δ0 =(1+AV2 )・(Wb/R) ・・・・・(2) これに前述した式(1)における偏角βを代入すると、 δ0 =(1+AV2 )・(WB/K)・β ・・・・・(3) となる。この式(3)によれば、カーブ半径Rを用いる
ことなく、偏角βと車速Vとから直接δ0 を求めること
ができるので、実際の制御では、式(3)を用いてδ0
を求める。また、図5に示すグラフは、偏角βとドライ
バの操舵角との関係を示す実験データであるが、このグ
ラフから、式(3)に示すように、偏角βとドライバの
操舵角と、はほぼ比例の関係になっていることが立証さ
れる。
【0034】そして、このように車両1の前方のカーブ
半径R又は偏角βをフィードフォワードするようにして
操舵角δ0 が設定されると、操舵角設定部5Aからは、
操舵角δ0 (操舵角指令値s0 )が車両1の操舵アクチ
ュエータ(ステアリングアクチュエータ)2Aに入力さ
れる。この操舵角指令値s0 により、車両1が走行レー
ンの方向に沿うような方向に調整されながら走行するよ
うになる。
【0035】ところで、車両1が上方から見て道路の中
心線に対してある程度の傾き(角度β2)をなして走行
している場合は、図21に示すように、偏角βには、実
際のカーブの偏角β1以外に、上述の車両1の傾きによ
る角度β2も含まれている。したがって、偏角ゲインK
1は、偏角β1により設定されるゲインK11と角度β2
により設定されるゲインK12とから設定されているので
ある。
【0036】本来、ゲインK11とゲインK12とはそれぞ
れ独立に決定されるべきものではあるが、このように、
ゲインK1をK11+K12として設定することにより、現
在の車両1の方向を道路の方向へ合致させる操舵制御
と、車両1を前方のカーブの曲率Rに応じた向きに合致
させる操舵制御とを同時に実現することができる。ま
た、横偏差算出手段7では、車両1が道路中心8に対し
てどの程度横方向にずれているかそのずれ量(横偏差)
を算出するものであり、変換された平面視画像4Bに基
づいてこの横偏差の値が算出されるようになっている。
なお、この横偏差は、車両1の現在位置の横ずれに相当
する量にしたいので、平面視画像4B中でも、最も車両
に近い地点(すなわち、平面視画像4B内の有効な部分
内で最も下方の地点)において算出される。
【0037】この例では、左側通行の路側部分に当た
る、道路左端の白線12を基準線として、この基準線か
ら右へ一定距離(=レーン幅の略半分の距離)の位置を
道路中心と仮定するようになっている。そして、この道
路中心から自車両1の左右中心までの距離が横偏差とし
て算出されるようになっている。なお、ここではカメラ
3の左右中心が、自車両1の左右中心と一致するように
設置されており、この横偏差は、平面視画像4B上の左
右中心線3Aと道路中心線との距離にあたる。
【0038】そして、横偏差算出手段7により車両1の
横偏差が算出されると、この横偏差に応じて、横偏差を
0に近づけるための制御指令値として偏差×ゲインK0
により操舵角δ1 が設定され、この操舵角δ1 の指令値
1 に応じて操舵アクチュエータ2Aが制御されるよう
になっている。そして、この指令値s1 を通じた操舵制
御により、車両1の横偏差が減少して、車両1の走行位
置を道路の走行車線の中央に修正するようになってい
る。なお、上述の白線12の認識方法については後で詳
述する。
【0039】前述の操舵角指令値s0 は、車両1の前方
のカーブの偏角βを用いて設定される信号であり、これ
により車両1は、前方のカーブを予測制御しながら走行
することができるのである。このように操舵角δ0 をフ
ィードフォワードにより設定し、これを補足するよう
に、上述の横偏差をフィードバックしているので、操舵
アクチュエータ2Aにフィードフォワードの指令値s0
とフィードバックの指令値s1 とが入力されることにな
る。ここでは、主として偏角ゲインK1により操舵角δ
0 を設定し、横偏差ゲインK0を小さく設定しており、
外乱が入力された時の横偏差ゲインK0に基づく制御に
よる車両1への影響を極力小さなものにすることができ
る。
【0040】ところで、操舵開始距離設定部5Bでは、
車速や乗り心地を考慮して、操舵開始時期(操舵開始距
離D)を設定するようになっている。一般に、操舵時に
は、車両1やドライバ等に横加速度が加わり、この横加
速度が乗り心地大きく影響することが考えられる。これ
に対して、図5に示すように、ドライバ操舵における各
種のカーブの横加速度と横ジャーク(横加速度の単位時
間当りの変化量)との関係は、カーブ半径R,車速V,
走行感覚によらず、横加速度対横ジャークの比率がほぼ
一定の値となっている。
【0041】これは、車両1がカーブ進入時に一定の横
ジャークでハンドルを操作するとすれば、一定横加速度
に達するまでの操舵時間ΔTが一定であることを意味し
ている。また、操舵開始距離Dは、操舵時間ΔTと車速
Vとの積として、下式(4)で示される。ここで、ΔT
を一定とすると、操舵開始距離Dは車速Vと比例関係に
なり、操舵開始距離設定部5Bでは車速Vから操舵開始
距離Dを決定する。 D=ΔT・V ・・・・・・・(4) なお、ドライバの実際に行なう操舵開始距離Dと車速V
との関係は、図9(a)に示すようになり、操舵開始距
離Dを車速Vに比例させて設定することが実証される。
なお、操舵開始距離Dは、図9(b)に示すように、自
車両1からカーブ入口までの距離である。
【0042】また、操舵時間ΔTは、横ジャークをJと
すると ΔT=δ0 /δV =V2 /(R・J)=一定 ・・・・・(5) となる。式(5)からΔTを一定とすると、車速Vは、
乗り心地を考慮して横ジャークJの値がある上限値を越
えないようにカーブ半径Rに応じて設定すればよいこと
がわかる。
【0043】このように、車速Vに応じて操舵を開始す
るタイミング(操舵開始距離D)を設定することによっ
て、直走路と曲走路との過渡領域や、道路の曲率の変化
する領域等で乗り心地のよい滑らかな走行を実現してい
るのである。次に、操舵速度設定部5Cについて説明す
ると、この操舵速度設定部5Cでは、操舵開始距離設定
部5Bで設定された操舵開始距離Dに基づいて操舵速度
δVが設定されるようになっている。
【0044】つまり、図7のグラフに示すように、自動
操舵における操舵開始距離Dと操舵速度δV との関係か
ら、操舵開始距離Dが設定されると、本来、操舵速度δ
V は従属的に決定されてしまうものである。そして、こ
の操舵速度設定部5Cで設定された操舵速度δV は、偏
角算出手段6に取り込まれるようになっているのであ
る。
【0045】ここで、偏角βや横偏差の算出基準であ
る、基準線としての道路上の白線12の認識方法につい
て説明する。なお、ここでは、走行レーン左端の路側線
としての白線12の認識について説明する。まず、図8
(a)に示すように、車両1にそなえられたカメラ3に
より平地において車両前方の範囲(例えば5m〜20
m)の白黒画像情報を取り込み、この画像情報から画面
上で縦方向の画像を一部省略する。そして、この画面上
で等間隔になるような複数の水平線11を設定する。な
お符号12は、道路の白線を示しているこの白黒画像情
報の取り込みは、微小な制御周期毎に更新されるように
なっており、図8(b)に示すように、それぞれの水平
線11上において前回の画面での白線位置の左右の所要
の範囲(ここでは、左右50画素〔dot〕)を白線探
査エリア(処理対象領域)10として設定する。また、
初回の画面は、直線路における白線位置を前回の画面デ
ータとして利用する。
【0046】そして、図8(c)に示すように、各水平
線の明度をそれぞれ左から横方向に微分する。また、図
中の符号14はガードレールである。ところで、通常の
路面は輝度が低く、輝度変化も小さい。これに対して、
白線12は通常の路面に比較して輝度が非常に高いの
で、このように道路の明度を微分すると、通常の路面か
ら白線12への境界点で輝度変化がプラス、白線12か
ら通常の路面への境界点で輝度変化がマイナスとなるよ
うな微分データが得られる。このような微分データの一
例を図8(d)示す。
【0047】そして、各水平線11のデータそれぞれに
ついて、微分値のピークが左からプラス,マイナスの順
に並んで現れ、且つそれぞれのピークの間隔が白線12
として妥当と思われる程度(プラスのピークからマイナ
スのピークまでの間隔が例えば30dot以内)に納ま
っている組み合わせを白線候補として抽出し、図8
(e)に示すように、その中点を白線候補点15として
保存する。
【0048】そして、これらの白線候補点15のうち、
画面中心に最も近いもののみを最終候補点として残す。
これは、例えば車両1が左側通行の場合、探索エリア1
0の中の右側が通常輝度変化の少ない道路面であり、こ
の通常の道路面に最も近い白線候補点15が白線12と
判断できる。したがって白線12よりもさらに左側に、
ノイズの原因となる物体(例えばガードレール14等)
が存在する場合であっても、カメラ3により撮像された
画像情報から白線12を確実に認識することができる。
【0049】そして、図8(f)に示すように、最後に
各水平線データにおける白線候補点15の上下方向の連
続性を画面の下方から順次検証していく。まず、事前に
前画面での白線12の上下端間の傾きを計算しておく。
そして、最下点15Aを白線12とすると、一本上の水
平線11上の候補点15Bが、前回の白線12の傾き分
±50dotの範囲内に入っているかを検証する。
【0050】候補点15Bがこの範囲内に入っていれば
これを白線とし、入っていないときは候補点15Bは却
下されて、上述の傾きから補間計算した座標が白線位置
としてみなされる。そして、この検証を各水平線につい
て同様の作業を行なうことにより、連続した白線12を
認識することができるのである。また、このような白線
認識の作業は、所要の周期で継続して行なわれ、その都
度白線12の認識が更新されるようになっている。
【0051】ところで、白線12が検出されると、車両
1では横偏差及び偏角βが算出されるが、このうち横偏
差は、画像情報から得られる路面情報のうち有効なもの
のなかから、車両1に最も近い地点の基準線位置情報を
用いて算出されるようになっており、これにより、車両
1の現在位置での横偏差に近い値が算出され制御精度が
高められるようになっている。なお、車両1に最も近い
地点とは、上述の偏角βを算出する際に用いる第1検出
点のことである。
【0052】ところで、車速が高くなれば高くなるほ
ど、車両直前の道路状況よりも車両遠方の道路状況の把
握が必要になってくる。つまり、図10の線aはドライ
バの運転特性を示しているが、このグラフに示すよう
に、通常車速が高いほど、前方注視距離は大きくなる。
そこで、本装置では、このようなドライバの操舵特性に
基づいて、偏角βを算出するための2つの検出点のう
ち、第2検出点を図10の線cのように動的に変化させ
ている。これにより、前方注視距離、すなわち車両1か
ら第1検出点と第2検出点との中間点までの距離Kが線
bのようになり、ドライバ操舵の運転特性を示す線aに
近づけることができるのである。なお、図20(a)に
示すように、前方注視距離は、第2検出点は固定したま
ま(線c1 参照)第1検出点を動的に変化させる(線d
1 参照)ことにより車速に対応させてもよく、また、図
20(b)に示すように、第1及び第2検出点の両方を
車速に応じて変化させて(線c2 ,d2 参照)前方注視
距離を決定してもよい。
【0053】これにより、車速が大きい時は、カーブの
十分手前から偏角βが算出され、また、車速が十分小さ
い時は、比較的カーブに入口に近い位置で偏角βが算出
される。つまり、図14に示すように第1検出点,第2
検出点ともに固定の場合は、車速に関係なく操舵角指令
値s0 が設定されるので、車速によらず操舵が一定とな
り、操舵に違和感が生じる。
【0054】これに対し、図13に示すように、車速に
対応させて前方注視距離を変更することにより、算出さ
れる偏角βの値を変動させ、これに応じて偏角ゲインK
1も可変にすることにより、車速に応じた操舵を実現す
ることができる。また、このように偏角βを算出するた
めの検出点を車速に応じて前後させることにより、図1
1に示すように、同一カーブであるにも関わらず算出さ
れる偏角βの値が変動してしまうことが考えられる。
【0055】そこで、このような偏角βの変動を吸収さ
せる必要があるが、上述の(3)式に示すように、操舵
角δ0 は、偏角βとβの係数(1+AV2 )・WB/K
との積で算出されるので、この係数成分中の1/Kの要
素が偏角βの変動を相殺するようにして働き、操舵角δ
0 は適切に設定されるようになっている。ところで、横
偏差ゲインK0は、あくまで補正量的なものであるが、
図12に示すように、車両1がカーブ内を走行している
時は、道路の中央を走っている場合であっても、カーブ
の曲率の影響により、ある程度の横偏差が出力されてし
まうことが考えられる。このような場合に、出力された
横偏差により、偏差ゲインK0が必要以上に大きく設定
されてしまう。
【0056】そこで、例えば(3)式で算出された操舵
角δ0 から所定の値を減算して偏角ゲインK1を小さめ
に設定するようにしてもよい。この所定の値は、経験的
に求められたり、計算により算出された補正ゲインであ
る。このように、偏角ゲインK1を補正ゲインの分だけ
小さめの値に設定することにより、大きめに設定された
偏差ゲインK0を補完することができ、操舵アクチュエ
ータ2Aを正確に作動させることができる。
【0057】また、操舵アクチュエータ2Aとしては例
えば以下のような、油圧パワーステアリング機構104
を利用したものが考えられる。図19に示すように、車
両1の操舵力伝達系103にはパワーステアリング機構
104が設けられており、ステアリングホイール20に
操舵力が入力されると、車両の操舵状態に応じて、操舵
力がアシストされるようになっている。
【0058】このパワーステアリング機構104は、油
圧により操舵力をアシストする油圧式のパワーステアリ
ング機構として構成されており、所定の油圧の作動油を
油圧シリンダ104Aに供給することにより、ドライバ
の操舵力を低減できるようになっている。このため、こ
の車両には、例えば電動モータ122等により駆動され
るオイルポンプ110が設けられており、このオイルポ
ンプ110により作動油がオイルタンク111から吸い
上げられるようになっている。そして、このオイルポン
プ110から吐出された作動油は、分流弁112により
2方向に分岐するようになっている。このうち一方の油
路は、例えばEPSバルブ115等の公知のパワーステ
アリングバルブに接続されており、EPSバルブ115
を通じて油圧シリンダ104Aの油圧状態が調整される
ようになっている。
【0059】また、この油圧系には、図19に示すよう
に、自動操舵手段としての自動操舵制御バルブ107が
そなえられており、この自動操舵制御バルブ107に
は、上述した分流弁112の他方の油路が接続されてい
る。この自動操舵制御バルブ107は、自動操舵時の操
舵量を制御するためのバルブであり、このバルブ107
を作動させることにより、自動操舵時に油圧シリンダ1
04Aへ所定の油圧の作動油を供給することができるよ
うになっている。
【0060】また、この車両には、パワーステアリング
機構104の作動する状態と自動操舵状態とを切り替え
るためのモード切替バルブ装置106が設けられてお
り、このモード切替バルブ装置106と自動操舵制御バ
ルブ107と油圧シリンダ104Aとから操舵アクチュ
エータ2Aが構成されている。このモード切替バルブ1
06は、パワーステアリング機構104による操舵を行
なうか、又は自動操舵を行なうかを切り替えるものであ
って、上述の自動操舵制御バルブ107と油圧シリンダ
104Aとの間、及びEPSバルブ115と油圧シリン
ダ104Aとの間に介設されている。
【0061】モード切替バルブ106は、通常はパワー
ステアリング機構104により操舵されるモードになっ
ており、EPSバルブ115に供給された作動油はこの
モード切替バルブ106を通って油圧シリンダ104A
に供給され、操舵力をアシストするようになっている。
また、オイルポンプ110と分流弁112との間には、
リリーフバルブ113が設けられている。このリリーフ
バルブ113は、自動操舵制御バルブ107やEPSバ
ルブ115に所定の油圧よりも高圧の作動油が供給され
ると、弁が開いて作動油をオイルタンク111へ戻すよ
うになっている。
【0062】また、この操舵機構には、コントローラ5
が設けられており、コントローラ5で設定された制御指
令値によりリリーフバルブ113の開閉状態が制御され
るようになっており、自動操舵制御バルブ107及びモ
ード切替バルブ106についてもコントローラ5により
制御されるようになっている。これにより、自動操舵時
は、コントローラ5の制御指令値に基づいてモード切替
バルブ106が自動操舵モードに切り替えられるととも
に、この制御指令値に基づいて自動操舵制御バルブ10
7が制御されて、油圧シリンダ104Aに所要の作動油
が供給される。そして、この作動油の油圧により車両1
の操舵輪2が操舵される。
【0063】また、ラック102には、ラック102の
位置を検出するラック位置検出センサ120が設けられ
ており、このラック位置検出センサ120からの検出情
報がコントローラ5にフィードバックされるようになっ
ている。また、自動操舵時は、油圧シリンダ104Aに
作動油を供給することにより操舵車輪(以下、操舵輪と
いう)を制御しているが、この作動油圧よりも大きな入
力でステアリングホイール20を操舵すると、作動油圧
に打ち勝って操舵輪を操舵することができるようになっ
ている。
【0064】なお、操舵力伝達系103としては、上述
の構成はその一例にすぎず、このような構成に限られる
ものではない。例えば、作動油の油圧供給源としては、
電動モータ122に限らず、エンジンの駆動力を利用し
たものであってもよい。本発明の一実施例としての車両
用自動操舵装置は、上述のように構成されているので、
図1に矢印で示すような信号の流れで操舵角δ0 ,操舵
開始距離D,操舵速度δv の設定が周期的に行なわれ、
これに基づいて、操舵アクチュエータ2Aが周期的に制
御されて車両1の操舵が行なわれる。
【0065】つまり、カメラ3で撮像された画像に基づ
いて、偏角算出手段6により車両1の偏角βが算出さ
れ、これとともに、横偏差算出手段7により車両1の横
偏差が算出される。そして、この偏角βに応じて、偏角
βを0に近づけるための制御指令値としてs0 が設定さ
れ、横偏差に応じて、横偏差を0に近づけるための制御
指令値としてs1 が設定される。
【0066】そして、直走路や定常円状の曲走路の走行
時(定常走行時)は、コントローラ5により設定された
指令値s0 ,s1 に基づいて、横偏差や偏角が0に近づ
くように操舵アクチュエータ2Aが制御されることによ
り、車両1が道路の走行レーンを正確に走行することが
できる。特に、操舵角δ0 が車両1の前方のカーブ半径
Rや偏角βをフィードフォワードされて設定されるの
で、フィードバック制御のような小刻みな設定値の変更
がなく、車両1は前方のカーブを予測制御しながら走行
することができる。
【0067】これにより、自然な操舵制御を行なうこと
ができ、車両1が走行レーンの方向に沿うような方向に
調整されながら走行する。ところで、操舵角は偏角ゲイ
ンK1とこれを補足するような横偏差ゲインK0とによ
り設定されるが、ここでは、横偏差ゲインK0が比較的
小さくなって、主として偏角ゲインK1により操舵角δ
0 が設定されているので、これにより外乱が入力された
時の横偏差ゲインK0による車両1への影響を極力小さ
なものにすることができる。
【0068】また、本装置では、ドライバの操舵特性に
基づいて、偏角βを算出するための前方注視距離Kを車
速に応じて変化させ、偏角βを車速に応じて算出するこ
とにより、車速に応じた操舵を実現することができ、ド
ライバ操舵の運転特性に近づけることができる。さら
に、操舵開始距離設定部5Bでは、横ジャークJが所定
値を越えないように考慮しながら、車速Vに応じて操舵
を開始するタイミング(操舵開始距離D)を設定する。
これは、実際には車速Vに応じた前方位置のカーブの検
出し、カーブの検出とともに操舵を開始することで、操
舵開始距離Dの設定と同時に操舵開始距離Dによる制御
が行なわれることになる。
【0069】また、この時の操舵速度δV は、操舵開始
距離Dに対応して決まるが、これも、実際には操舵開始
距離Dを反映して設定される操舵角δ0 の中に操舵速度
δVが含まれた形で制御に用いられる。これにより、カ
ーブ進入時において、舵角を増していく場合にも、図1
7に示すように、横ジャークに対応するように横加速度
のピークが抑制され、ドライバ操舵とほぼ同様なフィー
リングで、比較的ゆったりとした走行感覚を実現するこ
とができる。このように、直走路と曲走路との過渡領域
や、道路の曲率の変化する領域等で乗り心地のよい滑ら
かな走行を実現することができるのである。
【0070】また、上述したような自動操舵によって図
15に示すような屈曲路を走行した場合、図16に示す
ような操舵特性を得ることができる。ここで、図16
(a)に示す線aは、前方注視距離Dを固定した場合の
自動操舵の操舵角特性、線bは、前方注視距離Dを車速
に応じて変化させた場合の自動操舵の操舵角特性、線c
は、ドライバ操舵による操舵特性である。また、図16
(a),(b)における、A,B,Cは、図15におけ
るA,B,Cに対応している。
【0071】図16(a)に示すように、前方注視距離
Dを車速に応じて変化させることにより、自動操舵の操
舵角特性(線b)がドライバ操舵(線c)とほぼ同じ特
性となり、前方注視距離Dを固定(線a)の場合よりも
さらに自然な操舵特性とすることができるのである。ま
た、図16(b)に示すように、操舵により発生する横
加速度(横G)もドライバ操舵とほぼ同じ特性とするこ
とができ、乗員に違和感を与えることなく、自然な操舵
感を得ることができる。
【0072】また、道路白線12が、道路上の輝度の変
化量に基づいて推定されるとともに、カメラ3からの画
像情報のうち画面中心に近いものを道路白線12として
推定しているので、図18(a)に示すように、前回の
画像情報が処理されて道路白線12が認識されると、図
18(b)に示すように次の周期でマンホール等の外乱
(ノイズ)が入力されても、道路白線12を正しく認識
することができる。
【0073】つまり、このような白線認識の作業を所要
の周期で継続して行ないその都度白線12の認識を更新
することにより、図18(c)に示すように道路上にマ
ンホール等の外乱(ノイズ)が存在しても、道路白線1
2の誤認識を防止することができるのである。また、こ
のように白線12が検出されると、車両1では横偏差及
び偏角βが算出されるが、このうち横偏差は、画像情報
から得られる路面情報のうち車両1に最も近い地点の基
準線位置情報を用いて算出されるので、車両1の現在位
置での横偏差に近い値が算出され制御精度が高められる
のである。
【0074】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の車両用自動操舵装置によれば、車両の操舵輪を転
舵する操舵アクチュエータと、該車両の前方の道路状況
を認識する道路状況認識手段と、該道路状況認識手段か
らの情報に基づいて、該車両の操舵角が所要の状態にな
るように、該操舵アクチュエータの駆動を制御する制御
手段とをそなえ、該道路状況認識手段に、該車両がカー
ブに進入しようとしているとこれを前もって検出するカ
ーブ進入検出手段と、該前方の道路状況から、該カーブ
の曲率状態を推定する曲率状態推定手段とが設けられる
とともに、該制御手段が、該車両が該カーブの開始点へ
到達した時点で該車両の操舵角が該カーブの曲率状態に
対応した状態になるように、該カーブ開始点よりも所要
量手前で操舵操作を開始して、該開始点へ到達したとき
に該操舵操作が完了するように、該操舵アクチュエータ
の駆動を制御するよう設定されて、該制御手段に、該操
舵操作の開始タイミングを、該操舵操作時に該車両のド
ライバの乗心地が良好に保たれるように考慮して設定す
る操舵開始タイミング設定手段が設けられるという構成
により、自動操舵による操舵特性を自然なものとするこ
とができ、ドライバや乗員にとって快適な乗り心地を与
えることができる。
【0075】また、請求項2記載の本発明の車両用自動
操舵装置によれば、該道路状況認識手段に、該車両前方
の道路を撮像する撮像手段と、該撮像手段からの画像情
報を処理する画像情報処理手段とが設けられ、該画像情
報処理手段に、該カーブ進入検出手段と該曲率状態推定
手段とが設けられ、該カーブ進入検出手段が、該撮像手
段からの画像情報に基づいて、該車両がカーブに進入し
ようとしているとこれを前もって検出するとともに、該
曲率状態推定手段が、該画像情報に基づいて、該カーブ
の曲率状態を推定するように設定されるという構成によ
り、カーブへの進入を確実に検出することができるとと
もに、曲率状態を高い精度で推定することができる。
【0076】また、請求項3記載の本発明の車両用自動
操舵装置によれば、該ドライバの乗心地に対応する量と
して、該車両に生じる横加速度の時間変化量である、横
ジャーク、が用いられて、該操舵開始タイミング設定手
段が、該操舵操作時に該横ジャークが所定値を越えない
ように考慮して、該操舵操作の開始タイミングを設定す
るという構成により、操舵中の横加速度の変化が自然な
ものとなる。
【0077】また、請求項4記載の本発明の車両用自動
操舵装置によれば、該操舵開始タイミング設定手段が、
上記のカーブ進入時の操舵操作の開始タイミングを、該
操舵操作を開始する地点から該カーブの開始点までの距
離である、操舵開始距離、に基づいて設定するという構
成により、人為的な操舵に近い操舵特性とすることがで
きる。これにより、自然な走行感を得ることができる。
【0078】また、請求項5記載の本発明の車両用自動
操舵装置によれば、該車両の車速を検出する車速検出手
段をそなえ、該操舵開始タイミング設定手段が、該操舵
開始距離Dを、予め決定された操舵操作時間ΔTと該車
速検出手段から得られる車速Vとから、式D=ΔT・V
により演算して設定するという構成により、操舵開始の
タイミングが人為的な操舵と同様になり自然な走行感を
得ることができる。
【0079】また、請求項6記載の本発明の車両用自動
操舵装置によれば、該車両の車速を検出する車速検出手
段をそなえ、該操舵操作時間ΔTが、予め設定された許
容ジャーク量Jと、該曲率状態推定手段及び該車速検出
手段から得られるカーブの曲率半径R及び車速Vとか
ら、式ΔT=V2 /(R・J)を用いて求められるとい
う構成により、やはり自然な走行感を得ることができ
る。
【0080】また、請求項7記載の本発明の車両用自動
操舵装置によれば、該カーブ進入検出手段が、該画像情
報から得られる路面情報のうちの該車両から該操舵開始
距離Dだけ前方の地点の情報で、該カーブを検出すると
ともに、該制御手段が、該カーブ進入検出手段によるカ
ーブの検出時に、該操舵操作を開始するように設定され
るという構成により、制御による操舵の遅れがなくな
り、滑らかな操舵特性とすることができる。
【0081】また、請求項8記載の本発明の車両用自動
操舵装置によれば、該画像情報処理手段が、該画像情報
に基づいて、該車両前方の道路方向に対する該車両の偏
角を算出する偏角算出手段をそなえ、該カーブ進入検出
手段が、該偏角算出手段における偏角情報に基づいて、
該カーブ進入を検出するとともに、該曲率状態推定手段
が、該偏角算出手段からの偏角情報に基づいて、該曲率
状態を推定するという構成により、カーブ内を滑らかに
走行することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装置
における機能構成をドライバの操舵操作時の各機能と対
応させるように整理して示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装置
における要部構成を示す模式的な構成図である。
【図3】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装置
における曲率半径と偏角との関係を模式的に示す図であ
って、車両上方から見た模式図である。
【図4】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装置
における車両の偏角と道路のカーブ半径との関係を示す
グラフである。
【図5】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装置
におけるドライバ操舵による車両の偏角と操舵角との関
係を示すグラフである。
【図6】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装置
におけるドライバ操舵によるカーブを走行中の横加速度
のピーク値と横ジャーク(単位時間当りの横加速度の変
化量)のピーク値との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装置
における操舵開始距離と操舵速度との関係を示すグラフ
である。
【図8】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装置
における白線認識方法を説明するための模式図である。
【図9】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装置
における車速と操舵開始距離との関係を示すグラフであ
る。
【図10】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装
置における自動操舵の前方注視距離特性をドライバ操舵
と対比して示すグラフである。
【図11】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装
置における偏角の変動を説明するための模式的な図であ
って、車両上方から見た模式図である。
【図12】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装
置における車両旋回時における車両中心と道路中心との
偏差を示す模式的な図であって、車両上方から見た図で
ある。
【図13】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装
置における偏角検出点を車速対応にした場合におけるゲ
インの設定を説明する模式的なブロック図である。
【図14】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装
置における偏角検出点を固定式にした場合のゲインの設
定を説明する模式的なブロック図であって、図13に対
応する図である。
【図15】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装
置における効果を説明するための図であって、屈曲路の
一例を示す図である。
【図16】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装
置における効果を説明するための図であって、(a)は
自動操舵時とドライバ操舵時とにおける屈曲路走行時の
操舵角特性を示すグラフ、(b)は自動操舵時とドライ
バ操舵時とにおける屈曲路走行時の車両の横加速度の特
性を示すグラフである。
【図17】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装
置における効果を説明するための図であって、自動操舵
時とドライバ操舵時とにおける横加速度のピーク値と横
ジャークのピーク値との関係を示すグラフである。
【図18】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装
置における道路の基準線の認識の一例を説明するための
図であって、(a)は基準線の認識のために取り込まれ
た画像情報を示す図、(b)は(a)に基づいて基準線
を正しく認識した場合の一例を示す図、(c)は(a)
に基づいて基準線を正しく認識できなかった場合の一例
を示す図である。
【図19】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装
置における操舵アクチュエータの全体構成の一例を示す
模式図である。
【図20】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装
置における前方注視距離の他の設定例について説明する
ためのグラフであって、図10に対応するグラフであ
る。
【図21】本発明の一実施例としての車両用自動操舵装
置における偏角ゲインの設定について説明するための図
である。
【符号の説明】
1 車両 2 操舵輪 2A 操舵アクチュエータ 3 撮像手段としてのカメラ 3A 車両中心 4 道路状況認識手段 4A 原画像 4B 平面視画像 4C 画像変換手段 5 制御手段としてのコントローラ 5A 操舵角設定部 5B 操舵開始距離設定部 5C 操舵速度設定部 5D 加算器 6 偏角算出手段 7 横偏差算出手段 8 道路中心 9 曲率状態推定手段 10 白線探索エリア 11 水平線 12 道路基準線としての白線 14 ガードレール 15,15A〜15D 白線候補点 16 車速検出手段 20 ステアリングホイール 103 操舵力伝達系 104 パワーステアリング機構 104A 油圧シリンダ 106 モード切替バルブ装置 107 ASV制御バルブ(自動操舵制御バルブ) 110 オイルポンプ 111 オイルタンク 112 分流弁 113 リリーフバルブ 115 EPSバルブ 122 電動モータ 120 ラック位置検出センサ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 111:00 113:00 117:00 137:00 (72)発明者 真保 俊也 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 山田 喜一 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の操舵輪を転舵する操舵アクチュエ
    ータと、 該車両の前方の道路状況を認識する道路状況認識手段
    と、 該道路状況認識手段からの情報に基づいて、該車両の操
    舵角が所要の状態になるように、該操舵アクチュエータ
    の駆動を制御する制御手段とをそなえ、 該道路状況認識手段に、 該車両がカーブに進入しようとしているとこれを前もっ
    て検出するカーブ進入検出手段と、該前方の道路状況か
    ら、該カーブの曲率状態を推定する曲率状態推定手段と
    が設けられるとともに、 該制御手段が、 該車両が該カーブの開始点へ到達した時点で該車両の操
    舵角が該カーブの曲率状態に対応した状態になるよう
    に、該カーブ開始点よりも所要量手前で操舵操作を開始
    して、該開始点へ到達したときに該操舵操作が完了する
    ように、該操舵アクチュエータの駆動を制御するよう設
    定されて、 該制御手段に、 該操舵操作の開始タイミングを、該操舵操作時に該車両
    のドライバの乗心地が良好に保たれるように考慮して設
    定する操舵開始タイミング設定手段が設けられているこ
    とを特徴とする、車両用自動操舵装置。
  2. 【請求項2】 該道路状況認識手段に、該車両前方の道
    路を撮像する撮像手段と、該撮像手段からの画像情報を
    処理する画像情報処理手段とが設けられ、 該画像情報処理手段に、該カーブ進入検出手段と該曲率
    状態推定手段とが設けられ、 該カーブ進入検出手段が、該撮像手段からの画像情報に
    基づいて、該車両がカーブに進入しようとしているとこ
    れを前もって検出するとともに、 該曲率状態推定手段が、該画像情報に基づいて、該カー
    ブの曲率状態を推定するように設定されていることを特
    徴とする、請求項1記載の車両用自動操舵装置。
  3. 【請求項3】 該ドライバの乗心地に対応する量とし
    て、該車両に生じる横加速度の時間変化量である、横ジ
    ャーク、が用いられて、 該操舵開始タイミング設定手段が、該操舵操作時に該横
    ジャークが所定値を越えないように考慮して、該操舵操
    作の開始タイミングを設定することを特徴とする、請求
    項1又は2記載の車両用自動操舵装置。
  4. 【請求項4】 該操舵開始タイミング設定手段が、 上記のカーブ進入時の操舵操作の開始タイミングを、該
    操舵操作を開始する地点から該カーブの開始点までの距
    離である、操舵開始距離、に基づいて設定することを特
    徴とする、請求項3記載の車両用自動操舵装置。
  5. 【請求項5】 該車両の車速を検出する車速検出手段を
    そなえ、 該操舵開始タイミング設定手段が、 該操舵開始距離Dを、予め決定された操舵操作時間ΔT
    と該車速検出手段から得られる車速Vとから、式D=Δ
    T・Vにより演算して設定することを特徴とする、請求
    項4記載の車両用自動操舵装置。
  6. 【請求項6】 該車両の車速を検出する車速検出手段を
    そなえ、 該操舵操作時間ΔTが、予め設定された許容ジャーク量
    Jと、該曲率状態推定手段及び該車速検出手段から得ら
    れるカーブの曲率半径R及び車速Vとから、式ΔT=V
    2 /(R・J)を用いて求められることを特徴とする、
    請求項5記載の車両用自動操舵装置。
  7. 【請求項7】 該カーブ進入検出手段が、 該画像情報から得られる路面情報のうちの該車両から該
    操舵開始距離Dだけ前方の地点の情報で、該カーブを検
    出するとともに、 該制御手段が、 該カーブ進入検出手段によるカーブの検出時に、該操舵
    操作を開始するように設定されていることを特徴とす
    る、請求項1〜6のいずれかに記載の車両用自動操舵装
    置。
  8. 【請求項8】 該画像情報処理手段が、該画像情報に基
    づいて、該車両前方の道路方向に対する該車両の偏角を
    算出する偏角算出手段をそなえ、 該カーブ進入検出手段が、該偏角算出手段における偏角
    情報に基づいて、該カーブ進入を検出するとともに、 該曲率状態推定手段が、該偏角算出手段からの偏角情報
    に基づいて、該曲率状態を推定するように構成されてい
    ることを特徴とする、請求項7記載の車両用自動操舵装
    置。
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