JPH0780364B2 - 感熱性孔版製版用原紙 - Google Patents

感熱性孔版製版用原紙

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JPH0780364B2
JPH0780364B2 JP30774286A JP30774286A JPH0780364B2 JP H0780364 B2 JPH0780364 B2 JP H0780364B2 JP 30774286 A JP30774286 A JP 30774286A JP 30774286 A JP30774286 A JP 30774286A JP H0780364 B2 JPH0780364 B2 JP H0780364B2
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功 吉村
卓 中尾
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旭化成工業株式会社
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41NPRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
    • B41N1/00Printing plates or foils; Materials therefor
    • B41N1/24Stencils; Stencil materials; Carriers therefor
    • B41N1/242Backing sheets; Top sheets; Intercalated sheets, e.g. cushion sheets; Release layers or coatings; Means to obtain a contrasting image, e.g. with a carbon sheet or coating

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は印刷時に画像等の抜け防止用に複合する多孔支
持体を必要としないが、製版(穿孔)時には製版される
フイルムの感熱感度・解像度を高いレベルに保ち得る特
定の台紙を易剥離性にラミネートして用いる、孔版印刷
用原紙に関するものである。
〔従来の技術とその問題点〕
従来より感熱孔版原紙を作る際、熱源として、閃光法に
よる可視光及び赤外線を利用して、文字・図形その他形
状を熱線吸収性物質で表示した原稿に熱線を吸収せし
め、その熱でその上に重ねた該表示部分に接触している
フイルムに伝熱せしめ之を溶融させて穿孔せしめて製版
した孔版原紙とする方法が知られている。又、穿孔時或
は印刷時そのフイルム上に画像を形成している字が抜け
落ちないように、初め印刷インクを通過する繊維状の不
織布、織布又はその他の種類の多孔質支持体をハガレな
いように固く張り合わせて使用されている事も公知であ
る。
又次に加熱素子と該原紙のフイルム面との接触により所
定の場所の素子にパルス信号の電力を印加しその熱によ
り穿孔させて製版する方法も公知である。
又上述の多孔質支持体は、フイルムに穿孔後、画像の抜
け防止の為には、通常法では必須であり、現在も数多く
実用化され、多量に市販されている原紙は上記のみであ
り、それ以外のタイプのものも色々と発案はされている
が未だかつて実用化されていなく市場で見あたらないの
が現状である。しかし該多孔質支持体は、インクを出来
るだけスームズに通過させるには、薄く均一に製造し且
つ少量の接着剤で感度低下のないように注意深くラミネ
ートしなくてはならない。一方で支持体の役目としては
逆に原紙の腰等の操作性を充分に保ち及び穿孔されたフ
イルムの画像部の抜けを、操作時及び印刷時のマサツ及
びインクに含まれる油類等に対し、防止する為に特定の
接着剤で充分に接着しなければならなかつた。これ等互
いに相矛盾する要望を満たすには原紙の感度・解像度を
ある程度犠牲にして対応が進められているのが現状であ
る。現在上記の理由で用いられる支持体には、極薄の例
えば15〜7g/m2程度の目付を有する薄葉紙(和紙)又は
合成センイ等による50〜300mesh程度の目付を有する織
布(紗)が用いられて来た。これ等は高価なものであ
り、特に後者の紗を用いる場合は和紙に比して感度・解
像度ともに優れているが、特に高価なものである。した
がつて用途も限定されてしまうのが現状である。又ラミ
ネートする工程及びそこで用いる接着剤等に関しても種
々のノウハウがあり、色々と煩雑な問題を有するのが現
状である。
一方今までは、主たる製版法として、高エネルギーを有
する熱線又は熱に変り得る光線をフイルム面に重ねた原
稿の画像に吸収せしめて穿孔する手段を用いていた。し
かし昨今、デジタル化された信号を微少な熱素子を有す
るサーマルヘツド等に加える微少エネルギーを利用して
瞬時に正確に穿孔させる方法等が考えられているが、性
能的に不充分であり感熱感度及び解像度等の面で種々の
問題点を有しているのが現状であり改良が求められてい
る。
これ等には特開昭53−69710号公報には、延伸されたフ
イルムとして、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、
塩化ビニル重合体、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ
プロピレンポリエステル、ナイロン等の厚さが3μm以
下のフイルムを選定し、次にインキ不通過性の担持体シ
ートとしてクラフト紙、アート紙合成加工紙、合成樹脂
シート、アルミ薄板を選定し、両者を易剥離性に接着
し、次にフイルム面に直接画像を描いて、赤外線を照射
し、画像部分のインク部分を発熱させ、溶融した樹脂を
くもの巣状として画像を形成せしめ、前述後者の担持体
シートを、剥離して印刷に用いる、製版時に原稿と加圧
しなくて良い原紙の開示がある。又、特開昭60−180891
号公報には、サーマルヘッドの熱により穿孔する為のフ
イルムとしてポリエステルフイルム、ポリカーボネート
フイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリ塩化ビニルフ
イルム等の10μm以下好ましくは1〜6μmのフイルム
を選び、次に多孔質支持体として、合成繊維、天然繊維
からなる6〜14g/m2の紙状物を易剥離物に接着剤により
ラミネートし、サーマルヘンドにより穿孔し、前述の多
孔質支持体をハクリする時、溶融された樹脂分を該支持
体に吸収させて除去し、画像の目詰りを防止させる事を
目的とした原紙についての開示があり、特開昭61−1022
96号公報には、ポリエステル等の2軸延伸フイルムに、
均一な層厚を消し独立したほぼ等しい開口が、ほぼ等し
い密度で形成されるごとく印刷した事によりなる、画質
を向上させる事を目的とした原紙についての開示があ
る。
又、フイルム自体の公知情報として、特開昭48−82921
号公報には、塩化ビニリデン系共重合体からなるフイル
ムであり、充分熱処理し、実用領域での面積加熱収縮率
を0.5〜3.0%の範囲内に制御した閃光法により製版する
為のフイルム、特開昭51−2513号公報には、ポリエチレ
ンテレフタレートよりなる充分熱処理された密度が1.37
5〜1.385(g/cm3)、つまり結晶化度に換算すると32〜3
9%に相当する解像度の改良された特定範囲のフイルム
を閃光法により用いる方法、特開昭60−85996号公報に
は厚みが2〜3.5μmで、例えば150℃での収縮率がタテ
/ヨコでそれぞれ2.5/1.9(各%)のポリエチレンテレ
フタレートフイルムを使用し穿孔性を改良する方法等が
ある。上記2件はいずれも多孔質支持体をラミネートし
画像抜け防止処法として利用し、且つ高エネルギーの閃
光(キセノンランプ等)を利用する場合に属するもので
ある。又特開昭60−48398号公報には、4μm以下の高
度結晶化ポリエチレンテレフタレート(一般市販のもの
であり、mp.255〜260℃結晶化度45%程度、密度1.386g/
cm3が公知)を利用し、サーマルヘツドで穿孔した結果
満足な穿孔感度を有するフイルム厚みは2μm以下程度
である、等の開示がある。これ等いずれも上記同様な理
由で該多孔質支持体を利用する場合に関するものであ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前述公知の原紙では、それを構成するフイルム自体の穿
孔性は、いずれも高エネルギーでの閃光及びそれよりエ
ネルギー水準の低いサーマルヘツド(例えば、熱転写法
等に用いられているもの、つまり3〜3.5μmの市販ポ
リエステルフイルムにwax状インクをコートしたインク
テープを用いるもの等)と薄いフイルム(例えば2μ
m)と支持体をラミネートした原紙等を利用して製版
(穿孔)する領域のものであり、特に後者の場合2μm
の程度の厚みの薄いフイルムでも市販の例えばワードプ
ロセツサー等に使用されているサーマルヘツドでは充分
な穿孔を行なうには困難のともなうものであり、それよ
り厚みの厚い例えば5μmでは殆ど有効に穿孔しないの
が現状である。そこでサーマルヘツドを特殊に改造(寿
命をギセイにし、且つ世の中の低エネルギー化・高速化
に逆行するごとき)しなければならない大きな問題点を
有し、使用方法におのずから限界があり、該多孔質支持
体は必須のものである。
本発明は、上述の公知の穿孔用フイルムにも有効な場合
もあり得るが、特に上述公知のフイルムよりも、更に感
熱穿孔性の優れた領域のフイルムに好ましく適用される
ものであり、今まで上述の公知のレベルでは考えられな
かつた相乗的効果を発揮せしめるものである。つまり高
感度フイルムを使用し、その特性つまり、高感度と高解
像度の両者を、フイルム膜厚の厚い領域で充分に発揮せ
しめるには、上記フイルムのみならず特定の台紙も必要
とするものである。
又次に該多孔質支持体をラミネートし用いる従来の原紙
は、前述したコスト上の問題点の他に、現在最も実用的
に使用されている和紙をラミネートしたタイプのもので
は、サーマルヘツドで穿孔する場合は、閃光法では、閃
光後のメルトしたフイルム片は原稿側にとれてゆき自己
クニーリングされるが、サーマルヘツド法の場合は、支
持体の目地に付着せざるを得なく、特に和紙のセンイの
結束部又はセンイ密度の高い所を埋めて、印刷時、該部
のインクの通りを悪くし、解像度の低下及び鮮明度の低
下(画像の切れが発生)をもたらし、印刷物を見にくく
してしまう問題がある。この現象は特に高速で印刷した
場合に悪化する。又別の方法でインクの粘度を低下させ
て、これを防ごうとすると正常な部分の解像度が低下し
てしまう等の問題点を有する。この傾向は、フイルム・
カスの付着以前に、和紙を該支持体として利用する場
合、自体に発生する傾向にあり、高度な品質の印刷を合
理的に実施する事は、むずかしいのが現状である。又該
支持体として紗(メツシユ状織布)を利用する場合は上
記の欠点は大巾に改良されるが、該カスの問題は存在す
るし、コストが非常に高いため般用に欠けてしまう、問
題点がある。
又該支持体を、フイルムに画像の脱落防止のために強く
接着するので、1つは穿孔時の微細な画像に相当する部
分の熱が、支持体又は接着剤に奪われて感度が大巾に低
下してしまう。更に不規則な和紙タイプの支持体では穿
孔像がみだれてしまうこととなり、過多なエネルギーを
要する事となる。そうすると穿孔が広がる部分も発生
し、解像度が低下してしまう問題点がある。
次に、従来公知のフイルムに、公知の多孔質支持体又は
単にインク不通過性の紙類・合成樹脂シート類を易剥離
性にラミネートし、穿孔後剥離する等を開示している所
の前述比較例の場合は、上述と同じ理由で不充分であ
り、特にサーマルヘツドで製版する場合は、上述の多孔
質支持体以外の目のつまつた紙類(該支持体より密度の
高い普通の紙等)、樹脂シート類(多少表面にサンドブ
ラストのごときランダムな凹凸を有するものも含めて)
を同様な目的でいわゆる台紙として用いた場合は、穿孔
の熱が奪われるのと、サーマルヘツドで押されたまま、
熱が加わるため、画像に相当する部分のフイルムが自由
に移動し、充分に穿孔出来なく、全く不満足で、その穿
孔不規則な状態にしか穿孔してなく、とても実用に値す
るレベルとはならない。又フイルムに開口部を有する独
立パターンを単に印刷した場合でも、やはり上述同様に
断熱的に問題があり、有効に穿孔しにくく、又高エネル
ギー下では画素が歪む傾向にあり不完全である。又カス
が付着印刷後の画像を欠かしたり、印刷した像に不要な
線が残存したりして不完全であつた。又薄いフイルム面
上への正確なパターンが困難でもある。
本発明者等は上記の各種問題点を考慮し種々の検討を加
えた結果以下の発明に到つた。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
本発明は60〜150℃の温度範囲での加熱収縮応力値が75
〜1200(g/mm2)、60〜170℃の温度範囲での加熱収縮率
が30〜90%、引張弾性率が少なくとも75(Kg/mm2)であ
り、膜厚が4〜18μmの熱可塑性樹脂からなる延伸フイ
ルムと、製版有効部分において該フイルムと直接及び又
は間接に接触すべき凸部の、有効面積比が1〜35%であ
り、その1ケ当りの面積が2.5×10-5〜1.44×10-2(m
m2)であり、その高さが少なくとも15μmであり、か
つ、その配列が規則的な凸部を有する台紙とからなり、
両者が製版後の印刷時に画像の実質的損傷を与える事な
く剥離可能にラミネートされている事を特徴とする高解
像性の高感度、感熱穿孔性原紙を提供する。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の熱可塑性樹脂からなる延伸フイルムは、まず加
熱収縮応力値が少なくとも75(g/mm2)であるが好まし
くは、100〜1200(g/mm2)であり、より好ましくは、15
0〜1000(g/mm2)である。この値はフイルムを10mm巾の
短冊状にサンプリングし、それをストレインゲージ付の
チヤツク間50mmにゆるめることなくセツトし、それを各
温度に加熱したシリコンオイル中に浸漬し、発生した応
力を検出する事により測定した。シリコンオイル100℃
以下では浸漬後10秒後、100℃を越える場合は同5秒後
の値を採用した。たゞし、2軸延伸の場合はタテ、ヨコ
方向の平均値で表わし、1軸延伸の場合は延伸方向とす
る。上記の値の範囲に、測定された収縮応力曲線の各温
度に対する値のうち1部でも含まれれば本発明の範囲に
適合するものとした。好ましい上記の値は、測定温度が
60〜150(℃)の範囲内で発現する事であり、より好ま
しくは、この範囲が60〜140(℃)、更に好ましくは60
〜130(℃)、特に好ましくは60〜120(℃)である。又
収縮応力の温度に対するピーク値の位置は70〜150
(℃)である事が好ましい。より好ましくは70〜140
(℃)、更に好ましくは70〜130(℃)、特に好ましく
は70〜120(℃)である。上記加熱収縮応力値の下限
は、穿孔が有効に発生するために必要な基本特性であ
り、それより下ではサーマルヘツド法では有効に開孔す
る事が出来難くなる。
又、好ましい上限を越えると、開孔が広がつたり、フイ
ルムが歪んだりする傾向となり、結果として印刷後の画
像・文字の解像度の低下が起こりやすい。又上述の加熱
収縮応力の発現する好ましい温度範囲は、その下現より
下ではフイルムの寸法安定性の低下、又は開孔が広がつ
たり、フイルムが歪んだりして画像文字の解像度の低下
が起こりやすくなる。又その上限より上では、穿孔感度
の低下が起こり、特に台紙の影響を受けやすくなり、正
確な穿孔が出来難くなり好ましくなくなる。
又本発明のごとく多孔質支持体を使用しないで用いる場
合に、穿孔部分の強度が低下しやすい。又、フイルム膜
厚の厚い領域で、有効に穿孔しにくくなる要因の1つと
なる。又収縮応力のピーク値の位置は上記下限より下で
は、フイルムの寸法安定性、解像度の低下に問題を有す
るようになり、上限より上では、感度の低下が起こりや
すい傾向となる。
又、加熱収縮率は少なくとも30(%)である。この値は
好ましくは35〜90(%)であり、より好ましくは40〜80
(%)である。この値は、50mm角のフイルムサンプルを
所定の温度に設定した恒温槽に入れ、自由に収縮する状
態で10分間処理した後、フイルムの収縮を求め、もとの
寸法で割つた値の百分比で表わし、上記応力の場合と同
じように、2軸延伸の場合タテ、ヨコ方向の平均値で表
わし1軸延伸の場合は延伸方向とする。
上記の値は、どの温度条件においても、1部でも上記値
になれば適合するものとする。好ましい上記の値は、測
定温度が60〜170(℃)の範囲内で発現する事であり、
より好ましくは、この範囲が65〜140(℃)、更に好ま
しくは65〜120(℃)、特に好ましくは65〜100(℃)で
ある。上記加熱収縮率の値が下限以下では有効に穿孔が
発生しにくくなり、感度の低下が起こる。又好ましい上
限より上では穿孔した穴の拡大、画像・文字の歪みが発
生しやすくなり解像度が低下する傾向となる。又上記収
縮率の発現する温度範囲がその下限より下ではフイルム
の寸法安定性の低下、又は穿孔した穴の拡大、画像・文
字の歪が発生しやすくなり、解像度の低下が起こりやす
くなる。又、上限より上では穿孔感度の低下が起こりサ
ーマルヘツド等を用いる穿孔手段では厚みの厚いフイル
ムでは穿孔しにくくなる。
引張弾性率は少なくとも75(kg/mm2)であり、この値の
好ましい値は、少なくとも100(kg/mm2)、より好まし
くは125(Kg/mm2)以上、更に好ましくは150(kg/mm2
以上である。
この値の下限よりも下のものは、フイルムの腰が不足し
てくる傾向にあり、取扱い、穿孔処理がスムーズに行い
難くなる。又他に穿孔の拡大、画像の歪み等が発生しや
すくなり穿孔後、台紙と剥離する時又は印刷時に、フイ
ルムが伸び画像・文字が変形しやすくなつたりする傾向
となる(測定法はASTMD882−67に準じて測定し、2%伸
びでの値を100%に換算して表わす。) 又、フイルム膜厚は、4〜18μmであり、好ましくは5
〜15μm、より好ましくは6〜13μm、更に好ましくは
6〜12μmである。その下限より下では、フイルムの画
像・文字の変形・抜け、フイルムのシワ、破れが発生し
やすくなり、その上限より上では穿孔手段として閃光法
はもちろん、サーマルヘツド法でも有効に穿孔しづらく
なるためである。しかしレーザー等の手段を用いる場合
はその限りでない。
フイルムを構成する熱可塑性樹脂としては、前述の性能
を発揮するものなら特に限定はしないが、膜厚が厚い領
域で穿孔するためには、好ましくは、共重合ポリエステ
ル系樹脂、より好ましくは、低結晶性・非結晶性の共重
合ポリエステル、更に好ましくは実質的に非結晶性の共
重合ポリエステル等がある。これ等は例えば、アルコー
ル分を共重合とする場合は、エチレングリコールの他
に、共重合する成分として、プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1.5−ペンタンジオール1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール、シクロヘ
キサンジメタノール又はその他の公知のもの等から選ば
れる少なくとも1種のジオール、又は上記エチレングリ
コールを含まない場合で、上述のどれかをベースとし
て、同じく上述他の成分を少なくとも1種含む場合等が
ある。
次に酸成分を共重合する場合は、テレフタル酸の他に、
イソフタル酸、フタル酸、その他の芳香族系のもの、又
その芳香族環にエステル化反応に寄与しない置換基を有
するジカルボン酸等がある。
又、コハク酸、アジピン酸、その他等の脂肪族ジカルボ
ン酸種等又はその他公知のものから選ばれる少なくとも
1種のジカルボン酸種を含む場合がある。上記アルコー
ル成分と酸成分は、どちらか1方を利用する場合、又は
両方を適時利用する場合がある。好ましい組合せの例と
して例えば、アルコール成分としてエチレングリコール
を主成分として1,4シクロヘキサンジメタノールを40モ
ル%以下含み、酸成分としてテレフタル酸を利用し共重
合したもの等がある。その場合、共重合のより好ましい
比率は、1.4シクロヘキサンジメタノールが20〜40モル
%、更に好ましくは25〜36モル%程度である。
次にポリアミド系樹脂では、いわゆるナイロン−6,66,6
−10,11,12,共重合ナイロン−6−66,6−66−610,6−66
−612,等がある好ましくは共重合体系のものであり、又
これ等に加えて芳香族環を有した成分を、共重合したも
のがある。芳香族環を有したものとしてはテレフタル
酸、イソフタル酸、フマル酸その他それ等の核に反応に
寄与しない置換基を有したもの等がある。上記共重合体
の内、分子構造的にリジツドな部分を有する例が上記芳
香族環であるが、他に多岐の多い炭化水素成分飽和シク
ロ環又は極性基を有するもの等がある。これ等は結晶性
を低下させ且つ弾性率を向上させる効果があり好ましい
これ等の共重合の上限は、30モル%であり、好ましくは
20モル%以下である。但し前述のフイルム特性も同時に
満足されるものが選ばれる事は言うまでもない。
次にエチレン−ビニルアルコール共重合体があり、その
好ましいエチレンの含量は、20〜50モル%である。より
好ましくは30〜45モル%である。又は該共重合体を、ナ
イロン系樹脂エステル系樹脂、アイオノマー系樹脂から
選ばれる少なくとも1種の重合体又は共重合体40重量%
以下で変成(混合)した組成物等である。
次にポリカーボネート系樹脂、好ましくは軟化点が低下
するごとき単量体を使用したもの又は之を共重合したも
の等、他種の混合してもフイルムが可能な重合体を5〜
40重量%混合したもの、等がある。
次に共重合ポリスチレン系樹脂、例えば共重合成分とし
て、アクリルニトリル、アクリル酸エステル、ジエン系
等がある。好ましくはアクリル酸エステルである。
次にその他として、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹
脂、塩化ビニリデン系共重合樹脂等があるが、他に適当
なものがあればそれでも良い。又、他種のポリマー同士
を混合したもの、添加剤、可塑剤、助剤、色素又は光り
収性物質等を混合したものでも前述の特性を満たすもの
であつたら良い。これ等はASTM−D1525(荷重1kgで2℃
/分昇温スピード)で測定したビカツト軟化点が最終組
成にて40〜150(℃)、好ましくは50〜130(℃)、より
好ましくは60〜120(℃)のものが良い。
又非晶性か、低結晶性への重合体が好ましいが、結晶性
樹脂でも加工条件により低晶状(結晶化度30%以下のレ
ベル)に出来得る樹脂で前述特性を満足され得るもので
あつたら良い。例えばポリエチレンテレフタレート樹脂
がある。上記以上の各樹脂で好ましいグループは、ポリ
エステル系樹脂である。又、単層状フイルムのみならず
多層状のフイルムでも同様に前述特性を満たすものであ
れば好ましく使用される。
又延伸は公知の方法で1軸又は2軸に充分高度に、上述
特性の発揮される方法で行なえば良い。好ましくは、出
来るだけ低温域で少なくとも2.5倍以上延伸する事が良
い。好ましくは2軸方向である。
次に上述のフイルムと剥離可能にラミネートし、該フイ
ルムの性能を充分に発揮させ相乗的効果をもたらす特定
の台紙とは、上述のフイルムと直接又は接着剤を介して
間接的に接着すべき凸部を有し該凸部の有効面積比が、
製版に有効な部分において、単位面積でのその比率を表
わし1〜35(%)、好ましくは1〜30(%)より好まし
くは、1〜25%である。この値が下限値より下では、台
紙としてフイルムを保持する能力が不足する。又穿孔時
の押圧に対して該凸部又はフイルムの変形、破壊、又は
穿孔時のフイルムが移動する事による解像度の低下、感
度の低下等の、好まくしくない現象が発生しやすくな
る。この値が上限値より上では、穿孔時に必要な熱が該
凸部から伝熱してしまい、フイルムが有効に穿孔しにく
くなるものと思われる。そこで、穿孔エネルギーを上昇
すれば、非接触部の穿孔が広がつてしまい解像度が低下
してしまうのと、印刷時に台紙を剥離する時、製版した
フイルムの破れ、画像の抜け等が発生しやすくなつてし
まう等の問題点を有するようになる。以上の理由で、上
記範囲が解像度、感度、製版前後の取扱い、等におい
て、通常公知の感熱感度の低いフイルムに適用する場合
のみならず、特に高感度な穿孔性フイルムを有利に使用
する場合に有用である。
次に該凸部のサイズは、その1ケ当りの面積で表示する
と2.5×10-5〜1.44×10-2(mm2)であり、好ましくは2.
5×10-5〜1.00×10-2(mm2)であり、より好ましくは10
×10-5〜6.40×20-3(mm2)、さらに好ましくは25.6×1
0-5〜3.60×10-3(mm2)である。
その下限値以下では、該凸部の製造上の問題、フイルム
と台紙の接着上の問題、穿孔時の押圧に対する該凸部又
はフイルムの変形の問題、穿孔時の穴の拡大による解像
度の低下の問題等を有しやすくなる。次にその上限値よ
り上では、穿孔時の熱の伝導が1つの凸部サイズとして
大きくなり、熱も中心部まで伝導しにくくなり穿孔すべ
き所に大きな未穿孔部が残り、結果として印刷時インク
が回り込まなく画像・印字が欠けてしまう事となる等の
傾向にある。又凸部のサイズと有効面積比との好ましい
関係範囲はそれぞれ順に表わし、(40×10-5mm2,35%)
の点と(1.960×10-5mm2,12.5%)の点とを結んだ直線
より小さい領域である。さらに同様に表示し、(360×1
0-5mm2,1%)の点と(1.960×10-5mm2,12.5%)の点と
を結んだ直線の下の領域である。
たゞし、縦軸は凸部のサイズ(面積で表わされてい
る。)を正方形の一辺の長さとして表示し、横軸を有効
面積比の%で表わした図である。
次に該凸部の基底からの高さは少なくとも15μmある事
が必要である。この値の好ましい範囲は、25μm以上、
より好ましくは、30μm以上である。その上限は特に限
定はしないが、500μm程度である。その下限より下で
は伝熱上の問題、穿孔時押圧による変形により、該凸部
以外に相当する部分にあるフイルムが、台紙の基底部分
又はその中間部分に接着する問題、又は接着剤により凹
部が結果的に埋められてしまう問題等を有し感度・解像
度が悪い結果となる。上記より上では製造上の問題、凸
部の破損、曲がり、原紙の厚み等による問題等がある。
次に該凸部の上端部の形状は特に限定はしないが、独立
した形状を有するものであり丸型、楕円型、多角型、中
央部がくびれたいわゆる瓢箪型、短線状等、その他が考
えられる。又凸部の断面図は、角が残つていても、丸み
がついていても良いものとする。但し後者の場合は、接
着剤の付着している部分の投影部分をその面積に換算す
るものとする。又その頂上と基底の中間部分は特に限定
しなく、例えば垂直であつても、傾きがあつても、くび
れていても、太つていても良いものとする。これ等は、
実質上、単一形状、単一サイズのものがそろつている場
合が好ましいが、多少とも完全でなく、混合されていて
もかまわないものとする。
次にその配置の形状は規則的な配列を有し、間かくが、
実質的に一定となつている事がその穿孔感度、正確な穿
孔からして好ましい。好ましい例は、例えば、メツシユ
状で、タテ、ヨコが直交する場合、傾きをもつて、交さ
する場合その他の配列等がある。
次に該凸部を保持し、台紙を構成する基材は、該凸部と
同一材料でもよく、異なるものでも良い。前者には、感
光性レジスト材からなるもの、又はエンボスシート、エ
ツチングされた各種材料等がある。
後者には、紙状、フイルム状、シート状、網目状等の基
材(例えばセルロース系、合成繊維系などから得られる
布帛とくに不織布、編織物又は紙など)に、印刷、レジ
スト、エンボス、エツチング法等で、各種材料を凸部形
成材として付着又は接着したものなどがある。
好ましくは、紙状物(例えば合成紙、紙など)又はフイ
ルム、シート状の基材(例えばポリエステル、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレンなど)に印刷法、レジスト法等に
より凸部を形成したもの、又は前記紙状物に熱可塑性樹
脂をラミコートし、次にその部分をエンボス処理したも
の、熱可塑性樹脂の単層、多層状のシートの表面の必要
な部分をエンボス処理したもの、発泡体シートをエンボ
ス処理したもの、発泡法により凸部を形成したもの等が
考えられる。
接着剤は、通常公知のものから選ばれ、接着強度と接着
面積のバランスから剥離時に画像・文字を破壊させた
り、変形させる異のない様に上述のフイルムと台紙を各
種方法でラミネートすれば良い。例えば、反応硬化型、
光硬化型、ホツトメルト型、溶剤型、エマルジヨン・ラ
テツクス型、感圧型等その他である。
接着の方法は、フイルム面に接着剤を薄くコーテイン
グ、又はスポツト状にコーテイングして、台紙を重ね
て、接着させるか、又は台紙の凸部に適当な量をコーテ
イングしてフイルムと重ねて接着する等、その他の適当
な方法が採用されれば良い。
本発明は、以上のフイルムと台紙をラミネートした原紙
からなり、該フイルムとして好ましくは高感度フイルム
を使用し、特定の台紙との相乗効果で、高感度・高解像
度を発揮し、低エネルギー源でしかもフイルム厚みの厚
い領域で有効に穿孔し、しかも画像保持用の多孔質支持
体の不要な穿孔方法に用いる原紙に関するものである。
該多孔質支持体不要の穿孔法とは、画像・文字を、実質
的に独立した多数の穿孔からなるドツトで表わし、且つ
そのドツト間を、画像・文字が抜け落ちなく、取扱い、
印刷等の操作に耐え得る程度の実質的に、規則的でメツ
シユ状をなした、フイルムを構成している樹脂の、橋わ
たしが形成されている状態を形成する事である。その樹
脂の橋わたしは、フイルムを構成する樹脂が穿孔時集合
して補強されたものである。これは穿孔用フイルム自身
を、穿孔が高感度で有効に実施される結果穿孔によるカ
ス部分を出さないで、補強用のリブとして利用する方法
に関するものである。これは高感度で解像度の良いフイ
ルムを用い、比較的厚みの厚い従来では効果に穿孔出来
難い領域で、更に特定の台紙を用いる事による相乗的効
果で初めて可能となるものである。
穿孔する手段は、画像・文字を光線を吸収し発熱する材
料を用いドツト状の素点で表現した原稿をフイルム面に
重ね、台紙側より従来法のごとく高エネルギーの閃光
(キセノンランプ等の利用)を照射して用いても良い
が、その場合、フイルム・台紙とも光線を透過する材質
としなければならない不利がある。又、原稿を、同様に
光透過性材質として、その上にある画像の裏側から閃光
を与える方法も考えられるが、上記同様な問題点を有す
る。本発明に最も適する方法は、最近、より低熱源で、
微細的多数の加熱素子をし有したいわゆるサーマルヘツ
ド(シリアルタイプ、ラインタイプのもの)、又は光素
子としてLEDレーザー素子等をアレイ化した上記サーマ
ルヘツドタイプのもの、又はレーザービームを送査させ
て、ドツト状の照射を行なうタイプのもの等が向いてい
る。
〔発明の効果〕
本発明は、特定の性能を有し高感度・高解像度性を有す
る延伸フイルムを使用し、従来より低エネルギーの穿孔
手段で、しかも従来出来難かつたフイルムの膜厚の厚い
領域で、特定の形状範囲を有する台紙を用いる事により
初めてこれ等の相乗的効果として高感度でしかる高解像
度な穿孔製版を達成し高度な印刷を与えうる特定の原紙
を提供するものである。
その直接的効果として (1) フイルムの穿孔特性をより高める事が出来る。
(2) フイルムの厚みの厚い領域で取扱いが出来、操
作性が良く、破れ、シワが発生しにくい。
(3) 高価な多孔質支持体(画像抜け防止用)が不要
であり、コスト、工程上有利である。
(4) 画像抜け防止用の多孔質支持体をフイルムに固
く接着する必要がなく、接着による感熱感度の低下又は
解像度の低下が少ない。
(5) 多孔質支持体を印刷時使用する必要がないた
め、該支持体による解像度低下、白抜け(インクの回り
不良)等の現象が少ない。
(6) 通常のサーマルヘツド、光アレイを有するヘツ
ド(感熱転写、感熱発色法等の)等を使用しているシス
テムをそのまま転用でき、逆像化する必要がない。
(多孔質支持体がラミされていると逆像又は鏡像化しな
いと、該支持体側の印刷面にしなければならなく、その
ため色々と問題点が生ずる) (7) 上記(4),(5)の理由で極微細な印刷が出
来る。
(8) 低エネルギーの穿孔が出来基材フイルムの劣化
が少ない。
(9) 高感度ゆえに高速製版が達成出来る。
(10) サーマルヘツド,レーザー等の穿孔に向いてい
る。
(実施例) 以下実施例を示すが本発明は、これに限定されるもので
はない。
実施例1 酸成分としてテレフタル酸を主体とし、アルコール成分
として1,4シクロヘキサンジメタノール:3モル%、エチ
レングリコール:70モル%等を主体とした成分よりな
る、実質的に非晶質な共重合ポリエステル(ビカツト軟
化点:82℃、ガラス転位点81℃、密度1.27g/cm3、極限粘
度0.75)よりなる急冷シート原反を90℃で、タテ/ヨコ
比4.0/4.0(倍)に延伸し、7μmのフイルムを得た。
このフイルムの特性は、加熱収縮応力値500g/mm2(90℃
で且つピーク値)、加熱収縮率:79%(90℃)引張弾性
率:220kg/mm2であつた。
次に台紙として、光硬化性レジスト樹脂(市販のもの)
を、カバーフイルムの上に100μmの厚みでコーテイン
グし、その上部に更にカバーフイルムを置き、所定のフ
オト−マスク各種を使用し、紫外線を照射し硬化させ両
側のカバーフイルムをハクリし洗浄し、アフターキユア
ーをして、表面に所定の凸部を有し、底部に同じレジス
トよりなるシートを有する台紙を作成した。次にその凸
部に、市販のアクリル系エマルジョンよりなる接着剤を
乾燥後の固体厚みで1.5μm程度になる様ロールコータ
でコーテイングし、上記フイルムを圧着し、原紙とし
た。
表1にこのものの特徴を表わす。
次に、この原紙のフイルム面にシリコン系の離型材をコ
ーテイングした後、熱転写型の市販のパーソナルワープ
ロ(カシオワードHW−700;24ドツト×24ドツトで20文字
/secの印字性能を有するもの)の転写用インクテープの
カセツトを取はずして、サーマルヘツドに原紙のフイル
ム面があたる様にセツトして、その印字濃度目もりを調
整し、直接テストパターン(ベタ部・文字部を含む)製
版を行なつて、孔版印刷機(理想科学(株)リソグラフ
AP7200E)の印刷用ドラムに巻きつけた後、台紙とフイ
ルムをハクリして、120枚/分の印刷スピードで印刷を
行ない、その前後の観察を行なつた。
結果はRun No.1〜8の製版後の穿孔状態を調整するた
め、台紙とハクリしたフイルムのベタ印字部分顕微鏡で
観察した結果、いずれもほぼ送行中のサーマルヘツドに
与えられたエネルギーに相当するドツトの部分に有効な
穿孔と、その間にメツシユ状のリブ構造を有し、ベタ画
像、文字画像とも抜け落ちる事のない様な構造を有して
いた。これは台紙をハクリする時にも抜け落ちる事がな
く、該印刷機で、2000枚印刷後もリブ構造はほとんど破
損する事なく残つていた。又フイルムの変形による画像
の歪もなかつた。
又印刷物は鮮明であり、白ぬけ(画像・文字部の詰まり
によるインクの廻り込みがない部分)、黒ぬけ(画像・
文字部以外の部分のフイルムが破損するか又はそれを補
強している画像部の細いリブにインクが廻り込む程度の
ものが破損した部分)は、A−4サイズに1200文字相当
の文字又は画像を印刷しても、判読に支障を来たすレベ
ルでなく、鮮明であり、静電トナー方式の20ドツトのレ
ーザープリンターでコピーしたものに比して遜色はなか
つた。印刷した紙を顕微鏡で観察すると該トナー方式の
場合は細いトナー粉が非画像部の白地部分、特に画像周
辺部に多く散乱付着しているが見うけられたが、上記本
発明のものは全く画像以外の部分にインクが附着してい
る事はなかつた。又Run No.2のものは、台紙として15me
shの紗(50μm径のポリエステルセンイを利用したも
の)を重ねた場合より感度は良好であつた。
次にRun No.比1のものは、台紙の凸部が大きく130μm
径で有効面積比20%に相当するものであり、大きすぎる
ため、穿孔熱の廻り込みもなく、上記サイズよりやや小
さめの未穿孔部と、サーマルヘツドによる規則的なリブ
構造より、細いランダムなすじ状の樹脂が未穿孔部につ
ながり、又は両者の位置のマツチング不良が大きく発現
し、サーマルヘツドにより穿孔すべき所が未穿孔となつ
たり、変形したりする現象が多く現われて、印刷物の画
像・文字部が欠けたり、切れたりする白抜け現象が多く
鮮明な印刷物とはなりえないものであつた。又フイルム
の感度の大巾な低下をもたらし、サーマルヘツドのエネ
ルギーをMaxにしても、穿孔すべき所の面積の30%程度
の開孔率しかない状態であつた。又更に比較のために、
市販の延伸ポリエステルフィルム(結晶化度:48%、mp:
258℃のもの)2μmを用いた同原紙では、ほとんど穿
孔しなかつた。
Run No.比2のものは、台紙の凸部が90μm径で有効面
積比が40%に相当するものであり、上記比較例1と同様
な傾向にあり、凸部サイズが多少小さいが、反対に該面
積比が大きいため、より悪い傾向であつた。上記同様の
開孔率は15〜20%程度であり、印刷物はカスレてしまう
のが現状であつた。
以上より、本発明の特性を有するフイルムと特定の台紙
との組合せで、支持体不良の原紙が有効である事が明確
である。
実施例2 フイルム材料として、実施例1と同様な共重合ポリエス
テルを同様な方法で、延伸温度延伸倍率、フイルム厚み
を適当に選び表2のごとき特性のフイルムを得た。(Ru
n No.9〜11)、次に酸成分としてテレフタル酸にイソフ
タル酸を5モル%含みアルコール成分としてエチレング
リコールを使用した低融点を有するポリエステルを上記
同様に加工し同様の特性を有するフイルムを得た。(Ru
n No.12)。同様にポリエチレンテレフタレートよりな
る同表よりなるフイルムを得た。(Run No.13)。以下
同様にナイロン6−12系共重合樹脂よりなるフイルム
(Run No.14)、エチレン−ビニールアルコール共重合
体(エチレン39モル%共重合されたもの)樹脂よりなる
フイルム(Run No.15)、を実施例1のRun No.2の場合
と同様な台紙を用いて同様に原紙を作成した。
尚Run No.比3は、ポリエチレンテレフタレートを急冷
し原反フイルムとし、これを延伸し、熱処理により結晶
化度約35%にしたものである。同比4はエチレン3wt%
共重合したポリプロピレン(mpl45℃、ビカツト軟化点:
125℃)を用いた場合、同比5は酢酸ビニル基含量10wt
%のエチレン酢酸ビニル共重合体(MI:1.0、mp.93℃、
結晶化度42%、ビカツト軟化点76℃)同比6は塩化ビニ
ール含量が15wt%の塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合
体を使用し延伸後寸法安定化のため熱処理をしたものを
利用。
上記よりなる原紙を熱転写型の市販のパーソナルワープ
ロ(キヤノンワードミニCM−8:24×24ドツト20文字/se
c)を実施例1と同様に用いて、穿孔製版テストを行な
つた。その結果Run No.9〜15のものは、実施例1と同様
に有効に穿孔することが出来、同様な印刷テストでも同
様に良好であつた。フイルム厚み5μmのものはやや腰
が不足する傾向にあり取扱いに注意を要したがサーマル
ヘツドのエネルギーレベル調整範囲内では使用可能であ
つた。その内Run No.9のものは穿孔エネルギーレベルMa
xで行ない、Run No.10,11は、その目もりで3/5で、Run
No.12は同4/5、Run No.13はMax、Run No.14は同4/5、Ru
n No.15は4/5それぞれのレベルで良く穿孔した。
Run No.比3はエネルギーMaxでもほとんど有効に穿孔せ
ず前述の開孔率で表示すると5〜10%程度であり印刷し
てもほとんど画像が判別出来ないレベルのものであつ
た。
又製版後台紙と剥離する事、熱履歴を受けた部分が破れ
やすかつた。
Run No.4はフイルムの弾性率が低く、取扱いが困難であ
るばかりか、エネルギーMaxでも穿孔性が悪く、且つサ
ーマルヘツドにステツクしやすく、又開孔率:10%程度
であり、その穴も広がりくもの巣状になりやすかつた。
又印刷時、台紙と剥離する工程で破れやすく、印刷後も
シワが入り変形しやすかつた。
Run No.比5は、フイルムが非常に軟かく多く破れやす
く、エネルギーMaxでも5%程度しか穿孔しなく穴も広
がりやすく台紙とのハクリ時ボロボロに破れてしまつ
た。
Run No.比5は、フイルムが軟らかく、エネルギーMaxで
もほとんど有効に穿孔しなく、その程度は10〜15%程度
であつた。又、サーマルヘツドにステツクしやすく、破
れたり、穴が拡大したり、不均一となり、台紙と剥離す
る時破れやすかつた。又、何回も使用しているとサーマ
ルヘツドに付着したカスは分解し固着しやすい傾向にあ
つた。
実施例3 実施例2のRun No.9のフイルムを用い、台紙として、25
μmのポリエステルフイルム(延伸ヒートセツトしたも
の)上に、接着層をコーティングし、その上に実施例1
のRun No.2の凸部パターンをレジスト法により製作した
ものを台紙として同様に原紙を作成した(Run No.1
6)。Run No.16と同様なフイルムを用い、次に、フイル
ムと同様な材質からなる80μmの未延伸シートに加熱下
で、120meshのテトロン紗を重ねて、ゴム質のシート上
でエンボス処理を行ない、その反対側にメツシユ状の凹
凸模様を作つた。凸部はほぼ楕円型であり長径と短径の
比は1:4であり、凸部の有効面積比は約10%であり、そ
の1ケ当りの面積は500×10-5(mm2)程度であり、同部
の高さは65μmであつた。このものを台紙として原紙を
作成した(Run No.17)。
上記いずれも実施例2と同様な方法で、穿孔テストを行
なつた結果いずれも良好な版を作る事が出来、印刷テス
トの結果も良好であつた。
比較例1 実施例1のフイルム及び寸法で、台紙として目付8.5g/m
2の薄葉紙を使用したもの(Run No.比7)目付60g/m2
クラフト紙を用いたもの(Run No.比8)200meshのポリ
エステル製(40μm径の糸を使用)紗を使用したもの
(Run No.比9)を使用し接着剤として、該アクリル系
エマルジョンを約2〜3g/m2の乾燥重量となる様にフイ
ルム面上にコートし、次に上記台紙を重ねてラミネート
した。
これ等の原紙を実施例と同様なサーマルヘツド行なつ
た。Run No.比7のものは本発明の例えば、Run No.2に
比し大巾にその感度が低下していて開孔率は20〜30%で
あり、凸部相当の形状がランダムであるため、サーマル
ヘツドによるメツシユ状の正確な穿孔が全く行なわれず
不均一で、前述リブ構造は見られなく、不規則で、ほそ
い取扱い、印刷で破断寸前のヒモ状の部分と、穿孔すべ
き部分が、該紙の密度の高い部分に相当した場合はイン
ク通過しないごときにふさがれた状態になつていた。台
紙とフイルムをハクリする時フイルムが破れやすく、印
刷画像も前述の白ぬき、黒ぬきが各所に発生しやすかつ
た。
次にRun No.比8の場合は、ほとんど開孔が見られなく
問題にならなかつた。これは、サーマルヘツドの熱をう
ばわれるのと、フイルムの移動が出来ないためであると
思われる。そのフイルムと、紙の間に粉体等をランダム
にまぶしてもさほど有効ではなかつた。
次にRun No.比9の場合は、センイの投影部分は接着剤
で埋まり、感度が大巾に低下する、メツシユ状に独立の
開口を有し、接着部分のフイルムは広い面積で固定され
ていて、熱をうばわれる、移動しない等のため開孔しな
い等の理由が考えられ、穿孔感度、サーマルヘツドに相
当する部分の穿孔の正確さにおいて本発明の場合より劣
つていた。そこで接着しないで単に重ねただけで穿孔処
理した場合は、やや感度は向上するが、それでも本発明
より劣つている。その場合フイルムは、ずれ易く、画像
が歪み、又穿孔も広がつたりして不正確となりやすかつ
た。本発明のフイルムは高感度フイルムであり、且つ比
較的厚みの厚い領域(本発明のクレームの範囲)でしか
も本発明のごとき凸部で接触している方が、熱の断熱的
な効果のみならず、穿孔時にフイルム上の次の位置にあ
る穿孔が(前後左右の穿孔が干渉しあい,どちらかに穴
がよつてしまう等)移動する現象が少ないため穿孔に必
要な均一な収縮応力の集中が行なわれ、感度の向上、正
確な穿孔が行なわれるものと思われる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】60〜150℃の温度範囲での加熱収縮応力値
    が75〜1200(g/mm2)、60〜170℃の温度範囲での加熱収
    縮率が30〜90%、引張弾性率が少なくとも75(Kg/mm2
    であり、膜厚が4〜18μmの熱可塑性樹脂からなる延伸
    フイルムと、製版有効部分において該フイルムと直接及
    び又は間接に接触すべき凸部の、有効面積比が1〜35%
    であり、その1ケ当りの面積が2.5×10-5〜1.44×10-2
    (mm2)であり、その高さが少なくとも15μmであり、
    かつ、その配列が規則的な凸部を有する台紙とからな
    り、両者が製版後の印刷時に画像の実質的損傷を与える
    事なく剥離可能にラミネートされている事を特徴とする
    高解像性の高感度、感熱穿孔性原紙。
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