JPH0779647A - 植物の発芽および接ぎ木活着処理装置とその制御方法 - Google Patents

植物の発芽および接ぎ木活着処理装置とその制御方法

Info

Publication number
JPH0779647A
JPH0779647A JP5230655A JP23065593A JPH0779647A JP H0779647 A JPH0779647 A JP H0779647A JP 5230655 A JP5230655 A JP 5230655A JP 23065593 A JP23065593 A JP 23065593A JP H0779647 A JPH0779647 A JP H0779647A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
germination
plant
shelf
controlling
grafting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5230655A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshimasa Kashimura
俊正 樫村
Noriyuki Tokura
伯之 戸倉
Hiroshi Hamazaki
浩 浜崎
Shigeru Shinohara
茂 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Appliances Inc
Original Assignee
Hitachi Appliances Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Appliances Inc filed Critical Hitachi Appliances Inc
Priority to JP5230655A priority Critical patent/JPH0779647A/ja
Publication of JPH0779647A publication Critical patent/JPH0779647A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光照射を必要とする植物種子の発芽、接ぎ木
に対し、その環境を適切な温度,湿度に保ちつつ、均一
に適正な照度を与えうる植物処理装置を提供する。ま
た、従来より植物種子の発芽を促進し、均一な発芽がな
され、最適な接ぎ木苗の活着がなされる植物処理装置の
制御方法を提供する。 【構成】 培地12上の種子11あるいは接ぎ木苗21
をトレイ10を用いて多段棚5上に載置し、この多段棚
まわりの環境温度、湿度を制御する手段、少なくとも冷
凍機2、加湿器6、加湿調節器および制御回路を備え、
多段棚5の各段に反射板5aを設け、この多段棚5の側
面に複数の照明器具4を垂直方向に配置した。また、多
段棚5まわりの環境を高湿度に保つときは、温度調節器
の出力信号により、冷凍機2のONの期間、タイマーを
用いて間歇あるいは連続して加湿器6を作動させるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物の発芽および接ぎ
木活着処理装置とその制御方法に係り、特に、植物種子
の発芽および接ぎ木苗の活着に好適な植物処理装置およ
びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、植物種子の発芽装置として、例え
ば、実開昭57−74257号公報記載の植物発芽育成
装置には、発芽育成時の呼気および照明による温度上昇
を抑制する方法として、サーモを用いて温度を検知し冷
却器のON,OFFを行なって制御する技術が開示され
ている。
【0003】また、実開昭57−102917号公報に
は、上記の如き発芽育成装置に湿度、水分、養分、およ
び散水手段を付加したものが開示されている。さらに、
例えば、特開平2−128627号公報には、発芽暖房
時間が経過すると警報機を作動させるとともに、冷房装
置を作動させることにより、発芽後に芽が伸長しない温
度に保つことが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】植物苗の大量生産方法
として、種子をコーティングしたコート種子を規格化し
たトレイ内の培地を用いて工業的に生産することが行わ
れている。こうした栽培において、種子の発芽は直接歩
留まりに関係してくるため重要な工程である。また、苗
同士を接ぐ技術は、苗の付加価値をより高める方法であ
り、接ぎ木苗の活着の良否は同様に歩留まりに関係して
くる。本発明は、植物種子の発芽および接ぎ木苗の活着
に関係したものである。
【0005】本来、植物種子を発芽させる方法として
は、種子を培地に覆土させる方法と、微細種子や光を必
要とする種子のように、培地表面に置床させる方法とが
ある。特に、培地表面に置床し光を必要とする種子の場
合には、光を照射し、かつ種子の表面および培地表面を
乾燥させないようにすることが必要となる。植物種子の
発芽装置において、従来の発芽装置は光を必要としない
種子を対象としており、光照射が必要な植物種子の発芽
には対応できないなどの問題があり、実際の生産施設で
は、従来どおり温室を利用して発芽処理を行なってい
る。したがって、発芽処理に要する時間や発芽率は気象
に左右されるという問題があった。
【0006】図6は、従来の接ぎ木苗収納棚の略示構成
図である。図6に示す接ぎ木苗の場合、培地上の接ぎ木
苗21をトレイ10を用いて載置する各棚の棚上に照明
器具4を直に取り付けたものでは、滞留部分22に示す
棚面に熱がこもるという問題があった。また、照明器具
4を棚面に取り付けた場合、棚間隔を小さくできないと
いう問題があり、また、苗の搬入,搬出作業時に棚を可
動させる場合に、電源コードやプラグの入り切りの手間
が生じるなどの問題があった。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、光照射を必要とする植物種子
の発芽、接ぎ木に対し、その環境を適切な温度,湿度に
保ちつつ、均一に適正な照度を与えうる植物の発芽およ
び接ぎ木活着処理装置を提供することを第一の目的とす
る。
【0008】また、植物苗の接ぎ木処理において、特に
台木に根が付いていない状態で接ぎ木苗を培地に挿す場
合、初期周囲空気の湿度と光強度とが、その後の接ぎ木
苗の活着の成否に影響してくる。したがって、特に初期
段階で、接ぎ木苗の萎れない状態を如何にして作り出す
かが重要な課題である。
【0009】一方、通常の発芽装置内で発芽する植物種
子(光照射を必要としない暗発芽種子)においても、発
芽開始に差異があり、発芽が完了するまでの期間は異な
る。この間、装置内は暗所かつ高温,高湿度であるた
め、既に発芽し始めた種子は徒長する。従来の技術に述
べた徒長を抑制するために温度を下げる方法は、発芽処
理が終了した時点で低温処理を行うものであるが、発芽
期間の長い種子においては発芽終了時には既に徒長して
いるという問題があった。
【0010】本発明の第二の目的は、上記の問題を解決
し、従来より植物種子の発芽を促進し、均一な発芽がな
され、最適な接ぎ木苗の活着がなされる、植物の発芽お
よび接ぎ木活着処理装置の制御方法を提供することにあ
る。
【0011】さらに、一般的に、発芽に必要な照度と、
接ぎ木,育苗に必要な照度とは一致しないため、発芽装
置を接ぎ木・育苗装置に兼用した場合、あるいは、異な
った棚間隔の棚を用いた場合、照度の過不足が起こると
いう問題があった。本発明の第三の目的は、上記の問題
を解決し、発芽、育苗、接ぎ木活着の各装置を兼用する
場合や異なったサイズの棚を用いるなどの各用途に対応
して適切な照度を得る、植物の発芽および接ぎ木活着処
理装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るために、本発明の植物の発芽および接ぎ木活着処理装
置に係る第一の発明の構成は、培地上の植物種子あるい
は培地上の接ぎ木苗をトレイを用いて多段の棚上に載置
し、この多段棚まわりの環境温度、湿度を制御する手段
を備えて、植物種子の発芽あるいは接ぎ木苗の活着を行
う植物栽培装置において、前記多段棚の各段に反射板を
設けるとともに、この多段棚の側面に複数の照明器具を
垂直方向に配置したものである。
【0013】上記第二の目的を達成するために、本発明
の植物の発芽および接ぎ木活着処理装置の制御方法に係
る第二の発明の構成は、培地上の植物種子あるいは培地
上の接ぎ木苗をトレイを用いて多段の棚上に載置し、こ
の多段棚まわりの環境温度、湿度を制御する、少なくと
も冷凍装置、加湿器、加湿調節器および制御回路を備え
て、植物種子の発芽あるいは接ぎ木苗の活着を行う植物
栽培装置の制御方法において、前記多段棚まわりの環境
湿度を90%以上の高湿度に保つときは、装置内の温度
調節器の出力信号により、冷凍装置のONの期間、タイ
マーを用いて間歇あるいは連続して加湿器を作動させる
ようにしたものである。
【0014】また、本発明の植物の発芽処理装置の制御
方法に係る第三の発明の構成は、上記の制御方法におい
て、95%以上の高湿度環境とし、かつ、間歇照射して
植物種子の発芽を促進するように制御したものである。
さらに、本発明の接ぎ木活着処理装置の制御方法に係る
第四の発明の構成は、上記の制御方法において、初期の
段階で95%以上の高湿度環境とし、かつ、暗黒または
低照度あるいは間歇照明により単位時間当りの積算照度
を低く設定し、接ぎ木苗の萎れを防いだのち、湿度90
%以下とし、かつ、単位時間当りの積算照度を上げて、
接ぎ木苗の活着を促進するように制御したものである。
【0015】さらに、本発明の植物の発芽処理装置に係
る第五の発明の構成は、培地上の植物種子をトレイを用
いて多段の棚上に載置し、この多段棚まわりの環境温
度、湿度を制御する手段を備えて、植物種子の発芽を行
う植物栽培装置において、前記多段棚まわりの環境を酸
素濃度22〜28%の酸素富化状態に制御しうる、少な
くとも酸素ボンベと酸素濃度調節手段とを備えたもので
ある。
【0016】さらに、本発明の植物の発芽処理装置の制
御方法に係る第六の発明の構成は、上記の制御方法にお
いて、発芽処理開始から一定期間後に、多段棚まわりの
環境温度を所定の温度まで冷却するとともに、光照射を
行なって苗の徒長防止、発芽の均一化を図るように制御
したものである。
【0017】上記第三の目的を達成するために、本発明
の植物の発芽および接ぎ木活着処理装置に係る第七の発
明の構成は、上記の制御装置において、装置内の照明器
具を可動式としたものである。
【0018】
【作用】上記の各技術的手段の働きは次のとおりであ
る。上記第一の発明の植物の発芽および接ぎ木活着処理
装置によれば、照明器具は多段棚の側面に設置してある
ため、照明部の対流,伝熱による余分な熱は棚部に滞留
することがなく、かつ均一に必要とする照度を得ること
ができ、多段棚間の温度むらが少なくなり、装置内温度
を適正温度より低く設定する必要がないため省エネルギ
ーとなる。また、作業性にすぐれている。
【0019】上記第二の発明の植物の発芽および接ぎ木
活着処理装置の制御方法によれば、簡易的に容量制御が
でき、高湿度環境が容易に得られる。
【0020】上記第三,第四の発明の植物処理装置の制
御方法によれば、植物種子が乾燥することがなく、ま
た、接ぎ木苗が萎れることがなく、植物種子の発芽、接
ぎ木苗の活着を促進することができる。
【0021】上記第五の発明の植物の発芽処理装置によ
れば、発芽以後の育苗期間においても、成長促進効果が
期待できる。また、上記第六の発明の植物の発芽処理装
置の制御方法によれば、植物種子の発芽を開始したもの
は徒長せず、緑化を促進し苗の伸長を適正に抑制でき
る。かつ、発芽揃いを均一にできる。
【0022】上記第七の発明の植物の発芽および接ぎ木
活着処理装置によれば、照明器具を可動式としたことに
より、発芽、育苗、接ぎ木装置等の各用途に対応するこ
とができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図1ないし図11
を参照して説明する。 〔実施例 1〕まず、第一の発明の植物の発芽および接
ぎ木活着処理装置(植物処理装置)の実施例を図1ない
し図7を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例
に係る植物処理装置の構成を示す略示正面図、図2は、
図1の装置の略示側面図、図3は、図1の装置の略示平
面図、図4は、発芽用トレイの略示断面図、図5は、接
ぎ木苗トレイの略示断面図、図6は、従来の接ぎ木苗収
納棚の構成図、図7は、図1の装置の側面照射、反射板
の効果を示す説明図である。
【0024】図1において、1は、植物処理装置を構成
する断熱性に優れた壁体、2は、冷凍装置または空調装
置(以下冷凍機という)で、この冷凍機は床または天井
面に据え付けられる。3は電気ヒーター、4は照明器
具、5は移動可能な多段棚、5aは、各棚部5b上面に
設けられた反射板、6は加湿器、7は、装置内の環境状
態をセンシングする温度センサー、8は、装置内の環境
状態をセンシングする湿度センサー、9は、吹き出し気
流を均一にするためのパンチング板で、このパンチング
板9は天井あるいは側壁(図1の例では側壁)に設けら
れている。
【0025】ここで、照明器具4は、図2,3に示すよ
うに、多段棚5に対し、垂直に壁または可動式支持ユニ
ット13Aに複数台設置され、多段棚5の両側面方向か
ら光を照射する。植物処理装置を発芽装置として用いる
場合は、図4に示すように、培地12と植物の種子11
とを入れたトレイ10を各棚部5bに載置する。また、
植物処理装置を接ぎ木活着装置として用いる場合は、図
5に示すように、培地12と接ぎ木苗21とを入れたト
レイ10を各棚部5bに載置する。
【0026】植物処理装置を発芽装置として用いる場合
の操作を説明する。発芽に光を必要としない種子に対し
ては、従来と同様に、処理する種子に応じた温度,湿度
の制御により発芽処理を行う。また、発芽に光を必要と
する種子に対しては、発芽照度(平均100LUX以
上)を側面から与え発芽処理を行う。ここで、反射板5
aを各棚部5bに設け、光を側面から照射することによ
り、従来から行われている光を必要としない発芽処理と
同等量の処理が可能で、かつ、図6に示す従来の接ぎ木
装置のように、照明器具4を各棚部5b上に設置した場
合に較べ、各棚上部に設けられた照明器具4の排熱によ
る温度上昇が少ないため、トレイ10内の培地12の温
度上昇、種子11の周囲および培地表面の乾燥を防ぎ、
適正な発芽率が得られる。
【0027】一般的に、照明装置には蛍光灯を用いる。
蛍光灯のランプ部の対流,伝導熱は入力エネルギーの約
40%にもなる(照明学会・照明普及会−照明教室6
0)。この熱エネルギーは光に寄与しない余分な熱とな
り、温度むらの原因となる。また、培地12を詰めるト
レイ10は黒色系統であり、トレイ10と棚部5bとは
照明を吸収,遮蔽する要因となる。反射板5aは、白色
系統が望ましく、培地12への光照射の効率を上げ、培
地へ均一な光を照射するために設けたものである。
【0028】図7は反射板の効果を簡単に示したもので
ある。トレイ端部、中心部を代表例とすると、ランプの
照射利用範囲は、図7に示すようになる。図7におい
て、Cはトレイ部中心、Eはトレイ端、LEは、反射板
のない場合のトレイ端における照明利用範囲、LE´
は、反射板のある場合のトレイ端における照明利用範
囲、LCは、反射板のない場合のトレイ部中心における
照明利用範囲、LC´は、反射板のある場合のトレイ部
中心における照明利用範囲を示す。すなわち、トレイ端
部、中心部におけるランプの照射利用範囲は、それぞれ
LE<LE´、LC<LC´ となり、反射板のある場
合の照明の利用効率が良い。
【0029】本実施例によれば、照明器具4は、多段棚
5の側面に設置してあるため、照明器具4の対流,伝熱
による余分な熱は棚に滞留することがなく、各棚間の温
度むらが少ない。また、装置内温度を適正温度より低く
設定する必要がないため、省エネルギーとなる。さら
に、棚間隔を小さくとれるので、収納効率を上げること
ができる。一方、棚部5bでの熱の発生が小さいため、
風速を小さくでき、種子11、培地12の乾燥を防ぐこ
とができる。
【0030】植物処理装置を接ぎ木苗活着装置として用
いる場合においても、同様の効果を得ることができる。
接ぎ木苗21の場合、棚の幅間隔によっては、側面から
の照射により屈光性を示すが、照射方向を切り替えるな
どの方法、あるいは一般温室に移せばすぐに解消でき
る。一方、作業性からみれば、発芽・接ぎ木用の棚には
照明器具あるいはコード類が付属していないことから、
発芽または接ぎ木用のトレイ10の搬入,搬出が装置の
外ででき、かつ棚単位で行うことができ、洗浄が容易で
ある。
【0031】〔実施例 2〕第二の発明の植物の発芽お
よび接ぎ木活着処理装置(植物処理装置)の制御方法の
実施例を図1および図8を参照して説明する。図8は、
簡易容量制御により高湿度を得るための制御動作を説明
する動作パターン図である。温度,湿度を高精度に制御
することは、接ぎ木処理初期の萎れを防ぎ、かつ、種子
の発芽の発芽開始時期を早め、均一な発芽を得るために
重要である。図1において、温度,湿度の制御は、冷凍
機2、電気ヒーター3、加湿器6を、温度センサー7、
湿度センサー8の検知結果に応じてON,OFFすると
か、台数制御、容量制御することが必要となる。
【0032】図8に示すように、通常のモードでは、湿
度調節器のON,OFF制御によって加湿器6をON,
OFF制御する。装置内すなわち多段棚5まわりの環境
湿度を90%以上の高湿度にするときは、湿度調節器の
出力信号により、冷凍機2のONの期間、タイマーを用
いて間歇あるいは連続して加湿器6を作動させるように
する。すなわち、温度上昇に起因する冷凍機2のON時
の除湿による湿度低下と湿度センサー8の検知時間の遅
れを防ぐため、冷凍機2のONに連動して加湿器6を起
動させる。加湿器6はタイマ回路を介して間歇運転す
る。タイマの間歇時間は、設定温度(発芽適温)等によ
り任意に設定する。さらに、制御切り替えにより、通常
の湿度センサー8で制御できる。
【0033】本実施例によれば、従来のタイマーのみの
制御による過度の加湿や冷凍機への過度の負荷を生じる
ことがなく、複雑な制御回路を加えることなしに、セン
サーでの時間遅れに起因した湿度低下を防ぐことがで
き、冷凍機の簡易的な容量制御により、高湿度環境が容
易に得られる。
【0034】〔実施例 3〕第三,四の発明に係る植物
処理装置の制御方法の実施例を図9を参照して説明す
る。図9は、接ぎ木の萎れを防ぎ、培地の乾燥を防ぐ制
御方法の説明図である。図9の横軸は処理工程、縦軸は
照度W(LUX・HR/DAY)である。接ぎ木苗活着
処理、植物種子の発芽処理の初期段階(9−A)で95
%以上の高湿度、かつ、低照度あるいは間歇照明により
単位時間当りの積算照度Lを低く設定し、接ぎ木苗の萎
れ、培地の乾燥を防いだのち、次の段階(9−B)では
湿度90%以下、かつ、単位時間当りの積算照度Hを上
げる。本実施例によれば、初期の接ぎ木苗が萎れること
を防ぐことができ、また、種子が乾燥することがなく、
接ぎ木苗の活着および植物種子の発芽を促進することが
できる。
【0035】〔実施例 4〕第五の発明に係る植物の発
芽処理装置の実施例を図10を参照して説明する。図1
0は、本発明の他の実施例に係る酸素富化装置の系統図
である。図10において、15は酸素ボンベ、16は減
圧弁、17は酸素開閉弁、18は酸素濃度調節器、19
は酸素センサー、20は圧力ダンパーである。酸素セン
サー15の酸素を装置内に供給するときは、酸素センサ
ー19の検知信号に応じて酸素開閉弁17を開閉して、
装置内が所望の酸素濃度となるように制御する。
【0036】酸素富化の効果を次に述べる。実験材料と
して、ベゴニアのコート種子を用いた。環境条件として
は、温度20℃,湿度95%RHとして種子の発芽を実
験した結果、酸素富化区(O2濃度22〜28%)は、
比較区(O2濃度20.8%)に対して、約10%発芽
開始時期を短縮できた。また、以後の大気条件に戻した
育苗においても、酸素富化効果(成長促進効果:葉面積
比140%)がみられた。
【0037】〔実施例 5〕第六の発明に係る植物の発
芽処理装置の制御方法の実施例を説明する。一般に、種
子の発芽開始にはバラツキがあり、種子により発芽開始
時期、発芽完了時期は多様である。本発明は、明発芽種
子(発芽に光が必要な種子)以外に暗発芽種子(発芽に
光を必要としない種子)に対しても有効である。発芽開
始から一定期間、所定の温度まで冷却し、同時に光照射
を行う。この方法により、発芽を開始した種子は徒長す
ることなく、緑化を促進し苗の伸長が適正に抑制されて
発芽揃いを均一にできる。ただし、発芽に光が阻害要因
となる種子は除く。
【0038】〔実施例 6〕第七の発明に係る植物処理
装置の実施例を図11を参照して説明する。図11は、
本発明のさらに他の実施例に係る植物処理装置の照明器
具の取付け、移動手段を示す図で、(a)は側面図、
(b)は正面図である。図11において、13は、壁ま
たは照明ユニットを構成するレール部、14は、レール
部13と照明器具4とを連結する取付け金具である。各
照明器具4は各各照明器具間隔をΔ→Δ´のように任意
に設定できる。
【0039】植物処理装置は、発芽装置として使う場合
と接ぎ木活着装置として使う場合とで、棚面に与える照
度が異なる。したがって、発芽装置を接ぎ木活着装置あ
るいは育苗装置に兼用する場合、あるいは棚間隔の異な
る棚を使用する場合など、照明照度を部分的に増減した
いときには、照度の過不足が生じる。本実施例によれ
ば、照明をブロック分けするとともに、各照明の間隔を
可変とすることにより、照度の増減に自由に対応できる
効果がある。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、光照射を必要とする植物種子の発芽、接ぎ木に対
し、その環境を適切な温度,湿度に保ちつつ、均一に適
正な照度を与えうる植物の発芽および接ぎ木活着処理装
置を提供することができる。また、従来より植物種子の
発芽を促進し、均一な発芽がなされ、最適な接ぎ木苗の
活着がなされる植物の発芽および接ぎ木活着処理装置の
制御方法を提供することができる。さらに、発芽、育
苗、接ぎ木活着の各装置を兼用する場合や異なったサイ
ズの棚を用いるなどの各用途に対応して適切な照度をう
る植物の発芽および接ぎ木活着処理装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る植物処理装置の構成を
示す略示正面図である。
【図2】図1の装置の略示側面図である。
【図3】図1の装置の略示平面図である。
【図4】発芽用トレイの略示断面図である。
【図5】接ぎ木苗トレイの略示断面図である。
【図6】従来の接ぎ木苗収納棚の構成図である。
【図7】図1の装置の側面照射、反射板の効果を示す説
明図である。
【図8】簡易容量制御により高湿度を得るための制御動
作を説明する動作パターン図である。
【図9】接ぎ木の萎れを防ぎ、培地の乾燥を防ぐ制御方
法の説明図である。
【図10】本発明の他の実施例に係る酸素富化装置の系
統図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例に係る植物処理装
置の照明器具の取付け、移動手段を示す図である。
【符号の説明】
1…壁体、2…冷凍機、3…電気ヒーター、4…照明器
具、5…多段棚、5a…反射板、5b…棚部、6…加湿
器、7…温度センサー、8…湿度センサー、9…パンチ
ング板、10…トレイ、11…種子、12…培地、13
…レール部、13A…可動式支持ユニット、14…取付
け金具、15…酸素ボンベ、18…酸素濃度調節器、1
9…酸素センサー、21…接ぎ木苗。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠原 茂 千葉県印旛郡印西町竹袋470番地4

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 培地上の植物種子あるいは培地上の接ぎ
    木苗をトレイを用いて多段の棚上に載置し、この多段棚
    まわりの環境温度、湿度を制御する手段を備えて、植物
    種子の発芽あるいは接ぎ木苗の活着を行う処理装置にお
    いて、 前記多段棚の各段に反射板を設けるとともに、この多段
    棚の側面に複数の照明器具を垂直方向に配置したことを
    特徴とする植物の発芽および接ぎ木活着処理装置。
  2. 【請求項2】 培地上の植物種子あるいは培地上の接ぎ
    木苗をトレイを用いて多段の棚上に載置し、この多段棚
    まわりの環境温度、湿度を制御する、少なくとも冷凍装
    置、加湿器、加湿調節器および制御回路を備えて、植物
    種子の発芽あるいは接ぎ木苗の活着を行う処理装置の制
    御方法において、 前記多段棚まわりの環境湿度を90%以上の高湿度に保
    つときは、装置内の温度調節器の出力信号により、冷凍
    装置のONの期間、タイマーを用いて間歇あるいは連続
    して加湿器を作動させるようにしたことを特徴とする植
    物の発芽および接ぎ木活着処理装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 95%以上の高湿度環境とし、かつ、間
    歇照射して植物種子の発芽を促進するように制御したこ
    とを特徴とする請求項2記載の植物の発芽処理装置の制
    御方法。
  4. 【請求項4】 初期の段階で95%以上の高湿度環境と
    し、かつ、暗黒または低照度あるいは間歇照明により単
    位時間当りの積算照度を低く設定し、接ぎ木苗の萎れを
    防いだのち、 湿度90%以下とし、かつ、単位時間当りの積算照度を
    上げて、接ぎ木苗の活着を促進するように制御したこと
    を特徴とする請求項2記載の接ぎ木活着処理装置の制御
    方法。
  5. 【請求項5】 培地上の植物種子をトレイを用いて多段
    の棚上に載置し、この多段棚まわりの環境温度、湿度を
    制御する手段を備えて、植物種子の発芽を行う処理装置
    において、 前記多段棚まわりの環境を酸素濃度22〜28%の酸素
    富化状態に制御しうる、少なくとも酸素ボンベと酸素濃
    度調節手段とを備えたことを特徴とする植物の発芽処理
    装置。
  6. 【請求項6】 発芽処理開始から一定期間後に、多段棚
    まわりの環境温度を所定の温度まで冷却するとともに、
    光照射を行なって苗の徒長防止、発芽の均一化を図るよ
    うに制御したことを特徴とする請求項2記載の植物の発
    芽処理装置の制御方法。
  7. 【請求項7】 装置内の照明器具を可動式としたことを
    特徴とする請求項1記載の植物の発芽および接ぎ木活着
    処理装置。
JP5230655A 1993-09-17 1993-09-17 植物の発芽および接ぎ木活着処理装置とその制御方法 Pending JPH0779647A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5230655A JPH0779647A (ja) 1993-09-17 1993-09-17 植物の発芽および接ぎ木活着処理装置とその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5230655A JPH0779647A (ja) 1993-09-17 1993-09-17 植物の発芽および接ぎ木活着処理装置とその制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0779647A true JPH0779647A (ja) 1995-03-28

Family

ID=16911212

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5230655A Pending JPH0779647A (ja) 1993-09-17 1993-09-17 植物の発芽および接ぎ木活着処理装置とその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0779647A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2411754R1 (es) * 2011-12-28 2013-07-16 Alonso Rafael Santos Instalacion para germinacion de semillas sobre torres moviles, con riego por subirrigacion
KR101314520B1 (ko) * 2012-07-25 2013-10-04 (주)유양디앤유 방수기능과 탈부착 기능이 구비된 식물공장의 조명장치 및 이를 이용한 인공조명 발아장치
KR101314521B1 (ko) * 2012-09-25 2013-10-04 (주)유양디앤유 작물의 발아를 위한 최적의 환경을 제공하는 발아 재배장치 및 그를 이용한 식물재배 시스템
WO2014051202A1 (ko) * 2012-09-25 2014-04-03 (주)유양디앤유 작물의 발아 및 육묘 환경을 제공하는 조사료 재배장치
JP2014093961A (ja) * 2012-11-08 2014-05-22 Panasonic Corp 発芽促進装置
JP2015213491A (ja) * 2014-05-13 2015-12-03 富士機械製造株式会社 栽培装置及び栽培セル
JP2017509347A (ja) * 2014-03-28 2017-04-06 プラントゥイ オサケ ユキチュアPlantui Oy 水耕屋内園芸方法
KR20180004281A (ko) * 2015-08-10 2018-01-10 노지쿠미아이호징 미쿠니 바이오 노죠 묘목 육성장치 및 그 묘목 육성방법
JP2021023250A (ja) * 2019-08-08 2021-02-22 真吾 山本 苔の培養方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2411754R1 (es) * 2011-12-28 2013-07-16 Alonso Rafael Santos Instalacion para germinacion de semillas sobre torres moviles, con riego por subirrigacion
KR101314520B1 (ko) * 2012-07-25 2013-10-04 (주)유양디앤유 방수기능과 탈부착 기능이 구비된 식물공장의 조명장치 및 이를 이용한 인공조명 발아장치
WO2014017705A1 (ko) * 2012-07-25 2014-01-30 (주)유양디앤유 방수기능과 탈부착 기능이 구비된 식물공장의 조명장치 및 이를 이용한 인공조명 발아장치
KR101314521B1 (ko) * 2012-09-25 2013-10-04 (주)유양디앤유 작물의 발아를 위한 최적의 환경을 제공하는 발아 재배장치 및 그를 이용한 식물재배 시스템
WO2014051203A1 (ko) * 2012-09-25 2014-04-03 (주)유양디앤유 작물의 발아를 위한 최적의 환경을 제공하는 발아 재배장치 및 그를 이용한 식물재배 시스템
WO2014051202A1 (ko) * 2012-09-25 2014-04-03 (주)유양디앤유 작물의 발아 및 육묘 환경을 제공하는 조사료 재배장치
JP2014093961A (ja) * 2012-11-08 2014-05-22 Panasonic Corp 発芽促進装置
JP2017509347A (ja) * 2014-03-28 2017-04-06 プラントゥイ オサケ ユキチュアPlantui Oy 水耕屋内園芸方法
JP2015213491A (ja) * 2014-05-13 2015-12-03 富士機械製造株式会社 栽培装置及び栽培セル
KR20180004281A (ko) * 2015-08-10 2018-01-10 노지쿠미아이호징 미쿠니 바이오 노죠 묘목 육성장치 및 그 묘목 육성방법
JP2021023250A (ja) * 2019-08-08 2021-02-22 真吾 山本 苔の培養方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210321574A1 (en) System and method for growing a plant in an at least partly conditioned environment
US7472513B2 (en) Controlled environment system and method for rapid propagation of seed potato stocks
JP6392692B2 (ja) ホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備
JPH0779647A (ja) 植物の発芽および接ぎ木活着処理装置とその制御方法
JP3500433B2 (ja) 植物育成方法
US5111612A (en) Plant culture apparatus
JP4157367B2 (ja) 植物の照明装置および照明方法
JP2002272270A (ja) 植物栽培用グロースボックス
JPH0750929A (ja) 植物育成方法とその装置
JPH1189427A (ja) 栽培方法及び栽培装置
JPS6349023A (ja) 植物工場照明システム
JPH03232434A (ja) 多段式植物栽培装置
JPS6374429A (ja) 葉菜類の水耕栽培施設
JPH01128729A (ja) 植物育成装置
JP2000139219A (ja) 植物人工栽培用照明装置
JPH03251118A (ja) 植物育成装置
JPH0440829A (ja) 植物裁培装置
JPH0372816A (ja) 植物栽培装置
JP2003333929A (ja) 植物育成貯蔵用装置
JPH03219807A (ja) 植物栽培装置
JPS62272922A (ja) 植物栽培方法及びこれに用いる植物栽培装置
JP2003009661A (ja) 苗貯蔵照明方法および苗貯蔵用照明装置
JPS62155027A (ja) 植物栽培方法
Langhans Fluorescent and high intensity discharge lamp use in chambers and greenhouses
JPH01225420A (ja) 完全制御型植物工場の照明装置