JP2002272270A - 植物栽培用グロースボックス - Google Patents

植物栽培用グロースボックス

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JP2002272270A
JP2002272270A JP2001080573A JP2001080573A JP2002272270A JP 2002272270 A JP2002272270 A JP 2002272270A JP 2001080573 A JP2001080573 A JP 2001080573A JP 2001080573 A JP2001080573 A JP 2001080573A JP 2002272270 A JP2002272270 A JP 2002272270A
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growth box
box
crops
space
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JP2001080573A
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Koichi Otomo
功一 大友
Hiroshi Horikawa
洋 堀川
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Japan Science and Technology Agency
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Japan Science and Technology Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 省スペースで安定した栽培雰囲気の造成によ
り、光エネルギーの均一で効率的な利用と必要最小限の
空間とエネルギー供給による果菜の管理、制御を可能に
し、病害虫の駆除も容易で、低コストな植物栽培用グロ
ースボックスを提供することを目的とする。 【解決手段】 採り入れた照明、養液および必要気体の
供給により所定の空間内にて果菜等の作物10を生長さ
せる植物栽培用グロースボックス1において、該グロー
スボックス1を閉じられた空間に形成するとともに、前
記作物10の少なくとも葉表から葉裏に対応させてグロ
ースボックス1の内面を鏡面仕上げとし、繰り返し作物
を照射するように構成したことを特徴とするもので、必
要最小限の密閉空間を構成する育成雰囲気中にて育成に
必要な諸条件を低コストかつ安定して完全に制御して、
果菜等の作物を等品質で高い生長率にて育成することが
できる他、通年安定した無農薬栽培が可能になる。さら
には施設園芸への導入や、個人向けの栽培装置は言うに
及ばず、植物工場の開発も容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、孤立空間での容器
栽培に適した植物栽培用グロースボックスに関するもの
で、寒冷地や極地等の栽培適地以外での希少植物栽培を
可能にし、さらには、将来の有人宇宙基地等での新鮮野
菜の供給手段としても有望である。
【0002】
【従来の技術】従来、果菜等の作物を温室栽培やハウス
栽培によって生長させるには、温室やハウス内における
地面に直接果菜の苗を植え付けるか、室内に設置された
数段の棚に果菜の苗が植え付けられた多数のポットを載
置し、室内全体の温度、通気、光等を制御して行われて
いた。このため、栽培空間としての温室やハウスは比較
的広大であり、光エネルギーが各果菜に充分かつ均等に
届かず、しかも熱エネルギーの室外への漏洩損失も大き
いこともあって、制御エネルギーの浪費は避け難いもの
であった。
【0003】そのようなことから、図12に示すような
特開平11−75546号公報に開示されたものが提案
された。これは、箱枠状のベンチ102内に形成した苗
棚103に苗を載置し、該苗棚103の上部に照明灯1
06と反射板105を設け、該照明灯106の光線を反
射板105で反射させて苗を育成する育成装置におい
て、前記反射板105を下向きの状の湾曲面に形成して
苗棚103に設けるとともに、該反射板105の中央部
に沿って照明灯106のランプ部160を、反射間隔K
を持ってランプ台162側を下方にして取り付けたもの
である。このような構成によって、ランプ部160の光
線が苗棚103上の苗に直接的に照射されることを防止
するとともに、ランプ部160の光線を反射板105で
略均等に反射させて単一の照明灯106によって育成装
置内の昇温を抑制しながら、均一苗の育成を良好に行え
るようにした。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例のものでは、照明灯106におけるランプ部160
から照射される照明のむらを反射板105によって軽減
するとともに、苗育成の位置的な不均一性を改善するこ
とを目的としているものの、開放空間において単に下向
き状の湾曲面を有する反射板105を照明灯106の上
方に設置したに過ぎず、依然として、光エネルギーが各
果菜に充分かつ均等に届くものとは言い難く、特に果菜
の葉裏にまで光を到達させることはできないものであっ
た。しかも熱エネルギーの室外への漏洩損失も大きいこ
ともあって、依然として、制御エネルギーの浪費が避け
難いものであった。その上、苗棚103が開放空間を形
成して栽培空間が大きく、栽培効率を低下させるととも
に、病害虫が発生した場合には、箱枠状のベンチ102
が設置されている温室やハウス内の全ての果菜に波及す
る虞れがあり、温室やハウス内全体の消毒を必要として
不経済であった。
【0005】そこで、本発明では、省スペースで安定し
た栽培雰囲気の造成により、光エネルギーの均一で効率
的な利用と必要最小限の空間とエネルギー供給による果
菜の管理、制御を可能にし、病害虫の駆除も容易で、低
コストな植物栽培用グロースボックスを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、採り
入れた照明、養液および必要気体の供給により所定の空
間内にて果菜等の作物を生長させる植物栽培用グロース
ボックスにおいて、該グロースボックスを閉じられた空
間に形成するとともに、前記作物の少なくとも葉表から
葉裏に対応させてグロースボックスの内面を鏡面仕上げ
とし、繰り返し作物を照射するように構成したことを特
徴とする。また本発明は、前記グロースボックスの内面
を鏡面仕上げによる全面内装としたことを特徴とする。
また本発明は、前記照明として太陽光を光ファイバーに
よって導入するように構成したことを特徴とする。また
本発明は、前記照明をグロースボックスの内部に設置し
た人工照明としたことを特徴とする。また本発明は、前
記グロースボックスを断熱材にて構成したことを特徴と
する。また本発明は、前記照明の照度、養液および必要
気体の給排量を外部から制御可能に構成したことを特徴
とする。また本発明は、前記制御を自動化するととも
に、夜間電力を通電可能に構成したことを特徴とする。
また本発明は、前記グロースボックスを多段積重ね可能
に構成したことを特徴とする。また本発明は、前記グロ
ースボックスの所定数をモジュール化して独立した栽培
空間を形成させたことを特徴とする。また本発明は、前
記グロースボックスに設置した送排気用送風機等により
受粉を可能に構成したことを特徴とするもので、これら
を課題解決のための手段とするものである。
【0007】
【実施の形態】以下、本発明の植物栽培用グロースボッ
クスの実施の形態を図面に基づいて詳述する。図1は本
発明の植物栽培用グロースボックスの1実施の形態を示
す側断面である。本発明は、採り入れた照明、養液およ
び必要気体の供給により所定の空間内にて果菜等の作物
を生長させる植物栽培用グロースボックスにおいて、該
グロースボックスを閉じられた空間に形成するととも
に、前記作物の少なくとも葉表から葉裏に対応させてグ
ロースボックスの内面を鏡面仕上げとし、繰り返し作物
を照射するように構成したことを特徴とする。つまり、
作物に照射されなかった光を鏡等で反射させ、連続して
繰り返し作物を照射することで光の利用効率を高めるも
のである。
【0008】前記グロースボックス1は適宜の形状の密
閉筐型を呈する所定の閉じられた空間を形成する容器か
らなり、その壁部材は発泡スチロールや塩化ビニール等
の断熱材にて構成される。グロースボックス1の内面
は、前記作物10の少なくとも葉表から葉裏に対応させ
て鏡面仕上げとされる。好適には、全面内装を鏡面仕上
げされるとよい。グロースボックス1内に照明を採り入
れる手段としては、グロースボックス1の内部(図示の
例では天井部)に設置したデイライト25Wの小型蛍光
灯である投光器2が人工照明装置として採用されている
が、照明としてはレーザー光、LED等の人工照明の
他、太陽光を光ファイバー等によって各グロースボック
ス1に分岐して導入するように構成することもできる。
【0009】グロースボックス1の底部には養液槽3が
配設され、該養液槽3には外部から必要量の酸素や空気
等の必要気体、肥料等の養分を含む養液を、給気ポンプ
4や給液管5によって供給し、かつ、不要となった廃棄
物は図示省略の循環路等を介して適宜排出される。それ
らの給排量は、果菜等の作物10の生長具合に応じて制
御コンピュータ8により制御される。グロースボックス
1の側壁内面には温度センサ9が配設されており、該温
度センサ9における検出値に応じて、前記制御コンピュ
ータ8により駆動され天井部に配設された温度増幅器7
および排気機能を有する送風機6により、グロースボッ
クス1の室内の温度が最適に維持されると同時に二酸化
炭素等のガス濃度が制御される。また、送風機6あるい
は図示省略の専用の空気噴霧器によってグロースボック
ス1の作物の受粉を可能に構成することもできる。一
方、照明装置としての前記投光器2の点灯時間は栽培作
物10の適正な生長に叶うように制御コンピュータ8に
より制御される。しかも、これらの制御は完全自動化さ
れ、好適には、制御装置の駆動電力も含めて前記各エネ
ルギー源には低廉な夜間電力を通電可能に構成される。
【0010】以下、本発明の植物栽培用グロースボック
スをなすに至った最適なデータが得られた実験結果につ
いて詳述する。図1に示す構造のグロースボックス1と
して比較例を含めて3機試作した。内装全面を黒塗りし
た後に白塗りとした第1比較例の白塗りのもの(Ch.
1)、アルミマット張りとした第2比較例のもの(C
h.2)、そして本発明の実施例となる鏡面仕上げした
もの(Ch.3)が準備された。内部照射光にデイライ
ト25W小型蛍光灯を用い、点灯時間を制御コンピュー
タ8で制御した。グロースボックス1内に設置した温度
センサ9により1分毎に計測記録を行い、養液としてハ
イポネックス500倍液を底部の養液槽3に貯蓄し、常
に初期設定に補給した。また電動による給気ポンプ4で
必要気体の充分な供給を行うとともに、送風機6の排気
により恒温室と同じ温度および二酸化炭素ガス濃度を維
持するようにした。
【0011】以上の3機のグロースボックス1を恒温室
に併置し、上部筐体を取り除いた状態を示したものが図
2の実験配置写真である。図2の写真では、第2比較例
Ch.2のみの筐体を取り除いた移植苗の状態が示さ
れ、栽培試料植物としてサニーレタスを用い、育苗後に
プラグ苗をマットに埋め込んだものである。マットは約
30mmの厚みを有して養液表面に浮いた状態に維持さ
れる。実験後に根張りの殆どは養液内で観測された。投
光器2の照射時間は1日15時間とし、温度調節は特に
行わなかった。グロースボックス1には視認上同規格の
ものを選択してそれぞれ3株を移植し、このうち2個体
について栽培後の計測を行った。比較例1であるCh.
1の内装を黒塗り、次に白塗りとした場合をそれぞれ実
験1、および実験2とし、前者で3週間、後者で4週間
栽培を行った。
【0012】<実験結果および考察>図3は、グロース
ボックス内における床上の照度をルックス計で計測した
結果を示すもので、デイライト内部照射光25Wの小型
蛍光灯による照度は、白塗り内装の比較例1であるC
h.1のものでは約3824Lxであるのに対して、ア
ルミマット内装の比較例2であるCh.2のものでは7
020Lx、鏡面内装の本発明の実施例のCh.3のも
のでは11440Lxに達した。図示はしていないが、
前記比較例1であるCh.1の中、内装を黒塗りとした
ものでは僅かに803Lxに過ぎず、鏡面内装の本発明
の実施例のものとの逆比率は約14であった。
【0013】図4および図5は、内装を黒塗りとしたC
h.1を比較例1とした実験1(栽培期間3週間)によ
る栽培後の移植植物の生長例および葉重(生重−根重)
例を示すもので、図4において、Ch.1では殆ど生長
が見られなかったが、Ch.3では充分な生長が見ら
れ、鏡面内装の有効性が確認された。図5は、前記図3
の各実験例Ch.1、Ch.2およびCh.3のグロー
スボックス内照度と移植植物の葉重の生長結果を示すも
ので、Ch.1の803Lxでは実験前葉重が1gのも
のも2gのものも殆ど生長が見られず、Ch.2の70
20Lxでは実験前葉重が1g、2gのいずれのものも
10g以下であるのに対して、実施例のCh.3の11
440Lxでは実験前葉重が1g、2gのいずれも20
g前後の顕著な生長が見られた。
【0014】図6および図7は、内装を白塗りとしたC
h.1を比較例1とした実験2(栽培期間4週間)によ
る栽培後の移植植物の生長例および葉重(生重−根重)
例を示すもので、内装を白塗りとしたCh.1における
グロースボックス内照度は3824Lxであった。床面
積0.123m2 に25Wの光量のもと、図7に示すよ
うに、実験前葉重が1g、2gのいずれのものも4週間
を経て、図5の3週間の生長結果のものに比較して差は
小さくなっているものの、Ch.1のものよりはCh.
2のものの方が葉重が大きく生長し、さらにCh.3の
ものの方がさらに生長していることが理解される。図6
の写真では明瞭でないが、実施例であるCh.3の11
440Lxのものでは、節間長4cmに32枚の葉を付
ける効果があり、他のCh.1およびCh.2の比較例
のものに比較して鏡面内装による有効性が認められた。
【0015】図8は、前記グロースボックス1を多段積
重ね可能に構成したシュミレーション用密閉式完全制御
型植物工場の形態例で、積重ねを可能とする形状、形式
に構成された軽量な略同一規格のグロースボックス1を
多段に積み重ねることによって、必要最小限の栽培スペ
ースで最大限の植物を栽培することが可能となり、前記
グロースボックス1の所定数をモジュール化して独立し
た栽培空間を形成させれば、病害虫が発生した場合には
モジュール化されたグロースボックス1のみを容易に駆
除あるいは取り除くことで解決することができる。植物
工場の内部全体の空調は空調器により無菌状態で制御さ
れ、前記制御コンピュータ8が設置される制御調整室も
設けられている。
【0016】図9〜図11は、前記実験1および2にお
ける植物の生長結果の詳細比較を示したものである。図
9の「3週間後の生長比較」より、3週間までは明らか
に鏡面内装の実施例のものが黒塗りおよびアルミマット
内装の比較例のものより全ての点において生長が進んで
いることが分かる。また、図10の「4週間後の生長比
較(1)」より、葉長を除いた全ての点で生長が進んで
いることが分かる。葉長については、図11の「4週間
後の生長比較(2)」の結果と照合することにより、3
週間目から4週間目の間では、茎径や葉数(節間長/葉
数の比率については、小さい値ほど節間単位長に対する
葉数が多い)が生長する期間となり、この期間でも鏡面
内装の実施例のものが他の比較例に対して高い生長を遂
げることが分かる。したがって、前記図10の結果の葉
長についても、この期間では葉幅が生長するために葉長
の生長が減殺されるものと考えられる。
【0017】以上、本発明の実施の形態について説明し
てきたが、本発明の趣旨の範囲内で、照明の種類(蛍光
灯、白熱灯、レーザー光、LED等の人工照明の種類、
太陽光)および取入れ形態(グロースボックス外部に設
置した人工照明を内部に採り入れるようにしてもよい
し、太陽光等の自然光を光ファイバー等によって各グロ
ースボックス内部に導入するように構成してもよ
い。)、養液および必要気体の成分・種類およびその供
給、排出等の循環形態、送風機の形式(吸込み排出タイ
プの他、送風による排出タイプでもよい。)、苗床等の
設置形態を含む養液槽の形状、形式、グロースボックス
の形状(モジュール化や段重ねのためには好適には四角
形箱型が採用されるが、外界と隔絶された閉じた空間を
形成するなら、球形、錐形等適宜の形状が採用され得
る。)、材質(断熱性の壁部として発泡スチロール、塩
化ビニールの他、適宜の材質のものが採用され得るし、
鏡面内装についても適宜の形態が採用され得る。)、照
明の照度、養液および必要気体の給排量の制御形態(コ
ンピュータ制御の他、通常の電気的制御でもよい。)、
グロースボックスのモジュール化形態(1つのグロース
ボックスを1モジュールとしてもよいし、複数のグロー
スボックスを接続して1モジュールとしてもよい。)、
多段積重ね形態(段重ねによる制御用配線や給排気管等
の接続形態を含む)等は適宜選定できる。
【0018】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、採り入れた照明、養液および必要気体の供給に
より所定の空間内にて果菜等の作物を生長させる植物栽
培用グロースボックスにおいて、該グロースボックスを
閉じられた空間に形成するとともに、前記作物の少なく
とも葉表から葉裏に対応させてグロースボックスの内面
を鏡面仕上げとし、繰り返し作物を照射するように構成
したことにより、必要最小限の密閉空間を構成する育成
雰囲気中にて育成に必要な諸条件を低コストかつ安定し
て完全に制御して、果菜等の作物を等品質で高い生長率
にて育成することができる他、通年安定した無農薬栽培
が可能になる。さらには施設園芸への導入や、個人向け
の栽培装置は言うに及ばず、植物工場の開発も容易とな
る。
【0019】また、前記グロースボックスの内面を鏡面
仕上げによる全面内装とした場合は、採り入れられた照
明がグロースボックス内の全面内装の鏡面により高い反
射率にて、全空間が直接照明に近い照明条件となって、
果菜等の作物の全ての部分で高い生長を得ることができ
る。さらに、前記照明として太陽光を光ファイバーによ
って導入するように構成した場合は、天候の影響は受け
るものの、格別な人工照明用のエネルギーを必要とせず
経済的である。さらにまた、前記照明をグロースボック
スの内部に設置した人工照明とした場合は、天候の影響
を受けず安定した光エネルギーを必要な時に作物に与え
ることができる他、その照度や照射時間等の制御も電気
的に行えて、作物の生長の制御がより緻密に行えること
となる。
【0020】また、前記グロースボックスを断熱材にて
構成した場合は、もともと必要最小限の密閉空間を構成
する育成雰囲気であるグロースボックスに対するエネル
ギーの出入れがさらに小さくて済み、より低コストな作
物の育成が可能となる。さらに、前記照明の照度、養液
および必要気体の給排量を外部から制御可能に構成した
場合は、排気機能を有する送風機等との併用により、グ
ロースボックス毎に、育成する作物の種類や成熟季節等
の要望に応じて自在に諸条件を制御することおよびそれ
らの諸条件の維持が容易となり、安定した作物の生育を
行うことができる。さらにまた、前記制御を自動化する
とともに、夜間電力を通電可能に構成した場合は、監視
労力の削減が可能となる他、経済的な夜間電力を使用し
てさらにコストを削減することができる。
【0021】また、前記グロースボックスを多段積重ね
可能に構成した場合は、同一規格のグロースボックスの
採用が可能となって低コストとなる上、作物育成のため
の要スペースを格段にコンパクトにできる他、段重ね構
成を通じて制御用配線や給排気管等の接続構成も容易に
採用することもできる。さらに、前記グロースボックス
の所定数をモジュール化して独立した栽培空間を形成さ
せた場合は、モジュール化された1つの育成単位におけ
る作物を同一条件にて育成することが可能となる他、病
害虫が発生した場合にはモジュール化された育成単位の
みを容易に駆除あるいは取り除くことで解決することが
可能となる。さらにまた、前記グロースボックスに設置
した送排気用送風機等により受粉を可能に構成した場合
は、温度調節のために設置した送排気用送風機等を利用
して、特に気流受粉に適する果菜の受粉が容易に行え
る。このように本発明によれば、省スペースで安定した
栽培雰囲気の造成により、光エネルギーの均一で効率的
な利用と必要最小限の空間とエネルギー供給による果菜
の管理、制御を可能にし、病害虫の駆除も容易で、低コ
ストな植物栽培用グロースボックスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の植物栽培用グロースボックスの1実施
の形態を示す側断面図である。
【図2】同、実験配置写真図である。
【図3】同、グロースボックス内における床上照度の計
測結果図である。
【図4】同、栽培期間3週間の栽培後の移植植物の生長
例を示す写真図である。
【図5】同、照度と葉重の関係図である。
【図6】同、栽培期間4週間の栽培後の移植植物の生長
例を示す写真図である。
【図7】同、照度と葉重の関係図である。
【図8】同、前記グロースボックスを多段積重ねに構成
したシュミレーション用密閉式完全制御型植物工場の形
態例図である。
【図9】同、3週間後の生長比較図である。
【図10】同、4週間後の生長比較図その1である。
【図11】同、4週間後の生長比較図その2である。
【図12】従来の植物育成装置である。
【符号の説明】
1 グロースボックス 2 投光器(照明) 3 養液槽 4 給気ポンプ 5 給液管 6 送風機 7 温度増幅器 8 制御コンピュータ 9 温度センサ 10
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月14日(2001.6.1
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】グロースボックス1の底部には養液槽3が
配設され、該養液槽3には外部から必要量の酸素や空気
等の必要気体、肥料等の養分を含む養液を、給気ポンプ
4や給液管5によって供給し、かつ、不要となった廃棄
物は図示省略の循環路等を介して適宜排出される。それ
らの給排量は、果菜等の作物10の生長具合に応じて制
御コンピュータ8により制御される。グロースボックス
1の側壁内面には温度センサ9が配設されており、該温
度センサ9における検出値に応じて、前記制御コンピュ
ータ8により駆動され天井部に配設された温度増幅器7
および排気機能(空気流入方法については省略)を有す
る送風機6により、グロースボックス1の室内の温度が
最適に維持されると同時に二酸化炭素等のガス濃度が制
御される。また、送風機6あるいは図示省略の専用の空
気噴霧器によってグロースボックス1の作物の受粉を可
能に構成することもできる。一方、照明装置としての前
記投光器2の点灯時間は栽培作物10の適正な生長に叶
うように制御コンピュータ8により制御される。しか
も、これらの制御は完全自動化され、好適には、制御装
置の駆動電力も含めて前記各エネルギー源には低廉な夜
間電力を通電可能に構成される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の植物栽培用グロースボックスの1実施
の形態を示す側断面図である。
【図2】同、実験配置写真図である。
【図3】同、グロースボックス内における床上照度の計
測結果図である。
【図4】同、栽培期間3週間の栽培後の移植植物の生長
例を示す写真図である。
【図5】同、照度と葉重の関係図である。
【図6】同、栽培期間4週間の栽培後の移植植物の生長
例を示す写真図である。
【図7】同、照度と葉重の関係図である。
【図8】同、前記グロースボックスを多段積重ねに構成
したシュミレーション用密閉式完全制御型植物工場の形
態例図である。
【図9】同、3週間後の生長比較図である。
【図10】同、4週間後の生長比較図その1である。
【図11】同、4週間後の生長比較図その2である。
【図12】従来の植物育成装置である。
【符号の説明】 1 グロースボックス 2 投光器(照明) 3 養液槽 4 給気ポンプ 5 給液管 6 送風機 7 温度増幅器 8 制御コンピュータ 9 温度センサ 10 植物

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採り入れた照明、養液および必要気体の
    供給により所定の空間内にて果菜等の作物を生長させる
    植物栽培用グロースボックスにおいて、該グロースボッ
    クスを閉じられた空間に形成するとともに、前記作物の
    少なくとも葉表から葉裏に対応させてグロースボックス
    の内面を鏡面仕上げとし、繰り返し作物を照射するよう
    に構成したことを特徴とする植物栽培用グロースボック
    ス。
  2. 【請求項2】 前記グロースボックスの内面を鏡面仕上
    げによる全面内装としたことを特徴とする請求項1に記
    載の植物栽培用グロースボックス。
  3. 【請求項3】 前記照明として太陽光を光ファイバーに
    よって導入するように構成したことを特徴とする請求項
    1または2に記載の植物栽培用グロースボックス。
  4. 【請求項4】 前記照明をグロースボックスの内部に設
    置した人工照明としたことを特徴とする請求項1または
    2に記載の植物栽培用グロースボックス。
  5. 【請求項5】 前記グロースボックスを断熱材にて構成
    したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記
    載の植物栽培用グロースボックス。
  6. 【請求項6】 前記照明の照度、養液および必要気体の
    給排量を外部から制御可能に構成したことを特徴とする
    請求項1ないし5のいずれかに記載の植物栽培用グロー
    スボックス。
  7. 【請求項7】 前記制御を自動化するとともに、夜間電
    力を通電可能に構成したことを特徴とする請求項6に記
    載の植物栽培用グロースボックス。
  8. 【請求項8】 前記グロースボックスを多段積重ね可能
    に構成したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれ
    かに記載の植物栽培用グロースボックス。
  9. 【請求項9】 前記グロースボックスの所定数をモジュ
    ール化して独立した栽培空間を形成させたことを特徴と
    する請求項1ないし8のいずれかに記載の植物栽培用グ
    ロースボックス。
  10. 【請求項10】 前記グロースボックスに設置した送排
    気用送風機等により受粉を可能に構成したことを特徴と
    する請求項1ないし9のいずれかに記載の植物栽培用グ
    ロースボックス。
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