JPH0778796A - 半導体装置の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法およびその製造装置

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JPH0778796A
JPH0778796A JP6157387A JP15738794A JPH0778796A JP H0778796 A JPH0778796 A JP H0778796A JP 6157387 A JP6157387 A JP 6157387A JP 15738794 A JP15738794 A JP 15738794A JP H0778796 A JPH0778796 A JP H0778796A
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JP
Japan
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chuck plate
porous material
semiconductor wafer
semiconductor device
manufacturing
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JP6157387A
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Inventor
Takeo Sato
武雄 佐藤
Kaoru Kawai
薫 河合
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、製造装置におけるスペ−ス効率及
び投資効率を大幅に向上させると共に、半導体素子の大
幅な薄型化を達成する。 【構成】ベ−スプレ−ト25の上に冷却プレ−ト24を設
け、この冷却プレ−ト24の裏面に冷却及び加熱の手段で
あるサ−モモジュ−ル30を複数個取り付け、前記ベ−ス
プレ−ト25の内部に冷却水を循環させる流路27a を形成
し、この流路27a は放熱器27とつなげられる。前記冷却
プレ−ト24の上に半導体ウエハを固定するチャックプレ
−ト28を設け、このチャックプレ−ト28における上面の
一部に多孔質材29を形成し、チャックプレ−ト28の内部
に、図示せぬ供給手段によって液体又は気体を供給する
供給路28a を形成し、この供給路28a を真空又は負圧に
する図示せぬ真空引き手段を、チャックプレ−ト28の近
傍に設けている。従って、スペ−ス効率及び投資効率を
大幅に向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体基板の製造方
法およびその製造装置に係わり、特に半導体組立工程に
おいてパタ−ンが形成された半導体基板を研削または切
断する際に使用するものである。
【0002】
【従来の技術】図18は、一般の半導体ウエハを示す斜
視図である。厚さが約630μm、外径が150mm程
度の半導体ウエハ1の表面には図示せぬ素子パタ−ンが
形成される。次に、前記半導体ウエハ1はダイシングさ
れることにより、数十個乃至数百個の半導体チップ2が
形成される。
【0003】図19乃至図26は、従来の半導体装置の
製造装置を用いた半導体装置の製造方法を示す断面図で
ある。先ず、表面に素子パタ−ン1aが形成された半導
体ウエハ1は、図示せぬ真空吸着手段を有するワ−クプ
レ−ト3a上に裏面側を下にして固定される。この後、
前記半導体ウエハ1の表面上には前記素子パタ−ン1a
を保護する保護テ−プ4が貼り付けられる。この保護テ
−プ4は接着層4aを有している。
【0004】次に、図20に示すように、前記半導体ウ
エハ1はワ−クプレ−ト3aから取り外され、半導体ウ
エハ1表面上の保護テ−プ4側が前記真空吸着手段によ
りワ−クプレ−ト3bに固定される。この後、第1の矢
印5aの方向に回転しているカップ砥石5を用いて、前
記半導体ウエハ1の裏面が研削される。半導体ウエハ1
の仕上り厚さは250μm〜450μmが一般的であ
る。
【0005】この後、図21に示すように、前記保護テ
−プ4はワ−クプレ−ト3bから取り外され、半導体ウ
エハ1の裏面が前記真空吸着手段によりワ−クプレ−ト
3cに固定される。次に、前記保護テ−プ4は半導体ウ
エハ1から剥離される。
【0006】次に、図22に示すように、所定の薬液6
で満たされた槽7に裏面研削済みの半導体ウエハ1が入
れられる。これにより、この半導体ウエハ1は前記薬液
6により洗浄される。この結果、半導体ウエハ1の表面
に残された保護テ−プ4剥離後の接着層4aであるのり
および半導体ウエハ1の裏面研削時に発生するシリコン
の屑が除去される。
【0007】この後、図23に示すように、前記半導体
ウエハ1は槽7から取り出され、半導体ウエハ1の表面
が前記真空吸着手段によりワ−クプレ−ト3dに固定さ
れる。次に、半導体ウエハ1の裏面にダイシングテ−プ
8が貼り付けられる。このダイシングテ−プ8は接着層
8aを有している。
【0008】次に、図24に示すように、前記半導体ウ
エハ1はワ−クプレ−ト3dから取り外され、半導体ウ
エハ1の裏面上のダイシングテ−プ8側が前記真空吸着
手段によりワ−クプレ−ト3eに固定される。この後、
ダイシング工程が施される。即ち、半導体ウエハ1は第
2の矢印9aの方向に回転しているブレ−ド9を用いて
個々のチップ2に分割される。
【0009】この後、図25に示すように、ダイボンデ
ィング工程が施される。即ち、ダイシングテ−プ8から
良品のチップ2aのみがピックアップされ、この良品の
チップ2aはリ−ドフレ−ムのアイランド10aの上に
エポキシ樹脂11により接着される。
【0010】次に、図26に示すように、前記チップ2
aの図示せぬ内部電極は、径が25μm〜30μm程度
の金線12によりリ−ドフレ−ム10のインナ−リ−ド
10bと電気的に接続される。この後、前記チップ2
a、アイランド10a、インナ−リ−ド10b及び金線
12は、モ−ルド樹脂13で射出成形される。これによ
り、所定の厚さTのパッケ−ジが形成される。次に、ア
ウタ−リ−ド10cは、曲げ加工される。
【0011】ところで、上記従来の半導体装置の製造装
置を用いて半導体ウエハ1の裏面を研削する方法では、
半導体ウエハ1の表面上に保護テ−プ4を貼り付ける工
程、保護テ−プ4を剥離する工程および半導体ウエハ1
を洗浄する工程が必要とされる。これらの工程は、いず
れも半導体ウエハ1の裏面を研削するための付帯作業で
あり、何等付加価値を持っていない。さらに、前記工程
を行うには、槽7等を必要とするため、製造装置におけ
るスペ−ス効率及び投資効率の大幅な低下を招く問題が
ある。
【0012】また、上記従来の半導体装置の製造方法で
は、真空吸着手段によりワ−クプレ−ト3bに固定する
方法を用いている。このため、裏面を研削する半導体ウ
エハ1のサイズに応じて、ワ−クプレ−トを交換するこ
と及び前記サイズ毎に真空吸着手段における真空経路を
切り替えることを必要とする。これにより、生産効率が
低下する問題がある。
【0013】上述した問題を解決するために、保護テ−
プを用いることなく半導体ウエハを固定する方法として
は、冷凍装置により氷結させた液体を用いて半導体ウエ
ハを固定する方法が考えられる。これは、水平な面の上
に半導体ウエハを載置し、この半導体ウエハと前記水平
な面との間に厚さが均一な水膜を入れ、この水膜を冷凍
装置により氷結させることによって、前記水平な面の上
に半導体ウエハを固定する方法である。具体的には、冷
凍器の上に金属のワ−クプレ−トを搭載し、このワ−ク
プレ−トの上に人手により適量の氷結する液体、例えば
水を滴下し、この液体の上にワ−クを載置し、このワ−
クを水になじませた後、水を氷結させることにより水膜
を形成するものである。この方法により半導体ウエハを
固定すれば、保護テ−プを用いる必要がないため、前記
保護テ−プ4を貼り付ける工程、前記保護テ−プ4を剥
離する工程および前記半導体ウエハ1を洗浄する工程等
も不要となる。したがって、製造装置におけるスペ−ス
効率及び投資効率を向上させることができると考えられ
る。
【0014】しかしながら、前記半導体ウエハと前記水
平な面との間に入れられる水膜の厚さを均一にすること
は非常に困難である。つまり、ワ−クが水になじまなか
ったり、水膜中に気泡が発生したりすることがあるの
で、ワ−クプレ−トの上に均一な水膜を形成することは
困難である。仮に、厚さが均一でない水膜を氷結させて
半導体ウエハを固定し、この半導体ウエハの裏面を研削
すると、研削後の半導体ウエハの厚さを均一にすること
ができない。したがって、この方法で半導体ウエハに精
度の高い加工を施すことは困難である。
【0015】また、半導体ウエハの裏面を研削した後、
氷結された水膜を解凍して、半導体ウエハを前記水平な
面から取り出す際、この水平な面と半導体ウエハとの間
に薄い水膜があるため、半導体ウエハを取り出すことが
困難である。
【0016】また、前記氷結された水膜を解凍すると、
半導体ウエハの裏面を研削した際のシリコン屑等が混じ
っている汚水も解凍される。この汚水が半導体ウエハの
表面に回り込むことにより、半導体ウエハの表面を汚す
という問題が生じる。したがって、上記の問題点から、
上記の方法を自動機に応用することは困難である。
【0017】一方、上述したスペ−ス効率、投資効率及
び生産効率を向上させること以外に、近年の電子機器の
小型軽量化・薄型化に伴い、半導体デバイスの薄型化が
要求されている。即ちこれは、搭載されるチップの厚さ
を限りなく薄くするという要求を意味している。現状、
上記従来の半導体装置の製造装置では、図20に示す裏
面研削工程において、半導体ウエハ1を200μm程度
まで薄型化する加工は可能である。しかし、このように
半導体ウエハ1を薄く加工する場合、ウエハ1の裏面研
削の際に保護テ−プ4を用いていると、このウエハ1の
外周部に割れ・欠け等のチッピングが発生することがあ
る。また、保護テ−プ4の接着層4aの接着強度が強い
場合、テ−プ4の剥がし方によってはウエハ1に割れを
生じることがある。したがって、上記従来の製造装置で
は、ウエハ1のさらなる薄型化及び量産化を図ることは
困難である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の半導体
装置の製造装置では、保護テ−プを貼り付ける工程、保
護テ−プを剥離する工程および洗浄する工程を要するた
め、薬液の槽等が必要となる。この結果、製造装置にお
けるスペ−ス効率及び投資効率の大幅な低下を招くとい
う問題がある。
【0019】また、従来の製造装置では、半導体ウエハ
を薄く加工すると、このウエハの外周部に割れ・欠け等
のチッピングが発生する問題、及び保護テ−プの接着層
の接着強度が強い場合、保護テ−プ剥離の際に、ウエハ
に割れが生じる問題があるため、半導体素子の大幅な薄
型化を達成することができなかった。
【0020】この発明は上記のような事情を考慮してな
されたものであり、その目的は、製造装置におけるスペ
−ス効率及び投資効率を大幅に向上させると共に、半導
体素子の大幅な薄型化を達成できる半導体装置の製造方
法およびその製造装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するため、半導体基板を固定するチャックプレ−ト
と、前記チャックプレ−トの上面の一部に設けられた多
孔質材と、前記チャックプレ−トの内部に設けられ、前
記多孔質材と連結された供給路と、前記供給路に液体を
供給する供給手段と、前記供給路を真空にする真空引き
手段と、前記チャックプレ−トを冷却する冷却手段と、
前記チャックプレ−トを加熱する加熱手段と、前記半導
体基板を研削する研削手段とを具備することを特徴とし
ている。
【0022】また、チャックプレ−トの上面に設けられ
た多孔質材に液体を含侵させる工程と、前記チャックプ
レ−トの上に半導体基板を載置する工程と、前記多孔質
材における毛細管現象により、前記半導体基板と前記チ
ャックプレ−トとの間に前記液体の膜を形成する工程
と、前記チャックプレ−トを冷却手段によって冷却する
ことにより、前記液体の膜を氷結させる工程とを具備す
ることを特徴としている。
【0023】また、前記冷却手段は、ペルチェ効果を利
用した複数のサ−モモジュ−ルから構成されていること
を特徴としている。また、前記加熱手段は、ペルチェ効
果を利用した複数のサ−モモジュ−ルから構成されてい
ることを特徴としている。
【0024】また、前記液体は、水であることを特徴と
している。また、前記多孔質材は、前記チャックプレ−
トの中央部から周辺部に向かうに従い厚く形成されてい
ることを特徴としている。
【0025】また、前記多孔質材のメッシュサイズは、
前記チャックプレ−トの上面の中央部から周辺部に向か
うに従い粗くなることを特徴としている。また、前記チ
ャックプレ−トの上面の周辺部に多孔質材が設けられて
おり、前記上面の中央部に緻密質材が設けられているこ
とを特徴としている。
【0026】また、半導体基板を固定するチャックプレ
−トと、前記チャックプレ−トの上面の全部に設けられ
た多孔質材と、前記多孔質材の縁部及びその上面の周辺
部に設けられた封止部と、前記チャックプレ−トの内部
に設けられ、前記多孔質材と連結された供給路と、前記
供給路に液体を供給する供給手段と、前記供給路を真空
にする真空引き手段と、前記チャックプレ−トを冷却す
る冷却手段と、前記チャックプレ−トを加熱する加熱手
段と、前記半導体基板を研削する研削手段と、を具備す
ることを特徴としている。
【0027】また、前記多孔質材は前記チャックプレ−
トの上面の周辺部に設けられており、前記多孔質材の外
縁部及びその上面の周辺部に封止部が設けられているこ
とを特徴としている。
【0028】
【作用】この発明は、チャックプレ−トの上面の一部に
多孔質材を設け、前記チャックプレ−トの内部に多孔質
材に連結する供給路を設けている。多孔質材に液体を供
給路を介して供給手段により供給し、多孔質材に液体を
含侵させる。次に、チャックプレ−トの上に半導体基板
を載置している。このため、多孔質材における毛細管現
象によって半導体基板とチャックプレ−トとの間に液体
の膜を均一に形成することができる。この後、冷却手段
によりチャックプレ−トを冷却し、前記液体の膜を氷結
させることにより、チャックプレ−トの上に半導体基板
を固定することができる。次に、研削手段により半導体
基板を研削した後、加熱手段によってチャックプレ−ト
を加熱することにより、前記氷結された膜を解凍する。
この際、真空引き手段により前記供給路を真空にしてい
るため、半導体基板とチャックプレ−トとを密着させる
ことができ、前記研削の際の汚水が半導体基板の表面を
汚すことを防止できる。この後、供給手段によって供給
路を介して多孔質材に液体を供給することにより、この
多孔質材の表面から液体を噴出させる。この結果、半導
体基板をチャックプレ−トから容易に取り出すことがで
きる。
【0029】また、半導体基板を研削加工する際、従来
技術のように保護テ−プを用いる必要がないため、半導
体基板を薄く加工しても、半導体基板に割れ・欠けが発
生することがない。したがって、半導体基板の薄型化を
達成することができる。
【0030】また、多孔質材を、チャックプレ−トの中
央部から周辺部に向かうに従い厚くなるように形成して
いる。したがって、多孔質材の熱伝導がチャックプレ−
トのそれより良好にすることにより、半導体基板を固定
するための液体膜を氷結させる際、この液体膜の中央部
と周辺部との間で生じる冷却速度の差をなくし、中央部
と周辺部との間の冷却速度を均一にすることができる。
【0031】また、多孔質材のメッシュサイズを、チャ
ックプレ−トの上面の中央部から周辺部に向かうに従い
粗くなるように形成している。したがって、メッシュサ
イズが細かい多孔質材の熱伝導率がメッシュサイズの粗
い多孔質材のそれより大きいことを利用することによ
り、液体膜の中央部と周辺部との間の冷却速度を均一に
することができる。
【0032】また、チャックプレ−トの上面において緻
密質材の外側に多孔質材を設けている。したがって、こ
の緻密質材の熱伝導率が多孔質材のそれより大きいこと
を利用することにより、液体膜の中央部と周辺部との間
の冷却速度を均一にすることができる。
【0033】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例によ
り説明する。図1は、この発明の第1の実施例による半
導体装置の製造装置を示す断面図である。固定装置21
において、冷却部22の上には上面が円形の形状とされ
ているワ−ク受け部23が設けられている。前記冷却部
22は、冷却プレ−ト24、ベ−スプレ−ト25、温度
制御器26及び放熱器27から構成されている。前記ワ
−ク受け部23は、チャックプレ−ト28及び多孔質材
29から構成されている。
【0034】すなわち、前記ベ−スプレ−ト25の上に
は図示せぬ熱電対が埋め込まれている冷却プレ−ト24
が設けられている。この冷却プレ−ト24の裏面にはペ
ルチェ効果を利用したサ−モモジュ−ル30が複数個取
り付けられており、これらサ−モモジュ−ル30は温度
制御器26により制御されている。この温度制御器26
は、図示せぬ電源及び温度調節器等から構成されてお
り、前記熱電対からの温度情報をもとに冷却プレ−ト2
4を所定の温度にコントロ−ルするものである。
【0035】前記ベ−スプレ−ト25の内部には冷却水
を循環させる流路27aが形成されている。前記流路2
7aは放熱器27とつなげられている。この放熱器27
によって前記流路27aに冷却水を循環させることによ
り、前記サ−モモジュ−ル30の下部で発生する熱が除
去される。
【0036】前記冷却プレ−ト24の上にはチャックプ
レ−ト28が設けられており、このチャックプレ−ト2
8における上面の一部にはワ−ク寸法、即ち半導体ウエ
ハの主面の面積より小さい面積の表面を有する多孔質材
29が形成されている。この多孔質材29は、メッシュ
100番程度のものであり、その上面が円形の形状とさ
れている。
【0037】前記チャックプレ−ト28の内部には、前
記多孔質材29に図示せぬ供給手段によって液体又は気
体を供給するための供給路28aが形成されている。こ
の供給路28aを真空又は負圧にする図示せぬ真空引き
手段が、前記チャックプレ−ト28の近傍に設けられて
いる。
【0038】図2は、図1に示すサ−モモジュ−ルの構
成図である。このサ−モモジュ−ル30は、N型の熱電
半導体であるN型素子31とP型の熱電半導体であるP
型素子32とが第1の金属電極33aにより接合された
ものである。すなわち、第2の金属電極33bとP型素
子32とが接合され、P型素子32と第1の金属電極3
3aとが接合されている。第1の金属電極33aとN型
素子31とが接合され、N型素子31と第3の金属電極
33cとが接合されている。前記第2及び第3の金属電
極33b、33cは直流電源34と接続されている。
【0039】上記構成において、図1に示す温度制御器
26における電源によりサ−モモジュ−ル30に通電さ
れ、図2に示すサ−モモジュ−ル30におけるN型素子
31からP型素子32に直流電流が流される。これによ
り、第1の金属電極33aが冷却され、第2、第3の金
属電極33b、33cが加熱される。前記第1の金属電
極33aが冷却されることによって、図1に示す冷却プ
レ−ト24、チャックプレ−ト28が順次冷却される。
【0040】また、前記冷却プレ−ト24、チャックプ
レ−ト28の冷却時とは逆に図2に示すサ−モモジュ−
ル30においてP型素子32からN型素子31に直流電
流が流されると、第1の金属電極33aが加熱される。
これにより、図1に示す冷却プレ−ト24、チャックプ
レ−ト28が順次加熱される。
【0041】すなわち、上記のサ−モモジュ−ル30の
特性を用いて、多孔質材29を冷凍する場合はN型素子
31からP型素子32へ電流が流され、多孔質材29を
解凍する場合は逆にP型素子32からN型素子31へ電
流が流される。
【0042】図3乃至図7は、この発明の第1の実施例
による半導体装置の製造装置を用いた半導体装置の製造
方法を示す断面図である。先ず、固定装置21における
チャックプレ−ト28の供給路28aには常圧で純水が
前記供給手段により供給される。これにより、チャック
プレ−ト28の上面の多孔質材29には前記純水が充分
に含侵される。次に、チャックプレ−ト28の供給路2
8aへの純水の供給が停止される。
【0043】次に、図4に示すように、図示せぬワ−ク
供給機構によりチャックプレ−ト28の上には半導体ウ
エハ35の表面が前記多孔質材29と接触するように載
置される。この半導体ウエハ35は、例えば重り36に
より下側に加圧される。この後、前記多孔質材29に含
侵された純水は毛細管現象により多孔質材29の表面に
吸い上げられ、半導体ウエハ35とチャックプレ−ト2
8との間に均一な水膜37が形成される。
【0044】この後、上述したように、図2に示すサ−
モモジュ−ル30により設定温度までの冷却が開始さ
れ、冷却プレ−ト24、チャックプレ−ト28は−10
℃程度まで順次冷却される。この結果、前記水膜37が
氷結され、半導体ウエハ35はチャックプレ−ト28に
保持される。
【0045】この後、図5に示すように、前記重り36
は取り外され、カップ状砥石39を第1の矢印39aの
方向に回転させ、冷却プレ−ト24を第2の矢印39b
の方向に移動させることにより半導体ウエハ35の裏面
は研削加工される。この際、前記氷結された水膜37の
温度が上昇しない程度に冷却されたミスト状の研削水4
1は、必要に応じてノズル42から供給される。又は、
水膜37の温度が上昇しない程度に冷却された図示せぬ
研削水が砥石39の内側から図示せぬ研削水供給口より
供給される。
【0046】次に、図6に示すように、半導体ウエハ3
5の研削加工が終了され、半導体ウエハ35が所定の厚
さとされた後、チャックプレ−ト28の供給路28aは
前記真空引き手段により負圧に切り替えられる。
【0047】この後、上述したように、図1に示す温度
制御器26によりサ−モモジュ−ル30に冷凍時とは逆
の電位が与えられる。これにより、前記サ−モモジュ−
ル30の加熱が開始され、冷却プレ−ト24、チャック
プレ−ト28は順次加熱される。この結果、前記氷結さ
れた水膜37は解凍される。この際、前記供給路28a
が負圧に切り替えられているため、前記水膜37が解凍
された解凍水は前記供給路28aより排出されると同時
に、前記負圧により半導体ウエハ35が固定される。こ
れにより、半導体ウエハ35を研削したときの冷凍され
たシリコン屑の汚水が半導体ウエハ35とチャックプレ
−ト28との間に入り込むことがなく、半導体ウエハ3
5の洗浄性を良くしている。
【0048】次に、半導体ウエハ35の上方に洗浄ノズ
ル43が移動され、この洗浄ノズル43により前記研削
された半導体ウエハ35の裏面は高圧洗浄される。この
後、図7に示すように、図示せぬ真空吸着パッドを有す
る移動手段44は半導体ウエハ35の裏面上に移動さ
れ、チャックプレ−ト28の供給路28aには再び常圧
で純水が供給される。次に、前記真空吸着パッドにより
半導体ウエハ35を吸着した状態で、供給路28aに供
給された純水を多孔質材29の上面より流出させなが
ら、前記移動手段44により半導体ウエハ35はチャッ
クプレ−ト28から取り出される。このとき、多孔質材
29には純水が充分に含侵されており、図3に示す固定
装置と同様の状態となる。
【0049】次に、チャックプレ−ト28の表面は、必
要に応じて図示せぬ例えばロ−ルブラシを用いて洗浄さ
れる。これとともに、多孔質材29の表面は前記洗浄ノ
ズル43により洗浄される。
【0050】尚、冷凍時間を短縮するため、チャックプ
レ−ト28の上面は常時約5℃程度まで予備冷却させて
いる。また、前記水膜37の氷結温度は半導体ウエハ3
5表面の面積、表面状態及び氷結された水膜37の厚さ
により半導体ウエハ35の保持力が若干変わるが、この
保持力は前記氷結温度が−10℃程度で充分な強度が得
られることが実験的に求められている。
【0051】また、前記水膜37の厚さが薄いほど、氷
結時の半導体ウエハ35の保持強度が高いことが判って
いる。また、前記重り36による半導体ウエハ35の加
圧は、ウエハの反りを矯正し均一な水膜37を得るため
のものである。したがって、他の手段を用いてもかまわ
ない。
【0052】上記第1の実施例によれば、半導体ウエハ
35の表面とチャックプレ−ト28との間に均一な水膜
37を形成し、この水膜37を氷結させることにより半
導体ウエハ35を固定している。このため、チャックプ
レ−ト28に半導体ウエハ35を固定する際に半導体ウ
エハ35の表面を保護する保護テ−プを用いる必要がな
い。この結果、半導体ウエハの表面上に保護テ−プを貼
り付ける工程、保護テ−プを剥離する工程および半導体
ウエハを洗浄する工程等が不要となる。したがって、従
来の半導体装置の製造装置のように、所定の薬液で満た
された槽等が必要でなくなり、製造装置におけるスペ−
ス効率及び投資効率を大幅に向上させることができる。
【0053】また、半導体ウエハ35を固定する手段と
して氷結された水膜37を用いているため、従来の固定
方法のように、半導体ウエハのサイズに応じてワ−クプ
レ−トを交換すること及び前記サイズ毎に真空吸着手段
における真空経路を切り替えること等が不要となる。し
たがって、生産効率を向上させることができる。
【0054】また、チャックプレ−ト28の上面の一部
に多孔質材29を形成している。この多孔質材29に供
給路28aを介して純水を供給し、前記多孔質材29の
毛細管現象を利用して半導体ウエハ35とチャックプレ
−ト28との間に水膜37を形成している。このため、
この水膜37を均一な厚さにすることができる。
【0055】また、半導体ウエハ35の研削加工が終了
後、チャックプレ−ト28の供給路28aの純水の圧力
を負圧に切り替える。この後、氷結された水膜37を解
凍している。このため、前記水膜37が解凍された解凍
水を供給路28aより排出すると同時に、前記負圧によ
り半導体ウエハ35を固定することができる。したがっ
て、前記水膜37が解凍されるとともに解凍される半導
体ウエハ35の裏面研削の際のシリコン屑等が混じって
いる汚水が、半導体ウエハの表面に回り込むことがな
い。この結果、この汚水により半導体ウエハの表面を汚
すことがない。
【0056】また、移動手段44における真空吸着パッ
ドにより半導体ウエハ35を吸着した状態で、チャック
プレ−ト28の供給路28aに常圧で供給された純水を
多孔質材29の上面より流出させながら、前記移動手段
44により半導体ウエハ35をチャックプレ−ト28か
ら取り出している。このため、従来の製造方法では困難
であったチャックプレ−ト28からの半導体ウエハ35
の取り出しを容易に行うことができる。
【0057】尚、上記第1の実施例では、チャックプレ
−ト28の供給路28aに供給する液体として純水を使
用しているが、半導体素子特性に影響を及ぼさず、体積
膨張率が水と同程度で、熱膨張係数がSiに近いなどの
条件を満足すれば、他の液体を使用することも可能であ
る。
【0058】また、固定装置21は半導体ウエハ35を
固定するものとして用いているが、半導体チップを固定
するものとして用いることも可能であり、実験により一
辺が5mm程度の半導体チップでも充分な保持強度が得
られることを確認した。このように、半導体チップを固
定し、その裏面を研削すれば、半導体チップを大幅に薄
型化することも可能である。
【0059】また、チャックプレ−ト28の供給路28
aに純水を供給した後、チャックプレ−ト28の上に半
導体ウエハ35を載置し、この半導体ウエハ35を重り
36によって下側に加圧することにより、半導体ウエハ
35とチャックプレ−ト28との間に均一な水膜37を
形成しているが、多孔質材29より純水を流出させなが
ら、半導体ウエハ35を重り36により下側に加圧した
後に純水の供給を停止させて、半導体ウエハ35とチャ
ックプレ−ト28との間に均一な水膜37を形成するこ
とも可能である。
【0060】また、半導体ウエハ35を重り36により
下側に加圧し、多孔質材29に含侵された純水を毛細管
現象によって、半導体ウエハ35とチャックプレ−ト2
8との間に均一な水膜37を形成しているが、半導体ウ
エハ35を下側に加圧することなく、チャックプレ−ト
28の上に半導体ウエハ35を載置し、多孔質材29に
含侵された純水を毛細管現象によって、半導体ウエハ3
5とチャックプレ−ト28との間に均一な水膜37を形
成することも可能である。
【0061】図8は、この発明の第2の実施例による半
導体装置の製造装置を示す断面図であり、図1と同一部
分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明す
る。上面が円形の形状とされている多孔質材29の厚さ
は、中心部が最も薄く、周縁部が最も厚く形成されてい
る。即ち、多孔質材29の厚さは、中央部が薄く、周辺
部に向かって徐々に厚く形成されている。このような構
造とした理由は、チャックプレ−ト28の上に水膜を氷
結させて半導体ウエハを固定する際、緻密質材からなる
チャックプレ−ト28の上面の中央部と周辺部との間で
水膜の冷却速度に差が生じることがないようにするため
である。
【0062】図9乃至図13は、この発明の第2の実施
例による半導体装置の製造装置を用いた半導体装置の製
造方法を示す断面図であり、第1の実施例と同一部分に
は同一符号を付し、同一部分の説明は省略する。
【0063】先ず、チャックプレ−ト28の上面の多孔
質材29には純水が充分に含侵される。この後、チャッ
クプレ−ト28の供給路28aへの純水の供給が停止さ
れる。
【0064】次に、図10に示すように、チャックプレ
−ト28の上には半導体ウエハ35が載置される。この
半導体ウエハ35は、重り36により下側に加圧され
る。この後、前記多孔質材29に含侵された純水は毛細
管現象により多孔質材29の表面に吸い上げられ、半導
体ウエハ35とチャックプレ−ト28との間に均一な水
膜37が形成される。
【0065】この後、図2に示すサ−モモジュ−ル30
により、冷却プレ−ト24、チャックプレ−ト28は−
10℃程度まで冷却される。この結果、前記水膜37が
氷結され、半導体ウエハ35はチャックプレ−ト28に
保持される。
【0066】次に、図11に示すように、前記重り36
は取り外され、カップ状砥石39を第1の矢印39aの
方向に回転させると共に固定装置21を第2の矢印39
bの方向に移動させることにより半導体ウエハ35の裏
面は研削加工される。この際、前記氷結された水膜37
の温度が上昇しない程度に冷却されたミスト状の図示せ
ぬ研削水を、又は図示せぬ砥石内側からの研削水供給口
により図示せぬ研削水を、必要に応じてウエハ35の裏
面に供給することが好ましい。
【0067】この後、図12に示すように、半導体ウエ
ハ35が所定の厚さとされた後、チャックプレ−ト28
の供給路28aは図示せぬ真空引き手段により負圧に切
り替えられる。
【0068】次に、図8に示す温度制御器26によりサ
−モモジュ−ル30に冷凍時とは逆の電位が与えられ
る。これにより、前記サ−モモジュ−ル30の加熱が開
始され、冷却プレ−ト24、チャックプレ−ト28は順
次加熱される。この結果、前記氷結された水膜37は解
凍される。
【0069】この後、半導体ウエハ35の上方に洗浄ノ
ズル43が移動され、この洗浄ノズル43により前記研
削された半導体ウエハ35の裏面は高圧洗浄される。次
に、図13に示すように、図示せぬ真空吸着パッドによ
り半導体ウエハ35を吸着した状態で、供給路28aに
供給された純水を多孔質材29の上面より流出させなが
ら、移動手段44により半導体ウエハ35はチャックプ
レ−ト28から取り出される。
【0070】尚、前記チャックプレ−ト28及び前記多
孔質材29それぞれは、熱伝導率と剛性がある程度高い
ことが好ましく、カップ状砥石39によるセルフグライ
ンドが可能であることが好ましい。
【0071】上記第2の実施例においても第1の実施例
と同様の効果を得ることができる。また、固定装置21
における多孔質材29の厚さを、中央部が薄く、周辺部
側が厚くなるように形成している。これにより、半導体
ウエハ35を固定するための水膜37を氷結させる際、
この水膜37の中央部と周辺部との間で生じる冷却速度
の差をなくすことができる。
【0072】すなわち、ワ−ク受け部23において、チ
ャックプレ−ト28が緻密質材からなるため、このチャ
ックプレ−ト28の熱伝導率は多孔質材29のそれより
大きい。したがって、冷却プレ−ト24が複数のサ−モ
モジュ−ル30により均一に冷却されるものとして、ワ
−ク受け部23を介して水膜37を冷却する場合、ワ−
ク受け部23の上面の周辺部にチャックプレ−ト28の
一部があるため、多孔質材29の厚さを均一にすると、
水膜37の周辺部の方が中央部より冷却速度が速くな
る。このような水膜37の中央部と周辺部との間の冷却
速度の差をなくすため、多孔質材29の厚さを、中央部
が薄く、周辺部側が厚くなるようにしている。この結
果、多孔質材29の厚さが均一である場合に比べて、前
記水膜37の中央部の冷却速度を速くすることができ
る。そして、水膜37の中央部と周辺部との間の冷却速
度を均一にすることができる。これにより、前記水膜3
7の中央部と周辺部とをほぼ同時に氷結させることがで
きるため、氷結された水膜37の厚さを均一に形成こと
ができる。つまり、水膜37の周辺部の冷却速度が中央
部のそれより速くなると、水膜37が周辺部から中央部
に向けて氷結されていくため、氷結された水膜37の中
央部が周辺部より厚く形成されることとなるが、上記第
2の実施例においてはこのようなことがない。このた
め、半導体ウエハに精度の高い加工を施すことができる
と共に、自動機への応用が可能となる。
【0073】また、ワ−ク受け部23を、緻密質材から
なるチャックプレ−ト28と多孔質材29とから構成
し、この多孔質材29において毛細管現象を利用するこ
とによりワ−ク受け部23と半導体ウエハ35との間に
均一な厚さの水膜37を設ける。この水膜37の周辺部
と中央部とを同じ冷却速度で冷却することにより厚さが
均一な氷結された水膜37を形成し、この水膜37によ
りワ−ク受け部23に半導体ウエハ35を固定してい
る。したがって、半導体ウエハ35を研削加工する際、
従来技術のように保護テ−プを用いる必要がないため、
半導体ウエハ35を薄く加工しても、従来技術の問題点
である保護テ−プを剥がす際にウエハに割れを生じるこ
とがない。また、氷結された水膜37によって半導体ウ
エハ35を固定しているため、半導体ウエハ35の表面
全体を確実に固定することができる。このため、従来技
術のようにウエハ35の外周部に割れ・欠け等のチッピ
ングが発生することがない。この結果、従来技術ではで
きなかった半導体ウエハ35の薄型化を達成することが
でき、量産化を図ることも容易となる。
【0074】さらに、ウエハ35を研削する際に研削水
を用いるため、この研削水が冷却されることによりウエ
ハ35の周縁部においてこの研削水が氷結されることも
ある。これにより、ウエハ35の周縁部をさらに確実に
固定することができる。この結果、半導体ウエハ35の
充分な薄型化を達成することができる。
【0075】尚、上記第2の実施例では、固定装置21
は半導体ウエハ35を固定するものとして用いている
が、半導体チップを固定するものとして用いることも可
能である。この場合、チップ状態でも保持強度について
は何等問題なく、むしろ薄型化はチップ状で研削するこ
とでより効果が期待できる。
【0076】図14は、この発明の第3の実施例による
半導体装置の製造方法のワ−ク受け部を示す断面図であ
り、図8と同一部分には同一符号を付し、第2の実施例
と異なる部分についてのみ説明する。
【0077】ワ−ク受け部23はチャックプレ−ト28
及び第1乃至第3の多孔質材29a〜29cから構成さ
れており、第1乃至第3の多孔質材29a〜29cの厚
さは均一に形成されている。第1の多孔質材29aは、
円柱形状とされており、ワ−ク受け部23の上面の中央
部に位置している。第2の多孔質材29bは、第1の多
孔質材29aの外側に設けられており、リング形状とさ
れている。第3の多孔質材29cは、第2の多孔質材2
9bの外側に設けられており、リング形状とされてい
る。
【0078】第2の多孔質材29bは、第1の多孔質材
29aよりメッシュサイズが粗く形成されている。第3
の多孔質材29cは、第2の多孔質材29bよりメッシ
ュサイズが粗く形成されている。つまり、第1乃至第3
の多孔質材29a〜29cは外側に向かうに従いメッシ
ュサイズが粗くなる。
【0079】上記第3の実施例においても第2の実施例
と同様の効果を得ることができる。即ち、第1の多孔質
材29aのメッシュサイズより第2の多孔質材29bの
それを粗くし、第2の多孔質材29bのメッシュサイズ
より第3の多孔質材29cのそれを粗くしている。この
ため、第1の多孔質材29aの熱伝導率より第2の多孔
質材29bのそれが小さくなり、第2の多孔質材29b
の熱伝導率より第3の多孔質材29cのそれが小さくな
る。この結果、第1乃至第3の多孔質材29a〜29c
それぞれのメッシュサイズが同じである場合に比べて、
ワ−ク受け部23の上面の中央部の冷却速度を速くする
ことができる。そして、水膜37の中央部と周辺部との
間の冷却速度を均一にすることができる。
【0080】尚、上記第3の実施例では、三種類のメッ
シュサイズから構成される第1乃至第3の多孔質材29
a〜29cを用いているが、二種類又は四種類以上のメ
ッシュサイズから構成される多孔質材を用いることも可
能である。この場合の多孔質材は、ワ−ク受け部23の
上面の中央部から周辺部に向かうに従いメッシュサイズ
が粗くなるようにする必要がある。
【0081】図15は、この発明の第4の実施例による
半導体装置の製造方法のワ−ク受け部を示す断面図であ
り、図8と同一部分には同一符号を付し、第2の実施例
と異なる部分についてのみ説明する。
【0082】ワ−ク受け部23はチャックプレ−ト2
8、緻密質材51及びメッシュサイズが#100程度の
多孔質材52から構成されており、緻密質材51及び多
孔質材52それぞれの厚さは均一に形成されている。緻
密質材51は、円柱形状とされており、ワ−ク受け部2
3の上面の中央部に位置している。多孔質材52は、緻
密質材51の外側に設けられており、リング形状とされ
ている。
【0083】上記第4の実施例においても第2の実施例
と同様の効果を得ることができる。即ち、緻密質材51
の外側に多孔質材52を設けているため、水膜37の中
央部と周辺部との間の冷却速度を均一にすることができ
る。
【0084】尚、上記第4の実施例では、緻密質材51
の外側に多孔質材52を設けているが、水膜を均一に冷
却するためであれば、緻密質材51と多孔質材52との
組合せを図15に示すものより多くすることも可能であ
る。
【0085】また、チャックプレ−ト28とは別に緻密
質材51を設けているが、緻密質材51の部分をチャッ
クプレ−ト28と一体化することも可能である。また、
多孔質材52の内側に緻密質材51を設けているが、多
孔質材52の内側にこの多孔質材52よりメッシュサイ
ズの細かい多孔質材を設けることも可能である。
【0086】図16は、この発明の第5の実施例による
半導体装置の製造方法のワ−ク受け部を示す断面図であ
り、図8と同一部分には同一符号を付し、第2の実施例
と異なる部分についてのみ説明する。
【0087】ワ−ク受け部23は、チャックプレ−ト2
8及びメッシュサイズが#100程度の多孔質材29か
ら構成されている。前記チャックプレ−ト28の上には
円柱形状の多孔質材29が設けられており、この多孔質
材29の厚さは均一に形成されている。この多孔質材2
9の上面の周辺部及び縁部は封止部53、例えば接着剤
を用いた封止部53が形成されている。即ち、ワ−ク受
け部23に半導体ウエハを固定する際、多孔質材29の
上面においてこのウエハが設置されない部分に封止部5
3が形成される。
【0088】上記第5の実施例においても第2の実施例
と同様の効果を得ることができる。また、多孔質材29
の上面において半導体ウエハが設置されない部分に封止
部53を形成しているため、ウエハと多孔質材29との
間に水膜を形成する際、前記設置されない部分から水が
流出することがない。したがって、前記水膜の厚さを均
一とすることができ、この水膜を均一に冷却することが
できる。
【0089】図17は、この発明の第6の実施例による
半導体装置の製造方法のワ−ク受け部を示す断面図であ
り、図16と同一部分には同一符号を付し、第5の実施
例と異なる部分についてのみ説明する。
【0090】多孔質材29はリング形状とされており、
この多孔質材29の内側にはチャックプレ−ト28の一
部が設けられている。尚、水膜を氷結させるために冷却
する際、この水膜の中央部と周辺部との冷却速度を均一
にするために、チャックプレ−ト28にテ−パ−を持た
せても構わない。上記第6の実施例においても第5の実
施例と同様の効果を得ることができる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
チャックプレ−トの上面の一部に多孔質材を設け、前記
チャックプレ−トの内部に多孔質材と連結された供給路
を設けている。また、多孔質材を、チャックプレ−トの
中央部から周辺部に向かうに従い厚くなるように形成し
ている。したがって、製造装置におけるスペ−ス効率及
び投資効率を大幅に向上させることができると共に、半
導体素子の大幅な薄型化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例による半導体装置の製
造装置を示す断面図。
【図2】この発明の図1又は図8に示すサ−モモジュ−
ルの構成図。
【図3】この発明の第1の実施例による半導体装置の製
造装置を用いた半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図4】この発明の第1の実施例による半導体装置の製
造装置を用いた半導体装置の製造方法を示すものであ
り、図3の次の工程を示す断面図。
【図5】この発明の第1の実施例による半導体装置の製
造装置を用いた半導体装置の製造方法を示すものであ
り、図4の次の工程を示す断面図。
【図6】この発明の第1の実施例による半導体装置の製
造装置を用いた半導体装置の製造方法を示すものであ
り、図5の次の工程を示す断面図。
【図7】この発明の第1の実施例による半導体装置の製
造装置を用いた半導体装置の製造方法を示すものであ
り、図6の次の工程を示す断面図。
【図8】この発明の第2の実施例による半導体装置の製
造装置を示す断面図。
【図9】この発明の第2の実施例による半導体装置の製
造装置を用いた半導体装置の製造方法を示す断面図。
【図10】この発明の第2の実施例による半導体装置の
製造装置を用いた半導体装置の製造方法を示すものであ
り、図9の次の工程を示す断面図。
【図11】この発明の第2の実施例による半導体装置の
製造装置を用いた半導体装置の製造方法を示すものであ
り、図10の次の工程を示す断面図。
【図12】この発明の第2の実施例による半導体装置の
製造装置を用いた半導体装置の製造方法を示すものであ
り、図11の次の工程を示す断面図。
【図13】この発明の第2の実施例による半導体装置の
製造装置を用いた半導体装置の製造方法を示すものであ
り、図12の次の工程を示す断面図。
【図14】この発明の第3の実施例による半導体装置の
製造装置のワ−ク受け部を示す断面図。
【図15】この発明の第4の実施例による半導体装置の
製造装置のワ−ク受け部を示す断面図。
【図16】この発明の第5の実施例による半導体装置の
製造装置のワ−ク受け部を示す断面図。
【図17】この発明の第6の実施例による半導体装置の
製造装置のワ−ク受け部を示す断面図。
【図18】半導体ウエハを示す斜視図。
【図19】従来の半導体装置の製造装置を用いた半導体
装置の製造方法を示す断面図。
【図20】従来の半導体装置の製造装置を用いた半導体
装置の製造方法を示すものであり、図19の次の工程を
示す断面図。
【図21】従来の半導体装置の製造装置を用いた半導体
装置の製造方法を示すものであり、図20の次の工程を
示す断面図。
【図22】従来の半導体装置の製造装置を用いた半導体
装置の製造方法を示すものであり、図21の次の工程を
示す断面図。
【図23】従来の半導体装置の製造装置を用いた半導体
装置の製造方法を示すものであり、図22の次の工程を
示す断面図。
【図24】従来の半導体装置の製造装置を用いた半導体
装置の製造方法を示すものであり、図23の次の工程を
示す断面図。
【図25】従来の半導体装置の製造装置を用いた半導体
装置の製造方法を示すものであり、図24の次の工程を
示す断面図。
【図26】従来の半導体装置の製造装置を用いた半導体
装置の製造方法を示すものであり、図25の次の工程を
示す断面図。
【符号の説明】
21…固定装置、22…冷却部、23…ワ−ク受け部、24…冷
却プレ−ト、25…ベ−スプレ−ト、26…温度制御器、27
…放熱器、27a …流路、28…チャックプレ−ト、28a …
供給路、29…多孔質材、29a …第1の多孔質材、29b …
第2の多孔質材、29c …第3の多孔質材、30…サ−モモ
ジュ−ル、31…N型素子、32…P型素子、33a …第1の
金属電極、33b …第2の金属電極、33c …第3の金属電
極、34…直流電源、35…半導体ウエハ、36…重り、37…
水膜、39…カップ状砥石、39a …第1の矢印、39b …第
2の矢印、41…研削水、42…ノズル、43…洗浄ノズル、
44…移動手段、51…緻密質材、52…多孔質材、53…封止
部。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板を固定するチャックプレ−ト
    と、 前記チャックプレ−トの上面の一部に設けられた多孔質
    材と、 前記チャックプレ−トの内部に設けられ、前記多孔質材
    と連結された供給路と、 前記供給路に液体を供給する供給手段と、 前記供給路を真空にする真空引き手段と、 前記チャックプレ−トを冷却する冷却手段と、 前記チャックプレ−トを加熱する加熱手段と、 前記半導体基板を研削する研削手段と、 を具備することを特徴とする半導体装置の製造装置。
  2. 【請求項2】 チャックプレ−トの上面に設けられた多
    孔質材に液体を含侵させる工程と、 前記チャックプレ−トの上に半導体基板を載置する工程
    と、 前記多孔質材における毛細管現象により、前記半導体基
    板と前記チャックプレ−トとの間に前記液体の膜を形成
    する工程と、 前記チャックプレ−トを冷却手段によって冷却すること
    により、前記液体の膜を氷結させる工程と、 を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記冷却手段は、ペルチェ効果を利用し
    た複数のサ−モモジュ−ルから構成されていることを特
    徴とする請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法お
    よびその製造装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱手段は、ペルチェ効果を利用し
    た複数のサ−モモジュ−ルから構成されていることを特
    徴とする請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法お
    よびその製造装置。
  5. 【請求項5】 前記液体は、水であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法およびその
    製造装置。
  6. 【請求項6】 前記多孔質材は、前記チャックプレ−ト
    の中央部から周辺部に向かうに従い厚く形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置の製
    造方法およびその製造装置。
  7. 【請求項7】 前記多孔質材のメッシュサイズは、前記
    チャックプレ−トの上面の中央部から周辺部に向かうに
    従い粗くなることを特徴とする請求項1又は2記載の半
    導体装置の製造方法およびその製造装置。
  8. 【請求項8】 前記チャックプレ−トの上面の周辺部に
    多孔質材が設けられており、前記上面の中央部に緻密質
    材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記
    載の半導体装置の製造方法およびその製造装置。
  9. 【請求項9】 半導体基板を固定するチャックプレ−ト
    と、 前記チャックプレ−トの上面の全部に設けられた多孔質
    材と、 前記多孔質材の縁部及びその上面の周辺部に設けられた
    封止部と、 前記チャックプレ−トの内部に設けられ、前記多孔質材
    と連結された供給路と、 前記供給路に液体を供給する供給手段と、 前記供給路を真空にする真空引き手段と、 前記チャックプレ−トを冷却する冷却手段と、 前記チャックプレ−トを加熱する加熱手段と、 前記半導体基板を研削する研削手段と、 を具備することを特徴とする半導体装置の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記多孔質材は前記チャックプレ−ト
    の上面の周辺部に設けられており、前記多孔質材の外縁
    部及びその上面の周辺部に封止部が設けられていること
    を特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置の製造方
    法およびその製造装置。
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