JPH0777899B2 - 紙容器用のブランク板 - Google Patents

紙容器用のブランク板

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JPH0777899B2
JPH0777899B2 JP63116340A JP11634088A JPH0777899B2 JP H0777899 B2 JPH0777899 B2 JP H0777899B2 JP 63116340 A JP63116340 A JP 63116340A JP 11634088 A JP11634088 A JP 11634088A JP H0777899 B2 JPH0777899 B2 JP H0777899B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、内填物の有する品質を変質させることのない
紙容器、すなわち、品質保持特性に優れた性質を有する
紙容器を得るための紙容器用のブランク板に関するもの
であり、該ブランク板によって成形される紙容器の貼着
部を火炎シール法によって形成することができ、しか
も、内填物に対する品質保持特性と紙容器の貼着部の接
着強度とに優れた性質を有する例えば、ゲーベルトップ
タイプ、ブリックタイプ、さらには、円筒体等の形状の
紙容器に成形し得る紙容器用のブランク板を提供する。
[従来の技術] 紙容器は、紙容器の成形用素材である積層シートの有す
る熱溶着能によって貼着部が形成されており、一般的に
は、紙容器内の内填物と接する容器内周面層がポリオレ
フィン系樹脂層からなる紙容器用積層シートによって、
該紙容器用積層シートにおける前記ポリオレフィン系樹
脂層の有する熱溶着能を利用して貼着部が形成されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] ところで、容器内周面層がポリオレフィン系樹脂層で形
成されている従来の紙容器は、該紙容器の成形用素材で
ある紙容器用積層シートを製造する際のポリオレフィン
系樹脂層の形成時や、該紙容器を製函する工程等で、ポ
リオレフィン系樹脂が熱分解を受けて脂肪族炭化水素等
の揮発性成分を副生するため、副生したこの揮発性成分
が紙容器内に充填したオレンジジュースや清酒等の内填
物内に混入し、内填物の品質を低下させる要因になって
いる。
またさらに、前記容器内周面層がポリオレフィン系樹脂
層で形成されている従来の紙容器は、該紙容器の内周面
層をなしているポリオレフィン系樹脂層が、紙容器内に
充填されるオレンジジュース等に含まれている芳香成分
を吸着、透過する性質を有しているため、紙容器内に充
填されているオレンジジュース等の内填物の品質を更に
低下させる要因にもなっている。
これに対して、本発明は、紙容器内に収納されているオ
レンジジュースや清酒等の内填物の有する品質を変質さ
せることのない紙容器、すなわち、品質保持特性に優れ
た性質を有する紙容器に製函される紙容器用のブランク
板であって、しかも該紙容器用のブランク板の貼着予定
部分が優れた熱溶着能を有することによって、貼着部の
接着強度に優れた性質を有する紙容器に成形し得る紙容
器用のブランク板を提供する。
[課題を解決するための手段] 上記の目的は、以下の構成による本発明の紙容器用のブ
ランク板によって達成することができる。
すなわち本発明は、ポリオレフィン系樹脂による表面層
と、該表面層側に位置する紙層とアルミニウム箔とが積
層されてなる中間層と、延伸ポリエステル樹脂フィルム
層、延伸エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂フ
ィルム層、及び延伸ナイロンフィルム層の中から選択さ
れるいずれか1つの延伸フィルム層による裏面層とを具
備する紙容器用積層シートからなる紙容器用のブランク
板において、前記紙容器用のブランク板によって成形さ
れる紙容器の貼着部に関係する裏面層の領域には、該裏
面層を構成する樹脂に比較して低温でのヒートシール特
性を有するヒートシール用樹脂層が積層されている紙容
器用のブランク板からなる。
上記の構成による本発明の紙容器用のブランク板による
紙容器の容器胴部は、該紙容器用のブランク板の一方の
側辺部を他方の側辺部上に重畳し、得られた重畳部を加
熱、加圧することによって、内周面層が前期ブランク板
における裏面層で構成される封筒貼り部を形成すること
によって得られる。
このときに、紙容器の貼着部に関係する紙容器用のブラ
ンク板の裏面層の領域には、該裏面層を構成する樹脂に
比較して低温でのヒートシール特性を有するヒートシー
ル用樹脂層が積層されている。
したがって、本発明の紙容器用のブランク板による紙容
器は、該紙容器における貼着部のうちのブランク板の裏
面層が関係する部分は、この部分の裏面層に積層されて
いる低温でのヒートシール特性を有するヒートシール用
樹脂層の有する熱溶着能によって形成される。
上記の構成からなる本発明の紙容器用ブランク板を形成
する紙容器用積層シートの裏面層は、延伸ポリエステル
樹脂フィルム層、延伸エチレン−ビニルアルコール系共
重合体樹脂フィルム層、及び延伸ナイロンフィルム層の
中から選択されるいずれか1つの延伸フィルム層からな
り、通常は、該延伸フィルム層の安定性、耐衝撃性、及
び得られる紙容器用ブランク板の容器成形特性等の関係
から、厚さ10〜50μ程度の延伸フィルム層からなる。
なお、前記裏面層が、エチレン含有量が60モル%を越え
るような延伸エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹
脂フィルム層からなる場合には、該裏面層による内填物
中の芳香成分を吸着する作用が強くなる傾向を有するた
め、エチレン含有量が60モル%未満のエチレン−ビニル
アルコール系共重合体樹脂による延伸フィルムを使用す
るのが好ましい。
また、前記裏面層が延伸ポリエステルフィルムや延伸ナ
イロンフィルムからなる場合には、2軸延伸フィルムに
よるものが好ましい。
延伸ポリエステル樹脂フィルム層、延伸エチレン−ビニ
ルアルコール系共重合体樹脂フィルム層、及び延伸ナイ
ロンフィルム層の中から選択されるいずれか1つの延伸
フィルム層からなる裏面層は、表面層側に位置する紙層
とアルミニウム箔とが積層されてなる中間層に対して、
通常、接着性ポリオレフィン系樹脂やイソシアネート系
接着剤等を利用して積層される。
本発明の紙容器用ブランク板を形成する紙容器用積層シ
ートの裏面層と表面層との間に位置する中間層は、紙層
とアルミニウム箔との積層構成からなり、紙層が表面層
側に位置するように、すなわちアルミニウム箔が裏面層
側に位置するようにして積層される。
また、本発明の紙容器用のブランク板の表面層は、該紙
容器用のブランク板によって成形された紙容器に対し
て、外部から耐水性能を付加するものであると同時に、
前述の紙容器用ブランク板の裏面層のうち貼着部に関係
する領域に部分的に積層されているヒートシール用樹脂
層との間に、優れた熱溶着性能をもたらすものでもあ
り、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリ
ル酸メチル共重合体、エチレン−α・オレフィン共重合
体、更にはポリプロピレン等により厚さ3〜150μ程度
に形成されている。
更に、本発明の紙容器用のブランク板において、裏面層
の1部分に積層されている前述のヒートシール用樹脂層
は、該裏面層を構成している樹脂に比較して低温でのヒ
ートシール特性を有する樹脂、例えば、ウレタン樹脂、
ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、接着性ポリエ
ステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化
ビニル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂、ポ
リ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリ
スチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、セル
ロース誘導体、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、キ
シレン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ケトン樹脂、ク
マロン・インデン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、環化
ゴム、塩化ゴム、アルキッド樹脂、天然樹脂、天然樹脂
誘導体等により、厚さ20〜100μ程度に形成されてい
る。
なお、このヒートシール用樹脂層は、前述のヒートシー
ル用樹脂の単独樹脂または2種以上の混合樹脂を、例え
ば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、アルコール類、
エステル類、ケトン類、グリコール類、グリコール誘導
体類等からなる単独溶剤または混合溶剤に溶解して得ら
れるコーテイング剤を、紙容器用積層シートにおける裏
面層上の所定の部分に塗工、乾燥することによって、あ
るいは、前記ヒートシール用樹脂を前記所定の部分に押
し出しラミネートすることによって、更には、別製の基
材フィルム面にラミネートされているヒートシール用樹
脂層を、所定の部分に転写することによって、更にま
た、前記裏面層の所定の部分にコロナ放電を付した後
に、ヒートシール用樹脂による既製の押し出しフィルム
を、アンカーコート層、例えば、イソシアネート系、ブ
タジエン系、ウレタン系、イミン系、チタン系等による
アンカーコート層を利用して積層する等の方法によって
容易に形成し得る。
このヒートシール用樹脂層は、本発明の紙容器用のブラ
ンク板の表面層であるポリオレフィン系樹脂層との間、
及び前記ヒートシール用樹脂層同志の間の熱溶融接着
を、火炎シール法によって行なえるような特性を有して
いる。
[実施例] 以下本発明の紙容器用のブランク板の具体的な構成を、
実施例に基づいて説明する。
実施例1 第1図において、坪量400g/m2の耐酸紙2の表面に、厚
さ30μの低密度ポリエチレン樹脂「ミラソン16sp」層
(表面層)3を、押し出しコーティング法によって形成
し、また、裏面には、厚さ30μのアイオノマー樹脂「三
井デュポンケミカル(株):ハイミラン1652」層からな
る接着剤層4を利用して、厚さ9μのアルミニウム箔5
を接着し、さらに、該アルミニウム箔5面に、厚さ12μ
の2軸延伸ポリエステルフィルム「東洋紡績(株):エ
スペット」層(裏面層)6をイソシアネート系の接着剤
を利用して、積層することにより、本発明で利用する積
層シートの1実施例品たる紙容器用積層シート1を得
た。
なお、前記延伸ポリエステルフィルムは、接着性樹脂が
添加されているポリエステル混合樹脂を製膜原料とする
延伸フィルムからなるもので、その表面にコロナ放電処
理が付されているものであり、また、前記第1図におい
て、符号7で表示される部分は、紙容器用積層シート1
における包装材用基材からなる中間層である。
次いで、前記紙容器用積層シートの裏面層に対して、該
積層シートを380×370mmの紙容器用ブランク板に打ち抜
いてゲーベルトップ型の紙容器に製函した際に得られる
紙容器の貼着部となる領域に、ポリエチレンイミン系の
アンカーコート剤「日本触媒化学(株):エポミンp−
1000」が裏面に塗工されている厚さ60μのポリエチレン
フィルムを、該フィルムの前記アンカーコート剤面と前
述の紙容器用積層シートにおける延伸ポリエスフィルム
におけるコロナ放電処理面とが接するようにして重ね合
わせた後、240℃の加熱、加圧を行なうことにより、ポ
リエチレンフィルムによるヒートシール用樹脂層8を形
成すると共に、第2図にて、符号mで表示される箇所
に、折り曲げ用の押圧線を形成した。
さらに、この紙容器用積層シート1を枚葉に裁断した
後、380×370mmの矩形状に打ち抜くことにより、第2図
に示される輪郭形状の本発明の1実施例品である紙容器
用のブランク板「i」を得た。
なお、前記第2図において、斜線を付した部分は、積層
シートの裏面層6の上に積層したヒートシール用樹脂層
8の領域である。
実施例2 坪量400g/m2の耐酸紙の表面に、厚さ30μの低密度ポリ
エチレン樹脂「ミラソン16sp」層(表面層)を、押し出
しコーティング法によって形成し、また、裏面には、厚
さ30μのアイオノマー樹脂「三井デュポンケミカル
(株):ハイミラン1652」層からなる接着剤層を利用し
て、厚さ9μのアルミニウム箔を接着し、さらに、該ア
ルミニウム箔面に、厚さ15μの延伸エチレン−ビニルア
ルコール共重合体樹脂フィルム「(株)クラレ:エバー
ルXL」層(裏面層)を、イソシアネート系の接着剤を利
用して積層することにより、本発明で利用する積層シー
トの1実施例品である紙容器用積層シートを得た。
次いで、前記紙容器用積層シートの裏面層(延伸エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルム層)面に対
して、該積層シートを380×370mmの紙容器用ブランク板
に打ち抜いてゲーベルトップ型の紙容器に製函した際に
得られる紙容器における貼着部となる領域に、下記組成
のコーティング剤(a)を、塗工、乾燥することによ
り、厚さ60μのヒートシール用樹脂層を形成すると共
に、製函時に利用する折り曲げ用の押圧線を形成した。
コーティング剤(a) (1) エチレン−酢酸ビニル共重合体 (酢酸ビニル含有量30%)……10重量部 (2) マイクロシリカ………… 1重量部 (3) トルエン…………………89重量部 しかる後に、前記紙容器用積層シートを枚葉に裁断し、
さらに、380×370mmの矩形状に打ち抜くことによって、
本発明の1実施例品である紙容器用のブランク板「ii」
を得た。
紙容器の作製1 第3図〜第4図において、前記実施例1〜実施例2で得
られた2種類のそれぞれの紙容器用のブランク板10に対
して、該ブランク板10の一方の側辺部11に、該側辺部に
おける表面層12と中間層13における紙層の1部分とを欠
落させる削り取り加工を行なった後、この削り取り加工
によって露出した紙層面にポリオレフィン系接着剤をコ
ーティングし、さらに、前記一方の側辺部11をブランク
板10の表面層12側に反転させ、すなわち、ポリオレフィ
ン系接着剤面同志が接するようにして反転させ、該反転
部における接当部同志を接着させるスカイブヘミング加
工を、加圧によって行なった。
しかる後に、火炎シール法による容器胴部の貼着部を、
ブランク板10における前述のスカイブヘミング加工を施
した一方の側辺部11上に他方の側辺部14を重畳、熱溶着
することによって形成し、内周面層が前記ブランク板に
おける裏面層15で構成されている角筒体を得た。
なお、第3図〜第4図において、符号16で表示される部
分は、紙容器用ブランク板10におけるヒートシール用樹
脂層である。
前記紙容器胴部の火炎シール法による熱接着条件は、ガ
ス流量40mmAq、混合気体量300mmAqの予備処理用第1バ
ーナーと、ガス流量50mmAq、混合気体量320mmAqの第2
バーナーとにより、コンベアスピード130m/min.で実施
し、火炎処理面の加熱温度は240℃である。
また、前記火炎シール法による容器胴部の貼着部は、火
炎処理後に、該火炎処理を施した面同志を重畳、加圧す
ることによって形成したものであるが、この場合の火炎
処理とその後の加圧処理との間のタイムラグが大きくな
りすぎると、加圧時の接合面の温度が低下し、得られる
シール強度が小さくなるので、前記タイムラグは0.5秒
以内に設定しておくのが好ましい。
さらに続けて、所定の製函工程によって、前記ブランク
板10における折り曲げ用の押圧線を利用して、容器底部
に相当する部分の折り曲げ、及びブランク板10同志の重
畳部の熱溶着を行ない、容器底部を成形した。
しかる後に、底部が閉塞されている角筒体内に、1800ml
のオレンジジュースを充填し、さらに、前記ブランク板
における折り曲げ用の押圧線mを利用して、容器頂部に
相当する部分の折り曲げ、及びブランク板同志の重畳部
の熱溶着を行なうことによって、容器内周面層が前記紙
容器用ブランク板における裏面層で構成されている紙容
器、すなわち、第5図にて符号Aで表示される、横幅8.
5cm、奥行8.5cm、高さ30cmのゲーベルトップ型直方体形
状の紙容器を得た。
得られた各紙容器を床上1.2mのところから落下させる落
下試験に付したところ、紙容器の熱貼着部には、液漏れ
の発生は全く無かった。
しかしながら、上記の実施例1〜実施例2の各紙容器用
のブランク板の中から、各ヒートシール用樹脂層の構成
を欠落する構成からなる比較のための紙容器用のブラン
ク板を使用し、前記紙容器の成形方法と全く同様の火炎
シール法による容器胴部の接着を行なって得られた紙容
器の場合には、容器胴部の貼着部に液漏れが発生した。
実施例3 第6図において、前記実施例1における紙容器用ブラン
ク板「i」を得る際に利用した紙容器用積層シート1と
同一の構成からなる紙容器用積層シートの裏面に対し
て、380×370mmの紙容器用ブランク板に打ち抜いてゲー
ベルトップ型の紙容器に製函した際に得られる紙容器の
貼着部となる部分に、ポリエチレンイミン系のアンカー
コート剤「日本触媒化学(株):エポミンp−1000」が
裏面に塗工されている厚さ60μのポリエチレンフィルム
を、該フィルムの前記アンカーコート剤面と前述の紙容
器用積層シートにおける延伸ポリエステルフィルムにお
けるコロナ放電処理面とが接するようにして重ね合わせ
た後、240℃の加熱、加圧を行なうことによって、前記
ポリエチレンフィルムによるヒートシール用樹脂層を形
成するとともに、製函の際に利用する折り曲げ用の押圧
線nを形成した。
さらに、この紙容器用積層シートを、枚葉に裁断した
後、380×370mmの矩形状に打ち抜くことによって、第6
図に示される輪郭形状の本発明の1実施例品である紙容
器用のブランク板「iii」を得た。
なお第6図において斜線を付した部分は、前記紙容器用
のブランク板「iii」における裏面層上に形成したヒー
トシール用樹脂層の領域である。
実施例4 前記実施例2における紙容器用ブランク板「ii」を得る
際に使用した紙容器用積層シートと同一構成からなる紙
容器用積層シートの裏面層(延伸エチレン−ビニルアル
コール共重合体樹脂フィルム層)面に対して、該積層シ
ートを380×370mmの紙容器用ブランク板に打ち抜いてゲ
ーベルトップ型の紙容器に製函した際に得られる紙容器
における貼着部となる部分に、前記実施例2で使用した
コーティング剤(a)と同一の組成成分のコーティング
剤を、塗工、乾燥することによって、厚さ60μのヒート
シール用樹脂層を形成するとともに、製函時に利用する
折り曲げ用の押圧線を形成した。
さらに、前記紙容器用積層シートを枚葉に裁断した後、
380×370mmの矩形状に打ち抜くことによって、本発明の
1実施例品である紙容器用のブランク板「iv」を得た。
紙容器の作製2 第7図において、前記実施例3〜実施例4で得られた2
種類のそれぞれの紙容器用のブランク板20に対して、該
ブランク板20の一方の側辺部21に、第8図に示される積
層構成のシール用テープa、すなわち、厚さ20μのアル
ミニウム箔と厚さ12μの2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レート樹脂フィルムとの積層シートによる中芯層bの
表、裏両面に、それぞれ、厚さ20μのポリオレフィン系
樹脂「ミラソン16p:三井石油化学工業(株)製」による
表面層c及び裏面層dを積層して得られた厚さ91μ、幅
24mmのシール用テープaを接着することによって、一方
の側辺部21が前記シール用テープaによって端面処理さ
れている紙容器用のブランク板を得た。
なお、シール用テープaによる一方の側辺部21に対する
端面処理は、該一方の側辺部21に対して、シール用テー
プaを該シール用テープaの一方の側辺部を表面層c側
に反転させ、得られた幅約5mmの反転部における裏面層
dと、前記を紙容器用のブランク板20の前記一方の側辺
部21における裏面層25とが当接するように、しかも、前
記一方の側辺部21における表面層22と裏面層25と端面27
とが、前記シール用テープaによって被覆されるように
して巻き付けた後、巻き付けられたシール用テープaと
一方の側辺部21との当接部分を、該接当部分の上、下に
320℃の熱バーを当てた状態で、2kg/cm2の加圧を付しな
がら、加熱面が300℃になるまで加熱することにより行
なった。
さらに続けて、前記シール用テープaによって端面処理
されている紙容器用のブランク板20の一方の側辺部21に
おける表面層22側に接着されているシール用テープa面
と、他方の側辺部24の裏面層25とを、それぞれ火炎処理
に付した後、一方の側辺部21上に他方の側辺部24を重畳
させ、該重畳部を加圧することによって、第9図に示さ
れる封筒貼り部を形成し、内周面層が裏面層25で構成さ
れている角筒状体を得た。
前記第9図において、符号26で表示される部分は、紙容
器用ブランク板におけるヒートシール用樹脂層の領域で
ある。
なお、上記の紙容器胴部の火炎シール法による熱接着条
件は、ガス流量40mmAq、混合空気量300mmAqの予備処理
用第1バーナーと、ガス流量50mmAq、混合空気量320mmA
qの第2バーナーとによって、コンベアスピード130m/mi
n.で実施し、火炎処理面の加熱温度は240℃である。
さらに続けて、所定の製函工程によって、前記ブランク
板20における折り曲げ用の押圧線を利用して、容器底部
に相当する部分の折り曲げ、及びブランク板20同志の重
畳部の熱溶着を行ない、容器底部を成形した。
しかる後に、前記の底部が閉塞されている角筒体内に、
1800mlの清酒を充填し、さらに、前記ブランク板におけ
る折り曲げ用の押圧線mを利用して、容器頂部に相当す
る部分の折り曲げ、及びブランク板同志の重畳部の熱溶
着を行なうことにより、容器内周面層が前記紙容器用ブ
ランク板における裏面層で構成されている横幅8.5cm、
奥行8.5cm、高さ30cmのゲーベルトップ型直方体形状の
紙容器を得た。
得られた各紙容器を床上1.2mのところから落下させる落
下試験に付したところ、紙容器の熱貼着部には、液漏れ
の発生が全く無かった。
しかしながら、前記実施例3〜実施例4の各紙容器用の
ブランク板の中から、各ヒートシール用樹脂層の構成を
欠落する構成からなる比較のための紙容器用のブランク
板を使用し、上記の紙容器の成形方法と全く同様の火炎
シール法による容器胴部の接着を行なって得られた紙容
器の場合には、容器胴部の貼着部に液漏れが発生した。
実施例5 第10図において、実施例1における紙容器用ブランク板
「i」を得る際に利用した紙容器用積層シート1と同一
の構成からなる紙容器用積層シートの裏面(2軸延伸ポ
リエステルフィルムのコロナ放電処理面)に対して、該
積層シートを380×370mmの紙容器用ブランク板に打ち抜
いてゲーベルトップ型の紙容器に製函した際に得られる
紙容器の貼着部となる部分に、ポリイソシアネート系の
アンカーコート剤「住友化学(株):スミジュールL−
75、10重量部、三洋化成(株):ユノフレックスE、10
重量部、及び酢酸エチル200重量部」が裏面に塗工され
ている厚さ60μのポリエチレンフィルムを、該フィルム
の前記アンカーコート剤面と前述の紙容器用積層シート
における延伸ポリエステルフィルムにおけるコロナ放電
処理面とが接するようにして重ね合わせた後、240℃の
加熱、加圧を行なうことによって、前記ポリエチレンフ
ィルムによるヒートシール用樹脂層を形成するととも
に、製函の際に利用する折り曲げ用の押圧線を形成し
た。
さらに、この紙容器用積層シートを枚葉に裁断した後、
380×370mmの矩形状に打ち抜くことにより、清酒充填用
の紙容器に製函される本発明の1実施例品である紙容器
用のブランク板「v」を得た。
なお、前記第10図において斜線を付した部分は、前記紙
容器のブランク板「v」における裏面層上に形成されて
いるヒートシール用樹脂層の領域であり、右側辺部に対
して、幅L1……20mmの部分と、また、左側辺部に対し
て、幅L2……10mmの部分と、さらに、底部形成用の接着
予定部分とゲーベル型頂部形成用の接着予定部分とに、
それぞれ、ヒートシール用樹脂層が形成されている。
実施例6 第11図において、前記実施例1における紙容器用ブラン
ク板「i」を得る際に利用した紙容器用積層シート1と
同一の構成からなる紙容器用積層シートの裏面(2軸延
伸ポリエステルフィルムのコロナ放電処理面)に対し
て、該積層シートを380×370mmの紙容器用ブランク板に
打ち抜いてゲーベルトップ型の紙容器に製函した際に得
られる紙容器の貼着部となる部分に、ポリエステル系樹
脂「ユニチカ(株):XA-4026」を押し出しコーティング
することによって、厚さ60μのヒートシール用樹脂層を
形成するとともに、製函の際に利用する折り曲げ用の押
圧線を形成した。
さらに、前記紙容器用積層シートを枚葉に裁断した後、
380×370mmの矩形状に打ち抜くことによって、本発明の
1実施例品である紙容器用のブランク板「vi」を得た。
なお、前記第11図において斜線を付した部分は、前記紙
容器用のブランク板「vi」における裏面層上に形成され
ているヒートシール用樹脂層の領域であり、右側辺部に
対して、幅L3……20mmの部分と、また左側辺部に対し
て、幅L4……10mmの部分と、さらに、底部形成用の接着
予定部分とゲーベル型頂部形成用の接着予定部分とに、
それぞれ、ヒートシール用樹脂層が形成されている。
[発明の作用、効果] 本発明の紙容器用のブランク板は、ポリオレフィン系樹
脂による表面層と、該表面層側に位置する紙層とアルミ
ニウム箔とが積層されてなる中間層と、延伸ポリエステ
ル樹脂フィルム層、延伸エチレン−ビニルアルコール系
共重合体樹脂フィルム層、及び延伸ナイロンフィルム層
の中から選択されるいずれか1つの延伸フィルム層によ
る裏面層とを具備する紙容器用積層シートからなる紙容
器用のブランク板において、前記紙容器用のブランク板
によって成形される紙容器の貼着部に関係する裏面層の
領域には、該裏面層を構成する樹脂に比較して低温での
ヒートシール特性を有するヒートシール用樹脂層が積層
されている構成からなる。
したがって、前記ブランク板における裏面層が直接関与
する部分の貼着部を、極めて効率の良い火炎シール法を
利用して形成することができ、しかも得られる紙容器
は、その内周面層が、延伸ポリエステル樹脂フィルム
層、延伸エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂フ
ィルム層、及び延伸ナイロンフィルム層の中から選択さ
れるいずれか1つの延伸フィルム層で構成されるので、
容器内周面層をなす樹脂層による紙容器内の内填物が具
備する芳香成分の吸着、透過がなく、また、容器内周面
層をなす樹脂層から内填物内への低分子量成分の溶出も
ないため、紙容器内に内填物が有する芳香成分を損失さ
せることなく、長期にわたっての品質保持特性を有する
紙容器になる。
特に、第12図にて符号h1で表示されるヒートシール用樹
脂層を有する紙容器用のブランク板や、第13図にて符号
h2で表示されるヒートシール用樹脂層を有する紙容器用
のブランク板、すなわち、ヒートシール用樹脂層が接着
予定部分に対して延長して形成されている紙容器用のブ
ランク板では、得られる紙容器の貼着部のヒートシール
層同志の端面の位置がお互いにずれることになり、ま
た、貼着部のヒートシール層とブランク板の裏面層との
間の貼り合わせ端面の位置とがお互いにずれることにな
るので、剥離作用が加わった際に該作用が分散されるた
め、剥離作用に対しての強力な抵抗力を有する貼着部を
具備する紙容器になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の紙容器用のブランク板の1実施例品
の模型断面図、第2図は、本発明の紙容器用のブランク
板の1実施例品に打ち抜かれる部分の平面図、第3図
は、紙容器用のブランク板によって紙容器胴部を得る際
のブランク板の一方の側辺部の端面処理の状態を示す模
型断面図、第4図は、紙容器用のブランク板によって形
成されている封筒貼り部の1実施例を示す模型断面図、
第5図は、紙容器用のブランク板によって成形された紙
容器の1実施例を示す斜面図、第6図は、本発明の紙容
器用のブランク板の1実施例品に打ち抜かれる部分の平
面図、第7図は、紙容器用のブランク板によって紙容器
胴部を得る際のブランク板の一方の側辺部の端面処理の
状態を示す模型断面図、第8図は、紙容器用のブランク
板の一方の側辺部を端面処理する際に使用したシール用
テープの1実施例を示す模型断面図、第9図は、前記シ
ール用テープを介装させた紙容器胴部における封筒貼り
部の模型断面図、第10図は、本発明の紙容器用のブラン
ク板の1実施例品に打ち抜かれる部分の平面図、第11図
は、本発明の紙容器用のブランク板の別の実施例品に打
ち抜かれる部分の平面図、第12図は、紙容器用のブラン
ク板によって形成されている封筒貼り部の別の実施例を
示す模型断面図、第13図は、シール用テープを介装させ
た紙容器胴部における封筒貼り部の別の実施例品の模型
断面図である。 1:紙容器用の積層シート、3:ポリオレフィン系樹脂によ
る表面層、6:裏面層、7:中間層、8:低温でのヒートシー
ル特性を有する樹脂によるヒートシール用樹脂層、i:紙
容器用のブランク板。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂による表面層と、該
    表面層側に位置する紙層とアルミニウム箔とが積層され
    てなる中間層と、延伸ポリエステル樹脂フィルム層、延
    伸エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂フィルム
    層、及び延伸ナイロンフィルム層の中から選択されるい
    ずれか1つの延伸フィルム層による裏面層とを具備する
    紙容器用積層シートからなる紙容器用のブランク板にお
    いて、前記紙容器用のブランク板によって成形される紙
    容器の貼着部に関係する裏面層の領域には、該裏面層を
    構成する樹脂に比較して低温でのヒートシール特性を有
    するヒートシール用樹脂層が積層されていることを特徴
    とする紙容器用のブランク板。
JP63116340A 1988-05-13 1988-05-13 紙容器用のブランク板 Expired - Lifetime JPH0777899B2 (ja)

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