JP2979052B2 - チューブ容器 - Google Patents

チューブ容器

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JP2979052B2 JP63330689A JP33068988A JP2979052B2 JP 2979052 B2 JP2979052 B2 JP 2979052B2 JP 63330689 A JP63330689 A JP 63330689A JP 33068988 A JP33068988 A JP 33068988A JP 2979052 B2 JP2979052 B2 JP 2979052B2
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、芳香成分としてテルペン系炭化水素による
香料や植物油等を含有する食品、医薬品、日用品等のペ
ースト状物を充填するためのチューブ容器に関するもの
である。
「従来の技術」 ペースト状物に代表される物体〜半流体の内填物を充
填するチューブ容器は、下端部が閉塞されているチュー
ブ状の容器胴部と、該チューブ状の容器胴部の上端部に
連続している肩部と、該肩部に連続している口頚部と、
前記口頚部に着脱自在に係合するキャップとで構成され
ており、特に嫌気性の内填物を内填させるチューブ容器
の場合には、該容器がガスバリヤー性に対して優れた特
性を有していることが要求されており、例えば金属の容
器胴部や、ポリオレフィン系樹脂層と金属箔との積層シ
ート等による容器胴部を具備するチューブ容器が利用さ
れている。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、前記従来の金属の容器胴部を有するチュー
ブ容器においては、該容器胴部の素材が有する特性によ
ってガスバリヤー性に対しては優れた性質が得られるも
のの、容器内に充填される内填物の種類によっては容器
胴部の素材である金属が腐食され、これが容器胴部のピ
ンホール発生の原因となったり、また絞り出しによって
充填物が押し出されるというチューブ容器の構造上、前
記容器胴部が極めて薄肉の金属で形成されるために、容
器胴部の機械的性状が悪く、例えば充填物の充填作業時
や消費者によるチューブ容器の取り扱い時等に、前記容
器胴部に破れが発生し易い等の欠点を有している。
またポリオレフィン系樹脂層と金属箔との積層シート
による容器胴部を有するチューブ容器においては、容器
胴部の内周面層であるポリオレフィン系樹脂層にヒート
シール特性を持たせる関係から、前記樹脂層を例えば80
〜100μ以上というような厚さにしてあるため、充填物
中の着香成分や有効成分を前記容器胴部の内周面層が吸
収してしまうことによる品質保持特性上での問題を有し
ている。
これに対して本発明は、特にテルペン系炭化水素によ
る香料や植物油等を含有している食品、医薬品、さらに
は染料が混合されている日用品等のペースト状物を内填
する場合であっても、充填物中の着香成分や有効成分を
容器胴部の内周面層が吸収してしまうことがなく、しか
も容器胴部の内周面層による熱溶着特性が低下すること
がなく、かつ、チューブ容器内の充填物がチューブ容器
用の積層シートにおける中間層の端面と接触することが
なく、これによって充填物の品質特性を良好に保持し得
るところの衛生的なチューブ容器を提供するものであ
る。
「課題を解決するための手段」 前記課題は、以下に記載する本発明の芳香成分を含有
するペースト状物用チューブ容器(以下単に本発明のチ
ューブ容器とする)によって解決される。
即ち、本発明のチューブ容器は、下端部が閉塞されて
いるチューブ状の容器胴部と、該チューブ状の容器胴部
の上端部に連続している肩部と、該肩部に連続している
口頚部と、前記口頚部に着脱自在に係合するキャップと
からなるチューブ容器からなり、前記チューブ状の容器
胴部は、ポリオレフィン系樹脂による表面層と、ガスバ
リヤー性を有する中間層と、シーラント用樹脂層による
裏面層とからなるチューブ容器用の積層シートの側辺部
同士を重畳し、該積層シートの表面層と裏面層との当接
部を熱接着してなる胴貼り部を、前記シーラント用樹脂
層が内周面層をなすようにして成形した筒状体からな
り、前記シーラント用樹脂層は、ガスバリヤー性を有す
る中間層側から見て、ポリオレフィン系樹脂による第1
の樹脂層/ガスバリヤー性を有する第2の樹脂層/ポリ
オレフィン系樹脂による厚さ30μ以下の第3の樹脂層を
具備する多層共押し出し積層樹脂フィルム層で形成され
ており、しかも、前記容器胴部の胴貼り部においては、
該容器胴部の内周面側に位置する積層シートの側辺部の
端面が、ポリオレフィン系樹脂による表面層とシーラン
ト用樹脂層とから流動した樹脂によって被覆されてお
り、かつ、前記肩部における容器内周面側には、ポリオ
レフィン系樹脂層(a)/ガスバリヤー性層/厚さ30μ
以下のポリオレフィン系樹脂層(b)の3層構成からな
る積層体が、該積層体におけるポリオレフィン系樹脂層
(b)が容器内周面側となるようにして積層されてなる
ものである。
前記構成による本発明のチューブ容器において、チュ
ーブ状の容器胴部を形成しているチューブ容器用の積層
シートは、ポリオレフィン系樹脂による第1の樹脂層/
ガスバリヤー性を有する第2の樹脂層/ポリオレフィン
系樹脂による厚さ30μ以下の第3の樹脂層を具備する多
層共押し出し積層樹脂フィルム層をシーラント用樹脂層
として具備するものであって、シーラント用樹脂層とし
て予め成形してある共押し出し積層樹脂フィルムを利用
するものである。
このシーラント用樹脂層におけるガスバリヤー性を有
する第2の樹脂層は、エチレン−ビニルアルコール共重
合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂、又はポリアミド樹脂に
よるものが好ましい。
又、このシーラント用樹脂層における第3の樹脂層
は、高密度ポリエチレン又はポリプロピレン樹脂による
ものが好ましい。
更に、このシーラント用樹脂層における第3の樹脂層
は、カルボキシル基を具備するポリエチレン系樹脂によ
るものが好ましい。
又、チューブ状の容器胴部を形成しているチューブ容
器用の積層シートにおけるガスバリヤー性を有する中間
層中には、少なくとも、カルボキシル基を具備するポリ
エチレン系樹脂層/アルミニウム箔/カルボキシル基を
具備するポリエチレン系樹脂層からなる3層成分が含ま
れていることが好ましいが、アルミニウム箔、エチレン
−ビニルアルコール共重合体樹脂層、ポリアミド樹脂
層、塩化ビニリデン樹脂層等からなるガスバリヤー性層
が含まれていればよい。
本発明のチューブ容器の容器胴部を形成している積層
シートの表面層は、ポリオレフィン系樹脂層からなるも
のであり、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体等
のポリエチレン系樹脂やポリプロピレン樹脂等によって
形成し得るが、低密度ポリエチレン樹脂によるものが最
も好適である。
このチューブ容器の容器胴部を形成している積層シー
トの中間層には、該中間層によって剛性と印刷による意
匠効果とをもたらすために、裏刷り印刷が施されている
基材樹脂フィルム、例えば2軸延伸ポリエステルフィル
ム、2軸延伸ポリプロピレンフィルム、2軸延伸ポリア
ミドフィルム等の基材フィルムと、前記のガスバリヤー
性層とを、ポリオレフィン系樹脂層を介して積層させた
積層体等を使用する。
そして、この中間層をなす積層体を更に、前記シーラ
ント用樹脂層をなす多層共押し出し積層樹脂フィルム層
に対して、ポリオレフィン系樹脂層を介して積層し、中
間層とシーラント用樹脂層との積層体にする。
容器胴部を形成している積層シートの裏面層、つまり
シーラント用樹脂層をなす多層共押し出し積層樹脂フィ
ルム層は、ポリオレフィン系樹脂による第1の樹脂層/
ガスバリヤー性を有する第2の樹脂層/ポリオレフィン
系樹脂による厚さ30μ以下の第3の樹脂層を具備する多
層共押し出し積層樹脂フィルムからなるものであり、該
多層共押し出し積層樹脂フィルムにおける前記ガスバリ
ヤー性を有する第2の樹脂層が、例えぱエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニ
ルデン樹脂等からなる。
なお、多層共押し出し積層樹脂フィルム層における第
1の樹脂層や第3の樹脂層、又、前述の容器胴部を形成
している積層シートの中間層中における基材樹脂フィル
ムと前記ガスバリヤー性層との間に介装されるポリオレ
フィン系樹脂層、更には中間層と多層共押し出し積層樹
脂フィルムからなるシーラント用樹脂層との間に介装さ
れるポリオレフィン系樹脂層等には、例えば低密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレ
ン−アクリル酸共重合体等のポリエチレン系樹脂やポリ
プロピレン樹脂等が利用される。
特に、前記中間層におけるガスバリヤー性層をアルミ
ニウム箔で形成した場合には、例えば裏刷り印刷が施さ
れている基材樹脂フィルム、具体的には2軸延伸ポリエ
ステルフィルム、2軸延伸ポリプロピレンフィルム、2
軸延伸ポリアミドフィルム等の基材フィルムとアルミニ
ウム箔、及びアルミニウム箔と裏面層をなす多層共押し
出し積層樹脂フィルムとを、それぞれカルボキシル基を
具備するポリオレフィン系樹脂による樹脂層、例えばエ
チレン−(メタ)アクリル酸共重合体等による樹脂層を
介して積層することが好適である。
容器胴部を形成している積層シートの裏面層をなす多
層共押し出し積層樹脂フィルム層における第3の樹脂層
は、該積層シートによって形成されるチューブ状の容器
胴部の内周面層をなすものである。したがって、チュー
ブ容器内に内填されている充填物に含まれている着香成
分の吸着性能をできるだけ低くするように30μ以下の厚
さに形成することが必要であり、成膜可能な厚さであれ
ばよく、例えば高密度ポリエチレン又はポリエチレン樹
脂による厚さ20μ以下のものが更に好ましい。
本発明のチューブ容器の容器胴部は、前記したポリオ
レフィン系樹脂による表面層と、ガスバリヤー性を有す
る中間層と、シーラント用樹脂層による裏面層とからな
るチューブ容器用の積層シートを、該積層シートの側辺
部同士を重畳し、この積層シートの表面層と裏面層との
当接部を熱接着してなる胴貼り部を、前記シーラント用
樹脂層が内周面層をなすようにして成形した筒状体から
なり、しかも前記容器胴部の胴貼り部においては、第3
図に示すように、該容器胴部の内周面側に位置する積層
シートの側辺部の端面を、ポリオレフィン系樹脂による
表面層とシーラント用樹脂層とから流動した樹脂によっ
て被覆してなるものである。
このチューブ容器の容器胴部をなす筒状体は、チュー
ブ容器用の積層シートの一方の側辺部と他方の側辺部と
を重畳し、該重畳部における積層シートの表面層と裏面
層との当接部を熱接着することによって容易に得られ
る。更に、本発明のチューブ容器は、前記チューブ状の
容器胴部と該チューブ状の容器胴部の上端部に連続して
いる肩部と、該肩部に連結している口頚部と、前記口頚
部に着脱自在に係合するキャップとからなるものであっ
て、チューブ状の容器胴部である前記筒状体をマンドレ
ルに装着した後に、該筒状体の一方の端部に、例えばポ
リオレフィン系樹脂等の射出成形を行なうことにより、
肩部と口頚部とを容易に形成し得る。
なお本発明のチューブ容器の成形の際には、マンドレ
ルに前記チューブ状の容器胴部である筒状体を装着する
と共に、該マンドレルに別製の積層体、つまりチューブ
容器の肩部の容器内周面側に積層する積層体も予め装着
しておき、マンドレルに装着した前記筒状体の一方の端
部に、肩部と口頚部とを射出成形する。
本発明のチューブ容器の肩部内周面側に積層する積層
体は、ポリオレフィン系樹脂層(a)/ガスバリヤー性
層/厚さ30μ以下のポリオレフィン系樹脂層(b)の3
層構成からなる積層体、つまり3層構成からなるフィル
ムやシート、更には成形体等であり、該積層体における
ポリオレフィン系樹脂層(b)が、容器内周面側となる
ようにしてチューブ容器の肩部内周面側に積層されてい
る。
このチューブ容器の肩部における容器内周面側に積層
されている積層体において、ポリオレフィン系樹脂層
(a)や(b)には、前述の容器胴部を形成している積
層シート中のポリオレフィン系樹脂層に関して説明した
ものと同様の樹脂が、又ガスバリヤー性層には、前述の
容器胴部を形成している積層シート中のガスバリヤー性
を有する中間層に関して説明したものと同様のガスバリ
ヤー性の樹脂やアルミニウム箔等が使用される。
さらに、チューブ容器の肩部の容器内周面側に積層さ
れている積層体において、ポリオレフィン系樹脂層
(b)は、チューブ容器の内周面層をなすものである。
したがって、チューブ容器内に内填されている充填物に
含まれている着香成分の吸着性能をできるだけ低くする
ように30μ以下の厚さに形成する。
「実施例」 以下、本発明のチューブ容器の具体的な構成を、製造
実施例を以って説明する。
(実施例1) 第1図において、裏刷り印刷m,mを有する厚さ12μの
2軸延伸ポリエステルフィルム「エステルフィルムE510
0:東洋紡績」2と、厚さ40μの低密度ポリエチレン「ミ
ラソン16P:三井石油化学工業」フィルム3とを、イソシ
アネート系のアンカーコート剤を介して貼り合わせ、更
に厚さ40μのエチレン−メタクリル酸共重合体樹脂「ニ
ュークレル0910c:三井デュポンポリケミカル」層4を介
して、前記低密度ポリエチレンフィルム3面に厚さ20μ
のアルミニウム箔を積層することにより、中間層に使用
する積層シートを得た。
次いで、前記中間層に使用する積層シートにおける2
軸延伸ポリエステルフィルム2面に、イソシアネート系
のアンカーコート剤を介して、厚さ50μの低密度ポリエ
チレン「ミラソン16P:三井石油化学工業」層からなる表
面層6を積層し、又アルミニウム箔5面に、厚さ40μの
エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂「ニュークレル09
10c:三井デュポンポリケミカル」層7を介して、多層共
押し出し積層樹脂フィルムからなるシーラント用樹脂層
(裏面層)8を貼り合わせ積層することにより、チュー
ブ容器用の積層シート1を得た。
なお、前記多層共押し出し積層樹脂フィルムからなる
シーラント用樹脂層8は、低密度ポリエチレン樹脂「ミ
ラソン16P:三井石油化学工業」層(20μ)/接着性ポリ
オレフィン系樹脂「アドマーAT:三井石油化学工業」層
(10μ)/エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂
「エバールE:日本合成化学」層(10μ)/接着性ポリオ
レフィン系樹脂「アドマーAT:三井石油化学工業」層(1
0μ)/低密度ポリエチレン樹脂「ミラソン16P:三井石
油化学工業」層(20μ)からなる。
続いて、前記のチューブ容器用の積層シート1を打ち
抜き加工したブランク板を使用し、該積層シート1のシ
ーラント用樹脂層8が内周面層になっている直径35mm、
高さ150mmの円筒体10を、該プランク板の左、右の側辺
部同士を重畳し、当接部を熱接着することによって成形
した。
次いで、マンドレルに対して前記円筒体10を装着し、
又後工程によって成形する肩部に当たるマンドレル部分
に対して、すなわち円筒体10の一方の端部に連続させて
下記の積層構成からなる積層シート〔1〕を装着した後
に、円筒体10の積層シート〔1〕を装着した側の端部
に、円錐台形状の肩部11とそれに連続する細首の口頚部
12とを、低密度ポリエチレン樹脂「ミラソン16P:三井石
油化学工業」の射出成形によって成形し、肩部11の容器
内周面側に前記積層シート〔1〕が積層されているチュ
ーブ容器先駆体を得た。
積層シート〔1〕 低密度ポリエチレン樹脂「ミラソン16P」層(20μ)
/イソシアネート系接着剤層/アルミニウム箔(20μ)
/イソシアネート系接着剤層/低密度ポリエチレン樹脂
「ミラソン16P」層(20μ) しかる後に、前記チューブ容器先駆体の細首の口頚部
12をシール材で封緘し、円筒体10の下方端部から200gの
オレンジフルーツソースを充填し、続いて円筒体10の下
方端部に熱溶着部13を形成することにより、第2図にて
符号14で表示される本発明の1実施例品であるチューブ
容器を得た。
(比較例1) 前記実施例1で使用したチューブ容器用の積層シート
1の裏面層、つまり多層共押し出し積層樹脂フィルムか
らなるシーラント用樹脂層8に相当する部分を、厚さ70
μの低密度ポリエチレン樹脂「ミラソン16P」層にする
以外は、全てチューブ容器用の積層シート1と対応する
積層構成と同一のチューブ容器用の積層シートを使用
し、又チューブ容器の肩部の容器内周面側には積層シー
ト〔1〕を積層することなく、それ以外の工程は実施例
1と対応する同一工程により、200gのオレンジフルーツ
ソースを充填してある比較のためのチューブ容器を得
た。
(実験) 前記実施例1及び比較例1の各チューブ容器を、37℃
にて1か月間保存した後に、チューブ容器内のオレンジ
フルーツソースの味と香りの官能テストを行なった。
実施例1のチューブ容器内のオレンジフルーツソース
には、オレンジの香りと味が保持されていたが、比較例
1のチューブ容器内のオレンジフルーツソースには、オ
レンジの香りが殆ど残っていなかった。
「発明の作用、効果」 本発明のチューブ容器は、該チューブ容器におけるチ
ューブ状の容器胴部が、ポリオレフィン系樹脂による表
面層と、ガスバリヤー性を有する中間層と、シーラント
用樹脂層による裏面層とからなるチューブ容器用の積層
シートによって成形されており、その内周面層が該積層
シートの裏面層、つまりポリオレフィン系樹脂による第
1の樹脂層/ガスバリヤー性を有する第2の樹脂層/ポ
リオレフィン系樹脂による厚さ30μ以下の第3の樹脂層
を具備する多層共押し出し積層樹脂フィルム層で形成さ
れており、しかもチューブ状の容器胴部の最内周面層
が、この多層共押し出し積層樹脂フィルム層におけるポ
リオレフィン系樹脂による厚さ30μ以下の第3の樹脂層
からなるものである。
従って本発明のチューブ容器にあっては、該チューブ
容器におけるチューブ状の容器胴部が、ポリオレフィン
系樹脂による第1の樹脂層/ガスバリヤー性を有する第
2の樹脂層/ポリオレフィン系樹脂による厚さ30μ以下
の第3の樹脂層を具備する多層共押し出し積層樹脂フィ
ルム層をシーラント用樹脂層とする成形体からなる。
よって、チューブ容器内の充填物と直接接触するポリ
オレフィン系樹脂による第3の樹脂層の厚さを30μ以下
というように小さく抑えているのにも拘らず、シーラン
ト用樹脂層として、ポリオレフィン系樹脂による第1の
樹脂層/ガスバリヤー性を有する第2の樹脂層/ポリオ
レフィン系樹脂による厚さ30μ以下の第3の樹脂層を具
備するところの予め成形してある多層共押し出し積層樹
脂フィルム層を使用しているので、該シーラント用樹脂
層の熱接着能が低下することがない。
そして、このシーラント用樹脂層の第3の樹脂層の厚
さを30μ以下に抑えており、しかも該第3の樹脂層に対
する容器外側面側にはガスバリヤー性を有する第2の樹
脂層を積層してあるために、チューブ容器内の充填物と
直接接触するポリオレフィン系樹脂の第3の樹脂層によ
るチューブ容器内の充填物中の着香成分の吸着性能及び
透過性能が極めて低く抑えられる。
更に本発明のチューブ容器の容器胴部は、ポリオレフ
ィン系樹脂による表面層と、ガスバリヤー性を有する中
間層と、シーラント用樹脂層による裏面層とからなるチ
ューブ容器用の積層シートの側辺部同士を重畳し、該積
層シートの表面層と裏面層との当接部を熱接着してなる
胴貼り部を、前記シーラント用樹脂層が内周面層をなす
ようにして成形した筒状体からなり、しかもこの容器胴
部の胴貼り部においては、該容器胴部の内周面側に位置
する積層シートの側辺部の端面がポリオレフィン系樹脂
による表面層とシーラント用樹脂層とから流動した樹脂
によって被覆されている。
このために、容器胴部を成形するための積層シート中
の中間層にアルミウム箔等の金属箔が積層されていて
も、該中間層の端面が容器胴部の内周面側に露出するこ
とがなく、衛生特性において優れた作用を奏するチュー
ブ容器になっている。
すなわち、本発明のチューブ容器の容器胴部における
胴貼り部においては、チューブ容器用の積層シートの表
面層と裏面層とが熱圧接着特性において優れた性質を有
していることにより、第3図に示されるように、容器胴
部の外周面側に位置する積層シートの裏面層をなすシー
ラント用樹脂と、容器胴部の内周面側に位置する積層シ
ートの表面層をなすポリオレフィン系樹脂とのそれぞれ
が流動し、容器胴部の内周面側に位置する積層シートの
端面が前記した樹脂で被覆された状態になっている。
これによって、容器胴部を成形するための積層シート
中に積層されているアルミニウム箔等によってチューブ
容器内の充填物が汚染されることがなく、又該積層シー
トの端面付近に存在するアルミニウム箔等が胴貼り部の
接着強度の低下の原因になることもなく、良好な熱接着
部になっている。
更に本発明のチューブ容器は、該チューブ容器の肩部
の容器内周面側に、ポリオレフィン系樹脂層(a)/ガ
スバリヤー層/厚さ30μ以下のポリオレフィン系樹脂層
(b)の3層構成からなる積層体が、該積層体における
ポリオレフィン系樹脂(b)が容器内周面側となるよう
にして積層されている。
従って本発明のチューブ容器にあっては、該チューブ
容器の肩部においても、チューブ状の容器胴部と同様
に、チューブ容器内の充填物と直接接触する樹脂層を厚
さ30μ以下のポリオレフィン系樹脂層(b)にしてあ
り、又このポリオレフィン系樹脂層(b)の容器外側面
側にはガスバリヤー性層を積層してあるので、チューブ
容器内の充填物と直接接触するポリオレフィン系樹脂層
(b)によるチューブ容器内の充填物中の着香成分の吸
着性能及び透過性能が極めて低く抑えられる。
しかして本発明のチューブ容器は、香料保持特性、及
び植物油維持特性等において極めて優れた作用を奏し、
しかも良好な熱接着部による胴貼り部を具備するもので
あるために、例えばオレンジジャム、レモンエッセン
ス、歯磨き用ペースト、靴墨、毛髪染色剤、特にテルペ
ン系炭化水素による香料や植物油等を含有する食品、医
薬品、染料等を混合したペースト状物を極めて良好に保
存し得るところの衛生的なチューブ容器になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のチューブ容器における容器胴部を成
形するためのチューブ容器用の積層シートの1実施例品
を示す模型断面図、第2図は、本発明のチューブ容器の
1実施例品を示す正面図、第3図は、前記第1図に示さ
れるチューブ容器用の積層シートによる容器胴部の胴貼
り部の状態を示す模型断面図である。 1……容器胴部を成形するためのチューブ容器用の積層
シート 5……ガスバリヤー性層をなすアルミニウム箔 6……表面層 8……シーラント用樹脂層(裏面層) 9……中間層 10……円筒体(チューブ状の容器胴部) 11……肩部 12……口頚部 14……チューブ容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−312143(JP,A) 特開 昭54−95678(JP,A) 特開 昭55−71267(JP,A) 実開 昭57−191526(JP,U) 特公 昭55−13987(JP,B2) 実公 昭60−28588(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 27/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下端部が閉塞されているチューブ状の容器
    胴部と、該チューブ状の容器胴部の上端部に連続してい
    る肩部と、該肩部に連続している口頚部と、前記口頚部
    に着脱自在に係合するキャップとからなるチューブ容器
    において、前記チューブ状の容器胴部は、ポリオレフィ
    ン系樹脂による表面層と、ガスバリヤー性を有する中間
    層と、シーラント用樹脂層による裏面層とからなるチュ
    ーブ容器用の積層シートの側辺部同士を重畳し、該積層
    シートの表面層と裏面層との当接部を熱接着してなる胴
    貼り部を、前記シーラント用樹脂層が内周面層をなすよ
    うにして成形した筒状体からなり、前記シーラント用樹
    脂層は、ガスバリヤー性を有する中間層側から見て、ポ
    リオレフィン系樹脂による第1の樹脂層/ガスバリヤー
    性を有する第2の樹脂層/ポリオレフィン系樹脂による
    厚さ30μ以下の第3の樹脂層を具備する多層共押し出し
    積層樹脂フィルム層で形成されており、しかも、前記容
    器胴部の胴貼り部においては、該容器胴部の内周面側に
    位置する積層シートの側辺部の端面が、ポリオレフィン
    系樹脂による表面層とシーラント用樹脂層とから流動し
    た樹脂によって被覆されており、かつ、前記肩部におけ
    る容器内周面側には、ポリオレフィン系樹脂層(a)/
    ガスバリヤー性層/厚さ30μ以下のポリオレフィン系樹
    脂層(b)の3層構造からなる積層体が、該積層体にお
    けるポリオレフィン系樹脂層(b)が容器内周面側とな
    るようにして積層されていることを特徴とする芳香成分
    を含有するペースト状物用チューブ容器。
  2. 【請求項2】チューブ容器用の積層シートにおけるシー
    ラント用樹脂層中のガスバリヤー性を有する第2の樹脂
    層が、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、塩化
    ビニリデン樹脂、又はポリアミド樹脂によって形成され
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の
    チューブ容器。
  3. 【請求項3】チューブ容器用の積層シートにおけるシー
    ラント用樹脂層中のポリオレフィン系樹脂による第3の
    樹脂層が、高密度ポリエチレン又はポリプロピレン樹脂
    によって形成されている特許請求の範囲第1項又は第2
    項に記載のチューブ容器。
  4. 【請求項4】チューブ容器用の積層シートにおけるシー
    ラント用樹脂層中の第1の樹脂層が、カルボキシル基を
    具備するポリエチレン系樹脂によって形成されている特
    許請求の範囲第1項〜第3項のうちのいずれかの1項に
    記載のチューブ容器。
  5. 【請求項5】チューブ容器用の積層シートにおけるガス
    バリヤー性を有する中間層中に、少なくとも、カルボキ
    シル基を具備するポリエチレン系樹脂層/アルミニウム
    箔/カルボキシル基を具備するポリエチレン系樹脂層か
    らなる3層構成が含まれている特許請求の範囲第1項〜
    第4項のうちのいずれかの1項に記載のチューブ容器。
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