JPH0777261A - ねじ装置 - Google Patents

ねじ装置

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Publication number
JPH0777261A
JPH0777261A JP24876493A JP24876493A JPH0777261A JP H0777261 A JPH0777261 A JP H0777261A JP 24876493 A JP24876493 A JP 24876493A JP 24876493 A JP24876493 A JP 24876493A JP H0777261 A JPH0777261 A JP H0777261A
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JP
Japan
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nut body
screw
nut
screw shaft
peripheral surface
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Pending
Application number
JP24876493A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisayoshi Inokuchi
久與志 井ノ口
Junichi Hashimoto
純一 橋本
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JTEKT Machine Systems Corp
Original Assignee
Koyo Machine Industries Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0777261A publication Critical patent/JPH0777261A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボールねじと同等の低摩擦機構としての特性
を備えるとともに、剛性が高くしかも寿命の長いねじ装
置を提供する。 【構成】 ねじ軸1とナット体2との相対的な回転運動
により、円筒ころ5がこれらねじ軸1とナット体2間に
形成された断面V字形状の螺旋溝3,4の軌道面上を転
動しながら、ねじ軸1とナット体2とが相対的に軸方向
へ移動する。このねじ構造においては、円筒ころ5のこ
ろがり接触により、ボールねじと同等の低摩擦機構とし
ての特性を備えるとともに、円筒ころ5と螺旋溝3,4
の軌道面との接触が線接触で、装置自体の剛性は高く、
装置寿命も長い。この構造は従来のボールねじに採用さ
れている各種ねじ構造に採用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はねじ装置に関し、さらに
詳細には、工作機械の位置決め装置や自動車用ステアリ
ングギヤなどに好適に使用されるねじ駆動技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ねじ装置は各種装置・機器の機械要素と
して多方面にわたって使用されており、とりわけボール
ねじは、ボールのころがり接触による低摩擦機構として
の特性から、例えば工作機械におけるテーブルや主軸台
などの精密な駆動制御や自動車用ステアリングギヤなど
の円滑な駆動制御に最適なものとして、近時種々の技術
分野での需要が急速に高まっている。
【0003】ボールねじの基本構造は、ねじ軸の外周面
に螺旋溝が形成されるとともに、このねじ軸に外嵌され
るナット体の内周面に螺旋溝が形成され、これら両螺旋
溝間に複数のボールが一列に回転自在に介装されてな
り、上記ねじ軸とナット体との相対的な回転運動によ
り、ボールが上記両螺旋溝に沿って転動しながら、ねじ
軸とナット体とが相対的に軸方向へ移動するように構成
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ボールねじ
の場合、一般のすべり接触のねじ装置に比べて摩擦係数
がきわめて小さく、作動効率にすぐれる反面、転動体と
してボールと螺旋溝の軌道面との接触が点当たり(点接
触)であることから、装置自体の剛性が低く、また上記
接触部分の早期磨耗により寿命が短いという問題があっ
た。
【0005】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、ボール
ねじと同等の低摩擦機構としての特性を備えるととも
に、剛性が高くしかも寿命の長いねじ装置の提供にあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のねじ装置は、ねじ軸の外周面に螺旋溝が形
成されるとともに、このねじ軸に外嵌されるナット体の
内周面に螺旋溝が形成され、これら両螺旋溝間に複数の
円筒ころが回転自在に介装されてなり、上記ねじ軸の螺
旋溝と上記ナット体の螺旋溝は、それぞれ断面V字形状
に形成されて、相互に平行して対向する軌道面を備え、
上記ねじ軸とナット体との相対的な回転運動により、円
筒ころが上記両螺旋溝の軌道面上を転動しながら、ねじ
軸とナット体とが相対的に軸方向へ移動するように構成
されていることを特徴とする。
【0007】
【作用】ねじ軸とナット体との相対的な回転運動によ
り、円筒ころがこれらねじ軸とナット体間に形成された
断面V字形状の螺旋溝の軌道面上を転動しながら、ねじ
軸とナット体とが相対的に軸方向へ移動する。
【0008】この場合のねじ軸とナット体との相対的な
回転運動は、円筒ころのころがり接触により達成されて
おり、これら両者間の摩擦係数はきわめて低く、高い作
動効率が確保される。
【0009】また、転動体としての円筒ころと螺旋溝の
軌道面との接触は線当たり(線接触)であり、装置自体
の剛性が高く、装置寿命も長い。
【0010】上記円筒ころを用いた低摩擦機構は、いわ
ゆるシングルナット方式、ダブルナット予圧方式、およ
びインテグラル予圧方式など、従来のボールねじに採用
されていた各種ねじ構造に採用可能である。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基づい
て説明する。
【0012】実施例1 本発明に係るねじ装置を図1に示し、このねじ装置は、
ねじ軸1の外周面に単一のナット体2が外嵌されてなる
シングルナット方式のものであって、具体的には、ねじ
軸1の外周面に螺旋溝3が形成されるとともに、ナット
体2の内周面に螺旋溝4が設けられて、これら両螺旋溝
3,4間に複数の円筒ころ5,5,…が回転自在に介装
されてなる。
【0013】ねじ軸1とナット体2の螺旋溝3,4は、
図1、図3および図4に示すように、断面V字形状とさ
れて、その対向する傾斜溝面3a,4aおよび3b,4
b同士がそれぞれ円筒ころ5の軌道面とされている。
【0014】具体的には、ねじ軸1の軌道面3a,3b
およびナット体2の軌道面4a,4bのなす角度θはそ
れぞれ90°に設定されている。また、螺旋溝3,4の
軌道面3aと4aおよび軌道面3bと4bが、相互に平
行して対向する断面直線状の軌道面とされるとともに、
これら両軌道面3a,4a間および3b,4b間の距離
a ,Wb が後述する円筒ころ5の形状寸法に対応して
同一距離に設定されている。
【0015】円筒ころ5は、図5に示すように、その全
長にわたり同一外径とされるとともに、その両端面6,
6がクラウニング加工により球面状とされている。
【0016】円筒ころ5の外径Dは、上記軌道面間距離
a ,Wb とほぼ同一寸法とされて、円筒ころ5がそれ
ぞれ軌道面3a,4aおよび3b,4b上を転動可能と
されている。一方、円筒ころ5の長さLは、上記軌道面
間距離Wa ,Wb よりも若干小さいほぼ同一寸法とされ
ている。
【0017】また、円筒ころ5の端面6の曲率半径は、
図6に示すように、ナット体2の螺旋溝4の溝底つまり
傾斜溝面4a,4bの曲率半径よりもわずかに小さく
(図示例においてはほぼ同一)に設定されて、端面6と
螺旋溝4との接触時の摩擦抵抗が円筒ころ5A,5Bの
回転を阻害しないように設定されている。この場合、円
筒ころ5の端面6と螺旋溝3の傾斜溝面3a,3bとの
接触は図示のごとく点接触となる。
【0018】円筒ころ5,5,…は、図2に示すよう
に、両螺旋溝3,4に沿って一列に配列されるととも
に、相隣接する円筒ころ5A,5B同士が相互に交差状
に配列されている(クロス配列)。
【0019】すなわち、軌道面3a,4a上を転動する
円筒ころ5Aと、軌道面3b,4b上を転動する円筒こ
ろ5Bとが交互に配列されて、相隣接する円筒ころ5
A,5B同士が点接触するとともに、図3における矢符
方向X1 のスラスト荷重が一方の円筒ころ5A,5A,
…に、また図4における矢符方向X2 のスラスト荷重が
他方の円筒ころ5B,5B,…にそれぞれ主として負担
されるように構成されている。
【0020】このようなクロス配列とすることにより、
シングルナット方式において円筒ころ5A,5B,…の
円滑な回転調子が確保される。ちなみに、シングルナッ
ト方式においては、螺旋溝3,4と円筒ころ5A,5
B,…との間にある程度の隙間があるため、円筒ころ5
A,5B,…が全部同一方向に向いて配列されていると
(パラレル配列)、円筒ころ5A,5B間のスリップが
増大して、発熱、磨耗等の発生原因になる。
【0021】しかして、以上のように構成されたねじ装
置において、ねじ軸1とナット体2が相対的に回転運動
すると、円筒ころ5,5,…が螺旋溝3,4に沿って転
動しながら、ねじ軸1とナット体2は相対的に軸方向へ
移動することとなる。
【0022】この場合、ころ非循環型であれば、円筒こ
ろ5,5,…は、予め設定されたねじ軸1とナット体2
の相対的な移動ストロークに対応した範囲内で転動す
る。一方ころ循環型であれば、円筒ころ5,5,…は、
螺旋溝3,4の一端から図示しないサーキュラーチュー
ブ等の循環路を経て他端へ戻って再循環される。
【0023】また、ねじ軸1とナット体2との相対的な
回転運動は、円筒ころ5A,5B,…のころがり接触に
より達成されており、これら両者1,2間の摩擦係数は
従来のボールねじ程度に低く抑えられ、高い作動効率が
確保される。
【0024】さらに、転動体としての円筒ころ5,5と
螺旋溝3,4の軌道面3a,4aおよび3b,4bとの
接触は線接触となり、ねじ装置自体の高い剛性が確保さ
れるとともに、接触部の磨耗が少なく装置寿命も長い。
【0025】実施例2 本例は図7に示し、ねじ軸1の外周面に二つのナット体
2A,2Bが外嵌されるとともに、これら両ナット体2
A,2Bの間に予圧設定用の間座10が介装されてなる
ダブルナット予圧方式ものである。
【0026】本例においては、各ナット体2Aの円筒こ
ろ5A,5A,…および5B,5B,…は、図8(a) お
よび図9(a) にそれぞれ示すように、全部同一方向に配
列されている(パラレル配列)。
【0027】また、一方のナット体2Aの円筒ころ5
A,5A,…と他方のナット体2Bの円筒ころ5B,5
B,…とが、互いに交差する方向に配列されている。
【0028】すなわち、ナット体2A側に配列される円
筒ころ5A,5A,…が軌道面3a,4a上を転動する
とともに、ナット体2B側に配列される円筒ころ5B,
5B,…が軌道面3b,4b上を転動するように構成さ
れている。これにより、一方の円筒ころ5A,5A,…
が、図8(b) における矢符方向X1 のスラスト荷重を主
として負担するとともに、他方の円筒ころ5B,5B,
…が、図9(b) における矢符方向X2 のスラスト荷重を
主として負担することとなる。
【0029】しかして、本例のねじ装置においては、間
座10の厚み調整により適正な予圧が与えられ、螺旋溝
3,4と円筒ころ5Aまたは5Bとの間の隙間がなくな
って、前述したシングルナット方式に比べてスラスト荷
重に対する剛性が高まるとともに、各円筒ころ5A,5
Aまたは5B,5B間のスリップも最小限度に抑えられ
て、発熱、磨耗等の発生も少なく、円滑な回転調子が確
保される。
【0030】また、ねじ装置全体としても、円筒ころ5
A,5B,…の配設数が実施例1のシングルナット方式
の2倍で、スラスト荷重に対する剛性も2倍以上とな
り、より高い負荷下での用途に適した構造で、寿命も長
い。その他の構成および作用は実施例1と同様である。
【0031】実施例3 本例は図10に示し、ねじ軸1の外周面に単一のナット
体2Cが外嵌されるとともに、このナット体2Cの内周
面に形成された螺旋溝4のリードlにおいて、その軸方
向中央位置近傍に予圧設定用のリード(補正リード)l
+αが設定されてなるインテグラル予圧方式のものであ
る。
【0032】本例においては、ナット体2Cの円筒ころ
5A,5A,…および5B,5B,…は、実施例2と同
様に図11(a) および図12(a) にそれぞれ示すよう
に、全部同一方向に配列されている(パラレル配列)。
【0033】また、上記予圧設定用リード部分Cを境界
として、一方側A部の円筒ころ5A,5A,…と他方側
B部の円筒ころ5B,5B,…とが、互いに交差する方
向に配列されている。
【0034】すなわち、A部に配列される円筒ころ5
A,5A,…が軌道面3a,4a上を転動するととも
に、2部に配列される円筒ころ5B,5B,…が軌道面
3b,4b上を転動するように構成されている。これに
より、一方の円筒ころ5A,5A,…が、図11(b) に
おける矢符方向X1 のスラスト荷重を主として負担する
とともに、他方の円筒ころ5B,5B,…が、図12
(b) における矢符方向X2 のスラスト荷重を主として負
担することとなる。
【0035】しかして、本例のねじ装置においては、予
圧設定用リード部分Cの補正リードl+αの設定(リー
ド補正)により適正な予圧が与えられ、螺旋溝3,4と
円筒ころ5Aまたは5Bとの間の隙間がなくなって、上
述した実施例2のダブルナット予圧方式のものと同様な
効果が得られる。その他の構成および作用は実施例1と
同様である。
【0036】続いて、本発明の特性を調べるために従来
のボールねじと比較して行った特性値計算結果について
説明する。
【0037】I.試料: (a) ・試料1−ボールねじBS1 (従来品) ボール循環型のシングルナット方式のボールねじで、ね
じ軸の外径が36mm、リードが10mm、螺旋溝の回
路数が2.5(巻数2.5×列数1)のもの ・試料2−ねじ装置RS1 (本発明品) ボール循環型のシングルナット方式(実施例1)の構造
を備え、上記試料1と同一規格のもの
【0038】(b) ・試料3−ボールねじBS2 (従来品) ボール循環型のシングルナット方式のボールねじで、ね
じ軸の外径が40mm、リードが10mm、螺旋溝の回
路数が5(巻数2.5×列数2)のもの ・試料4−実施例1のねじ装置RS2 (本発明品) ボール循環型のシングルナット方式(実施例1)の構造
を備え、上記試料3と同一規格のもの
【0039】(c) ・試料5−ボールねじBS3 (従来品) ボール循環型のシングルナット方式のボールねじで、ね
じ軸の外径が63mm、リードが10mm、螺旋溝の回
路数が5(巻数2.5×列数2)のもの ・試料6−実施例1のねじ装置RS3 (本発明品) ボール循環型のシングルナット方式(実施例1)の構造
を備え、上記試料5と同一規格のもの
【0040】(d) ・試料7−ボールねじBS4 (従来品) ボール循環型のダブルナット予圧方式またはインテグラ
ル予圧方式のボールねじで、ねじ軸の外径が36mm、
リードが10mm、螺旋溝の回路数が2.5(巻数2.
5×列数1)のもの ・試料8−実施例2または実施例3のねじ装置RS
4 (本発明品) ボール循環型のダブルナット予圧方式またはインテグラ
ル予圧方式の構造を備え、上記試料7と同一規格のもの
【0041】(e) ・試料9−ボールねじBS5 (従来品) ボール循環型のダブルナット予圧方式またはインテグラ
ル予圧方式のボールねじで、ねじ軸の外径が40mm、
リードが10mm、螺旋溝の回路数が5(巻数2.5×
列数2)のもの ・試料10−実施例2または実施例3のねじ装置RS
5 (本発明品) ボール循環型のダブルナット予圧方式またはインテグラ
ル予圧方式の構造を備え、上記試料9と同一規格のもの
【0042】(f) ・試料11−ボールねじBS6 (従来品) ボール循環型のダブルナット予圧方式またはインテグラ
ル予圧方式のボールねじで、ねじ軸の外径が63mm、
リードが10mm、螺旋溝の回路数が5(巻数2.5×
列数2)のもの ・試料12−実施例2または実施例3のねじ装置RS
6 (本発明品) ボール循環型のダブルナット予圧方式またはインテグラ
ル予圧方式の構造を備え、上記試料11と同一規格のもの
【0043】なお、以下の計算式における他の寸法値
(ボール径,ころ径等)はいずれも同一寸法規格のもの
を用いた。
【0044】II.計算方法: 基本定格荷重(Ca )計算: ボールねじ(試料1,
3,5,7,9,11)については、従来周知の計算式
によるとともに、本発明のねじ装置(試料2,4,6,
8,10,12)については、次の日本工業規格JISB15
18のスラストころ軸受計算式による。 Ca (N)=fc (i×Lwe×cos α)7/9 ×Z3/4 ×
we 29/27
【0045】基本静定荷重(Coa)計算:ボールねじ
(試料1,3,5,7,9,11)については、従来周
知の計算式によるとともに、本発明のねじ装置(試料
2,4,6,8,10,12)については、次の日本工
業規格JISB1519のスラストころ軸受計算式による。 Coa(N)=220(1−Dwe×cos α/Dpw)×i×
Z×Lwe×Dwe×sin α
【0046】剛性計算:ボールねじ(試料1,3,
5,7,9,11)については、従来周知の計算式によ
るとともに、本発明のねじ装置(試料2,4,6,8,
10,12)については、次の円すいころ軸受(軸方向
変位量)計算式による。 δa (mm)=0.0006/sin α×Q0.9 /Lwe 0.8
【0047】ただし、上記各計算式において、Lwe:こ
ろ有効長(mm)、i:巻数×列数、α:接触角、Z:1
巻のころ数(負荷)、Dwe:ころ径(mm)、Dpw:ピッ
チ円径(mm)、Q:ころ1個当たりの荷重(kgf )とす
る。
【0048】III.計算結果:上記各試料1〜12につい
ての計算結果を表1〜表6にそれぞれ示す。
【0049】(a)試料1および試料2についての計算結
果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】(b)試料3および試料4についての計算結
果を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】(c)試料5および試料6についての計算結
果を表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】(d)試料7および試料8についての計算結
果を表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】(e)試料9および試料10についての計算
結果を表5に示す。
【0058】
【表5】
【0059】(f)試料11および試料12についての計
算結果を表6に示す。
【0060】
【表6】
【0061】以上の各表1〜6に示す計算結果より、シ
ングルナット方式の構造においては、本発明のねじ装置
は従来のボールねじに比較して、基本定格荷重Ca が約
1.5倍、基本静定荷重Coaが約1.8倍、および剛性
が約2.5倍であることが判明した。
【0062】また、ダブルナット予圧方式またはインテ
グラル予圧方式の構造においては、本発明のねじ装置は
従来のボールねじに比較して、基本定格荷重Ca が約
2.5倍、基本静定荷重Coaが約3.8倍、および剛性
が約4.5倍であることが判明した。
【0063】なお、上述した実施例1〜3はあくまでも
本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明は
これに限定されることなくその範囲内で種々設計変更可
能である。
【0064】例えば、実施例2および3における円筒こ
ろ5,5,…の配列は、実施例1と同様に、図2に示す
ごとく、相隣接する円筒ころ5A,5B同士が相互に交
差状に配列されるクロス配列とされてもよい。
【0065】また、螺旋溝3,4の形状寸法(例えば、
傾斜溝面3a,3bまたは4a,4bのなす角度θ、あ
るいは、傾斜溝面3a,4a間および3b,4b間の距
離Wa ,Wb など)、および円筒ころ5の形状寸法(例
えば、端面6の形状寸法、外径Dあるいは長さLなど)
は、使用目的・対象等に応じて適宜設定される。
【0066】さらに、円筒ころ5の端面形状は、図13
に示すように、少なくともナット体2の螺旋溝4側の端
面6が球面状とされていればよく、ねじ軸1側の端面1
6は平面状とされていてもよい。
【0067】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、従来の
ボールねじと同様の基本構造を備えるとともに、転動体
として円筒ころが採用されているから、ボールねじと同
様、ねじ軸とナット体との間の摩擦係数がきわめて低
く、高い作動効率が確保される。
【0068】しかも、転動体としての円筒ころと断面V
字形状の螺旋溝の軌道面との接触は線当たり(線接触)
であるため、ボールねじに比較して装置自体の剛性が高
く、装置寿命も長い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1であるシングルナット方式の
ねじ装置を一部断面で示す正面図である。
【図2】同ねじ装置における螺旋溝に対する円筒ころの
配列構成を示す拡大図である。
【図3】同じく螺旋溝と円筒ころとの配列構成を示す図
2のIII-III 線に沿った拡大断面である。
【図4】同じく螺旋溝と円筒ころとの配列構成を示す図
2のIV-IV 線に沿った拡大断面である。
【図5】同ねじ装置の円筒ころを示す図で、図5(a) は
斜視図、図5(b) は正面図である。
【図6】同円筒ころの端面と螺旋溝との関係を示す断面
図である。
【図7】本発明の実施例2であるダブルナット予圧方式
のねじ装置を一部断面で示す正面図である。
【図8】同ねじ装置における一方のナット体側の円筒こ
ろの配列構成を示す図で、図8(a) は図2に対応する拡
大図、図8(b) は図8(a) のVIII-VIII 線に沿った拡大
断面である。
【図9】同じく他方のナット体側の円筒ころの配列構成
を示す図で、図9(a) は図2に対応する拡大図、図9
(b) は図9(a) のIX-IX 線に沿った拡大断面である。
【図10】本発明の実施例3であるインテグラル予圧方
式のねじ装置を一部断面で示す正面図である。
【図11】同ねじ装置におけるナット体の一方側の円筒
ころの配列構成を示す図で、図11(a) は図2に対応す
る拡大図、図11(b) は図11(a) のXI-XI 線に沿った
拡大断面である。
【図12】同じくナット体の他方側の円筒ころの配列構
成を示す図で、図12(a) は図2に対応する拡大図、図
12(b) は図12(a) のXII-XII 線に沿った拡大断面で
ある。
【図13】円筒ころの変形例を示し、その端面と螺旋溝
との関係を示す図6に対応する断面図である。
【符号の説明】
1 ねじ軸 2 ナット体 2A ナット体 2B ナット体 2C ナット体 3 ねじ軸の螺旋溝 3a,3b ねじ軸の軌道面(傾斜溝面) 4 ナット体の螺旋溝 4a,4b ナット体の軌道面(傾斜溝面) 5(5A,5B) 円筒ころ 6 円筒ころの端面 10 間座 X1 ,X2 スラスト荷重方向 C ナット体の螺旋溝の予圧設定用リー
ド部分 l リード l+α 予圧設定用リード

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ軸の外周面に螺旋溝が形成されると
    ともに、このねじ軸に外嵌されるナット体の内周面に螺
    旋溝が形成され、これら両螺旋溝間に複数の円筒ころが
    回転自在に介装されてなり、 上記ねじ軸の螺旋溝と上記ナット体の螺旋溝は、それぞ
    れ断面V字形状に形成されて、相互に平行して対向する
    軌道面を備え、 上記ねじ軸とナット体との相対的な回転運動により、円
    筒ころが上記両螺旋溝の軌道面上を転動しながら、ねじ
    軸とナット体とが相対的に軸方向へ移動するように構成
    されていることを特徴とするねじ装置。
  2. 【請求項2】 ねじ軸の外周面に単一のナット体が外嵌
    されてなるシングルナット方式のものであって、隣接す
    る円筒ころ同士が相互に交差状に配列されている請求項
    1に記載のねじ装置。
  3. 【請求項3】 ねじ軸の外周面に二つのナット体が外嵌
    されるとともに、これら両ナット体の間に予圧設定用の
    間座が介装されてなるダブルナット予圧方式ものであっ
    て、一方のナット体の円筒ころと他方のナット体の円筒
    ころとが、互いに交差する方向に配列されている請求1
    に記載のねじ装置。
  4. 【請求項4】 ねじ軸の外周面に二つのナット体が外嵌
    されるとともに、これら両ナット体の間に予圧設定用の
    間座が介装されてなるダブルナット予圧方式ものであっ
    て、隣接する円筒ころ同士が相互に交差状に配列されて
    いる請求項1に記載のねじ装置。
  5. 【請求項5】 ねじ軸の外周面に単一のナット体が外嵌
    されるとともに、このナット体の内周面に形成された螺
    旋溝のリードにおいて、その軸方向中央位置近傍に予圧
    設定用のリードが設定されてなるインテグラル予圧方式
    のものであって、この予圧設定用リード部分を境界とし
    て、一方側の円筒ころと他方側の円筒ころとが互いに交
    差する方向に配列されている請求1に記載のねじ装置。
  6. 【請求項6】 ねじ軸の外周面に単一のナット体が外嵌
    されるとともに、このナット体の内周面に形成された螺
    旋溝のリードにおいて、その軸方向中央位置近傍に予圧
    設定用のリードが設定されてなるインテグラル予圧方式
    のものであって、隣接する円筒ころ同士が相互に交差状
    に配列されている請求項1に記載のねじ装置。
  7. 【請求項7】 上記円筒ころの両端面の少なくとも一方
    が球面状に形成されている請求項1から6のいずれか一
    つに記載のねじ装置。
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