JPH077562Y2 - 内燃機関の電子制御燃料噴射装置 - Google Patents

内燃機関の電子制御燃料噴射装置

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JPH077562Y2
JPH077562Y2 JP2984088U JP2984088U JPH077562Y2 JP H077562 Y2 JPH077562 Y2 JP H077562Y2 JP 2984088 U JP2984088 U JP 2984088U JP 2984088 U JP2984088 U JP 2984088U JP H077562 Y2 JPH077562 Y2 JP H077562Y2
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裕 常岡
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本考案は、空燃比フィードバック制御機能をもつ内燃機
関の電子制御燃料噴射装置に関し、特にスロットル弁開
度と機関回転速度とに基づいて吸入空気流量を設定し、
この吸入空気流量に基づいて基本燃料噴射量を設定する
よう構成されたものに関する。
<従来の技術> エアフローメータを設けずに、スロットル弁開度と機関
回転速度とに基づいて吸入空気流量を設定するように構
成された電子制御燃料噴射装置としては、従来以下に示
すようなものがある(特開昭62-168949号公報等参
照)。
即ち、内燃機関の吸気通路に介装されたスロットル弁の
開度θを検出するスロットル弁開度センサと、機関回転
速度を検出するクランク角センサ等の回転速度センサと
を設け、これらのセンサからの検出信号を燃料噴射制御
用のコントロールユニットに入力する。
コントロールユニットに内蔵したマイクロコンピュータ
のROMには、スロットル弁開度θと機関回転速度Nとを
パラメータとして区分される複数の運転状態毎に、各運
転状態に対応して吸入空気流量Qのデータを記憶させて
あり、スロットル弁開度θと機関回転速度Nとの検出値
に基づいて前記データの中から該当する運転領域におけ
る吸入空気流量Qのデータを検索する。尚、各運転状態
毎に基本燃料噴射量Tpに直接記憶させる場合や、スロッ
トル弁開度θに応じて吸気通路の有効開口面積Aを求め
るようにして、この有効開口面積Aと機関回転速度Nと
をパラメータとして区分される複数の運転状態毎に吸入
空気流量Qのデータを記憶させる場合もある。
前記コントロールユニットは、検索された吸入空気流量
Qと回転速度センサによって検出された機関回転速度N
とに基づいて基本燃料噴射量Tp(=K×Q/N;Kは定数)
を演算すると共に、機関冷却水温度Tw等の機関運転状態
に応じた各種補正係数COEFと、排気系に設けたO2センサ
からの信号に基づき実際の空燃比を目標空燃比(例えば
理論空燃比)に近づけるように設定される空燃比フィー
ドバック補正係数LAMBDAと、バッテリ電圧による電磁式
燃料噴射弁の有効開弁時間の変化を補正するための補正
分Tsとを求め、前記基本燃料噴射量Tpをこれらにより補
正して最終的な燃料噴射量Ti(=Tp×COEF×LAMBDA+T
s)を演算する。
このようにして、燃料噴射量Tiが設定されると、この燃
料噴射量Tiに相当するパルス巾の駆動パルス信号を燃料
噴射弁に対して出力して、機関に所定量の燃料を噴射供
給するようにしている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、上記のようにスロットル弁開度θと機関回転
速度Nとの検出値に基づいて吸入空気流量Qを設定して
吸入空気流量を直接検出しない場合には、スロットル弁
開度θと吸気通路の有効開口面積Aとが一定の相関関係
にあることを前提としているため、スロットル弁開度θ
に対する実際の有効開口面積Aが所定値からズレると、
実際の吸入空気流量Qに対して偏差を有する吸入空気流
量Qに基づいて基本燃料噴射量Tpが設定されてしまうと
いう問題があった。
即ち、スロットル弁の周囲やスロットルチャンバの壁面
にカーボンやブローバイガス等による汚れが付着する
と、スロットル弁開度θが一定であっても汚れが付着し
ていない初期状態に比べて吸気通路の有効開口面積Aが
減少するため、スロットル弁開度θと機関回転速度Nと
の検出値に基づいて設定される吸入空気流量Qが汚れ付
着時には実際値よりも多くなって、基本燃料噴射量Tpが
実際の吸入空気流量相当分よりも多くなってしまい、空
燃比がオーバーリッチ化するという問題があったもので
ある。
ここで、スロットル弁の上流側に燃料噴射弁が設けられ
る内燃機関(例えばシングルポイントインジェクション
システム)においては、噴射供給された燃料がスロット
ル弁周囲を洗浄する作用を果たすため、汚れによる有効
開口面積変化は比較的少ないが、燃料噴射弁がスロット
ル弁の下流側に設けられる内燃機関(例えばマルチポイ
ントインジェクションシステム)においては、上記のよ
うな洗浄作用がないため、汚れによる上記のような影響
が大きい。また、スロットル弁周囲の汚れによる有効開
口面積Aへの影響は、第9図に示すように有効開口面積
Aの少ないアイドル運転状態(スロットル弁の全閉状
態)等の低負荷時ほど大きく、第10図(スロットル弁周
囲の汚れが発生したときの各スロットル弁開度θにおけ
る空燃比のリッチ状態を示す)に示すように低負荷時
(スロットル弁開度θが小さいとき)ほど空燃比をオー
バーリッチ化させることになってしまう。
本考案は上記問題点に鑑みなされたものであり、スロッ
トル弁周囲の汚れによる有効開口面積の減少を自己診断
できるようにして、スロットル弁開度と機関回転速度と
の検出値に基づく吸入空気流量(基本燃料噴射量)の設
定が長期に亘って精度良く行えるようにすることを目的
とする。
<課題を解決するための手段> 本考案は、上記の目的を達成するため、第1図に示すよ
うに、下記のA〜Lの手段を含んで内燃機関の電子制御
燃料噴射装置を構成する。
(A)機関の吸気通路に介装されたスロットル弁の開度
を検出するスロットル弁開度検出手段 (B)機関の回転速度を検出する機関回転速度検出手段 (C)スロットル弁開度と機関回転速度との検出値に基
づいて当該運転状態における機関の吸入空気流量を設定
し該吸入空気流量に基づいて基本燃料噴射量を設定する
基本燃料噴射量設定手段 (D)機関排気成分を検出しこれにより機関吸入混合気
の空燃比を検出する空燃比検出手段 (E)該空燃比検出手段により検出された空燃比と目標
空燃比とを比較して実際の空燃比を目標空燃比に近づけ
るように前記基本燃料噴射量を補正するためのフィード
バック補正値を所定の量増減して設定するフィードバッ
ク補正値設定手段 (F)少なくとも前記基本燃料噴射量設定手段で設定し
た基本燃料噴射量と前記フィードバック補正値設定手段
で設定したフィードバック補正値とに基づいて燃料噴射
量を設定する燃料噴射量設定手段 (G)該燃料噴射量設定手段で設定した燃料噴射量に相
当する駆動パルス信号に応じオン・オフ的に燃料を機関
に噴射供給する燃料噴射手段 (H)所定の低負荷低回転運転状態及び該運転状態と略
同等な基本燃料噴射量が前記基本燃料噴射量設定手段で
設定される所定の低負荷高回転運転状態である2つの判
定運転状態を検出する判定運転状態検出手段 (I)該判定運転状態検出手段で検出される2つの判定
運転状態それぞれにおいて前記フィードバック補正値の
基準値からの偏差を学習して記憶する偏差学習記憶手段 (J)該偏差学習記憶手段に記憶される2つの判定運転
状態それぞれにおける前記偏差が略同等であるときに基
本燃料噴射量の修正許可判定をする修正許可判定手段 (K)該修正許可判定手段により修正許可の判定がなさ
れたときに前記偏差学習記憶手段に記憶された所定の低
負荷低回転運転状態における前記偏差に基づいて該運転
状態における前記基本燃料噴射量設定手段による設定誤
差を求め、該設定誤差に基づいて全運転状態における設
定誤差を推定設定する設定誤差推定手段 (L)該設定誤差推定手段で推定した全運転状態の設定
誤差に基づいて前記基本燃料噴射量設定手段による基本
燃料噴射量の設定量を修正する基本燃料噴射量修正手段 <作用> 基本燃料噴射量設定手段Cは、スロットル弁開度検出手
段Aで検出したスロットル弁開度と、機関回転速度検出
手段Bで検出した機関回転速度とに基づいて当該運転状
態における機関の吸入空気流量を設定し該吸入空気流量
に基づいて基本燃料噴射量を設定する。
フィードバック補正値設定手段Eは、空燃比検出手段D
で検出した実際の空燃比と目標空燃比とを比較して、実
際の空燃比を目標空燃比に近づけるように前記基本燃料
噴射量を補正するためのフィードバック補正値を所定の
量増減して設定する。
そして、燃料噴射量設定手段Fは、少なくとも前記基本
燃料噴射量とフィードバック補正値とに基づいて燃料噴
射量を設定し、燃料噴射手段Gは、この燃料噴射量に相
当する駆動パルス信号に応じてオン・オフ的に燃料を機
関に噴射供給する。
一方、判定運転状態検出手段Hにより検出される2つの
判定運転状態それぞれにおいて、偏差学習記憶手段Iが
フィードバック補正値の基準値からの偏差を学習記憶
し、修正許可判定手段Jは2つの判定運転状態それぞれ
における前記偏差が略同等であるときに基本燃料噴射量
の修正許可判定をする。
修正許可判定がなされると、設定誤差推定手段Kは、2
つの判定運転状態のうちの一方である所定の低負荷低回
転運転状態におけるフィードバック補正値の基準値から
の偏差に基づいて該運転状態における前記基本燃料噴射
量設定手段Cによる設定誤差を求め、該設定誤差に基づ
いて全運転状態における設定誤差を推定設定し、基本燃
料噴射量修正手段Lはこの推定誤差に基づいて前記基本
燃料噴射量設定手段Cによる基本燃料噴射量の設定量を
修正する。
このように、2つの判定運転状態におけるフィードバッ
ク補正値の基準値からの偏差に基づいてスロットル弁周
囲の汚れによる基本燃料噴射量の設定誤差を判定し、こ
の設定誤差に基づいて全運転状態における基本燃料噴射
量設定手段Cの設定誤差を推定して、設定量を修正する
ものである。
スロットル弁周囲の汚れによる影響はアイドル運転等の
低負荷低回転運転状態で大きくなるが、フィードバック
補正値の基準値からの偏差は例えば燃料噴射弁の劣化等
の影響も受けるため、このスロットル弁周囲の汚れ以外
による空燃比ズレを、2つの判定運転状態における偏差
を比較することにより検出する。即ち、吸気通路の有効
開口面積に対する汚れの影響が大きくなる低負荷運転状
態で然も略同等な基本燃料噴射量が設定される運転状態
であっても、単位時間当たりの噴射回数が多くなる高回
転運転側で燃料噴射弁の劣化影響が大きくなるため、低
回転側と高回転側でフィードバック補正値が同様に設定
されているときには、燃料噴射弁の劣化影響が少ないと
言える。従って、2つの判定運転状態における偏差が略
同等であるときに、スロットル弁周囲の汚れによる影響
が現れているものと判断して、より前記汚れによる影響
が大きい低負荷低回転運転状態における前記偏差に基づ
いて基本燃料噴射量の設定誤差を推定し、この設定誤差
に基づいてスロットル弁開度と機関回転速度とに基づい
く基本燃料噴射量(若しくは吸入空気流量)の設定量を
修正するものである。
<実施例> 以下に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
第2図において、機関1には、エアクリーナ2から吸気
ダクト3,スロットル弁4及び吸気マニホールド5を介し
て空気が吸入される。吸気マニホールド5のブランチ部
には各気筒毎に燃料噴射手段としての燃料噴射弁6が設
けられている。燃料噴射弁6はソレノイドに通電されて
開弁し通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの駆動パルス
信号により通電されて開弁し、図示しない燃料ポンプか
ら圧送されてプレッシャレギュレータにより所定の圧力
に調整された燃料を噴射供給する。
機関1の燃焼室には点火栓7が設けられていて、これに
より火花点火して混合気を着火燃焼させる。
そして、機関1からは、排気マニホールド8,排気ダクト
9,三元触媒10及びマフラー11を介して排気が排出され
る。三元触媒10は、排気成分中のCO,HCを酸化し、ま
た、NOxを還元して、他の無害な物質に転換する排気浄
化装置であり、混合気を目標空燃比である理論空燃比で
燃焼させたときに両転換効率が最も良好なものとなる。
コントロールユニット12は、CPU,ROM,RAM,A/D変換器及
び入出力インタフェイスを含んで構成されるマイクロコ
ンピュータを備え、各種のセンサからの入力信号を受
け、後述の如く演算処理して、燃料噴射弁6の作動を制
御する。
前記各種のセンサとしては、スロットル弁4の開度θを
検出するスロットル弁開度検出手段としてのスロットル
弁開度センサ13が設けられていて、スロットル弁開度θ
に応じた信号を出力する。
また、クランク角センサ14が設けられていて、4気筒の
場合、クランク角180°毎の基準信号とクランク角1°
又は2°毎の単位信号とを出力する。ここで、基準信号
の周期、あるいは所定時間内における単位信号の発生数
を計測することにより、機関回転速度Nを算出可能であ
り、クランク角センサ14は機関回転速度検出手段として
機能する。
また、機関1のウォータジャケットの冷却水温Twを検出
する水温センサ15等が設けられている。さらに、排気マ
ニホールド8の集合部に空燃比検出手段としてのO2セン
サ16が設けられ、排気中のO2濃度を介して機関1に吸入
される混合気の空燃比を検出する。
ここにおいて、コントロールユニット12に内蔵されたマ
イクロコンピュータのCPUは、第3図〜第5図にフロー
チャートとして示すROM上のプログラム(燃料噴射量演
算ルーチン,比例・積分制御ルーチン,有効開口面積マ
ップ修正ルーチン)に従って演算処理を行い、燃料噴射
を制御すると共に、スロットル弁4周囲の汚れによる吸
気通路の有効開口面積Aの減少を自己診断してスロット
ル弁開度θ及び機関回転速度Nの検出値に応じた基本燃
料噴射量Tpの設定量を修正する。
尚、基本燃料噴射量設定手段,フィードバック補正値設
定手段,燃料噴射量設定手段,偏差学習記憶手段,修正
許可判定手段,設定誤差推定手段,基本燃料噴射量修正
手段としての機能は、前記プログラムにより達成され、
また、本実施例においては2つの判定運転状態をスロッ
トル弁開度θと機関回転速度Nとに基づいて判定するた
め、スロットル弁開度センサ13及びクランク角センサ14
が判定運転状態検出手段に相当する。
第3図は燃料噴射量演算ルーチンで、所定微小時間(例
えば10ms)毎に実行される。
ステップ1(図中ではS1と記してある。以下同様)で
は、スロットル弁開度センサ13からの信号に基づいて検
出されるスロットル弁開度θ,クランク角センサ14から
の信号に基づいて算出される機関回転速度N等を入力す
る。
ステップ2では予めコントロールユニット12のRAMに記
憶させてあるスロットル弁開度θに応じた吸気通路の有
効開口面積Aのマップから、ステップ1で検出したスロ
ットル弁開度θに基づいて現在のスロットル弁開度θに
対応する有効開口面積Aのデータを検索して求める。
次のステップ3では、予めコントロールユニット12のRO
Mに記憶させてある有効開口面積A及び機関回転速度N
に応じた吸入空気流量Qのマップから、ステップ1で検
出した機関回転速度N及びステップ2で求めた有効開口
面積Aに基づいて現在の機関1の吸入空気流量Qを検索
して求める。
ステップ4では、ステップ3で検索して求めた吸入空気
流量Qとステップ1で検出した機関回転速度Nとから単
位回転当たりの吸入空気流量に対応する基本燃料噴射量
Tp=K×Q/N(Kは定数)を演算する。
ステップ5では、水温センサ15によって検出される冷却
水温Twに基づいて設定される水温増量補正係数KTW等を
含む各種補正係数COEFを設定する。
ステップ6では、後述する第4図に示すフローチャート
の比例・積分制御ルーチンで設定されるフィードバック
補正値としての空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを
読込む。
ステップ7ではバッテリ電圧に基づいて電圧補正分Tsを
設定する。これは、バッテリ電圧の変動による燃料噴射
弁6の噴射流量変化を補正するためのものである。
そして、次のステップ8では、次式に従って燃料噴射量
Tiを演算する。
Ti=Tp×COEF×LAMBDA+Ts ステップ9ではステップ8で設定された燃料噴射量Tiを
出力用レジスタにセットする。これにより、予め定めた
機関回転同期(例えば1回転毎)の燃料噴射タイミング
になると、最新にセットされた燃料噴射量Tiに相当する
パルス巾をもつ駆動パルス信号が燃料噴射弁6に与えら
れて、燃料噴射が行われる。
第4図は空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの比例・
積分制御ルーチンで、所定時間(例えば10ms)毎に実行
され、これにより空燃比フィードバック補正係数LAMBDA
が設定される。
ステップ31では、空燃比のフィードバック制御(λコン
トロール)条件が成立しているか否かを判定し、制御条
件が成立していないときにはこのルーチンを終了する。
ここで、空燃比フィードバック制御を停止(クランプ)
する条件とは、例えば、以下に示すような場合である。
始動時 低水温時 (i)10°C未満で始動した場合75°Cになるまで (ii)10°C以上で始動した場合30°Cになるまで 機関高負荷運転時 減速運転時 O2センサ16の異常時 一方、空燃比フィードバック制御条件か成立していると
きには、ステップ32へ進んでO2センサ16の出力電圧V02
を読込み、次のステップ33で目標空燃比である理論空燃
比相当のスライスレベル電圧Vrefと比較することにより
空燃比のリッチ・リーンを判定する。
空燃比がリーン(V02<Vref)のときは、ステップ33か
らステップ34へ進んでリッチからリーンへの反転時(反
転直後)であるか否かを判定し、反転時にはステップ35
へ進んで空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを前回値
に対し所定の比例定数P分増大させる。反転時以外はス
テップ36へ進んで空燃比フィードバック補正係数LAMBDA
を前回値に対し所定の積分定数I分増大させ、こうして
空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを一定の傾きで増
大させる。尚、P>>Iである。
空燃比がリッチ(V02>Vref)のときは、ステップ33か
らステップ37へ進んでリーンからリッチへの反転時(反
転直後)であるか否かを判定し、反転時にはステップ38
へ進んで空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを前回値
に対し所定の比例定数P分減少させる。反転時以外はス
テップ39へ進んで空燃比フィードバック補正係数LAMBDA
を前回値に対し所定の積分定数I分減少させ、こうして
空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを一定の傾きで減
少させる。
第5図に示すフローチャートは、第3図の燃料噴射量演
算ルーチンで用いられるスロットル弁開度θに対応させ
た有効開口面積Aのマップデータを修正するためのルー
チンであり、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの基
準値(1)に対する偏差量ΔLAMBDAに基づいてスロット
ル弁4周囲の汚れの発生を自己診断して、かつ、ΔLAMB
DAに基づいて前記有効開口面積Aのマップデータを書き
換え、スロットル弁開度θと機関回転速度Nとに基づい
て設定される基本燃料噴射量Tpによるベース空燃比が目
標空燃比となるようにする。
ステップ51では、機関1がアイドル運転状態であること
を検出する。アイドル運転状態は、スロットル弁4が全
閉状態である低負荷低回転運転状態であって本実施例に
おける判定運転状態の一つ(第6図に示すように第1判
定運転状態)であり、第9図に示すように、スロットル
弁4周囲の汚れが発生したときに有効開口面積Aが最も
変化する運転状態である。
ステップ51で機関1がアイドル運転状態であることが検
出されると、次のステップ52ではアイドル運転になって
から空燃比フィードバック制御(λコントロール)が定
常に達したことを検出する。即ち、第7図に示すよう
に、アイドル運転状態になってから空燃比フィードバッ
ク補正係数LAMBDAがある値を中央値としてリッチ・リー
ン反転を繰り返していることによってλコントロールの
定常状態と見做すものであり、例えばアイドル運転状態
の検出から空燃比フィードバック補正係数LAMBDAが2回
反転したことによってλコントロールの定常状態とす
る。
そして、λコントロールの定常状態が検出されて次のス
テップ53に進むと、アイドル運転時における空燃比フィ
ードバック補正係数LAMBDAの基準値(1)に対する偏差
ΔLAMBDA(a)を求める。即ち、定常状態検出後の反転時
の空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの上下ピーク時
(第7図中の及び)における基準値に対する偏差Δ
LAMBDA1,ΔLAMBDA2を求め、これらの平均値をアイドル
運転状態における偏差ΔLAMBDA(a)とする。尚、この偏
差ΔLAMBDA(a)は、初期状態においては微小値であるは
ずなので、経年変化によるベース空燃比の変動を示すこ
とになる。
次のステップ54では、機関1がアイドル運転状態と略等
Tpである第2判定運転状態(第6図に示すように低負荷
高回転運転状態)であることを現在のスロットル弁開度
θと機関回転速度Nとに基づいて検出する。この第2判
定運転状態は、アイドル運転状態と略同等のスロットル
弁開度θであるため、スロットル弁4周囲の汚れによる
有効開口面積Aに対する影響はアイドル状態と略同様に
表れるが、高回転であることからアイドル運転状態に比
べて噴射頻度が高く、これにより例えば燃料噴射弁6の
劣化等によって設定燃料噴射量Tiと実際の噴射量とに偏
差がある場合にはこの偏差による空燃比変動の影響を強
く表すことになる。
ステップ54で機関1が第2判定運転状態であると検出さ
れると、次のステップ55では前述のステップ52と同様に
してλコントロールがこの第2判定運転状態において定
常に達したことを検出する。そして、次のステップ56で
はやはり前述のステップ53と同様にして、第2判定運転
状態における空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの基
準値に対する偏差ΔLAMBDA(b)を算出する。
ステップ57では、アイドル運転状態(第1判定運転状
態)において求めた前記偏差ΔLAMBDA(a)と、第2判定
運転状態で求めた前記偏差ΔLAMBDA(b)とを比較して、
空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの基準値に対する
偏差の発生原因が主にスロットル弁4周囲の汚れにある
ことを確認する。ここで、アイドル運転状態における偏
差ΔLAMBDA(a)よりも第2判定運転状態における偏差ΔL
AMBDA(b)が大きいときには、第2判定運転状態では燃料
噴射弁6の劣化等の影響が強いため、アイドル運転状態
において求めた偏差ΔLAMBDA(a)の原因にも燃料噴射弁
6の劣化影響が含まれているものと見做すことができ
る。従って、アイドル運転状態及び第2判定運転状態の
2つの判定運転状態における偏差ΔLAMBDAの差が所定値
以内であるときにのみ、スロットル弁4周囲の汚れによ
る影響で偏差ΔLAMBDAが生じているものとすることがで
きるものである。
ステップ57で、アイドル運転状態(第1判定運転状態)
において求めた前記偏差ΔLAMBDA(a)と、第2判定運転
状態で求めた前記偏差ΔLAMBDA(b)との差が所定値以内
であると確認されて、スロットル弁4周囲の汚れによっ
てベース空燃比がリッチ方向へズレている状態であると
確認されると、次のステップ58へ進んで、アイドル運転
状態で求めた偏差ΔLAMBDA(a)(スロットル弁4周囲の
汚れの影響による空燃比のリッチ化傾向を表す)に基づ
いてアイドル運転状態における吸気通路の有効開口面積
Aの変化量ΔA(θ)IdLeを算出する。この変化量ΔA
(θ)IdLeは、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAな
しでベース空燃比が理論空燃比となるように基本燃料噴
射量Tpから逆算して求められる。
即ち、アイドル運転状態において、例えば空燃比フィー
ドバック補正係数LAMBDAを−20%(0.8)として目標空
燃比に制御していたときには、アイドル運転状態におけ
る基本燃料噴射量Tp(吸入空気流量Q)を初期状態の0.
8倍に設定することで空燃比フィードバック補正係数LAM
BDAなしで目標空燃比に制御できることを示すため、ア
イドル運転状態における初期基本燃料噴射量Tpの0.8倍
に相当する有効開口面積Aと、初期設定されたアイドル
運転状態に対応する有効開口面積Aとの差が前記変化量
ΔA(θ)IdLeとして求められる。
このようにして、アイドル運転状態における有効開口面
積Aの変化量ΔA(θ)IdLeが求められると、次のステ
ップ59でアイドル運転状態以外の変化量ΔA(θ)を前
記変化量ΔA(θ)IdLeに基づいて推定し設定する。
即ち、第9図に示すように、有効開口面積Aに対する汚
れの影響は、スロットル弁開度θが小さいときほど大き
くなり、スロットル弁開度θが大きくなる(高負荷)に
従って小さくなる傾向を示すので、スロットル弁4の最
小開度状態であるアイドル状態における有効開口面積A
の変化状態が判明すれば、これから全開度状態における
有効開口面積Aの変化状態を略推測できるものである。
このように、アイドル運転状態での有効開口面積Aの変
化量ΔA(θ)IdLeから全領域における変化量ΔA
(θ)を推測すると、ステップ60でこの推測値に基づい
てRAMに記憶させてあるスロットル弁開度θに対応する
有効開口面積Aのデータを書き換える。このとき、スロ
ットル弁4周囲の汚れによって有効開口面積Aは減少傾
向を示すので、第8図に示すように、汚れのない初期状
態に比べ有効開口面積Aのマップデータはスロットル弁
開度が小さいときほど減少修正される。
以上のように、スロットル弁4やスロットルチャンバに
カーボンやブローバイガス等による汚れが付着すること
によって、スロットル弁開度θに対する実際の有効開口
面積Aの値が減少し空燃比がリッチ化すると、この汚れ
影響によるリッチ化傾向をアイドル運転状態における空
燃比フィードバック補正係数LAMBDAの基準値に対する偏
差ΔLAMBDA(a)として捉え、この偏差ΔLAMBDA(a)に基づ
いてアイドル運転状態における有効開口面積Aの変化量
ΔA(θ)を求める。そして、このアイドル運転状態に
おける変化量ΔA(θ)に基づいて、他領域での変化量
ΔA(θ)を推測し、汚れのない初期状態に対応して記
憶されているスロットル弁開度θに対する有効開口面積
Aのデータを修正するようにした。
従って、スロットル弁4周囲に汚れが発生してスロット
ル弁開度θに対する有効開口面積Aが減少変化しても、
これに応じて基本燃料噴射量Tp(吸入空気流量Q)の設
定量を減少修正して、ベース空燃比を目標空燃比である
理想空燃比に制御できるものである。
尚、本実施例では、アイドル運転状態における空燃比フ
ィードバック補正係数LAMBDAの基準値からの偏差ΔLAMB
DA(a)に基づいてスロットル弁開度θに対する有効開口
面積Aの記憶データを修正するようにしたが、スロット
ル弁開度θと機関回転速度Nとに応じて基本燃料噴射量
Tp若しくは吸入空気流量Qを記憶させてあるものに関し
ては、基本燃料噴射量Tp若しくは吸入空気流量Qのデー
タを同様に修正することにより、同様な効果が得られる
ことは明らかである。
<考案の効果> 以上説明したように、本考案によると、スロットル弁周
囲の汚れによる有効開口面積の減少を、燃料噴射弁の劣
化等の他の原因による空燃比ズレと区別して自己診断で
き、かつ、この自己診断結果に基づいて基本燃料噴射量
の設定量を修正するようにしたので、スロットル弁開度
と機関回転速度との検出値に基づく基本燃料噴射量(吸
入空気流量)の設定が長期に亘って精度良く行えるよう
になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の構成を示す機能ブロック図、第2図は
本考案の一実施例を示すシステム図、第3図は同上実施
例における燃料噴射量演算ルーチンを示すフローチャー
ト、第4図は同上実施例における空燃比フィードバック
補正係数LAMBDAの比例・積分制御ルーチンを示すフロー
チャート、第5図は同上実施例における有効開口面積マ
ップ修正ルーチンを示すフローチャート、第6図は同上
実施例における2つの判定運転状態を示すグラフ、第7
図は空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの変化の様子
を示すタイムチャート、第8図はスロットル弁開度θに
対する有効開口面積Aの変化を示すグラフ、第9図はス
ロットル弁周囲が汚れたときのスロットル弁開度θに対
する有効開口面積Aの変化率を示すグラフ、第10図はス
ロットル弁周囲の汚れの影響による空燃比のリッチ化を
説明するためのグラフである。 1……機関、4……スロットル弁、6……燃料噴射弁、
12……コントロールユニット、13……スロットル弁開度
センサ、14……クランク角センサ、16……O2センサ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関の吸気通路に介装されたスロットル弁
    の開度を検出するスロットル弁開度検出手段と、 機関の回転速度を検出する機関回転速度検出手段と、 スロットル弁開度と機関回転速度との検出値に基づいて
    当該運転状態における機関の吸入空気流量を設定し該吸
    入空気流量に基づいて基本燃料噴射量を設定する基本燃
    料噴射量設定手段と、 機関排気成分を検出しこれにより機関吸入混合気の空燃
    比を検出する空燃比検出手段と、 該空燃比検出手段により検出された空燃比と目標空燃比
    とを比較して実際の空燃比を目標空燃比に近づけるよう
    に前記基本燃料噴射量を補正するためのフィードバック
    補正値を所定の量増減して設定するフィードバック補正
    値設定手段と、 少なくとも前記基本燃料噴射量設定手段で設定した基本
    燃料噴射量と前記フィードバック補正値設定手段で設定
    したフィードバック補正値とに基づいて燃料噴射量を設
    定する燃料噴射量設定手段と、 該燃料噴射量設定手段で設定した燃料噴射量に相当する
    駆動パルス信号に応じオン・オフ的に燃料を機関に噴射
    供給する燃料噴射手段と、 所定の低負荷低回転運転状態及び該運転状態と略同等な
    基本燃料噴射量が前記基本燃料噴射量設定手段で設定さ
    れる所定の低負荷高回転運転状態である2つの判定運転
    状態を検出する判定運転状態検出手段と、 該判定運転状態検出手段で検出される2つの判定運転状
    態それぞれにおいて前記フィードバック補正値の基準値
    からの偏差を学習して記憶する偏差学習記憶手段と、 該偏差学習記憶手段に記憶される2つの判定運転状態そ
    れぞれにおける前記偏差が略同等であるときに基本燃料
    噴射量の修正許可判定をする修正許可判定手段と、 該修正許可判定手段により修正許可の判定がなされたと
    きに前記偏差学習記憶手段に記憶された所定の低負荷低
    回転運転状態における前記偏差に基づいて該運転状態に
    おける前記基本燃料噴射量設定手段による設定誤差を求
    め、該設定誤差に基づいて全運転状態における設定誤差
    を推定設定する設定誤差推定手段と、 該設定誤差推定手段で推定した全運転状態の設定誤差に
    基づいて前記基本燃料噴射量設定手段による基本燃料噴
    射量の設定量を修正する基本燃料噴射量修正手段と、 を含んで構成されることを特徴とする内燃機関の電子制
    御燃料噴射装置。
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