JPH0774731A - 秘話音声信号発生装置及び秘話音声信号受信装置 - Google Patents

秘話音声信号発生装置及び秘話音声信号受信装置

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JPH0774731A
JPH0774731A JP24195093A JP24195093A JPH0774731A JP H0774731 A JPH0774731 A JP H0774731A JP 24195093 A JP24195093 A JP 24195093A JP 24195093 A JP24195093 A JP 24195093A JP H0774731 A JPH0774731 A JP H0774731A
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signal
qmf
voice signal
band
signals
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JP24195093A
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Toru Murakami
徹 村上
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Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】音声信号の情報量が多い帯域と少ない帯域とで
は周波数スペクトルの分割の幅を変えられ、分割した帯
域の両端部分に処理を施し易く、プログラムの作成が容
易な秘話音声信号発生装置及び秘話音声信号受信装置を
提供する。 【構成】入力されたキー番号に基づいて、音声信号(入
力信号)に対してどのように周波数軸上のスクランブル
をかけるかを決定する暗号キー変換器1と、入力信号を
帯域分割し、それぞれの帯域の基底域信号をQMFによ
り得るQMF分析器2と、分割された帯域の1つの音声
信号の代わりにFM変調された同期信号を注入し、スク
ランブルをかける入れ替え器3と、スクランブル後の信
号を合成して秘話音声信号を出力するQMF合成器4と
から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、音声通信における秘
話音声信号発生装置及び秘話音声信号受信装置に係り、
とくに周波数軸上でスクランブルを掛ける秘話音声信号
発生装置及び秘話音声信号受信装置並びに時間軸上のス
クランブルの解除に必要な同期信号を周波数軸上のスク
ランブルの1セグメントとして送受信する秘話音声信号
発生装置及び秘話音声信号受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信における情報の機密保護が社
会問題となっており、特に音声通信における情報の漏洩
を防ぐための有効な秘話方式の要求が高まっている。秘
話方式としては大別するとアナログ方式とディジタル方
式に分類できる。アナログ方式としては時間軸上のスク
ランブル及び周波数軸上のスクランブルが一般に用いら
れている時間軸上のスクランブルは、伝送すべき信号を
時間軸上で所定の時間間隔で切断(セグメントに分解)
し送信側と受信側とで取り決めた並べ替えのルールに従
って、セグメントを並べ替えるものである。また、周波
数軸上のスクランブルは、伝送すべき信号を周波数スペ
クトルに分解し、周波数軸上で所定の周波数幅で切断
(セグメントに分解)し送信側と受信側とで取り決めた
並べ替えのルールに従って、セグメントを並べ替えるも
のである。
【0003】図14は従来の秘話音声信号発生装置及び秘
話音声信号受信装置での周波数軸上のスクランブルの実
行過程を示す。秘話音声信号発生装置側では、A/D変
換された音声サンプル値列を方形窓を用いて順次フレー
ムに区切り、そのN個のサンプル値(1フレーム分)に
高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier
Transform)を施し、これにより得られた周
波数スペクトルの配列を暗号キーに従って並べ替えた
後、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse
Fast FourierTransform)により
時系列信号に変換し、スクランブル信号として送出す
る。秘話音声信号受信装置側では、前記スクランブル信
号をうけて、フレーム同期をとり、秘話音声信号発生装
置側と同一のフレームで区切ってFFTを施し、これに
より得られるスペクトルの逆入れ替えを行う。さらに、
元に戻されたスペクトルをIFFTすることにより再生
音声信号を得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図15は周波数スペクト
ルの分割とスクランブルを説明する図である。従来の秘
話音声信号発生装置及び秘話音声信号受信装置では図15
に示すように、周波数スペクトルの分割は、等間隔でし
か行えなかった。秘話度を上げるためには分割数を多く
する必要があるが、音声信号の情報量が多い帯域の分割
数を多くすると、情報量が少ない帯域も分割数が多くな
り、処理時間が増えてしまう。また、所定の帯域幅で分
割するといっても、周波数軸に垂直には分割できないの
で、ある帯域の信号が隣の帯域に漏れてしまう。従来技
術では、分割した帯域の両端部分に処理を施し難かった
ので、分割された隣同士の帯域にお互いに漏れた分の信
号によって音声品質が劣化してしまう。さらに、プログ
ラムの作成に時間がかかる。そして、秘話方式には、時
間軸上のスクランブルと周波数軸上のスクランブルとを
併用することがあるが、同期タイミングが簡単に分かっ
てしまう。本発明の目的は、音声信号の情報量が多い帯
域と少ない帯域とでは周波数スペクトルの分割の間隔を
変えられ、分割した帯域の両端部分に処理を施し易く、
プログラムの作成が容易な、さらに、同期タイミングが
割り出し難い秘話音声信号発生装置及び秘話音声信号受
信装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、音声信号を周波数スペクトルに変換し所
定幅の帯域に分割するのに、QMF(Quadratu
re MirrorFilter)を用いることとし
た。また、同期信号をQMFで分割された帯域の基底域
信号の内、比較的音声の情報量の少ない高い周波数の帯
域の基底域信号の代わりに注入することとした。前記同
期信号は基底域信号の代わりに注入するためにFM変調
する。そして、受信側では、差動方式を用いて位相推定
し同期をとる。
【0006】
【作用】図5にQMFの構成要素のブロック図を示す。
ここで、サンプリングレートは、ナイキスト周波数の2
倍とし、h0(n)はカットオフ周波数がπ/2のローパス
フィルタ(LPF)、h1(n)はカットオフ周波数がπ/
2のハイパスフィルタ(HPF)であると仮定する。入
力信号x(n) のスペクトルが、図6(a) のようになると
すると、分析器のLPF側ではx(n) のスペクトルの低
周波側だけを取り出してアンダーサンプリングをしてい
るので標本化定理を満足し、図6(b) のようなスペクト
ルをもつ基底域の信号が得られる。一方、HPF側では
x(n) のスペクトルの高周波側だけを取り出してアンダ
ーサンプリングをしているので、スペクトルは図6(c)
のように折り返されて基底域の信号が得られることにな
る。合成器では、分析器と全く対称的な操作を行うこと
によりHPF及びLPFが理想フィルタの場合はx(n)
とx'(n)は完全に一致する。
【0007】例えば図7に示されているようにQMFを
数段カスケード接続して分解されたベースバンド信号を
入れ替えれば、音声信号を周波数スペクトルに変換し所
定幅の帯域に分割し、周波数軸上のスクランブルが行な
える。図7で分岐した枝の上側は図5のLPF側、下側
はHPF側に対応する。図5から、n段目の部分はフィ
ルタの数が2のn乗となるので処理時間が1段目の部分
より増加するように見えるが、実際には各段で1/2に
アンダーサンプリングを行うことになるので、どの段の
計算量もほぼ同じになる。従って、分割数に対する計算
量は対数的にしか増加しないので効率的である。また、
カスケードの段数を揃えなければ、例えば図8のように
すれば、図13に示すように分割の間隔を変えられ、LP
F、HPFの特性を変える(カットオフ周波数をずら
す)ことで、分割された隣同士の帯域にお互いの信号が
漏れないようにできる。
【0008】
【実施例】図1及び図2に基づいて実施例について説明
する。図1は本発明の秘話音声信号発生装置のブロック
図である。前記並べ替えのルールを指定するキー番号に
対して、どのように周波数軸上の音声信号を並べ替え、
スクランブルを行うのかを決定する暗号キー変換器1
と、入力信号(音声信号)を帯域分割し、それぞれの帯
域の基底域信号をQMFにより得るQMF分析器2と、
該QMF分析器2の出力信号である基底域信号の内高周
波成分である信号の代わりに、FM変調された同期信号
x(t) を注入し、それらの基底域信号の入れ替えを、暗
号キー変換器1の出力信号に基づいて行う入れ替え器3
と、該入れ替え器3の信号を受けQMFにより合成し、
秘話音声信号を出力するQMF合成器4から構成されて
いる。
【0009】図2は秘話音声信号受信装置のブロック図
である。キー番号に対して、どのように周波数軸上の音
声信号を並べ替え、スクランブルを解除するかを決定す
る暗号キー変換器5と、秘話音声信号受けて該秘話音声
信号を帯域分割し、それぞれの帯域の基底域信号をQM
Fにより得るQMF分析器6と、該QMF分析器6の出
力信号である基底域信号の最高周波成分である信号をF
M変調された同期信号x(t) として出力し、その他の周
波数成分であるスクランブルされた基底域の音声信号
を、暗号キー変換器5の出力信号に基づいて入れ替えを
行い出力する入れ替え器7と、該入れ替え器7の信号を
受けQMFにより合成して、音声信号として出力するQ
MF合成器8から構成されている。本実施例では、QM
F分析器2の出力信号である基底域信号の内高周波成分
である信号の代わりに、FM変調された同期信号x(t)
を注入して、同期信号を音声信号と共にスクランブルす
ることとしたが、同期信号は従来の方法で送受信しても
よい。
【0010】ここで、FM変調された同期信号x(t) の
発生及び位相推定の実施例について述べる。同期信号の
FMを用いた変復調と位相推定については、同一発明者
・同一出願人による出願「基準信号発生装置」(平成5
年9月2日出願)に詳しい。図3は送信側のブロック図
を示す。同期信号を受ける積分器26の出力端は変調指数
乗算器27の入力端に接続され、該変調指数乗算器27の出
力端は搬送波加算器28の一方の入力端に接続されてい
る。搬送波加算器28の他方の入力端には搬送波信号が入
力されるようになっている。搬送波加算器28の出力端は
余弦演算器29の入力端に接続されており、該余弦演算器
29の出力端がFM変調された同期信号を送出する出力端
となっている。
【0011】図4は受信側ブロック図を示す。入力にF
M変調された同期信号を受ける第1の直交変調部11は乗
算器11a,11b及び位相遅延器11c より構成されており、
該第1の直交変調部11の他の入力には、ローカル信号が
入力されるようになっている。該第1の直交変調部11の
2つの出力端はそれぞれ第1の低域ろ波部12の2つの入
力端に接続され、該第1の低域ろ波部12の2つの出力端
はそれぞれ第1の位相角度算出器13の2つの入力端に接
続されている。前記第1の直交変調部11、第1の低域ろ
波部12及び第1の位相角度算出器13は算出手段22を構成
している。前記第1の位相角度算出器13の出力端は微分
器14の入力端に接続され、該微分器14の出力端は乗算器
15a,15b 及び位相遅延器15c より構成される第2の直交
変調部15の一方の入力端に接続され、該第2の直交変調
部15の他方の入力端には後述する比較信号発生器21の出
力端が接続されている。該第2の直交変調部15の2つの
出力端はそれぞれ第2の低域ろ波部16の2つの入力端に
接続され、該第2の低域ろ波部16の2つの出力端はそれ
ぞれ積分器17の2つの入力端に接続されている。前記第
2の直交変調部15及び第2の低域ろ波部16は直交復調器
24を構成している。前記積分器17にはまた、後述する時
定数を変化させる制御信号が制御器19より入力されるよ
うになっている。該積分器17の2つの出力端はそれぞれ
第2の位相角度算出器18の2つの入力端に接続され、該
第2の位相角度算出器18の出力端は制御器19及びループ
フィルタ20の入力に接続されている。該制御器19及びル
ープフィルタ20は制御部25を構成している。前記制御器
19の2つの出力端はそれぞれ積分器17及びループフィル
タ20の入力端に接続される。ループフィルタ20の出力端
は加算器21a 、余弦演算器21b で構成される比較信号発
生器21の一方の入力端に接続される。該比較信号発生器
21の他方の入力端には搬送波周波数ωc と時間との積の
信号が入力されるようになっている。該比較信号発生器
21の2つの出力端の一方は求める基準信号を出力する出
力端であり、他方は、前述のように第2の直交変調部15
の入力端に接続されている。前記第2の直交変調部15、
第2の低域ろ波部16、積分器17、第2の位相角度算出器
18、制御器19、ループフィルタ20及び比較信号発生器21
は信号発生器23を構成している。
【0012】次に実施例の動作を説明する。送信側で
は、同期信号 cosωm t が積分器26に入力され積分され
て変調指数乗算器27へ出力される。変調指数乗算器27で
は積分された信号を変調指数倍し搬送波加算器28に送
る。搬送波加算器28では、前記変調指数倍された信号に
搬送波周波数ωc と時間t との積が加算される。余弦演
算器29において前記搬送波加算器28の出力信号を位相信
号とし余弦演算が行われ、前記同期信号 cosωm t はF
M変調された同期信号x(t) として受信側に送られる。
【0013】受信側では、FM変調された同期信号x
(t) を受けて、第1の直交変調部11において、ローカル
周波数ωc の信号 cosωc t で直交変調を行い、該同期
信号の基底域の同相・直交成分の2つの信号を得る。該
2つの信号同相成分及び直交成分は第1の低域ろ波部12
で低域ろ波され、第1の位相角度算出器13に入力され
る。該第1の位相角度算出器13は両信号から位相角度を
算出する。該位相角度は微分器14で時間微分され第2の
直交変調部15に送られる。
【0014】該第2の直交変調部15は比較信号発生器21
からの信号をローカル信号として前記位相角度が時間微
分された信号を直交変調し、同相成分及び直交成分の2
つの信号を出力する。該2つの信号を受けて第2の低域
ろ波部16は低域ろ波を行いそれぞれの信号を出力する。
両信号は積分器17に入力される。積分器17は制御器19か
らの制御信号により、同期がとれたら時間と共に時定数
を大きくしていき、積分を行う。積分された同相成分及
び直交成分の2つの信号は第2の位相角度算出器18に入
力され、その位相角度が算出される。該位相角度の信号
は制御器19及びループフィルタ20に入力され、制御器19
は該位相角度がほぼ零となった場合に、同期がとれたも
のと見做し、制御信号を出力する。該制御信号はループ
フィルタ20及び積分器17に送られる。前述のように、該
制御信号によって積分器17の時定数は大きくなり、ま
た、ループフィルタ20の時定数も大きくなる。
【0015】ループフィルタ20に入力した前記位相角度
の信号はループフィルタ20でろ波される。該ろ波された
位相角度の信号、つまり、位相誤差を表す信号は比較信
号発生器21に入力される。比較信号発生器21では前記位
相誤差を表す信号に同期信号と同じ周波数ωm に時間を
掛けた値を加算し、求める基準信号を出力する一方、該
基準信号に余弦演算を行った信号を第2の直交変調部15
に出力する。該信号は前述のように第2の直交変調部15
のローカル信号となる。
【0016】話を秘話音声信号発生装置及び秘話音声信
号受信装置に戻す。本実施例では、計算量を削減するた
めにポリフェーズフィルタを用いたQMF構造としてい
る。図9(a) に通常のFIRフィルタを用いた間引きの
ブロック図を示す。この場合、入力1サンプルに対して
N+1回の乗算が必要となり出力では間引きを行うため
に偶数番目のサンプルだけが必要となり奇数番目のサン
プルは必要ない。従って、図9(b) に示されるようにフ
ィルタ係数を偶数次と奇数次に分けたポリフェーズフィ
ルタを用いて、出力をスイッチがポリフェーズフィルタ
1に倒れた時のみ行うと、乗算の計算量を図9(a) の半
分にすることができる。LPFのインパルス応答をhL
(n)、HPFのインパルス応答をhH(n)とすると、QM
Fの分析部の構成要素は図10(a) のように表すことがで
きる。ここで、LPFとHPFはカットオフ周波数がπ
/2なので、数1の関係が成り立つ。
【0017】
【数1】
【0018】LPFを用いたときのポリフェーズフィル
タ1のインパルス応答をP1(n)、ポリフェーズフィルタ
2のインパルス応答をP2(n)、同様にHPFを用いたと
きのそれぞれのインパルス応答をQ1(n)、Q2(n)として
数1の関係を用いると図10(b) のように書き直すことが
できる。この図でポリフェーズフィルタはP1(n)とP2
(n)の2種類なので、これをまとめると図10(c) に示す
ようになりフィルタの数は2個で済むようになる。従っ
て、QMFの分析部の構成要素ではポリフェーズフィル
タを用いることで乗算の回数が半分になり、さらにフィ
ルタの個数が半分になるので全体として4分の1の計算
量で実現できる。
【0019】同様にQMFの合成部の構成要素の効率化
について下記で説明する。図11に通常のFIRフィルタ
を用いた内挿のブロック図を示す。図11(a) では、2倍
のオーバーサンプリングを行う部分において、サンプル
間に零を挿入することになり、後続のフィルタでは零が
1サンプルおきにバッファに保存され、フィルタ係数と
このバッファ内の零の乗算を行うことになり非常に効率
が悪い。ここで、間引きで用いたのと同じポリフェーズ
フィルタを用いて、図11(b) のようにすることで上記の
問題点を解決することができ、乗算の計算を半分で済ま
せられ、バッファも1個で済む。QMFの合成部の構成
要素は図12(a) のように表すことができ、さらに、ポリ
フェーズフィルタを用いると図12(b) のように表すこと
ができる。図12(b) の出力はポリフェーズフィルタP1
(n)と−P1(n)、及びP2(n)と−P2(n)の出力を加算し
たものとなっている。この図のシステムは線形なのでポ
リフェーズフィルタの出力端で加算を行う代わりに図12
(c) に示されるようにポリフェーズフィルタの入力端で
加算を行っても結果は同じになる。従って、分析部と同
様に合成部でも全体の計算量が4分の1で済む。
【0020】以上述べたように、QMFを用いると、一
般のDSPにはFIRフィルタ実現のためのシフトと積
和を1ステップで行う強力な命令があり、命令数を少な
くできマクロ化も容易である。また、QMFを用いて周
波数軸上で同期信号も含めてセグメント置換を行うこと
により、音声の抑揚を削減でき、さらに秘話度を高める
ことができる。そして、グループ通信を行う場合に他の
グループと同期信号がかち合うといったことが防止でき
る。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、音声信号を周波数スペ
クトルに変換し所定幅の帯域に分割するのに、QMFを
用いることとし、また、同期信号を分割された帯域の基
底域信号の内、比較的情報量の少ない高い周波数の帯域
の基底域信号の代わりに注入することとしたから、音声
信号の情報量が多い帯域と少ない帯域とでは周波数スペ
クトルの分割の間隔を変えられ、分割された帯域の両端
部分に処理を施し易い秘話音声信号発生装置及び秘話音
声信号受信装置が得られた。音声信号の情報量が多い帯
域と少ない帯域とで周波数スペクトルの分割の間隔を変
えられるので、情報量が多い帯域の分割数を多くし、少
ない帯域の分割数を少なくすれば、同じ分割数でも従来
より秘話度が向上する。
【0022】また、図13に示すように折り返された基底
域信号が得られるから、折り返されない基底域信号と折
り返された基底域信号とが入り交じって合成されること
により秘話度が向上する。さらに、同期信号を分割され
た帯域の基底域信号の内、比較的情報量の少ない高い周
波数の帯域の基底域信号の代わりに注入して、他の帯域
の音声信号と共にスクランブルを施すことも秘話度の向
上に寄与している。LPF、HPFの特性を変えるだけ
で、分割された帯域の両端部分に処理が施せるから、分
割された隣同士の帯域にお互いに漏れた分の信号によっ
て音声品質が劣化するというようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の秘話音声信号発生装置の実施例のブロ
ック図である。
【図2】本発明の秘話音声信号受信装置の実施例のブロ
ック図である。
【図3】本発明の装置に用いるFM変調された同期信号
の送信側のブロック図である。
【図4】本発明の装置に用いるFM変調された同期信号
の受信側のブロック図である。
【図5】QMFの構成要素のブロック図である。
【図6】図5のQMF各部のスペクトルを示す図であ
り、(a) は入力のスペクトル、(b) はS0(m)のスペクト
ル、(c) はS1(m)のスペクトル、(d) はQ0(n)のスペク
トル、(e) はQ1(n)のスペクトル、(f) は出力のスペク
トルを示す図である。
【図7】QMFを用いた周波数軸上のスクランブルを説
明する図である。
【図8】QMFを用いた周波数軸上のスクランブルで分
割する帯域幅を帯域によって違える方法を説明する図で
ある。
【図9】FIRフィルタを用いた間引きの効率化を説明
する図であり、(a) は通常のFIRフィルタを用いた間
引きのブロック図、(b) は効率化したブロック図であ
る。
【図10】QMF分析部の効率化を説明するための図であ
り、(a) はQMF分析部の構成要素のブロック図、(b)
は数1に基づいて(a) を変形したブロック図、(c) は効
率化したブロック図である。
【図11】FIRフィルタを用いた内挿の効率化を説明す
る図であり、(a) は通常のブロック図、(b) は効率化し
たブロック図である。
【図12】QMF合成部の効率化を説明するための図であ
り、(a) はQMF合成部の構成要素のブロック図、(b)
は(a) を変形したブロック図、(c) は効率化したブロッ
ク図である。
【図13】本発明の装置における周波数スペクトルの分割
とスクランブルを説明する図であり、(a) はスクランブ
ル前を示す図、(b) はスクランブル後を示す図である。
【図14】従来の秘話音声信号発生装置及び秘話音声信号
受信装置での周波数軸上のスクランブルの実行過程を示
す図であり、(a) はスクランブルの実行過程を示す図、
(b) はデスクランブルの実行過程を示す図である。
【図15】従来の装置における周波数スペクトルの分割と
スクランブルを説明する図であり、(a) はスクランブル
前を示す図、(b) はスクランブル後を示す図である。
【符号の説明】
1 暗号キー変換器 2 QMF分析器 3 入れ替え器 4 QMF合成器 5 暗号キー変換器 6 QMF分析器 7 入れ替え器 8 QMF合成器 11 第1の直交変調部 12 第1の低域ろ波部 13 第1の位相角度算出器 14 微分器 15 第2の直交変調部 16 第2の低域ろ波部 17 積分器 18 第2の位相角度算出器 19 制御器 20 ループフィルタ 21 比較信号発生器 22 算出手段 23 信号発生器 24 直交復調器 25 制御部 26 積分器 27 変調指数乗算器 28 搬送波加算器 29 余弦演算器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 QMFを用いて音声信号に周波数軸上の
    スクランブルをかける秘話音声信号発生装置であって、 入力されたキー番号のデータに基づいて、周波数軸上の
    スクランブルのかけ方を決定する暗号キー変換器(1)
    と、 前記音声信号を所定の帯域に分割するとともに、分割さ
    れたそれぞれの帯域の基底域信号をQMFにより得るQ
    MF分析器(2)と、 該QMF分析器から出力されるそれぞれの帯域の基底域
    信号を、前記暗号キー変換器からの信号に基づいて入れ
    替えて出力する入れ替え器(3)と、 該入れ替え器からの信号を受けて、QMFにより合成し
    て出力するQMF合成器(4)とを備えたことを特徴と
    する秘話音声信号発生装置。
  2. 【請求項2】 前記音声信号が時間軸上のスクランブル
    をかけられた音声信号であって、 前記入れ替え器(3)は、該時間軸上のスクランブルを
    かけるための基準となるFM変調された同期信号を受け
    て、該同期信号を前記QMF分析器(2)から入力され
    るそれぞれの帯域の基底域信号の中の高周波成分の基底
    域信号の代わりに注入するとともに、前記暗号キー変換
    器(1)からの信号に基づいてそれぞれの信号の入れ替
    えを行う請求項1記載の秘話音声信号発生装置。
  3. 【請求項3】 QMFを用いて音声信号に周波数軸上の
    スクランブルをかけた秘話音声信号を受信する秘話音声
    信号受信装置であって、 音声信号にスクランブルをかけるときに用いられたキー
    番号に対応する入力されたキー番号のデータに基づい
    て、周波数軸上のスクランブルの解除の仕方を決定する
    暗号キー変換器(1)と、 前記秘話音声信号を受けて、該信号を所定の帯域に分割
    するとともに、分割されたそれぞれの帯域の基底域信号
    をQMFにより得るQMF分析器(2)と、 該QMF分析器から出力されるそれぞれの帯域の基底域
    信号を、前記暗号キー変換器からの信号に基づいて入れ
    替えて出力する入れ替え器(3)と、 該入れ替え器からの信号を受けて、QMFにより合成し
    て実質的に前記音声信号を出力するQMF合成器(4)
    とを備えたことを特徴とする秘話音声信号受信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008515281A (ja) * 2004-09-23 2008-05-08 モトローラ・インコーポレイテッド 無線通信システムにおいて無線通信を暗号化する方法及び装置

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