JPH0774075A - 露光方法 - Google Patents

露光方法

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JPH0774075A
JPH0774075A JP5217675A JP21767593A JPH0774075A JP H0774075 A JPH0774075 A JP H0774075A JP 5217675 A JP5217675 A JP 5217675A JP 21767593 A JP21767593 A JP 21767593A JP H0774075 A JPH0774075 A JP H0774075A
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    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70858Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature
    • G03F7/70866Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature of mask or workpiece

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レチクルのパターン領域の熱変形に伴うレチ
クルの位置ずれを補正して、パターンの結像状態を常に
良好に維持することが可能な露光方法を提供する。 【構成】 照明光の吸収によるパターン領域の熱変形
が、パターン領域内の中心点(RC)の位置を固定とし
て生じたとときの熱変形量を演算する。この熱変形量に
基づいて、パターン領域中の所定の複数点の熱変形に伴
う移動範囲(α1、α2、α3、α4を求めるととも
に、その範囲内で前述の演算で求めた熱変形後のパター
ン領域をXY平面方向にずらしたときのずれ量の最大値
(Ds)を算出する。そして、このずれ量(Ds)が所
定の許容値をこえたとき、レチクルアライメントを実行
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光基板上に回路パタ
ーン等の像を転写する露光方法に関するものであり、特
にその結像特性の維持に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路のパターンが微細
化するに伴い、投影光学装置においては、投影光学系が
露光光を吸収することによって生じる結像特性(例えば
倍率、焦点位置)の変化を補正する必要が生じてきた。
例えば、特開昭60−78455号公報又は特開昭63
−58349号公報に開示されているように、投影光学
系に入射する光量を検知して、投影光学系の光学特性の
変動を補正する機構が備えられていた。
【0003】これを簡単に説明すると、結像特性の変動
特性に対応するモデルを予め作っておき、ステージの光
電センサ等により投影光学系に入射する光エネルギーの
量を求め、変動量について経時的にこのモデルに従って
計算する。つまり、露光動作中のシャッターOPENの
信号を受け取り、露光が実施されている間、光学特性の
変動量をモデルに従って常時計算し、この変動量に基づ
いて補正を行うものである。
【0004】しかし、投影光学系の照明光の吸収による
結像特性の変化を補正しても、マスク(レチクル)が照
明光を吸収することによって熱変形し、これによって結
像特性の変化が生じると言う問題がある。上述の如きマ
スクの熱変形による結像特性の変化を補正する手法とし
て、例えば特開平4−192317号公報によって開示
されているように、照明光の吸収によるマスクの熱変形
量を所定の数値計算によって演算し、この熱変形量に応
じて生じる結像特性の変化を演算する。この結果に基づ
いて投影光学系のレンズエレメントを光軸方向、あるい
は光軸に垂直な軸を回転軸に傾斜方向に駆動することに
より、マスクの熱変形による結像特性の変動分を補正し
て、所望の結像状態を得る技術も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
においては、マスクの熱変形量を演算する際、マスクの
中心点の位置(XY座標位置)が熱変形に伴って移動し
ないことを前提としている。しかし、実際はマスクを保
持する保持部材の影響で、このような理想的な熱変形を
生じることは少ない。
【0006】マスクを保持する保持部材は、マスクのパ
ターン面側からパターン領域(実デバイス製造用のパタ
ーンが形成されている領域)の外側を例えば4点で真空
吸着して保持し、投影光学系の光軸にほぼ垂直な基準平
面内(XY平面内)に配置している。ここで、保持部材
のマスクの吸着力にばらつきがある場合や、マスクの吸
着部分に異物等が存在しているとき等、マスクは熱変形
に伴ってXY平面方向にシフトまたはXY平面内で回転
(ローテーション)してしまう。この結果、マスクの熱
変形による結像特性の変化分は補正できても、マスクの
パターン領域はウェハ上のショット領域に対して位置ず
れ、又は回転ずれをもった状態で結像してしまう。ま
た、マスクの位置を逐次検出してアライメントを行えば
常にパターンの結像状態を良好に維持することができる
が、スループットが大幅に低減してしまうという問題が
生じる。
【0007】本発明の目的は上述の問題に鑑みてなされ
たもので、パターン領域の熱変形に伴うマスクの基準平
面方向への位置ずれを補正して、マスクのパターンの結
像状態を常に良好に維持することができる露光方法を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】ここでは本発明を分かり
やすくするために一実施例である図1及び図5(a)に
対応づけて説明する。かかる問題点を解決するため本発
明においては、所定の基準平面内に保持されたマスク
(R)のパターン領域(PA)に対して所定波長域の照
明光(IL)を照射するして、前記マスク(R)のパタ
ーンを感光基板(W)上に転写する露光方法において、
照明光(IL)の吸収によるマスク(R)内のパターン
領域(PA)の熱変形が、パターン領域(PA)内の所
定の基準点(RC)の基準平面内における位置を固定と
して生じたときの、パターン領域(PA)の熱変形量を
演算する演算工程と、パターン領域(PA)の所定の複
数点(P1、P4、P13、P16)に関して、熱変形
に伴って移動できる基準平面内における範囲(α1、α
2、α3、α4)を演算工程で求めた熱変形量に基づい
て夫々定めるとともに、演算工程で求めた熱変形後のパ
ターン領域中の複数点(Pa1、Pa4、Pa13、P
a16)が全て上述の範囲(α1、α2、α3、α4)
内に存在するように演算工程で求めた熱変形後のパター
ン領域を基準平面方向にずらしたときのずれ量の最大値
を算出する工程と、そのずれ量の値に基づいてマスク
(R)の基準平面内における位置を検出するか否かを判
定する工程とを含むこととした。
【0009】
【作用】本発明においては、まずマスクパターン領域の
熱変形がパターン領域内の所定の基準点の位置を固定と
して生じたと仮定したときの基準となる熱変形量を求め
るため、パターン領域の全体ののび量と、熱変形後の形
状がわかる。これはパターン領域が熱変形に伴って位置
ずれを生じないという仮定のもとに計算しており、実際
は熱変形後のパターン領域が基準平面内のどの位置にあ
るのかがわからない。従ってパターン領域の仮想的なず
れ量を求めるために、パターン領域中の予め定めた複数
点が熱変形によって移動できる範囲を上述の熱変形量に
基づいて定め、その範囲内で先に求めた熱変形後のパタ
ーン領域をずらしてみる。このことによって熱変形後の
パターン領域が最大どれだけ基準平面方向にずれている
のかが推定できる。この仮想的なずれ量に基づいてマス
クのアライメントを実行するか否かを判定することによ
り、マスクのアライメント回数を必要最小限におさえる
ことが可能となる。
【0010】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の実施例による投影露光装置の概略
的な構成を示す図である。図1において、超水銀ラン
プ、エキシマレーザ光源等の露光用の照明光源1は、g
線、i線あるいは紫外線パルス光(例えばKrFエキシ
マレーザ等)のようなレジスト層を感光するような波長
(露光波長)の照明光ILを発生する。照明光ILは、
照明光の光路の閉鎖、開放を行うシャッター2、及び大
部分(90%以上)の照明光を通過させる半透過鏡4を
通過した後、オプティカルインテグレータ(フライアイ
レンズ)等を含む照明光学系6に達する。シャッター2
は駆動部3により照明光の透過及び遮断を制御するよう
に駆動される。また、半透過鏡4で反射された照明光の
一部は、PINフォトダイオード等の光電検出器(パワ
ーモニタ)5に入射する。パワーモニタ5は照明光IL
を光電検出して光情報(強度値)PSを主制御系MCS
に出力する。この光情報PSは主制御系MCSにおいて
投影光学系PLの結像特性の変動量を求めるための基礎
データとなる(詳細後述)。
【0011】照明光学系6において光束の一様化、スペ
ックルの低減化等を行われた照明光ILは、ミラー7で
反射されてリレーレンズ9a、9b及び可変ブラインド
10を通った後、ミラー12で垂直に下方に反射されて
メインコンデンサーレンズ13に達する。可変ブライン
ド10が配置されている面はレチクルRのパターン領域
PAと共役な関係にあるので、駆動モータ11により可
変ブラインド10を構成する稼働ブレードを開閉させて
開口位置、形状を変えることによって、レチクルRの照
明視野を任意に選択することができる。また、本実施例
では照明光ILの照射によりウェハWから発生する反射
光が、上記ミラー7を通過して光検出器(反射量モニ
タ)8に入射するように構成されている。反射量モニタ
8は反射光を光電検出して光情報(強度値)RSを主制
御系MCSに出力する。この光情報RSは投影光学系P
Lの結像特性の変動量を求めるための基礎データとなる
(詳細後述)。
【0012】レチクルRはレチクルホルダRHによって
保持されており、このレチクルホルダは投影光学系PL
の光軸AXにほぼ垂直な平面内(XY平面内)で2次元
移動可能なレチクルステージRS上に載置されている。
レチクルRのXY座標系上の座標位置はレチクル干渉計
25によって逐次検出されている。レチクルステージコ
ントローラ27はレチクル干渉計25からの座標計測信
号に基づいてレチクル駆動系26やレチクルアライメン
ト系RAを制御して、レチクルステージRSの移動や位
置決めを制御する。レチクルRの初期設定は、図2に示
したレチクル周辺のアライメントマークAMを光電検出
するレチクルアライメント系RAからのマーク検出信号
に基づいて、レチクルステージRSを微動することによ
り行われる。そして、レチクルRはパターン領域PAの
中心点RCが投影光学系PLの光軸AXと一致するよう
に位置決めが行われる。レチクルRは不図示のレチクル
交換器により適宜交換されて使用される。特に多品種少
量生産を行う場合、レチクルの交換は頻繁に行われる。
【0013】さて、パターン領域PAを通過した照明光
ILは、両側テレセントリックな投影光学系PLに入射
し、投影光学系PLはレチクルRの回路パターンの投影
像をウェハW上の1つのショット領域に重ね合わせて投
影(結像)する。ウェハWは駆動モータ17により光軸
方向(Z方向)に微動可能なZステージ14上に載置さ
れている。さらにZステージ14は、駆動モータ18に
よりZ方向に垂直なXY方向に2次元移動可能なXYス
テージ15上に載置されている。XYステージ15の2
次元的な位置(XY座標位置)は、干渉計19によっ
て、例えば0.01μm程度の分解能で逐次検出されて
いる。また、Zステージ14上には照射量モニタ16
が、ウェハWの表面位置とほぼ一致するように設けられ
ている。そて照射量モニタ16の受光面は投影光学系P
Lのイメージフィールド(又はレチクルパターンの投影
領域)とほぼ同じ面積を有する。この照射量モニタ16
は照明光ILを光電検出して光情報LSを主制御系MC
Sに出力する。この光情報LSも主制御系MCSにおい
て投影光学系PLの結像特性の変動量を求めるための基
礎データとなる(詳細後述)。
【0014】次に結像状態を補正するための補正手段の
構成について説明する。本実施例においては、投影光学
系PL中のレンズエレメントを伸縮可能な駆動素子(不
図示)によって駆動することにより、結像特性(投影倍
率、ディストーション等)を補正する構成となってい
る。ここで、この種の技術については例えば特開平5−
21319号公報に開示されており、レンズエレメント
を駆動する駆動素子は駆動素子制御部23によって伸縮
量を制御され、投影光学系PLの光学特性を調整するよ
うな構成になっている。これらのエレメントは倍率、デ
ィストーション特性に与える影響が他のレンズエレメン
トに比べて大きく制御しやすいものを選択してある。し
かも種々の形状歪み(台形、菱形、樽型、糸巻型等)に
対応可能となっており、露光光吸収によるレチクルRの
熱変形に応じて生じる投影光学系PLの結像特性の変動
に十分対応できる。尚、レンズエレメントの移動は、投
影光学系PLの他の諸収差(例えば非点収差等)に及ぼ
す影響が無視できる範囲内で行うものとする。もしく
は、レンズエレメント相互の間隔を調整することによっ
て、倍率、ディストーション特性を制御しつつ、他の諸
収差をも補正するという方式を採用しても構わない。
【0015】また、図1に示したメモリ21には露光光
吸収によるレチクルの熱変形量を算出するために必要な
種々のデータ(レチクルの遮光部材の種類やパターンの
密度分布等)や、レチクルの熱変形量に応じた結像状態
の変化量を演算するための数式もしくはテーブル等が記
憶されている。そして、主制御系MCSはこのメモリ2
1、パワーモニタ3、反射量モニタ8、照射量モニタ1
6より情報を得て、後述する如くレチクルRの熱変形量
を求め、その情報を判定部28に出力する。さらに、主
制御系MCSはレチクルRの熱変形量に応じた結像特性
の変動量を求めて駆動素子制御部23に指令をだす他、
装置全体を統括制御する。
【0016】次に本実施例における結像特性の変動量の
演算方法について説明する。本実施例では、結像特性の
変動量を演算するに当たって、先ずレチクルRの熱変形
量を求める。レチクルRの熱変形は、当該レチクルRの
温度分布に比例して発生していると考えてよいので、熱
変形量を計算するためにはレチクルRのある時間におけ
る温度分布が分かればよい。例えばこの温度分布を計算
機でシミュレーションする手法として、レチクルRをあ
る有限な要素に分解し、各点の温度変化を差分法、有限
要素法等により計算するものが知られている。本実施例
では比較的単純な差分法を用いてシミュレーションを行
う。まず、レチクルR上のパターン領域PAを図2のご
とく4×4の16のブロックに分割して、夫々をブロッ
クB1〜B16とする。また、各ブロックの中心点をP
1〜P16とする。この分割数あるいは計算法の選択は
最終的に必要な精度と、計算機の計算スピード等を加味
して決められるもので、本実施例においてはレチクルR
のパターン領域PAを便宜的に16分割したにすぎな
い。
【0017】レチクルRはシャッタ2がオープン時には
照明光学系6を介して均一に照明される。しかしなが
ら、レチクルRのパターンの分布によりレチクルR上に
吸収される熱量は場所によって異なる。このためレチク
ルR上の各ブロックB1〜B16毎にパターン存在率を
求める。このとき各ブロック内では吸収される熱量が均
一なものであるとすると仮定する。
【0018】各ブロックのパターン存在率は例えばZス
テージ14上の照射量モニタ16とパワーモニタ5との
出力比で求められる。まず、パターンの全く描かれてい
ないレチクルを、レチクルの中心点と投影光学系の光軸
AXとが一致するように位置決めする。次にXYステー
ジ15を移動させて照射量モニタ16を投影光学系PL
のほぼ中央部へ送り込む。照射量モニタ16の受光面は
投影光学系PLのイメージフィールドとほぼ同じ面積を
有しているため、照射量モニタ16はウェハW上に照射
される露光光の全てを受光して光電検出する。そして、
レチクル等を介してウェハW上に到達する露光光の照射
量を算出する。このとき、照射量モニター16はレチク
ルRが16分割されていることに対応して16分割され
ており、各ブロックを通過した光量を独立に測定するこ
とができる。また、このときにパワーモニタ5も照明光
ILを光電検出する。次に上述と同様の動作をパターン
の描かれているレチクルに対して行う。そして、パター
ンの描かれていないレチクルでの照射量モニタ16の出
力信号のレベルとパワーモニタ5の出力信号のレベルと
の比、及びパターンの描かれているレチクルでの照射量
モニタ16の出力信号のレベルとパワーモニタ5の出力
信号のレベルとの比に基づいて、このレチクル上のパタ
ーンの存在率を求める。
【0019】上述の測定ではパターンの全く描かれてい
ないレチクルを用いたが、レチクルを配置しない状態で
照明光を照射し、照射量モニタ16の出力信号のレベル
とパワーモニタ5の出力信号のレベルとの比をもとめて
も良い。また、上述の測定はレチクル交換毎に行っても
よいし、予め測定しておき、メモリ21に記憶させてお
いてもよい。また、レチクルRを分割する各ブロックの
面積が等しい場合、照射量モニタ16の受光面の大きさ
(面積)は各ブロックに相当する大きさ(面積)を有し
ており、パターン存在率を求める際にステージをステッ
プすることによってレチクルRの全面を測定するように
してもよい。さらに、レチクルの製造時のデータによっ
てパターン存在率がわかっていれば、上述の測定は必要
ない。
【0020】さて、以上のように求めた各ブロックB〜
B16のパターン存在率に基づいて各ブロックの熱吸収
量を計算する。各ブロックは光源1のパワーとパターン
存在率とに比例して熱量を吸収する。吸収された熱は空
気中、あるいはレチクルホルダRHを介して逃げてゆ
く。また、各ブロック間においても熱は移動する。ここ
で、例えば2物体間における熱量の移動を考える。この
場合の熱量の移動は、基本的に2つの物体間の温度差に
比例すると考えられる。また、熱量の移動にともなう温
度変化の変化率は熱量の移動量に比例する。これらを式
で表すと次のようになる。
【0021】 ΔQ=K1 (T1 −T2 ) (T1 >T2 ) ‥‥(1) dT1 /dt=−k2 ΔQ ‥‥(2) dT2 /dt=k3 ΔQ ‥‥(3) ただしΔQは移動した熱量、T1 、T2 は各物体の温
度、tは時間、k1 、k2、k3 は比例定数である。
(1)〜(3)式より、次の式が成り立つ。
【0022】 dT1 /dt=−k4 (T1 −T2 ) ‥‥(4) dT2 /dt=k5 (T1 −T2 ) ‥‥(5) これはよく知られているように一次遅れ系であり、
1 、T2 に温度差があるとき、両者はエクスポネンシ
ャルカーブを描いて一定の温度に達する。上式に基づい
て、レチクルR上の熱分布の計算を行う。
【0023】まず、ブロックB1に注目すると、このブ
ロックB1は隣接するブロックB5、B2と熱のやりと
り(熱伝達)をする。また、ブロックB1は周辺の空気
やレチクルホルダ8とも熱のやりとりをするが、ここで
は計算を簡単にするため、空気の温度とレチクルホルダ
8の温度とは一定とする。そして、各ブロックの温度を
1 〜T16、空気の温度をT0 、レチクルホルダ8の温
度をTH とすと、ブロックB1に関して次式が成り立
つ。 dT1 /dt=k12(T2 −T1 )+k15(T5 −T1 )+k10(TH −T1 ) +k0 (T0 −T1 )+kP η1 P ‥‥(6) ここで、dT1 /dtはT1 の時間微分、k12、k15
それぞれ、ブロックB1とB2、ブロックB1とB5と
の熱のやりとりの係数、k0 は各ブロックB1〜B16
と空気との熱のやりとりの係数である。また、η1 はブ
ロックB1のパターン存在率、Pは光源1のパワーであ
り、パワーモニタ5の出力に対応している。kP は照明
光を各ブロックが吸収した熱量とη1 、Pとを関係づけ
る係数である。(6)式の項は照明光から吸収する熱量
を示しており、その他の項は吸収した熱が分散していく
過程を示している。ここでTH 、T0 は一定であり、T
H =T0 として各ブロックの温度をT0 +ΔTで表せる
ことと、レチクル上の各ブロックはともに石英ガラスで
できているためk12、k15等の隣接するブロック間にお
ける熱のやりとりの係数は、全て等しいことを考慮に入
れると、(6)式は次のようになる(但し、KR =K12
=K13=‥ ‥)。 dΔT/dt=KR (ΔT2 −ΔT1 )+KR (ΔT5 −ΔT1 ) +KH (−ΔT1 )+K0 (−ΔT1 )+KP η1 P =(−2KR −KH −K0 )ΔT1 +KR 2 +KR ΔT5 +KP η1 P ‥‥(7) (7)式をブロックB1〜B16についてそれぞれ求
め、これをマトリックス表現で表すと次式のようにな
る。
【0024】
【数1】
【0025】これは一階の微分方程式の16元連立方程
式であり、数値解法によって解くことが可能である。あ
るいは、微分の形をある微小時間(計算器の計算周期)
の値として差分形式で表現して解くことができる。
(8)式でいわゆる外力の項は最終項であるので、単位
時間毎の各ブロックの値、すなわちη1 1 、η2 2
‥‥の値を計算器に入れてやれば、各時間毎のΔT1
ΔT2 ‥‥の値を求めることができる。パターン存在率
η1 、η2 ‥‥は前述したように実測によって得られ、
入射光量P1 、P2 ‥‥はパワーモニタ5及び照射量モ
ニタ16によって求まる。
【0026】また、各係数KR 、K0 、KH 、KP はレ
チクル、空気の物性、空気の流速等から計算で求めるこ
とが可能である。もしくは、種々のレチクルに関して実
験を行い、各係数が現実に最もよく合うように決定する
ことも可能である。以上により温度分布ΔT1 〜ΔT16
が求まる。これらと石英ガラスの膨張係数より、各ブロ
ックB1 〜B16の中心点P1 〜P16の相互の距離変化が
求められ、レチクル上の各点の動きを決定することがで
きる。これに基づいて、結像特性の変動、例えばウェハ
W上に投影される像の歪みを計算することができる。
【0027】上記までの方法は一旦レチクルの温度分布
ΔTを求めてから、中心点Pの動きを求め、像歪を求め
るという手段をとったが、ΔTの代わりに直接像歪(デ
ィストーション、像面湾曲等)を計算することも可能で
ある。このときには各係数K R 、K0 、KH 、KP を実
験により求めれば、レチクルRのたわみの変化等も含ま
れた形となる。また、レチクルRの熱伝導性が非常によ
く、一部のみパターンがある場合、あるいは一部のみに
光があたる場合でも、レチクルRが一様に膨張すると考
えても精度上問題がないときは、上記のような複雑な計
算は必要なく、より単純な計算で済む。
【0028】次に本実施例の動作の説明を行う。まずレ
チクルRの熱変形による結像状態の変動を計算する
(8)式の各パラメータを、装置の製造時において決定
し、メモリ21に記憶させる必要がある。レチクルRの
熱伝導に関するパラメータKR は、レチクルRの主材料
であるガラスの材質、厚さ等によって定まる量である。
これは前述したように物性値あるいは実験によって求め
ることができる。また、K0 、KH はガラス基板とレチ
クルホルダーRH、もしくは空気との熱伝導に関するパ
ラメータであり、これらもガラス基板の材質によって決
まる量である。次にKP であるが、これはレチクルRの
遮光部及びガラス材の熱吸収に関するパラメータである
から、レチクルの遮光部材及びガラス基板の材質によっ
て定まる量である。
【0029】これらのパラメータはレチクルRの材料で
あるガラス等の物性値の関数もしくはテーブル等の形で
メモリ21に記憶させておく必要があるが、実質的に最
終的な結像状態に与える影響が無視できる程度の値であ
れば、一定値であっても構わない。実験でパラメータを
求める場合には、投影光学系PLそのものも照明光を吸
収してしまうので、純粋にレチクルRのみの熱変形を測
定するには以下のようにする。まず、レチクルRも投影
光学系PLも十分に外部の温度と平衡状態になったとこ
ろでウェハWにレチクルRの像を露光し、その後、レチ
クルRと投影光学系PLの間に遮光物を入れ、一定時間
シャッター2を開いて照明光を照射する。次に遮光物を
取り除いて再びウェハWにレチクルRの像を露光し、最
初に露光した像と比較すればレチクルRの熱変形による
結像状態の変化量を知ることができる。この方法でレチ
クルRの熱変形に関して十分補正ができたところで、遮
光物がない状態で照射を行えば投影光学系PLの照明光
吸収を検出することができる。これにより、レチクルと
投影光学系との熱変化を分離して補正を行うことがで
き、動作中にレチクルの交換を行っても正確に補正が行
える。投影光学系PLの照明光吸収に関しては従来の技
術により補正が可能である。
【0030】前述したようにレチクルRの熱変形量を計
算するにはレチクルRのガラス材質、遮光材の種類、各
ブロックのパターン存在率、可変ブラインド10の開口
数が必要である。このうち、レチクルRの属性に関して
は、レチクル毎に実測するか、もしくは予めメモリ21
に格納しておく。遮光部であるクロムの熱吸収率は、ク
ロムの反射率からある程度推定できる。まず投影光学系
のステージ側(図1の下側)に既知の反射率をもつ反射
面をもってきて、その時の反射量モニタ8の出力信号を
記憶する。この出力信号と、予め求めておいたレチクル
のパターン存在率、及び他のレンズ部材等の反射率成分
より、レチクル面からの反射光成分を求めて、反射率を
計算することができる。
【0031】さて、露光動作時にはパワーモニタ5、反
射量モニタ8、照射量モニタ16からの光情報(強度
値)LS、RS、PSが夫々主制御系MCSに出力され
る。主制御系MCSではこれらの情報と、前述したメモ
リ21に格納されている各データから、レチクルRと投
影光学系PLとの熱吸収による結像状態の変化を夫々計
算し、合計の変化量を算出する。投影光学系PLの結像
状態が大気圧変化を始めとする他の要因によっても変化
を起こす場合、これらの変化量も合計する。
【0032】図3はレチクルRのパターン領域PAの各
ブロックの中心点(P1〜P16)から成る格子(以下
理想格子と記す)と、上述の計算によって求められたパ
ターン領域PAの熱変形した後の各ブロックの中心点か
らなる格子(以下レチクル格子と記す)Pa1〜Pa1
6を表した図である。また、図3中のXY座標系上にお
ける領域α1は、X方向に関しては点P1のX座標値を
境に理想格子(P1〜P16)が存在する側と反対側の
領域で、かつY方向に関しても点P1のY座標値を境に
理想格子が存在する側と反対側の領域である。また、領
域α2、α3、α4の夫々についても同様に、X方向に
関しては点P4、P13、P16のX座標値を境に理想
格子が存在する側と反対側の領域で、かつY方向に関し
ても夫々の点のY座標値を境に理想格子が存在する側と
反対側の領域である。図3に示すように主制御系MCS
はレチクルRの熱変形がパターン領域の中心点RCの座
標位置を固定として生じたと仮定したときの熱変形量を
求める。これはパターン領域の熱変形による結像特性の
変動量を投影光学系PL中のレンズエレメントによって
補正する際に基準となるものである。従って投影光学系
PLの光軸AXとレチクルRとが交わる点、即ちパター
ン領域の中心点RCを基準とした熱変形量を求めるので
ある。
【0033】次に、主制御系MCSは熱変形後のレチク
ルRのパターンの結像状態に対する最適な補正量を計算
する。そして、駆動素子制御部23に指令を出力し、投
影光学系PL中のレンズエレメントを駆動させて結像状
態を補正する。補正方法は前述した特開平5−2131
9号公報に詳細に記載されているので、ここでは説明を
省略する。
【0034】さて、主制御系MCSは投影光学系PLの
結像特性を補正するとともに、図3に示すようなレチク
ルの熱変形量に関する情報を判定部28に出力する。判
定部28は前述の演算によって求めた理想格子の熱変形
量(のび量)に基づいて、パターン領域PAの理想格子
P1〜P16の各頂点P1、P4、P13、P16が熱
変形によって移動できる範囲(領域)α1、α2、α
3、α4を定める。これは、演算によって求めた熱変形
がパターン領域全体で伸びている方向に変形しているた
め、熱変形に伴ってレチクル格子Pa1〜Pa16がず
れたとしても、パターン領域の各頂点P1、P4、P1
3、P16はX方向、又はY方向に関して縮む方向には
変形(移動)しないという前提に基づいて設定したもの
である。しかし、本実施例では便宜上図3に示すような
領域に定めたもので、特にこの領域に限るものではな
い。そして、判定部28は4つの頂点Pa1、Pa4、
Pa13、Pa16の夫々が全て領域α1、α2、α
3、α4内に存在するようにレチクル格子Pa1〜Pa
16をXY平面方向にずらしたときの、そのずれ量が最
大となる値を算出する。そのときのレチクル格子の状態
を図4に示す。
【0035】図4(a)は図3に示したレチクル格子
(Pa1〜Pa16)と、このレチクル格子(Pa1〜
Pa16)をXY方向に移動したときの様子を示す図で
あり、点Ps1は領域α1の頂点(理想格子P1が存在
していた点)に存在し、Ps13は領域α3のY方向に
関する境界線上に存在する。またPs4、Ps16は領
域α2、α4の範囲内に存在する。また、レチクルRの
熱変形がパターン領域の中心点RC以外の点の座標位置
を固定として生じたと仮定したときのレチクル格子(P
s1〜Ps16)の形状(大きさ)は、パターン領域の
中心点RCの座標位置を固定として熱変形したときのレ
チクル格子(Pa1〜Pa16)の形状と同一である。
そして、判定部28はこれらの2つのレチクル格子のX
Y平面方向における相対偏位量(ずれ量)Dsを求め
る。
【0036】また、本実施例ではレチクルの熱変形に伴
うローテーションも考慮する。図4(b)は変形後のレ
チクルがXY平面内でパターン領域PAの中心点RCを
中心にローテーションしたと仮定したときの、そのロー
テーション量が最大となるレチクル格子(点Pr1〜P
r16)を示す。ここで、点Pr16は領域α4のX方
向に延びる境界線上にある。判定部28は上述と同様
に、演算によって求めた熱変形後のレチクル格子の4つ
の頂点(Pa1、Pa4、Pa13、Pa16)と、レ
チクルがローテーションしたと仮定したときのレチクル
格子の4つの頂点(Pr1、Pr4、Pr13、Pr1
6)とのXY方向におけるずれ量Drを求める。
【0037】これらのずれ量Ds、Drは変形後のレチ
クルの4つの頂点Pa1、Pa4、Pa13、Pa1
6、及び中心点RCの座標位置と、夫々の頂点の静止座
標系上での移動可能な範囲である領域α1〜α4の条件
を用いることによって簡単に求めることができる。さ
て、判定部28には予めパターンの結像特性に影響を与
えないようなレチクル(レチクル格子)のずれ量の許容
範囲を格納しておく。そして、判定部28は求めたずれ
量Ds、Drのうち少なくとも一方がこの許容範囲を越
えたとき、レチクルステージコントローラ27に対して
レチクルアライメントを行うように指令信号を出力す
る。また、判定部28はこの指令信号とともに、主制御
系MCSから受け取った熱変形後のレチクル格子の形状
(大きさ)に関する情報をレチクルステージコントロー
ラ27に出力する。
【0038】レチクルステージコントローラ27は指令
信号を受信するとレチクルアライメント系RAを制御し
てレチクルR上に設けられたレチクルマークAMを検出
する。熱変形後のレチクルの形状(大きさ)は判定部2
8から受信したレチクル格子に関する情報から分かるた
め、レチクルステージコントローラ27及びレチクルア
ライメント系RAはこの変形後のレチクルの形状に基づ
いてレチクルRのアライメントを実行する。ここで、実
際のレチクルRのずれ量が前述した許容範囲内、又はレ
チクルRの位置が初期設定位置(レチクルRの中心点と
投影光学系の光軸AXとが一致する位置)の近傍であれ
ば、特にレチクルステージRSを移動してレチクルRを
初期設定位置にあわせる必要はない。
【0039】このように照明光の吸収によるレチクルR
の熱変形による結像特性を投影光学系PL中のレンズエ
レメントを移動することによって補正し、かつ熱変形に
伴うレチクルのシフトやローテーションをレチクルアラ
イメントによって補正することで、ウェハ上のショット
領域に対して熱変形後のレチクルのパターン領域をさら
に精度よく重ね合わせることが可能となる。また、レチ
クルアライメントを行った場合、主制御系MCSはレチ
クル格子の頂点の移動可能な範囲α1、α2、α3、α
4を新しく設定する。このときもアライメント後のレチ
クルの位置がわかっているため、レチクル格子の各頂点
を基準として前述した条件と同様に領域を定める。ま
た、レチクルへの照明光の照射を長時間停止したり、照
明光の強度を低下させたとき等、演算によって求めたレ
チクル格子の熱変形量がマイナス(縮むような変形)の
場合も考えられる。このときはレチクル格子の4つの頂
点の移動可能な範囲α1、α2、α3、α4が理想格子
の各頂点P1、P2、P3、P4に関して対称となる範
囲(X方向、Y方向ともに理想格子が存在する側)とし
て考え、前述の実施例と同様の方法によってレチクルの
ずれ量を推定することができる。
【0040】尚、本実施例では露光開始からレチクルが
熱的に安定するまでの間、一定時間毎に上記の演算を行
ってレチクルの熱変形量及びレチクルのずれ量に関する
データを更新していき、この更新したデータに基づいて
レンズエレメント郡を駆動し、レチクルのアライメント
を行うようにしてもよい。また、上記演算を行うタイミ
ングは任意でよく、例えばシャッタ2の開閉時間等に応
じて適宜行えばよい。又は露光開始から上記演算を常時
行っておくものとしても良い。
【0041】また、図4(b)において変形後のレチク
ルにローテーションが生じていると仮定した場合、判定
部28はずれ量Drを演算するのではなくローテーショ
ン量(回転角度)θを算出してもよい。このとき判定部
28にはレチクルがシフトしたと仮定したときのシフト
量(位置ずれ量)に対する許容範囲と、ローテーション
したと仮定したときのローテーション量(回転ずれ量)
に対する許容範囲とを個々に記憶しており、夫々を比較
する。また、本実施例において、レチクルがローテーシ
ョンしたことは考えずに、単に図4(a)に示すレチク
ルのシフト量Dsを求めるだけでも良い。
【0042】さらに本実施例においては、上述したずれ
量はレチクルがシフトのみが生じている場合と、ローテ
ーションのみが生じている場合とで別々に計算している
が、シフトとローテーションが両方とも生じていると仮
定したときのレチクルのずれ量を求めるようにしてもよ
い。ここでいうレチクルのずれ量とは、演算で求めた熱
変形後のレチクル格子の各頂点(Pa1、Pa4、Pa
13、Pa16)と、シフトとローテーションが両方と
も生じていると仮定したときの熱変形後のレチクル格子
の各頂点(Pa1’、Pa4’、Pa13’、Pa1
6’)とのずれ量のうち、最大となる値のことである。
【0043】また、本実施例においてはレチクルRを1
6分割し、夫々のブロックの中心点の熱変形量をもとめ
ているが、レチクルに照射される照明光の積算照射エネ
ルギーとレチクルの熱変形量とはほぼ比例関係にあると
言えるので、レチクルに照射される照明光の積算照射エ
ネルギーからある程度のレチクルの熱変形量を求めるこ
とができる。そして、予めレチクルの熱変形量とレチク
ルの熱変形に伴うずれ量との対応関係、及びこのずれ量
の許容範囲をメモリ21に記憶させておくことにより、
露光動作中のレチクルに照射される積算照射エネルギー
を逐次計測し、その積算照射エネルギーの値に基づいて
レチクルアライメントを行うか否かを判定することが可
能となる。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、マスクの
照明光吸収による熱変形に伴ってマスクが基準平面方向
にずれたと仮定したときのそのずれ量を簡単に推定する
ことが可能である。そして、このずれ量がパターンの感
光基板上への結像に影響を与える程度の値のときにのみ
マスクの基準平面内における位置を検出すればよいた
め、マスクの位置を検出する回数を必要最小限におさえ
ることが可能となる。そして、実際のマスクの位置がパ
ターンの結像に悪影響を与える程度にずれているときは
そのずれを補正するので、スループットを大幅に低減さ
せることなく、パターン像の重ね合わせ精度がさらに向
上し、より高精度な結像を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による投影露光装置の概略的な
構成を示す図である。
【図2】レチクル上のパターン領域PAを16個に分割
した様子を示す上面図である。
【図3】レチクルの熱変形を模式的に示した図である。
【図4】図4(a)は変形後のレチクルのXY方向への
シフト量が最大となるときのレチクル格子を示し、図4
(b)は変形後のレチクルのXY平面内でのローテーシ
ョン量が最大となるときのレチクル格子を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・光源 21・・・メモリ 27・・・レチクルステージコントローラ 28・・・判定部 W・・・ウェハ R・・・レチクル PL・・・投影光学系 RA・・・レチクルアライメント系 MCS・・・主制御系

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の基準平面内に保持されたマスクの
    パターン領域に対して所定波長域の照明光を照射して、
    前記マスクのパターンを感光基板上に転写する露光方法
    において、 前記照明光の吸収による前記パターン領域の熱変形が、
    前記パターン領域内の所定の基準点の前記基準平面内に
    おける位置を固定として生じたときの、前記パターン領
    域の熱変形量を演算する演算工程と、 前記パターン領域の所定の複数点に関して、前記熱変形
    に伴って移動できる前記基準平面内における範囲を前記
    演算工程で求めた熱変形量に基づいて夫々定めるととも
    に、前記演算工程で求めた前記熱変形後のパターン領域
    中の前記複数点が夫々前記範囲内に存在するように前記
    演算工程で求めた熱変形後のパターン領域を前記基準平
    面方向にずらしたときの該ずれ量の最大値を算出する工
    程と、 前記ずれ量の値に基づいて前記マスクの前記基準平面内
    における位置を検出するか否かを判定する工程とを含む
    ことを特徴とする露光方法。
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