JPH077333U

JPH077333U - 刈払機の緊急刈刃停止装置

Info

Publication number: JPH077333U
Application number: JP4029993U
Authority: JP
Inventors: 勝俊稲垣
Original assignee: Maruyama Manufacturing Co Inc
Current assignee: Maruyama Manufacturing Co Inc
Priority date: 1993-06-29
Filing date: 1993-06-29
Publication date: 1995-02-03

Abstract

(57)【要約】【目的】緊急時に刈刃20の回転を停止させる刈払機10
の緊急刈刃停止装置において、保守を容易とし、かつ緊
急時に刈刃20を迅速に停止できるようにする。【構成】刈払機10はエンジン始動モータを作動させる
バッテリ46をすでに搭載している。電磁ブレーキ38は、
刈刃20と連動して回転している伝動軸18の基端側に設け
られ、操作捍12の緊急停止スイッチ26のオン操作に伴っ
て、バッテリ46の電力でコイル42を通電状態にされて、
伝動軸18を制動する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、緊急時に刈刃を停止できる刈払機の緊急刈刃停止装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

刈払機による草刈り等の作業では、刈刃が、石や岩等に衝突して、破損し、破損片が周囲へ飛び散ることがあり、このような場合には、刈刃を緊急停止させる必要がある。

【０００３】従来の刈払機の緊急刈刃停止装置は、機械式摩擦ブレーキが使用されている（例：実開昭５１−６７２３０号公報及び実開昭５９−９５８４１号公報等）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

刈刃の回転を機械式摩擦ブレーキにより停止させる場合は、機械式摩擦ブレーキは、摩擦材等の運動機構を含むので、保守が面倒となる。また、摩擦材を回転部分へ圧接する力は作業者の操作力により生じることになるので、作業者が慌てているときには、大きな操作力がなかなか出せず、刈刃の回転停止が遅れてしまう。

【０００５】この考案の目的は、保守を容易とし、かつ緊急時に刈刃を迅速に停止できる刈払機の緊急刈刃停止装置を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案を、実施例に対応する図面の符号を使用して説明する。この考案の刈払機(10)の緊急刈刃停止装置は次の（ａ）〜（ｃ）の構成要素を有している。（ａ）エンジン始動モータに電力を供給するバッテリ(46) （ｂ）通電時では刈刃(20)の回転を停止させる電磁ブレーキ(38) （ｃ）緊急時に操作されて電磁ブレーキ(38)をバッテリ(46)の電力で通電させる緊急停止スイッチ(26)

【０００７】

【作用】

刈刃(20)が破損したような緊急時では、作業者は緊急停止スイッチ(26)を直ちに操作する。これにより、電力がエンジン始動モータの作動用のバッテリ(46)から電磁ブレーキ(38)へ供給されて、電磁ブレーキ(38)は、通電状態になり、刈刃 (20)を回転制動する。

【０００８】

【実施例】

以下、この考案を図面の実施例について説明する。図１は刈払機10の主要部の構造図である。操作捍12は、ほぼ直線状に長く延び、上端側には動力部14を取付けられている。動力部14は、小型二サイクルエンジン16、エンジン始動モータ（図示せず）、及びエンジン始動モータに電力を供給するバッテリ46等を装備し、小型二サイクルエンジン16の回転動力は、操作捍12 内を貫通する伝動軸18を介して操作捍12の先端側の刈刃20（符号のみ図示）へ伝達されるようになっている。防振グリップ22は、動力部14の近傍の操作捍12の部分に嵌合、固着され、防振グリップ22より先端側の操作捍12の部位には、さらにエンジンスイッチ24及び緊急停止スイッチ26が取付けられている。エンジンスイッチ24は、オン位置では小型二サイクルエンジン16の点火電流の生成を許容し、オフ位置では点火電流の生成を禁止する。緊急停止スイッチ26は、蓋付きケース 27の蓋を開けて中のスイッチ部を操作され、普段は不用意にスイッチ部を操作されるのを防止している。

【０００９】小型二サイクルエンジン16の出力軸としてのクランク軸28は端部において冷却ファン付きフライホィール30を固定され、遠心クラッチ32は冷却ファン付きフライホィール30と伝動軸18との接続を制御する。遠心クラッチ32は、伝動軸18と一体的に回転するドラム34と、ドラム34の内側に配設されて冷却ファン付きフライホィール30と一体的に回転し所定回転速度以上では遠心力により放射方向外側へ拡開してドラム34の内周面に係合する遠心式圧接部材36とを有している。

【００１０】電磁ブレーキ38は遠心クラッチ32と共にクラッチケース48内に配設される。電磁ブレーキ38では、円形導電板40は、ドラム34の端面に隣接して、伝動軸18に固定され、ドラム34より大きい直径を有している。１対の磁極44は、円形導電板40 との間に狭い間隔を空けて、円形導電板40を両側から挟むように配設され、コイル42の通電に伴って、磁力を発生する。緊急停止スイッチ26、コイル42、及びバッテリ46は閉ループ回路を形成し、緊急停止スイッチ26がオンのとき、コイル42 はバッテリ46の電力により通電される。

【００１１】実施例の作用について説明する。刈払機10による草刈り等の作業中、刈刃20が、石や岩等に衝突して、破損したような緊急事態では、作業者は、緊急停止スイッチ26の蓋付きケース27を開いて、蓋付きケース27内のスイッチを直ちにオンにする。これにより、バッテリ46の電力が電磁ブレーキ38のコイル42へ伝達され、１対の磁極44は大きな磁力を発生し、円形導電板40には、磁極44の磁力を打ち消す方向の渦電流が生じる。これにより、遠心式圧接部材36は制動され、伝動軸18を介して刈刃20は回転を速やかに停止する。

【００１２】

【考案の効果】

この考案の効果は次の通りである。（ａ）電磁ブレーキは、刈刃を回転制動する際に変位する部分をもたないので、保守が簡単となる。（ｂ）緊急時に電磁ブレーキを通電するためのバッテリは、エンジン始動モータの作動用としてすでに搭載されているものを利用するので、新たなバッテリの追加を省略できる。（ｃ）作業者は緊急停止スイッチを操作するのみで足り、機械式摩擦ブレーキを作動させる場合のような大きな操作力は不要であるので、作業者が慌てているようなときも、刈刃の回転を迅速に停止させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】刈払機の主要部の構造図である。

【符号の説明】

１０刈払機２０刈刃２６緊急停止スイッチ３８電磁ブレーキ４６バッテリ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】（ａ）エンジン始動モータに電力を供給
するバッテリ(46)と、（ｂ）通電時では刈刃(20)の回転を停止させる電磁ブレ
ーキ(38)と、（ｃ）緊急時に操作されて前記電磁ブレーキ(38)を前記
バッテリ(46)の電力で通電させる緊急停止スイッチ(26)
とを有していることを特徴とする刈払機の緊急刈刃停止装
置。