JPH0772549B2 - 回転圧縮機 - Google Patents

回転圧縮機

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JPH0772549B2
JPH0772549B2 JP63019301A JP1930188A JPH0772549B2 JP H0772549 B2 JPH0772549 B2 JP H0772549B2 JP 63019301 A JP63019301 A JP 63019301A JP 1930188 A JP1930188 A JP 1930188A JP H0772549 B2 JPH0772549 B2 JP H0772549B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は冷凍・空調用の冷媒圧縮機や、その他のガス圧
縮機等に利用することができる回転圧縮機の改良に関す
るもので、特にその低騒音化を図ろうとするものであ
る。
〔従来の技術〕
第6図乃至第13図を参照して従来の回転圧縮機を冷凍空
調用冷媒圧縮機を例に説明する。図において、1は密閉
ハウジングで、同ハウジング上部にはその内部の圧縮冷
媒ガスを外部に導出するための吐出管2が設けられてい
る。同吐出管2には冷媒配管3を介して凝縮器4、絞り
機構5、蒸発器6及びアキュームレータ7が順次接続さ
れており、アキュームレータ7は吸入管8を介して密閉
ハウジング1内のシリンダ内空間20に連通している。9
はアキュームレータ7内における吸入管8の入口部であ
る。入口部9より吸入管8を介してシリンダ内空間20に
吸込まれたガス冷媒は圧縮され、吐出ポート34、吐出弁
42を経て吐出キャビティ13に吐出された後、密閉ハウジ
ング1内の空間部14に導出され、モータ11の周囲を通過
して、吐出管2から密閉ハウジング1の外部へ吐出され
るようになっている。12はクランクシャフト、15は密閉
ハウジング1の底部に蓄えられた潤滑油である。30は密
閉ハウジング1内の下方部に固着されたシリンダ本体
で、その上・下端にはそれぞれクランクシャフト12を回
転自在に支持する上部軸受40及び下部軸受41がボルトに
よって固着され、密閉されたシリンダ内空間20を形成し
ている。シリンダ内空間20にはロータ31がクランクシャ
フト12の偏心部に遊嵌されて設けられ、このシリンダ内
空間20はシリンダ本体30に設けられた溝にシリンダ内空
間20側先端がロータ31の外周面に押圧されるよう摺動自
在に嵌合された仕切板32によって吸入管8が連通する吸
入側空間20aと、圧縮側空間20bとに仕切られている。
前記吐出ポート34は仕切板32に隣接して圧縮側空間20b
に連通するよう上部軸受40に設けられており、この吐出
ポート34には吐出弁42がリテーナ43及びボルト44を介し
て取付けられている。33は吐出ポート34とシリンダ内空
間20との間の通路面積を取るためシリンダ30に設けられ
た切欠き溝で、圧縮ガスはこの切欠き溝33から吐出ポー
ト34を経て吐出されるようになっている。
上記構成の回転圧縮機においては、吸入管8を経て低圧
の冷媒ガスが吸入側空間20a内に吸入されるとともに一
回転前に吸入されたガスはロータ31の回転とともに容積
が減少して行く圧縮側空間20b内で圧縮された後、切欠
き溝33、吐出ポート34を経て吐出弁42より吐出される
が、切欠き溝33及び吐出ポート34は所謂トップクリアラ
ンスボリームとなるものであり、この部分にある吐出ガ
スは吐出弁42より吐出されずに残留し、ロータ31がトッ
プクリアランスボリュームを通過すると、吸入行程中の
吸入側空間20a内に逆流する。従って、このシリンダ内
空間20内の圧力を計測すると第9図のようになる。第9
図は横軸にロータ回転角、縦軸にシリンダ内空間圧力を
とったものであり、トップクリアランスボリュームの残
留圧縮ガスは低圧の吸入側空間20aに急激に逆流するた
め、吸入側空間20aの圧力波形にはAで示すような高周
波成分の振動が含まれることになり、この脈動の影響で
圧縮機の騒音が大きくなるという問題があった。
そこで、この高周波成分の脈動を防止するため、トップ
クリアランスボリュームに第10図及び第11図に示すよう
な音響効果を利用したバッファー35を設けたものや、第
12図に示すようにトップクリアランスボリュームの残留
圧縮ガスが低圧の吸入側空間20a側へ急激に洩れるのを
防止するため、切欠き溝33から吸入側空間20a側へかけ
て数100μm程度の深さの切削溝36を設けて徐々にガス
を洩すよう工夫したものが考案されている。
しかしながら第10図及び第11図に示したものでは、運転
中にシリンダ内に吸込まれた潤滑油の一部がバッファー
35に入り、バッファー容積がその潤滑油で満たされてし
まうと十分な騒音低減効果が発揮できなくなる問題があ
った。一方、第12図に示したものでは、切削溝36にロー
タ31がきた場合切削溝36が無いものに比べガス洩れによ
る性能低下が認められるとともに運転圧力条件によって
は洩れ面積が一定の為、効果が低減したりする問題があ
った。また、削り深さが数100μmであるため加工上の
困難性を有するとともに広範囲な運転圧力条件にて効果
を保つ為には、切削溝36の深さを小さくし、かつ、その
長さを長くする必要があるが、これは洩れタイミングを
はやめ性能ダウンを大きくするものであった。
そこで本出願人は、特願昭62−10681号として第13図に
示すように、残留圧縮ガスの逆流を発生するトップクリ
アランスボリームを構成する2つの切欠き溝33a、33bを
シリンダ中心φに対し、△θ位置をずらしてシリンダ本
体30に設け、シリンダ内空間20に半周期位相のずれた脈
動を発生させることにより互に相殺させ脈動を抑えて騒
音を低下させたものを提案した。これは回転数が一定の
場合に有効ではあるが、インバータを介して駆動される
回転数が広範囲に変化する圧縮機においては、回転数変
化領域のすべての領域で十分な効果を発揮させることが
できない。すなわち、騒音レベルの高い高速回転域での
騒音低下を狙うと低速回転域ではトップクリアランスボ
リュームを含む圧縮側空間内から吸入側空間内へ洩れる
ガス量が相対的に増え性能低下を招くことになる。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記した従来のものでは、トップクリアランスボリュー
ムの残留圧縮ガスの低圧シリンダ空間内への急激な逆流
に起因する騒音を広範囲な回転数変化領域のすべての領
域で、性能低下や加工の困難性を伴なうことなく十分に
低減させることができなかった。
本発明の課題は、トップクリアランスボリュームの残留
圧縮ガスの急激な逆流に起因する騒音を広範囲な回転数
変化領域に亘って性能を維持したまま低減することがで
きる製作が容易な回転圧縮機を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は前記した課題を解決するため、シリンダ内の圧
縮側空間と、圧縮ガス吐出弁との間にトップクリアラン
スボリュームが形成される回転圧縮機において、前記ト
ップクリアランスボリューム内の残留圧縮ガスが前記シ
リンダ内の吸入側空間に逆流する直前に前記トップクリ
アランスボリュームと連通して前記残留圧縮ガスを導入
する適宜の容積をもつ空間部を設けると共に、同空間部
に導入されたガスを適宜の位置で前記シリンダ内空間に
戻す通路を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明は、シリンダ内で回転運動を行うロータを
有し、同シリンダーとロータ間に形成されるシリンダ内
空間を仕切板により吸入側空間と圧縮側空間とに仕切
り、吸入側空間に吸入したガスを圧縮して圧縮側空間か
ら圧縮ガス吐出弁を経て吐出すると共に前記シリンダ内
の圧縮側空間と圧縮ガス吐出弁との間にトップクリアラ
ンスボリュームが形成され、同ボリュームに圧縮ガスが
残留する構造のローリングピストン型回転圧縮機におい
て、前記ボリューム内の残留圧縮ガスが吸入側空間に逆
流する直前に、前記ボリュームに連通し、前記残留圧縮
ガスを導入する適宜の容積をもつ空間部を前記ロータの
端面に設けると共に同空間部に導入されたガスを適宜の
位置で前記シリンダ内の吸入側空間又は圧縮側空間に戻
す通路を前記シリンダの端面を固着された軸受の端面に
設けたことを特徴とするものである。
さらに、本発明シリンダ内で回転運動を行うロータを有
し、同シリンダとロータ間に形成されるシリンダ内空間
を仕切板により吸入側空間と圧縮側空間とに仕切り、吸
入側空間に吸入したガスを圧縮して圧縮側空間から圧縮
ガス吐出弁を経て吐出すると共に前記シリンダ内の圧縮
側空間と圧縮ガス吐出弁との間にトップクリアランスボ
リュームが形成され、同ボリュームに圧縮ガスが残留す
る構造のローリングピストン型回転圧縮機において、前
記ボリューム内の残留圧縮ガスが吸入側空間に逆流する
直前に、前記ボリュームに前記仕切板に設けられている
通路を介して連通し、前記残留圧縮ガスの一部を前記シ
リンダ内の吸入側空間に導く適宜の容積を有する通路を
前記シリンダ又は同シリンダの端面に固着された軸受に
設けたことを特徴とするものである。
〔作用〕
上記のように適宜の容積をもつ空間部を設けトップクリ
アランスボリューム内の残留圧縮ガスが吸入側空間に逆
流する直前に前記空間部に導入することによって同ガス
の圧力を低下させ、この圧力低下された残留ガスをトッ
フクリアランスボリュームが吸入側空間に開放されたと
き、同部から吸入側空間に逆流させると共に、空間部に
導入されたガスを適宜の位置で上記逆流とはタイミング
をずらしてシリンダ内空間に逆流させることにより、そ
れぞれから逆流するガスの圧力及び量が低減されるた
め、逆流によって生じるシリンダ内圧力脈動及びその加
振力は、逆流ガスの圧力及び量が低減した分だけ低下
し、振動は低減される。一方、トップクリアランスボリ
ュームから逆流するガス量は回転数が広範囲に変化して
も略一定であるため、性能低下を生じることがない。
また、前記したようにシリンダ内で回転運動を行うロー
タの端面にトップクリアランスボリーム内の残留圧縮ガ
スが吸入側空間に逆流する直前に前記ボリュームに連通
する適宜の容積をもつ空間部を設けると共に、シリンダ
の端面に固着された軸受に前記空間部に導かれた同ガス
を適宜の位置で吸入側空間又は圧縮側空間に戻す通路を
設け、ロータが回転運動によってトップクリアランスボ
リューム位置に達する直前に同ボリュームを前記空間部
に連通させ、残留圧縮ガスを同空間部に導入することに
より、同ガスの圧力を低下させ、この圧力低下された残
留ガスをロータが回転してトップクリアランスボリュー
ムが吸入側空間に開放されたとき、同部から吸入側空間
に逆流させると共に空間部に導入されたガスを前記ボリ
ュームからの逆流とはタイミングを遅らせ適宜の位置で
上記通路から吸入側空間又は圧縮側空間へ逆流させるこ
とにより、それぞれから逆流するガスの圧力及び量が低
減されるため、その分逆流によって生じるシリンダ内圧
力脈動及びその加振力は低下し、振動は低減される。一
方トップクリアランスボリュームからの逆流ガス量は回
転数が広範に変化しても略一定であり、かつ、逆流ガス
の一部は圧縮側空間へ戻されるため体積効率の低下がな
く、性能を維持することができる。
さらに、本発明は仕切板に設けられている通路を介して
トップクリアランスボリューム内の残留圧縮ガスが吸入
側空間に逆流する直前に、同ガスの一部をシリンダ内の
吸入側空間に導く適宜の容積を有する通路を設け、同通
路に前記残留圧縮ガスを導くことによってトップクリア
ランスボリューム内のガスの圧力を低下させ、この圧力
低下されたガスを、前記通路とトップクリアランスボリ
ュームからタイミングをずらして吸入側空間へ逆流させ
ることにより、それぞれから逆流するガスの圧力及び量
が低減されるため、その分逆流によって生じるシリンダ
内圧力脈動及びその加振力は低下し振動は低減される。
またトップクリアランスボリュームからの逆流ガス量は
回転数の広範な変化にかかわらず略一定であるため、性
能低下を生じることがない。
〔実施例〕
以下に本発明を図示実施例に基づいて説明する。
第1図はローリングピストン型回転圧縮機のロータ回転
軸心に対する直角方向の断面図、第2図は第1図のA−
A断面図であり、図において、8は吸入管、12はクラン
クシャフト、20aはシリンダ内の吸入側空間、20bはシリ
ンダ内の圧縮側空間、30はシリンダ本体、31はロータ、
32は仕切板、33は切欠溝、34は吐出ポート、40は上部軸
受、41は下部軸受、42は吐出弁、43はリテーナ、44はボ
ルトであり、これらは前記した従来のものと同様の構成
である。
本例は上記のほかに更にロータ31の端面に適当な深さの
溝をリング状に設けて適当な容積をもつ空間部50を形成
し、ロータ31を回転して、そのシリンダ内周面への接触
点が切溝33と吐出ポート34とで形成されるトップクリア
ランスボリューム位置に達する直前に前記空間部とトッ
プクリアランスボリュームとを連通させる通路溝51を上
部軸受40の端面に設けると共に、ロータ31がさらに回転
して吸入側空間20a内に吸入されたガスが圧縮開始され
た後の適当な位置で上記空間部50とシリンダ内の圧縮側
空間20bとを連通させる通路溝52を上部軸受40の端面に
斜めに設けている。
第1図はトップクリアランスボリューム内の残留圧縮ガ
ス吸入側空間20aに逆流する直前の状態を示しており、
この状態ではロータ31が吐出ポート34に接近し、上部軸
受40に設けた通路溝51を介して吐出ポート34とロータ端
面の空間部50とが連通する。このため、トップクリアラ
ンスボリューム内のガスは圧力差によって空間部50に流
入し膨張して圧力低下する。そして、ロータ31が回転
し、トッフクリアランスボリュームが吸入側空間20aに
開放されると圧力の低下した同ボリューム内のガスが吸
入側空間20aに逆流することになる。
一方、空間部50内に流入したガスはロータ31の回転によ
ってトップクリアランスボリュームとの連通が断たれる
ため、一旦、空間部50内に閉じ込められるが、ロータ31
がさらに回転し、吸入管8の位置をすぎて圧縮工程に入
ると、通路溝52を介して空間部50と圧縮側空間20bとが
連通されるため、空間部50内のガスは圧縮側空間20b内
に流出する。ここで通路溝52の長さ及び溝面積を適当に
選定することによってガスを徐々に流出させることがで
きる。
以上のようにしてトップクリアランスボリューム内の残
留圧縮ガスを圧力を低下させると共に2ケ所からタイミ
ングをずらせて吸入側空間20a及び圧縮側空間20bへ戻す
ことができるため、トップクリアランスボリューム内ガ
スの逆流によるシリンダ内脈動及びその加振力は低下
し、振動低減を図ることができる。
また、トップクリアランスボリュームから逆流するガス
量は回転数の広範な変化にもかかわらず略一定であり、
かつ、空間部50内に導入されたガスを圧縮工程中の圧縮
側空間20bに徐々に流出させるようにしているため、体
積効率の低下を併なわないでシリンダ内脈動を低減させ
ることができ、結果として高性能を維持したまま、1〜
5KHzの広範囲に亘る騒音低下を図ることができる。
なお、吐出ポート34に対し、ロータ31端面の空間部50が
十分連通することが可能な場合は、通路溝51は省略する
ことができる。
また、通路溝52は、圧縮工程中の圧縮側空間20bへ空間
部50内のガスを流出させるよう構成しているが、圧縮開
始前の吸入側空間20aへ流出させるようにしてもよく、
又、圧縮側空間20bへ流出させる場合も、圧縮側空間20b
内の圧力があまり上昇しない位置で連通させる必要があ
る。実際的にはトップクリアランスボリューム内の残留
ガスの圧力が低下し、その圧力低下により逆流時の略同
振動力が低下していること、及び空間部50に流入してい
るガスの圧力も同程度に低下していることから通路溝52
は必らずしも斜めの長い溝で構成する必要はなく、例え
ば半径方向の短かい溝で構成しても、トップクリアラン
スボリュームからの逆流によるシリンダ内圧力脈動の位
相を考慮して流出させる位置を決めれば、位相ずれのあ
る圧力波の相互干渉効果により脈動低減効果を得ること
ができる。
また、上記実施例ではロータ31の上面に空間部50を設け
ると共に、通路溝51、52を上部軸受40の端面に設けた例
について説明したが、吐出ポートが下部軸受41に設けら
れている場合は、ロータ31の下面及び下部軸受側にそれ
ぞれ空間部及び通路溝を設ければよく、さらには吐出ポ
ートが上・下軸受の2ケ所に設けられているものについ
ては、ロータの両端面及び上・下部軸受にそれぞれ空間
部及び通路溝を設ければよく、この場合は、ロータ両端
面の空間部の圧力が同一になるようにロータ内に両空間
部を連通する孔を設けて圧力バランスさせるようにする
ことが望ましい。
つぎに、第3図乃至第5図に示す実施例について説明す
る。
図において、53は仕切板32の先端部に第4図及び第5図
に示すように溝又は孔を設けて構成した通路で、第3図
に示すようにロータ31が吐出ポータ34位置に接近し、吐
出ポート34と切欠き溝33とで形成されるトップクリアラ
ンスボリューム内のガスが吸入側空間20aに逆流する直
前の位置で、仕切板32がロータ31によって押上げられた
状態においてトップクリアランスボリュームに連通する
ようになっている。また、上部軸受40の端面には、上記
の位置で通路53と連通する通路溝54、上記ボリュームの
1/2程度の容積をもつ空間部55、シリンダ内の吸入側空
間20aに連なる通路溝56が設けられている。
上記の構成によると、トップクリアランスボリューム内
の残留圧縮ガスは、吸入側空間20aに逆流する直前にそ
の一部は通路53、54を経て空間部55に流入する。このガ
ス量は空間部55の容積がトップクリアランスボリューム
の1/2程度であるため、上記残留圧縮ガス量の約1/2であ
りこのガスは圧力低下され、通路溝56を介して吸入側空
間20aに流出される。一方、トップクリアランスボリュ
ーム内のガスも圧力低下され、ロータの回転によって同
ボリュームが吸入側空間20aに連なったとき、吸入側空
間20a内へ逆流する。
このようにしてトップクリアランスボリューム内の残留
ガスを圧力低下させて2ケ所からタイミングをずらせて
吸入側空間へ戻すことができるため、前記した実施例と
同様性能低下を併なうことなく、トップクリアランスボ
リューム内ガスの逆流によるシリンダ内脈動及びその加
振力を低減して振動低減を図ることができる。
なお、通路溝54及び空間部55は軸受側に設けた例につい
て説明したが、シリンダ30側に設けることができること
は言うまでもない。
また、トップクリアランスボリュームが小さい場合は、
通路溝54、56によって適当な容積を確保することができ
るため空間部55を省略することができる。
さらに、通路溝56の吸入側空間20aへの開口位置は吸入
管8と仕切板32との間にあると、通路溝56から吸入側空
間20aへガスが流出しようとしても、すぐにロータ31が
通路溝56位置を通過してしまうため、結果的に残留ガス
が吸入側空間20aに流出できず、次の吸入工程中の吸入
側空間20aに流出することになるため、体積効率の低下
により性能ダウンを生じる可能性があるので、通路溝56
の開口位置は吸入管8の下流側が望ましい。
〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、本発明によるとトップ
クリアランスボリューム内の残留圧縮ガスを圧力を低下
させ、かつ、タイミングをずらして2ケ所から吸入側空
間及び圧縮側空間へ戻すことができるため、トップクリ
アランスボリューム内ガスの逆流によるシリンダ内脈動
及びそれによる加振力を低減して振動の低下を図り、騒
音を低下させることができる。
また、回転数が広範に変化しても、吸入側空間及び圧縮
側空間へ逆流するトップクリアランスボリュームガスを
含む圧縮ガス量は変化せず略一定あるため、低圧側への
ガス洩れによる性能低下もほとんどなく、結果として回
転数が広範囲に変化する圧縮機においても高性能を維持
したまま騒音低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す要部の断面図、第2図
は第1図のA−A断面図、第3図は他の実施例を示す要
部の断面図、第4図及び第5図はその仕切板の構成を示
す斜視図、第6図は従来のものの断面図、第7図のB−
B断面図、第8図は第7図のC−C断面図、第9図はシ
リンダ内の圧力波形図、第10図乃至第13図はそれぞれ従
来の他の例を示す構成図である。 20……シリンダ内空間、20a……吸入側空間、20b……圧
縮側空間、30……シリンダ本体、31……ロータ、32……
仕切板、33……切欠き溝、34……吐出ポート、40……上
部軸受、41……下部軸受、50……空間部、51……通路
溝、52……通路溝、53……通路溝又は孔、54……通路
溝、55……空間部、56……通路溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿内 敏幸 愛知県西春日井郡西枇杷島町字旭町3丁目 1番地 三菱重工業株式会社エアコン製作 所内 (72)発明者 広岡 勝実 愛知県西春日井郡西枇杷島町字旭町3丁目 1番地 三菱重工業株式会社エアコン製作 所内 (72)発明者 二村 博 愛知県名古屋市中村区岩塚町字九反所60番 地の1 中菱エンジニアリング株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ内の圧縮側空間と、圧縮ガス吐出
    弁との間にトップクリアランスボリュームが形成される
    回転圧縮機において、前記トップクリアランスボリュー
    ム内の残留圧縮ガスが前記シリンダ内の吸入側空間に逆
    流する直前に前記トップクリアランスボリュームと連通
    して前記残留圧縮ガスを導入する適宜の容積をもつ空間
    部を設けると共に、同空間部に導入されたガスを適宜の
    位置で前記シリンダ内空間に戻す通路を設けたことを特
    徴とする回転圧縮機。
  2. 【請求項2】シリンダ内で回転運動を行うロータを有
    し、同シリンダとロータ間に形成されるシリンダ内空間
    を仕切板により吸入側空間と圧縮側空間とに仕切り、吸
    入側空間に吸入したガスを圧縮して圧縮側空間から圧縮
    ガス吐出弁を経て吐出すると共に前記シリンダ内の圧縮
    側空間と圧縮ガス吐出弁との間にトップクリアランスボ
    リュームが形成され、同ボリュームに圧縮ガスが残留す
    る構造のローリングピストン型回転圧縮機において、前
    記ボリューム内の残留圧縮ガスが吸入側空間に逆流する
    直前に、前記ボリュームに連通し、前記残留圧縮ガスを
    導入する適宜の容積をもつ空間部を前記ロータの端面に
    設けると共に同空間部に導入されたガスを適宜の位置で
    前記シリンダ内の吸入側空間又は圧縮側空間に戻す通路
    を前記シリンダの端面に固着された軸受の端面に設けた
    ことを特徴とする回転圧縮機。
  3. 【請求項3】シリンダ内で回転運動を行うロータを有
    し、同シリンダとロータ間に形成されるシリンダ内空間
    を仕切板により吸入側空間と圧縮側空間とに仕切り、吸
    入側空間に吸入したガスを圧縮して圧縮側空間から圧縮
    ガス吐出弁を経て吐出すると共に前記シリンダ内の圧縮
    側空間と圧縮ガス吐出弁との間にトップクリアランスボ
    リュームが形成され、同ボリュームに圧縮ガスが残留す
    る構造のローリングピストン型回転圧縮機において、前
    記ボリューム内の残留圧縮ガスが吸入側空間に逆流する
    直前に、前記ボリュームに前記仕切板に設けられている
    通路を介して連通し、前記残留圧縮ガスの一部を前記シ
    リンダ内の吸入側空間に導く適宜の容積を有する通路を
    前記シリンダ又は同シリンダの端面に固着された軸受に
    設けたことを特徴とする回転圧縮機。
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