JPH0772477B2 - セグメント - Google Patents

セグメント

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JPH0772477B2
JPH0772477B2 JP4032376A JP3237692A JPH0772477B2 JP H0772477 B2 JPH0772477 B2 JP H0772477B2 JP 4032376 A JP4032376 A JP 4032376A JP 3237692 A JP3237692 A JP 3237692A JP H0772477 B2 JPH0772477 B2 JP H0772477B2
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pipe
tube
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freezing
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宗孝 大関
太郎 粕谷
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石川島建材工業株式会社
鉄建建設株式会社
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに接合されて地中
のトンネル壁を構築する、コンクリート等からなるセグ
メントに関する。
【0002】
【従来の技術】近来のトンネル工法として、シールドマ
シンにより地盤を掘削しながら、その後方の掘削孔に順
次多数のセグメントを連結してトンネル壁を構築してい
く、いわゆるシールドトンネル工法が一般化してきてい
る。
【0003】このような工法で既に構築されたトンネル
に対し、期間を経てから、ある部分のトンネル内空を拡
幅する必要が生じた場合(たとえば、鉄道トンネルにお
いて駅を新設する場合等)には、そのトンネル壁の外周
の側部の地盤を掘削することになるが、その際には、拡
幅部の周囲の地盤を安定させる必要があり、特に大深度
トンネルの場合には、強固な地盤安定化を要する。
【0004】そのために、図11および図12に示すよ
うに、地盤Gに対し、既設のトンネル1の内部から拡幅
部G1を囲んで多数のループ状の凍結管2および真っ直
ぐな凍結管(安定管)3を挿入し、これら凍結管2、3
に冷媒を流入・循環させて、凍結管2、3の周囲の地盤
Gを冷凍させ凍土地盤G2とし、拡幅部G1の周囲の地
盤G(つまり凍土地盤G2)を安定化させる方法が提案
されている。このように拡幅部G1の周囲を凍土地盤G
2とした後、拡幅部G1に望むトンネル壁1A(を構成
するセグメント)および拡幅部G1の土砂を掘削して除
去し、トンネル1を拡幅するわけである。
【0005】凍結管2、3を地盤Gに挿入するには、ト
ンネル内空1Bからトンネル壁1A、すなわちセグメン
トに凍結管2、3を貫通させるわけであるが、そのため
には、現場でセグメントに孔をあけ、その孔に凍結管を
挿入する手段が考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特にループ
状の凍結管2の場合には、セグメントに対する挿入方向
によって、拡幅部G1の大きさ(断面積)と、挿入側の
先端部のトンネル内空1Bへの戻り点が決定する。すな
わち、拡幅部G1を所定の大きさにするためには、セグ
メントに対する凍結管2の挿入方向を高い精度で設定す
る必要がある。
【0007】しかしながら、セグメントに対し、凍結管
挿入用の孔を設定通りの挿入方向に形成することはきわ
めて困難であることが予想されるとともに、挿入方向の
調節およびその角度を保持する手段も、実用化できるも
のは開発されていないのが現状である。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あって、上記凍結管(安定管)を、高精度かつ任意の角
度でトンネル壁外周の地盤への挿入を可能とするセグメ
ントを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたもので、請求項1として、互いに接
合されて地中のトンネル壁を構築するセグメントにおい
て、トンネル壁の外周にトンネル拡幅部を構築するにあ
たり、トンネル拡幅部の周囲の地盤に挿入されて冷媒等
の地盤安定手段が流入される安定管を、所望の方向に導
いて前記地盤に挿入させるガイド材を、セグメント本体
に設けたことを特徴としている。
【0010】また、請求項2として、前記ガイド材を、
前記セグメント本体に固着された外管と、この外管の内
部に装着され、前記安定管が摺接して挿入される内管と
を備えた構成とし、外管の内周面と内管の外周面との間
に間隙を設け、内管を、外管に対し傾斜可能とし、その
傾斜状態を保持して安定管の地盤への挿入方向を定める
内管ストッパを、着脱可能に設け、外管もしくは内管の
少なくとも一方に、内管に挿入される安定管の外周面と
の間に生じる間隙を塞ぐシールを装着したことを特徴と
している。
【0011】さらに、請求項3として、前記ガイド材
を、前記セグメント本体に固着された外管と、この外管
の内部に着脱可能に装着され、前記安定管が摺接して挿
入される内管とを備えた構成とし、前記内管の内空を、
その軸線が、安定管の挿入方向に沿って延びたものと
し、外管もしくは内管の少なくとも一方に、内管に挿入
される安定管の外周面との間に生じる間隙を塞ぐシール
を装着したことを特徴としている。
【0012】
【作用】本発明のセグメントによれば、請求項1におい
ては、セグメント本体に設けられたガイド材を用いて、
トンネル壁に安定管を貫通させることにより、安定管
を、所望の方向に向けて地盤中に挿入することができ
る。
【0013】また、請求項2においては、外管の内部に
装着した内管の傾斜角度を、内管ストッパにより、安定
管の所望の挿入角度に設定・保持し、その状態で、内管
に安定管を挿入していけば、安定管は、地盤に対し所望
の方向で挿入されていく。内管ストッパを交換すること
により、安定管の挿入方向を任意に調節することができ
る。そして、地盤の土砂は、シールにより阻止されてガ
イド材の中に入り込まず、安定管の挿入に支障が生じな
い。
【0014】また、請求項3においては、内管に安定管
を挿入していけば、安定管は、地盤に対し所望の方向で
挿入されていく。内管を交換することにより、安定管の
挿入方向を任意に調節することができ、さらに、地盤の
土砂は、シールにより阻止されてガイド材の中に入り込
まず、安定管の挿入に支障が生じない。
【0015】
【実施例】以下、を参照して本発明の実施例を説明す
る。
【0016】図1および図4は、本発明の第1実施例を
説明するための図であり、図1は、そのセグメント10
の一部を示している。このセグメント10は、鉄筋コン
クリートでできた円弧版状のセグメント本体11に、前
記ループ状の凍結管2を地盤Gに通す際に用いるガイド
材12が設けられて構成されている。
【0017】ガイド材12は、図1および図3に示すよ
うに、セグメント本体11の、トンネル内空に面する内
面(凹面)側に固着された外管13と、この外管13に
内部に装着され、凍結管2が実際に挿入される内管14
とを備えている。
【0018】外管13は、凍結管2に沿って湾曲形成さ
れた円筒状のもので、基端には、フランジ13aが形成
されており、その軸線が、セグメント本体11の厚さ方
向の面に沿った状態で、セグメント本体11に埋設され
ている。外管13の外周面には、セグメント本体11を
構成する鉄筋15が溶接されている。この埋設状態で、
外管13のフランジ13aは、セグメント本体11の内
面側に形成された座ぐり16に臨んでいる。また、外管
13の内周面には、適宜な弾性を有する複数(この場
合)のOリング17が装着されている。
【0019】外管13の先端はセグメント本体11の外
面には達しておらず、その間には、比較的掘削が容易な
コンクリート11Aが打設されている。
【0020】内管14は、外管13に沿って湾曲形成さ
れた円筒状のもので、その外径は、外管13の内径より
も小さく、長さは外管13よりも長く、途中に、フラン
ジ14aが形成されている。このフランジ14aの外径
は、外管13のフランジ13aのそれとほぼ同じであ
る。
【0021】また、内管14の内径は、凍結管2の外径
よりも僅かに大きく、凍結管2は、その外周面が内管1
4の内周面に摺接して内管14に挿入される。
【0022】内管14の、フランジ14aを境にして長
い方が先端部14A、これよりやや短い方が基端部14
Bとされ、先端部14Aの先端には、図1および図2に
示すように、平たいリング状のシール18が複数段(こ
の場合3段)設けられている。これらシール18は、所
定の弾性を有するもので、本実施例では、2つが、内管
14と同径の2つのリング19に挟まれて溶着され、他
の1つが、各リング19の端面にそれぞれ溶着され、各
リング19が、内管14の先端面に複数のボルト20に
よって固着されることにより、内管14の先端に、この
内管14とほぼ同軸的に設けられている。シール18の
内径は、凍結管2の外径よりも小さく、その内周側が、
内管14に挿入される凍結管2の外周面に強く接し、内
管14の内周面と凍結管2の外周面との間に生じる間隙
22を塞ぐ。
【0023】上記内管14は、フランジ14aの先端部
14A側の面に、テーパワッシャ(内管ストッパ)21
が当てられ、このテーパワッシャ21が、外管13のフ
ランジ13aに当たるまで、すなわち、両フランジ13
a、14aによってテーパワッシャ21が挟まれる状態
となるまで、外管13の内部に、この外管13に沿って
挿入されている。その状態で、内管14の外周面は、前
記シール18を押圧して接触し、また、内管14の先端
は、外管13の先端のやや手前(基端側)に位置する。
【0024】テーパワッシャ21は、一側の周部から1
80度の位置の他側の周部にわたって厚さが漸次厚くな
る、断面楔状のリングであって、所定のテーパ角を形成
する最厚部21aと最薄部21bとを、それぞれセグメ
ント本体11の周方向に沿う線上に位置され、外管13
および内管14の両フランジ13a、14aに挟まれて
いる。
【0025】前述のごとく、内管14の外径は、外管1
3の内径よりも小さいことから、両者の間、つまり、外
管13の内周面と内管14の外周面との間には間隙23
が設けられており、内管14は、Oリング17がつぶれ
て弾性変形することにより、外管13に対し傾斜可能と
なっている。この傾斜の姿勢は、テーパワッシャ21の
テーパ角によって定められ保持されるようになってい
る。つまり、テーパワッシャ21のテーパ角によって、
外管13に対する内管14の傾斜状態が決定される。
【0026】このように外管13に対する内管14の傾
斜状態が決定されるということは、すなわち、内管14
を通される凍結管2の、地盤に対する挿入方向が決定さ
れるということであり、テーパ角が異なるテーパワッシ
ャ21を両フランジ13a、14a間に介装すれば、凍
結管2の地盤に対する挿入方向を任意に設定できる。
【0027】内管14は、ボルト止め等の固定手段によ
り、フランジ14aが外管13のフランジ13aに固定
されることにより、外管13に対する挿入状態が保持さ
れ、かつ、これにより、テーパワッシャ21の脱落が防
がれる。すなわち、内管14の外管13に対する取り外
しにより、テーパワッシャ21は着脱自在となってい
る。
【0028】なお、内管14の基端部14Bの外周に
は、円筒状の補強材24が外装され固着されている。
【0029】上記第1実施例のガイド材12は、ループ
状の凍結管2を地盤に通す際に用いるためのものである
が、図12に示した真っ直ぐな凍結管3を地盤に通すた
めのガイド材としては、図示はしないが、上記外管1
3、内管14を、凍結管3に沿って真っ直ぐに形成し、
テーパワッシャ21を両フランジ13a、14a間に介
装させないものとすればよい。
【0030】上記の、セグメント本体11にガイド材1
2が設けられてなるセグメント10は、シールドトンネ
ル工法によって構築するトンネルのトンネル壁を構成す
るセグメントとして用いられ、たとえば、将来的にその
トンネルが拡幅されるであろうと予測される区間のトン
ネル壁に多数組み込み、その両端に、真っ直ぐな凍結管
3用のガイド材が同様に設けられたセグメントを組み込
む。
【0031】さて、そのようにトンネルを拡幅させる場
合には、まず、凍結管2の挿入側の先端に図示せぬ掘削
機を装置し、その先端から、セグメント10のガイド材
12の内管14に凍結管2を挿入させ、掘削機により、
セグメント本体11の一部である、ガイド材12の先端
側に打設されたコンクリート11Aを掘削してセグメン
ト本体11を貫通させた後、図4に示すように、掘削機
を作動させながら凍結管2を地盤G中に推進させてい
く。すると、凍結管2は、ガイド材12に対する挿入方
向に見合った所定の大きさの拡幅部の周囲を通って他の
セグメントの外周面にその先端が当たり、さらにそのセ
グメントを掘削・貫通して、トンネル内空に戻る。
【0032】また、同様にして真っ直ぐな凍結管3を、
それ用のガイド材が設けられたセグメントに、そのガイ
ド材を用いて通して地盤に挿入する。
【0033】このようにして、多数の凍結管2、3を各
セグメント10から地盤Gに挿入したら、凍結管2、3
に冷媒を流入・循環させて、凍結管2、3の周囲の地盤
Gを冷凍させ凍土地盤とし、拡幅部の周囲の地盤(つま
り凍土地盤)Gを安定化させ、その後、拡幅部に望むト
ンネル壁を構成するセグメント(この中にはセグメント
10も含まれる)および拡幅部の土砂を掘削して除去
し、トンネルを拡幅する。
【0034】さて、上記ガイド材12を備えるセグメン
ト10によれば、地盤Gに対する凍結管2の挿入方向
は、内管14の外管13に対する傾斜角によって、すな
わちテーパワッシャ21のテーパ角によって定まる。し
たがって、テーパワッシャ21を、凍結管2の地盤Gに
対する挿入方向が設定通りとなるテーパ角を有するもの
とすることにより、その挿入方向の設定を容易に、かつ
きわめて高精度になし得ることができる。その結果、設
定通りの大きさの拡幅部を得ることができる。
【0035】また、テーパ角が異なるテーパワッシャ2
1を両フランジ13a、14a間に介装する、つまり交
換することにより、地盤Gの拡幅部の大きさに応じた凍
結管2の地盤Gに対する挿入方向を、任意に調節できる
とともに、その状態を保持できる。
【0036】また、地盤Gに対して凍結管2を挿入して
いる際には、シール18により地盤Gの土砂が、少なく
とも内管14の中に入り込むことが阻止されるので、凍
結管2の挿入に支障をきたすことがない。
【0037】次に、本発明の第2実施例を、図5ないし
図8を参照して説明する。
【0038】この第2実施例のセグメント30は、上記
第1実施例のセグメント10のガイド材12に代えて、
ガイド材31がセグメント本体11に設けられたもので
あり、図5は、そのセグメント30の一部を示してい
る。
【0039】ガイド材31は、図5に示すように、セグ
メント本体11の、トンネル内空に面する内面(凹面)
側に固着された外管32と、この外管32の基端部の内
部に着脱可能に装着され、前記ループ状の凍結管2が挿
入される内管33とを備えている。
【0040】外管32は、凍結管2に沿って湾曲してお
り、その長さはセグメント本体11よりも短く、基端側
端面がセグメント本体11の内面に合わせて、セグメン
ト本体11に埋設されて固着されている。
【0041】外管32の内周面の基端部にはナット部材
34が、また、先端部にはカラー35がそれぞれ固着さ
れている。
【0042】外管32の内周には、図5および図6に示
すように、外管32に沿って湾曲するベアリング筒36
に、多数のボール37が回動自在に装着されたボールベ
アリング38が設けられている。ボール37は、ベアリ
ング筒36の内周側には脱落せぬように、かつベアリン
グ筒36の周方向に多数並べられ、かつ軸方向に複数列
並べられて、ベアリング筒36に装着されている。そし
て、ベアリング筒36の両端が、ナット部材34および
カラー35にそれぞれ固着されることにより、外管32
の内周に設けられており、その状態で、各ボール37
は、外管32の内周面に接して回動可能となっている。
【0043】さらに、このボールベアリング38のベア
リング筒36の内周面であって、軸方向に並ぶ各ボール
37の列の間には、Oリング39がそれぞれ固着されて
いる。これらOリング39の内径は、凍結管2の外径よ
りもやや小さく設定されている。
【0044】内管33は、前記ナット部材34にねじ込
まれることにより、外管32に対し着脱可能に装着され
るもので、その先端部の外周面には、ナット部材34に
ねじ込まれるねじ部33aが形成されており、基端には
フランジ33bが形成されている。
【0045】内管33の内径は一定で、凍結管2の外径
より僅かに大きいが、その内空の軸線L1は、外径の軸
線L2とは一致しておらず所定の角度をもって傾いてい
る。つまり、図7に示すように、同一断面における肉厚
が一定ではなく、図7においてS1は最大肉厚箇所、S
2は最小肉厚箇所である。そして、内管33の軸線L1
の角度が、凍結管2の挿入方向に設定されている。すな
わち、この内管33の内空は、凍結管2の設定された挿
入方向に沿って延びている。
【0046】また、外管32の先端には、平たいリング
状のシール40が設けられている。このシール40は、
前記カラー35と外管32の間に挟まれて双方に溶着等
の手段により固着され、内周部が外管32の内周側に延
出している。そしてその内周部が、挿入される凍結管2
の外周面に強く接し、外管32の内周面と凍結管2の外
周面との間に生じる間隙41を塞ぐ。
【0047】上記第2実施例のセグメント30における
ガイド材31によれば、凍結管2を、外管32に沿わせ
た状態で内管33に挿入し、さらに挿入させていくこと
により、図8に示すように、凍結管2は、セグメント3
0を貫通して地盤G中に挿入されていく。その際、凍結
管2の外周面は、内管33の内周面に摺接し、かつ各O
リング39を押圧して弾性変形を与える。
【0048】ここで、凍結管2は、地盤に対し、内管3
3の内空の軸線方向に挿入されていく。すなわち、地盤
Gに対する凍結管2の挿入方向は、内管33の内空の軸
線L1の方向によって定まる。したがって、内管33
を、その内空の軸線L1の角度が、凍結管2の地盤Gに
対する挿入方向が設定通りとなる角度を有するものとす
ることにより、その挿入方向の設定を容易に、かつきわ
めて高精度になし得ることができる。その結果、設定通
りの大きさの拡幅部を得ることができる。
【0049】また、その軸線L1の角度が異なる内管3
3をナット部材34に装着する、つまり交換することに
より、地盤Gの拡幅部の大きさに応じた凍結管2の挿入
方向を、任意に調節できるとともに、その状態を保持で
きる。
【0050】また、地盤Gに対して凍結管2を挿入して
いる際には、シール40により地盤Gの土砂が、ガイド
材31の中に入り込むことが阻止されるので、凍結管2
の挿入に支障をきたすことがない。
【0051】次に、本発明の第3実施例を、図9および
図10を参照して説明する。
【0052】この第3実施例のセグメント50は、上記
第2実施例のセグメント30のガイド材31に代えて、
ガイド材51がセグメント本体11に設けられたもので
あり、図9は、そのセグメント50の一部を示してい
る。
【0053】セグメント50は、セグメント本体11
の、トンネル内空に面する内面(凹面)側に固着された
外管52と、この外管52の内部に着脱可能に装着さ
れ、前記ループ状の凍結管2が挿入される内管53とを
備えている。
【0054】外管52は、軸線が真っ直ぐな円筒状で、
その長さはセグメント本体11よりも短く、内周面に先
端側(セグメント本体11の外面側)を残してねじ52
aが形成されており、基端側端面がセグメント本体11
の内面に合わせて、セグメント本体11に埋設されて固
着されている。また、外管52の内周面の先端部には、
内管53に挿入される凍結管2の外周面に接し、外管5
2と凍結管2との間に生じる間隙54を塞ぐリング状の
シール55が、溶着等の手段により固着されている。
【0055】一方、内管53は、外周面に、外管52の
ねじ52aにねじ込まれるねじ53aが基端側を残して
形成され、基端には、フランジ53bが形成されてい
る。またその内空の軸線L3は、凍結管2に沿って湾曲
し、凍結管2がその内周面に摺接して挿入可能であるよ
う形成されている。
【0056】内管53の外周面に形成されたねじ53a
の軸方向長さは、外管52の内周面に形成されたねじ5
2aのそれに一致しており、内管53はねじ結合される
ことにより、外管52に着脱可能に装着されている。
【0057】上記第3実施例のセグメント50における
ガイド材51によれば、凍結管2を、内管53に挿入
し、さらに挿入させていくことにより、図9に示すよう
に、凍結管2は、セグメント50を貫通して地盤G中に
挿入されていく。
【0058】凍結管2は、地盤Gに対し、内管53の内
空の軸線L3の方向に挿入されていく。すなわち、上記
第2実施例と同様に、地盤Gに対する凍結管2の挿入方
向は、内管53の内空の軸線L3方向によって定まる。
したがって、内管53を、その内空の軸線L3の方向
が、凍結管2の地盤に対する挿入方向が設定通りとなる
方向を有するものとすることにより、その挿入方向の設
定を容易に、かつきわめて高精度になし得ることができ
る。その結果、設定通りの大きさの拡幅部を得ることが
できる。
【0059】また、地盤Gに対して凍結管2を挿入して
いる際には、シール55により地盤Gの土砂が、ガイド
材51の中に入り込むことが阻止されるので、凍結管2
の挿入に支障をきたすことがない。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のセグメン
トによれば、トンネル壁に貫通させて地盤に挿入し、ト
ンネル外周に構築するトンネル拡幅部の周囲の地盤を安
定化させるための安定管を、トンネル壁に対し、トンネ
ル拡幅部の大きさに応じた方向に高精度で挿入すること
が容易にできるとともに、その挿入方向の調節および保
持も容易に行えるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の一部断面図である。
【図2】同実施例のガイド材の先端拡大断面図である。
【図3】同実施例のガイド材の平面図である。
【図4】同実施例の使用状態の断面図である。
【図5】本発明の第2実施例の一部断面図である。
【図6】図5のQーQ線矢視図である。
【図7】図5のRーR線矢視図である。
【図8】本発明の第2実施例の使用状態の断面図であ
る。
【図9】本発明の第3実施例の一部断面図である。
【図10】同実施例の使用状態の断面図である。
【図11】既設のトンネルに拡幅部を形成する方法を説
明するための正面図である。
【図12】同平面図である。
【符号の説明】 1 トンネル 1A トンネル壁 2 凍結管(安定管) 10、30、50 セグメント 11 セグメント本体 12、31、51 ガイド材 13、32、52 外管 14、33、53 内管 18、40、55 シール 21 テーパワッシャ 22、41、54 間隙 G 地盤 G1 トンネル拡幅部 G2 凍土地盤 L1、L3 内管の軸線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに接合されて地中のトンネル壁を構
    築するセグメントにおいて、 トンネル壁の外周にトンネル拡幅部を構築するにあた
    り、トンネル拡幅部の周囲の地盤に挿入されて冷媒等の
    地盤安定手段が流入される安定管を、 所望の方向に導いて前記地盤に挿入させるガイド材が、
    セグメント本体に設けられていることを特徴とするセグ
    メント。
  2. 【請求項2】 前記ガイド材は、前記セグメント本体に
    固着された外管と、この外管の内部に装着され、前記安
    定管が摺接して挿入される内管とを備え、 外管の内周面と内管の外周面との間には間隙が設けられ
    て、内管は、外管に対し傾斜可能とされ、その傾斜状態
    を保持して安定管の地盤への挿入方向を定める内管スト
    ッパが、着脱可能に設けられており、 外管もしくは内管の少なくとも一方に、内管に挿入され
    る安定管の外周面との間に生じる間隙を塞ぐシールが装
    着されていることを特徴とする請求項1記載のセグメン
    ト。
  3. 【請求項3】 前記ガイド材は、前記セグメント本体に
    固着された外管と、この外管の内部に着脱可能に装着さ
    れ、前記安定管が摺接して挿入される内管とを備え、 前記内管の内空は、その軸線が、安定管の挿入方向に沿
    って延びており、 外管もしくは内管の少なくとも一方に、内管に挿入され
    る安定管の外周面との間に生じる間隙を塞ぐシールが装
    着されていることを特徴とする請求項1記載のセグメン
    ト。
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