JPH0772231A - 核磁気共鳴装置 - Google Patents

核磁気共鳴装置

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JPH0772231A
JPH0772231A JP5219515A JP21951593A JPH0772231A JP H0772231 A JPH0772231 A JP H0772231A JP 5219515 A JP5219515 A JP 5219515A JP 21951593 A JP21951593 A JP 21951593A JP H0772231 A JPH0772231 A JP H0772231A
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Mitsuru Tamura
充 田村
Hitoshi Sasabuchi
笹渕  仁
Yoshisuke Takahira
禎資 高比良
Yoshio Igarashi
吉夫 五十嵐
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広い磁場変動範囲でのロック動作を可能と
し、ロック核NMRの受信出力の強度が変化しても受信
機出力差に対する許容範囲が大きく、短時間でのNMR
ロック動作を可能にする。 【構成】 プローブ3からのロック核NMR信号をロッ
ク受信機4により直交位相検波しロック核NMR信号と
参照信号との周波数偏差に相当する交流成分を出力す
る。演算装置7は、A/D変換器5,6を介してロック
受信機4の複素実部出力,虚部出力から前記交流成分の
単位時間あたりの角変位を算出し、周波数偏差さらに観
測核の磁場補正値を演算する。磁場補正値を基に、D/
A9,アンプ10を介して磁場補正コイル11に磁場補
正電流を与える。ロック動作と試料の観測動作を時分割
し、観測動作においても磁場補正を線形予測しロック動
作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、観測核の試料空間磁場
の高度な均一度と安定度を要求する高分解能の核磁気共
鳴装置に関する。
【0002】
【従来の技術】主として有機化合物の同定や構造解析に
用いる高分解能NMR装置、例えばフーリエ変換核磁気
共鳴装置(FT−NMR装置)は、静磁場の高度な均一
度と安定度を要求される。均一度は超電導シム、室温シ
ムにより確保され、安定度は、例えば試料空間の静磁場
におけるロック核から得られた核磁気共鳴信号(以下、
ロック核NMR信号と称する)を参照信号(参照周波
数)を用いて検波し、この検波信号が参照信号に対する
周波数偏差となることから、この検波信号の参照信号に
対する周波数偏差から補正電流を求めて磁場補正コイル
に帰還する、磁場ロック動作により確保される。磁場補
正コイルは、NMR信号観測にかかる試料空間におい
て、超電導磁石などの磁石が作る静磁場と平行で微弱な
磁場を発生し、NMRの安定を図るため試料が感じる静
磁場強度を均一にわずかに変化させる。
【0003】水素核、重水素核などロック核のNMR信
号は数百msから数十ms程度の時定数で減衰するため、1
Hz以下の長周期の磁場変動を1回のロック信号受信で検
出することは困難である。このため、特開昭57-6346号
公報に見られるように、従来のロック回路では、ロック
核NMRの励起と受信を周期的に(例えば100μs)繰り
返し、定常共鳴信号として受信している。
【0004】上記したように、NMRの安定は、基本的
には、ロック核NMR信号と参照信号との周波数偏差に
より磁場補正を行うことで保証される。
【0005】この周波数偏差の求め方の代表的なものと
して、ロック受信機で、ロック核NMRを送信機出力の
参照周波数を用いて四極子検波(0°,90°の直交位
相検波)を行い、ロック核NMR信号の複素実部出力、
虚部出力を得る。この検波方式を用い、複素実部出力が
周波数領域において純吸収スペクトルを有するよう受信
機検波回路参照周波数の位相を補正すると、虚部出力電
圧の強度と符号は、受信信号の周波数偏差量と符号に対
応する。すなわち、磁場変動による共鳴周波数偏差量と
符号は、ロック受信機虚部出力電圧として取り出すこと
ができる。
【0006】この電圧はスカラー量である。この電圧を
電流に変換し、磁石中の磁場補正コイルに流すことによ
り、磁場変動が抑えられ、静磁場が安定化される。
【0007】なお、静磁場の補正に代えて、観測核磁気
共鳴励起の周波数(高周波磁場)を補正することも可能
であるが(例えば、特開昭61−2047号)、ここで
は、代表として静磁場補正について説明する。
【0008】図2は上記した複素虚部出力電圧を用いて
磁場補正を行う場合の磁場補正係数−周波数偏差特性を
示す説明図であり、横軸に周波数偏差Δf、縦軸に磁場
補正係数g(Δf)を表す。図2において、ロック周波
数偏差Δfが零の場合には実線に示すような複素虚部出
力電圧となり、また、破線及び一点鎖線は周波数偏差Δ
fが+方向に生じている場合の一例を示す。このロック
受信機虚部出力電圧の周波数偏差特性は次の式で表され
る分散型ローレンツ曲線である。
【0009】
【数1】
【0010】ここに、Δνはロック核半値幅(周波数偏
差零の基準点から分散型ローレンツ曲線の極大点,極小
点までの幅に一致する)、kは周波数偏差を消去する符
号をもち磁場補正電流の最大振幅を規定する定数であ
る。例えば、図2の破線のような周波数偏差Δfが生じ
た場合、縦軸の交点が対応の磁場補正係数、換言すれば
磁場補正値或いは磁場補正電流に相当する。
【0011】また、従来法のロック動作条件は次式で表
される。
【0012】
【数2】−Δν<Δf<+Δν 数2は、磁場補正可能な周波数偏差の変域がロック核N
MR信号のスペクトル半値幅に一致することを意味す
る。例えば、図2の一点鎖線に示すように周波数偏差Δ
fがΔν以上になると、周波数偏差に対する磁場補正係
数の値が1対1にならないので、ロック動作限界を超え
ることになる。
【0013】そのほか、例えば、特公平4−75471
号公報に開示されるNMRロック装置では、ロック核N
MR信号を参照信号で検波し、その検波信号から直流成
分を差し引いて得た交流成分(周波数偏差に相当)を、
NMRの高周波励起パルスの直後から、1秒間より充分
短い一定時間積分して周波数偏差を求め、この積分値を
利用して磁場補正を行う技術が提案されている。
【0014】溶液試料のNMR信号を観測する場合、内
部ロックに用いる核種が観測核と同一であると、観測パ
ルスや、溶媒の不要信号抑圧を目的とする溶媒消去パル
スにより、ロック核は過渡的に定常共鳴状態から外れ、
ロック受信信号の位相が不定となり、磁場ロックの維持
は不可能となる(この現象は、発明が解決しようとする
課題で詳述する)。そこで、溶液試料の水素核、炭素核
などを観測する通常の測定において、観測核と異なる共
鳴周波数をもつ重水素などの核種で内部ロックを行うこ
とを目的に、重水,重クロロホルム,重アセトンなどの
重水素化溶媒が用いられている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
(1)上記したように、従来より、ロック核NMRの周
波数偏差を検出する方式として種々のものがあるが、ロ
ック動作条件として次のような制約があった。
【0016】例えば、図2に示したロック方式では、ロ
ック受信機虚部出力の周波数特性の広がりが実部出力の
半値幅程度であるため、数2式で示されるロック動作の
限界は、ロック核化学種ごとに異なるスペクトル線幅の
影響を受ける。
【0017】これは、典型的なロック受信機虚部出力電
圧の周波数偏差特性が分散型のローレンツ曲線であるこ
とに原因があり、磁場変動の補正を目的とする本来のロ
ック動作が保証されるためには、ロック受信機虚部出力
電圧で表される周波数偏差が、分散型ローレンツ曲線の
極大点、極小点に対応する正負の周波数偏差の範囲内
(−Δν<Δf<+Δν)である必要がある。この正負
の限界以内では、0でない周波数偏差に対応する磁場補
正電流が流れて磁場補正が行われると、周波数偏差が0
に近づくにつれて磁場補正電流の絶対値は収束する。し
かし、周波数偏差が正負の限界を超えると、周波数偏差
が0に近づくようロック帰還ループが動作するにもかか
わらず、磁場補正電流の絶対値は増加し、発振状態とな
ってロック動作は失われる。
【0018】(2)また、上記従来のロック方式におい
て、NMRスペクトル観測核とロック核を同一核種とす
る場合には(例えば、観測核が水素核で、試料溶媒に非
水素化溶媒を用い、この試料溶媒の水素核をロック核に
も利用する場合)、ロック核の定常共鳴信号を受信する
ロック回路の動作中に、強力なラジオ波を用いた観測核
パルス励起によりロック核も励起すると、溶媒のロック
核NMR信号の位相が以前のものと変わり、虚部出力電
圧の周波数偏差特性の符号が反転する現象が生じ〔例え
ば、図7に示すように(イ)から(ロ)に示すような反
転現象が生じる〕、ロック回路帰還ループの符号が反転
し、発振状態となってロック動作は失われる。
【0019】これを防止するためには、例えば、観測核
パルス励起とロック核励起を時分割して、NMRスペク
トル観測パルス後に数秒から数十秒程度の待ち時間をお
いて、ロック核を充分に緩和した後にロック核励起を行
うことが考えられるが、この待ち時間を含めて積算を行
うと測定時間が非実用的に長期化する。
【0020】このような事態を防ぐために、ロック核に
観測核と異なる核化学種が用いられ、例えば溶液試料中
の水素核観測時には、同時に試料溶媒による内部ロック
を行う目的で、重水、重クロロホルム、重アセトンなど
の重水素化溶媒が用いられるが、重水素化溶媒を用いた
内部ロック方式では、通常溶媒に比較して高価な重水素
化溶媒を用いねばならない。
【0021】(3)一方、特公平4−75471号公報
に示すようなNMRロック方式は、周波数偏差を短時間
で検出し、広い周波数偏差範囲にわたってロック制御を
可能にするが、ロック核NMRの受信機出力の強度が変
化した場合には、周波数偏差となる交流成分の信号の振
幅の大きさが変化するために、周波数偏差を求めるため
の一定時間積分値も異なってしまい、その対策を必要と
する。
【0022】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、上記した従来の周波数偏差を求める方式と異なる
新規な方式を採用することで、第1には、ロック核NM
R信号のスペクトル線幅以上の磁場変動(周波数偏差)
があっても、ロック動作を維持して広い周波数偏差範囲
でのロック動作を可能とし、且つロック核NMRの受信
出力の強度が変化しても、受信機出力差に対する許容範
囲が大きく、しかも短時間でのNMRロック動作を可能
にするNMR装置を提供することにある。(第1の課
題)。
【0023】第2には、時分割制御により試料の観測動
作とロック動作を行う場合に、試料の観測動作時にもロ
ック動作を可能とし且つこのロック動作を精度良く保証
することにある(第2の課題)。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、基本的には、次のような課題解決手段を
提案する。
【0025】第1の課題解決手段は、NMR装置におい
て、ロック核のNMR信号を受信してロック核NMR信
号と参照信号との周波数偏差に相当する交流成分を出力
するロック受信機と、ロック受信機の複素実部出力,虚
部出力から前記交流成分の単位時間あたりの角変位を算
出し該角変位から周波数偏差さらに該周波数偏差から観
測核の磁場補正値を演算する手段とを備えて成る。
【0026】第2の課題解決手段は、ロック核に試料溶
媒を用いてロック核NMR信号と参照信号との周波数偏
差から観測核の磁場補正を行う内部ロック方式のNMR
装置において、観測核のNMR励起及び受信とロック核
のNMR励起及び受信とを時分割制御する手段と、前記
時分割制御により観測核のNMR励起及び受信がなされ
ロック核のNMR励起及び受信が中断している時間領域
では、過去の磁場補正データから磁場補正値を線形予測
して、ロック動作を続行する手段を備えて成ることを特
徴とする。
【0027】
【作用】
第1の課題解決手段の作用…磁場変動によるロック核N
MR信号の周波数偏差は、ロック受信機出力の交流成分
として現れる。ロック受信機の複素実部出力電圧、虚部
出力電圧は、それぞれ同一の標本化周期によりサンプリ
ングされてデジタル変換され、演算手段は、この実部出
力電圧,虚部出力電圧からロック核NMR信号の単位時
間(標本化周期)あたりの角変位を算出し、この角変位
より周波数偏差さらにはロック機構の磁場補正値を求め
る。
【0028】例えば、単位時間あたり、換言すれば隣接
する2つの標本化時刻における2個の複素電圧ベクトル
量からロック核NMRの角変位を計算することが可能で
ある。この角変位はスカラー量であり、標本化周期で除
算することにより周波数偏差となり、さらに求めた周波
数偏差から磁場補正値を所定の関数式(周波数偏差と磁
場補正値とを1対1に対応させる出力関数式)や周波数
偏差−磁場補正値テーブル等から求められる(具体的な
計算方式は、後述の実施例に示してある)。なお、NM
Rは共鳴周波数ν,磁気回転比γH,静磁場Hoとの関
係で、ν=γHHo/2πの関係にあるので、磁場補正
値は、静磁場或いは観測核励起の周波数を対象とするこ
とができる。ここでは、静磁場補正について説明する。
【0029】演算手段は、ロック核NMRの周波数偏差
を消去する符号をもつ磁場補正値を出力し、出力された
磁場補正値は磁場補正電流に変換され、その結果、試料
が感じる静磁場強度が均一に変化し、ロック核NMRの
周波数偏差は0に近づく。
【0030】ロック核NMRの周波数偏差の検出に始ま
り、補正磁場の発生に至る一連の動作を、ロック受信機
出力の標本化周期で繰り返すことにより、静磁場を安定
化させる。
【0031】本発明によれば、周波数偏差Δfと磁場補
正値g(Δf)とを1対1に対応させる出力関数(周波
数偏差から磁場補正値を求める出力関数)は、例えば、
図3に示すように0でない周波数偏差に対して単調な変
化率を持つ関数式を用いることができ、この関数式は、
例えば次の式で表わすことができる。
【0032】
【数3】
【0033】この関数式は、0でない周波数偏差に対し
て単調な変化率を持つ奇関数であれば何でもよく、その
他、g(Δf)=kΔf、g(Δf)=k・tan~1(Δ
f)等でもよい。
【0034】また、本発明のロック動作が可能な範囲の
周波数偏差Δfは、次の式で表わすことができ(式を導
く根拠は実施例で述べてある)、
【0035】
【数4】
【0036】ここに、Tはロック受信機出力の標本化周
期である。本発明では、ロック動作条件に数4式から明
らかなように、ロックNMR信号の半値幅±Δνが含ま
れない。ロック核の半値幅が1Hz程度の場合、2分の1
秒以下の標本化周期を選ぶことにより、半値幅以上の周
波数偏差があってもロック動作は維持される。
【0037】このため、本発明のロック帰還ループで
は、周波数偏差検出限界以内の全ての周波数偏差に対
し、磁場補正が行われると、周波数偏差が0に近づくに
つれて磁場補正電流の絶対値が収束する。ロック動作の
安定度は、ロック核化学種ごとに異なるスペクトル線幅
の影響を受けない。
【0038】また、本発明では、磁場変動によるNMR
の周波数偏差Δfを周波数偏差に相当する交流成分の単
位時間当りの角変位θより求めるが、この角変位θは、
ロック受信機出力の2つの時刻における複素出力電圧
(V1,V2)、(V3,V4)が必要な入力であり、
検出開始時のロック受信機の初期位相の情報及び強度は
不要である。これを式で表わせば、例えば次の式とな
る。
【0039】
【数5】
【0040】ここで、nは整数である。
【0041】
【数6】
【0042】その結果、2つの標本化時刻により短時間
に周波数偏差を求めてNMRロック動作を可能とし、し
かもロック受信機出力差に対する許容範囲を大きくする
ことができる。
【0043】また、試料溶媒を観測核と同一核種とし、
この試料溶媒をロック核として用いた場合、通常は、ロ
ック動作と試料の観測動作を時分割動作により交互に繰
り返し行うが、この場合、強力な観測パルスNMR励起
により試料溶媒も励起された後、充分な時間を待たない
でロック動作(ロック核のNMR励起及び受信)を行
い、それによりロック核NMRの受信信号が反転して
も、本発明においては、上記したようにロック核NMR
に対するロック受信機の位相補正が不要である(周波数
偏差の交流成分の角変位だけから、周波数偏差を算出で
きる)ので、時分割により測定時間の短縮を図り得る。
【0044】第2の課題解決手段の作用…観測核とロッ
ク核とを同一核種とした場合、観測核のNMRと、ロッ
ク核のNMRが極めて接近し、観測核NMR信号受信中
のロック動作はノイズとなるので、観測受信機の動作中
はロック核の励起とロック信号受信を中断し、所定時間
の観測後、観測受信機を停止した後、ロック核の励起と
ロック信号受信を再開するといった時分割制御が行われ
る。
【0045】ロック信号受信停止中(中断時)は、今ま
でに得た過去の補正磁場データ(例えば,今まで入力し
たロック核NMRと参照信号とから算出した周波数偏差
や、過去の磁場補正値)を基に磁場補正値を線形予測し
てロック動作が続行されるので、観測動作時も磁場補正
を中断することなく精度良くが行われる。なお、ロック
核NMRの励起及び受信の時には、生の周波数偏差情報
により磁場補正が行われことはいうまでもないが、さら
に、この課題解決手段は、第1の課題解決手段のように
周波数偏差に相当の角変位から周波数偏差を算出する方
式に限らず、従来から知られている周波数偏差算出方式
のロック機構にも適用可能である。
【0046】
【実施例】本発明の実施例を図面により説明する。
【0047】図1は本発明の一実施例に係るNMR装置
のロック機構を示すブロック回路図である。
【0048】図1において、ロック送信機1は、静磁場
中に設置されたロック核(ここでは、内部ロック方式を
採用し、試料溶媒をロック核としている)のNMR励起
用のラジオ波を発振,出力し、このラジオ波は、ゲート
回路2でパルス整形され、磁石12中に設置されたプロ
ーブ(試料コイル3)から試料に照射される。
【0049】試料溶媒(ロック核)から生じるNMR信
号は、上記プローブ3で受信され、ゲート回路2を介し
てロック受信機4へ送られる。
【0050】ロック受信機4は、ロック送信機1からの
参照周波数(参照信号)を用いてロック核NMRの受信
信号を四極子検波(0°,90°位相検波)する。この
検波された出力は、ロック核NMR信号と参照信号との
周波数成分が交流成分となって現れ、この交流成分の複
素出力電圧の実部、虚部は、それぞれA/D変換器5,
6によりそれぞれ同一の標本化周波数を用いてデジタル
変換され、デジタル演算装置(磁場補正演算手段)7に
入力される。
【0051】デジタル演算装置7は、上記A/D変換器
からの入力される隣接する2つの標本化時刻における2
個の複素電圧ベクトル量から、標本化周期(換言すれば
単位時間あたり)の上記交流成分(周波数偏差に相当)
の角変位θを算出する。この角変位θはスカラー量であ
り、標本化周期で除算することにより周波数偏差Δfと
なり、この周波数偏差Δfから所定の関数式を用いて磁
場補正係数g(Δf)を算出する。なお、上記角変位θ
から磁場補正係数g(Δf)までの一連の算出について
は後で数7式〜数13式を用いて詳述する。
【0052】磁場補正係数g(Δf)は、加算器7a
で、0次磁場補正項制御線14、磁場掃引制御線15か
ら入力される数値を加算され、D/A変換器9でアナロ
グ電圧に変換され、定電流アンプ10で静磁場補正電流
となり、磁場補正コイル11に流れる。この補正電流Z
o′は、Zo′=Zo+g(Δf)で表わすことができ
る。Zoは基準電流である。
【0053】ここで、上記演算装置7で実行する角変位
θ,周波数偏差Δf,磁場補正係数g(Δf)の具体的
計算式について説明する。
【0054】図4は本実施例のロック受信機4から出力
されたロック核NMR信号の複素電圧の実部Vre,虚部
をVimとし、実部電圧,虚部電圧を直交座標軸とする複
素平面を考え、ロック受信機出力の複素電圧をベクトル
(Vre,Vim)で表す。ある時刻において受信機出力の
複素電圧(V1,V2)を標本化し、標本化周期(単位
時間)Tの後に複素電圧(V3,V4)を標本化し、
(V1,V2)は(V3,V4)と等しくないとする
と、複素電圧の変化は、角変位θを用いて次の式で表さ
れる。
【0055】
【数7】
【0056】ここに、R(θ)は複素平面での原点を中
心とする回転行列であり、D12は電圧(V1,V2)の
絶対値であり、D34は電圧(V3,V4)の絶対値であ
る。D12、D34による除算は、列ベクトルの正規化を意
味し、雑音電圧以上のロック受信機出力があれば数7式
が成り立つ。R(θ)は次の式で表される。
【0057】
【数8】
【0058】数7、数8式から、角変位θは次の式で表
される。
【0059】
【数9】
【0060】ここに、nは整数である。
【0061】数9式は、本実施例の角変位計算において
除算が必要なことを示しており、逆正接計算の値が受信
信号と1対1に対応するためには、図9の逆正接特性か
ら標本化周期Tにおける位相偏差θは次の範囲内になけ
ればならない。
【0062】
【数10】
【0063】周波数偏差Δfは次の式で表される。
【0064】
【数11】
【0065】なお、先の数9式において、θの計算結果
が正規化係数D12、D34を含まないことは、ロック核受
信信号出力が受信機雑音以上の電圧であれば、周波数偏
差を計算できることを意味する。たとえば、ロック核励
起効率に周波数特性があっても、周波数偏差を計算でき
る。
【0066】周波数偏差Δfを基に所定の関数式を用い
て磁場補正値(磁場補正係数)g(Δf)を算出する。
図3は、本実施例で用いる周波数偏差Δf−磁場補正係
数g(Δf)を示す線図で、横軸に周波数偏差、縦軸に
磁場補正係数を表わす。0でない周波数偏差に対して単
調な(周波数偏差と磁場補正係数が1対1となる一意的
な)変化率をもつ出力関数として、例えば、次の式を考
えることができる。
【0067】
【数12】
【0068】なお、本発明の出力関数は、0でない周波
数偏差に対して単調な変化率をもつ奇関数であれば何で
もよい。
【0069】また、数10、数11式から、標本化周期
Tと周波数偏差Δfの関係として、次の式が得られる。
【0070】
【数13】
【0071】数13式が本実施例のロック動作限界を定
める条件となり、このロック動作条件には、ロック核N
MR信号の半値幅が含まれず、標本化周期Tがロック動
作条件(磁場補正が可能な周波数偏差Δfの範囲)を定
める条件となる。ロック核の半値幅が1Hz程度の場合、
2分の1秒以下の標本化周期を選ぶことにより、半値幅
以上の周波数偏差があってもロック動作を維持すること
ができる。
【0072】また、本実施例は周波数偏差を上記した2
点の標本化された複素実部出力,虚部出力から求めた角
変位θを用いて算出するので、ロック動作条件がロック
受信機出力の強度(振幅)に影響されない利点がある。
【0073】図5は、本実施例にかかる同核ロックの動
作を含む観測核の時分割制御パルス系列のタイムチャー
トである。図中の時間領域A,B,…の時分割制御は、
図1に示すタイミング制御回路(時分割制御手段)13
により実行される。
【0074】時間領域Aは観測核(例えば水素核)のN
MRスペクトル観測に先立つ待ち時間であり、この間に
溶媒水素核(ロック核)をNMR励起及び受信して磁場
をロックする。時間領域Bになると、ロック核のNMR
励起及び受信は中断し(ただし、ロック回路の演算装置
7は磁場補正係数を保持して磁場ロックは続行され
る)、観測チャネル系(図示せず)の観測核励起パルス
が出力され、溶媒を含む全ての水素核が励起され、所定
のタイミングで観測系受信機ゲートがオンして観測核の
NMR信号が受信される。観測核のNMR信号の標本化
が終了すると、ロック回路は再び時間領域Aにおけるロ
ック動作を行う。ひとつの時間領域Aと、ひとつの時間
領域Bの合計の時間が、このパルス系列の1サイクルの
時間である。
【0075】このように時分割動作することにより、本
実施例の同核ロック回路においては、ロック動作が観測
核の受信信号にノイズとして混入することを防ぐことが
できる。
【0076】ところで、測定の目的や測定条件により、
時分割パルス系列及び時間領域Bの長さは任意に設定さ
れるため、時間領域Bが終了しても、溶媒(ロック核)
のNMR信号の位相が以前の時間領域Aと同一であると
は限らない。例えば反転回復法による縦緩和測定等のよ
うに、測定条件により位相反転した信号が得られるパル
ス系列もある。しかし、本実施例においては、ロック核
のNMR信号に対するロック受信機の位相補正が不要で
あるため、受信信号が位相反転してもよい。また、ロッ
ク動作条件がロック受信機出力の振幅に影響されないた
め、観測パルス後の緩和過程において、経時的に強度変
化する溶媒の水素核でも磁場ロックを維持できる。
【0077】数9式は、演算の入力としてロック受信機
の複素出力電圧のみが必要であることを示している。す
なわち、本発明においては、従来法が必要としたロック
受信機の位相補正は不要であり、ロック核NMR信号が
過渡的に位相反転しても、位相反転した受信信号を周期
Tで標本化し、数9、数11式により角変位θ及び周波
数偏差Δfを計算し、数12式の出力関数により所定の
磁場補正係数g(Δf)を出力し、ロック動作を維持で
きる。このため、観測動作とロック動作を時分割制御し
て同核ロックする場合においても、従来のように、縦緩
和時間の数倍待ってロック動作を再開する必要がなく、
測定時間全体の短縮化を図り得る。
【0078】図6は、本発明の他の実施例を示す時分割
ロック動作を含むパルス系列のタイミング図である。本
例のロック動作は、図1同様の回路で実行され、演算装
置7には、さらに後述するような磁場補正値の線形予測
手段を兼ねるよう設定してある。
【0079】図1のタイミング制御回路13は、パルス
系列中の時間領域A、時間領域Bを区別して、ロック送
信機1、ロック受信機4、演算装置7による磁場補正動
作を変化させる。時間領域Aではロック送信機1、ロッ
ク受信機4共に動作し、図示されない観測チャネル系の
送信機及び受信機の動作が停止状態にある。
【0080】この状態では、既述したように、演算装置
7はロック核NMR信号と参照信号との周波数偏差に相
当する交流成分の角変位θを算出し、このθを基に周波
数偏差Δfひいては磁場補正係数g(Δf)を算出し
て、磁場補正を実行する。
【0081】時間領域Bでは試料(観測核)のスペクト
ル観測のために観測核励起パルスの照射(観測核NMR
励起)とそのNMR信号の受信が行われ、ロック送信
機、ロック受信機は共に中断状態にある。
【0082】そして、この時間領域Bでは、演算装置7
が時間領域Aでの補正係数から線形予測した磁場ロック
予測出力が行われる。時間領域Aと、ひとつの時間領域
Bの合計の時間が、このパルス系列の1サイクルの時間
である。
【0083】本例によれば、時分割動作中、ロック受信
機が動作を停止しても、予測演算により補正磁場を発生
して、しかも精度良くロック動作を行うことができる。
【0084】なお、上記各実施例では、周波数偏差Δf
から磁場補正係数g(Δf)を1対1の関数式を用いて
算出するが、その他、図8に示すような周波数偏差Δf
−磁場補正係数g(Δf)に関するテーブルを予め作
成,記憶して、算出された周波数偏差Δfを基に相当の
磁場補正係数を求めることも可能であり、この場合に、
テーブルに記憶したデータ値間の周波数偏差が算出され
た場合には補間演算を併用することも可能である。
【0085】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、第1の
課題解決手段では、ロック動作は、溶媒化学種ごとに異
なるロック核線幅の影響を受けず、スペクトル線幅を超
える磁場変動に対しても安定なロック動作を維持でき
る。
【0086】ロック核NMR信号と参照信号との周波数
偏差の算出は、周波数偏差の交流成分の角変位を標本化
して行うので、2つの標本化時刻におけるロック受信機
の複素出力電圧が演算に必要な入力であり、検出開始時
のロック受信機の初期位相の情報は不要である。したが
って、強力な観測パルスでロック核が励起された直後の
場合や、ロック核が磁気的飽和から回復する過程にある
時にロック核NMRの励起及び受信を行って、ロック受
信信号に位相反転が生じてもそれに無関係に上記交流成
分の角変位を求めることで、上記周波数偏差を短時間
で、しかも正確に算出でき、磁場ロック動作を可能にす
る。また、試料溶媒をロック核(内部ロック)として、
且つ観測核と同一核種の同核ロックを行う場合にも、時
分割ロック制御によりノイズの影響がなく、しかも、従
来の時分割制御方式よりも測定時間の短縮化を図ること
ができる。
【0087】さらに、時分割ロック回路を用いた場合に
は、非重水素化溶媒を用いた同核内部ロックが可能にな
り、高価な重水素化溶媒が不要となる。
【0088】第2の課題解決手段によれば、ロック核N
MR励起,受信と観測核NMR励起,受信とを時分割動
作する場合に、ロック受信機が動作を停止しても、予測
演算により補正磁場を精度良く発生して、常に良好なロ
ック動作を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる核磁気共鳴装置のロ
ック機構を示すブロック回路図。
【図2】従来のロック方式における磁場補正係数の周波
数偏差特性を表す説明図。
【図3】上記実施例における磁場補正係数の周波数偏差
特性を表す説明図。
【図4】本発明のロック受信機実部虚部出力電圧を直行
座標軸とする複素平面上の出力電圧ベクトルの、標本化
周期の前後での角変位を表す説明図。
【図5】上記実施例の時分割同核ロックを含むパルス系
列のタイミング図。
【図6】本発明の他の実施例における時分割同核ロック
を含むパルス系列のタイミング図。
【図7】ロック動作中に観測パルス励起がなされて位相
反転した場合の従来の問題点を指摘した説明図
【図8】周波数偏差−磁場補正係数のテーブルデータを
示す説明図
【図9】逆正接の1対1特性の限界を説明するための図
【符号の説明】
1…ロック送信機、2…ゲート回路、3…試料コイル
(プローブ)、4…ロック受信機、5、6…アナログデ
ジタル変換器、7…演算装置、7a…加算器、9…デジ
タルアナログ変換器、10…定電流増幅器、11…磁場
補正コイル、12…静磁場用磁石、13…タイミング制
御回路(次分割制御手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 吉夫 茨城県勝田市市毛882番地 株式会社日立 製作所計測器事業部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核磁気共鳴装置において、ロック核の磁
    気共鳴信号を受信してロック核磁気共鳴信号と参照信号
    との周波数偏差に相当する交流成分を出力するロック受
    信機と、ロック受信機の複素実部出力,虚部出力から前
    記交流成分の単位時間あたりの角変位を算出し該角変位
    から周波数偏差さらに該周波数偏差から観測核の磁場補
    正値を演算する手段とを備えて成ることを特徴とする核
    磁気共鳴装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記磁場補正値は、
    観測核の静磁場若しくは磁気共鳴励起周波数の補正値で
    あることを特徴とする核磁気共鳴装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記演
    算手段は、前記周波数偏差と前記磁場補正値とが1対1
    となる関数式を用いて前記磁場補正値を算出することを
    特徴とする核磁気共鳴装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2において、前記演
    算手段は、予め周波数偏差−磁場補正値の関係を定めた
    テーブルを記憶してあり、前記交流成分の単位時間あた
    りの角変位から算出した周波数偏差から前記テーブルを
    用いて相当する磁場補正値を求めることを特徴とする核
    磁気共鳴装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    において、試料溶媒をロック核として用いる内部ロック
    方式で、観測核の磁気共鳴励起及び受信とロック核の磁
    気共鳴励起及び受信とを時分割制御する手段を備えて成
    ることを特徴とする核磁気共鳴装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記時分割制御によ
    り観測核の磁気共鳴励起及び受信がなされロック核の磁
    気共鳴励起及び受信が中断している時間領域では、その
    前の時間領域で得た磁場補正値を用いてロック動作を続
    行する手段を備えて成ることを特徴とする核磁気共鳴装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項5において、前記時分割制御によ
    り観測核の磁気共鳴励起及び受信がなされロック核の磁
    気共鳴励起及び受信が中断している時間領域では、過去
    の磁場補正データから磁場補正値を線形予測して、ロッ
    ク動作を続行する手段を備えて成ることを特徴とする核
    磁気共鳴装置。
  8. 【請求項8】 ロック核に試料溶媒を用いてロック核磁
    気共鳴信号と参照信号との周波数偏差から観測核の磁場
    補正を行う内部ロック方式の核磁気共鳴装置において、 観測核の磁気共鳴励起及び受信とロック核の磁気共鳴励
    起及び受信とを時分割制御する手段と、前記時分割制御
    により観測核の磁気共鳴励起及び受信がなされロック核
    の磁気共鳴励起及び受信が中断している時間領域では、
    過去の磁場補正データから磁場補正値を線形予測して、
    ロック動作を続行する手段を備えて成ることを特徴とす
    る核磁気共鳴装置。
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JP2007101350A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Hitachi Ltd Nmr磁場安定化装置
JP2008122203A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 Hitachi Ltd 核磁気共鳴装置およびその操作方法

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