JPH0769895A - 炎症性腸疾患治療剤 - Google Patents

炎症性腸疾患治療剤

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JPH0769895A
JPH0769895A JP5212636A JP21263693A JPH0769895A JP H0769895 A JPH0769895 A JP H0769895A JP 5212636 A JP5212636 A JP 5212636A JP 21263693 A JP21263693 A JP 21263693A JP H0769895 A JPH0769895 A JP H0769895A
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JP
Japan
Prior art keywords
inflammatory bowel
compound
bowel disease
agent
treatment
Prior art date
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Pending
Application number
JP5212636A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Omura
茂樹 大村
Noriko Takenawa
典子 武縄
Seiji Kamiya
誠治 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Tanabe Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Tanabe Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tokyo Tanabe Co Ltd filed Critical Tokyo Tanabe Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 9−メチル−3−(1H−テトラゾール−5
−イル)−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4
−オンカリウム塩(化合物Iと略す)を有効成分とする
炎症性腸疾患治療剤。 【効果】 化合物Iは炎症性腸管障害に対し良好な改善
作用を示した事から、化合物Iを有効成分として含有す
る薬剤は、炎症性腸疾患治療剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた炎症性腸障害改
善作用を有する9−メチル−3−(1H−テトラゾール
−5−イル)−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン
−4−オンカリウム塩(以下、化合物Iと略す。)を有
効成分とする炎症性腸疾患治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】炎症性腸疾患は、WHOの概念によると
「主として粘膜と粘膜下層を侵す、大腸とくに直腸の特
発性、非特異性の原因不明の炎症性疾患」とされている
潰瘍性大腸炎や、「原因不明で、主として若い成人にみ
られ、線維化や潰瘍を伴う肉芽腫性炎症性病変からな
り、消化管以外(とくに皮膚)にも転移性病変が起こる
ことがあり、病変は口腔から肛門までの消化管のあらゆ
る部位に起こり得る疾患」とされているクローン病等を
代表とする疾患であり、炎症性腸疾患の内科的治療の中
心は、サルファ剤すなわち抗菌剤の一種であるサラゾピ
リンの長期大量投与および副腎皮質ステロイドの経口、
経静脈内投与や注腸投与等が試みられている。
【0003】また、これら薬剤にたいして抵抗性の場
合、アザチオプリン、6−メルカプトプリン等の免疫抑
制剤が投与されるが、これら薬物療法は対症療法に過ぎ
ず、本疾患の主要症状を速やかに改善するものではな
い。更に、副作用発現率も高いため緩解維持を困難なも
のにしている。また、内科的治療に抵抗性の症例、すな
わち急性電撃型症例や難治性症例の場合、外科的治療に
頼らざるを得ず、患者のクオリティ オブ ライフの維
持に支障をきたしている。
【0004】化合物Iは、経口的および経静脈内に投与
された時、I型アレルギー反応の代表的モデルであるレ
アギン媒介ラット受身皮膚アナフィラキシー(PCA)
テストにおいて、同種同効薬であるクロモグリク酸ジナ
トリウム(DSCG)に比べて極めて低用量で優れた効
果を発揮するアレルギー反応抑制物質(特開昭54−3
6294号公報)として知られ、I型アレルギー反応の
代表疾患である気管支喘息の治療薬、鼻アレルギーやア
トピー性皮膚炎への臨床応用が進められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、炎症性腸疾
患の背景である炎症反応を速やかに改善させると共に、
下痢、血便、腹痛等の消化器症状を消失させ、安全性の
高い炎症性腸疾患治療剤を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、化合物I
の新たな医薬用途の開発研究中に、化合物Iが潰瘍性大
腸炎やクローン病等の炎症性腸疾患に対して治癒効果を
有する事を見いだした。
【0007】すなわち、化合物Iは、代表的炎症性腸疾
患モデルである酢酸誘発大腸炎モデル(Sharon
P.,et al.:Gastroenterolog
y,88,55−63,1985)および2,4,6−
トリニトロベンゼンスルホン酸誘発大腸炎モデル(Mo
rris GP.,et al.:Gastroent
erology,96,795−803,1989)に
対して有効性を示した。
【0008】また、同様の作用機序を有するDSCGに
おいても炎症性腸疾患に対する検討報告がなされている
(Dronfield MW.,et al.:Gu
t,19,1136,1978./Willoughb
y CP.,et al.:Lancet,,11
9,1979./Binder V.,et al.:
Gut,22,55,1981)。しかし、これらの検
討においてのDSCGの有効性に関しては議論のあると
ころであり、むしろ否定的見解さえ成されている。
【0009】本発明により、化合物Iを単独であるいは
薬剤組成物の活性成分として用いる炎症性腸疾患治療剤
が提供される。
【0010】化合物Iは経口投与、経腸投与もしくは注
射投与するために、医薬上許容される担体および補助剤
とともに組成物として種々の製剤形態、すなわち、錠
剤、丸剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、水剤、
シロップ剤、懸濁剤、乳剤、注射剤、腸溶剤または注腸
剤の形態を採ることができる。
【0011】製剤担体としては、かかる形態に通常用い
られるものであれば良く、これには例えば、賦形剤、結
合剤、崩壊剤、滑沢剤、被覆剤、溶解補助剤、乳化剤、
懸濁化剤、安定化剤、各種の溶剤または適当な香料等が
挙げられる。
【0012】本発明の治療剤は前述したように、経口的
もしくは非経口的に投与されるが、とくに経口投与が望
ましい。有効成分である化合物Iのヒトに対する投与量
は、患者の年齢、病状、個人差などに影響されるので下
記範囲外を投与する場合も生ずるが、一般的には化合物
Iの一日用量は、経口で1mg〜500mg、好ましく
は10mg〜250mgであり、非経口で0.1mg〜
400mg、好ましくは1mg〜200mgが各々適当
である。用法としては、かかる用量の範囲内で一日あた
り1〜8回、好ましくは1〜4回に分けて使用する。
【0013】以下、化合物Iの薬理学的特性、毒物学的
特性および製剤例について実施例をもって説明する。
【0014】
【実施例】
[実施例1](炎症性腸管障害改善試験) 体重400〜450gのハートレイ(Hartley)
系モルモットを一群9〜12匹として用い、酢酸注腸投
与によって誘発される腸管障害に対する化合物Iの改善
作用を経口投与で試験した。試験は各モルモットに予め
化合物Iを投与し、ついで3%酢酸水溶液1.5ml/
bodyを注腸投与し障害を誘発した。酢酸注腸3時間
後にエバンスブルー36mg/kgを静脈内投与し、そ
の1時間後に脱血致死させ腸管を摘出し、腸管に漏出し
たエバンスブルー量をカタヤマ(Katayama)ら
の方法(Microbiology and Immu
nology,22,89,1987)に準じて測定し
た。すなわち、摘出腸管を細切し、1N−水酸化カリウ
ム2mlを加え37℃で一昼夜静置した後、0.6N−
リン酸とアセトンの混液(5:13)18mlを加え色
素を抽出した。これを3000r.p.m.で15分間
遠心分離することにより上清を採取し、上清の620n
mにおける吸光度より漏出色素量を算出した。酢酸の注
腸投与は化合物Iを一日一回の割合で3日間連続投与
し、その最終投与4時間後に実施した。結果は第1表に
示す。尚、同表中のコントロール群とは酢酸のみを投与
した群、化合物Iを投与しなかった群を意味する。
【0015】
【表1】
【0016】化合物Iは有意差をもって腸管障害改善作
用を示した。
【0017】[実施例2](炎症性腸管障害改善試験) 2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸(TNB
S)をラットに注腸投与して誘発される大腸炎は慢性に
推移し、ヒトの炎症性腸疾患の病態に類似している事が
判明している。体重160〜200gの雌性ラットの結
腸腔内にカテーテルにより非経口的にTNBS30mg
を含む50%エタノール溶液を投与(0.25ml/
匹)し大腸炎を誘発した。化合物IはTNBS投与2日
前より一日一回、経口的に投与し、TNBS投与翌日以
降は一日一回二週間連日経口投与した。TNBS投与二
週間後、結腸を摘出しTNBSを注腸投与することによ
って誘発される結腸の肥厚を測定した。結果は第2表に
示す。尚表中、無処理対照群とはTNBSも化合物Iも
投与しなかった群、すなわち正常群を示し、コントロー
ル群とはTNBSのみを注腸投与し化合物Iを投与しな
かった群を意味する。
【0018】
【表2】
【0019】化合物Iは有意差をもって腸管障害改善作
用を示した。
【0020】[実施例3](急性毒性試験) 化合物Iについて、5週齢のICR系マウスおよびSD
系ラットを用い急性毒性(LD50)を試験した。化合物
IのLD50値はマウスでは経口投与で1317mg/k
g、静脈内投与で220mg/kgであった。ラットで
は経口投与で755mg/kg、静脈内投与で372m
g/kgであった。
【0021】[実施例4](錠剤の調製)
【0022】
【表3】
【0023】上述の1)〜5)を混合し、水を添加して
造粒し、ついで乾燥した。得られた顆粒を整粒したの
ち、6)を加えて混合し、これを圧縮成型して1錠10
0mgの錠剤を調製した。
【0024】[実施例5](カプセル剤の調製)
【0025】
【表4】
【0026】常法に従って、上述の成分を混和して顆粒
とした。
【0027】これをカプセルに充填し、1個100mg
のカプセル剤を調製した。
【0028】[実施例6](注射剤の調製)
【0029】
【表5】
【0030】常法に従って、上述の成分を混合後、滅菌
して注射剤を調製した。
【0031】
【発明の効果】化合物Iは炎症性腸管障害に対し良好な
改善作用を示した事から、化合物Iを有効成分として含
有する薬剤は、炎症性腸疾患治療剤として利用する事が
できる。
【0032】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 9−メチル−3−(1H−テトラゾール
    −5−イル)−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン
    −4−オンカリウム塩を有効成分とする炎症性腸疾患治
    療剤。
JP5212636A 1993-08-27 1993-08-27 炎症性腸疾患治療剤 Pending JPH0769895A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5212636A JPH0769895A (ja) 1993-08-27 1993-08-27 炎症性腸疾患治療剤

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JP5212636A JPH0769895A (ja) 1993-08-27 1993-08-27 炎症性腸疾患治療剤

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002072580A1 (fr) * 2001-02-26 2002-09-19 Mitsubishi Pharma Corporation Preventifs et/ou remedes contres des maladies renales et l'insuffisance renale
JP2008169199A (ja) * 1995-10-25 2008-07-24 Government Of The Us Of America As Represent By Secretary Of Department Of Health & Human Services Il−12に対する抗体を使用する、確立した結腸炎を処置する方法

Cited By (3)

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JP2008169199A (ja) * 1995-10-25 2008-07-24 Government Of The Us Of America As Represent By Secretary Of Department Of Health & Human Services Il−12に対する抗体を使用する、確立した結腸炎を処置する方法
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