JPH0768208B2 - 22,23―セコ―1,7,8―トリヒドロキシビタミンdあるいはその誘導体とその製造方法 - Google Patents

22,23―セコ―1,7,8―トリヒドロキシビタミンdあるいはその誘導体とその製造方法

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JPH0768208B2
JPH0768208B2 JP1035782A JP3578289A JPH0768208B2 JP H0768208 B2 JPH0768208 B2 JP H0768208B2 JP 1035782 A JP1035782 A JP 1035782A JP 3578289 A JP3578289 A JP 3578289A JP H0768208 B2 JPH0768208 B2 JP H0768208B2
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裕司 森本
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、新規の22,23−セコ−1,7,8−トリヒドロキシ
ビタミンDまたはその誘導体と、当該化合物を7,8ジヒ
ドロキシビタミンD2またはその誘導体から製造する方法
に関する。
《従来の技術》 ビタミンDが、腸内のカルシウム吸収や骨無機物再吸収
などを調節して、骨形成に重要な役割を果していること
は、その代謝活性と、1,25−ジヒドロキシビタミンD3
の作用機序の詳細な研究により最近明らかにされている
(H.F.De Luca,その他,「Ann,Rev.Biochem」第52巻,P.
411,1983年);N.Ikekawa,「Medicinal Chem Reviws,」
第7巻,P.333.1987年)。
また最近1,25−ジヒドロキシビタミンD3がin vitroでマ
ウス骨髄性白血病細胞(MI)の増殖を強く抑制し、単球
マクロファージへの分化を促進する作用が報告(E.Abe,
その他,「Proc.Natl.Acad.Sci.USA,」第78巻,P.2936,1
981年)されて以来、種々の腫瘍細胞の分化誘導が報告
され(T.Suda,その他,Bone&Mineral Res./4.ed.W.A.Pe
ck,Elsevier,Amsterdam,P.l,1986年)るに至りビタミン
D分野の新たな展望が期待されている。
実際にこれを白血病の治療に用いようとする試みが行わ
れており(K.H.Robert,その他,「Scand,I.Haematel,Su
ppl,」第44巻,P.36,61,1986年)、この分野の急速な進
展が期待される。
ところで、上記のような作用発現のためには、活性化合
物のほとんどが、そのA環部の1α位に水酸基を有して
いることから、1α−水酸基は必須の置換基であると考
えられる。
従って現在までに1α−ヒドロキシビタミンD誘導体の
合成が活発に行なわれてきている(N.Ikekewa,その他,
「有機合成化学」第37巻,P.755,1979年;C.Kaneko,「有
機合成化学」第33巻,P.75,1975年;B,Lythgoe,「Chem.So
c.Rev.」第9巻,P.449,1980年;R.Pardo,その他,「Bul
l.De La Soc.Chim.De Fr.」P.98,1985年)。
上記総説に見られるように、これまでの合成の殆どは、
1α−ヒドロキシル化ステロイドの合成に始まり、これ
から対応する1α−ヒドロキシ−5,7−ジエンステロー
ル誘導体に変換した後、周知の光化学的方法によって目
的とするビタミンD誘導体を得るというものであり、多
段階を要する非能率的な方法となっている。
しかも各誘導体についてその都度1α−ヒドロキシル化
ステロイドの合成から出発しており多くの手数を必要と
している。
ここで、上記の問題点を改良するため、各種1α−ヒド
ロキシビタミンD誘導体合成のための共通合成中間体と
して22,23−セコ−1α−ヒドロキシビタミンD誘導体
を設定し、その化合物の合成ならびにその化合物から各
種1α−ヒドロキシビタミンD誘導体への変換について
次のような報告がなされている。
1) ビタミンD2から25−ヒドロキシおよび1α,25−
ジヒドロキシビタミンD3の合成、R.H.Hesse,その他,
「J.Org.Chem.」第51巻,P.4819,1986年 2) ビタミンD C−22アルデヒド、修飾側鎖ビタミ
ンD誘導体合成の鍵中間体、H.F.De Luca,その他,「Te
trahedron Lett,」第28巻,P.6129,1987年 上記1)の報告例はビタミンD体を一旦トランスビタミ
ンD体としてC(1)位をアリル酸化し、再びこれを光
反応等によりビタミン体へと変換するものであり、2)
の報告例においてはビタミン体を一旦3,5−シクロビタ
ミンD体とした後、C(1)位をアリル酸化し、これを
再びビタミンD体へと変換するものであり、1)および
2)のいずれの場合にもアリル位酸化の収率はあまりよ
くなく、1)の場合には、トランス体からシス体への変
換に光反応を必要とし、2)の場合にはシクロビタミン
D体からビタミンD体への変換に際し、トランス体も副
生する等の欠点がある。
《発明が解決しようとする課題》 本発明者が、従来の合成法の欠点を解消すべく鋭意研究
を重ねたところ、7,8−ジヒドロキシビタミンD2または
その誘導体の22,23位の二重結合を選択的に開裂するこ
とにより新規な22,23−セコ−1α(または1β),7,8
−トリヒドロキシビタミンDまたはその誘導体を生成
し、更に、その新規化合物の1位にアリル酸化によって
容易に直接水酸基を導入することができる方法であっ
て、従来法とは本質的に異なる、工業上有効で且つ効率
のよい方法を見出した。従って、本発明の目的は、有用
な前記の新規化合物を提供すること、前記の選択的開裂
を利用する前記の新規化合物を製造する方法を提供する
こと、および前記のアリル酸化によって前記新規化合物
に水酸基を導入する方法を提供することにある。
《課題を解決するための手段》 従って、本発明は、一般式〔X〕 〔式中、R1、R2およびR3は同一若しくは異なる水素原子
またはヒドロキシ保護基を示し、R4はアルデヒド基また
は−CH2OR5(R5は水素原子またはヒドロキシ保護基)を
示し、Xは水素原子、ヒドロキシ基若しくはその誘導体
の基を示す〕 で表される化合物に関する。
また、本発明は、一般式〔I〕 (式中、R1、R2およびR3は同一若しくは異なる水素原子
またはヒドロキシ保護基を示す) で表される7,8−ジヒドロキシビタミンD2またはその誘
導体を不活性溶媒中で金属酸化物の存在下に22,23位を
選択的に酸化して相当する22,23−ジヒドロキシ体と
し、次にこの22,23−ジヒドロキシ体を酸化剤により酸
化的開裂反応に付して20−ホルミル体とした後、さらに
この20−ホルミル基を還元剤により還元することを特徴
とする一般式〔IV〕 (式中、R1、R2およびR3は前記と同じ意味である) で表される22−セコ誘導体の製造方法(以下、本発明の
開裂還元方法と称することがある)にも関する。
更に、本発明は、一般式〔II〕 〔式中、R1、R2およびR3は前記と同じ意味であり、R4
アルデヒド基または−CH2OR5(R5は水素原子またはヒド
ロキシ保護基)を示す〕 で表される22−セコ誘導体を、不活性溶媒中にて金属酸
化物または過酸化物により酸化することを特徴とする一
般式〔III〕 (式中、R1、R2、R3およびR4は前記と同じ意味であり、
R6は水素原子またはヒドロキシ保護基を示す) で表される22,23−セコ−1,7,8−トリヒドロキシビタミ
ンDまたはその誘導体の製造方法(以下、本発明のヒド
ロキシ導入方法と称することがある)にも関する。
本発明の開裂還元方法で用いる前記一般式〔I〕で表さ
れる化合物としては、次の化合物が公知である。
すなわち、7,8−ジヒドロキシ−7,8−ジヒドロビタミン
D2(R1=R2=R3=H)〔Y.Wang,その他,「Acta.Chim.S
in.,」第24巻,P.126,1958年」等が知られている。
本発明の開裂還元方法では、まず第1段階として、上記
の如き式〔I〕で表わされる化合物をアセトンあるいは
t−ブタノール等の不活性溶媒中で金属酸化物例えば四
酸化オスミウム等の酸化物の存在下、選択的にC(2
2),(23)二重結合のみを酸化し、相当する22,23−ジ
ヒドロキシ体とし、次にこのジヒドロキシ体をメタ過ヨ
ウ素酸ソーダ酸等の酸化剤により酸化的開裂反応に付し
てC(22),(23)−セコ体であるC(20)−ホルミル
体とした後、さらにこのホルミル基を水素化ホウ素ナト
リウム等の還元剤により還元し式〔IV〕で表わされる新
規な化合物が得られるのである。式〔IV〕において22位
OH基を公知の方法で保護された水酸基に変換することが
できる。
本発明のヒドロキシ導入方法ではさらに、式〔II〕で表
わされる本発明化合物を塩化メチレンあるいはアセトニ
トリル等の不活性溶媒中にあって、金属酸化物例えば二
酸化セレン等あるいは過酸化物の存在下これら金属酸化
物等によりアリル酸化され、式〔III〕で表わされる新
規な化合物を得る。
なお、このアリル酸化は少量の1α−ヒドロキシ体と共
に主成積体として1β−ヒドロキシ体を与えるが、この
1β−ヒドロキシ体は相当するメシレート体のアセトリ
シス等により1α−ヒドロキシ体へと効率よく変換され
る。
このようにして製造される上記式〔II〕〜式〔IV〕で表
わされる化合物は公知の方法(W.H.Okamura,その他,
「J.Org.Chem.」第48巻,P.1414,1983年;あるいは前出
Y.Wang等の文献)により7,8−結合を酸化的に開裂すれ
ば、ビタミンD誘導体合成法の1つである、A環部相当
フラグメントC,D環部相当のフラグメントを結合する方
法(E.G.Baggiolini,その他,「J.Org.Chem.」第51巻,
P.3098,1986年;E.G.Baggiolini,その他,特願昭59-5241
7;E.G.Baggiolini,その他,特願60-22091;あるいは前出
W.H.Okamura等の文献)の際に用いられるA環部あるい
はC,D環部相当のフラグメントに容易に誘導することが
できるなど非常に有用な化合物ということができる。
《実施例》 以下具体的な実施例につき記述するが、第1図に示すそ
の全体工程説明図であって、( )内は工程の番号を、
*印は一般式〔II〕で表される化合物であり、●は一般
式〔III〕で表される化合物であり、それらの一般式〔I
I〕および一般式〔III〕で表される化合物はいずれも、
一般式〔X〕で表される新規化合物に含まれる。
実施例1 (1) 3β−O−(t−ブチルジメチルシリル)−7,
8−ジヒドロキシ−7,8−ジヒドロキシビタミンD2520mg
および2,6−ルチジン400mgの乾燥塩化メチレン50ml溶液
に氷冷下t−ブチルジメチルシリルトリフレート300mg
を攪拌下滴下する。
反応液は室温にて2時間攪拌した後、塩化メチレン50ml
にて希釈後、水、10%塩酸、水、飽和重炭酸ナトリウ
ム、水にて順次洗浄後、炭酸カリウムにて乾燥する。
溶媒留去後得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー〔シリカゲル10g、溶媒;n−ヘキサン−酢酸エ
チルエステル(100:1 v/v)〕に付し、3β−O−(t
−ブチルジメチルシリル)−7−(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−8−ヒドロキシ−7,8−ジヒドロビタ
ミンD2500mgを得る。
すなわち上記反応は次式の通りである〔第1図の工程
(1)〕。
IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3500 NMRスペクトル(CCl4)δ:0.10(6H,S),0.12(6H,S),
0.95(9H,S),0.95(9H,S),3.40〜3.90(1H,m),4.90
(2H,brs),5.00(1H,d,J=10Hz),5.00〜5.20(2H,
m),5.38(1H,d,J=10Hz) マススペクトル(FD)m/e;658(M+),641,601,553,527,
509,438,391,383,382,381 (2) 3β−O−(t−ブチルジメチルシリル)−7
−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−8−ヒドロキ
シ−7,8−ジヒドロビタミンD2100mgおよびN−メチルモ
ルホリン−N−オキシド30mgのアセトン10ml、水1mlの
混液に四酸化オスミウム触媒量のt−ブタノール1ml溶
液を加え室温にて13時間攪拌する。
反応後飽和酸性亜硫酸ソーダ溶液を加えた後アセトンを
留去し、得られる残渣を塩化メチレンにて抽出する。
抽出液は水、10%塩酸、水、飽和重炭酸ソーダ、水にて
順次洗浄したのち、炭酸カリウムにて乾燥する。
溶媒を留去して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔シリカゲル2g、溶媒;クロロホルム〕に
付し、3β−O−(t−ブチルジメチルシリル)−7−
(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−8,22,23−トリ
ヒドロキシ−7,8,22,23−テトラヒドロビタミンD275mg
を得る。
すなわち上記反応は次式の通りである〔第1図の工程
(2)〕。
IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3510 NMRスペクトル(CCl4)δ:0.06(6H,S),0.13(6H,S),
0.90(9H,S),0.93(9H,S),3.20〜3.90(3H,m),4.96
(2H,brs),5.10(1H,d,J=10Hz),5.30(1H,d,J=10H
z) マススペクトル(FD)m/e;692(M+),690,672,656,648,
633,617,603,590,572 (3) 3β−O−(t−ブチルジメチルシリル)−7
−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−8,22,23−ト
リヒドロキシ−7,8,22,23−テトラヒドロビタミンD2200
mgのメタノール10ml、水2滴の溶液に過剰のメタ過ヨウ
素酸ソーダを加え、室温にて2時間攪拌する。
メタノールを留去して得られる残渣を塩化メチレンに溶
解し、水にて洗浄し、炭酸カリウムで乾燥する。
溶媒を留去して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔シリカゲル5g、溶媒;塩化メチレン〕に
付し、3β,7−ビス−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−20(S)−ホルミル−8−ヒドロキシ−9,10−セ
コプレグナ−5(Z),10(19)−ジエン150mgを得る。
すなわち上記反応は次式の通りである〔第1図の工程
(3)〕。
IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3500,1710 NMRスペクトル(CDCl3)δ:0.07(6H,S),0.14(6H,
S),0.80(3H,S),0.87(9H,S),0.91(9H,S),1.07(3
H,d,J=9Hz),3.50〜3.90(1H,m),4.97(2H,brs),5.0
7(1H,d,J=10Hz),5.35(1H,d,J=10Hz),9.53(1H,d,
J=3Hz) マススペクトル(FD)m/e;590(M+),575,549,533,474,
456,444,440,421 実施例2 (1) 3β−O−(t−ブチルジメチルシリル)−7,
8−ジヒドロビタミンD2400mgおよび2,6−ルチジン640mg
の乾燥塩化メチレン50ml溶液に氷冷下t−ブチルジメチ
ルシリルトリフレート950mgを攪拌下滴下する。
反応液は室温にて13時間攪拌した後、塩化メチレン50ml
にて希釈し、水、10%塩酸、水、飽和重炭酸ナトリウ
ム、水にて順次洗浄後、炭酸カリウムにて乾燥する。
溶媒留去後得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー〔シリカゲル10g、溶媒;n−ヘキサン〕に付
し、3β−O−(t−ブチルジメチルシリル)−7,8−
ジ−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−7,8−ジヒ
ドロビタミンD21gを得る。
すなわち上記反応は次式の通りである〔第1図の工程
(4)〕。
NMRスペクトル(CCl4)δ:0.04(9H,S),0.07(9H,S),
0.80(27H,S),3.40〜4.00(1H,m),4.85(2H,brs),4.
95(1H,d,J=10Hz),4.98〜5.20(2H,m),5.40(1H,d,J
=10Hz) マススペクトル(FD)m/e;772(M+),715,583,509,455,
391,392 (2) 3β−O−(t−ブチルジメチルシリル)−7,
8−ジ−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−7,8−ジ
ヒドロビタミンD2600mgおよびN−メチルモルホリンN
−オキシド300mgのアセトン20ml、水3mlの混液に、触媒
量の四酸化オスミウムを含むt−ブタノール3ml溶液を
加え、室温にて13時間攪拌する。
反応後、飽和酸性亜硫酸ソーダ溶液を加えた後アセトン
を留去し、得られる残渣を塩化メチレンにて抽出する。
抽出液は水、10%塩酸、水、飽和重炭酸ソーダ、水にて
順次洗浄した後、炭酸カリウムにて乾燥する。
溶媒を留去して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔シリカゲル5g、溶媒;クロロホルム〕に
付し、3β−O−(t−ブチルジメチルシリル)−7,8
−ジ−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−22,23−
ジヒドロキシ−7,8,22,23−テトラヒドロビタミンD2500
mgを得る。
すなわち上記反応は次式の通りである〔第1図の工程
(5)〕。
IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3500 NMRスペクトル(CDCl3)δ:0.09(18H,S),0.93(27H,
S),3.40〜4.00(3H,m)4.95(2H,brs),5.03(1H,d,J
=10Hz),5.47(1H,d,J=10Hz) マススペクトル(FD)m/e;772(M+−34),714,640,583,
509,455,391 (3) 3β−O−(t−ブチルジメチルシリル)−7,
8−ジ−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−22,23−
ジヒドロキシ−7,8,22,23−テトラヒドロビタミンD2400
mgのメタノール10ml、水2滴の溶液に過剰のメタ過ヨウ
素ソーダを加え、室温にて2時間攪拌する。
メタノールを留去して得られる残渣を塩化メチレンに溶
解し、水にて洗浄し、炭酸カリウムで乾燥する。
溶媒を留去して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔シリカゲル5g、溶媒;n−ヘキサン−酢酸
エチルエステル(100:1 v/v)〕に付し、3β,7,8−ト
リ−(t−ブチルジメチルシリルオキシ−20(S)−ホ
ルミル−9,10−セコプレグナ−5(Z),10(19)−ジ
エン250mgを得る。
すなわち上記反応は次式の通りである〔第1図の工程
(6)〕。
IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:1720 NMRスペクトル(CCl4)δ:0.07(18H,S),0.92(27H,
S),3.40〜4.00(1H,m),4.95(2H,brs),5.00(1H,d,J
=10Hz),5.46(1H,d,J=10Hz),9.53(1H,d,J=2.5H
z) マススペクトル(FD)m/e;704(M+),647,640,572,515,
339,323 (4) 3β,7,8−トリ−(t−ブチルジメチルシリル
オキシ)−20(S)−ホルミル−9,10−セコプレグナ−
5(Z),10(19)−ジエン200mgのメタノール10mlおよ
び塩化メチレン5mlの混液に氷冷攪拌下水素化ホウ素ナ
トリウム100mgを加える。
反応液は室温にて1時間攪拌する。
溶媒を留去して得られる残渣を塩化メチレンにて抽出
し、抽出液は水洗後炭酸カリウムにて乾燥する。
溶媒を留去して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔シリカゲル2g、溶媒;n−ヘキサン−酢酸
エチルエステル(100:3 v/v)〕に付し、3β,7,8−ト
リ−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−20(S)−
ヒドロキシメチル−9,10−セコプレグナ−5(Z),10
(19)−ジエン150mgを得る。
すなわち上記反応は次式の通りである〔第1図の工程
(7)〕。
IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3600 NMRスペクトル(CCl4)δ:0.07(18H,S),0.94(27H,
S),3.10〜3.90(3H,m),4.95(2H,brs),5.00(1H,d,J
=10Hz),5.46(1H,d,J=10Hz) マススペクトル(FD)m/e;706(M+),649,574,517,455,
443,399,381 実施例3 (1) 3β,7,8−トリ−(t−ブチルジメチルシリル
オキシ)−20(S)−ヒドロキシメチル−9,10−セコプ
レグナ−5(Z),10(19)−ジエン1gおよびジヒドロ
ピラン180mgの塩化メチレン50ml溶液に氷冷下触媒量の
p−トルエンスルホン酸を加え室温にて1時間攪拌す
る。
反応液は飽和重炭酸ナトリウム溶液にて洗浄後炭酸カリ
ウムにて乾燥する。
溶媒を留去して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔シリカゲル10g、溶媒;n−ヘキサン−酢
酸エチルエステル(100:1 v/v)〕に付し、3β,7,8−
トリ(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−20(S)−
テトラヒドロピラニルオキシメチル−9,10−セコプレグ
ナ−5(Z),10(19)−ジエン1gを得る。
すなわち上記反応は次式の通りである〔第1図の工程
(8)〕。
NMRスペクトル(CCl4)δ:0.07(18H,S),0.90(27H,
S),3.20〜4.00(5H,m),4.47(1H,brs),4.94(2H,br
s),5.00(1H,d.J=10Hz),5.44(1H,d,J=10Hz) マススペクトル(FD)m/e;790(M+),789,733,689,659,
649,633,601,557,511,497,483,455 (2) 3β,7,8−トリ−(t−ブチルジメチルシリル
オキシ)−20(S)−テトラヒドロピラニルオキシメチ
ル−9,10−セコプレグナ−5(Z),10(19)−ジエン1
gおよび二酸化セレン400mgの塩化メチレン100mlとアセ
トニトリル10mlの懸濁液を攪拌下16時間加熱還流する。
反応液は10%苛性ソーダ水、水にて洗浄後、炭酸カリウ
ムにて乾燥する。
溶媒を留去して得られる残留をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔シリカゲル10g、溶媒:n−ヘキサン−酢
酸エチルエステル(100:2 v/v)〕に付し、第一フラク
ションより3β,7,8−トリ−(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−1α−ヒドロキシ−20(S)−テトラヒド
ロピラニルオキシメチル−9,10−セコプレグナ−5
(Z),10−(19)−ジエン120mgを得る。
すなわち上記反応は次式の通りである〔第1図の工程
(9)〕。
IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3600 NMRスペクトル(CCl4)δ:0.07(18H,S),0.93(27H,
S),3.20〜3.83(5H,m),4.40(1H,brs),4.50(1H,br
s),5.02(1H,d,J=10Hz),5.17(2H,brs),5.70(1H,
d,J=10Hz) マススペクトル(FD)m/e;806(M+),790,750,694,660,
543,510,481,438,409 第二フラクションより3β,7,8−トリ−(t−ブチルジ
メチルシリルオキシ)−1β−ヒドロキシ−20(S)−
テトラヒドロプラニルオキシメチル−9,10−セコプレグ
ナ−5(Z),10(19)−ジエン683mgを得る。
IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3600 NMRスペクトル(CCl4)δ:0.07(18H,S),0.93(27H,
S),3.20〜4.10(6H,m),4.50(1H,brs),5.03(1H,d,J
=10Hz),5.10(1H,brs),5.31(1H,brs),5.60(1H,d,
J=10Hz) マススペクトル(FD)m/e;806(M+),790,778,750,676,
511,481,439,410 (3) 3β,7,8−トリ−(t−ブチルジメチルシリル
オキシ)−1β−ヒドロキシ−20(S)−テトラヒドロ
ピラニルオキシ−9,10−セコプレグナ−5(Z),10(1
9)−ジエン680mg、ピリジン0.4mlおよび触媒量の4−
ジメチルアミノピリジンの塩化メチレン50ml溶液に氷冷
下メタンスルホニルクロリド150mgを攪拌下滴下する。
反応液は30分間室温にて攪拌後、水、10%塩酸、飽和重
炭酸ナトリウム溶液、水にて順次洗浄後、硫酸ナトリウ
ムにて乾燥する。
溶媒を留去して得られる残渣を精製することなく直ちに
次の反応にて使用する。
上記メシレートおよび酢酸セシウム800mgと18−クラウ
ン−6(300mg)のベンゼン(50ml)懸濁液をDean-Star
k装置下に16時間加熱還流する。
反応液は水洗後硫酸ナトリウムにて乾燥する。
溶媒を留去して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔シロカゲル5g、溶媒;n−ヘキサン−酢酸
エチルエステル(100:2 v/v)〕に付し、1α−アセト
キシ−3β,7,8−トリ−(t−ブチルジメチルシリルオ
キシ)−20(S)−テトラヒドロピラニルオキシメチル
−9,10−セコプレグナ−5(Z),10(19)−ジエン500
mgを得る。
すなわち上記反応は次式の通りである〔第1図の工程
(10)〕。
IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:1730 NMRスペクトル(CCl4)δ:0.07(18H,S),0.93(27H,
S),1.97(3H,S),3.30〜4.20(5H,m),4.50(1H,br
s),5.10(1H,d,J=10Hz),5.37(1H,brs),5.43(1H,b
rs),5.53(1H,brs),5.73(1H,d,J=10Hz) マススペクトル(FD)m/e;848(M+),820,792,718,677,
497,439,410 (4) 1α−アセトキシ−3β,7,8−トリ−(t−ブ
チルジメチルシリルオキシ)−20(S)−テトラヒドロ
ピラニルオキシメチル−9,10−セコプレグナ−5
(Z),10(19)−ジエン480mgの塩化メチレン50ml溶液
に10%メタノール性苛性ソーダ溶液2mlを加え室温にて1
5時間攪拌する。
反応後、反応液は水洗後炭酸カリウムにて乾燥する。
溶媒を留去して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔シリカゲル5g、溶媒;n−ヘキサン−酢酸
エチルエステル(100:2 v/v)〕に付し、第一フラクシ
ョンより、3β,7,8−トリ−(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−1α−ヒドロキシ−20(S)−テトラヒド
ロピラニルオキシメチル−9,10−セコプレグナ−5
(Z),10(19)−ジエン322mgおよび第二フラクション
より3β,7,8−トリ−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−1β−ヒドロキシ−20(S)−テトラヒドロピラ
ニルオキシメチル−9,10−セコプレグナ−5(Z),10
(19)−ジエン82mgを得る。
すなわち上記反応は次式の通りである〔第1図の工程
(11)〕。
これらの成績体は前記実施例3(2)で得られた標品
と、各種機器データが完全に一致したことにより同定確
認した。
《発明の効果》 前記一般式〔X〕で表される本発明化合物は、上記の如
く新規物質であり、前記の如くビタミンDとして極めて
有用な物質を提供することができる。
本発明の開裂還元方法によれば、7,8−ジヒドロキシビ
タミンD2あるいはその誘導体分子のC(22),(23)結
合を選択的に開裂することで本発明による新規物質を容
易に得ることができる。
本発明のヒドロキシ導入方法によれば、選択的C(2
2),(23)開裂反応およびアリル酸化によりC(1)
位に一つの酸素官能基を直接に付けるようにしたこと
で、有効な新規物質を画期的に効率よく提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法の全体工程説明図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔X〕 〔式中、R1、R2およびR3は同一若しくは異なる水素原子
    またはヒドロキシ保護基を示し、R4はアルデヒド基また
    は−CH2OR5(R5は水素原子またはヒドロキシ保護基)を
    示し、Xは水素原子、ヒドロキシ基若しくはその誘導体
    の基を示す〕 で表される化合物。
  2. 【請求項2】一般式〔I〕 (式中、R1、R2およびR3は同一若しくは異なる水素原子
    またはヒドロキシ保護基を示す) で表される7,8−ジヒドロキシビタミンD2またはその誘
    導体を不活性溶媒中で金属酸化物の存在下に22,23位を
    選択的に酸化して相当する22,23−ジヒドロキシ体と
    し、次にこの22,23−ジヒドロキシ体を酸化剤により酸
    化的開裂反応に付して20−ホルミル体とした後、さらに
    この20−ホルミル基を還元剤により還元することを特徴
    とする一般式〔IV〕 (式中、R1、R2およびR3は前記と同じ意味である) で表される22−セコ誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式〔II〕 〔式中、R1、R2およびR3は同一若しくは異なる水素原子
    またはヒドロキシ保護基を示し、R4はアルデヒド基また
    は−CH2OR5(R5は水素原子またはヒドロキシ保護基)を
    示す〕 で表される22−セコ誘導体を、不活性溶媒中にて金属酸
    化物または過酸化物により酸化することを特徴とする一
    般式〔III〕 (式中、R1、R2、R3およびR4は前記と同じ意味であり、
    R6は水素原子またはヒドロキシ保護基を示す) で表される22,23−セコ−1,7,8−トリヒドロキシビタミ
    ンDまたはその誘導体の製造方法。
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