JPH076350A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH076350A
JPH076350A JP5149264A JP14926493A JPH076350A JP H076350 A JPH076350 A JP H076350A JP 5149264 A JP5149264 A JP 5149264A JP 14926493 A JP14926493 A JP 14926493A JP H076350 A JPH076350 A JP H076350A
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JP
Japan
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layer
thickness
alumina
film
particles
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JP5149264A
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Shigehiro Masuda
成裕 増田
Masashi Inagaki
昌司 稲垣
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Diafoil Co Ltd
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Diafoil Co Ltd
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Publication date
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  • Laminated Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行安定性、電磁変換特性および高速ダビン
グ性に優れた磁気記録媒体を提供する。 【構成】 厚みが0.05〜0.40μmのポリエステ
ル層(A層)が共押出しによりポリエステル層(B層)
に積層されたフィルムを基材とする磁気記録媒体であっ
て、前記A層に、A層厚みより小さく、かつ平均一次粒
径が0.001〜0.09μmの範囲であるγ−アルミ
ナ、δ−アルミナおよびθ−アルミナの群から選ばれた
少なくとも1種類の粒子が0.4〜10.0重量%存在
し、A層表面の表面粗度RaA が5〜25nmであるこ
とを特徴とする磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた走行安定性・電
磁変換特性を有し、かつ高速ダビング性に優れた磁気記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、VTRテープは、家庭用VTRデッキでTV番組を
録画したり、ハンディーVTRカメラで人物や風景を撮
影するなど、その録画はもっぱらビデオレコーダー内で
行われるのがほとんどであった。この場合、録画時(再
生時も同様)のテープスピードは、VHS方式では3.
335cm/sec、8mmビデオ方式では1.434
5cm/secであり、高速サ−チ(再生状態で早送り
・巻き戻し)時でも、高々その数倍程度のテープスピー
ドであった。ところが近年、録画済ビデオソフトテープ
の低価格化のため、高速ダビング機を用いた録画方法が
良く用いられるようになってきた。この高速ダビング機
は、レ−ザ−光を用いた熱磁気転写記録方式、あるいは
バイアス磁界をかけて磁界反転を行う方式が現在用いら
れているが、これらに共通するのは録画スピード(テー
プスピード)が4〜5m/secと、通常の家庭用VT
Rデッキのテープスピードの100倍以上の速度となる
ことである。これにより、録画済ビデオソフトテープの
価格を、等速ダビングを行う場合に比べて大幅に下げる
ことが可能となった。ところで、このとき用いるVTR
テープは、高速ダビング機で録画した後、通常の家庭用
VTRデッキで繰り返し再生されることとなり、その際
に大画面TVに耐え得る高画質であることが要求され
る。しかしながら、従来の設計のVTRテープは、家庭
用VTRデッキでの繰り返し録画・再生には良好な特性
を有していても、高速ダビング機での録画に際しては、
特にVTRテープのケズレによるドロップアウトの増加
が大きな問題となってきている。この原因は明確ではな
いが、テープスピードの違いでケズレのメカニズムが異
なっていることも考えられる。これまで様々な改良方法
が提案されてきているが、高速ダビング機での耐削れ性
と、家庭用VTRデッキでの高画質再生を高いレベルで
両立させることは未だ達成できていなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み、鋭意検討を行った結果、ある特定の構成を有す
る磁気記録媒体ならば、上記課題を解決できることを見
いだし、本発明を完成するに至った。
【0004】すなわち、本発明の要旨は、厚みが0.0
5〜0.40μmのポリエステル層(A層)が共押出し
によりポリエステル層(B層)に積層されたフィルムを
基材とする磁気記録媒体であって、前記A層に、A層厚
みより小さく、かつ平均一次粒径が0.001〜0.0
9μmの範囲であるγ−アルミナ、δ−アルミナおよび
θ−アルミナの群から選ばれた少なくとも1種類の粒子
が0.4〜10.0重量%存在し、A層表面の表面粗度
RaA が5〜25nmであることを特徴とする磁気記録
媒体に存する。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
磁気記録媒体は、ポリエステルフィルムを基材として、
その片面に磁性層が設けられた構成である。さらに、こ
の基材のポリエステルフィルムは、磁性層が設けてある
面と反対側の表面を構成する層(A層)が、それと隣り
合う層(B層)と、共押出しにより積層されていること
が必要である。この場合基材のポリエステルフィルム
は、A/Bの積層体でもよいし、表面にA層と同じ組成
が積層されたA/B/Aのである積層体であってもよ
い。また、B層自体が積層構造を持つ3層以上の積層体
でもよい。A/Bの積層構造の場合、磁性層は通常、B
層表面に設けられる。A層およびB層を構成するポリエ
ステルは、ポリエチレンテレフタレートあるいはポリエ
チレンナフタレートであることが好ましいが、5モル%
未満であれば第3成分、例えばテレフタル酸、イソフタ
ル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフ
タレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、トリエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキ
サンジメタノ−ル、p−ヒドロキシ安息香酸等を共重合
したポリエステルを用いてもよい。
【0006】本発明の磁気記録媒体の基材のA層は、そ
の厚みが0.05〜0.40μmの範囲であることが必
要である。A層の厚みが0.05μm未満では、高速ダ
ビング性が低下し、ドロップアウトが増加するため好ま
しくない。A層厚みが0.40μmを超えると、VTR
テープとして必要とされる走行性が低下するため好まし
くない。A層厚みが特に0.10〜0.30μmである
ときに、高速ダビング性と走行性のバランスがとれて好
ましい。A層は、粒子径が0.1μm以上である粒子を
実質的に含有しないことが好ましい。ここで言う実質的
に含有しないとは、通常0.1重量%以下、好ましくは
0.05重量%以下、さらに好ましくは0重量%である
ことを指す。A層が粒子径が0.1μm以上の粒子を実
質的に含有している場合には、特に高速ダビングを行っ
た際に、フィルム表面に削れが発生することがある。さ
らにA層には、平均一次粒径が0.001〜0.09μ
mの範囲で、かつA層厚みより小さいγ−アルミナ、δ
−アルミナおよびθ−アルミナの群から選ばれた少なく
とも1種類の粒子が存在することが必要である。α−ア
ルミナは、本発明においては、高速ダビング時の削れを
改善する効果が乏しい。さらに、γ−アルミナ、δ−ア
ルミナまたはθ−アルミナであっても、その平均一次粒
径が0.09μmを超える場合には、やはり高速ダビン
グ時の削れを改善する効果に乏しいため好ましくない。
【0007】また、アルミナ粒子は、一般に凝集形態で
存在することが多いが、この凝集体がフィルムの製膜中
に適度にほぐれて好ましい分散状態となる。しかし、平
均一次粒径が0.001μm未満のアルミナ粒子は、非
常に強固な凝集体を形成していることがほとんどであ
り、溶融押出し時や、延伸する際に、凝集体がほぐれな
いため、好ましくない。本発明においては、特に、0.
03〜0.09μmのγ−アルミナ、δ−アルミナ、あ
るいはそれらの混合物を用いたときに、高速ダビング時
の削れが最も改善され好ましい。一方、平均一次粒径が
上記範囲内でも、A層厚みよりも大きい場合にはアルミ
ナ粒子の脱落が生じるため、やはり好ましくない。さら
に、A層中のアルミナ濃度は本発明においては特に重要
であり、0.4〜10.0重量%とすることが必要であ
る。ポリエステルフィルムにアルミナ粒子を添加するこ
とで、フィルム表面の擦り傷や摩耗粉の発生を少なく抑
えられることはすでに知られているが(たとえば特開平
1−306220号公報、特開平3−1941号公報
等)、フィルムが単層である場合や、積層でもA層に相
当する層が比較的厚い場合(例えば5μm程度)には、
0.2〜0.3重量%程度の添加量で十分な改善効果が
見られたのに対し、本発明のようにA層の厚みが0.0
5〜0.40μm程度の非常に薄い場合には、0.4重
量%未満の添加量ではほとんど効果がないことが判明し
た。本発明においては、高速ダビングときに削れ発生を
防止するために、A層に存在させるべきアルミナ粒子の
濃度を、0.4〜10.0重量%、好ましくは0.6〜
7.0重量%、さらに好ましくは0.8〜5.0重量%
とする。アルミナ濃度が10.0重量%を超える場合に
は、アルミナ粒子自体の脱落が発生し始めるため好まし
くない。
【0008】A層の表面には、VTRテープとして必要
な走行性を得るために、微細な突起を形成する必要があ
るが、この突起はB層中に存在する不活性微粒子によっ
て形成されることが好ましい。B層中に存在させる不活
性微粒子は、従来からベ−スフィルム用として知られて
いるものを用いることができる。すなわち、炭酸カルシ
ウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、
カオリン、タルク、シリカ、カ−ボンブラック、架橋ポ
リスチレン樹脂・架橋アクリル樹脂などの架橋有機粒子
等を挙げることができるが、特に、粒子径が単分散であ
る球状あるいはだ円球状の粒子は、走行性および電磁変
換特性に優れるため好ましい。これらの不活性微粒子の
平均粒径は、通常、0.1〜2.5μm、好ましくは
0.2〜2.0μmであり、その添加量は通常、0.0
5〜2.0重量%、好ましくは0.1〜1.5重量%と
する。さらに、粒子径が0.1〜0.5μmの比較的小
さい粒子を用いるときには、0.6〜2.5μmの比較
的大きい粒子を、小さい粒子に対して1/20〜1/4
の重量比率で併用することが、良好な電磁変換特性と高
速ダビング時における磁気テープの巻き乱れ防止を両立
することができて好ましい。
【0009】本発明のフィルムのA層表面の表面粗度R
A は、5〜25nmである。Ra A が5nm未満の場
合には、磁気テープとしての走行性が不十分であり、R
Aが25nmを超える場合には、走行性は改善される
ものの、A層表面の粗さが磁性層表面に転写し、電磁変
換特性が悪化するため好ましくない。VTRテープとし
て特に好ましいRaA の範囲は、7〜20nmである。
特にB層が単層でA/Bの積層構造の場合、B層の表面
はA層の表面よりも若干表面粗度Raが大きくなるが、
その比(RaB /RaA )が1.0〜1.2となるよう
に、A層厚さを前述した範囲内で設定することが好まし
い。なお、フィルムの磁性層を設ける面には、磁性層と
の接着性を強める等の目的のため、いわゆる下引き層を
設けることができる。この下引き層には、ポリウレタ
ン、ポリエステル、アクリル等のポリマ−を水分散体と
して、これを縦延伸の終了したポリエステルフィルムに
塗布し、次いでテンターで横延伸・熱固定する際に、薄
膜化・乾燥・熱硬化を同時に行う、いわゆるインライン
コーティングによって付与することが有効である。
【0010】本発明の磁気記録媒体に用いる磁性層は、
その主たる磁性体が、Co含有γ−酸化鉄あるいは金属
鉄であって、これらが磁性層の樹脂バインダー中に分散
されていることが好ましい。樹脂バインダーの組成およ
びその塗布方法、カレンダー処理方法については公知の
ものを採用することができる。基材となるポリエステル
フィルムがA/Bの構造で、しかもB層が単層の場合に
は、基材フィルムの厚みと、磁性層を含む磁気記録媒体
全体の厚みとの差が2〜7μm、さらには3〜6μmで
あることが好ましい。この差は、一般には磁性層厚みに
相当するが、磁性層の下に非磁性層が同時に塗布され、
後にカレンダー処理されたものである場合には、これら
の合計の厚みを指す。この差が2μm未満である場合に
は、磁性層が薄くなり、B層表面の粗度が磁性層表面に
影響し、電磁変換特性を低下させる恐れがある。逆に7
μmを超える場合には、磁気記録媒体自体の厚みが大き
過ぎて、これを巻き取った際にロール径が大きくなる傾
向がある。
【0011】次に本発明の基材となるポリエステルフィ
ルムの製膜方法について説明する。A層用レジンとB層
用レジンを必要に応じて各々に別々に乾燥した後別個の
押出機により押出し、フィードブロックタイプの共押出
装置により、口金前で積層するか、あるいは、マルチマ
ニホールドタイプの共押出装置により、口金内で積層す
るなどして一体複合化させた後、シート状に溶融押出を
行い、キャスティングドラム上で冷却固化せしめて未延
伸フィルムを作る。この際に静電密着法を用いて冷却固
化を行うことがフィルムの平面性を得る上で好ましい。
またA層用の押出機には#1200メッシュ相当以上の
フィルター、B層用の押出機には#600メッシュ相当
以上のフィルターを各々取り付け濾過を行いつつ押出し
することが粗大突起を低減させ、ドロップアウトを減少
できる点で好ましい。さらに、各々のメルトラインには
スタティックミキサー、定量ポンプを設置することがフ
ィルムおよびフィルム厚みの均一性を得る上で好まし
い。かくして得られた未延伸フィルムを2軸延伸を行っ
て2軸配向させる。延伸には縦延伸、次いで横延伸を行
ういわゆる逐次2軸延伸方法が好ましい。縦延伸には、
延伸温度を50〜180℃、延伸倍率を2.0〜9.0
倍の範囲のなかから、ポリエステルの組成に適切な条件
を選択して行う。またこの延伸を1段で行うこともでき
るが、この延伸温度・倍率の範囲であれば延伸を2段以
上に分けて行うことが、A層中のアルミナ粒子を良好な
分散状態にほぐすことができ、好ましい。この際、延伸
温度は各段で同じであっても異なっていてもよい。ま
た、縦延伸の延伸速度は5000〜70000%/分の
範囲であることが、フィルム厚みの均一性を得る上で好
ましい。また、この段階で前述したインラインコーティ
ングを行うこともできる。
【0012】幅方向の延伸方法としてはテンターを用い
る方法が好ましい。幅方向の延伸には、延伸温度80〜
170℃の範囲で、3.0〜6.0倍の延伸倍率、10
0〜20000%/分の延伸速度とするのが好適であ
る。また、必要に応じて再延伸を行うこともできる。こ
の再延伸は縦方向、横方向、縦横方向いずれの場合も行
うことができ、100〜220℃の延伸温度で、1.0
5〜1.50の再延伸倍率の範囲内から選ぶことができ
る。次にこの延伸フィルムに熱固定を行う。熱固定温度
は通常、170〜250℃、好ましくは180〜230
℃、熱固定時間は1〜60秒の範囲が好適である。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例および比
較例におけるフィルム物性の測定方法は以下に示すとお
りである。 表面粗度 (中心線平均粗さRa、十点平均粗さR
z) JIS B0601−1976記載の方法に従って行っ
た。測定には小坂研究所(株)製表面粗さ計SE−3F
を用いた。触針径2μm、触針加重30mg、カットオ
フ値0.08mm、測定長2.5mmの条件で、中心線
平均粗さ、十点平均粗さを求める。これを12か所の測
定点で行い、このうち最大値と最小値をそれぞれカット
し、10点の平均値を求めてRa,Rzとした。 アルミナの粒子径 A層の表面に、プラズマエチイング装置(ヤマト科学
(株)プラズマリアクターPR−41型)を用いて、ア
ルゴン雰囲気下エッチングを行い、A層中の粒子を露出
させた。このフィルムを、走査型電子顕微鏡を用いて観
察し、30000倍の倍率で写真撮影し、存在するアル
ミナ粒子の一次粒径をランダムに100個選んで測定
し、その平均値で表した。
【0014】各積層部の厚み構成 VTRテープの厚み方向の断面を観察できるように樹脂
に包埋して固定し、厚さ100nmの切片をミクロト−
ムを用いて切り出し、日立製作所(株)製透過型電子顕
微鏡H−9000で観察して各積層部の厚み構成を測定
した(倍率10000〜20000倍、加速電圧100
kV)。なお、A層とB層との境界はアルミナ粒子の有
無で判断できる。 金属ピンとの動摩擦係数(μd) 固定した硬質クロムメッキ金属ピン(直径6mm、表面
粗さ0.2S)に巻きつけ角135度(θ)で、VTR
テープの走行面を接触させ、53g(T2 )の荷重を一
端にかけて、1m/minの速度でこれを走行させ、他
端の抵抗力(T 1 ,(g))を測定し、次式により走行中
の摩擦係数(μd)を求めた。 μd=(1/θ)×ln(T1 /T2 )=0.424l
n(T1 ×53) 耐擦傷性 VTRテープの反磁性層面(A面)に、固定した硬質ク
ロムメッキ金属ピン(直径6mm、表面粗さ0.2S)
を接触させ、張力50g、巻き付け角135°、テープ
スピード4m/secで1回擦過させる。この試料テー
プの擦過面にアルミニウムを1000Åの厚みで蒸着
し、傷の量を目視判定し、以下の5段階に分けた。 1:傷の量が極めて多い 2:傷の量が多い 3:傷の量が2と4の中間 4:傷の量の量が少ない 5:傷が付かない
【0015】電磁変換特性 電磁変換特性の評価には、VTRデッキ(松下電器産業
(株) NV−8200)とカラ−ビデオノイズメ−タ
ー(シバソク(株) 925C型)を用いて行い、C−
S/Nを測定した。評価は、実施例1の値を0.0dB
としたときの相対値(dB)で表した。 高速ダビング後のドロップアウト ビデオパンケーキを高速ダビング機(SONY(株)
HSP5000C)に組み込み、テストシグナルを鏡像
反転させて記録したミラ−マザ−テープと磁性層同士が
合わさるようにセットし、4.5m/secのテープス
ピードで高速ダビングを行った。このテープを250m
の長さに裁断してカセットに組み込んだ。このVTRテ
ープのドロップアウトを評価するため、VTRデッキ
(松下電器産業(株) NV−8200)とドロップア
トカウンター(大倉インダストリ−(株) IDC2)
を用いて測定を行った。測定は約20分間行い、1分間
当たりのドロップアウト数に換算し、その数を実施例1
で得られた数を1としたときの比で表した。
【0016】実施例1〜4、比較例1、2 〈ポリエステルフィルムの製造〉ジメチルテレフタレー
ト100部、エチレングリコール65部および酢酸マグ
ネシウム0.09部を反応器にとり、加熱昇温すると共
にメタノ−ルを留去しつつエステル交換反応を行った。
反応開始後、約4時間を要して230℃まで昇温し、実
質的にエステル交換反応を終了した。ここで下記表−1
に示した各粒子をエチレングリコールスラリーとして添
加し、この後エチルアシッドホスフェート0.4部、三
酸化アンチモン0.04部を加えた後、反応系の温度を
徐々に常圧より減じ、最終的に1mmHgとした。4時
間後系内を常圧に戻し、各々固有粘度0.62のポリエ
ステルレジンを得た。このレジンを表−1に示した組み
合わせでそれぞれ別々に180℃4時間乾燥した後、2
層の共押出装置に供し、290℃の押出温度で溶融押出
を行った。この際、A層用には#2000メッシュ相当
のフィルター、B層用には#1200メッシュ相当のフ
ィルターで濾過を行い、その後途中でフィードブロック
により合流積層させた。さらに口金よりシート状に押出
し、静電密着法を用いつつ30℃のキャスティングロー
ル上で冷却固化して、2層構造の未延伸シートを得た。
このときA層は、表−1に示した厚みとなるように各押
出機の吐出量を調節した。次に、この未延伸シートを8
5℃で長さ方向に2.4倍延伸し、さらに92℃で1.
3倍延伸した。この延伸にはロール延伸法を用いた。こ
こで、フィルムのB面上に、スルホニルイソフタル酸変
成ポリエチレンテレフタレートを水に分散させた塗布液
を、2軸延伸後の乾燥厚みが0.05μmとなるように
塗布した。次いでこのフィルムをテンターに導き、11
0℃で3.8倍幅方向に延伸し、さらに215℃で15
秒間熱固定を行って、総厚み15μmの2軸配向フィル
ムを得た。
【0017】〈VTRテープの製造〉このフィルムを基
材として、そのB面上に、下記の組成の磁性塗料をボ−
ルミルで24時間混合分散した後、グラビアロールによ
り塗布した。
【表1】 Co含有酸化鉄(BET50m2 /g):100(重量部) ポリウレタン樹脂 : 10 ニトロセルロ−ス : 5 塩酢ビ共重合体 : 10 レシチン : 2 ポリイソシアネート : 5 カ−ボンブラック : 2 メチルエチルケトン : 75 メチルブチルケトン : 75 トルエン : 75 塗料が十分乾燥固化する前に、磁気配向させ、その後乾
燥して磁性層を形成した。さらにこの塗布フィルムを温
度70℃、線圧200Kg/cm、段数5段でスパ−カ
レンダー処理をした後、巻き取って70℃、48時間キ
ュアリングを行った。このときの磁性層厚みは5μmで
あった。これを1/2インチ幅スリットして、5000
mの長さでリールに巻き取ったビデオパンケーキ、およ
び250mの長さに裁断した後ケースに組み込んでVT
Rカセットを作成した。
【0018】実施例5 実施例1と同様の方法で、それぞれ表−1に示したA層
用レジンおよび2種類のB層用レジンを作成した。これ
らのレジンを実施例1と同様に乾燥した後、3層用の共
押出装置に供し、290℃で溶融し、30℃の冷却ドラ
ム上にキャスティングし、3層構造の未延伸フィルムを
得た。引き続きこのフィルムを実施例1と全く同様に、
縦延伸・インラインコーティング・横延伸・熱固定を行
って、総厚み15μmの二軸配向ポリエステルフィルム
を作成した。このときA層厚みは0.2μm、B層の内
部層の厚みは7.3μm、B層の外部層(B層表面を構
成する層)の厚みは7.5μmであった。このフィルム
を基材として、そのB面上に、実施例1とまったく同様
に磁性層を設けた。
【0019】比較例3 実施例1と同様の方法で、それぞれ表−1に示したA層
用レジンおよび2種類のB層用レジンを作成した。これ
らのレジンを実施例1と同様に乾燥した後、3層用の共
押出装置に供し、290℃で溶融し、30℃の冷却ドラ
ム上にキャスティングし、厚さ220μmの未延伸フィ
ルムを得た。引き続きこのフィルムを75℃に加熱した
ロール、および表面温度600℃の赤外線ヒーター(フ
ィルムから20mm離れた位置に設置)を用いて加熱
し、低速ロールと高速ロールとの間で縦方向に3.3倍
延伸した。さらにこのフィルムをテンター中に導き、1
00℃で横方向に4.4倍延伸し、220℃で5秒間の
熱処理を施して、総厚み15μmの二軸配向ポリエステ
ルフィルムを作成した。このときA層厚みは0.7μ
m、B層の内部層の厚みは1.5μm、B層の外部層
(B層表面を構成する層)の厚みは12.8μmであっ
た。このフィルムを基材として、そのB面上に、実施例
1とまったく同様に磁性層を設けた。
【0020】比較例4 表−1に示すように、球状シリカおよびアルミナの両方
を含むレジンを、実施例1と同様に作成した。このレジ
ンを実施例1と同様に乾燥した後、単層用の押出し装置
に供して、ほかは実施例1と同様に製膜を行い、総厚み
15μmの二軸配向フィルムを得た。このフィルムを基
材として、その片面上に、実施例1とまったく同様に磁
性層を設けた。
【0021】
【表2】 *1:ほかに粒子径0.80μmの炭酸カルシウムを
0.04%含有 *2:B層内部層 炭酸カルシウム(粒子径0.40μ
m)を0.30%、球状単分散有機粒子(粒子径0.4
0μm)を0.15%含有し、層厚み7.3μmB層外
部層 炭酸カルシウム(粒子径0.40μm)を0.1
5%、球状単分散有機粒子(粒子径0.40μm)を
0.07%含有し、層厚み7.5μm
【0022】
【表3】 *3:B層内部層 炭酸カルシウム(粒子径0.60μ
m 粒子量0.30%)層厚み1.5μm B層外部層
球状シリカ(粒子径0.23μm 粒子量0.15
%)層厚み12.8μm
【0023】表−1および2から明らかなように、本発
明の要件を満たす実施例1〜5は、電磁変換特性と走行
性とが共に優れ、かつ、高速ダビング後のドロップアウ
トが少ないものである。一方、A層に0.1μm以上の
粒子を用いて、しかもアルミナを使用していない比較例
1は、走行面に傷が入りやすく、高速ダビング後のドロ
ップアウトが非常に多い。また、A層のアルミナ量が少
ない場合には、比較例3のように他の要件を満たしてい
ても、やはり傷およびドロップアウトが多いものとな
る。比較例4のように、単層フィルムの場合にはアルミ
ナ量が比較的少なくても、傷は少ないが、粒子の脱落そ
の他により高速ダビング後のドロップアウトは多くなっ
てしまう。比較例2のようにA層自体は、本発明の構成
要件を満たしていても、A層表面の粗度が大きいため、
電磁変換特性の低下が見られる。
【0024】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、VTRテープ
として優れた電磁変換特性と走行性を有すると共に、テ
ープスピードが4m/sec以上の高速ダビングの際に
も、テープの削れによるドロップアウトの増加が少な
い。このため、一般のVTRカセット用はもちろん、特
に高速ダビングを行うソフト用向けのパンケーキ用途に
対しても、優れた品質を有している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みが0.05〜0.40μmのポリエ
    ステル層(A層)が共押出しによりポリエステル層(B
    層)に積層されたフィルムを基材とする磁気記録媒体で
    あって、前記A層に、A層厚みより小さく、かつ平均一
    次粒径が0.001〜0.09μmの範囲であるγ−ア
    ルミナ、δ−アルミナおよびθ−アルミナの群から選ば
    れた少なくとも1種類の粒子が0.4〜10.0重量%
    存在し、A層表面の表面粗度RaA が5〜25nmであ
    ることを特徴とする磁気記録媒体。
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