JPH076122B2 - 水解性不織布 - Google Patents

水解性不織布

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JPH076122B2
JPH076122B2 JP60133870A JP13387085A JPH076122B2 JP H076122 B2 JPH076122 B2 JP H076122B2 JP 60133870 A JP60133870 A JP 60133870A JP 13387085 A JP13387085 A JP 13387085A JP H076122 B2 JPH076122 B2 JP H076122B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は使用時には充分な強度を有し、大量の水に浸し
たときに容易に水解する水解性不織布に関する。
〔従来の技術〕
従来のベビーワイプ、婦人生理処理用ウェットティシュ
ーあるいは排便処理用ウェットティシューなどのウェッ
トティシュー類は、製品の湿潤強度を高めるために長繊
維の不織布や水不溶性のバインダーで繊維を結着させた
不織布が用いられているが、水洗トイレに廃棄したばあ
い、製品そのままの形態を保っているので下水配管内で
閉塞を生じさせることがあった。
そこで水溶性バインダーを用いた不織布に該バインダー
を一時的に水に対して不溶とするために特開昭54-10496
3号公報に記載されているような特定の塩類あるいは塩
析に必要な所定の濃度の塩類を含む水溶液を含浸させた
ものが用いられている。
上記の水溶性バインダーとしてケン化度85〜99%のポリ
ビニルアルコール、一時的に水不溶性とする特定の塩類
溶液として硼酸水溶液、またポリビニルアルコールを塩
析させる溶液として7%硫酸ナトリウム水溶液が用いら
れている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記のような水溶性バインダーに対しては硫酸ナトリウ
ム水溶液、硼酸水溶液などが用いられており、皮膚に対
する一次刺激性、累積刺激性あるいはアレルギー性、ま
た眼粘膜に対する刺激性、経口毒性などの面で問題があ
る。
本発明は、このような問題を解決するためになされたも
ので、湿った状態では充分な強度をもつが、大量の水中
で浸漬させると極端な強度の低下をきたし、繊維状に分
散する不織布をうることを目的とするものである。
〔問題を解決するための手段〕
本発明はカラギーナン単独またはカラギーナンとガラク
トマンナンの混合物で結合された繊維製品に塩類水溶液
を含浸させたことを特徴とする水解性不織布に関する。
ここで本特許請求の範囲でいう繊維製品とは、木材パル
プ、綿、麻、羊毛、絹あるいはコットンリンターなどの
天然繊維;ビスコースレーヨンあるいはキュプラなどの
再生セルロース、酢酸セルロースなどの変成セルロー
ス、ナイロンなどのポリアミド系繊維、テビロン(登録
商標)などの塩化ビニル系繊維、塩化ビニリデン系繊
維、ポリプロピレン系繊維、アクリル系繊維、ポリビニ
ルアルコール系繊維などの人造繊維あるいは合成繊維な
どからなるシート状物をはじめ、手帳、ノート、本など
あるいは、靴の中敷き、毛布、フェルトなどの製品をい
う。
〔実施例〕
本発明において、バインダーとしてカラギーナンあるい
はカラギーナンとガラクトマンナンの混合物などを用い
ることができるが、カッパーカラギーナンなどのカラギ
ーナンは70℃程度に加温すると第1図の(a)に示すよ
うにランダムコイルを生成する。
つぎに冷却するとカラギーナン分子は、第1図の(b)
に示すように部分的にダフルヘリックスを形成し、これ
がゲルのジャンクションゾーンとなる。さらに冷却する
と第1図の(c)に示すようにダブルヘリックス間で規
則的な配列を生じ、さらに強固なジャンクションゾーン
が形成される。
ここで塩類水溶液としてカリウムイオンなどの特定イオ
ンを含浸させると、前記形成されたジャンクションは該
特定イオンを第2図に示すようにダブルヘリックスの構
造内に取り込み、その構造を強化する。このばあい、ダ
ブルヘリックス内の特定イオン濃度とその分子外の該濃
度は平衡状態となる。
つぎに透析などにより分子外の該特定イオンを除去する
とダブルヘリックス内の該特定イオンは分子外に流出す
るので、該ダブルヘリックスの強度は低下し、カラギー
ナン分子は膨潤し、溶解するようになる。
本発明は上記のようなカラギーナンの性質を利用してな
されたものである。
本発明の水解性不織布はカラギーナン単独またはカラギ
ーナンとガラクトマンナンの混合物で結合された繊維製
品に塩類水溶液を含浸させることによりえられる。
不織布は通常行なわれている湿式法、乾式法のいずれの
方法でも製造することができる。これらの方法で製造す
るばあい、ウェップの形成後、カラギーナン単独あるい
はカラギーナンとガラクトマンナンの混合物を噴霧ある
いは塗布せしめて製造することができるほか、湿式法の
ばあい、抄紙する時に繊維叩解液に混合して用いること
もできる。
前記カラギーナンは不織布に水解性を有せしめるととも
に不織布のバインダーの主成分であるが、たとえばカッ
パーカラギーナン、ラムダーカラギーナン、アイオター
カラギーナンなどをあげることができる。
前記ガラムトマンナンは、カラギーナンの構造を補強
し、不織布の強度を向上させるための成分であるが、カ
ラギーナン10重量部に対して0〜30重量部を添加して用
いる。このばあい、30重量部をこえるとローカストビー
ンガムの性質が現れ、不織布の水解性がわるくなるので
好ましくない。
本発明で使用する繊維製品は、カラギーナン単独または
カラギーナンとガラクトマンナンの混合物で不織布基材
を結合させることによりえられる。このばあい、水溶液
の温度は60℃よりも低いとき、該水溶液はゲル化をおこ
し、また90℃をこえると作業上危険であるので60〜90℃
であるのが好ましい。
前記不織布基材は、たとえば木材パルプ、綿、麻、羊
毛、絹あるいはコットンリンターなどの天然繊維、ビス
コースレーヨンあるいはキュプラなどの再生セルロー
ス、酢酸セルロースなどの変性セルロース、ナイロンな
どのポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維などの合成
繊維、テビロン(登録商標)などの塩化ビニル系繊維、
塩化ビニリデン系繊維、ポリプロピレン系繊維、アクリ
ル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維などがあげら
れ、これらのものを単独あるいは2種以上混合して用い
てもよい。
これらのなかでも天然繊維、再生セルロースなどはセル
ロモナス、セルビブリオ細菌などの微生物によって分解
されやすいので好ましい。
また、これらの繊維長は、水洗トイレに廃棄したばあい
の分散性と製品の湿潤強度の面から1〜50mm程度のもの
が好ましいが、5mmのものがさらに好ましい。
また、前記カラギーナン単独あるいはカラギーナンとガ
ラクトマンナンの混合物はえられる不織布に5〜10重量
%含まれるのが好ましい。このばあい、前記カラギーナ
ン単独あるいはカラギーナンとガラクトマンナンの混合
物が5重量%未満では不織布の強度は充分にかもし出さ
れないので不織布の秤量を増すかあるいは不織布基材の
繊維長を長くして製品の湿潤強度をあればよい。また10
重量%をこえると製品コスト面で好ましくない。
またカラギーナン単独あるいはカラギーナンとガラクト
マンナンの混合物の使用量が10重量%程度のばあい、不
織布の坪量は100〜200g/m2となり充分な製品湿潤強度を
有するが、製品の使用目的によっては秤量は若干異な
る。
前記繊維製品に塩類水溶液を含浸することにより、本発
明の水解性不織布をうることができるが、塩類水溶液は
あらかじめカラギーナン単独またはカラギーナンとガラ
クトマンナンの混合物に混合させてから不織布基材に添
加して用いてもよい。
前記用いられる塩類は水中でたとえばカリウムイオン、
アンモニウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオ
ン、カルシウムイオン、バリウムイオンなどを生じるも
のを用いることができる。これらのイオンは、カラギー
ナン分子から構成されたダブルヘリックス内に含浸せし
めてその構成を強固にするための成分であるが、この濃
度は人間の体液の浸透圧を考慮して、えられる不織布中
で290m Osm/以下となるように添加するのが好まし
い。
たとえば、塩化カリウムのばあい、1.08重量%以下、塩
化カルシウムのばあい、1.07重量%以下が好ましい。
また、ナトリウムイオンあるいはリチウムイオンなどイ
オン半径が小さいものは、ダブルヘリックスの間を容易
に通り抜けてしまうので好ましくない。
前記のような塩類のほか、カラギーナン分子に存在する
硫酸塩基と反応し、ガラギーナンの分子を架橋し、ゲル
強度を高めるという効果を有するカルシウムイオン、バ
リウムイオンなど二価の陽イオンをはじめ、ガラクトマ
ンナンの1種であるローカストビーンガムあるいはタラ
ガムなどを用いることができる。
前記ローカストビーンガムは、マンノースと主鎖にガラ
クトースの側鎖が結合したものであるが、その側鎖の分
布は均一ではなく、部分的にガラクトースの側鎖が多い
部分と全く有しない部分とがある。ガラクトースと側鎖
を有しない部分は第3図に示すようにカラギーナンのダ
ブルヘリックス鎖と会合し、全体としてゲルの構造を補
強する。
このことはカラギーナンのゲル化、再溶解温度におよぼ
す塩類の一例として用いた塩化カリウム濃度の影響を示
した第4図(「フレグランスジャーナル」、1981年、フ
レグランスジャーナル社発行、第46刊、64頁引用)およ
びローカストビーンガムの添加とゲル強度との関係を示
した第5図(「フレグランスジャーナル」、1981年、フ
レグランスジャーナル社発行、第46刊、64頁引用)から
説明される。
第4図から、塩化カリウムの濃度が低下するにつれてゲ
ルの再溶解温度は低下し、つまり溶解しやすくなり、つ
いにはゲル化をおこさなくなることがわかる。
また第5図から、ローカストビーンガムの添加により、
著しくゲル強度が大きくなることが認められる。
またタラガムについても同様の効果があると報告されて
いる。
上記のことからガラギーナンあるいはカラギーナンとロ
ーカストビーンガムの混合物のゲルの溶解性は、カリウ
ムイオン、アンモニウムイオンなどに左右されることが
わかる。したがってこれらにより繊維を結合して作製さ
れた不織布はカリウムイオン、アンモニウムイオンなど
を含む水溶液中ではその形態を保持し、さらにこれを大
量の水の中に再浸漬すると繊維状に分散するのである。
上記のようにしてえられた本発明の不織布は種々の水溶
液などを含浸して用いてもよく、またあらかじめ不織布
基材に種々の水溶液を混合したものを用いてもよい。
前記水溶液としてたとえば、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル硫酸ナトリウム、ポリソルベイト20(米国ア
イ・シー・アイ社製)などの活性剤の水溶液を添加した
ものは吸水性に優れているのでウェットティシュー、ト
ライティシュー、手拭、清掃用の布、オムツ、パンツ、
生理用ナプキン、タンポンなどに、また柔軟性をもたせ
るためにポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コールを添加してもよく、またメチルパラベンソルビン
酸カリウムなどの防腐剤をはじめ皮膚疾患に対して治
療、予防効果のある薬剤などを適量添加して手術用マス
ク、手術用帽子、手術用手袋、ライナーなどに用いるこ
とができる。
また、本発明の水解性不織布は大量の水中に浸漬される
と繊維状に分散するので、植物の肥料を添加して、シー
ト状の植物肥料としてあるいはポリビニルアルコールな
どを添加して土壌改良剤として利用することもできる。
これらのほか、従来の繊維製品は焼却することにより、
有毒ガスを発生するという問題があったが、本発明の水
解性不織布には有害物質は有含されておらず、土壌汚染
の問題がないため土壌中に埋入して処分することができ
るので種々の製品に適用することができる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
実施例1 Genu Visco CSW-1(カッパーカラギーナンのナトリウム
塩、コペンハーゲンペクチン社製)の水温70℃の0.5%
水溶液600mlと、NBKPパルプ(三木特種製紙(株)製9g
を家庭用ミキサー(三洋電機(株)製SJ610)に入れ攪
拌後、20メッシュステンレスネット上で抄紙、乾燥して
秤量151g/m2の不織布をえた。
えられた不織布の湿潤強度を測定するために、この不織
布を巾15mm、長さ50mmの短冊に切り、これらを試験液と
してKCl、K2 SO4、KH2PO4、CaCl2、NH4Cl、NaClの各1
%水溶液および蒸留水を用いて1時間浸漬したのち、軽
くティシューで液をふき取り、引張強度を測定した。
引張強度の測定は、万能圧縮引張試験機(新興通信工業
(株)製TCM-200)を用い、引張速度50mm/分、試験片つ
かみ間隔20mmで行なった。なお不織布の破断時の荷重指
示値を引張強度とした。
その結果を第1表に示す。
また、上記でえられた不織布を1.0%の塩化カリウム水
溶液に浸漬したサンプルを通水流量500ml/分、水温18℃
の水中に再浸漬し、引張強度の経時変化を測定した。
その結果を第2表に示す。
比較例1 実施例1においてGenu Visco CSW-1のかわりにポリビニ
ルアルコールB-17(電気化学工業(株)製)を用いたほ
かは実施例1と同様にして不織布を作製し、前記試験液
に1時間浸漬したときの引張強度を測定した。
その結果を第1表に示す。
比較例2 実施例1においてGunu Visco CSW-1のかわりにアルギン
酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)を用いたほかは
実施例1と同様にして不織布を作製し、前記試験液に1
時間浸漬したときの引張強度を測定した。
その結果を第1表に示す。
また、実施例1と同様にして水中に再浸漬させたときの
引張強度の経時変化を測定した。
その結果を第2表に示す。
第1表から明らかなように、カラギーナンとしてGenu V
isco CSW-1を用いて作製した不織布に、カリウム、カル
シウム、アンモニウム塩水溶液を含浸させた不織布の湿
潤強度はナトリウム塩または蒸溜水を含浸したばあいに
比べて大きくなることがわかる。同じカリウム塩でも、
塩化カリウムのばあいに比べてリン酸1カリウムのばあ
いの引張強度が小さいのは、イオンのモル濃度が小さい
ためで、モル濃度を同等にすれば、同程度の引張強度が
えられるものと考えられる。
第2表から実施例1でえられた不織布は水中に再浸漬す
ると、極端な強度低下をきたし、ついには繊維状に分散
することがわかる。ところで水洗トイレに廃棄可能な条
件は不織布の引張強度が50g以下であればよいので、実
施例1でえられた不織布は充分に使用することができ
る。
また、比較例2でえられた不織布は24時間、水中に再浸
漬しても強度の低下は全く生じない。これは分子中に存
在するカルボキシル基とカルシウムイオンが反応し、ア
ルギン酸カルシウムの水不溶性沈澱を生じるためである
と考えられる。
実施例2〜6 Genu Visco CSW-1とローカストビーンガムとしてGenu G
um RL-20(コペンハーゲンペクチン社製)とを重量比で
第3表のような組成となるように調合し、その水温が70
℃の0.5%水溶液を調製したのち、実施例1と同様にし
て不織布を作製した。
えられた不織布は実施例1と同様にして巾15mm長さ50mm
の短冊に切り1時間塩化カリウム水溶液に浸し、その引
張強度を測定した。
その結果を第3表に示す。
つぎにGenu Visco CSW-1とGenu Gum RL-200とを混合比
(重量比)1:1で作製した不織布に0.1% KCl水溶液を含
浸したサンプルを通水中に再浸漬したときの引張強度の
経時変化を測定した。
その結果を第4表に示す。
第3表からRL-200を添加すると不織布と湿潤強度が大き
くなることがわかる。またRL-200の添加はカラギーナン
との重量比が1:1のばあい強度および原材料のコスト面
で好ましく、カラギーナンに対してRL-200の占める割合
が300重量%をこえると、不織布の水溶性がわるくなる
ので好ましくない。
また、第4表からRL-200を添加したばあい、幾分、水解
速度ははやくなり、1時間で充分に繊維状に分散するこ
とがわかる。
実施例7 Genu Gel SWG(カッパーカラギーナンのカルシウム塩、
コペンハーゲンペクチン社製)を実施例1と同様の方法
で不織布を作製し、実施例2〜6と同様の方法で塩化カ
リウム水溶液を含浸させてその引張強度を測定した。
その結果を第5表に示す。
実施例8 Genu Gel SWGとGenu Gum RL-200とを1:1の混合比(重量
比)で実施例1と同様の方法で不織布を作製した。
えられた不織布の引張強度を実施例2と同様の方法で塩
化カリウム水溶液を含浸させて測定した。
その結果を第5表に示す。
つぎにえられた不織布に0.5%塩化カリウム水溶液を含
浸させたサンプルを実施例1と同様にして水中に再浸漬
させたときの引張強度の経時変化を測定した。
その結果を第6表に示す。
第5表から塩化カリウム0.01%水溶液でも湿潤強度を有
することがわかる。
また、第6表からカッパーカラギーナンのカルシウム塩
を用いたばあいはナトリウム塩を用いたばあいよりも製
品の湿潤強度は大きくなり、かつ水解性も低下しないこ
とがわかる。
実施例9 Genu Gel SWGとGenu Gum RL-200とを1:1の重量比で実施
例1と同様の方法で混合したものを調合してえられた不
織布に塩化アンモニウムを含浸させたときの湿潤引張強
度および通水中に再浸漬させたときの引張強度の経時変
化を実施例1と同様の方法で測定した。
その結果をそれぞれ第7表および第8表に示す。
実施例10 実施例9において塩化アンモニウムのかわりに塩化カル
シウムを用いたほかは同様にして湿潤引張強度および通
水中に再浸漬させたときの引張強度の経時変化を測定し
た。
その結果をそれぞれ第9表および第10表に示す。
第7表〜第10表からわかるようにカリウム塩のかわり
に、アンモニウム塩、カルシウム塩を使用しても同様の
結果がえられる。カルシウム塩を用いたばあい、アンモ
ニウム塩を用いたばあいよりも水解性が低下するのはカ
ルシウムイオンがカラギーナン分子と架橋しているため
と考えられる。
実施例11 実施例8でえられた不織布を10cm×10cm角に切りこれに
第11表の組成の水溶液を含浸させてウェットティシュー
を作製した。
このウェットティシューの流通性試験は第6図に示した
水洗便器設備を用いて下記の測定方法および測定条件で
測定した。
(測定方法) 便器(JIS A 5207;C 316)(3)と該便器(3)の500m
m上方に設けたロータンク(1)とを上端にコック
(7)を設けた内径32mmのポリ塩化ビニル製パイプ
(2)で接続し、また該便器(3)の下方は内径75mmの
透明ポリ塩化ビニル製パイプ(4)および勾配1/100の
内径100mmの透明塩化ビニル製パイプ(5)で浄化槽
(6)と接続する。
つぎに便器(3)内に試料(ウェットティシュー5枚)
を投入し、コック(7)を間にしてロータンク(1)内
の水道水10を流下させ、パイプ(4)および(5)内
で試料の流通性を観察する。また浄化槽(6)の流入口
で流れてきた試料を容器に受けとめ、時々軽く撹拌して
浄化槽(6)中での水解性を調べる。
(測定条件) 流水量:10/1回 試験枚数:5枚/1回 試験回数:50回 その結果を第12表に示す。
第12表からわかるようにえられた不織布は、下水配管を
閉塞するようなことはなく、浄化槽中で繊維状に分散
し、実用上充分に使用しうることがわかる。
〔発明の効果〕 上記のように本発明の水解性不織布は、大量の水中に浸
漬すると容易に水解し、しかも人体に対して安全なもの
からなるので、ウェットティシュー、ドライティシュ
ー、手拭、清掃用の布など、病院などで用いられるパン
ツ、オムツなど、殺菌、消毒剤を添加することにより手
術、食品用の手袋、帽子などをはじめとする種々の製品
に適用しうるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、カラギーナンのゲル化の機構を示す概略図、
第2図はカラギーナンのダブルヘリックス内に取り込ま
れているカリウムイオンの状態図、第3図はローカスト
ビーンガムを添加したときのカラギーナンの状態図、第
4図は塩化カリウムの濃度とカラギーナンのゲル化温度
および融点との関係図、第5図はカッパーカラギーナン
とローカストビーンガムの相乗効果を示す図、また第6
図は実施例11で用いたウェットティシューの流通性試験
の水洗便器設備図を表わす。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラギーナン単独またはカラギーナンとガ
    ラクトマンナンの混合物で結合された繊維製品に塩類水
    溶液を含浸させたことを特徴とする水解性不織布。
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